欅(けやき)長胴大太鼓の奉納奉告祭が1日、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で営まれた。株式会社R.Link Corporationの椋野玲史取締役会長が4月26日に同大社に奉納した。
欅長胴大太鼓は愛知県津島市の老舗太鼓メーカー、堀田新五郎商店が制作。鼓面の直径は85㌢、長さ110㌢、台座を含めた高さは190㌢の巨大なもので、完成まで4カ月を要した。奉納奉告祭で上野宮司が白布を取って披露すると関係者から感嘆の声と拍手が起こった。
椋野会長は今年の正月に同大社で安全祈願祭を営んだ際「太鼓の音がもっと大きければ」と思ったのが大太鼓奉納のきっかけだと話す。過去にも玉砂利や石畳などさまざまなものを奉納しているが「今日の奉告祭では爽やかな風が吹いていて、一番気持ちよかった」。
上野宮司は「当社に伝わる一番古い太鼓は祭りの際に使うもので江戸時代のもの。この大太鼓は拝殿で使用する太鼓としては今までの1・5倍の大きさ。軽く打っただけでも響きが素晴らしい。時代とともに、打てば打つほどさらに音も良くなるでしょう」と話していた。
大太鼓には木目の美しさや光沢を出すため、採取したばかりのものに近い状態の「生漆(きうるし)」が塗り重ねられていたり、湿度の高い熊野の風土に合うように皮を少し緩ませて張ったりなどの調節がされている。音色は祈とうや正式参拝の際に聴くことができる。
(2018年5月3日付紙面より)
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スターレジェンド入港 (新宮市 )
外国客船「スターレジェンド」(総トン数9975㌧、全長134㍍)が2日、新宮市の新宮港に入港した。4月16日に続いて2回目で、乗客209人が熊野三山巡りなどを満喫した。2日午後6時に次港の清水港(静岡県)へ出港する予定。
今回のクルーズ名は「グラン・ジャパンクルーズ 大阪~横浜」。行程は大阪、高知、広島、福岡、釜山(プサン=韓国)、長崎、鹿児島、新宮、清水、横浜。乗客の内訳はアメリカ人139人、オーストラリア人15人、イギリス人14人、日本人4人など。新宮港では平安衣装の女性や雅楽演奏による歓迎や地元特産品の販売があった。「熊野水軍太鼓」による見送りを予定している。
外国客船の入港は今回で6回目。本年度は日本船4隻を含め昨年度より1隻多い14隻が入港する予定。乗客数は昨年度より約3000人多い約1万人になる見込み。
今月12日(土)には先月27日に続いて外国客船「コスタ・ネオロマンチカ」が午前6時30分入港、午後2時出港の予定。市企業立地推進課(電話0735・23・3333)は乗客を歓迎する外国語ボランティアを募集している。
(2018年5月3日付紙面より)
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串本町や古座川町の公立学校が春の遠足のシーズンを迎えている。1日は西向小と高池小の2校が重畳山へ、串本西小と出雲小と明神小と三尾川小の4校が望楼の芝へ赴き、初夏の好天に元気な歓声を響かせた。
年度初めの親交を深める機会として定着している春の遠足。初夏の運動会体育祭の広まりもあり、そのタイミングをゴールデンウイークの直前や中日に求める公立学校も少なくない。
串本町立西向小学校(山本誠士校長)は歴代児童の伝統になっている重畳山登頂(片道4㌔)遠足を実施。重畳山公園の芝生広場に到着後は一年生歓迎集会を開いてミニゲームを楽しみ、昼食後は旧来の木製アスレチック遊具に代わり平成28年末に整備された子ども向け複合遊具(ジャングルジム、ボルダリング、滑り台、ロープネット、展望台)や大人向け健康遊具(背伸ばしベンチ、サイクルステーション、ぶら下がり棒、腕上げアーチ、踏み板ストレッチ)に興味を示すなど自由遊びも楽しんで復路についた。
古座川町立高池小学校(大畑眞校長)も神野川方面の登り口から約3㌔を登って同広場を目指した。西向小と時間差で芝生広場を使うため先に昼食休憩をしてから一年生歓迎集会を実施。帰りはスクールバスで移動した。
望楼の芝を訪れた串本町立串本西小学校(浦渉校長)と同出雲小学校(山路和彦校長)、古座川町立明神小学校(速水和美校長)と同三尾川小学校(濵地久夫校長)は、芝地の中央~西側一帯に陣取り、一年生歓迎集会や交流集会(三尾川小)を開き、木陰での昼食や自由遊びを楽しんだ。
4月21日に上野山こども園、27日に橋杭小と串本小と県立串本古座高校1年生が同芝を遠足で利用。本年度は潮岬望楼の芝管理運営委員会から各利用者で事前に日程調整した利用協力が呼び掛けられた事もあり、一日に複数の学校が殺到することなく各校がのびのびと過ごせる状況で推移している。
(2018年5月3日付紙面より)
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「初期集中支援チーム」結成 (那智勝浦町 )
認知症の早期診断、早期対応を目的にした「認知症初期集中支援チーム」が4月から全国自治体の地域包括支援センターなどに結成されている。那智勝浦町では役場本庁の地域包括支援センターに設置され、社会福祉士や看護師、専門医らでチームをつくり、住民からの相談に応じている。
認知症になっても本人の意思が尊重され、できる限り住み慣れた地域で暮らし続けるためには早い時期の診断と対応が求められる。このため、厚生労働省が支援チームの配置を決めた。
同町の支援チームの一人、社会福祉士の岩本ひろ子さんは「これまでも相談は受けてきましたが、今回は国から専門医までつなげられる体制をつくってほしいという要請があり、チームを結成しました。専門医へすぐに診察を受けに行くのは敷居が高いという人もいますのでうまく連携できれば」と話す。
同町では認知症への取り組みはすでに行っており、民生委員や住民から相談があれば対応している。平成28年度までは認知症の家族の集いも開いていた。しかし、「人前では話しにくい」「個別で相談したい」などの声から参加は少なく、今は開いていない。
看護師の中田佐和さんは「本人は何でもできると言い張るのですが、ごみ出しのルールが守れなくなるなど生活に支障が出てきます。まず介護認定を受けてもらうことから始めていきます。これは家族の協力がないとできません」と話す。身だしなみが乱れ、季節にそぐわない服を着ている。冷蔵庫に同じ物がいくつもある。最近は雨戸が閉まっている―など、様子がおかしいと感じたら連絡してほしいという。
岩本さんは「地域の人たちで支える認知症サポーターの活動も行っています。周りの人の見守りだけで、その地域で生活できる場合もあります。認知症は、今は普通の病気。特別な目で見ないで、支え合えるような町づくりが必要です」と呼び掛ける。
同町福祉課介護保険係の主事、庄司亮太さんは「支援チームの設置で相談する窓口が分かりやすくなったと思います。医療や介護の必要なサービスにつなげるためのチームです。お気軽に相談を」と話した。チームの専門医は同町宇久井のクリニックルピナスの尾崎宜洋院長が担当している。
対象は、40歳以上の在宅で生活している人で医療サービス、介護サービスを受けていないか、中断している人など。問い合わせは同町地域支援チーム内の同支援チーム(電話0735・52・0611)まで。
(2018年5月3日付紙面より)
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新宮弓友会主催の月例射会
スポ少バレー東牟婁予選