新宮市観光フォトコンテストの表彰式が26日、市役所であり、最優秀賞を獲得した新宮市の小阪享志さん(66)と平美結衣さん(15)らに賞状と記念品が贈呈された。入選した作品33点は観光カレンダーやパンフレットなどとして活用する他、10月30日(金)まで、市役所1階ギャラリーに展示される。
市観光カレンダー製作実行委員会(山本大輔委員長)が主催で毎年開催しており今年で9回目。今回はテーマを「伝えたい、知ってほしい、新宮の魅力」とし、一般の部のほかに初めて中学生・高校生の部を設けた。一般の部には54人から165作品、中・高校生の部には51人から53作品の応募があった。
一般の部では小阪さんが2回目の応募にして最優秀賞を受賞。カメラを本格的に始めたのは2年ほど前からとしながらも、インスタグラムを見るなどして技術の研さんに励んだという。作品は「孔島の暑い朝」。青い空を映す穏やかな海に浮かぶ孔島の様子を捉えた。「(最優秀賞と聞いて)びっくりの一言。うれしく思う反面恐縮しています」。
中学生・高校生の部では、阿須賀神社本殿と境内の桜を撮影した平美さんの「このまち大好き」が最優秀賞に輝いた。賞状を受け取った平美さんは「とてもうれしい。新宮にはきれいな景色がたくさんある。これからも写真に収めていきたい」と笑顔で話した。
山本委員長は「たくさんの方々から市内の魅力あふれる作品を応募いただいた。観光カレンダーをはじめ市の観光PRの一助となるように大いに期待したい」。
審査員を務めた田岡実千年市長は「これほどブルーがきれいで水面が鏡になるような日は年間通しても珍しい」「桜と本殿の距離感やアングルが素晴らしい」などと作品を講評。「年々レベルが上がっている。来年の観光カレンダーも素晴らしいものが完成するとうれしく思っています」と話していた。
(2020年8月28日付紙面より)
介護保険事業計画等策定委員会 (新宮市 )
新宮市では現在、市高齢者福祉計画・第8期介護保険事業計画の策定に向け協議を進めている。市役所別館で26日、1回目の介護保険事業計画等策定委員会が開かれ、計画の概要や第7期計画の実績などについて意見を交わした。
市では、高齢者が住み慣れた地域でいつまでも安心して暮らし続けられる地域社会の実現を目指し「高齢者福祉計画・介護保険事業計画」を策定している。
同委員会は「市介護保険事業計画等策定委員会設置要綱」に基づき、市長から委嘱された学識経験者や保健医療関係者、福祉関係者、被保険者代表者ら12人で構成。介護保険事業計画や高齢者福祉計画の策定、高齢者福祉施策に必要な事項などの所掌の事務を遂行する。
第8期の計画策定に当たって▽介護予防・健康づくりの推進(健康寿命の延伸)▽保険者機能の強化(地域保険としての地域のつながり機能・マネジメント機能の強化)▽地域包括ケアシステムの推進(多様なニーズに対応した介護の提供・整備)▽認知症「共生」・「予防」の推進▽持続可能な制度の再構築・介護現場の革新―の5項目を中心に議論が進められる見通し。
今後は計画骨子案や素案、本編、概要版の作成・修正を経てパブリックコメントを実施した後、計画策定となる。計画は3カ年で実施される。
開会に当たり、田岡実千年市長が「第8期の事業計画においては、これまでに取り組んできた地域包括ケアシステムの推進や介護予防・健康づくりの推進、そして認知症との共生や予防の推進について、より一層取り組んでいくことになる」とあいさつ。
市民が住み慣れた地域で健康で安心して暮らすことのできる「高齢者が安心して自立した質の高い生活を送ることができるまちづくり」の実現を目指してこれまで以上に介護保険制度の適切な運営に努めていかなければならないと述べた。
(2020年8月28日付紙面より)
地震、津波想定して総合防災訓練 (紀宝警察署 )
大規模地震を想定し、紀宝警察署(濱口裕史署長)は27日、総合防災訓練を実施。午前7時30分、県内で震度7の地震が発生し、大津波警報が発令されたと想定し、署員36人が初動措置、人命救助、救急法の各訓練に取り組んだ。
地震発生時に迅速、的確に行動できるよう災害対処能力の向上を図ることが目的で、毎年「防災週間(8月30日~9月5日)」に合わせて実施している。
訓練は地震発生後、署内に対策本部を設置し、管内7カ所の交番、駐在所と無線で交信。津波避難誘導や被害状況を確認し、本部で集約した。
資器材の扱いや車両に取り残された負傷者を救出する訓練、救急法訓練にも取り組んだ。ライフラインの寸断を想定して、平島交差点で信号機用電源付加装置の操作方法を確認し、信号が復旧するまでの間、手信号で車両を誘導した。
新型コロナウイルス対策として、3密を避けるため全署員への訓示は行わず、濱口署長は「管内は災害が発生しやすい地形で、署では独自の訓練を定期的に行っている。今年は必要最小限の少人数で訓練した。無線訓練では現場の警察官が災害をイメージして被害状況を報告できた。今後もあらゆる想定に基づき訓練をこなしていく」と話した。
(2020年8月28日付紙面より)
水道関係で支障連絡なし (串本町・古座川町 )
雨天の予報が出るもののまとまった雨が降らない串本町・古座川町域。27日現在で両町に水道関係の支障の連絡はないが、七川ダムが発電を止めて貯水位の回復にかかるなど水不足への対応の度合いが増している。
1週間前は22日以降7日続きの曇天~雨天が予報として出され、同ダム管理事務所もその雨に期待したところ。好天続きもようやく緩み時折雨が降るようになったが、貯水のにわかな回復には結びついていない状況だ。
県河川/雨量防災情報内で公表されている同ダムの27日午前9時時点の貯水位は97・24㍍で、同事務所によると現在は発電を止め下流の流れを保つため毎秒0・8立方㍍まで放流量を絞っている。他方で流入量は毎秒1・0~2・4立方㍍で推移していて、その差分で貯水位の回復を図っている。貯水位の変化で見る回復の勢いは1時間当たり0・5㌢前後とごくわずか。流入量増につながる雨の後押しがほしいところとなっている。
支流域の水量も乏しく、滝ノ拝を越えようとするアユやハゼ類には好機だが下流の流れはごく弱まっている。古座川町域の水道は池野山、月野瀬、川口と明神の一部、直見(ぬくみ)、三尾川(みとがわ)、下露、平井の計7簡易水道が公営、高池を除く他の地域は民営と源流への依存度が高いが、現状でいずれも利用できる状況にあるという。串本町も一部の地域を簡易水道で支えているが、同様に支障は確認していないという。
(2020年8月28日付紙面より)
棚田地域振興法勉強会 (那智勝浦町 )
棚田地域振興協議会(浦勝良会長)は2日、那智勝浦町口色川の口色川会館で棚田地域振興法勉強会「魅力ある色川地域の将来に向けて」を開催した。農林水産省近畿農政局和歌山支局長で棚田地域振興コンシェルジュの大川武士さんが講師を務め、和歌山県東牟婁振興局や同町農林水産課、協議会や住民らが参加し、棚田地域における課題解決策や補助金の活用制度などを学んだ。
棚田地域振興法は貴重な国民的財産である棚田を保全し、棚田地域の有する多面にわたる機能の維持増進を図り、棚田地域の持続的発展および国民生活の安定向上に寄与することを目的に、昨年8月に施行された。農林水産省以外にも各省庁も連携し支援を行うもの。
同町によると、農水省が行う事業補助率のかさ上げなどの支援を受けられる「指定棚田地域」に同町らが色川地域を申請し、昨年12月に指定されたという。それを受け、色川地域の振興を目的に各区長や就農者の代表、東牟婁振興局、町などで構成される棚田地域振興協議会が発足された。
協議会では振興法に基づき、地域振興や地域内の棚田などの保全に関する活動を定めた「指定棚田地域振興活動計画」を作り今年7月、国に提出した。認定を受けることができた場合、達成を要件にその計画に沿って活動すると中山間地域等直接支払交付金の棚田地域振興活動加算の活用が可能となるという。
浦会長は「皆さまに棚田地域振興法や協議会の活動をご理解いただきたく今日の開催となった。有意義な時間にしていただけたら」とあいさつ。
大川さんは棚田の役割や振興法、指定棚田地域について解説。棚田地域における課題として、農村地域の高齢化と人口減少、担い手不足による耕作放棄地の増加、鳥獣被害などを挙げた。
解決方法として、さまざまな支援に触れ▽地域おこし協力隊▽特定地域づくり事業協同組合制度▽ボランティアなどを活用▽移住者の活用による担い手確保▽各支援による育成▽棚田地域の振興活動の強化▽田オーナー制度の取り組み拡大や農村交流体験イベントなど関係人口の創出拡大▽地域の特色を生かした作物や産品の販売による地域のPR情報の発信▽6次産業化の取り組み―などを提案した。
大川さんは「地域活性化の主役は住民の皆さん。将来どのような地域にしたいのかを一人一人が考え、行動に移していくことが重要」。
各省庁の事業活用を勧め、「人と人や集落間のつながりを強め、課題を解決しながら、活力ある地域を目指していただければ」と締めくくった。
その後、質疑応答があり、午後6時からは夜の部の勉強会が行われた。
(2020年8月4日付紙面より)
ふれあいいきいきサロン牡丹 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の「ふれあいいきいきサロン牡丹(ぼたん)」は1日、老人憩の家讃寿(さんじゅ)荘で8月のサロンを開催。女性19人がミニ財布作りを楽しんだ。
サロンは毎月1回開いており、今回も新型コロナウイルス対策として検温、手指消毒、マスク着用などの対策を取った。
ミニ財布はポケットが広く、コインケースにもなる。前日に試作したスタッフが各テーブルで作り方を教えた。
参加者は持ち寄った布を型紙に接着剤で貼り、型に沿って折り込むなどした後、ボタンを取り付けてオリジナル財布を作った。また、有志が提供した布も使い、2時間ほどで二つを完成させた。
代表の高見清子さんは「皆さん、月に1回のサロンを楽しみにしている。新型コロナ対策を取りながら今後も継続したい」と話していた。
(2020年8月4日付紙面より)
サ市から新宮市へ呼び掛け (戦後75年 )
今年は太平洋戦争終結から75年。75年前の8月6日と9日、人類史上初の原子爆弾が広島と長崎に投下された。全米国際姉妹都市協会(SCI)はこの節目を迎えるに際し、平和への願いを込めて姉妹都市間で同じ時間にベルを鳴らす取り組み「日米姉妹都市間ベルリングプロジェクト」を実施する。新宮市によると、市の姉妹都市である米国カリフォルニア州サンタクルーズ市から新宮市民に対し、同プロジェクトへの参加の呼び掛けがあったという。
同プロジェクトは、カリフォルニア州で草の根国際交流に携わる人々の中から生まれたもの。その一人である日系アメリカ人3世の写真家、リチャード・フクハラ氏は原爆で亡くなった人々やアメリカ在住の「ヒバクシャ」のストーリーを語り継ぐことに力を注ぎ、原爆記念日に世界中でベルを75回鳴らすという夢を抱き亡くなった。
日本とアメリカの間には現在455の姉妹都市が存在する。SCIでは、戦後に広まった姉妹都市の友好関係を重要視する中、新型コロナウイルスの世界的な流行の影響で日米間交流活動が制限されている現状を鑑み同プロジェクトを発案。悲惨な戦争を繰り返さないよう、平和を願って心を合わせ、相互尊重や理解、協力を通じて平和を推進していくという象徴的な意義が込められている。
プロジェクトの実施日時は、原爆投下に合わせた6日(木)午前8時15分からと、9日(日)午前11時2分からの2回。原爆投下時間を知らせるサイレンに合わせて黙とう後に75回、もしくは44秒(6日)、47秒(9日)の間ベルを鳴らす(それぞれの原爆投下から上空で爆弾がさく裂するまでの秒数に準ずる)。
6日は各自での取り組み。9日はサ市との中継をオンラインで行う。ベルは各自準備(大小や素材など問わず)する。参加は1人でもグループでも可能。ハッシュタグ「#USJapanBells」を用いて写真や動画を会員制交流サイト(SNS)で投稿することもできる。
サ市との中継を見たい人は、参加希望の旨を市役所内の新宮市姉妹都市親善協会事務局(sistercity@city.shingu.lg.jp)にメールで送る。
SCI日本委員会では「ベルを聞きながら、ともに平和への祈りをささげましょう。思いを一つにすることが大切です」と参加を呼び掛けている。
(2020年8月4日付紙面より)
サステナブルSmileを次の世代へ (JR新宮駅 )
和歌山県のテーマパーク「アドベンチャーワールド」とJR西日本が共同で開発した新たなラッピング列車「パンダくろしお『サステナブル Smile トレイン』」が7月31日の最終便で初めて新宮駅に到着。8月1日午前10時28分に新大阪に向けて出発した。同列車は7月23日に運行を開始した。
新たなラッピングデザインは「SDGs(持続可能な開発目標)」をテーマに、人々が出会い、笑顔が生まれ、多様性と持続性あふれる安全・安心で豊かな未来に貢献したいという両社の思いを表現した。
正面には「サステナブル Smile」を次の世代へ贈り継ぐ象徴としてジャイアントパンダの親子をデザイン。側面は車両ごとに「親子」「ジェンダー平等」「クリーンなエネルギー」「人種差別」「海の豊かさ」「環境保全」などを表現し、人と動物と自然が豊かに暮らす世界観を表している。
同列車の他に、「パンダくろしお『Smile アドベンチャートレイン』」はすでに2編成運行しており、それぞれの運行予定は運行前日にTwitter(ツイッター)「パンダくろしお運行スケジュール」で知ることができる。
また、JR西日本では運行開始を記念し、4日より、新大阪駅や大阪駅、京都駅などで「パンダくろしお弁当」を販売開始する(税込み600円)。パンダを模したおにぎりにオムレツやスパゲティ、笹餅など、子どもが楽しめる内容となっている。
(2020年8月4日付紙面より)
高校野球和歌山大会