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2022年02月27日
1 世界遺産から平和考える 優秀賞の生徒9人を表彰 (新宮ユネスコ協会)

 新宮ユネスコ協会の中谷剛会長らは24日に新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)、25日に県立新翔高校(藤田勝範校長)を訪れ、世界遺産に関する作文の表彰式を開いた。

 中谷会長が優秀賞の生徒計9人に表彰状を手渡し「現在、持続可能な社会の実現が目指されているのは平和を維持するためだが、無知や不信によって人間はあっという間に戦争へ向かってしまう。戦争を起こさないためにはどうしたらいいのか、学んだことを高校生活で生かして」と伝えた。

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■新宮高校



 新宮高校では、1年生が書いた佳作10作品の中から太田真由さん、峯園なのかさん、田中千遥さん、上地白竜君、栗林心音さんの5人が優秀賞に選ばれた。

 同校の1年生は毎年、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である小雲取越ルートを歩く「ロングハイキング」を実施しているが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となり、1月に行われた講話の内容を基に作文に取り組んだ。

 峯園さんは「選んでいただいて光栄に思います。今後も世界遺産について理解を深めていきたい」と語った。

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■新翔高校



 新翔高校では、昨年12月に1年生を対象に中谷会長が講話。教育・科学・文化の普及活動を通じた国際平和の構築という国連教育科学文化機関(ユネスコ)の理念や世界遺産の意義を伝え、作文の中から苅屋亜紀さん、道前亜利沙さん、藤野貴輝君、奥平遥さんの4人が優秀賞に選ばれた。

 道前さんは「現在、ロシアとウクライナの間で争いが起きているが、人が傷つくことはなくなってほしい。どうしたらもっと平和に、より良く暮らせるのかを考えていきたい」。奥平さんは「世界遺産についてもっと調べてみたいと思った」と話していた。

(2022年2月27日付紙面より)

(前列左から)栗林心音さん、上地白竜君、田中千遥さん、峯園なのかさん、太田真由さん=24日、県立新宮高校(一時的にマスクを外して撮影)
(前列左から)苅屋亜紀さん、道前亜利沙さん、藤野貴輝君、奥平遥さん=25日、県立新翔高校(一時的にマスクを外して撮影)
2022年02月27日
2 ドローン技術を防災に
 アドホックが実証実験  (新宮市 )

 株式会社アドホック(喜多徳幸代表取締役)は24日、新宮市役所別館で高性能産業用ドローン「Matrice300RTK」を用い、サーマルカメラによる施設点検の実証実験を行った。田岡実千年市長や防災に関係する各課の職員らが見に訪れた。

 同市三輪崎で看板制作や土木建築に関わるさまざまな事業を展開する同社が、保有するドローン機材や高性能サーマルカメラを、市の防災や人命救助に役立ててもらいたいとの考えで実施。市の職員らにドローン技術に関する知見を深めてもらうことが目的。

 この日は市役所別館前からドローンを飛び立たせ、さまざまな機能を披露。地上約70㍍を飛行しながら直線距離で約1・2㌔離れた建設中の熊野川河口大橋や王子ヶ浜の波打ち際の様子を確認した。搭載したサーマルカメラで市庁舎を撮影し、雨漏りや危険なひび割れがないかどうかの点検もした。

 田岡市長は「200倍のズームを行った際の画像のきれいさには驚いた。素晴らしい技術だと思う。今後、消防や防災、建設、施設点検などへの活用法を検討したい」と語る。

 熊野川消防出張所の山口博巳出張所長は「遭難した人の捜索や、山火事が起こったときに火種が残っていないかどうかを確認する際に、非常に役に立つと感じた。特に防災ヘリが飛ばせない夜間の捜索に、サーマルカメラが活用できれば」と期待を込める。

 喜多代表取締役は「世界一の産業用ドローン。既に人命救助に活用されている実績もあり、おそらく風速25㍍でも安全に飛行できる。災害時の防災拠点の点検の他、獣害対策などさまざまな方面で活用を検討してもらえれば。ぜひ、人を助ける役に立ちたい」と話していた。

(2022年2月27日付紙面より)

飛び立つ産業用ドローン=24日、新宮市役所別館
田岡実千年市長らが見学
2022年02月27日
3 今年のまぐろ祭りはオンライン
 申し込み受け付け中、3月3日まで  (那智勝浦観光機構 )

 例年、町内外から多くの来場者でにぎわう「まぐろ祭り」。今年は新型コロナウイルスの影響から、3月13日(日)に「那智勝浦オンラインまぐろ祭り2022」と題してオンラインで開催される。まぐろ祭り運営委員会事務局(一般社団法人那智勝浦観光機構)では現在、申し込みを開始している。締め切りは3日(木)まで。

 機構によると、運営委員会において、従来通りの実施が難しいことから3密を回避しながらの周遊型も検討された。しかし、オミクロン株による第6波の影響から今年1月中旬に周遊型を中止とし、1月末にオンラインでの開催が決定したという。8日には参画希望者向けの説明会を開いた。

 今回の催しはマグロを有効的に活用し町全体を宣伝して来町につなげることをテーマとし、参加費は従来通り無料。オンラインの形式はウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」による100人以上が参加できるウェビナー型を採用した。

 催しの内容はマグロのプロが教える「紀州勝浦産の生まぐろの魅力」や地元鮮魚店からの生中継、那智の滝や温泉施設の紹介のほか、生マグロや町内高級ホテルの宿泊券、特産品などがたくさん当たる抽選会(ランダムに実施)、生マグロ解体ショーと即売会が行われる。

 また、当選しなかった参加者でもアンケートに回答すれば賞品が当たる企画も検討中だという。催し終了から約1週間は同町の特産品などが購入できる特設サイトを開設する。さらには半年以内であれば、抽選券を持って来町すると、町内の複数店舗でプレゼントや割引などが適用される「なちかつパスポート」が配布される。

 当日はオンラインツアーの本編である第1部が午後2時~3時まで、解体ショー後の生マグロの即売会を第2部とし午後3時~3時30分までを予定。当初、参加者は100人を目標に掲げていたが、25日午後5時現在で484人に上っている。なお、機構の会員制交流サイト(SNS)では日々、賞品や出演者の情報が掲載されるとしている。

 清水貞吾理事長は「コロナの情勢から今回のオンライン形式になった。今回開催しなければ、アフターコロナやウィズコロナを見据えた際にさまざまなスタートが遅れてしまう」。

 オンラインによるメリットなどについては「人が集まれない中でもオンラインなら可能。データの収集や新規顧客層の獲得はもちろん、多くの検証も行える。従来通りの開催はもちろんだが、情報を各地に発信することが重要。今後のまぐろ祭りにつなげ、観光の裾野を広げるためにも今回の開催には意味がある」と話していた。

 申し込みはhttps://homusubijapan.com/maguro2022/。問い合わせは那智勝浦観光案内所(電話0735・52・5311)まで。

(2022年2月27日付紙面より)


2022年02月27日
4 自分らしく明日を元気に
 市野々小学校で睡眠学習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立市野々小学校(中西健校長)で25日、睡眠啓発授業があった。5、6年生12人が、同町天満の「くまのこころのクリニック」の福戸百合子さんから睡眠の大切さやぐっすり眠るこつを学んだ。

 不眠症の患者らと関わる心療内科の立場から、睡眠が心身の発達に及ぼす影響について児童や保護者に知ってもらうことが目的。教育機関との連携を強化する中で精神障害の予防や偏見解消につなげることも視野に入れ、昨年度スタートした。

 福戸さんは睡眠にまつわる○×クイズを出しながら、レム睡眠とノンレム睡眠の違いや、睡眠に関係するホルモンである「成長ホルモン」「メラトニン」の効果について説明。「必要な睡眠時間は人によって違うが、6~13歳くらいの人にお勧めなのは、9~11時間」と話した。

 「脳を回復させる唯一の方法が睡眠。日本の中学生は世界的に見ても睡眠時間が短く、学年が上がるごとに短くなっていく傾向がある。今睡眠の悩みを抱えている子は少ないかもしれないが、睡眠が当たり前にできなくなると、すごくつらい思いをする。明日を元気に、自分らしく過ごすために、しっかり眠りましょう」と呼び掛け▽寝る前に携帯電話やパソコンを触らない▽ぬるめのお風呂につかる▽朝起きたらカーテンを開ける―などのポイントを伝えた。

 村井旭君(6年)は「夜にゲームをすることもあったけれど、もっと早い時間にして、寝る前は他のことをしようと思う」と話していた。

(2022年2月27日付紙面より)

福戸百合子さんが講話=25日、那智勝浦町立市野々小学校
授業前に体操で眠気を覚ます
2022年02月27日
5 練習の成果を披露  城南中でダンス発表会  (新宮市 )
2022年02月27日
6 市関連施設休止など来月6日まで  まん延防止等重点措置適用期間延長に伴い  (新宮市 )
2022年02月27日
7 「未来への階段」テーマに  第二なぎの木園が作品展  (新宮市 )
2022年02月27日
8 加藤華音さんが奨励賞  中学生人権作文コンテスト県大会で  (光洋中 )
2022年02月27日
9 区民らの協力で棟上げ  熊野川町の泉蔵寺で  (新宮市 )
2022年02月27日
10 木本普通科は1.09倍、紀南は1.05倍  三重県立高校入試後期志願状況  
2022年02月27日
11 カワヅザクラが開花  御浜町  
2022年02月27日
12 昭和東南海地震から78年  災害教訓に防災対策  (紀宝町 )
2022年02月27日
13 スパイス3種が完成  3月上旬から販売開始  (じゃばらいず北山 )
2022年02月06日
14 「新宮分室」看板設置
 東大文学部熊野プロジェクト  (新宮市「丹鶴ホール」 )

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」2階熊野エリア「熊野学研究室」にこのほど、「東京大学文学部熊野プロジェクト新宮分室」の看板が設置された。分室には東大助教の太田泉フロランスさんが着任。新型コロナウイルス感染症の状況にもよるが、今年夏以降、年に数回分室に在中し市および熊野地方と同大学との橋渡しを担う。

 市と東京大学大学院人文社会系研究科・文学部は昨年3月、相互に連携協力することにより次世代人文学の構築、市・熊野地方における学術の振興と地域活性化に資することを目的に、連携協定を締結。

 11月には東京大学本郷キャンパスで連携協定締結記念行事・木製看板(幅20㌢×縦60㌢)の引き渡しがあり、田岡実千年市長が藤井輝夫東京大学総長より看板を受け取った。看板は1月下旬に同所に設置された。

 新宮分室の設置は協定に基づくもので、分室には毎年2、3回数カ月程度、太田さんが来室し市と▽東大学生の熊野地方における体験活動▽東大院生・留学生の熊野研修および若手フォーラム▽「東大人文・熊野フォーラム」ならびにセミナー、ワークショップ▽東大教員、外国人訪問研究者による講演、セミナー―などの活動を展開していく。

 分室設置に当たり、秋山聰・人文社会系研究科長は記念行事において「熊野地方は人文学にとって豊かな地であり学生諸君がいろんな体験をするのにもふさわしい場所。分室設置により市民の皆さんとより密接な対話ができる機会をつくっていきたい」と話していた。

(2022年2月6日付紙面より)

熊野学研究室入り口に新宮分室の看板が設置された=1日、新宮市下本町の「丹鶴ホール」
2022年02月06日
15 熊野地方で雪ちらつく
 冬型の気圧配置の影響で  

 冬型の気圧配置の影響で5日、日本列島は日本海側を中心に大雪が警戒されている。熊野地方でも4日から5日朝にかけて雪が降り、山間部などで雪が積もる所もあった。和歌山地方気象台によると、5日朝の最低気温は新宮市で2・1度、古座川町西川で0・6度、串本町潮岬で3・7度。

 大阪管区気象台によると、向こう1週間の近畿地方南部では高気圧に覆われて晴れる日もあるが、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすく、期間の中頃に雨または雪の日がある見込み。

(2022年2月6日付紙面より)

雪で田んぼや山が白く色づいた=5日午前9時30分ごろ、新宮市熊野川町
山中の植物が雪化粧=同日午前10時30分ごろ、紀宝町
2022年02月06日
16 一般高齢者の集団接種始まる
 約2100人が予約済み  (紀宝町 )

 新型コロナウイルスワクチンの追加(3回目)接種が紀宝町でも本格化している。集団接種会場の町生涯学習センター「まなびの郷」では5日、一般高齢者の接種が始まり、360人が済ませた。6日も360人の予約が入っている。

 4日に初めて1日の感染者が1000人を超えるなど、県内でも感染が急拡大する中、町では国の方針に沿って前倒しで接種を計画した。

 18歳以上で2回目接種を完了した8440人のうち、昨年7月末までに2回目接種が完了した4674人に接種券を発送。これまでに約2100人の予約があった。今月15日(火)以降、残りの3766人に順次、接種券を送る予定だという。

 ファイザー製を使用する13日(日)、3月5日(土)はすでに予約で埋まった。

 モデルナ製を予定している2月19日(土)、20日(日)、26日(土)は空きがあることから、町内の保育所、幼稚園、児童養護施設、通所・居宅サービス事業所の従事者や教職員などエッセンシャルワーカーへの接種も進める。

 寺本クリニック、とみむろクリニック、相野谷診療所で実施している個別接種は各医療機関で予約を受け付けている。

 町では「国から配分されるワクチンの種類を選べないため、接種するワクチンを希望する場合、接種時期が大幅に遅れてしまう可能性があります。追加接種は、ワクチンの種類ではなく、接種時期が来たら速やかに接種を受けることが大切です」としている。

(2022年2月6日付紙面より)

一般高齢者を対象とした集団接種=5日、紀宝町生涯学習センター「まなびの郷」
2022年02月06日
17 集団下校で避難場所確認
 下里小学校の児童らが  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)の全校児童75人は2日、地区ごとの集団下校で通学路や自宅周辺にある津波避難場所を訪れ、避難経路を確認した。

 同校育友会の地区安全部(中山喜雄部長)による取り組みで、保護者らも協力。例年は地区ごとの避難場所を巡る防災ウオークラリーを実施しているが、通学中や自宅にいるときに地震が起きても児童がとっさに対応できるよう、今年は集団下校での避難経路確認を企画した。

 校庭に集合した児童は10グループに分かれ、教職員と共に下校。下里地区の22カ所の避難場所のうち、通学路沿いにある場所への入り口を確認したり、実際に高台まで登ったりし、担当の保護者らから説明を受けた。スクールバスで通学している浦神地区では中学生も参加し、児童を高台まで案内する様子も見られた。

 教職員からは「『坂道の途中にロープが張ってあって、普段は入れないようになっている』など、児童たちは避難場所について詳しく知っており、教えられることも多かった」などの声も聞かれていた。

(2022年2月6日付紙面より)

下里区津波避難タワーに上る児童=2日、那智勝浦町下里(那智勝浦町立下里小学校提供)
避難路を確認する児童・生徒=同日、那智勝浦町浦神(同提供)
2022年02月06日
18 災害時の備蓄として活用  サクセムがパンとマスク寄贈  (那智勝浦町 )
2022年02月06日
19 議員の期末手当支給など  臨時議会で全議案可決  (太地町 )
2022年02月06日
20 体力強化図り全国大会へ  神倉神社で屋外トレーニング  (新宮高レスリング部 )
2022年02月06日
21 境内に力強い音色響く  「→Pia-no-jaC←」が奉納演奏  (熊野速玉大社 )
2022年02月06日
22 春の訪れ告げるオウバイ  早くも花の見頃  (紀宝町 )
2022年02月06日
23 通学路をきれいに  相野谷中の地域清掃活動  (紀宝町 )
2022年02月06日
24 市関連施設など休止に  まん延防止等重点措置適用に伴い  (新宮市 )
2022年02月04日
25 高校生の悩みに「本」で回答
 3高校で読書のススメ講座  (新宮・東牟婁 )

 帝京大学の学生ボランティアグループ「共読サポーターズ」による「本って面白い!読書のススメ講座」が2日、オンラインで開かれた。新宮・東牟婁地域の県立新宮高校、新翔高校、串本古座高校の図書委員ら12人が参加し、本を読み合い、薦め合い、評し合う「共読」の楽しさに触れた。

 和歌山県教育委員会による「読書を楽しむ習慣づくり事業」と、県立高校で図書委員を務める生徒たちによる「生徒図書充実委員会」の交流行事を兼ねて開催した。

 「共読」とは、読書で得た情報を共有・交換し合うことで、その価値と効果を相互に高める発展的循環型の読書を指す造語。共読サポーターズは、同大学の読書推進プロジェクト「共読ライブラリー」の一環として2012年から公募で組織され、本と読書の魅力を伝える活動を展開している。

 共読サポーターズからは大学3、4年生の5人が出席。月例の活動である企画展示づくりやビブリオバトル、ブックレビュー執筆のやりがいを語り、一人一人が活動を通じて出会った本「ヒーローズ㈱」や「最後は会ってさよならをしよう」などの魅力を紹介した。

 大学生の悩みに著名人が本を紹介する形で答える企画「S―MONDO」にも触れ、実際に参加した高校生の悩みに大学生が回答。「自分に自信を付けるには、どうしたらいい?」という問いには「私に、魔法をかけてDisney Princess Rule」を薦め、「自分が思う理想の人に一歩ずつ近づく行動を取ることが大事。ディズニープリンセスの映画の中の行動に、理想の人に近づくエッセンスが詰まっている」と答えた。

 新宮高校の谷口日和さん(1年)は「大学生の話を実際に聞けるのは、とても貴重な経験だった。今まで名前は知っていたけれど読んでいなかった『西の魔女が死んだ』を読んでみようと思う。小説が好きで、友達にも本の魅力を伝えたいと思った」と話していた。

(2022年2月4日付紙面より)

大学生が本と読書の魅力を伝える(和歌山県教育庁生涯学習局生涯学習課提供)
講座に耳を傾ける生徒たち=2日、新宮市の県立新宮高校
2022年02月04日
26 「地域で役立ててほしい」
 サクセムがパンとマスク寄贈  (太地町 )

 和歌山県紀の川市に工場を置く菓子製造会社のサクセム株式会社(中里輝茂代表取締役社長、本社=大阪府熊取町)は1日、太地町役場に備蓄保存パン「ライフブレッド」(形状規格外品)300本とマスク1800枚を寄贈した。三軒一高町長は「アルファ米など、毎日同じ非常食を食べるのも難しい。試食したが、味も好評だった。高齢者の方にも喜んでいただけると思う。町の備蓄に加えたいと考えている。本当にありがたい」と感謝を述べた。

 2008年に大阪府堺市で青果販売業として創業された同社は14年から洋菓子の製造を開始した。世界中の飢餓に苦しんでいる子どもたちに無償で配布し、救済することを目標に10年の歳月をかけて備蓄保存パン「ライフブレッド」を開発した。その実現を目指して、国連や非政府組織(NGO)との交渉などにも日々、奮闘しているという。

 さらに同社は国産カットネギ市場を構築すべく、16年に自社農場で青ネギの栽培を開始。雇用創出も視野に入れ、和歌山県全域で地元農家、JAなどの協力の下、青ネギの委託栽培とカット用青ネギの出荷も行っている。

 ライフブレッドはバリアー性の高いアルミ包材を使用し、微生物や水分活性を徹底して管理することで、常温で5年6カ月の保存期間を保証している。

 昨年は新宮市に、今年1月に紀の川市と北山村にも寄贈を行っている。この日は中里社長をはじめ、和﨑優子取締役と須﨑重博取締役も同行した。

 中里社長は「弊社のパンがどのようなものかを知っていただきたい。機会があれば、大量に配布したいので、各地域でも役立てていただければ」と語った。

 町担当職員は「数を見ながら、各避難所などに振り分けたい。太地町は台風の影響を受けやすいため、避難所を頻繁に開設する。その際に皆さまに提供したい」と話していた。

(2022年2月4日付紙面より)

備蓄保存パンなどを寄贈したサクセム株式会社の中里輝茂代表取締役社長(右から2人目)と和﨑優子取締役(右端)=1日、太地町役場
寄贈された備蓄保存パン「ライフブレッド」
2022年02月04日
27 災いが和らぐよう祈る
 東仙寺で節分星祭  (新宮市 )

 新宮市新宮の丹鶴山東仙寺(鶴田隆寛住職)で3日、「節分星祭」が営まれた。厄年の男女が訪れる中、鶴田住職がご本尊・弘法大師の前で護摩供養を行い、信者たちの身体健康や家内安全などを祈った。

 同寺は「東海白寿三十三観音霊場」の一番札所。星祭は、人がそれぞれ生まれた年によって持っている「本命星」の巡りが悪い人たちの災いが少しでも和らぐようにと祈る祭りで「星供養」とも呼ばれている。午後5時からは地域住民らが境内に掘られた穴で正月のしめ縄や松飾りなどを焼く「どんど焼き」が行われる。

 参列した60代女性=同市蜂伏=は「毎年、足を運んでいます。健康と商売繁盛、当地方でも発生している新型コロナウイルスの一日も早い収束を願いました」。

 鶴田住職は「感染対策には日常生活はもちろん、心の中にしっかりとした思いを持つのも大切な予防。どうすれば感染拡大を抑えることができるのか、まずは一人一人、自らの行動を律することから始めるのが重要だと思います」と話していた。

(2022年2月4日付紙面より)

ご本尊の前で護摩供養を行う鶴田隆寛住職=3日、新宮市の丹鶴山東仙寺
2022年02月04日
28 接点のあるトンガへ支援を
 町内7カ所に救援金箱設置  (古座川町 )

 古座川町が1日、役場本庁など町内7カ所でトンガ国海底火山噴火災害救援金の受け付けを始めた。期間は3月15日(火)までで、今月2日に防災行政無線などで町内周知を図り協力を求めている。

 この災害は、日本時間の先月15日午後1時すぎにあったトンガ沖の海底火山「フンガトンガ・フンガハアパイ火山」の大規模噴火に伴い発災。翌16日午前0時15分、太平洋沿岸に津波警報などが発令されたことで遠く離れた日本でも広く知られるところとなった。

 同町にとって被災したトンガ王国は出身者の縁がある国。歴代の農政大臣に名を連ねるシヨタメ・ツトム・ナカオ(中尾勉)さんの父・中尾重平さんは大柳の出身で、船大工としてオーストラリアへ移民後、トンガへと渡り事業家として大成した。生涯望郷の念を抱くも帰郷はかなわず他界。亡き父の思いを継いでツトムさんが1973年11月22日、白浜町で公演をしていた母国の舞踊団を引き連れて来町し、大柳に眠る先祖代々を墓参した後に明神小運動場で町主催の歓迎式へ出席し返礼として舞踊団によるトンガ舞踊を披露して町民約300人が見届けた。

 当時児童だった町民は今還暦前後の年齢。今も多くの町民の記憶に残るところで、そのいきさつは国際交流事例の一つとして父・重平さんの生涯と共に町史に刻まれるところともなっている。そのような接点がある国の窮状を受け、町は住民生活課を軸にし町民からの救援金受け付けに動いている。

 投票箱を汎用(はんよう)した救援金箱を▽役場本庁▽中央公民館▽保健福祉センター▽役場七川出張所▽役場三尾川(みとがわ)出張所▽役場小川出張所▽七川診療所―に据え、開庁・開館中に随時寄せてもらえればとしている。問い合わせは町住民生活課(電話0735・72・0180)まで。

(2022年2月4日付紙面より)

トンガ国海底火山噴火災害救援金箱と町史に刻まれている接点の一節=2日、古座川町中央公民館
1973年の歓迎式で披露されたトンガ舞踊の様子(古座川町提供)
2022年02月04日
29 子どもの文化力向上に  熊野新宮ミュージアムがDVD寄贈  (新宮市 )
2022年02月04日
30 心の鬼をやっつけよう!  天満保育園で豆まき  (那智勝浦町 )
2022年02月04日
31 春季大祭で安泰を願う  花の窟神社「お綱掛け神事」またも中止に  (熊野市 )
2022年02月04日
32 利用再開望む声も  施設休止期間を10日に短縮  (紀宝町 )
2022年02月04日
33 明神地内で岩の一部崩れる  影響受けた県道通行止めに  (古座川町 )