第19回ツール・ド・熊野が開幕
熊野地方を舞台に繰り広げられる国際自転車レース「第19回TOUR・de・熊野(ツール・ド・くまの)」が1日、開幕した。国際自転車競技連合(UCI)登録チームによる国際ステージレース、実業団レース、黒潮ロードレースの3レースに約350人が参戦。4日(日)までの4日間にわたり、世界レベルの熱き戦いが繰り広げられる。
初日は、UCIタイムトライアルが新宮市の市田川沿いのコース(700㍍)で行われ、シモン・サジノック(アタッキ・チーム・グスト/スロベニア)が50秒95で優勝。2位はケイデン・グローヴス(セントジョージコンチネンタルCT/オーストラリア)、3位はジョン・アベラストゥリ・イザガ(チーム右京/日本)で、日本人トップは全体4位の中村龍太郎(イナーメ信濃山形)だった。
タイムトライアル終了後に場所を移して行われたオープニングセレモニーで、主催するNPO法人SPORTS PRODUCE熊野の理事長・角口賀敏(よしとし)実行委員長は「今年も国内、海外の選手、大会役員の皆さん、競技審判の皆さんをお迎えして大会を開催できますことを心より歓迎申し上げ、素晴らしい大会になりますよう期待しています」と歓迎と感謝。関係者と地元の人の協力があってこそ19回も続けられていると伝え、「さらに来年の20回大会に向けて皆さんにご理解、ご支援いただける大会に仕上げていきたいと思います」とあいさつ。
役員、来賓の祝辞などの後、参加選手を代表してキナンサイクリングチームの山本元喜選手が「われわれ選手一同は、日頃の練習の成果を十分に発揮し、正々堂々と戦い抜くことを誓います」と宣誓した。
2日目の2日は、同市熊野川町の赤木川清流コース。選手や関係者らによる、JR新宮駅から熊野川町まで(18㌔)のパレード走行の後、レース(114・1㌔)が行われた。3日(土)には熊野山岳コース(109・3㌔+パレード10㌔、熊野市、御浜町)、4日(日)には太地半島周回コース(100㌔、太地町)でレースが行われる。
(2017年6月3日付紙面より)
豪華客船「飛鳥Ⅱ」(全長241㍍、5万142㌧)が2日、新宮市佐野の新宮港佐野3号岸壁に入港した。兵庫県の神戸港から乗船した観光客762人が熊野を巡った。同日午後5時ごろ、「奥熊野太鼓」などに見送られ神戸へ帰港する予定。
今回のクルーズ名は「神戸発着 初夏の熊野クルーズ」(2泊3日)。着岸後の午前9時から歓迎セレモニーがあり、田岡実千年市長は「ここ熊野の地は古来より日本人の魂の古里として多くの人々が訪れる聖地。今日一日、自然と歴史を堪能していただければ」。歓迎の花束を受け取った増山正巳船長は「天候を心配していましたが、穏やかな天気の良い中での入港になりました。短い時間ですが、精いっぱい楽しみたい」などとあいさつした。
(2017年6月3日付紙面より)
県消防救助技術会で大健闘 (串本町消防本部 )
第46回県消防救助技術会(以下県大会)が1日に和歌山県消防学校であり、串本町消防本部(北地稔消防長)のほふく救出チームが優勝し全国消防救助技術大会(以下全国大会)、同じく引き揚げ救助チームが優勝し消防救助技術東近畿地区指導会(以下東近畿大会)の出場権をつかんだ。
前者は2008(平成20)年以来9年ぶり、後者は3年連続の出場。大健闘の結果で、同本部内外に喜びの輪が広がっている。
同本部では今年、男女問わず隊員27人が2月から自主練習、3月中旬以降は休日返上の訓練を重ねて体力、技術力、精神力を鍛錬。その成果を先月8日の同本部内選考会で発揮し、引き揚げ救助1チーム5人、ほふく救出3チーム7人(要救助者は3チーム兼任)、はしご登はん1人の計13人が同本部代表となり県大会に挑んだ。
ほふく救出の部には19チームが出場。同本部の岡地光介消防士・田代和之消防士・川端凌消防士組がタイム39秒78で1位になり、白椿晃也副士長・塩地一馬副士長・田代和之消防士組が3位、寺本和幸消防士・筒井裕太消防士・田代和之消防士組が7位といずれも入賞する好成績を出した。
全国大会出場権は1位のみに与えられる栄誉。川端消防士(22)は「先輩方に訓練を見ていただき、当日もみんなが応援してくれたおかげで出せた結果だと感謝している。全国で県代表として恥じない訓練成果を発揮し、1位になれるよう今後も頑張りたい」と語った。
引き揚げ救助の部には10チームが出場。同本部の城貴大副士長・峯園敦士副士長・髙井健太副士長・小西淳太消防士・矢野敬士長組はタイム77秒72で1位になった。
一昨年、昨年は2位で今年は1位。昨年は若干のメンバー変更があったが、今年は昨年と同じメンバーで挑戦した。矢野士長(34)は「2位以上に入って次のステップに進むことを想定したので、優勝より目標を達成できたことがうれしい。同じメンバーで長くできているのがチームの強みだが、やれるのも今年が最後。東近畿までにタイムをあと4、5秒縮め、全国を目指せるよう頑張りたい」と語った。
会場で隊員の挑戦を見届けた北地消防長は「体力、気力の限界に近い訓練を続けた結果であり、よくやってくれたと感動している。訓練を支えた家族と他の署員にも感謝申し上げたい。引き揚げ救助チームは東近畿も勝ち抜きほふく救出チームとそろって全国で頑張ってほしい。両チームには県代表として恥じない競技を期待している」と喜んだ。
はしご登はんは結果が振るわず入賞を逃したという。全国大会は8月23日(水)に宮城県総合運動公園、東近畿大会は7月27日(木)に京都市消防活動総合センターで開かれる。
(2017年6月3日付紙面より)
道の駅たいじ直売所 (太地漁協 )
太地町の「道の駅たいじ」の建設が、8月中のオープンを目標に進んでいる。太地漁協組合はこれに先駆け、直売所に野菜や惣菜などを出品する地域の個人出品者を募集している。9日(金)に町公民館で午後3時と7時に説明会を開く。
地域活性化を目的に募集を行う。直売所は鹿児島県日置市の地域物産販売所「江口蓬莱館」をモデルにする計画。同市ではお年寄りが生産物の販売を励みに農業に関わることで元気になり、休耕地も無くなったという。森浦湾の「鯨の海構想」と併せ、道の駅を拠点に誘客を図る。
直売所では、地元農産物や水産物、惣菜、土産物を取り扱う。近隣農家は無農薬栽培が多いため、安全安心を売りにできるという。町内ではすでに個人農家らに声を掛け、5、6人が出品の意志を示している。新宮・東牟婁地域を範囲に呼び掛ける。
太地漁協の貝良文参事は「自分たちが趣味で作った物を販売し、地域が元気になれば。興味のある人は気軽に来てほしい」と話した。
問い合わせは太地漁業協同組合の担当者、貝さんと山本さん(電話0735・59・2340)まで。
(2017年6月3日付紙面より)