公益社団法人新宮市シルバー人材センター(山口彰理事長、会員260人)は27日、市福祉センターで第6回定時総会を開き本年度事業計画などの議案を承認した。席上で永年在籍会員の表彰では9人が表彰状を受け取った。
人材センターの昨年度の請負・委託での受託件数は4217件、契約金額は8404万938円だった。会員は10人増加した。山口理事長は「シルバー人材センターがスタートしたときは臨時的、短期的または簡易な作業をさせていただくと始まった」と述べ、仕事と趣味、家庭や地域のことでいい生活サイクルを確立してほしいとあいさつ。「人生楽しく、楽しむにはものが必要で、ものだけでなく有心論的な生き方も大事。ミックスさせて頑張りましょう」と呼び掛けた。
来賓として出席した田岡実千年市長は「皆さんのように元気な方が高齢者を支えてくれるかが重要になる中で、元気で過ごしていただいているのは行政としてもありがたい」と語り「『自主・自立・共働・共助』のシルバー人材センターの理念をいろいろな取り組みに生かしてほしい」と祝辞。
議案審議中には適正就業に関する説明もあり、業務日数や就業形態別の相違点などが紹介された。終了後はお楽しみ抽選会でにぎわった。
(2017年5月30日付紙面より)
虹の演奏会に約250人 (那智勝浦町 )
那智勝浦町と太地町を中心とした女性たちでつくるグループ「虹の会」(大林幸子会長)は28日、同町二河の那智勝浦町体育センター(旧三川小学校体育館)で、那智勝浦吹奏楽団(大江一恵団長)による演奏会「虹の演奏会」を開催した。
大林会長は「地元の人と虹の会、そして那智勝浦吹奏楽団で、楽しい時間を共有しましょう」と呼び掛け、同楽団の大江団長は「私たちは『元気に楽しく』をモットーにしています。ぜひ気楽に楽しんで」とあいさつした。同楽団は「青い山脈」「津軽海峡冬景色」「太陽にほえろ」など約20曲を演奏。約250人の観客は手拍子などで演奏を盛り上げた。「川の流れのように」や「三川小学校校歌」、アンコール曲の「ふるさと」では、会場内の全員で歌う場面もあった。
演奏終了後、大林会長は「那智勝浦吹奏楽団さんの演奏を聴きたいという声があり、今回実現することができました。元気と勇気とやる気を頂きました。音楽を通じて、会場内の人たち全員で時間を共有できたことを幸せに感じています」と話していた。
(2017年5月30日付紙面より)
ダンスミュージックグループ「TRF」のダンサー、SAM(サム)さんが27日、新宮市佐野のサービス付き高齢者住宅グランドール紀の風を慰問した。利用者らは座ってできる体操で体を動かし、楽しいひとときを過ごした。
SAMさんは高齢者向けのダンスを独自で作成し、来るべき超高齢化社会に向けて全国に発信し、介護予防に努めている。
グランドール紀の風を運営する株式会社やさしさが「親、孫、子の三世代が集えるスペース」として同施設に隣接する場所に設けている海賊公園のエリア内にSAMさんの個人事務所が運営するダンススタジオ「SOUL AND MOTION」の新宮校がある関係から今回の慰問が実現した。
利用者らは教わりながらストレッチに挑戦。座ったままで足や手を動かした。みんなで一緒に記念撮影をした他、SAMさんがダンスを踊る一幕もあり、大きな拍手が送られていた。
SAMさんは「少し難しいが慣れてくると楽しくなる。時間があればやってみてください」と呼び掛けた。「僕も高齢者の方を対象にしたダンスのプログラムを作り、ワークショップをしていますが、僕がワークショップする人は高齢者といえど元気な方。老人ホームにいる方だったり介護が必要な方のことが分かり、理解できました。車いすを利用する人や介護が必要な方ができる体操やダンスを作っていきたいと思いました」と話していた。
同施設では利用者らに楽しんでもらおうと月に1回程度でさまざまなイベントを開いている。デイサービスのみの利用も可能で、入居も若干余裕がある。問い合わせはグランドール紀の風(電話0735・31・3100)まで。
慰問を前に、ダンススタジオ「SOUL AND MOTION」新宮校でのダンス指導もあり、会員らはSAMさんの丁寧な指導の下、汗を流した。
(2017年5月30日付紙面より)
少林寺拳法紀南熊野少年少女拳士大会
春季近畿地区高校軟式野球県予選
流祖・川上不白の故郷で (新宮市 )
茶道江戸千家の流祖、川上不白(1719~1807)の故郷、新宮市に江戸千家新宮同好会が設立された。市内のホテルで21日に開かれた設立記念親睦会に出席した10代家元、川上宗雪(そうせつ)さん(71)=東京都台東区=は「流祖が生まれて再来年は300年」と述べ、関係者らに感謝した。
「流祖の故郷を大切にしたい」と家元は新宮へ頻繁に足を運んでいた。戦後、新宮で江戸千家が途絶えていたことから、復活が念願だった。同好会の会員は10人。代表は元新宮商工会議所会頭の瀬古伸廣さん。
親睦会には江戸千家全国連合不白会の役員ら約50人が出席。田岡実千年市長、下宏・和歌山県副知事が祝辞。関康之・新宮商工会議所会頭が乾杯の音頭を取った。
一行は翌日、流祖の菩提(ぼだい)寺である本廣寺での法要、呈茶に出席した。
不白は、紀州藩新宮領主・水野家家臣の息子として新宮に誕生。16歳で京都に出て、表千家七代如心斎宗左に師事し、「宗雪」の茶名を授与された。25歳で茶の湯修練の式法「七事式(しちじしき)」の制定に参画。若くして茶人としての力量が認められ、32歳で江戸に出て千家流茶道を教授した。
上方発祥の茶の湯に江戸の感性を取り入れ、新しい茶風を興した。水野家下組屋敷に隠居した後も30年以上にわたって皇族から大名、旗本、町人まで階層にかかわらず指導したことで知られている。
(2017年5月23日付紙面より)
津波からの「逃げ地図」作り (太地町 )
大地震による津波が発生した場合、安全な場所への避難経路と逃げるまでの時間を示す「逃げ地図」作りの講座が20日、太地町公民館で開かれた。周辺市町からの参加もあり、約30人が地図作りに取り組んだ。講座は同町在住の一級建築士森岡茂夫さんらがつくる和歌山県逃げ地図づくり促進実行委員会が計画した。講師は明治大学理工学部建築学科の山本俊哉教授、(一社)子ども安全まちづくりパートナーズ=東京都千代田区=研究員の森脇環帆さんらが務めた。
逃げ地図は東日本大震災の後、日建設計=東京都千代田区=の設計部長羽鳥達也さんが考案。白地図に地域の避難場所などを記入し、そこから3分かかる地域は緑、6分は黄緑など、道路に着色していく。住民が地図作りに取り組むことにより、防災に関するコミュニケーションを高めるなどの効果がある。
同町では1000分の1の縮尺の白地図を使った。避難場所に赤い印を付け、倒壊して道をふさぎそうな空き家などにも印を付けた。高齢者が3分間で歩ける距離を129㍍と想定し、この距離を1000分の1に縮小した12・9㌢のひもを使って地図に記入した。避難所からの時間が一目で分かり、時間がかかる場所には避難タワーの設置も必要など意見を出し合いながら作業した。
森脇さんは逃げ地図を活用した子ども向けの避難学習プログラムについて解説。子どもたちに伝えたい「まちの自慢」「過去の津波伝承」などを参加者から出してもらい、内容を書いたメモを逃げ地図に付けた。太地のオリジナルルールとして「逃げたくないというおばあちゃんを1人配置」という設問を追加し、話し合ってもらった。
山本教授は「この道は廃屋が倒壊して通れなくなるのでは。くじらの博物館を訪れた観光客にはどう知らせればいいのかなど、問題を可視化することができる。逃げ地図はそのための道具だ」と話した。和歌山大学システム工学部システム工学科の吉野孝教授と同大学の学院生らも参加し、逃げ地図が作製できるソフトを紹介した。
講座に参加した人と防災未来センター=神戸市中央区=の主任研究員、本塚智貴さんは「東北で伝えられている『つなみてんでんこ』でいいのか。太地ならではの方策があるのではないか。考えてほしい」と話した。森岡さんは「当時者の目線でやってみるということが大事。新宮、東牟婁地方で活用していただければ」と呼び掛けていた。
(2017年5月23日付紙面より)
文複プレイベント考える (新宮市 )
新宮市教育委員会文化振興課は21日、市福祉センターで文化複合施設周知活動プレイベント実行委員会「第1回市民講座~導入編~」を開催した。計画策定を支援している株式会社シアターワークショップ代表取締役の伊東正示さんと川本優さんが参加者約20人を前に全国各地の事例などを紹介した。
伊東さんはプレイベントの目的として▽新しい施設ができることを広く知ってもらう▽開館してからのイベントにつなげる▽共に活動してくれる仲間を探す▽イベントの経験を重ねる―の4点を挙げ、仮囲いに子どもたちに絵を描いてもらう、工事現場見学会など全国各地の事例を紹介した。
複合施設は4年後の2021(平成33)年度開館予定。市教委は今年12月に同実行委員会を立ち上げる予定で、12月までに計7回ワークショップなどを開く。田岡実千年市長は「水害等で完成が遅れていますが、これ以上遅らすことはできないと思っています。施設は中心市街地の活性化に寄与する重要な施設で、将来の新宮市のためになくてはならない。ソフトの部分でもしっかりと準備していく必要がある」と協力を呼び掛けた。
次回は6月4日(日)午後1時30分から、新宮商工会議所で開く予定。テーマはワークショップ①「プレイベントをしよう!」。
問い合わせは同課(電話0735・23・3368)まで。
(2017年5月23日付紙面より)
高野山旗学童軟式野球大会に出場
東くめ・基吉夫妻の朗読劇公演 (新宮市 )
新宮市の蓬莱体育館で13日、朗読劇「鳩ぽっぽ誕生秘話~東くめと基吉 夫唱婦随の大仕事~」(新宮市民ミュージカル実行委員会主催)の公演があった。同市の名誉市民、東くめと夫の基吉が夫婦二人三脚で童謡の作詩に取り組んだ姿を感動的に伝え、観客約300人の心を打った。
明治10年に生まれた東くめの生誕140周年を記念した公演。日本で最初の口語体による幼稚園唱歌を作り、昭和37年に新宮市名誉市民になった。JR新宮駅前には功績をたたえた『鳩ぽっぽ』の歌碑とモニュメントがあり、正午の時報では市内に同歌が流れる。
総勢30人以上の市民らが出演した。ストーリーテラーをはじめ、東くめ、基吉、滝廉太郎役の出演者が登場し、代表曲『鳩ぽっぽ』や『お正月』の誕生ストーリーが語られた。光幸コーラスや出演者らの合唱、器楽バンド「ムジカキッチン」の生演奏もあった。
東基吉・くめ夫妻の孫の東陽一さん(81)と妻の佐久良さん(77)もゲストとして滋賀県大津市から訪れた。陽一さんは「基吉の絵があった。あんな基吉は見たことがないので感激した」。
佐久良さんは「くめおばあちゃんそのままのようだった。新宮じゃないとできない企画で、夫婦で取り上げてもらったのは初めて。この公演は後々残ると思う」と感激していた。
実行委員会の髙由香委員長は「練習不足でどうなるかと思ったが、思った以上の出来になりました。みなさんに東くめ、基吉夫妻の功績を伝えられて、ほっとしています」と成功を喜んだ。学校での公演にも意欲を示した。
(2017年5月16日付紙面より)
遺族ら戦没者に鎮魂の祈り (太地町 )
太地町護国神社慰霊祭が13日、飛鳥神社で行われた。あいにくの雨天とあって神事は社務所で営まれたが、遺族関係者たち約50人が参列して平和と幸福の共存を願いながら、母国繁栄の礎を築いた英霊に感謝の誠をささげた。
同町での慰霊祭は、遺族の死亡や高齢化もあってしばらく途絶えていた。この事態を憂慮した、遺族を中心とした有志が友の会(久原拓美会長)を立ち上げて復活させ、今年で第8回を迎える。現在の会員は約40人。
式典は国歌を斉唱し、黙とうをささげて始まった。髙橋正樹宮司が祝詞をあげ、遺族一人一人が神前に白菊を供え、改めて不戦を誓いながら、愛する家族とふるさとへの思いを胸に、戦地で倒れた戦没者の冥福を祈った。
先の大戦で父を失った奥村祥子さん(72)は「昭和20年4月に招集され、9月に満州で亡くなった。抑留中の行進で泥水を飲み、赤痢にかかってそのまま放置されたようで、死んだ場所も分からない」と話し、非業の最期を遂げた父の無念を思いやった。
久原会長は「戦後72年たつが、悲しみは忘れられない。平和と命の尊さを伝えるのが、われわれの務め」とあいさつし、世界平和の実現に願いを込めた。
(2017年5月16日付紙面より)
串本町総合運動公園で公式戦 (関西サッカーリーグ )
串本町サンゴ台にある総合運動公園多目的グラウンドで14日、関西サッカーリーグ公式戦1部前期第3節「アルテリーヴォ和歌山―レイジェンド滋賀FC戦」が開かれた。観客361人(公式発表)が注目する中、後半46分で和歌山の角島康介選手がゴールを決め、スコア1―0で和歌山が勝利をつかみ取った。
同リーグはアマチュアサッカーの第2層、全国9地域で結成されているグループの1つ。アルテリーヴォ和歌山は2007年、Jリーグ(プロサッカー)参画を目標にして発足したチームで、現在はサッカー関西リーグ1部8チームの一角として、最高峰のJFL昇格を目指すさなかにある。
おととし、昨年は同リーグで優勝して全国地域リーグ決勝大会に進出するなど、関西でも特にJFLに近いチームへと成長し、今季も第1、2節と連勝する快進撃で優勝を狙っている。
同グラウンドでの公式戦実施は2015年の紀の国わかやま国体以来ほぼ2年ぶりで、同リーグ公式戦は初。開始に先だって田嶋勝正町長は両チームに「串本町も最近は子どもたちの間でサッカー熱が盛り上がっていて、皆さんの試合から大きな収益を得ると思う。ケガなく素晴らしい試合に期待したい」とあいさつし、寺町忠町議会議長と共に試合を見届けた。
両チーム選手はこの日午前に同所で親善試合に臨んだ串本ジュニアフットボールクラブ(串本JFC)とアルテリーヴォ湯浅の各メンバーによるエスコートで入場し、午後1時にキックオフを迎えた。
試合は45分ハーフ。終盤まで攻守相譲らずの均衡が続く中、角島選手は相手ゴール前でのせめぎ合いへ差すように潜り込んでボールを捉え、相手ゴールへと送り込んだ。以降の得点はなく、同和歌山が今季初ホームの試合で3連勝を決める結果になった。
試合後、白方淳也キャプテンや角島選手のインタビューに続いて坂元要介監督は「期待に応える選手がいるので、こういう結果は当然。このまま勝ち進んで全勝で優勝できるのはうちしかない。まずはそこを目指したい」と意気込みを掲げ、サポーターら観客の応援に感謝した。
ハーフタイムでは串本町トルコ文化協会が民族舞踊を披露。会場周辺では同和歌山のグッズ販売に加え地元からの軽飲食提供もあり、試合前などで利用を集めた。午前に行われたエキシビションマッチは串本JFCが10―0で勝利した。
(2017年5月16日付紙面より)
育てる会が北山川へ
熊野川ノボリを育てる会(大植康宏会長、会員12人)は13日、熊野市紀和町木津呂の北山川にノボリ(サツキマス)の稚魚を5000尾放流した。雨の中、会員の家族ら約30人が参加し、体長約7㌢の稚魚をバケツで川へ放した。
奥熊野地方の豊かな自然、文化、歴史を全国にPRするとともに河川愛護精神を高めようと三重、奈良、和歌山3県の有志が1998年に結成した団体。放流事業は会員や企業の寄付金で行っていて、今回23回目になる。
放流した稚魚は降海し、40㌢ほどに成長して川へ帰ってくる。2005年には体長64㌢、3・7㌔のノボリが紀宝町瀬原で釣り上げられた。
大植会長は「近年釣果はよくありません。昨年は特にダメでした。ウの被害や川の濁りなど理由はいろいろ言われていますが、本当の原因は分かりません」と話していた。
ノボリは降海し川へ帰ってくるサツキマスの熊野地方での呼び名。赤い斑点がある河川残留型をアマゴと呼ぶ。
(2017年5月16日付紙面より)
B級学童軟式野球大会支部大会
大門坂の元旅館を開放 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野古道・大門坂沿いの築130年と伝わる元旅館「東屋」縁側で4日、世界的な博物学者・南方熊楠について語り合う「くまだん・熊楠縁側談議」が開かれた。田辺市の南方熊楠顕彰館が用意した肖像写真(A4サイズ15枚)が縁側に並び、熊楠が好物だったという「あんぱん」や「熊野釜煎(い)り茶」が振る舞われた。
熊楠は35歳から3年間、大門坂にあった宿「大阪屋」を拠点に那智山で調査研究をしている。生誕150年を迎えた今年、同町宇久井の芝先隆さんが熊楠に親しみ、大阪屋の存在を広めようと縁側談議を企画。大阪屋の建物は現存していないため、隣接する松本治さん所有の古民家を借りた。
参加者らはそれぞれ熊楠に関係のある逸話や品物などを用意した。熊楠が昭和天皇に粘菌の標本を献上する時に使った「森永キャラメルの箱」とほぼ同等の古い空き箱と1990年ごろの未公開映画「熊楠KUMAGUSU」(山本政志監督)の台本などが持ち寄られ、盛り上がった。
キャラメル箱を自宅で見つけたという同町高津気の坂口秩臣さんは、「明治25年生まれの祖母が残したもの。パンフレットなどを見て確認した」と話し、参加者らは「見ることができて感激。これほど大きいものだと思っていなかった」と驚いていた。
映画で旅館の女中「いなえ」役だったという和歌真喜子さんは、海南市在住。台本には熊楠との対話シーンもある。「映画は、ほぼ完成していたがバブルがはじけて制作費が不足したようだ。今日のイベントを知って、皆さんに見てもらおうと持ってきた。熊楠の若い頃を演じた町田町蔵さんが、そっくりでとても良かった。上映されず残念」と話した。
芝先さんは、会場を提供した松本さんに感謝しながら、「かつて、この縁側に熊楠が座ったかもしれない。今日は、皆さんの熊楠への思いが伝わってきた。この大門坂があるのは、那智の原生林を大切にした熊楠のおかげ。今後、古道を行きかう人々と交流の場が広がればと思う」と話していた。
この日は、東屋に残るふすま絵と那智参詣曼荼羅(まんだら)の解説などもあった。
(2017年5月9日付紙面より)
「とくし丸2号」が出発 (JAみくまの )
JAみくまの(村上幸弘組合長)は8日、那智勝浦町のAコープなち店で移動購買事業「移動スーパーとくし丸」2号車の出発式を開いた。
同事業は、徳島県の株式会社「とくし丸」(住友達也代表取締役)が買い物難民対策に地域スーパーと提携して全国展開している。運営の際には地域の自治体や警察などと地域見守り活動の協定も結んでいる。JAみくまのとは県内で4番目の提携となり、2月6日に同町と地域見守り活動協定を結んだ。
みくまの管内では、1号車が2月21日に同町の下里、太田地区と太地町方面の訪問契約者約70人に販売を開始した。2号車は毎週月曜日から金曜日に稼働し、色川方面や浜の宮などに住む契約者約50人を3ルートに分けて巡回する。
出発式で村上組合長は「本年度中に3号車も走らせるよう進めている。管内には買い物弱者が多い。見守り隊も兼ねて、地域に愛されるよう努力したい」と話し、ドライバーにキーを手渡した。
2号車は式出席者に見送られて、那智の郷に向けて出発した。
(2017年5月9日付紙面より)
望楼の芝キャンプ場盛況 (串本町 )
串本町潮岬にある潮岬望楼の芝キャンプ場のゴールデンウイーク(GW)有料期間が7日に終了した。今季は3日に繁忙のピークを迎え、過去最多の795人が利用を申し出。4月29日~5月7日の期間の合計は1488人で、対前年比47%増の伸びとなった。
この期間は既設のキャンプ場では収容しきれない数の利用があり、テントの場外設営やごみの置き去りなどの課題を回避するため潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)が設定している。利用者から一人一泊600円の清掃協力金を預かり、普段は行っていないキャンプごみの分別回収を実施。併せて期間前に望楼の芝を刈りこみ、環境省の許可を得て望楼の芝の東側一帯をテント設営場所として提供する形で、繁忙を過ぎても元の環境が保たれる状況を作り出している。
今季はGWの後半が土、日曜日を含めて5連休となり、その初日となる3日が繁忙の山場となった。過去のピーク時よりも約100張多いテント数249張で広大な設営場所が不足し、急きょ範囲を広げて受け入れた。その後の利用申し出数の推移は4日が212人、5日が105人、6日は25人、7日は4人と徐々に小康。田仲会長は8日、繁忙を喜ぶ一方で駐車場所やトイレの量的増強が必要だと考え、今後の対応を模索しながら期間を締めくくった。
4月29日~5月7日の潮岬観光タワーの利用者数は2422人、潮風の休憩所の来館者数は5710人で、GW後半の3~5日に繁忙の山場を迎えた。道の駅くしもと橋杭岩も似た傾向を示したそうで、高速延伸に伴い伸びを見せている売り上げは前年と比べて前半は例年並み、後半は微増だったという。
(2017年5月9日付紙面より)
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)敬神婦人会(久保あや子会長)は7日、設立40周年を祝う式典と講演会を同大社で開催した。式典には和歌山県敬神婦人連合会の川口寛子会長、県神社庁の温井敬忠副庁長、同市の田岡実千年市長らが来賓として招かれ、婦人会の長年の奉仕活動をたたえた。
同大社敬神婦人会は昭和52年に設立。毎月の境内の清掃奉仕、国の無形民俗文化財である例大祭はじめ、数々の祭典行事に奉仕してきた。紀伊半島大水害後の復興支援、熊本地震への募金活動なども実施している。
参加者らは拝殿で正式参拝をした後、同大社大禮殿での式典に出席した。久保会長は開会のあいさつで40年を迎えられたのは関係者の協力と感謝し、「新しく世界遺産の指定を受けた阿須賀神社も加え、これまでにもまして世界の耳、目が熊野に向けられています。全国各地からお見えになる人や世界各地から訪れる人たちに喜んでいただけるように心新たに奉仕活動を続けてまいりたい」と述べた。同婦人会の平美津子さんが司会を務めた。
上野宮司は男神の熊野速玉大神と寄り添うように祭られる女神の熊野夫須美大神(結大神)について説明し、「女神様が光り輝くように寄り沿っています。敬神婦人会の皆さまには大社の由緒にも添うような活動をしていただいてくれていることは大変ありがたい」と感謝した。
県敬神婦人連合会の川口会長、県神社庁の温井副庁長が来賓を代表してあいさつ。田岡市長は「本市の象徴ともいえる熊野速玉大社の奉仕活動に40年にわたり、取り組まれていることに深く敬意を表します」と述べた。午後はチベット出身のバイマーヤンジンさんによる記念講演が開かれた。
(2017年5月9日付紙面より)
新宮弓友会主催月例射会
県スポ少東牟婁予選バレーボール
九重マーケット盛況 (新宮市 )
NPO法人山の学校(柴田哲弥代表)は4月29日、新宮市熊野川町九重の旧九重小学校で「九重マーケット」を開催した。2011年9月の紀伊半島大水害で被災した地域の活性化などを目的に開催し今年で3年目。20店舗がテントの下、パン、雑貨、野菜などを販売し、大勢の人でにぎわった。
同町田長の道の駅「瀞峡街道熊野川」隣に出店している「かあちゃんの店」の餅や、地元で採れた新鮮な野菜、地ビールなどが販売され、人気店の前には午前10時の開店前から大勢の人が並び、午前中に商品が売り切れた。校舎内ではボランティアによる絵本の読み聞かせなどもあった。
九重は三重、奈良との県境に近い、北山川沿いにある小さな集落。紀伊半島大水害で川沿いの家屋は軒並み被害を受けた。会場となった校舎は天井まで浸水し、解体される予定だったが、NPO法人山の学校が「復興のシンボルにしたい」と校舎の活用を市に申し入れ、自分たちの手で修繕し再生させた。現在は校舎内でカフェ、パン屋、本屋を開店し、約3年半が経過している。
柴田代表(33)は「今年は昨年より出店者が増えました。今年も大勢の人が来てくれて良かったです。準備は大変ですが、来年からも続けていきたいと思います」と話していた。
(2017年5月2日付紙面より)
第88回新宮・東牟婁メーデー (那智勝浦町 )
労働者らによる決起集会「第88回新宮・東牟婁メーデー」(連合和歌山紀州熊野地域協議会主催)が4月29日、那智勝浦町築地の勝浦漁港市場であった。「長時間労働の撲滅 ディーセント・ワークの実現 今こそ、底上げ、底支え、格差是正の実現を!」とするスローガンなどを承認し、安心社会の実現を目指す宣言をした。
メーデー(労働者の日)は、労働者が権利要求と国際連帯の活動を行う日。1920年に労働団体による第1回メーデーが東京で行われた。
主催の連合和歌山紀州熊野地域協議会は新宮市、田辺市、東牟婁郡、西牟婁郡内の労働組合で構成されている。熊野交通、和歌山県、関西電力、北越紀州製紙、那智勝浦町、日本郵便、JR西日本の各労働組合員らが参加した。
式典では石坂新太郎さんが議長に選ばれ、下田構平実行委員長のあいさつの後、連合和歌山の小林茂会長は、賃上げ率の改善について「従業員300人以下の中小企業の組合が頑張っている。常日頃から、賃上げを訴え続けた成果が出てきている。安心して働くことこそが、社会の成長につながる」と述べた。
(2017年5月2日付紙面より)
潮岬節保存会恒例の慰問 (串本町 )
潮岬(みさき)節保存会(島田和幸会長)が4月30日、同町二色にある社会福祉法人串本福祉会特別養護老人ホーム「にしき園」(和田利文理事長、和田吉男施設長)を慰問し歌や民謡で入所者を楽しませた。
同保存会が月1~2回の頻度で取り組んでいる施設慰問の一環。にしき園では年1回の恒例行事になっていて、本年度は入所者や職員約90人が会員の慰問を歓迎した。
この日は日曜日とあって、子どもも含めた会員17人が訪問。正調潮岬節で開演を飾り、島田会長の尺八演奏に合わせた唱歌や「花笠音頭」「串本節」といった民謡を届けた。
半ばでは入所者ら有志4人がカラオケで熱唱し、島田会長も演歌歌手・嶋幸二として出演し、プロの歌声で懐メロの数々を響かせた。最後は正調潮岬節をアレンジしたダンス「これぞオチャヤレ岬節」で力強く締めくくり、来年の再会まで健やかに過ごすよう入所者を励ました。
入所者も手拍子で会員の披露を後押し。島田会長は「いつものことながら潮岬節だけでなく唱歌や民謡を準備し、今回はカラオケにも参加いただける。みんなで楽しく、喜んでもらえる慰問になれば何より」と話した。
(2017年5月2日付紙面より)
那智護国神社の慰霊祭 (那智勝浦町 )
那智勝浦町天満の天満天神社に合祀(ごうし)されている那智護国神社(髙橋正樹宮司)で「昭和の日」の4月29日、第62回慰霊祭が執り行われた。那智地区の第2次世界大戦の戦没者と消防殉職者292柱に哀悼の意をささげた。
髙橋宮司が祝詞奏上と戦没者の名を読み上げて鎮魂した後、奉賛会会長の清水叞三央天満区長が「祖国の平和と安寧を願って戦死してから早72年。私たちが日本の平和な社会の中で豊かな生活を過ごせるのも、尊い思いと犠牲によるもの。戦没者の思いを引き継ぎ、平和な世の中の構築に精進します」と誓った。
寺本眞一町長は「私たちはこの悲しみを乗り越え、真の豊かさと優しさのあふれる街を町民の皆さまとともに築き上げていきます」と追悼の言葉をささげた。遺族らは白菊を献花して改めて平和の尊さをかみしめ、天満交友会が神前に獅子舞を奉納した。南洋群島で戦死した海軍二等兵曹が妹に宛てた手紙も紹介され、戦地から家族を思いやる内容に、参列者は心を打たれた。
式典後には、境内で餅まきもあった。
(2017年5月2日付紙面より)
JOC杯全日本ジュニアレスリング
全少サッカー記念4年生大会