熊野市議選は12人の新議員決まる
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 5,462 | 堀 順一郎 | 63 | 無 | 現 |
2,734 | 和泉 行洋 | 55 | 無 | 新 |
当日有権者数 12,407人
投票者数 8,266人
無効投票数 70票
投票率 66.62%
□ □
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 1,121 | 和田 泰史 | 38 | 無 | 新 |
当 | 948 | 久保 智 | 68 | 無 | 現 |
当 | 890 | 扇谷 智美 | 59 | 公 | 新 |
当 | 888 | 畑中 新子 | 47 | 無 | 現 |
当 | 788 | 大橋 秀行 | 71 | 無 | 現 |
当 | 743 | 川口 朋 | 47 | 無 | 現 |
当 | 741 | 岩本 有史 | 63 | 無 | 新 |
当 | 651 | 仮屋 義雄 | 71 | 無 | 新 |
当 | 613 | 濱 重明 | 58 | 無 | 現 |
当 | 578 | 岩本 育久 | 73 | 無 | 現 |
当 | 575 | 森岡 忠雄 | 64 | 無 | 現 |
当 | 521 | 松田 唯 | 47 | 無 | 現 |
420 | 伊東 裕将 | 41 | 無 | 現 | |
252 | 髙垣 裕人 | 60 | 無 | 新 |
当日有権者数 13,807人
投票者数 9,800人
無効投票数 70票
投票率 70.98%
和歌山市の病院とつなぐ (新宮市立医療センター )
新宮市立医療センターと和歌山県立医科大学附属病院は22日、専門医がインターネットを通じて診察の手助けを行う「遠隔外来」を実施した。同病院での難病患者の受診に際し、元主治医である同センターの医師が助言。患者の治療、医師の働き方の双方に、新たな可能性を示した。
同病院では2014年7月より、遠隔医療支援システムを利用した「遠隔外来」を実施している。本来は地域の医療機関が、同病院の専門医から助言を受けるもので、県内の25医療機関がシステムを設置している。
ただし今回は逆で、同病院から4月に派遣されてきた、同センター循環器内科医長の山野貴司医師(47)が、同病院で国指定の難病患者を診察する、谷口元城医師(29)を手助けする。
治療を受けるのは、肺動脈性肺高血圧症の男性と、慢性血栓性肺高血圧症の女性。どちらも国指定の難病で、山野医師は元主治医、谷口医師は現主治医となる。
受診の際は、インターネットのテレビ会議システムを使い、谷口医師の診療の様子を、山野医師が画面越しに確認。触診の結果や血圧の数値を聞き、必要な助言を行っていた。元主治医ということもあり、患者も安心した様子で、直接話をする一幕もあった。
山野医師は、診療科目によっては遠隔外来に適さない場合もあるとしつつも「循環器内科の医師として(地方で)働きながら、肺高血圧症の専門家として遠隔で診察もできる。リモート専門外来として、新たな医師の働き方にもなるのでは」などと、可能性を論じていた。
(2022年4月24日付紙面より)
飲酒運転の撲滅も啓発 (新宮小売酒販組合 )
新宮小売酒販組合(辻良治理事長)は22日、新宮税務署と協力して「20歳未満飲酒防止・飲酒運転撲滅街頭キャンペーン」を、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で開いた。同組合や関係機関・団体から約40人が参加。買い物客に啓発物資を手渡し、注意や周知を呼びかけた。
4月は20歳未満飲酒防止強調月間となっており、全国各地で運動が行われている。また、4月から成人年齢が18歳に引き下げられたものの、飲酒は引き続き20歳未満は禁止とされており、今回はこれを周知する意味合いもある。
同組合のほか、新宮市、新宮警察署、新宮納税協会、新宮市料理飲食業組合などが参加した。街頭啓発は例年この時期に実施していたが、昨年はコロナ禍で規模縮小していたため、例年通りの実施は2年ぶりとなる。
辻理事長は開会宣言で「どうしたら飲酒運転がなくなるかを、ずっと考えてきた」と説明。また飲酒については、18歳からになったと勘違いしている人も多いとして「20歳になったら」と力を込めた。
来賓として、新宮税務署の山端克明(やまばな・よしあき)署長、新宮警察署の田原正士署長、新宮市の田岡実千年市長もあいさつ。3人ともに、未成年の健全育成のためにも、20歳未満の飲酒防止は必要と強調した。飲酒運転の危険性についても言及があった。
田原新宮警察署長は、管内での昨年の数値として▽飲酒で補導した少年が1人▽交通事故を含む飲酒運転の検挙件数は29件―なども紹介した。
啓発物資は、啓発チラシなどをまとめた400セットが用意されていた。参加者は、同店の3カ所の出入り口に分かれ、買い物客に「未成年の飲酒防止に協力を」などと呼びかけ、啓発物資を手渡していた。
(2022年4月24日付紙面より)
旬の野菜を子ども食堂に (紀宝町 )
「ふれあい子ども食堂」の食材に野菜を提供しようと、紀宝町ボランティア・市民活動センター(通称・きぼらんせ)は、同町鵜殿に「キホッチョ農園」を開設した。22日には神園敏昭運営委員長ら委員2人が28・88平方㍍の農地を耕し、野菜作りが本格的に始動した。
活動が制限された中で、屋外での活動に着目。農業を通じて多世代交流を図るとともに、子どもたちに新鮮な野菜を食べてもらおうと農園整備を計画した。
今後、ボランティアを募り、サツマイモ、スイートコーンを植えて管理に協力してもらい、秋の収穫を目指す。
農園は、野菜や花などを栽培してもらう目的で町が貸し出している「健康づくり農園」。鵜殿地区の神内川沿いにあり、1区画14・88平方㍍。3区画を借り、2区画は農園、1区画はベンチなどを設置し、集いの場にする。
活動初日には、耕運機とくわで2区画の畑を耕した。神園委員長は「昔の畑は近所の人のたまり場だった。この農園も高齢者らが集える場所にしたい。畑は1週間放置すると駄目になる。常に誰かが土を触って、おいしい野菜を育てて子どもたちに食べてもらいたい」と話していた。
町社会福祉協議会が運営する子ども食堂は昨年4月にオープン。新型コロナウイルスの影響で休止期間が続いたが、今月16日には4カ月ぶりに再開した。
メニューはほぼ毎月、カレーライスとサラダ。町社協の職員は「子ども食堂の会場近くでもトマトやキュウリ、ナスなどの夏野菜をプランターで栽培する予定。畑とプランターでの収穫後は、旬の野菜を使ったカレー以外のメニューも考えたい」と語った。
(2022年4月24日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭「本宮祭」が15日、渡御祭(とぎょさい)で締めくくられた。御神霊(おみたま)を納めた唐櫃(からひつ)と時代行列が社殿から旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで練り歩き、斎庭(さいてい)神事が営まれた。
主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)などを祭り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る祭り。主祭神が「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも祀れ」と命じたという故事から、熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、挑花(ちょうばな)と呼ぶチョウを付けた菊の造花を奉じて鼓・笛・旗をもって祭りを行うようになった。
午前にあった本殿祭には約200人が参列。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、近隣の関係者のみの参列とし、しめやかに神事が営まれた。
修祓(しゅばつ)、祝詞奏上などに続き、九鬼宮司が四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える神楽「熊野」を舞い新型コロナの終息と世界の平和などを祈願。
午後からは神木の榊を手にした神職を先頭に、神職や修験者、祭典関係者らが渡御。ほら貝や笛の音が町中に響き、地域住民らが沿道から様子を見守った。
大斎原では祭典を寿(ことほ)ぎ、青年会有志が「大和舞」「八咫烏(やたがらす)舞」を奉奏した。昨年中止とした「御田植神事」も青年会有志らにより継承。5人の稚児と父親の八撥(やさばき)神事も営まれた。神事後には熊野修験の髙木亮英正大先達(しょうだいせんだつ)=那智山青岸渡寺住職=らによる採燈大護摩が行われ、最後に参拝者らに餅と挑花が配られた。
九鬼宮司は、新型コロナの影響で地元中学生による「大和舞」「八咫烏舞」「御田植神事」の継承が困難な中において、その役目を引き継いだ有志らに対し拍手をもって称賛。
「日本の平和の中で祭りができること、地域の方々の協力に感謝。祭りは元気の源。来年こそは元の形で執り行うことができれば」とあいさつした。
(2022年4月17日付紙面より)
成人年齢引き下げで (新宮警察署 )
20歳から18歳への成人年齢引き下げに伴い、あらゆるトラブルの発生が懸念されている。18、19歳は何ができ、何ができなくて、何に注意すべきなのか。新宮警察署の生活安全刑事課の小林健課長に聞いた。
引き下げにより最も大きく変わるものは、契約に関するもの。さまざまな契約が保護者の同意なしで可能となる。分かりやすい例を挙げれば、親の同意なくクレジットカードを作ったり、携帯電話を契約したり、ローンを組んだりできるようになる。
しかし、これまでは未成年ということでできた契約の取り消しが、成人となれば簡単にはできなくなる。このため、安易な考えで結んだ契約による、消費者トラブルの発生が想定されている。具体的には▽借金▽クレジットカード▽定期購入▽通信契約▽出会い系サイト・アプリ―などが挙げられる。
これについて小林課長は「契約するときは、中身をしっかり確認して。その場で判断するのではなく、一度持ち帰り、両親などと相談を。失敗したと後悔することがないように」と呼びかける。
また、飲酒や喫煙、競馬や競輪などの公営ギャンブルは、これまでと変わらず、20歳にならないとできない。これについても小林課長は「20歳になるまでは、お酒を飲んだり、たばこを吸ったりしないように」と注意喚起する。
さらに、少年法も改正されている。事件を起こした18、19歳は「特定少年」と位置付けられ、事件の内容によっては、テレビや新聞で実名報道される可能性もある。「20歳前で前科が付くことも。くれぐれも、そういうことにならないように」と力を込める。
(2022年4月17日付紙面より)
もちもち「おこわ」に舌鼓 (紀宝町 )
紀宝町福祉センターに隣接する「ほのボーノ」で16日、4カ月ぶりに「ふれあい子ども食堂」が開かれた。食堂には親子連れらが足を運び、今が旬のタケノコ入り「おこわ」と豚汁を味わった。
多世代の町民に食事を楽しむ場を提供することが目的で、町社会福祉協議会が運営。町内初の子ども食堂として昨年4月に開業した。新型コロナウイルスの影響で昨年12月から休止が続いたが、今月で1周年を迎えた。今後も毎月第2土曜日を予定している。
毎回、カレーを提供していたが、今回は地元住民からもち米とタケノコの提供があり、初めてメニューを変更した。
調理は女性6人グループ「困った時はお互いさん!」が担当。2時間半前から準備し、地元産のもち米、タケノコとニンジン、シメジなどで炊き込みご飯を作った。
オープンと同時に訪れた人たちは、もちもちのおこわを頬張り「おいしい」と舌鼓。会話も弾み、会場には久しぶりの笑顔が広がった。
東紀州学生ボランティア「るれいる」の中高生4人も協力。だがしやさん「ハッピーハウス」でも店番をし、子どもたちと交流を図った。
次回は5月14日(土)午前11時から開催する予定だという。
(2022年4月17日付紙面より)
ドライバーに街頭啓発 (新宮警察署 )
春の全国交通安全運動の最終日となる15日、新宮警察署は関係する機関や団体と共に、那智勝浦町湯川の国道42号甫子浦(ほこうら)交差点で、夜間における交通事故防止の街頭啓発を行った。13人が参加、赤信号で停車したドライバーに啓発物資を手渡し、注意喚起した。
同町、同町交通安全指導員協議会、交通安全協会新宮支部からも参加があった。啓発物資は「横断歩道は歩行者優先」などが書かれた啓発チラシなどが入った、120セットを用意した。
交通安全指導員協議会の塩﨑一男会長は「今日は最終日。交通事故がないように呼びかけたい」と話していた。また啓発前のあいさつで全参加者に対し「周辺は暗いので、(啓発の際に)事故に遭わないよう、また新型コロナの感染予防にも気を付けて実施を」と求めた。
この後、街頭啓発を実施。停車するドライバーに窓を開けてもらい「交通安全に協力をお願いします」などと呼びかけ、啓発物資を手渡した。
新宮署交通課の上田昌斗交通係は「夜間はただでさえ歩行者が見えにくい上に、天気が悪い日はなおさら。信号のない横断歩道もたくさんあるので、十分注意を」と語った。
(2022年4月17日付紙面より)
小児ワクチン、副反応報告 (新宮市医師会 )
新宮市医師会(米良孝志会長)はこのほど、先月に1回目の新型コロナウイルス小児ワクチンを接種した5~11歳の年齢層における接種後の副反応集計結果を報告した。集計の結果、重篤な副反応は確認できなかった。
今年に入って、国で5~11歳までを対象とした小児向け新型コロナワクチンが薬事承認されたことを受け、市では先月13日、市役所別館で1回目の集団接種を実施。約150人が接種を希望した。
接種に協力した市医師会は、独自に接種者の保護者に副反応記録用紙を配布。その記録を基に、5~11歳の年齢層の副反応調査を行っている。
同日に接種を受けた150人のうち、記録用紙の回収率は78・7%(118人)。接種直後、「息苦しい・気持ちが悪い」や基礎疾患関連の、アナフィラキシー以外の症状を見せた接種者は2人いたものの、重篤な副反応はなかった。
また、接種当日から7日目までの8日間で、37・5度以上の発熱が見られたのは3人のみで、38・0度以上の発熱が見られた者はいなかったという。
接種部位の反応では、痛み(疼痛=とうつう)が84・7%で頻度が高く、腫脹(しゅちょう)(16・9%)、熱感(6・8%)と続いた。また、全身の反応では身体のだるさ(倦怠(けんたい)感)が29・7%、頭痛(18・6%)の頻度が高かった。学校の欠席は接種翌日が多かった。
集計結果を受け、米良会長は「2回目接種後の集計が済んでいないが、言われているよりも副反応が少なかったので安心している」と見解を示している。
なお、市では、今月3日に接種を希望する小学3年生から5年生を対象にした2回目の集団接種を実施。接種率は1回目10・57%、2回目9・79%だった。ワクチンの供給量が見込まれ次第、小学2年生以下の接種を進めていく予定。
(2022年4月10日付紙面より)
市内小学校に防災頭巾 (新宮市土建協同組合 )
新宮市土建協同組合(松根康隆理事長)による防災頭巾の贈呈式が8日、新宮市役所であった。松根理事長をはじめ4人が訪問し、市内小学校の新1年生に向けた、防災頭巾200個を、速水盛康教育長に手渡した。
同組合は2010年より、市内小学校の児童に向けて毎年、防災頭巾を贈呈している。きっかけは、組合創立60周年記念の取り組み。かつて市内の小学校では、児童は教科書を乗せて頭を守り、避難訓練を行っていたが、両手を使えればより安全と考え、贈呈が始まった。
1回目は全校児童分、2回目からは新小学1年生分を贈ることで、全ての児童に行き渡らせた。頭巾は中綿入りで、緊急時には頭にかぶり、落下物から守るようになっている。平時には、学校のいすの背もたれ部分に挟んだり、座る部分に敷いたり、集会時に体育館に持ち込んだりしてクッションにできるため、身近にあって身を守れる。
贈呈式には松根理事長のほか、阿万卓也副理事長、松原重充副理事長、七瀧伸事務局長が訪れた。市立小学校は5校あり、新1年生は185人。ただし高田小は0人だった。転入児や破損分を考え、余分に200個を贈った。
松根理事長は「日頃は工事のほこりや騒音などで、住民の皆さんに迷惑をかけているので、何かできることはないかと考え、地震のときに子どもの命を守ろうと贈呈することになった。子どもは国の宝。今後も贈呈を続けていきたい」と話した。
速水教育長は「避難訓練などを行って、(防災頭巾を)活用していけるよう取り組んでいきたい。防災意識を高める役割もあるかと。大人のたくさんの力で、地域で子どもを育てる取り組みで、ありがたい」などと語った。
(2022年4月10日付紙面より)
花まつりの平和祈念祭 (新宮仏教会 )
新宮仏教会(会長=清水文雅・本廣寺住職、会員14人)は8日、新宮市福祉センターで花まつりの記念行事「平和祈念祭法要」を営み、祖国の平和と繁栄を願いながら亡くなった諸英霊の冥福を祈った。
祈念祭には遺族約20人が参列し、住職らの読経の中焼香した。田岡実千年市長は「戦後、市においても平和で心豊かに生活できる魅力と活力のあるまちづくりのためにまい進してこられたことは戦没者のご加護と遺族の協力・支援のたまもの」。
「現在享受している平和と繁栄が戦争によって心ならずも命を落とした方々の犠牲の上に築かれていることをひとときも忘れず、明日の市のために一層努力しなければならない」と追悼の辞を述べた。
池上順一・市遺族連合会長は「先の大戦より77年を迎えるが、ロシアのウクライナ侵攻に伴い、日々悲惨な状況が報道されており、世界からは今なお戦禍の報が絶えることはない。その中にあってわが国が平和でいられるのは祖国の繁栄と将来を案じながら尊い命をささげられた諸霊の思いが導いてくださったたまもの。コロナ禍を乗り越え、あの戦争を後世に伝え続けるとともに、世界平和への道を進むことを改めて誓う」と祭辞を読み上げた。
祈念祭後には「新型コロナウイルス終息祈願法要」が営まれ、猛威を振るい続ける新型コロナの早期終息を願う読経が会場内に響いた。
清水会長は「戦争は、全ての命が尊い、という仏教の基本姿勢の全否定。犠牲者の一人一人に家族があり、友人があり、思いがあり、人生を全うするはずだった。時々刻々と情勢は変化するが、こうした法要を通して歴史を感じ取り、先人の犠牲、努力の上に築かれたわれわれの現在を再確認することが、変化への対応の軸になるのでは」と話していた。
(2022年4月10日付紙面より)
太田米の田植え始まる (那智勝浦町 )
那智勝浦町の太田地区で、「太田米」の田植えが始まった。水を張った田んぼに青苗を植える作業が5月中旬ごろまで続き、早いものは8月上旬に収穫となる。
太田米は、太田地区で生産されるコシヒカリ。同町川関在住の桒野稔近(くわの・としちか)さん(38)は、太田地区の一部である、同町中里に約50枚、面積にして約400㌃の田んぼを持つ。7日が田植え初日とのことで、田植え機で田んぼを何度も往復し、苗を植えていた。
田植えのタイミングとしては、太田地区では2番目か3番目で、時期は耕作者により、早かったり遅かったりするという。桒野さんは幾つかに時期をずらして植えていき、5月中旬ごろまでに終わらせる予定でいる。
現在植えているものは、8月7日までに刈り取り、JAを通して地元の温泉旅館に卸されるという。旅館では新米として、お盆明けには出されることになる。昨年同様の量の出荷を依頼されたとのこと。
桒野さんは「今年はいつもより暖かい気がする。成長がいいのが期待できるのでは。うまく育つといい」と話した。
なお桒野さんは、那智勝浦町苺(いちご)生産組合の組合長も務めており、同町中里の8㌃のハウスで、太田地区のブランド苺「くろしお苺」も生産している。こちらも含め、「どちらも頑張って育てたい」と述べた。
(2022年4月10日付紙面より)
くじらの博物館で供養祭 (太地町 )
太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で2日、飼育中に死亡した鯨類や魚類などの冥福と飼育動物の長生きを祈る供養祭が営まれた。同館敷地内にある供養碑前で順心寺の関雄峰住職が読経を行い、職員36人が静かに手を合わせた。
供養祭は同館が開館した1969年4月2日の記念日に合わせ、43年前から毎年行っている。
同館には現在、鯨類がコビレゴンドウ、オキゴンドウ、ハナゴンドウ、カズハゴンドウ、バンドウイルカ、カマイルカ、シワハイルカ、マダライルカ、スジイルカの9種37頭おり、ナンヨウツバメウオなどの魚類51種181匹、ミズクラゲなど無脊椎動物24種345匹を飼育展示している。
同館によると、令和3年度は気候が安定していたため、動物にも大きな変化がなく飼育ができたという。また、県内の教育旅行の増加から来館者数が令和元年度と同等になるなど、回復の兆しが表れているとした。
1日から副館長に就任した同館学芸員の中江環さんは「15年間、博物館に勤めてきた。今後は副館長として新たな気持ちで動物たちや展示物、来館者の皆さまと向き合い、より良い博物館にできるように精進していきたいです」と話した。
3月末をもって館長職を勇退した林克紀さんに代わり、1日から同館を支える重責を担う稲森さんは「54年間、博物館を支えてきた林元館長がご勇退され、大きな節目を迎えた。それでもクジラたちはここで生き、暮らしている。供養祭は動物たちの命の重さと向き合う貴重な時間。動物たちが豊かにより長く生きていけるように、取り組んでいくことがわれわれの務めです」と気持ちを新たにした。
(2022年4月3日付紙面より)
新宮市老連 教室開講式 (278人が受講へ )
新宮市老人クラブ連合会(市老連・上廣正幸会長)の主催による、生きがいと創造の事業教室開講式が1日、新宮市野田の福祉センターであった。36人が出席し本年度の活動に向けて気持ちを新たにした。
同事業は、1979(昭和54)年に市が市老連に委託して以来、意欲や目標を持ちながら継続的に活動することによって、高齢者が元気を維持することを目標に続けられている。本年度は278人が、書道、生け花、陶芸、民踊など、合計15教室で学んでいく。
開講式では、上廣会長があいさつ。新型コロナウイルスの感染状況に言及した上で、「このまま収まってくれれば、今まで通り(活動)できるので、何とかうまくいけば」と願った。
本年度の教室について「みんなと好きな習い物に熱中することは、健康の上でも大事。今年も頑張っていただきたい」と激励した。
来賓として、田岡実千年市長が祝辞。新型コロナの感染状況に言及した上で、「終息に向けてワクチン接種を早く進め、市民にも対策をしてもらい、経済を落ち込まないように対策を行いたい」と語った。
教室については「生きがいを持ってはつらつと暮らし、充実した日々を送ってほしいと願っている。教室で生きがいをつくり、培ったことを地域で生かしていただければ」と呼び掛けた。
□ □
本年度の教室と受講生徒数は次の通り。かっこ内は講師名。敬称略。
■生きがい教室
▽書道(鈴木江邨)18人▽生花(萱野賛曈)15人▽陶芸8人▽卓球33人▽社交ダンス(瀬古玲子)21人▽コーラス(宇都宮恵美)16人▽民踊(川畑恵美)55人▽囲碁・将棋31人▽大正琴(上地美智子)5人▽ソフトテニス21人▽フォークダンス25人▽押花(岡本洋子)4人
■はつらつ教室
▽フラ(松本則子)14人▽民踊(大谷裕子・上田昭子)8人▽進化絵(はたみちこ)4人
(2022年4月3日付紙面より)
春休みプログラムで (那智勝浦町 )
那智勝浦町太田地域の子どもたちを対象とした「春休みプログラム」が3月30日に開かれた。小学生ら15人が参加し、町立太田小学校の体育館で、地域活性化起業人・島田匡平さんによる運動教室を楽しんだ。
「子どもたちにいろいろな体験をして長期休暇を過ごしてほしい」「地域の大人と関わる機会をつくり、『地域で子育て』を目指したい」との思いから、保護者主催で昨年の夏休みに始まった取り組み。今回は、島田さんが社会人向けに開く運動教室「ルネサンスプログラム」に参加した保護者からリクエストがあり、講師に招いた。
子どもたちは島田さんと一緒に、ゲームやスマートフォン操作で固まりがちな肩周りの筋肉をほぐす体操や体幹トレーニングに挑戦。保護者から「学校の体育ではしないような動きを子どもたちに体験させたい」との声があったことから、ボクシングやムエタイなどの格闘技の動きを取り入れたリズム運動でも汗を流した。
この日はパン食い競争やチラシを使った吹き矢の工作もあり、子どもたちは春休みの一日を満喫。仲地一桜さんは「前におじいちゃんおばあちゃんの家で一緒に吹き矢を作ったことがある。パン食い競争では粒あんとチョコのパンが取れて、楽しかった」と話していた。
(2022年4月3日付紙面より)
役場玄関そばで15日まで (串本町 )
串本町役場1階玄関そばで現在、出雲安全マップ=写真=が展示されている。期間は15日(金)までで、平日の午前8時30分~午後5時15分に随時鑑賞できる。
このマップは、町立出雲小学校の前年度の3年生(現4年生)6人が社会科の一環で総合的な学習の時間も使いながら作成。昨年12月に防犯、交通、災害の各視点で危険を感じる校区内の場所12カ所を徒歩で訪ね、当時の串本警察署に質問しながら調べた成果を3学期に手分けして書き込むなどして仕上げた。
6人の取り組みに感心した同署は、質問に答える時に地域へも紹介することを提案。児童も納得して学習発表後にそうすることを希望したため、同署と同町の調整により先月28日からこの展示が始まるに至った。
展示に当たっては「学校だけでなく地域全体の安全を願う子どもたち6人の想(おも)いがこめられたもの」と紹介。同署は同町との調整を進める折、6人の歩んだ筋道は出雲小校区だけでなく他の小学校区でも意義のあることだとし、展示を通して取り組みの裾野が広まることを今後に期待していた。
(2022年4月3日付紙面より)