新宮市内優良従業員表彰式(市、新宮商工会議所主催)が28日、同市井の沢の新宮商工会議所であり、田岡実千年市長と関康之会頭が市内で10年以上勤務し、成績優秀と認めた20人に賞状と記念品を贈呈した。
関会頭は「多年の努力と功績に対し経済界を代表し、心より敬意を表する次第。他の従業員の皆さま方の模範として、よりいっそう職務に専念し、引き続き事業所の発展とこの熊野地域振興のため尽力を」とあいさつ。
田岡市長は「皆さまは各事業所でお客さまのため、利用者のために一生懸命働いてくださり、それが会社の発展、ひいては地域社会の発展につながっている。あらためて感謝と敬意を申し上げたい」。
濱口太史県議は「長く勤めることは簡単なようで難しい。その要因は皆さんの日頃の努力や忍耐力、もう一つはそういう状況をつくってくれた事業主、職場の仲間、家族、友達の励まし。しかし、そういった応援を受けられるのはやはり皆さまの人柄や日頃の努力」。
濱畑敏行・新宮公共職業安定所長は「皆さまは地域の先頭に立って経済発展の一翼を担っているといっても過言ではありません。受賞を糧に優れた知識と技能を次代に継承していただければ」と祝辞を述べた。
受賞者代表の民部大智さんが「本日ここで皆さまからいただいた言葉を肝に銘じ、各自がさらに精進し努力していくべく心を新たにしています」と感謝した。
(2018年3月30日付紙面より)
世界遺産ウォークラリー (那智勝浦町 )
那智勝浦町は25日、「世界遺産ウォークラリー」を開催した。天候に恵まれ、約20人の親子連れが大門坂から那智の滝まで、春の熊野古道歩きを楽しんだ。
イベントは地域ふれあいネットワーク実行委員会と観光産業課の共同企画で、ウオークラリーとは、グループに分かれて野外で行うレクリエーションゲーム。クイズや課題を解きながら、あらかじめ決められた時間を目標にゴールを目指す。速さを競うゲームではなく、設定時間より早く着きすぎても減点となり、体力差や年齢を問わず楽しむことができる。
ゴールの那智の滝までの約3㌔のコース上に、クイズの出題と体調管理などを行う「チェックポイント」を6カ所設置。参加者は6班に分かれて、順に出発し、各ポイントでは町職員がクイズボードを手に到着を待った。
出されたクイズは、熊野那智大社や那智山青岸渡寺、八咫烏(やたがらす)にちなんだ内容で、中には「那智山青岸渡寺の本堂にある『わに口』(ひもでたたく鐘)は日本一。その重さは何キロ?」などの難問もあった。
ラリーを終え、大門坂駐車場で結果発表があり、入賞者には、勝浦産生マグロを使ったツナ缶や温泉入浴券、文房具などの賞品が手渡された。
(2018年3月30日付紙面より)
平成29年度専修学校各種学校優秀卒業生市長表彰式が29日、新宮市福祉センターであった。王子珠算学校、萩原きもの総合学院、新宮料理学院の生徒ら8人に田岡実千年市長が賞状と記念品を贈呈した。
市内にある各種学校の模範となる卒業生に毎年贈っている賞。表彰式には向井雅男副市長、楠本秀一教育長ら関係者も出席した。田岡市長は受賞者たちの努力に敬意を表し、「習得した知識、技能は、これからの長い人生で役立つ」とあいさつ。「習得した知識技能を人や社会のために役立てていただき、それが自分の幸せにも通じることだと思う」と呼び掛けた。
受賞者を代表して新宮料理学院の木下有夏さん(29)=串本町=は「料理をおいしくする一手間は、相手を思い、心を尽くすことそのものと感じるようになった。旬のもの、地域のものをおいしくいただける料理が作れるよう、これからも学び続けたい」と謝辞を述べた。
(2018年3月30日付紙面より)
消防本部に潜水救助車配備 (那智勝浦町 )
那智勝浦町役場前で28日、町消防本部へ導入される車の配備式があった。配備式には阪本幸男消防長らが出席。矢熊義人副町長からレプリカのキーを受け取った。
車のメーカーは三菱ふそうトラック・バス株式会社。排気量は2998ccで、空車時最大クレーン容量2・6㌧の古河クレーンと作業灯、ボートけん引装置、潜水資器材収納ボックスなどを備えている。乗車人数は3人。平成29年度消防施設整備事業で総事業費は891万円。
平成29年度の水難出動件数は4件だった。配備式ではキーを受け取った阪本消防長が「いかなる水難救助事案も安全かつ迅速に遂行できるよう日夜訓練に励んでいく」と感謝。
矢熊副町長は近年、消防には高度な知識、技術、迅速な消防行動が要請され、期待が大きくなっていると述べた。潜水救助車は昭和61年製のものを使用していたことから、老朽化や救助に即時対応できるよう更新が必要だったとし「迅速な活動ができ、機能性を兼ね備えた潜水救助車を配備する。署員は車両を十分活用し、防火防災機能を強化して町民の安全安心のため頑張ってほしい」と呼び掛けた。
(2018年3月30日付紙面より)
水害に耐えたサクラ満開 (新宮市 )
新宮市熊野川町相須で約6年7カ月前の紀伊半島大水害に耐えたソメイヨシノが満開になっている。約50年前にこの木を植えた平岩明さん(80)は「1本だけよう残ってくれた。今年はどいらい咲いたなあ」と笑顔を見せた。
熊野川沿いにあるサクラで、水害当日は濁流にのみ込まれ、完全に姿を隠していた。水害で引っ掛かっていた流木などは撤去したが、幹には多数の傷が残っている。
相須地区は水害でほとんどの家が床上浸水。平岩さん宅も屋根までつかり、裏山へ逃げ3日間何も食べず過ごした。約8カ月間、仮設住宅で生活した後、取り壊した自宅跡地を1・5㍍かさ上げし、新しい家を建てた。
平岩さんは現在、ボランティアの協力で復活した畑で家庭菜園を楽しんでいるほか、水害で半分近く流されたハチミツを採る「ゴーラ」を新たに作るなど、元の生活をほぼ取り戻している。サクラを前に「すごいきれいやね。見事や」。
妻のアツ子さん(71)は「水害はついこの前みたいです。時がたつのはすごい早いね。今でも大雨が降ったらやっぱり怖いね」と話していた。水害後に飼い始めたプードル「元気」が心の支えになっている。
(2018年3月27日付紙面より)
活用と継承を考える講演会 (太地町 )
和歌山県民俗芸能保存協会(男成洋三会長)は25日、太地町公民館で民俗文化講演会「地域の民俗文化財を継承するために」を開催した。日本遺産「鯨とともに生きる」の継承と活用を考える内容で、司会は古座獅子舞保存会の上野一夫さんが務め、講師に龍谷大学名誉教授で県文化財保護審議会委員の須藤護さんを招いた。
須藤さんは熊野灘の自然環境などから生まれた捕鯨文化が発展したのは「地域全体が捕鯨で利益を享受できるシステムが構築されていた。これが大きな理由。裾野が広い産業になった。豊かな暮らしが地域全体でできた。これが非常に大きかった」と述べ、「太地の鯨方は特別の福祉制度を設けていた。負傷した者、命を落とした者を救済する制度があった。近世の段階でこういう制度ができていたことに驚いた」と語った。
欧米の捕鯨船が沿岸に現れ、明治11年の「大背美(せみ)流れ」大惨事で捕鯨は衰退し、人々は海外に出稼ぎに行った。須藤さんは「人々が異文化に接する中で、太地で培ってきた文化は欧米に決して劣るものではないと自覚したのではないか。明治後期にはノルウェー式捕鯨法を導入し、捕鯨をよみがえらせるエネルギーがこの町にあった。太地独特の小型捕鯨船も開発した」と説き、「産業を興し、福祉制度まで築き上げた。これを誇りに日本遺産を十分に活用すべきではないかと思う」と述べた。
長野県木曽郡南木曽町の中山道妻籠宿など文化財の活用事例を挙げた後、「地域の人たちが定期的に集まり、住民が民俗文化を学習できる場がつくれないか。車座になって上下関係無しで話す。その中から斬新なアイデアが生まれる。ここは期待できる地域である。深い伝統文化を持っている」と語り、情報を整理し、アイデアを生み出す手法「KJ法」の活用も勧めた。
講演の後、パネルディスカッションが開かれた。古座川河内祭保存会の杉本喜秋会長、三輪崎郷土芸能保存会の濱口仁史会長が出席し、祭りの維持の苦労や子どもたちへの伝統文化の継承などを話し合った。コーディネーターの県教育庁文化遺産課の蘇理剛志さんは昨年7月に熊野那智大社創建1700年を記念して開いた民俗芸能大会を紹介。「地域の保存団体が一堂に集まる機会があれば、横のつながりができる。伝統文化から新しいアイデアが生まれるのではないか」と提案した。
(2018年3月27日付紙面より)
佐田区設置の提灯照明 (古座川町 )
古座川町佐田地内で23日、提灯(ちょうちん)照明の点灯が始まった。今年はソメイヨシの咲き始めと点灯開始が重なり、3月いっぱいが見頃となりそうな状況だ。
この照明は、七川ダム完成以降の段階的な植樹で名物になった3000本規模のソメイヨシノの花盛りと鑑賞に訪れる人々を歓迎する趣旨で地元の佐田区が実施。人口減と高齢化による人手不足により近年は役場の若手職員も応援して設置している。
場所は国道371号沿い。役場七川出張所~おおじゃの森駐車場間(今津橋~桜の広場間を除く)約850㍍区間のダム湖側沿いに電線を張り、提灯を飾り付けている。資金不足のため電球は一部を除いて基本1個置きに取り付け。最盛期ほどの明るさはないが午後6時~9時に点灯され、ソメイヨシノの並木を淡く照らし上げている。
点灯期間は4月15日(日)までを予定していたが、予想より早い花盛りを迎えることになり、花が散るまでの期間となる見込み。
今月20日現在の佐田のソメイヨシノは平均して七分咲き。佐田より1週間時期が早いとされる同町相瀬の一枚岩周辺に植えられているソメイヨシノは20日ごろから一気に開花が進み25日にはほぼ満開に達した。今年は投光器が点灯され、国道の対岸の桜を3月いっぱいまでライトアップしている。
(2018年3月27日付紙面より)
卒業旅行で川舟下り体験 (東大阪子ども会 )
大阪府東大阪市の柏田校区子ども会の小学6年生11人が25日、卒業記念旅行で熊野地方を訪れ、熊野川川舟下りなどを体験した。新宮市熊野川町の熊野川総合開発センターで開かれた歓迎式で記念証書「熊野を心のふるさとに」を受け取った田村優翔君(12)は「地元では見られない自然を体験し、また訪れたいと思います」と述べ、関係者らに感謝した。
熊野地方を巡る卒業記念旅行は、都会の子どもたちに自然豊かな熊野地方を第二のふるさとにしてもらおうと子ども会の康熙満(かん・ひまん)さん(62)が企画し、今年で5回目。康さんは2010年に初めて川舟下りを体験し、その時の感動を子どもたちにも伝えたいと旅行先に選んだ。
歓迎式で子ども一人一人に新宮市長、那智勝浦町長連名の記念証書を手渡した楠本秀一新宮市教育長は「聖地熊野には昔から大勢の人が訪れていて、よみがえりの地とも言われています。熊野川は世界で唯一の世界遺産の川。今はサクラの花もきれいに咲いていますので、良い思い出をつくり、また来てください」とあいさつした。
教職員ら10人と一緒にバスで熊野を訪れた子どもたちは、熊野三山を巡ったほか、道の駅「瀞峡街道熊野川」で紀伊半島大水害犠牲者の慰霊碑に献花し、黙とうをささげた。
康さんは「東大阪市は中小企業のまちで緑が公園ぐらいにしかないところです。今日の体験は子どもたちにとって大きな宝になると思います」と話していた。
(2018年3月27日付紙面より)
新宮弓友会主催の月例射会
高円宮杯U―18サッカーリーグ和歌山