総会で代表者らが協議 (南紀熊野ジオパーク )
南紀熊野ジオパーク推進協議会(会長・仁坂吉伸知事)は25日、太地町公民館で平成31年度の総会を開いた。古座川町観光協会が協議会に加入したことや7月にオープンを控えた串本町潮岬の南紀熊野ジオパークセンターの紹介、日本ジオパークとして再認定を受けた審査結果の報告があった。
公務で欠席の仁坂会長に代わり、沼田久博副会長(白浜観光協会長)があいさつ。事務局から平成30年度の事業報告などが行われた。平成31年度事業計画案では▽保全と整備▽地域活性会策の創出▽教育への活用▽観光資源としての活用▽連携と協働―を挙げた。保全と整備面では、学術専門委員会の開催や公募型研究助成を行い、地域活性化策の創出では、ガイドブックの増刷・配布、会員制交流サイト(SNS)により活動状況などの情報を発信する。ガイドの養成については、スキルアップ講座の開催やガイドの担当エリア拡大講座を実施することなどを解説した。
事務局は南紀熊野ジオパークの拠点となる南紀熊野ジオパークセンターがオープンすることで、客の流れが変わると話した。旅行会社も関心を持っているとし、「センターに来てもらうだけでなく、各サイトを周遊してもらえるよう、旅行会社に提案していく。県の観光部局や各観光協会と協力して進める」と述べた。
協議会に入会した古座川町観光協会からは「それぞれの市町村の枠を超え、ジオの本質に迫る一助になれればと思います」と抱負を語った。
日本ジオパークの再認定の審査結果では、事務局がエリア外にもかかわらず、地域住民の活動が活発であり、学術専門委員会が科学的なバックアップをしていること、ジオパークガイドの自主的な活動やガイドスキルが評価されたと説明した。改善すべき点としては、住民のニーズに応じた活動支援体制の強化、多面的なモニタリングの実施などを挙げた。
(2019年4月27日付紙面より)
勝浦LCがMVP賞 (ライオンズクラブ国際協会335-B地区第65回年次大会 )
ライオンズクラブ国際協会335―B地区(会員6726人)の第65回年次大会が20日、白浜町の白浜会館で開かれ、約1600人が参加した。同大会で地区ガバナー表彰があり、164クラブの中から勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、戸間宏治会長)がMVP賞を受賞した。ヘルプマークの普及などの奉仕活動が評価された。
会場で表彰を受けた戸間会長は24日、「ノミネートはされていたが受賞するとは想像もしていなかったので驚いた。日頃の活動が評価され、素直にうれしい。これからも勝浦LCを広く知っていただけるよう地道に努力していく」と喜びを語った。
同クラブは1962(昭和37)年に結成。翌年に日本で413番目のクラブとして国際協会の認証を受けた。青少年の健全育成と献血活動を柱とし、少年スポーツ大会の開催や献血奉仕などに取り組んでいる。また、5年ごとに記念事業を実施しており、昨年は認証55周年を記念し、那智勝浦町立井関保育所へ6輪避難車、同町立温泉病院に開院記念碑を寄贈している。
(2019年4月27日付紙面より)
牟婁保護司会の本年度総会が25日、串本町役場古座分庁舎内であった。役員改選があり、生熊和道会長を再任とする役員体制案を承認。更生保護サポートセンター牟婁を拠点にした一層の会務隆盛を意識しつつ、事業関連諸議案を承認して初動を固めた。
保護司は、犯罪や非行に陥った者の更生支援を目的として法務大臣が委嘱する無報酬の非常勤国家公務員。牟婁保護司会は同日現在、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町の保護司28人で構成され、協議や研修による資質の向上に加えて、更生保護女性会と両輪で社会を明るくする運動(社明運動)の中軸となって啓発諸行事を展開し、さらに警察と連携して薬物乱用防止活動にも協力するなどの社会貢献にも力を入れている。
開会に当たり生熊会長は、同センターの稼働や更生保護制度施行70周年記念大会などを目下の関心事として挙げ、これら勢いを持って令和元年度を明るい時代にしたいという思いを掲げてあいさつした。続く議事では近々勇退となる北地五男保護司を議長に立て、前年度と本年度の事業関連諸議案を審議し承認した。
本年度事業計画と併せて、定例研修会など和歌山保護観察所との連携活動計画の確認や中学校担当保護司の人選も実施。那智勝浦分会(那智勝浦町と太地町)、古座川分会、串本分会や会下4部会(総務・研修・犯罪予防活動・協力組織の各部会)の活動報告も行い、会の現状を出席した保護司全員で把握した。
役員改選は各分会が選出した同会理事の互選で後述する体制案を承認。事務所を会長宅から同センターへ変更することの規約改正や、社明運動において中央推進委員会委員長メッセージは誰が代読しているかといった情報交換もするなどした。
閉会に当たり清水俊跋・前副会長が、旧太田川小学校が掲げていた二宮尊徳の句「可愛くば、五つ数えて三つほめ、二つ叱ってよき人となせ」は保護司にも通じるものがあるのではと触れつつあいさつをして締めくくった。この日は和歌山保護観察所長と牟婁地区担当主任官も同席し、顔合わせを兼ねてあいさつした。
(2019年4月27日付紙面より)
近大新宮中学校が田植え体験 (新宮市熊野川町 )
近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)は25日、新宮市熊野川町三津ノ地区の田んぼで田植え体験をした。1年生34人はみつの地域活性化協議会(下阪殖保会長)メンバーらに教わりながら、コシヒカリの苗を植えた。
ふるさと教育の一環として、市の教育目標である「郷土への誇りと愛着を育む教育の充実」を目的に今年で4回目の取り組み。地元農家と協力し、体験を通じて地元への愛着を深め、手植えによる体験を行うことで農家の人たちへの感謝の気持ちと、米を大切にする心を養う。
田んぼは2011年の紀伊半島大水害で浸水被害を受けた場所にあり、地域活性化のため積極的に取り組んで、復興に向けて頑張る地域の姿を生徒たちに伝える狙いもある。
生徒らは下阪会長が所有する広さ0・7㌃の田んぼに横一列に並び、「ヌルヌルする」「足が抜けない」などと会話をしながら丁寧に植えていった。
山根玄士君は「田植えの経験は2回目。少し疲れたけど楽しかったです。自分たちの手で苗を植えて、稲刈りの体験もするので実感が持てて愛着も湧く。立派に育ってほしいです」。
下阪会長は「上級生が育てた米を下級生が味わうことを繰り返し、受け継がれているので、生徒たちはつながりを大事にしていると感じています。体験することでコミュニケーションの一つにもなってほしい」。
池上校長は「下阪会長をはじめ、農家の皆さんに毎年協力していただき、感謝しています。体験を通じていろんな苦労があることを知り、人や食への感謝を忘れないでもらえれば」と話していた。
(2019年4月27日付紙面より)
勝浦小5年生が田植え (JAみくまの )
みくまの農業協同組合(JAみくまの、村上幸弘代表理事組合長)は18日、那智勝浦町中里で恒例の田植え体験を実施した。同町立勝浦小学校(山下真司校長)の5年生43人が作業に取り組み、米の大切さを学んだ。
食農体験を通して子どもたちに農業や米の大切さを知り、関心を持ってもらうことを目的に毎年実施している。中里在住の岡本光弘さん所有の5㌃の田んぼで行われた。
JAみくまの総合企画部企画課の北真吾課長と柳瀬元博さんが体験の趣旨や内容を説明し、岡本さんが田植えに必要な苗の作り方などを紹介した。
児童は農具を用いて田植えの目印となる線(筋)を田んぼに引く作業を見学。職員から「『米』という字は分解すると漢数字の八十八になる。稲刈りまで88もの作業が必要になる」と由来を教わった。
横1列になって裸足で田んぼに入り、コシヒカリの苗を丁寧に植えていった。「冷たい」「軟らかい」などと大はしゃぎする姿もあった。
田植えは初めてという玉置優大君は「田んぼの中はドロドロで見た目よりも動きにくかった。どうやって米ができるのか勉強になりました。稲刈りや食べるのが楽しみです」と笑顔で話した。
児童に代わり、日々の田んぼの管理を行う岡本さんは「この体験は米のありがたさが分かってもらえる。これまで給食を残していた子どもたちも、体験後は残さないようになったと聞いてうれしく思う」と語った。
稲刈りは8月20日前後を予定しており、収穫した米は10月に行う同校のキャンプで食べるという。
(2019年4月20日付紙面より)
文化セで本年度第1回会合 (串本古座高校地域協議会 )
串本古座高校地域協議会(会長・田嶋勝正串本町長)が18日、串本町文化センターで本年度第1回会合を開いた。同校は教育方針を含めて現体制の状況などを各委員に報告。本年度が現体制の1期生の進路が決まる重要な節目となることを踏まえて初動を固めた。
この協議会は、同校の現体制を形作る構想「魅力化プロジェクト」の一項目、地域丸ごとキャンパス構想を実現する目的で平成28年7月、串本町と古座川町の人口割負担を原資にして発足。両町の各団体代表者が委員参加し、同校の状況に対し意見を寄せ、同プロジェクトの推進に必要な協力を形作る場として機能している。
開会に当たり会長の田嶋町長は、本年度を初の卒業生を輩出する重要な節目と位置付け「全国から来た生徒が地域の魅力に引かれて仕事を求め生活することがわれわれの大きな目的。その見極めも含めて今後の協議を続けたい」と緊張感を促して一層の尽力を求めた。
左近晴久校長は、新入生92人が加わり全校生徒266人で動き出す中、教育方針の柱として▽主体的に学ぶ▽みんなで支える▽自ら鍛える▽協働して創る―を職員会議、
始業式、入学式の場で共有して臨んでいることを伝えつつ諸報告に臨んだ。
内容は▽学校設定科目(第2学年科目の実績、第3学年科目の概要)▽CGS部や演劇部の活動状況▽生徒募集の取り組みと実績▽世界津波サミットなど生徒の活躍状況―など。併せてキャリア形成支援部が前年度卒業生の進路状況と、現体制の第1期生(現3年生)は7割が進学、3割が就職を見据えている現状を報告した。
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議事では前年度と本年度の事業関連諸議案を審議し承認。本年度の魅力化の主な取り組みとして▽アスリート交流(NTT西日本レグルスOB山名邦卓さんによる技術・精神指導、5月実施)▽高中連携事業(同校と串本中の両生徒会合同プロデュースによる音楽会、6月実施)▽出張!和大くろしお塾(和歌山大学経済学部金川めぐみ准教授コーディネートによる交流など、8月実施)―があることも確かめた。
その他協議で、高中連携は当初から古座川町域の中学校も組み込むべきだと意見があり、同校は今回の音楽会について隣接する串本中からの進学者が約5割という現状を引き上げるための連携と位置付け、今後は両町域を見て連携の機会を探ると説明。同プロジェクトの大元は県立高校であり同協議会には地元2町だけでなく県教委も関わるべきという意見もあり、左近校長は県教委へ伝えるとしつつ現時点で同校は他校に増す優遇を受けている点も示唆した。
閉会に当たり副会長の西前啓市古座川町長は両町域から同校への進学率を高めるため学校づくりをもっと基本から見直す必要があると述べ、この協議会をそのための忌憚(きたん)なき意見を交わす場にすることを各委員に求めて締めくくった。
(2019年4月20日付紙面より)
「飛雪米」をプレゼント (紀宝町 )
紀宝町は住民満足度の向上と住みたいまちづくりの一環として、本年度から町に出生届を提出した家族に飛雪米3㌔をプレゼントする事業を始めた。
新たな家族の誕生の届け出という喜ばしい日を「思い出記念日」にしてもらう取り組み。今後も継続するという。
県が12年かけて開発した品種「結びの神」を同町浅里で飛雪の滝百姓塾が2014年から生産し、「飛雪米」と名付けてブランド化した。町の新たな特産品として注目を集めている。17年10月には、天皇陛下に献穀米として献上した。
8日に初めて進呈し、18日までに役場窓口で出生届を出した二家族にプレゼントした。パッケージには「ご出産おめでとうございます。紀宝町で大切に育てられた安全・安心なおいしいお米をお贈りいたします」とメッセージを添えた。
百姓塾代表理事の木下起査央さんは「出生祝いのプレゼントとして喜んでもらえれば、生産者もうれしい。お米の名前も結びの神なので新たな家族の結び付きになれば」と話していた。
(2019年4月20日付紙面より)
旧チャップマン邸がオープン (新宮市 )
新宮市新宮の旧チャップマン邸が19日、供用を開始した=写真。今後は文化イベントなどでの貸館(有料、要予約)を含め、観光客や市民が交流できる観光施設として活用していく。入館無料。飲食(持ち込み)自由。駐車場に限りがあるため(3台)、公共交通機関を利用する。
旧チャップマン邸は、大正時代を代表する文化人で新宮市名誉市民の西村伊作が米国人宣教師のE・N・チャップマンのために設計、1926(大正15)年に建設した洋風建築物。戦後から78年まで旅館「有萬(あるまん)」として使われており、市出身の芥川賞作家・中上健次が執筆活動をした。2015年に市に無償譲渡されて以降、観光施設として活用するために耐震補強改修工事などを進めていた。
すでに5、6件の貸館予約が入っており、担当職員は「飲食可能なのでパーティーなどにもご利用いただけます。多くの人が親しみを持って、気軽に来ていただける施設になれば」と期待を寄せている。
問い合わせは市商工観光課(電話0735・23・3357)、旧チャップマン邸(電話0735・23・2311)まで。
■開館時間=午前9時~午後5時(貸館利用は午後9時まで)
■休館=月曜日(祝日の場合は翌平日)、祝日の翌日、12月29日~1月3日
■使用料(1部屋につき・要予約)=午前9時~午後1時、午後1時~5時は1000円、午後5時~9時は1500円
(2019年4月20日付紙面より)
統一地方選挙の前半戦である和歌山県議会議員選挙が7日、投開票された。定数2に対し3人が立候補していた東牟婁郡選挙区では、自民現職の谷洋一さん(70)と無所属新人の佐藤武治さん(64)が当選を果たした。谷さんは7回目の当選。佐藤さんと敗れた無所属新人の水口崇さん(60)は、ともに元串本町議。古座川町、北山村、太地町、那智勝浦町の開票結果が出た時点では水口さんが721票差で佐藤さんをリードしていたが、最終の串本町の開票で逆転。佐藤さんが19票差という僅差で勝利し、初の県政入りを果たした。
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谷さんは那智勝浦町の選挙事務所で集まった支援者らと共に開票を待った。当確の知らせが入ると支援者らと握手を交わし、喜びを分かち合った。
支援者を前に谷さんは「7期目という、当初考えてもいなかったところまでやってきた。感謝に尽きる」と述べ、「今の時代は有言実行でなければいけない。各市町村の首長とタッグを組み、東牟婁の発展を一つの枠に県へのパイプ役として頑張っていく」とあいさつ。
「引き続き『半島性からの脱却』を元に、明日から実行に取り組む」と意欲を見せ、「農林水産や観光、防災においては遅れている地方道路の整備が重要。既存の道の改良、高速道路へのつなぎ、津波や高波対策の堤防の整備など、スピード感を持って進めていく」と話した。
前地俊秀後援会長は「6期24年の実績と経験を生かし、頑張ってくれるはず」とあいさつ。谷さんの弟・良洋さんの孫・鍋割美織莉ちゃん、瑠菜ちゃんが花束を贈呈。堀順一郎・那智勝浦町長の祝辞の後、清水重延・自民党那智勝浦町支部長が音頭を取り、万歳三唱した。
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佐藤さんの選挙事務所は開票終盤まで続いた劣勢から一転、地元・串本町の票を加えた独自集計で僅差の勝利を確信し、にわかに沸き返った。
自身の後継として支持した前芝雅嗣県議、串本町の田嶋勝正町長と結城力町議、古座川町の西前啓市町長が期待を注ぎ、佐藤さんは支持に感謝し「紀南を元気にすると言った限りは、それにまい進していきたい」とあいさつ。妻・やよ美さんと共に孫から花束を受け、万歳三唱や乾杯で支持者と喜びを共にした。
佐藤さんは来る任期に向け「自分は前芝県議の後継者であり、まずこれをしっかりとやる。子どもを育てる環境づくりとして、(町村が)若者を呼び込む施策をできるよう取り組む。観光は東牟婁全体を一つの枠と考え、各町村の関係者と連携して元気にしたい」などと語り、「応援してくれた東牟婁の人のため、死に物狂いで日々自分の力を出し切りたい」と力を込めた。
後継の当選を喜んだ前芝県議は「観光や子育てなど、たくさんある課題を満遍なくやっていただきたい。彼は十分やってくれると思う」と活躍を期待した。
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■水口崇さん敗戦の弁
水口さんの選挙事務所では、僅差での敗北が決まったことを水口さん本人が報告。支持者らは落胆の表情を浮かべた。
水口さんは「票は僅差だが、敗戦は敗戦。これまで支えていただいた皆さまに大変、申し訳ない。当選されたお二人には材料のそろった紀南地方を明るくしていただきたい」と述べ、今後については「現時点で政治の世界から離れている。一度、外部から町政や県政を見させていただきたい」と語った。
(2019年4月9日付紙面より)
「高円宮賜杯第39回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント」への出場権を懸けて戦う、和歌山県大会(5月18、19日/伊都支部)に向けた東牟婁支部大会の準決勝が6日、決勝戦が7日に新宮市佐野の市民運動競技場で実施された。和歌山県軟式野球連盟東牟婁支部(池田富保理事長)の学童部(大西浩二部長)が主催。
6日の準決勝で神倉少年野球クラブが勝浦ヤンキースに、串本オーシャンズが那智勝浦少年野球クラブに勝利し、7日の決勝戦へと駒を進めると同時に、県大会への出場権を獲得。7日の決勝戦では、神倉が串本を逆転勝利で下し、優勝を決めた。
決勝戦後に行われた閉会式で大西学童部長は「大会での5試合中、3試合がコールドゲームとなりましたが、今日の決勝戦は、素晴らしい試合を見せてもらいました。県大会でも頑張ってきてください」と講評し、選手の健闘をたたえた。
優勝した神倉の杉岡大飛主将は「優勝できて最高の気分です。優勝に向けての練習が大変だった。県大会では、優勝して全国大会に出ます」と話した。
(2019年4月9日付紙面より)
新宮市元鍛治町の合気道熊野塾道場(須川勉道場長)で7日、「合気道開祖 植芝盛平(もりへい)翁 50年祭」が営まれた。翁の偉業と功績を長く後世に伝承するため、国内外の合気道関係者96人が参列し翁の遺徳をしのんだ。
植芝盛平翁(1883~1969年)は西牟婁郡西ノ谷村(現田辺市)生まれ。柔術や剣術など各武術の修行成果を独自の精神哲学でまとめ直し、「和合」などを理念とする合気道を創始した。昭和初期に新宮市の久保嘉弘氏が合気道の素晴らしさに感動し、翁を招いたことがきっかけとなり1928(昭和3)年から同市で合気道の稽古が始まった。
熊野塾道場初代道場長の引土道雄氏(1923~2004年)は翁が没した4月26日を大切な日と捉え、毎月26日に欠かさず御霊魂祭を執り行い、毎年4月には年祭を営んでいた。熊野塾道場では現在も引土氏の遺志を受け継ぎ、御霊魂祭や年祭を催している。
神事は須川道場長が斎主を務めた。修祓(しゅばつ)の儀や大祓(おおばらい)詞奏上、斎主祝詞奏上などの後、須川道場長に続いて公益財団法人合気会合気道本部道場の植芝充央道場長、翁と縁が深い熊野本宮大社の九鬼家隆宮司、引土己名子(みなこ)さん、田岡実千年市長らが玉串をささげた。
翁のひ孫にあたる植芝道場長は「合気道は現在140カ国に広まっているが、開祖のことをここまで大事にしてくれる道場は他にはない。今後も思いを大切に稽古に励んでください」。九鬼宮司は「次の世代へ合気道の精神的なものを伝えていってほしい。熊野地方の学校でも、合気道を授業の一環として取り入れ、地域の方々に普及を」とあいさつ。
須川道場長は「われわれは微力だが、みんなの力でこの歴史的な道場の発展を」と呼び掛け、謝辞とした。
(2019年4月9日付紙面より)
鵜殿地区で「かわりない会」 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿老人憩いの家「讃寿荘(さんじゅそう)」で8日、新地域支援事業「かわりない会」(牧戸光彦会長)がスタートした。
地域での見守りを目的とした紀南介護保険広域連合の事業。住民が中心となった通所サービスで、町内では鵜殿地区が最初に取り組んだ。
鵜殿老人クラブ讃寿会の会員19人が世話人を務める。毎週月曜日午前10時から午後1時まで鵜殿地区の高齢者が集まり、昼食などを楽しむ。
この日は開所式を行い、世話人と利用者を前に牧戸会長は「見守りと集いの場を週1回開催することになった。昔のあいさつだった『かわりないかい?』を名称にした。この会はみんなで準備して、みんなで後片付けまでします。協力して取り組みましょう」とあいさつ。事業を支援する町地域包括支援センターと町社会福祉協議会の職員が事業内容などを説明し、世話人を紹介した。
この後、利用者を迎えてレクリエーションに取り組んだ。看護師の山下たか子さんがグーパー運動やボールを使った体操などを指導し、参加者は楽しく頭と体を動かした。最後は全員でテーブルを囲んで昼食を取り、楽しいひとときを過ごした。
(2019年4月9日付紙面より)
和歌山県議選・東牟婁郡選挙区 (三重県知事選は現職・鈴木英敬さんが3選 )
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 7,795 | 谷 洋一 | 70 | 自 | 現 |
当 | 5,708 | 佐藤 武治 | 64 | 無 | 新 |
5,689 | 水口 崇 | 60 | 無 | 新 |
当日有権者数 32,836人
投票者数 19,461人
無効投票数 269票
投票率 59.27%
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当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 615,281 | 鈴木 英敬 | 44 | 無 | 現 |
70,657 | 鈴木加奈子 | 79 | 無 | 新 |
※案分による小数点以下の票は切り捨て。
当日有権者数 1,485,622人
投票者数 693,558人
無効投票数 7604票
投票率 46.68%
近大新宮高校・中学校で入学式 (新宮市 )
新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校(池上博基校長)は6日、同校体育館で平成31年度入学式を開いた。中学校34人、高校116人が新しい学校生活をスタートさせた。
新入生を前に池上校長は「近大新宮と所属するクラスを好きになってください。そうすれば充実感が湧き、工夫しようとすることにより自分が好きになります」と式辞。
「紀南地方唯一の私立進学校で学ぶ喜びと誇りを持つことを期待しています。失敗や壁に当たることもあると思うが、教職員一同、全力でフォローできる体制を取りたい」と述べた。
高校生徒会長の内田采実(ことみ)さん(3年)は何事にも積極的に取り組むことが大切とし、「悩みや相談があれば遠慮することなく打ち明けて。楽しく笑顔あふれる学校生活を送りましょう」と歓迎の言葉を贈った。
新入生を代表し、前田一成君(中学1年)と岡地優希君(高校1年)が「この緊張感を忘れず、心を優しくたくましくすることに努めながら、自分が進む道を見つけ出せるよう努力します」と宣誓した。
(2019年4月7日付紙面より)
「竹の子ウオッチング」スタート (宇久井海と森の自然塾 )
休暇村南紀勝浦の温泉入浴とタケノコ料理がセットの「竹の子ウオッチング&温泉入浴」が5日、那智勝浦町宇久井半島の宇久井ビジターセンター園地で始まった。宇久井地区を中心とした有志の女性16人(児童2人を含む)がトップを切って旬のタケノコを掘り、その料理を味わった。期間は6月16日(日)までの毎週日曜日を予定している。
この体験プログラムは、半島の自然保護活動を展開する「宇久井海と森の自然塾」が主催する人気企画の一つ。センター前から5分ほどの竹やぶに移動し、初参加の東口ひかるさん(6)と上地すずかさん(8)=ともに新宮=は、祖母の手助けでつるはしを振って掘り返したタケノコに「うわ!かわいい」と感動。2人ともタケノコ料理が「大好き」だそうで、収穫を喜んだ。タケノコを公平に分配した後は休暇村に移動。温泉で汗を流して煮物、揚げ物、酢の物、汁物など、さまざまに調理した料理を味わった。
今月中はモウソウダケ、5月になればハチク、同月下旬から6月にかけてはマダケが収穫でき、参加申し込みは2日前まで電話で受け付ける。作業しやすい服装で、持ち帰り用の袋と入浴用のタオルは各自持参。参加費は大人2500円、中学生以下と10人以上の団体は2200円となる。4月下旬から始まる大型連休中は日程変更もあるので注意が必要。
申し込み、問い合わせはビジターセンター(電話0735・54・2510)まで。受付時間は午前9時~午後5時。水曜日休館。
(2019年4月7日付紙面より)
サ市訪問団お別れパーティー (新宮市 )
新宮市の姉妹都市アメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズ市(サ市)訪問団とのフェアウェル(お別れ)パーティーが5日夜、市福祉センターで開かれた。サ市の生徒たちとホストファミリー、関係者らは食事や出し物などで楽しいひとときを過ごした。生徒らは7日朝、母国に向け新宮を出発する。
訪問団は先月29日に来新し、約1週間滞在。14~16歳の生徒11人(男子9人、女子2人)と引率者3人の計14人がホストファミリー宅に宿泊しながら日本文化の体験や地元の中学生、高校生らとの交流などに取り組んだ。
パーティーでは、県立新宮高校琴部による演奏があった。多くの料理が並び、参加者たちは歓談しながら別れを惜しみ、思い出をつくった。サ市引率者のゲイル・マッカラムさんはさまざまな体験や温かく迎えてくれたホストファミリーなど多くの人への感謝を述べた。
姉妹都市親善協会の岩澤卓会長は来年で姉妹都市関係が45周年を迎えることに触れ、高校生のホームステイやインターンの派遣を予定していると紹介した。
訪問団を通じて初めて日本を訪れたカイル・ニー君(14)は「いろんな見学や体験をさせていただき感謝しています。中でもホストファミリーと出掛けた下北山村の『桜まつり』が思い出です。日本は静かでみんな親切。また来たいと思います」と感想を話していた。
(2019年4月7日付紙面より)
新宮市出身の詩人で小説家の佐藤春夫(1892~1964年)の全集未収録児童文学作品がこのほど新たに見つかった。公益財団法人佐藤春夫記念会の森奈良好理事がインターネットを通して見つけ、複写依頼や購入したもの。童画家、版画家、造本作家の武井武雄(1894~1983年)と共作したものもあり、新宮市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長は「二人が共作していたことは全く把握していなかった」と話している。
発見されたのは▽1937(昭和12)年1月から小学館の「セウガク一年生」「同二年生」に連載された『先生スズメ』の第1、5、6回▽55(昭和30)年の「小学四年生」に掲載の『ヤッコがらすのこと』▽56(昭和31)年に東雲堂から発行された「こどもクラブ創刊号」に掲載の『ジャックと豆の木』―など。その中で『先生スズメ』の第1回と『ジャックと豆の木』の絵を武雄が手掛けている。
春夫は18(大正7)年に小説『田園の憂鬱』、21(大正10)年に詩集『殉情詩集』を世に出して注目を集めた。芥川賞の選考委員を務め、晩年には門人3000人といわれるほどの文学界の大御所になった。武雄は長野県に生まれ、東京美術学校(現東京芸術大学)西洋画科を卒業。18(大正7)年に創刊した児童雑誌「赤い鳥」で童謡や童話という言葉が生まれ、武雄はそれまで童話などの添え物として扱われていた子ども向けの絵を「童画」と命名し、芸術の域にまで高めた。「キンダーブック」「コドモノクニ」をはじめとした児童雑誌の表紙や挿画、29(昭和4)年には自ら創案したおもちゃの「イルフ・トイス」展を開催するなど多岐多彩な分野で活躍した。
二人に交友関係があったのかについては現在不明だが、年齢が近いことや、育った家庭環境が似ていること、武雄の「イルフ・トイス」展と同年に、L・L・L(Love,Laugh and Life)玩具製作所長となった春夫が展覧会を開くなどの共通点から、接点があった可能性も考えられている。
武雄の作品を中心に展示しているイルフ童画館(長野県岡谷市)学芸員の河西見佳さんは「春夫と武雄が共に仕事をしているとは知らず、非常に驚きました」とコメントを寄せている。「『先生スズメ』は絵の輪郭が筆で描かれ、線の擦れを利用した武雄ならではの筆致をみることができます。『ジャックと豆の木』は、戦後から使用しているクレヨンが多用され、鮮やかな配色に感動します」。
作品からは絵に対する武雄の真摯(しんし)な態度が感じられるとし「子供向けだからといって手を抜かず、真摯に創作へ向かう態度は武雄も春夫も同様であり、二人とも読者を年齢で差別しない、一流の作家だったのです。だからこそ、二人は共に仕事をしたのかもしれません。良質な作品からは児童文化に携わる者としての想いをうかがうことができます」。
辻本館長は「『ジャックと豆の木』は叙事詩的な形態をとっていて、暗唱もできるようにと、さながら詩人春夫をほうふつとさせます」と感想を寄せている。
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「熊野新聞」紙面では10日付から佐藤春夫全集未収録の児童文学作品を不定期で連載します。
(2019年4月5日付紙面より)
サ市生徒らが着付けやお茶席体験 (新宮市 )
新宮市の姉妹都市、アメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズ市(サ市)から来新している訪問団(生徒11人、引率3人)は2日、同市井の沢の萩原きもの総合学院(萩原真理学院長)で浴衣の着付けとお茶席を体験した。
一行は萩原学院長から浴衣の着方や帯の結び方などの説明を受けて挑戦した。悪戦苦闘する様子もあったが、教わりながら浴衣を着ると、友人たちと写真を撮影し合ったり、鏡の前で姿を確認したりとうれしそうな表情を浮かべていた。
着物姿で記念撮影をした後は茶道の体験があり、同学院で茶道を学ぶ子どもたちがお茶やお菓子を振る舞った。初めて浴衣を着たアマヤ・ルナグラビエルさん(14)は「少し苦しく感じたけど、解放感があった。お茶も和菓子の甘さに引き立てられておいしかったです」。
合気道の経験があるオマール・ドゥリエー君(14)は「浴衣の着心地は快適。新しい経験ができました。剣道などの体験も楽しみにしています」。
萩原学院長は「長年関わらせていただきありがたく、楽しい時間が過ごせました。この体験を楽しみにしてくれていたことを聞きうれしく思います。皆さんの学ぶ姿勢に感心しました。戻った際には体験の素晴らしさを伝えていただければ」と笑顔で話していた。
(2019年4月5日付紙面より)
社殿修理の竣工祭兼ねさくら祭 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顕宮司)境内にある新宮神社の例祭(さくら祭)が3日、同神社本殿修復工事完了の竣工(しゅんこう)祭も兼ねて実施され、約80人が参列した。
新宮神社は明治40年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まりで、昭和33年に神門内に移築。最も位の高い、渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。
祭典では、上野宮司による祝詞奏上の後、桜の小枝を髪に挿したみこが、優雅に「浦安の舞」を奉納。上野宮司らに続き、参列者らが桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)した。
祭典の最後には、工事を行った垣下建築と883人の寄付協力者の代表に感謝状が贈られた。
祭典を終え、上野宮司は参拝者らを前に、さくら祭り斎行や新宮神社合祀の理由、修復に至った経緯を説明。新しい日本の国造りが始まる御代(みよ)替わりの年の記念事業として、年明けから修復工事が行われたことを報告した。「日本は素晴らしい元号というものを世界で唯一伝えている国。平成という意味は『平らかで成る』。うれしい、平和、喜び、どうか災害の無いようにとの思いを含めて祈った平和の年ですが、その思いも『令和』という中には込められています。平成から続く平和の祈りも、『令和』として続いていただくように願ってやみません」と話した。
また、午後には竣工奉祝および厄払いの餅まきが行われ、子どもたちのためにお菓子もまかれた。
(2019年4月5日付紙面より)
水害に耐えたソメイヨシノ (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川町相須で2011年の紀伊半島大水害に耐えたソメイヨシノが花盛りを迎えている。木を植えた平岩明さん(81)はこの木を「平岩桜」と名付けた。「みんな流れてしまったが、これだけ生き残った『一本桜』。この花を見るのが毎年の楽しみ」と目を細めた。
サクラは約50年前に平岩さんが熊野川沿いに植えたもので、水害では姿を隠すほどの濁流にのみ込まれた。幹には多数の傷が残っており、平岩さんの妻・アツ子さん(72)は「ここには丸太が引っ掛かっていた」と幹の部分を指した。
水害によって地区はほとんどの家が床上浸水した。平岩さんの家も被害に遭い、裏手から山へと逃げた。明さんは「雨が星みたいに見えた」と当時を振り返る。現在は取り壊した自宅跡地をかさ上げし、新しい家を建てて暮らしている。
サクラを前に「よく咲いてくれた。新しい年号になっても、人間正直に真っすぐに過ごしたい」と話し、隣では水害後に飼い始めたプードル「元気」を抱いたアツ子さんがほほ笑んでいた。
(2019年4月5日付紙面より)
春季ソフトバレー大会 (那智勝浦町体育協会 )
紀南青少年兼ジュニア選手権バド大会
第19回くろしお剣道大会
新宮市商工観光課は7日(日)、同市新宮の旧チャップマン邸の内覧会を開催する。午前9時から午後4時まで施設内を自由に見学できる。19日(金)のオープン後は、建物の観覧や文化イベントの開催などを通して、観光客や市民が交流できる観光施設として活用していく。
旧チャップマン邸は、大正時代を代表する文化人で新宮市名誉市民の西村伊作(1884~1963年)が米国人宣教師のE・N・チャップマンのために設計、1926(大正15)年に建設した洋風建築物。戦後から78(昭和53)年まで旅館「有萬(あるまん)」として使われており、市出身の芥川賞作家・中上健次(1946~92年)が執筆活動をした建物としても知られている。2015(平成27)年に同市に無償譲渡された。築90年以上が経過していたことから老朽化が激しく、市は昨年5月から耐震補強改修工事を進めていた。
改修工事では旅館として利用する際に増築した部分を撤去(1階キッチン部分除く)し、施設利用者、職員共用の多目的トイレを新設。さらに大正時代の建設当時の姿を再現するため、可能な限り既存の部材を修復し再利用したり、空調機器は立ち入り禁止の3階や倉庫などに設置するなど配慮した。
勢古口千賀子・商工観光課長は「建設当時の食器棚など、当時をしのんでもらえれば。観光交流施設として広く楽しんでいただき、新宮の歴史や文化を感じていただきたい」と内覧会参加とオープン後の利用を呼び掛けている。今後は「国の文化財」という付加価値を付けるため、登録有形文化財登録に向け、関係機関などと協議しながら申請を進めていく予定。
7日の内覧会では、午前10時と午後1時30分から、2部制で西村記念館・旧チャップマン邸の会事務局長の西山修司さんによる説明会もある。先着30人。申し込みは不要。駐車場がないため、公共交通機関を利用する。問い合わせは市商工観光課(電話0735・23・3333)まで。
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■旧チャップマン邸利用について(19日から)
開館時間:午前9時~午後5時(貸館利用は午後9時まで)
休館日:月曜日、祝日の翌日、12月29日~1月3日
入館料:無料。会議などのため使用する場合は料金を徴収する。
使用料(1部屋につき):午前9時~午後1時、午後1時~5時=1000円、午後5時~9時=1500円
(2019年4月4日付紙面より)
熊野山禅定林寺で「花まつり」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町大野の熊野山禅定林寺(西村祖融住職)で3月30日、お釈迦(しゃか)様の誕生を祝う「花まつり」が開かれ、子どもたちを含め、約60人が参拝した。
同寺が設立されてから毎年恒例の行事で、今年で20回目を迎える。一般には4月8日に営まれるが、地域の人たちが集まりやすいよう休日に開かれている。同寺庭園の花々が咲き誇り、西村住職は「花も楽しんでいってほしい」と話した。
西村住職と西村祖心さんは「法要散華」の儀式で参拝者の頭上に花びらを散らし、参拝者は祭壇の前で手を合わせ、釈迦小像に甘茶を掛けた。
毎年恒例の祖心さん手作りの紙芝居もあった。今年は「かさこじぞう」が披露され、参列者の心を和ませた。
西村住職は「人は悪と仏の二つの心を持っていて、仏の心で日々行動できるよう修行している」と話し、祖心さんは「自分の性格は自分がつくってきたもので、自分で変えられる」と話し、法話の中に多くの教訓が込められていた。
その後、お茶やお菓子の振る舞いがあり、ビンゴゲームや輪投げが催された。
(2019年4月4日付紙面より)
飛雪の滝キャンプ場近くで
紀宝町浅里地区の休耕田でキカラシが見頃を迎えている。
浅里環境美化協議会(尾鼻展央会長)と町が景観づくりと観光誘客を目的にした取り組み。3年前から年間を通じて耕作が行われていない休耕田に景観作物を植え、観光スポットとしてPRしている。
場所は飛雪の滝キャンプ場近く。同協議会が昨年秋に種をまいた。キャンプ場周辺でソメイヨシノが開花し、満開のキカラシと桜を同時に楽しむことができる。
同協議会では「浅里地区は『にほんの里100選』に選出された風光明媚(めいび)な農村であり、飛雪の滝をはじめ、さまざまな観光スポットがある。ぜひ、足を運んでいただき、地区の魅力を知ってください」と呼び掛けている。
毎年、開花を楽しみにしているという地元の女性は「今年もきれいに咲きましたね」と話していた。
(2019年4月4日付紙面より)
選管が街頭啓発 (和歌山県議選 )
投開票が7日(日)に迫った和歌山県議会議員選挙。県選挙管理委員会事務局東牟婁分局(田堀国浩分局長)は3日、串本町串本のAコープVASEOで街頭啓発を行い、買い物客らに投票を呼び掛けた。
職員らが買い物客に期日前や当日の投票を促すために物資を配布し啓発。田堀分局長の代理として共に啓発した東牟婁振興局地域振興部の林俊和副部長は「7日の投票日には棄権することなく、責任ある一票をお願いしたい。18、19歳の方にも積極的に参加していただけたら」と語り、当日の投票が無理な場合は期日前投票も勧めた。
期日前投票は先月30日より受け付けており、2日現在の東牟婁郡選挙区では那智勝浦町1079人、太地町236人、古座川町171人、北山村48人、串本町1232人の計2766人が投票を済ませている。
(2019年4月4日付紙面より)
県弓道連盟段級審査会
WFAキッズフェスティバル
紀南十高校春季野球リーグ戦
官公庁で辞令交付式
官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に、地域活性化のために一丸となって職務に取り組もう、と奮起を促した。
新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、医療職、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合い市政を推進していかなければならない。そのためには皆さんのお力が何より重要」と訓示。
新規採用職員には「現場はあなた方の斬新な発想と、活気に満ちあふれた熱意を心待ちにしている」と激励。「大きな志を存分に発揮し、新宮市を元気なまちにしていきましょう」と呼び掛けた。
新規採用職員を代表して、防災対策課の下川翔太さんが「公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行することを固く誓います」などと誓いを述べた。
(2019年4月2日付紙面より)
熊野水軍太鼓保存会が成果を披露 (紀宝町 )
熊野水軍太鼓保存会(廣里稔暢代表)=紀宝町=は3月30日、紀宝町の生涯学習センター「まなびの郷」で地域への感謝と練習の成果を発表する「熊野水軍祭」を催した。
同保存会は1996年、三重祭り博覧会開催に合わせて設立された和太鼓集団で、今年で23年目を迎える。水軍祭は第9回を迎え、保存会が指導する熊野水軍子供太鼓も登場し、大人顔負けのばちさばきで大勢の聴衆を魅了した。福祉施設のグリーンプラザ、アプローチ、わかば園作業所も共催し、ロビーで福祉バザーを同時開催した。
演奏は保存会が編曲した『波動』でスタートし、全8曲を披露。激しく強い演奏で大海原や熊野の大地を表現し、尺八の競演もあって感動が会場を包んだ。「太鼓の演奏会は初めて」という熊野市波田須町の男性(70)は「カラオケより夢中になった。ええのう」と感心していた。
廣里代表は「来て良かったと思う太鼓を打ちたい。平成最後の水軍祭を、ごゆっくりご覧ください」とあいさつ。西田健町長は「水軍太鼓は郷土芸能の域にある。末永くかわいがってもらえれば」と呼び掛けた。
保存会ではメンバーを募集中。保存会は高校1年生以上、子供太鼓は小学3年生から中学3年生まで。同町鵜殿港内の練習場で、保存会は火、木、土曜日の週3回、子供太鼓は金曜日に、それぞれ午後7時から9時まで練習する。問い合わせは同町役場企画調整課(電話0735・33・0334)まで。
(2019年4月2日付紙面より)
串本町中湊にある串本古座高校古座校舎で3月30日、101年続いた学校史を締めくくる最後の行事「古座高校~古座校舎ラストオープンデー」があり、卒業生やその家族、教職員や地域住民約500人が思い出の学び舎に別れを告げる節目とした。
この行事は、新たな利活用の計画もなく、3月末で門扉が閉ざされることになった同校舎と親しむ最後の機会として、地元の卒業生と同校舎教職員6人が同デー実行委員会を立ち上げて計画した。
閉校舎式が同月1日の卒業証書授与式に引き続いて営まれたが、平日で行きたくても行けなかったという声があったことが実施のきっかけ。実行委員はわずか1カ月弱の準備期間の中でできる趣向を練り上げ、県教職員組合第5支部の協賛を活用して新聞折り込みでチラシをまくなどして周知を図り、同校舎にゆかりがある全ての人の来場を呼び掛けた。
序盤は実行委員を代表して山本昭隆さん(75)=第14回卒業生・元学校長〈平成13~16年度〉=が担任、森武志さん(43)=第46回卒業生=が日直となり、趣向「最後のH.R.」を体育館で実施。森さんのナレーションによるスライドショーで101年の歩みを振り返り、その一端で旧古座高等女学校と串本古座高校の校歌も紹介され、卒業生が口ずさむなどした。
その後は山本さんが閉校舎を飾る講話を述べ、昭和の時代の学校長を務めた山口博正さんも登壇して思いを語った。雜賀克彦さん(第11回卒業生)の指揮、濵口むつみさん(第19回卒業生)の伴奏で全卒業生1万5380人の8割強を輩出した旧古座高校の校歌を斉唱。サプライズで教職員の新宅俊夫さんが作り上げたBGMとメッセージ付きのスライドショーを披露し、最後は餅まきで大きな活気を誘った。
式後は谷口克朗さん(59)=第30回卒業生=の進行で「最後の大掃除」を実施。昭和34年生まれ以降(還暦前)の卒業生一丸で式場を撤収しフロアにモップ掛けをするなどした。
本館3階の教室が開放され、多くの卒業生が懐かしい席に着いて「最後の期末試験」と題したアンケートに節目の思いを書き記し、黒板に別れのメッセージを書き込むなどした。同校舎が昨年6月から続けてきた卒業生のメッセージボードの最終受け付けも実施。教職員が閉校舎に伴う大掃除中に見つけた旧古座高校の帽章や胸章を配り、創立90周年記念校歌CDの残り(200枚程度)も実費負担を得ながら配った。
体育館内にはスライドショーで用いた各学校の校舎写真を引き伸ばして展示し、趣向の合間に観賞を集めた。また教室は一部だが廊下やグラウンドなどは全て開放され、同級生や青春時代を共に過ごした先輩後輩で思い思いの場所を陣取り最後の記念撮影をする姿も終了間際まで続いた。
3月末が日曜日となったため、門扉はこの行事の終了を経て閉ざされる形となった。実行委員の残り3人は生熊和道さん、和田春也さん、橋本尚視さん。6人の中心的役割を担った山本さんは「こんなに大勢の皆さんが集まりお別れをしてくれたおかげで、形式でなく心のこもったお別れ会をできて良かったと思う。同窓生の母校を思う心が結集したいい会となり、計画した者として大変ありがたかった」と感無量の思いを語った。
(2019年4月2日付紙面より)
政府は1日、「平成」に代わる新たな元号を「令和(れいわ)」と発表した。菅義偉官房長官が午前11時40分ごろ「令和」と書かれた額を掲げた。元号を改める政令は皇太子さまが新天皇に即位される5月1日(水・祝)に施行され、午前0時に平成から令和に切り替わる。
菅官房長官は「万葉集の梅花(うめのはな)の歌三十二首の序文にある『初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす』から引用したもの」と語った。日本の古典に由来する元号は初めて。考案者、「令和」以外の元号案と数は明らかにしない。
午前9時30分ごろから有識者らによる「元号に関する懇談会」を開き、案を提出。衆参両議院の正副議長の意見を聞き、全閣僚会議で元号を改める政令を閣議決定した。
正午ごろ、安倍晋三首相は記者会見で談話を発表し、新元号について「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められている」と説明。
「万葉集は日本最古の歌集であるとともに、幅広い階層の人が詠んだ歌が収められ、わが国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書。悠久の歴史と香り高い文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる日本でありたいという願いを込め、決定した」。
「文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和な日々に心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を国民の皆さまと共に切り開いていく。決定に当たり決意を新たにしている」とし、「この新しい元号も広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根ざしていくことを心から願っている」と語った。
1918(大正7)年生まれの新宮市仲之町の廣田千代子さん(101)は新元号について「難しい言葉ですが、皆さんが調べて付けられたのだから、いい名前だと思います」。戦争で家族を亡くした思い出を振り返り「私たちが若い頃は、心にいつも鉢巻きを巻いていた時代。引き続き戦争がなく、平和な時代であることを願います」と話していた。
(2019年4月2日付紙面より)
グラウンドゴルフ三和大会
準決勝は6日、決勝は7日に実施 (県軟連東牟婁支部学童部 )