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2022年08月28日
1 未曽有の災害、忘れたらあかん
 紀伊半島大水害記念公園で清掃  (那智勝浦町 )

 当地方を襲った未曽有の大水害・紀伊半島大水害(2011年)から11年となる9月4日(日)に向け27日、那智勝浦町井関の紀伊半島大水害記念公園で、那智谷大水害遺族会の岩渕三千生(みちお)代表と地元建設業有志ら約30人が慰霊碑の清掃や周辺の草刈りに取り組んだ。清掃後、岩渕代表は「今年も清掃活動を行わせてもらった。どうか見守っていてほしい」と報告し、慰霊碑に手を合わせた。

 清掃は、水害発生当日の追悼供養や慰霊祭を前に毎年実施する恒例行事。なお、今年の慰霊祭(4日正午~)は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から式典は中止とし、岩渕代表と堀順一郎町長による代表献花のみの予定となっている。

 この日、参加したのは▽㈱庵野組▽井筒建設㈱▽カミジ技建㈱▽木原造林㈱▽大和建設㈱▽岡山組▽㈱海邊組▽㈱川合組▽㈲崎建設▽田中建設㈱▽㈱下山組▽㈱泉組▽㈱果無建設▽㈱松原組▽㈱オカダ―の15社。草刈り機などを手に清掃活動に汗を流した。

 岩渕代表は参加者らの協力に感謝を伝え「災害を忘れたらあかん。未曽有の災害を後世に残すことが大事。清掃活動によって災害を思い出してほしい。これから台風も増える。あのような被害が二度と起こらないように、自分の身は自分で守るという気持ちを持ってほしい」と話していた。

 なお、同所では今年も4日未明、死者・行方不明者と同じ数の29個のLEDキャンドルをともすが、新型コロナウイルス感染状況を鑑み追悼供養は中止とする。

(2022年8月28日付紙面より)

慰霊碑を清掃する岩渕三千生代表=27日、那智勝浦町井関
有志ら約30人が清掃活動に参加した
2022年08月28日
2 力作250点を審査
 新宮市観光フォトコンテスト  

 新宮市観光フォトコンテストの審査会が26日、新宮市春日の春日隣保館であった。9人の審査員が80人から寄せられた力作250点を厳正に審査した。入賞者の表彰式を9月9日(金)に予定しており、入選作品は市観光カレンダーやパンフレットなど市のPRに使用される。

 市観光カレンダー製作実行委員会が主催する事業で11回目を数える。今回はテーマを「新宮が魅せる様々(さまざま)な風景(カオ)」とし、一般の部と学生の部(高校生以下)に分けて作品を募った。一般の部には54人から191点が、学生の部には26人から59点の応募があった。

 審査員は、今年新たに熊野速玉大社の上野顯宮司を迎え、田岡実千年市長、実行委員長の山本大輔・市観光協会事務局長、児嶋毅さん(審査委員長)、杉本光朗さん、垣本正道さん、堀幸義さん、西和美さん、市秘書課の廣井芳美・広報広聴係長の9人が務めた。

 熊野速玉大社や神倉神社、熊野川など、市内の四季折々の情景や植物、祭り・イベントの様子などを収めた力作の数々を審査。新型コロナウイルス感染予防のため手袋を身に着け、気に入った作品にシールを付けていった。

 山本実行委員長は「今回は審査に当たり、上野宮司にお越しいただいた。新しい目線で審査いただければ」。

 田岡市長は「コロナ禍ではあるが今回もたくさんの応募を頂いた。市においてはウィズコロナ、アフターコロナに向けて観光をしっかりとやっていきたい。作品は市のPRのために有効的に使用させていただきたい」とそれぞれあいさつした。

(2022年8月28日付紙面より)

フォトコンテストの入賞作品を選ぶ審査員ら=26日、春日隣保館
2022年08月28日
3 心を込めて和菓子届ける
 鵜殿地区配食サービスボラが友愛訪問  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿地区で配食サービスを行うボランティアグループ「鵜殿地区配食サービスボランティア」(田中敦子代表)は27日、年に1回の「友愛訪問」を実施。サービス利用者36人に和菓子セットを届けた。

 町内では鵜殿地区配食サービスボランティアとサークルほほえみが配食サービスを担っており、毎月2回、町内の希望者に手作り弁当を届けている。

 毎年8月は配食がない代わりに「友愛訪問」として、普段、利用者と顔を合わせない調理ボランティアも利用者宅を訪問してお菓子などを配っている。今年は、5日に「サークルほほえみ」の調理ボランティアと配達ボランティアが担当区域の利用者88人に届けた。

 鵜殿地区配食サービスボランティアは普段、会員が調理し、老人クラブ「讃寿(さんじゅ)会」も協力して利用者宅に配っている。この日は同ボランティアの6人が町福祉センターに集合後、手分けして各利用者宅を訪問した。

 田中代表は小阪利代さん(89)宅を訪れ「元気そうですね。暑い日が続いているので気を付けて」と声をかけた。小阪さんは「ありがたいね」と笑顔を見せていた。

 両グループでは、調理と配達のボランティアを募集しており、問い合わせは町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。

(2022年8月28日付紙面より)

利用者に和菓子を届ける=27日、紀宝町鵜殿
2022年08月28日
4 自衛隊フェスタが盛況
 くまの艦展示、売店も  (新宮市 )

 自衛隊サマーフェスタ2022in新宮が26日と27日、新宮市佐野の新宮港第3岸壁で開かれた。多数が訪れ、海上自衛隊の護衛艦「くまの」や航空自衛隊の地対空誘導弾ペトリオットを見学したり、売店でレトルト「海軍カレー」の購入を楽しんだりした。陸上自衛隊や新宮警察署による車両展示もあった。

 「くまの」は内部の一般公開はなく、岸壁からの見学のみだった。空自のペトリオットは27日のみ展示。陸自は26日に高機動車、27日は軽装甲機動車も加えて展示した。新宮署は白バイ、パトカー、事故処理車を並べた。売店ではレトルトカレーのほか、自衛隊のTシャツやタオル、帽子などが置かれていた。

 岸壁では来場者が「くまの」を単体で撮影したり、一緒に記念撮影したりする姿があった。陸自や警察の車両は、来場者が乗り込むなどして、感触を確かめていた。レトルトカレーは艦ごとのいろいろな「海軍カレー」のほか、陸自の複数の基地のカレーもあり、それぞれ味や辛さが違うとあって、幾つも買い求める来場者もいた。

 自衛隊の制服を着て記念撮影できるコーナーもあり、親子連れが子どもに制服を着せて撮影を楽しむ姿が見られた。「くまの」のシールや缶バッジ、コースターなどが当たる、子ども限定のガラガラ抽選もあった。

 那智勝浦町市野々から訪れた50歳代男性は「くまのの名が付いているから、特別と思い見に来た。(ステルス型なので)今までのデザインと違い、異様な感じを受ける。早くに新宮に来てくれたので良かった」と話した。

(2022年8月28日付紙面より)

護衛艦「くまの」の見学に大勢が訪れた=27日、新宮市佐野の新宮港第3岸壁
レトルトの「海軍カレー」を買い求める
2022年08月28日
5 お盆に多数来館  1週間で1万人超  (くじらの博物館 )
2022年08月28日
6 職員名乗る不審な電話相次ぐ  還付金詐欺に注意を  (新宮市 )
2022年08月28日
7 トマト? カボチャ? 違います  西さん宅のオレンジナス  (那智勝浦町 )
2022年08月28日
8 巨大すごろくやメダカすくい  小学生たちが夏祭り  (那智勝浦町 )
2022年08月28日
9 オリンピック出場を目指す  高田煕さん、レスリング優勝を報告  (御浜町 )
2022年08月28日
10 補正予算など16議案上程  第3回定例会が開会  (御浜町 )
2022年08月28日
11 参拝者が静かに手を合わす  横手延命地蔵尊で地蔵盆  (紀宝町井田 )
2022年08月28日
12 県が「林地開発」との見解示す  第4回鮒田区環境防災会議  
2022年08月25日
13 大地には自然の脅威もある 後誠介さんが「紀伊半島大荒れ」を出版 (那智勝浦町)

 那智勝浦町在住で和歌山大学客員教授(災害科学・レジリエンス共創センター)、南紀熊野ジオパーク推進協議会学術専門委員を務める後誠介さんが30日付で「紀伊半島大荒れ 大地の成り立ちからみた豪雨災害」(はる書房)を出版する。前作「熊野謎解きめぐり 大地がつくりだした聖地」の姉妹本の位置付けとなる今作について後さんは「前作では大地の成り立ちによってできた熊野の景観や霊場の魅力を伝えた。今回、大地には災害という自然の脅威があることをつづっている。前作が表、今回が裏になる」と話している。

 本作は紀伊半島を襲った過去の大水害に着目し、自然災害が大きな災害へとなる仕組みなどを詳細に解説し、後さんが各地で実施した防災講演の内容を基に書き改めたものだ。また、カバー絵に使用している「新宮川水系図」は後さんが自身で手がけている。

 これまで後さんが本紙で発表した記事や論文を用いたコラムも掲載されている。写真は自身が撮影したものに加え、那智谷大水害遺族会や本紙が提供している。

 本はA5判並製の120㌻カラー(ISBN978―4―89984―202―6)。税込み1430円。3章立てで、「伝えたい災害の記憶」「ちょっとひと休み」「これも知っておこう」などのコラムも掲載。「でき方の違う大地は壊れ方が違う」という点に着眼し、大地の成り立ちから豪雨災害を考える内容となっている。

 「平成の大水害は地形図と地質図がそろっており、大地の成り立ちという視点から豪雨災害を考えることができた」と後さん。

 第1章「あっという間に避難できなくなる……」では平成の紀伊半島大水害において、事態急変の原因やその根底に迫り、被災者の体験談や土砂災害からの避難情報を課題として取り上げている。

 第2章「土砂災害を引き起こしたカギは?」は多発した大規模崩壊と土石流の特徴や紀伊半島の大地の成り立ちをひもとく。「大規模崩壊が北向き斜面で多発」「大きな岩塊を伴う土石流は南向き斜面で多発」「雨量が多かった北山川の上・中流域では崩壊の規模・頻度が低かった」など、紀伊半島大水害の「3つの不思議」を解説。

 第3章「避難のタイミング」では、明治、昭和、平成に繰り返し紀伊半島大水害が発生している点に触れるとともに、「土壌雨量指数」が370~480で岩塊を含む土石流や大規模崩壊が発生していることなどを分かりやすく記した。

 前作に引き続き、同町在住の新聞記者・須川達也さんが本の構成についての提案や助言を行い、新宮市在住のアーティスト・平野薫禮(ぐれ)さんがキャラクターやイラストを描いている。

 後さんは「地質学は歴史科学。新たな視点を加えて、合理的根拠の下に本を執筆した。市町村や学校の職員の皆さま、防災や自然保護に取り組む方々に読んでいただけると幸いです」と語った。

 本は和歌山県内や三重県では販売されており、東京や大阪などの全国書店は30日(火)から販売される。通販サイトのアマゾンでは現在、予約を受け付けている。

 熊野新聞社新宮本社でも若干数販売している(税込1430円)。直接引き渡し。現金のみ。なくなり次第終了。

(2022年8月25日付紙面より)

「紀伊半島大荒れ」を出版する後誠介さん
2022年08月25日
14 打ち上げ見据えて試乗会
 観光クルーズの模索進む  (串本町 )

 海上からのロケット「カイロス」打ち上げ見学を見据えた観光クルーズ事業化の模索が串本町内で進んでいる。その当事者による試乗会が21日にあり、想定航路一帯に理解のある関係者に乗船と事業化に向けた意見の協力を求めるなどした。

 このクルーズは昨年9月、必要性を見越した南紀串本観光協会が前述した見学にも対応できる内容を組んで試行。後にその形を収益事業化して町を盛り上げたいと考え旅行業務取扱管理者資格を取得した令和トラベル(岡本将和代表)と漁船「光芽那丸」(瓜田有冶船長)が名乗りを上げ、同協会はその支援協力をする立場に回って実現を目指している。

 現在はクルーズの催行に必要な条件が整った段階で、内容の立案~商品化が目下の課題。今回の試乗会は巡航先にある各地域資源への理解がある関係者から事業化に向けた意見をもらって内容を磨く趣旨で計画し、同協会の仲介で東牟婁振興局や南紀熊野ジオパークセンター、役場産業課や企画課の各職員が協力した。

 当日は和歌山東漁業協同組合の協力で乗降しやすい同組合串本本所の浮桟橋を発着場所とし、橋杭岩~紀伊大島金山下の海食洞~箱島付近〈ロケット「カイロス」打ち上げ見学海域〉~くしもと大橋一帯を巡る約1時間の内容で実施。ガイドも同乗する予定だったが都合がかみ合わず中止となり、瓜田船長は想定時間に沿って船を進めることに専念し、同協会の宇井晋介事務局長と岡本代表が各巡航先で関係者の意見を聞く形で成果を目指した。

 同日現在、催行開始のめどは未定。12月のロケット「カイロス」打ち上げ開始が濃厚視される状況にあり、間に合わせる形で事業としての実動を目指したいとしている。

 主導する岡本代表は「浮桟橋を使わせてくれる和歌山東漁協の組合員優先で利潤が回る体制にしたい」として引き続き従事する漁船の裾野を広げたい考え。さらに収益事業としての安定を図るため、打ち上げ見学以外の内容も複数考えて利用頻度を高めることも今後に見据えて臨んでいる。

(2022年8月25日付紙面より)

各巡航先に理解がある関係者の協力を得て実施した試乗会の様子=21日、串本町沖
箱島付近の打ち上げ見学海域で意見を交える関係者ら
2022年08月25日
15 「笑顔」が永遠のテーマ
 「広報きほう」が200号迎える  (紀宝町 )

 紀宝町が毎月1回発刊する広報紙「広報きほう」が9月号で200号を迎えた。企画調整課の2人が担っており、大森菜央さんは「担当して1年4カ月になります。今回、200号を迎える上で歴代担当者や町民の皆さんに話を聞いて、その思いも実感できた。皆さんの思いを受け継いで、これからも親しまれる紙面をつくっていきたい」、愛野裕基さんは「内閣総理大臣賞受賞後に担当が決まり、プレッシャーしかなかったが、一生懸命取り組んできた。今後も大森さんをサポートしていきたい」と話す。

 広報きほうは、当時の鵜殿村と紀宝町が合併した2006年1月の翌月から発行。これまで県広報コンクールで幾度も特選に輝き、全国コンクールで最高賞の内閣総理大臣賞を受賞するなど数々の賞に輝いてきた。

 毎年12月号で特集を組んでおり、2019年度の「LGBT」、20年度の「老いじたく」が2年連続で総務大臣賞を受賞した。

 記念すべき200号では、見開き2㌻で歴代担当者や町民へのインタビュー、配布されるまでの流れなどを掲載した。

 16年にわたり町の情報を発信し続け、発刊100号の際、広報きほうの永遠のテーマは「笑顔」と紹介した。現在担当する2人は「これからも楽しく、伝わりやすい広報を目指していきたい」と口をそろえた。

(2022年8月25日付紙面より)

「これからも楽しく」と笑顔を見せる広報担当の大森菜央さん(右)と愛野裕基さん
2006年2月の「広報きほう」第1号
2014年5月に迎えた100号
2022年08月25日
16 思い思いの作品が完成
 中央児で夏休み工作  (新宮市 )

 新宮市野田の中央児童館で22、23の両日、夏休み工作「牛乳パックランタンを作ろう」があった。同館に登録している小学1~4年生19人が手作りのランタンを作った。

 子どもたちは職員から使用する材料の紹介や作り方、注意事項の説明を受けた後、作業を開始。1日目は三つ折りにした障子紙をコップに入った絵の具に数回浸して色染めに取り組み、破らないよう丁寧に広げて乾燥させた。

 2日目には前日に乾かした紙を小さくならないようにはさみで四角形に切り、のりを塗った牛乳パックに貼り付けていった。最後はリボンと革ひもの中から好みの物を選び、パックの上部に取り付けて思い思いの作品を完成させた。

 山本梛温(なの)さん(7)は「剝がれてこないように障子紙を貼る作業が少し難しかったけど楽しかった。初めて作ったわりにはうまくいったので出来は90点。家に持ち帰って飾りたい」と話していた。

(2022年8月25日付紙面より)

「牛乳パックランタン」作りに励む子どもたち=23日、新宮市野田の中央児童館
思い思いの作品を完成させた
2022年08月25日
17 手分けして今年の実り収穫  潤野の水田で利用者や職員  (エコ工房四季 )
2022年08月25日
18 仕掛け三つで5匹捕まえる  高池小4年生がウナギ石漁  (古座川町 )
2022年08月25日
19 三輪崎海水浴場に多数  高田自然プールも好調  (新宮市 )
2022年08月25日
20 冠水孤立の解消目指す  高田相賀線の道路改良  
2022年08月25日
21 3年連続で規模縮小を決定  宇久井神社例大祭  (那智勝浦町 )
2022年08月25日
22 ウナズキギボウシの花  新宮市高田の岩場で  
2022年08月25日
23 秋季リーグの上位目指す  同志社大卓球部が合宿  (那智勝浦町 )
2022年08月25日
24 積極的にチャレンジを  県立新宮高校で始業式  
2022年08月25日
25 矢渕中学校が3位入賞  三重・熊野バレーボール大会  
2022年08月25日
26 地元の「熊野選抜」が優勝  第18回中学軟式野球大会  
2022年08月25日
27 お悔やみ情報
  
2022年08月23日
28 初の全体行事で地域防災力向上を
 幼少年婦人防火委が研修会  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で20日、令和4年度市幼少年婦人防火委員会の防災研修会があった。市内三つの自主防火組織が参加。防災講話や活動報告などを通して防災意識の高揚を図る機会とした。

 幼少年婦人防火委員会は▽婦人防火クラブ(端地遥会長、7クラブ114人)▽王子ヶ浜少年消防クラブ(川嶋丈温委員長、14人)▽白梅幼年消防クラブ―の自主防火組織により構成されている。

 当地域に甚大な被害をもたらした紀伊半島大水害(2011年)から11年。同研修会は「紀伊半島大水害を教訓に地域防災力の強化~命を守る経験を次の世代へ~」と題し、未曽有の災禍や水害の教訓を伝え、地域防災力の強化を図ることを目的に同委員会初の全体行事として開催した。(一財)日本防火・防災協会が共催。市消防本部が協力した。

 研修会は、白梅幼年消防クラブの防火太鼓で幕開け。同委員会長の垣内一男消防長は、各団体の日頃からの火災予防啓発活動への協力に感謝。研修会実施に至った経緯について説明し「防火太鼓はとても元気が良く力を頂いた。この素晴らしいホールで開催できてうれしい。実りの多い研修会となれば」とあいさつした。

 来賓の田岡実千年市長は「紀伊半島大水害から来月で11年を迎える。私たちはこの災害を教訓として市の防災に生かしていかなければ。災害から一人の犠牲者も出さないという強い信念の下、防災対策の一層の充実、強化を図るためには皆さまのより一層の協力が必要」と呼びかけた。

 王子ヶ浜小6年生で組織される王子ヶ浜少年消防クラブは、煙体験や天ぷら油火災実験、消火器取り扱い訓練など、動画を通して活動内容を紹介。「これからも知識や技術を学びながら、将来の地域防火防災リーダーの担い手となるために頑張っていきます」と誓いを新たにした。

 市消防本部予防課は近年の火災状況や動向などを説明。「住宅火災による死者の主な原因として逃げ遅れが過半数を占めている。発見の遅れが被害を拡大させる」と述べ、住宅用火災警報器の設置や交換への協力を求めた。

 防災講話では減災カフェ主宰の上野山巳喜彦さんが「体験談から振り返る紀伊半島大水害」を演題に講話。当時の様子を写真と証言で紹介し「過去に学び、現在を点検し、未来に備えることが大事。令和に生きる私たちは科学・技術の力、先人の知恵、共助の力を合わせた多重防御が必要」と伝えた。

(2022年8月23日付紙面より)

白梅幼年消防クラブの防火太鼓で幕開け=20日、新宮市の「丹鶴ホール」
王子ヶ浜少年消防クラブが活動内容を紹介した
2022年08月23日
29 町長に全国大会優勝報告 堀愛菜さんと堀結菜さん (串本町)

 串本町の少年野球チーム・串本オーシャンズの木下正己監督と選手の堀愛菜さん、堀結菜さん(ともに潮岬小6年)らが19日、田嶋勝正町長に全国大会「NPBガールズトーナメント2022全日本女子学童軟式野球大会」に出場し優勝したことを報告した。

 この大会は7月29日から8月4日まで石川県内であり、全国の43チームがトーナメント形式で対戦。愛菜さん、結菜さんを含む6年生主体のチーム「和歌山ハーモニーズ」(和田昌宏監督、選手14人)を結成して参戦し、6戦を勝ち抜いて優勝をつかみ取った。

 2人は兄に刺激を受け小学1年生の終盤で串本オーシャンズへ入団し軟式野球を始めた。最高学年となった現在のポジションは愛菜さんがキャッチャー、結菜さんはピッチャーとファースト。和歌山ハーモニーズでは外野手(ともにライト)として2月以降7回の合同練習に参加し、その成果も発揮して今回の勝利に貢献した。

 報告には堀さんの両親も同席。木下監督から経緯の説明を受けた田嶋町長は「一つのスポーツに打ち込んでこういった舞台に立つことは良い経験になるし、多くの人に接する機会もあって視野も広まる。君たちの年齢でその経験をすることは素晴らしいことだと思う」とたたえ、懇談をする中で今後別の新しい挑戦を始めたいと2人が考えていることを知り「今経験していることは、野球に限らずいろいろな場面で自分の肉となり血となって返ってくると思う。これからまた新たな目標をつくって挑むにしても精いっぱい頑張ってほしい」と後押しした。

 「力を出し切れた」と同大会を振り返る2人。今後も9月の近畿大会など試合の予定があり、有終の美を目指して卒団まで頑張りたいと意欲を示していた。

(2022年8月23日付紙面より)

全国大会優勝を報告する堀愛菜さん(左)と堀結菜さんら=19日、串本町役場本庁
2022年08月23日
30 美術教育の実践報告
 東牟婁地方美育協会が研修  (那智勝浦町 )

 東牟婁地方美育協会(芝﨑勝善会長)は19日、那智勝浦町立宇久井小学校で「第63回那智山研究集会」を開いた。新宮・東牟婁地方の幼稚園・小中学校から教職員40人が参加し、図画工作や美術に関わる実践報告や講義に、熱心に耳を傾けた。

 畿央大学教育学部の西尾正寛教授、和歌山大学教育学部の丁子かおる准教授を講師に招き、3年ぶりに開催した。

 実践報告では、今年10月に和歌山県で開催予定の第73回造形表現・図画工作・美術教育研究全国大会および第76回和歌山県図工・美術教育研究大会で、研究発表する教諭らが経過を述べた。

 新宮市立丹鶴幼稚園の松尾れいか教諭は、感触や素材との触れ合いを重視した園児たちの造形活動について報告。生き物の観察を通じた絵画制作や粘土・段ボールを使った遊びの様子を振り返り、写真と文章を組み合わせた「ドキュメンテーション」による教職員・保護者間の情報共有についても語った。

 北山村立北山小学校の福田誠教諭は「不易と流行の視点から見直す地域の木版画教材」と題して発表した。約70年の歴史を持つ「東牟婁地方学校版画展」の取り組みに言及し、本年度の北山小学校の5、6年生7人が取り組んでいる共同版画制作に言及。那智勝浦町立勝浦小学校の5年生が「那智勝浦町」をテーマに多色刷りの「彫り進み版画」を制作したことにも触れた。

 講師による講義や色彩・色調に関する実技講習もあり、西尾教授は「外からの情報を取り入れ、美術教育に生かそうとする先生方の熱意が素晴らしい」と話していた。

(2022年8月23日付紙面より)

アートカードによるマッチングゲームに取り組む=19日、那智勝浦町立宇久井小学校
北山小学校と勝浦小学校で制作している共同版画など
2022年08月23日
31 「非常時こそ地域の力を」
 講話で避難生活考える  (御浜町 )

 御浜町は21日、防災講話「地域における防災力の重要性 避難所で過ごす生活とは」を阿田和の町中央公民館で開催した。自主防災組織に関わる町民らが聴講し、避難生活や避難所運営について考えた。

 町には阿田和、下市木、上市木、志原、尾呂志、神木の6地域に計65の自主防災組織が活動している。講話は研修の一環として町民対象に企画し、三重大学大学院地域イノベーション学研究科、三重大学地域圏防災・減災研究センター准教授の水木千春さんを講師に迎えた。

 講話で水木さんは近年の気象について「台風に関係なく線状降水帯が発生し、局所的に雨が降っている。日本のどこで被害が出ても不思議ではない」と指摘。「非常時こそ、地域の力が必要」とし、災害を見据えて日頃からリアルな訓練を重ねることや、運営側だけでなく、避難者の協力が必要不可欠で、地域にも事前に周知しておくことの重要性をアドバイスした。

 「災害発生時は誰もが切迫した状態になり、強い不安やストレスが重なる」とした上で、避難所ではさまざまな問題が発生することを紹介。プライバシー、食事、健康、衛生、トイレなどの問題のほか、子どものいる世帯や高齢者、外国人などへの配慮も欠かせないとした。また、感染症対策を考慮した避難所のレイアウトや運営のポイントについても説明した。

 あいさつした大畑覚町長は昨年度に町総合計画を策定し防災対策を進めていることや、6地域で避難所運営マニュアルが作られたことを報告。「今後台風シーズンを迎えるに当たり、警戒を強めている。自主防災組織の皆さんには町職員と一緒になって取り組んでもらえたら」と日頃の活動に感謝を示し、今後の協力を求めた。

(2022年8月23日付紙面より)

自主防災組織の住民らが聴講した=21日、御浜町中央公民館
講師の水木千春さん
2022年08月23日
32 貝砂を観察し気付き得る  小学生を対象にイベント  (南紀熊野ジオパーク )
2022年08月23日
33 プログラミング制御を学ぶ  串本町でロボット教室開講  (県宇宙教育研究会 )
2022年08月23日
34 厳正な抽選で参加者確定  サーカスショーに856人申し込み  (新宮市 )
2022年08月23日
35 歩いて健康と名産品を獲得  「旅するつもりでウォーキング」  (那智勝浦町 )
2022年08月23日
36 ウミホタルはなぜ光る?  発明クラブが野外活動  
2022年08月23日
37 県下高校野球新人戦が開幕  新宮が初戦突破、有・串・新連合は敗退  
2022年08月23日
38 秋季関西リーグに向けて  佛教大卓球部が3年ぶりに合宿  (那智勝浦町 )
2022年08月23日
39 有症状者対象に検査キット  オンラインで受け付け  (三重県 )
2022年08月23日
40 1等当選者に商品券  健診受診者対象の抽選会  (御浜町 )
2022年08月23日
41 またいつか、この仲間で演奏を  関西コンクールで銀賞受賞  (新宮高校吹奏楽部 )
2022年08月23日
42 お悔やみ情報
  
2022年08月07日
43 「没後30年の中上健次」 4年ぶり、熊野大学開講 (新宮市)

 熊野大学が主催する2022熊野大学夏期特別セミナー「没後30年の中上健次」が5日夜、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」を舞台に開講した。全国各地から集まった中上文学ファンら約150人が参加。6日までの2日間、中上を直接知る講師陣の講演などを通して中上の軌跡や近代文学の歩みなどに触れる機会とした。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は1990年、中上(1946~92年)によって設立。中上の逝去後は、遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けている。

 中上が亡くなった月でもある8月のセミナーには例年、墓参りを兼ねて全国から多くの中上文学ファンが当地方を訪れるが、2019年は台風接近のため急きょ中止に。おととし、昨年は新型コロナウイルス感染拡大のため中止となっていた。

 没後30年を迎える今年の夏期特別セミナーは、「中上健次コーナー」擁する市立図書館が所在する「丹鶴ホール」で開催。同施設オープニングイヤー連携事業と位置付けて実施される運びとなった。

 今セミナーでは▽いとうせいこうさん(作家・クリエイター)▽奥泉光さん(作家)▽紀和鏡さん(作家)▽高澤秀次さん(文芸評論家)▽辻本雄一さん(市立佐藤春夫記念館長)▽中上紀さん(作家)▽松浦寿輝さん(作家・詩人)―らが講師を務めた。

 開講に当たり松本巌理事長があいさつ。「中上は死ぬまで熊野で生きる人間の魂を発表し続けてきた」と紹介し、同大学設立の経緯などを振り返るとともに関係者らの協力に感謝を伝えた。

 速水盛康教育長は「地域の誇りとして、同時に大きな存在感があったと思う。講座や講演を通してこのホールから発信していただけることに敬意を表したい」とあいさつした。

 セミナーは中上の長女・紀さんの講演「30年経(た)って問いたいこと」で幕を開けた。紀さんは中上が同大学を設立した当時のことや父、家族の思い出などを回顧し「私にとって、熊野、同大学は父に会う場所であるとともに、父が守ろうとしていたもの、抱いていた志を再確認するための場所」。

 父の死を経て、また同大学への参加を通して「父は多くの宿題を残して卒業していった」とし「私に使命があるとすれば、この空間を継続し、物語や生き方を理解して伝えていくこと」と述べた。

 紀さんは留学時代に父からの手紙に返事をすることはあまりなかったと振り返り「遠く離れていても存在しているという絶対感があったが死んだことでその絶対感がなくなった」。

 父の死が文筆を志すきっかけとなったと述べ「父ならどう思うのかを考える。今でも父ならこうするのでは、と思う方向に進む自分がいる」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

豪華講師陣が登壇した熊野大学夏期特別セミナーの様子。左はいとうせいこうさん、右は奥泉光さん=5日夜、新宮市の「丹鶴ホール」
中上紀さん
2022年08月07日
44 どんな昆虫がいるかな?
 宇久井ビジターで観察会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで7月31日、「身近な昆虫観察会」が開かれた。午前・午後の部で夏休み中の小学生ら19人が参加し、環境省自然公園指導員の浜際康太さんと昆虫採集を楽しんだ。

 同センターで8月30日(火)まで開催中の「昆虫企画展~むしのたべもの~」の特別プログラム。特定非営利活動法人 大杉谷自然学校主催。

 参加者たちは虫取り網や虫かごを手に、樹液の出る木や草むらを探索。草の表面に触れるように虫取り網を左右に振る「スウィーピング」、やぶなどをたたいて隠れていた虫を見つける「ビーティング」などの手法も学んだ。

 この日はカブトムシなどの甲虫が少なかったが、メタリックカラーがきれいなカナブンや寄生バチの一種であるミドリセイボウの他、ハラビロカマキリ、ショウリョウバッタ、エンマコオロギ、アオバハゴロモ、ジャコウアゲハなど14種類が見つかった。

 中口翔太君(神倉小5)は「虫が大好きで、虫取りのプロです。ウマノオバチの仲間は初めて見ましたが、好きなのはやっぱり甲虫」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

昆虫採集をする参加者と浜際康太さん(右端)=7月31日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
ミドリセイボウ
ショウリョウバッタ
2022年08月07日
45 利用者に和菓子届ける
 配食ボラ「サークルほほえみ」  (紀宝町 )

 紀宝町内で配食サービスを行うボランティアグループ「サークルほほえみ」(森倉滿知子代表)は5日、サービス利用者に和菓子を届けた。

 配食サービスは、サークルほほえみと鵜殿地区配食サービスボランティアが毎月2回、町内の希望者に手作り弁当を届けている。

 配食が休みの毎年8月は「友愛訪問」として、普段、利用者と顔を合わせない調理ボランティアが利用者宅を訪問してお菓子を配っている。昨年は新型コロナウイルスのため取りやめたが、おととしは「絵手紙も届けよう」と町ボランティア市民活動センター「きぼらんせ」が企画し、「絵手紙サークルこんにち和」の協力を得て150枚を贈った。

 この日、「サークルほほえみ」は調理ボランティア11人が配達ボランティア7人の協力を得て、利用者88人に分担して届けた。

 和菓子を受け取った神内の岡﨑ふみゑさん(101)は「ありがとう」と笑顔で話し、趣味のカラオケに通えないと残念がりながらも「毎朝、屈伸運動していますよ」と元気な様子を見せていた。

 鵜殿地区配食サービスボランティアは27日(土)に同地区の利用者に届けるという。

 両グループでは、調理と配達のボランティアを募集しており、問い合わせは町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。

(2022年8月7日付紙面より)

配食サービス利用者に和菓子を届ける=5日、紀宝町神内
2022年08月07日
46 身近にあるもので工作
 地域ふれあいネットワーク  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町地域ふれあいネットワークは4日、同町の体育文化会館で「工作教室~身近なもので作って遊ぼう~」を開いた。町内から夏休み中の小学生20人が参加し、段ボールや卵パックなど、身近な素材を使って物作りを楽しんだ。

 同ネットワークは、共働き世代の増加などの環境の変化を受け、放課後や長期休暇中に子どもたちの居場所づくりをすることを目的に活動している。

 ナビゲーターの井藤朋子さんは「大人が『これを作りましょう』と指定するのではなく、自由に遊んでほしい」との思いの下、▽何を作ってもいい▽「何か」を作らなくてもいい▽どんなやり方も過ごし方も、自分で決めてやってみる。失敗もいい体験▽アイデアが浮かばないときや助けがほしいときは「誰か」に相談するのもいい―とルールを説明。

 子どもたちは早速気になる素材を集めてのりやテープで貼り合わせたり、段ボールや発泡スチロールで削ったりした。

 広沢興君(勝浦小6)は「キラキラの折り紙を使って竜を作ろうと思っていたけれど、うまくのりでくっつかなかった。家でもう少し頑張ってみる」。てこの原理でペットボトルキャップが飛び上がる「ジャンプマシーン」を作った橋本豊陽君(勝浦小1)は「最初からアイデアはあって、上手にできたと思う。友達のまねをしてマイクも作った」と話していた。

(2022年8月7日付紙面より)

どんな物を使おうかな=4日、那智勝浦町の体育文化会館
2022年08月07日
47 基本的な感染予防対策徹底を  お盆前に県民に呼びかけ  (和歌山県 )
2022年08月07日
48 最低賃金引き上げ求め答申  和歌山地方最低賃金審議会  
2022年08月07日
49 業績や事業を報告  ㈱キナンが近況説明会  (新宮市 )
2022年08月07日
50 勇気ある行動たたえる  夏山組と桝田さんに感謝状  (新宮市消防本部 )
2022年08月07日
51 思い込めた未完のお手玉  仕上げて福祉に役立てる  (那智勝浦町 )
2022年08月07日
52 感染防止対策の再徹底を  「BA・5対策強化宣言」を発出  (三重県 )
2022年08月07日
53 ハイレベルな戦い開幕  西日本大学女子ソフトボール選手権  (熊野市 )
2022年08月07日
54 元気よく「いらっしゃい」  井田保育所で夏祭り  (紀宝町 )
2022年08月07日
55 お悔やみ情報
  
2022年08月05日
56 導入に向け実証実験
 「HONBIKE」感想聞かせて  (新宮市観光協会 )

 新宮市徐福の市観光協会で、話題の電動自転車「HONBIKE(ホンバイク)」の実証実験が行われている。ClickHoldings株式会社よりプロモーションを兼ねて貸し出しを受けており、現在一般向けにレンタルを展開。8月末までの実験を経て、導入の是非などを検討していくという。

 同社が事業展開する電動アシスト自転車。バッテリー内蔵タイプでデザイン性が高く、チェーンのないクローズ式シャフトドライブを採用している。5段階の電動アシスト付きで、ペダリングに合わせて自動で出力をコントロールする。

 ハンドル箇所に収まる形状の液晶ディスプレーではスピードメーター機能も搭載。防水性も高く、年間を通して天候に左右されないところも魅力だ。

 同観光協会には7月から3台を配置。これまで関係者や職員らで実証実験を行ってきたほか、先月24日に新宮港にクルーズ船「にっぽん丸」が入港した際には岸壁でモニター貸し出しを実施したところ、利用者から好評を得たという。

 実証実験は今月末までを予定しており、1500円(3時間まで、1日の場合は2000円)でレンタルすることが可能。山本大輔事務局長は「導入後にどういう料金設定をしていくかも課題。利用された方々からの感想も聞きたい。ぜひご利用を」と呼びかけている。

(2022年8月5日付紙面より)

導入に向け実証実験を行っている=3日、新宮市徐福の市観光協会
電動自転車「HONBIKE」
2022年08月05日
57 特殊詐欺未然防止に貢献
 コンビニ店員に感謝状  (新宮警察署 )

 新宮警察署(田原正士署長)は3日、特殊詐欺被害を未然に防いだとして、ファミリーマート新宮あけぼの店員の中川佳代さん(45)に感謝状を贈った。

 中川さんは7月11日、同店に来店し5万円分の電子マネーを購入しようとしていた市内の50代男性客に応対。高額の電子マネーの購入を不審に思い男性客に使用目的を確認したところ、詐欺の可能性が高いと感じ、男性の同意を得て警察へ通報した。

 通報を受け駆け付けた警察官が確認したところ、男性はパソコンがウイルスに感染し、復旧のためには5万円の電子マネーを購入する必要があると電話で告げられたなどと説明。購入後、電子マネーの番号を被疑者へ送ろうとしていたという。

 電子マネーの種類や購入方法を把握していなかった男性客の様子を見てピンときたと話す中川さん。男性客に対し「詐欺の可能性が高い」と説明するなど、機転を利かせた行動により、特殊詐欺被害の未然防止につないだ。

 中川さんは「日頃からインターネットなどで情報を得ており、気にかけるようにしていた。店舗からも普段から指導を受けていました。特殊詐欺を未然に防ぐことができて良かった。これからも不審に感じたときは積極的に声かけしていきたい」と笑顔。

 感謝状を手渡した田原署長は、中川さんの勇気ある行動に感謝を伝え「警察官一人一人がATMなどにいるわけではなく、警察官の目だけでは詐欺を未然に防ぐのは難しい。不審に感じたときはすぐに連絡してほしい。一人でも多くの被害の防止につながれば」と話していた。

 今年の県内の特殊詐欺被害認知件数(6月末現在)は41件で前年同期比で6件の増となっている。被害額は6318万4555円。還付金詐欺が減少している一方でオレオレ詐欺や預貯金詐欺、架空料金請求詐欺が増加の傾向にある。新宮市内でも本年度に入って1件の特殊詐欺が発生している。

(2022年8月5日付紙面より)

感謝状を受けた中川佳代さん(左)と田原正士署長=3日、新宮市あけぼの
田原署長が感謝状を手渡した
2022年08月05日
58 日本の伝統文化に親しむ
 光洋中1年生が着装とマナー  

 新宮市立光洋中学校(榎本由香校長)の1年生54人は7月27、28の両日、同校で内閣府認定公益社団法人全日本きものコンサルタント協会装道礼法きもの学院分院苅屋きもの学院の苅屋企世子さんと吉田由香さん、坂上こふ美さんから、浴衣の着装とマナーを学んだ。

 授業は総合学習の一環で行われ、昨年とおととしは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となっていた。27日にはA組27人が授業に励んだ。

 この日は、B組27人が実施。苅屋さんはマネキンを使用して着方や帯の結び方の手本を見せた。生徒は男女に分かれ、苅屋さんらに教わりながら着装を体験。女子は半幅帯で重ね文庫結び、男子は角帯を使い貝の口結びに挑戦し、説明に耳を傾けながら取り組んだ。最後はお辞儀の仕方や立礼、座礼などの礼儀作法を学び、苅屋さんたちに感謝を込めてお礼を伝えた。

 浪花茜音(あかね)さん(13)は「今まで浴衣を着る機会はあったけど、自分で着装したのは初めて。帯結びが難しくて悪戦苦闘しましたが、教わりながら完成したのを見るときれいな形で美しかったです。教わったことを忘れないでいたい」。竹村翼冴(つばさ)さん(12)は「違和感がなく着心地が良かったので、豊かな気持ちになりました。貝の口結びが上手にいかなかったけど、貴重な経験ができた」と語った。

 苅屋さんは「3年ぶりに行うことができ、元気で明るい1年生に出会えてうれしかったです。授業を通じて日本の伝統文化に触れ、内面からの美しさを大切に大きく成長してもらえれば」と話していた。

(2022年8月5日付紙面より)

授業を受けた1年B組の生徒と講師の皆さん=7月28日、新宮市立光洋中学校
苅屋企世子さん(中央)らから着装やマナーを教わった
2022年08月05日
59 オレンジの花で認知症啓発
 9月の花盛り目指し育てる  (串本町 )

 串本町が4日、役場本庁で認知症啓発企画「オレンジガーデニングプロジェクト」に基づく花の苗植えに取り組んだ。地域の理解を深める取り組みで、世界アルツハイマー月間に当たる9月中の花盛りを目指して育てるという。

 このプロジェクトは、「認知症になっても希望をもって自分らしく暮らし続けられる社会」の実現を目指す取り組みの一つとして全国規模で実動の輪が広がっている。認知症啓発のシンボルカラー・オレンジ色の花が咲く植物を育てて住民の趣旨に対する優しさを高めるのが狙い。思いを同じくする同町もその動きに乗り、先んじて協力してくれる個人や団体にオレンジ色の花が咲くヒマワリの種を配って育ててもらっているという。

 この日は役場本庁に飾る分を準備。田嶋勝正町長や認知症看護認定看護師資格を持つくしもと町立病院の寺島真由美看護師長、認知症サポーター資格を持つ町福祉課職員やシニアエクササイズ活動で健康維持に励む住民有志計10人が手分けしてプランターやポットに前述したヒマワリやマリーゴールドの苗を寄せ植えして仕立てた。

 マリーゴールドはすでに咲き始めていて、ヒマワリは9月中に咲く見込み。資格を生かして中学生など次世代への指導も始めている寺島看護師長は「認知症を知り関心を持ち、知りたいことや気になることがあったら相談してみようと思ってもらえるきっかけになれば」と成果を期待し、そのための相談先として町には地域包括支援センター(電話0735・62・6005)や同病院地域医療連携室(電話0735・62・7878)などがあることをアピールした。

(2022年8月5日付紙面より)

手分けしてオレンジ色の花が咲く苗を寄せ植え=4日、串本町役場本庁
2022年08月05日
60 好記録目指し真剣に  ギネス世界記録からの挑戦状  
2022年08月05日
61 バーチャルウオーターって?  調べてみようSDGs  (こども新聞 )
2022年08月05日
62 県内各地で巡回パネル展  8月は北方領土返還運動全国強調月間  
2022年08月05日
63 華やかなカノコユリ咲く  那智勝浦町中里の付近で  
2022年08月05日
64 ゲームや花火で夏を満喫 市野々小学校で夏祭り (那智勝浦町)
2022年08月05日
65 アカウミガメの卵を展示  館内のトピックス水槽で  (串本海中公園 )
2022年08月05日
66 技術など身に付け海中観察  子どもスノーケリング体験  (潮岬青少年の家 )
2022年08月05日
67 部員ら上浦海岸で清掃奉仕  合宿受け入れへの感謝込め  (大阪偕星学園高ハンドボール部 )
2022年08月05日
68 PCR検査費用、全額助成  新型コロナ対策の独自事業  (紀宝町 )
2022年08月05日
69 熊野リトルが優勝  紀宝トレジャーズが準優勝  (少年野球 )
2022年08月05日
70 津波からの避難場所も計画  防災拠点の整備進む  (紀宝町 )
2022年08月05日
71 進路への学習意識高める  新翔高でオープンスクール  (新宮市 )
2022年08月02日
72 文化奏でる時間を共有
 熊野芸術文化セミナーに50人  (新宮市 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で7月30、31の両日、軽井沢美術文化学院提携「2022熊野芸術文化セミナー」(市、市教育委員会、熊野芸術文化セミナー実行委員会主催)があった。約50人が参加。ルヴァン美術館評議員や日本美術家連盟講師、熊野美術協会の講師陣の指導の下、2日間にわたって実技を通して文化・芸術に触れる機会とした。

 「生活を芸術として」という生涯を送った、文化学院創立者であり名誉市民の西村伊作(1884~1963年)。創立当時の文化学院の建物を再現し設立したルヴァン美術館と提携して開催されており、今年で21年を数える。

 30日の開講式で清水雅昭・実行委員長が「新型コロナウイルスの影響でおととし、昨年と中止となったが、こういった形で開催できたことを心から感謝している。新宮保健所管内でも感染が拡大しているが、お互いに十分に気を付けていただきながらセミナーを楽しんで」とあいさつ。

 田岡実千年市長は「市の芸術の取り組みとしてこのセミナーが定着している」と、講師陣や関係者、参加者らに感謝を伝え「2日間という限られた期間ではあるが、日々の生活に『文化奏でる潤いの時間』が流れ、すてきな出会いと交流がありますよう期待しています」と呼びかけた。

 今回の講義科目は「○○○(あなた)・ワールドを体感してみよう。」。ルヴァン美術館評議員の上野秀一さん(元・文化学院総合芸術学科常勤講師)による実技セミナーを経て、参加者らは水彩と中世の没食子インクを使って、パネルに心象風景などを表現していった。

 同セミナーに初めて参加した今西信子さん(67)は「新聞で告知を見て参加を決めた。普段からパッチワークやウクレレ、書道をしているけど絵を描くのは初めて。先生方が失敗してもいいっておっしゃってくれたので自由に描くことができて楽しかったです。機会があればまた参加したい」と笑顔で話した。

(2022年8月2日付紙面より)

想像力を膨らませ制作にかかる参加者ら=7月31日、新宮市の「丹鶴ホール」
2022年08月02日
73 構図の基礎などプロから学ぶ 鈴木理策さんがアウトリーチ授業 (新宮高校)

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)美術室で7月30日、新宮市出身の写真家で同校美術部OBでもある鈴木理策さんによるアウトリーチ授業があった。美術部員20人が、構図の基礎などについてプロの指導を受ける機会を得た。

 鈴木さんは1963年新宮市生まれ。87年東京綜合写真専門学校研究科を修了した。東京藝術大学美術学部先端芸術表現科教授。地理的移動と時間的推移の可視化を主題に、東京から新宮の御燈祭(おとうまつ)りに至る63枚の写真をシークエンスで構成した、自身初の写真集「KUMANO」(光琳社出版)を98年に発表。翌年、《Osorezan》と《Izanami》の二つのシークエンスによる「PILES OF TIME」(同)を出版し、2000年に第25回木村伊兵衛写真賞を受賞した。

 今年3月には、市文化複合施設「丹鶴ホール」オープニングイヤー事業(前期)として、同施設で写真展「瀧を見に行く」を開催。今回の授業は写真展の継続事業として実施された。

 午前中、鈴木さんは絵画・写真の歴史や、絵画の巨匠たちが写真から受けた影響、絵画と写真との関わりなどについて講義。写真の登場によって絵画に「瞬間」が描かれるようになり、構図にも変化をもたらしたなどと説明したほか「カメラは記録を捉える道具であると同時に、何を伝えたいのかを表現する部分として機能するものだと思う」などと話した。

 午後からは「みんなが考える熊野の魅力」「自分が考える熊野の魅力」に沿って、当地方の世界遺産や自然、身近な風景など、生徒たちが事前に撮影した作品を鈴木さんが講評。「言葉と写真は違う道具。見えていることを実際には説明していくと、うまく重ならない場合があるが、違う道具で意味を拾っていくこともある。写真にも触れてもらって、写真がどういう形で物を表し、それを見る自分がどう感じるかということを経験してもらえれば」と呼びかけた。

 山口結人部長(3年)は「これまで写真を撮る機会はあまりなかったけど本格的に写真に興味を持つ機会となった。写真と絵画の違いもこれまではぼやっとしていたが、授業を受けて言語化することができた。写真の構図も絵に転用できると思うので、これから意識して描いていきたい」と話していた。

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新刊写真集「冬と春」



 現代日本を代表する写真家・鈴木理策さんはこのほど、待望の新作「冬と春」を赤々舎から出版した。ライフワークでもある「White」「Sakura」「Water Mirror」シリーズにおける未発表の新作を主に収録している。写真集の問い合わせは赤々舎(http://www.akaaka.com)まで。

(2022年8月2日付紙面より)

新宮高校美術部の皆さん。鈴木理策さん(前列中央)を囲んで=7月30日、県立新宮高校の美術室
講義や講評を通じて構図などの基礎を学んだ
2022年08月02日
74 旅行気分で遊びに来て
 移住ウェブセミナー  (紀宝町 )

 移住に関する情報や地元の生の声を伝える紀宝町と大紀町の「移住ウェブセミナー」があり、両町の移住者ら担当職員がオンラインを通じて、それぞれの町の魅力を発信した。

 新型コロナウイルスの影響で移住相談会の開催が困難な状況となっていることから、昨年に引き続き、両町がウェブセミナーとして開催。紀宝町は、元町地域おこし協力隊で浅里地区在住の福田由美子さんらが参加し、役場内を会場として生配信した。

 町の移住・定住支援員を務める福田さんは兵庫県尼崎市から移住。2018年1月から20年12月まで協力隊として、飛雪の滝キャンプ場に勤務した。

 移住した際の印象について「熊野古道が近いのにほとんど観光客の姿がなく驚きました。早朝から日暮れまで、畑仕事や草刈りに精を出す高齢者の姿をよく見かけ『元気だな』と感心しました」と振り返り、「自然に寄り添った生活を実践しています。住んでいる場所、仕事、遊び、食べ物など自分自身も常に自然体で過ごすことを意識しています。以前より大きなストレスはあまりなく、心穏やかに理想的な生活ができています」と語った。

 視聴者に対し「まずは旅行気分で遊びに来てください。移住している方々と実際に会ってお話してみてください。もしかしたら自分たちが探していた理想の暮らしが見つかるかもしれません」と町をPR。役場職員は「お試し住宅」「就労体験」などを紹介し、「ぜひ紀宝町に一度お越しください」と呼びかけた。

(2022年8月2日付紙面より)

移住ウェブセミナーで町をPRした出演者=紀宝町役場
2022年08月02日
75 3年ぶりに串本の夜空彩る
 人見建設がサプライズ花火  (串本町 )

 串本町の串本漁港で7月30日、株式会社人見建設=串本町=によるサプライズ花火の打ち上げがあり事前の口コミで察知した住民らの観賞を集めた。

 平年であれば串本まつりで町内が盛り上がる時季だが、最近3年は新型コロナウイルス感染症の情勢により中止続き。社会貢献活動の一環で会社を挙げて美化を重ねている橋杭ビーチは予防対策を講じて海開きをしているものの、年間でも特ににぎわう同まつりの花火大会がないことによる物さみしさを何とかできないかと考えた同社の人見翔専務取締役(36)が発起人となり、その光景を短時間でも描き出すことを目指した。

 打ち上げ場所は同大会同様、巡視艇が停泊する桟橋先に設定。ゴールデンウイーク明けごろから有限会社紀州煙火=有田川町=や管理関係各所との交渉を重ね、同日午後8時から約10分間にわたって打ち上げた。同大会のフィナーレが3カ所からの同時打ち上げであるのに対し、この日は序盤と終盤に5カ所からの同時打ち上げを組み込んだ構成。最大5号玉の大輪(直径約180㍍)を織り交ぜて、串本の夜空を彩った。

 夕立などの支障もなく予定通りに打ち上げを終了し、サプライズは住民からの喝采を浴びながらの終幕となった。人見専務取締役は「串本まつりの中止が続き、いつもならある(ふるさとの)花火を子どもらが見られないのがかわいそう、というのが一番の動機。他のまちも中止続きで見せようがなく、もう自分で上げようと思って準備をしてきた。見てくれた皆さんを元気づけられたら何より」と打ち上げに込めた思いを語った。

(2022年8月2日付紙面より)

3年ぶりに串本の夜空を彩った株式会社人見建設のサプライズ花火=7月30日、串本漁港
人見翔専務取締役
2022年08月02日
76 年に1度の天体ショー  ペルセウス座流星群13日に極大  (こども新聞 )
2022年08月02日
77 電動キックボードの実証実験  8日から貸し出し開始  (那智勝浦観光機構 )
2022年08月02日
78 みんな上手に描ける!  子供絵画チャレンジ体験  (新宮市 )
2022年08月02日
79 模擬店に園児大はしゃぎ  太地こども園  
2022年08月02日
80 間近のSFに目輝かせ 家族で児童劇楽しむ (御浜町)
2022年08月02日
81 地域連携活動を全国に紹介  高校生SBP交流フェアに初出場  (紀南高校 )
2022年08月02日
82 樫野埼灯台内を一般公開  CGS部主体で実施開始  (串本古座高校 )
2022年08月02日
83 お悔やみ情報