高速道路をつなぐ建設促進協 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の「高速道路をつなぐ建設促進那智勝浦協議会」(藤社和美会長)は27日、役場大会議室で総会を開いた。串本―太地間の早期事業化をはじめ、近畿自動車道紀勢線の未整備区間解消を求める関係機関への要望活動などの事業案を承認した。ボランティア活動にも参加していく。
同協議会は、みんなの高速道路建設促進女性100人の会や観光協会、区長連合会など町内の24団体で構成。すさみ串本道路の工事着手、串本―太地間の新規事業化などの要望活動を行っている。
昨年は熊本地震被災者への募金活動と寄付、国土交通省と地元選出議員への要望活動、まぐろ祭りに参加し収益金を活動費に充てるなどさまざまな活動に取り組んだ。東京への要望活動については、例年よりも回数を増やし計6回、18人で臨んだ。
藤社会長は「最も強く望んだ本年度事業化はかなわなかったが、次年度実現に向け熱意を持って進めていく」と決意を新たにし、寺本眞一町長は「ミッシングリンクの解消に向け活動を進める中、事業化における国の理由付けの一つに、用地買収の問題がある。開通までの時間の短縮については、引き続き皆さんと共に頑張らなければいけない」と今後の協力を呼び掛けた。
(2017年6月29日付紙面より)
五輪レスリング銅メダリスト・太田拓弥コーチらが訪問 (新宮高校 )
県立新宮高校に26日、新宮市熊野地出身で早稲田大学レスリング部監督も務めるラグビートップリーグ・ヤマハ発動機ジュビロの太田拓弥コーチ(47)と同ラグビーチームの西内勇人選手(24)、清原祥選手(24)が訪れ、同高校と新翔高校のラグビー部員21人にレスリングを指導した。ラグビーでも用いるタックルやモール(両チーム3人以上が立ち姿勢で組み合った状態)を中心に教えた。
太田コーチは、1996年に開催したアトランタ五輪のレスリング・フリースタイル74キロ級銅メダリスト。新宮にも何度か里帰りし、子どもたちにレスリングを教えている。ラグビー部員にレスリングを教えるのは今回が初で、「ラグビーとレスリングには、タックルやモールなど共通するところが多い」と話す。
太田コーチは自身でも印象深かったというアトランタ五輪3位決定戦前の試合のビデオを見せ、タックルにはメンタル、ヒットスピード、スキルが重要だと説いた。ヤマハの武器であるモールのムービーも見せ、レスリングの技術を応用した練習方法や姿勢の崩し方などの技を教えた。
太田コーチは部員たちの練習を見て、「まだまだ体つきはできていないが、高校生は成長が早い。意欲を湧かせて、教えた練習をしっかり続ければ、強くなれると思う」と今後に期待した。
(2017年6月29日付紙面より)
児童館行事「七夕会」 (古座川町 )
古座川町民体育館で24日、児童館行事「七夕会」が開かれた。町内の子どもやその家族約110人がささ飾りづくりに取り組み、一足早く天上の織姫やひこ星に向け願い事をするなどした。
子ども同士の交流を深める中で自主性や社会性、創造性を高めるという児童館の趣旨に基づく、同町恒例の行事。現在は子ども教育15年プランを推進する同町教育委員会教育課の職員が一丸となって計画し、町内の子どもや家族に参加を呼び掛けている。
本年度は中央公民館が改修期間中で使えないため、町民体育館で実施。仲本耕士副町長が行事のあらましを先に紹介し、七夕にちなんだ絵本の読み聞かせでいっそう気分を高めた子どもらは、受け付け時に配られたカードに書いてある順番で▽ささ飾り制作▽おみやげ釣り▽ほしかざりづくり―の各体験に挑戦した。
ささ飾りづくりは長さ約50㌢のプラスチック製のささ枝に折り紙飾りや短冊を飾り付ける内容でペーパードレスを着た織姫役、ほしかざりづくりは恒例の大ざさ(=タケ)に代わるオブジェ「天の川」にみんなで願い事を飾る内容で同ドレスを着たひこ星役、がそれぞれ挑戦を後押し。「天の川」にはドッジボール大会での勝利や泳ぎ、走りの上達といった願いや、ケーキ屋やキャラクターなどなりたい自分を書いた短冊が鈴なりに飾り付けられた。高池在住の上村廣美さんが飛び入りでハーモニカ演奏「たなばたさま」を披露し、雰囲気を盛り上げた。
各体験を一足早く終えた子ども向けに織姫やひこ星の顔出しパネルも準備され、記念撮影した写真をすぐに印刷してプレゼント。終盤では同町のマスコットキャラクター「瀧之拝太郎」が「天の川」の出来栄えを確かめ、参加者、織姫役、ひこ星役の全員と一緒に記念撮影に臨んだ。
おみやげのお菓子と併せてジュースも配られて行事は終了。和田充旦教育長は同プランを軸にこれからもさまざまな楽しい行事を開くとし、引き続きの参加を子どもや家族に呼びかけて締めくくった。
この日仕上がった「天の川」は7月31日(月)まで南紀月の瀬温泉ぼたん荘温泉館内に飾るという。
(2017年6月29日付紙面より)
王子ヶ浜を守る会が国と協定
新宮市の王子ヶ浜を守る会(速水渉会長)と協力企業が27日、国土交通省と「ボランティア・サポート・プログラム」協定を結んだ。国交省や新宮市と協力して、同市高森の国道42号沿いの美化や景観の改善などに取り組んでいく。
「ボランティア・サポート・プログラム」は地域や企業の人々に道路の美化活動に参加してもらうことで快適な道づくりを進めていく制度。道路管理者と市町村が実施団体の活動をサポートし、団体は実施区域と活動内容を決め三者間で協定を結ぶ。
王子ヶ浜を守る会は、上陸したウミガメが産卵しやすい環境を目指して海岸部の清掃活動などを続けている団体。今回の協定では、高森地先の歩道部で道路清掃などを行い、地域にふさわしい道づくりを進める。
市の玄関口である国道42号広角地区の国有地約170㍍の区間に、水道設備が整い次第花壇を建設する予定で、速水会長は「管理は責任を持って行う。花壇には季節の花を植えていきたい。最善を尽くしてやるので協力をお願いしたい」と話していた。
同会は、熊野地方は国立公園や世界遺産が多く、日本だけでなく世界中から多くの人が訪れる大切な文化遺産の土地とし、来訪者だけでなく、地域の人にも安らぎと感動を持ってもらえるよう、道路の美化や景観改善に取り組んでいきたいと話している。
(2017年6月29日付紙面より)
県中学校春季卓球大会
モルテンカップ小学生バレー地方予選
創建草創記念事業実行委員会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社御創建1700年、那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年記念行事実行委員会(花井啓州委員長)は23日、同町役場大会議室で委員会を開いた。町のイメージキャラクターの最終選考も行われ、20人による投票の結果、北海道江別市の八谷早希子さん(42)作「なっちー」が選ばれた。
イメージキャラクターは4月14日から5月15日まで募集し、県内から92点、県外から46点、町と連携協定を結ぶ京都橘大学から11点の応募があった。好感や愛着が持て、那智勝浦町らしさを表し、かつ着ぐるみの制作と町のPRができることを基準に5月18日の第1次選考で10点まで絞った。
「なっちー」は日本三大名滝の一つである那智の滝をイメージしたキャラクター。那智山の原始林の間から落ちる滝をモチーフに、子どもからお年寄りまで幅広い年齢に親しみを持ってもらえるようデザインしている。
花井委員長は「町にはキャラクターがいなかったので、これを契機に地域・観光振興と対外的な宣伝活動に用いていけたら。デザイン通りの着ぐるみに仕上げたい」と話した。
委員会ではこのほか、7月14日(金)・15日(土)に催される記念メッセージ花火の打ち合わせや10月28日(土)・29日(日)に運行される「恋活縁結び列車」、11月5日(日)予定の世界遺産シンポジウム事業などの記念行事について話し合った。
(2017年6月27日付紙面より)
和大が災害テーマに開放授業 (新宮市 )
和歌山大学南紀熊野サテライトは24日、新宮市大橋通の新宮信用金庫本店5階会議室を会場に第2回学部開放授業「熊野地域の地形地質からの災害史、今後の防災減災を考える」を開催した。同大学災害科学教育研究センターの副センター長でシステム工学部の江種伸之教授と同センターの客員教授、後誠介さんが登壇し、紀伊半島大水害の研究成果などを基に授業を展開し、高校生17人を含む49人が熱心に耳を傾けていた。
南紀熊野サテライトは田辺市新庄町のBig・Uに平成17年に開講し、大学院、学部の開放科目などを開いている。本年度から東牟婁地域の自治体や住民の声を受けて新宮市で初めて開講した。新宮信用金庫が地域貢献事業の一環として無償で会場を提供している。
最初に登壇した後さんは3部に分けて授業を進めた。紀伊半島大水害が発生した2011年9月4日未明に急変した那智川流域の様子を、時間を追って説明し、流木・土石による河川の閉塞(へいそく)が水位の急上昇を招いた状況を解説。2部では過去に紀伊半島で起きた大水害の発生場所とどれくらいの間隔で起きたのかなどを示した。2011年の台風12号は、1889年の十津川大水害の台風とコース、スピードとも似ていたことに研究者も気づかなかったと話し、災害の伝承が重要と訴えた。3部では地質体で違う崩壊の仕方を解説。調査の中で「付加体」の大規模崩壊は北向き斜面、「火成岩体」は南向き斜面で多発しているという興味深い調査結果なども示した。
江種教授は紀伊半島大水害の研究成果をどう生かすかが重要と語り、日頃の気象情報では土中にどれくらい水がたまっているかを数値で示した「土壌雨量指数」への着目などを呼び掛けた。県のホームページの「土砂災害警戒避難判定図」も紹介した。
紀伊半島大水害の最新研究成果として、降雨量と土砂災害の関係、崩壊地の分布などを、データを基に示した。火成岩体エリアの崩壊地では東部と西部に分けると西部は8倍も多くなっている分析結果なども解説した。土壌を表面付近から地下へ三つのタンクに分けてどれだけの水分量が含まれているかを見る「タンクモデル」という手法なども紹介した。
南紀熊野サテライトでは後期の募集要項をホームページに掲載している。問い合わせは同サテライト(電話0739・23・3977)まで。
(2017年6月27日付紙面より)
JFA支援で校庭芝生化 (潮岬中 )
串本町立潮岬中学校(藤本弘子校長)で25日、校庭の芝生化に向けた苗の植え付け作業があった。日本サッカー協会(JFA、田嶋幸三会長)のグリーンプロジェクト「ポット苗方式・芝生化モデル事業」の支援を受けた取り組みで、生徒や教職員ら約170人が雨天下の作業に励んだ。
同校の芝生化は昨夏、砂ぼこり対策を検討する中で話題に挙がり、同プロジェクトが活用できるかもしれないと考えて応募。今年3月に当選の連絡が入り、今月19日から苗を植える穴を掘るなど下準備を重ねてきた。
この日は生徒や教職員のほか、育友会と潮岬小や潮岬幼の教職員、潮岬地区の各老人クラブ会員を含む住民有志、同町教育委員会職員らが参加し、JFA関係で岡島正明専務理事と根本敦志地域担当部部長代理、県サッカー協会の中村源和会長と田中克紀専務理事、苗の生産者グリーンスポーツ鳥取の中野淳一さんが来賓として列席。藤本校長が取り組みの趣旨を伝えて各者の協力に感謝し、根本さんが苗の特性や作業の手順を紹介して作業開始となった。
同プロジェクトが採用するポット苗方式は、50㌢位間隔で苗を植えて芝生化を図る手法。今回は約4600平方㍍あるグラウンドを覆うため1万9320株の苗が同校に無償提供された。荒天を見越して事前に約3分の1は植え付け済み。この日は残り3分の2を手分けして植え、作業を完了させた。
同校サッカー部主将の山本龍輝君(3年)は「まさかJFAから苗がもらえるとは思っていなかったのでうれしい。使える頃には引退しているけれど、ちょくちょく体を動かすのに利用したい。後輩には芝生のグラウンドでいっそう練習に頑張ってほしい」と話し、その瞬間が訪れるのを大いに期待した。
提供されたのは、東京五輪に向け建設中の新国立競技場や現国立競技場も採用しているティフトン芝の苗。日常の芝刈りが欠かせないなど手間はかかるが相応に生育が旺盛で、わずか2カ月ほどで一面を芝生化できるという。藤本校長は「苗を提供いただいた日本サッカー協会や事前の準備に協力してくれた皆さん、そしてこのような天候の中でもご協力いただいた皆さんに改めて感謝申し上げたい。管理に要する肥料や機材を購入していただけることになり、まずは芝生化が無事完了できるよう苗の養生に精いっぱい努力したい」と語った。
JFAは2008年度から500万平方㍍の芝生化を掲げる同事業を展開していて、2016年度までに全国369カ所で139万2300平方㍍相当分の提供実績を挙げている。県内の学校で苗が提供された前例はなく、本州最南端の潮岬中が同プロジェクトによる芝生化第一号になった。
(2017年6月27日付紙面より)
親子参加型講座に16組 (新宮市 )
児童虐待防止を目的として組織している子育てあんしんネットしんぐうは23日、新宮市佐野のくろしお児童館で「親子で楽しもう『音楽療法♪』」を開いた。社会福祉法人美熊野福祉会の音楽療法士、橋上慶一さんらが講師を務め、親子16組が音楽に合わせて触れ合った。
ピアノの演奏に合わせてあいさつをしたり子どもたちの名前を呼んだりすると、子どもたちも返事。音楽とともに会場内を歩き回った他、軽い素材でできた円形の布の遊具「パラバルーン」を取り入れるなど、さまざまな遊びに子どもたちは興味津々の様子だった。
2歳の萌香(ほのか)ちゃんと参加した同市蜂伏の田村知穂さんは「楽しいです。なかなか人と触れ合ったりする機会はなく、成長を確認できる場になります。あまり人見知りをしないので、子どもも楽しんでいるよう。このような機会がたくさんあれば、積極的に参加したい」。
子育てあんしんネットしんぐうの川嶋ひとみさんは「今回の音楽療法は初の試み。親子で楽しく交流を持ってもらえれば」と話していた。
(2017年6月27日付紙面より)
東牟婁支部学童部C級大会
全国高校野球和歌山大会
11月19日、第6回天空ハーフマラソン
第6回新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン大会(同実行委員会主催)が11月19日(日)、一般国道42号那智勝浦新宮道路で開催される。同実行委員会は8日、新宮市役所で記者発表し、スタート順(時間)やコースなどの変更・改善、レース終了後にマグロ解体ショーや餅ほりを実施することなどを報告した。
大会長の田岡実千年新宮市長は「多くの関係団体の尽力、また多くのボランティアの協力のおかげで第6回目を迎えることとなりました。今大会も官民一体となり、おもてなしの心でランナーをお迎えしたいと思っております。今回も全国から多くの参加者に世界遺産熊野の街の魅力を体感いただき、地域の活性化につなげていきたい」とあいさつ。今大会のゲストランナーが、昨年に続き森脇健児さんに決まったことを発表した。
実行委員長の浦木睦雄・新宮信用金庫理事長が昨年までの参加者らの意見を参考に行われたコース改善に伴うスタート位置や折り返し地点の変更、マグロ解体ショーや餅ほりの実施に至った経緯などについて説明し、「地方の活性化のため、何とぞご協力よろしくお願いします」と呼び掛けた。
大会は紀伊半島大水害の復興イベントとして大水害翌年の2012年にスタートし、今年で6回目。自動車専用道路を使用した珍しいコースで、アップダウンは激しいが、道路から見える太平洋や熊野の山が参加者たちに感動を与えている。
スタート時間はハーフマラソンが午前9時50分、10㌔が午前10時20分、3㌔が午前10時40分。各種目総合1位から8位まで(男女別)、年代別上位3人を表彰するほか、ゴールでは平安衣裳を着た高校生が参加賞のタオルを手渡す。熊野の食材をふんだんに使用した弁当なども予定されている。
参加費はハーフ(高校生以上)4500円、10㌔(中学生以上)4000円、3㌔(小学生以上)3500円、3㌔小学生2000円。例年通り、全国のマラソン大会や県内を中心に関西地区のスポーツショップと関連施設で募集パンフレットを配布し、ウェブサイトや専門誌(ランナーズ)8月号にも掲載予定。今年からウェブサイト「スポナビDo」でも申し込みを受け付ける。
申込期間は7月1日(土)から9月30日(土)まで。昨年は29都道府県から2384人が参加している。問い合わせは、市生涯学習課(電話0735・23・3366)まで。
(2017年6月9日付紙面より)
後輩らがPVで加藤先輩に声援送る
サッカー日本代表が7日、東京スタジアムでイラク代表とのロシアワールドカップのアジア最終予選(13日、テヘラン)に向けた、国際親善試合のキリンチャレンジカップ2017でシリア代表と対戦し、1―1の引き分けに終わった。
その代表メンバーに新宮市出身でPFCベロエ・スタラ・ザゴラ(ブルガリア)所属の加藤恒平選手が入っていることを受け、加藤選手の出身チーム「新宮サッカースポーツ少年団」(新宮SSS)の選手や保護者ら約50人が、新宮市内のDAYZYLAWCAFEで、パブリックビューイング(PV)を行い、加藤選手の出場と日本代表の勝利を願い声援を送った。
試合は後半3分にコーナーキックからシリアに先制点を許すも、同13分に今野選手の同点ゴールで追い付き、その後も勝ち越しを目指して途中出場の乾選手らが積極的にゴールを狙うも追加点を奪うことができず、同点のまま試合を終えた。
観戦者は日本代表が攻撃を仕掛けるたびに声援を送った。先制を許した直後には「日本が勝つには恒平君が出ないと」、「早く恒平君を出してよ」、相手のファウルで日本選手が倒されたりすると「恒平君なら倒されないのに」などと加藤選手の出場を願いながら、日本代表の勝利のために声援を送り続けた。加藤選手の出場がないまま終了のホイッスルがなると、ため息が漏れた。
観戦した加藤選手の兄で新宮SSSのコーチの力也さん(30)は「選ばれるだけでも奇跡だっただけに、その場で試合に出るにはもっともっと努力が必要であったのではと思う。後半から出てきた井手口選手も20歳と若くしてすごく戦っていましたし、そうなってしまうと恒平の出る場面がより少なくなっていくのかと思いました。地元で応援してくれている人がたくさんいるので、出てもらいたいという気持ちはあった」と話し、「イラク戦はアウェーであるけども、恒平にとってはホームというか、ピッチ状態も悪いですし、球際の強さ、体を張るなどの本人らしいプレーを期待しています。地元のためにも、こんな田舎町から日の丸を背負って試合に出る姿を見せて、子どもたちにも夢を与えられたら」とエール。
新宮SSSの居軒龍成主将は「引き分けだったので悔しいし、恒平選手には出てほしかった。イラク戦では恒平選手が出場し、日本代表が勝ってほしい」と話した。
(2017年6月9日付紙面より)
「第52回南紀会書作展」の授賞式が4日、新宮市の旧丹鶴小学校体育館であった。約900点の作品の中から文化協会長賞、理事長賞などに選ばれた137人に賞状と記念品が渡された。
授賞式で主催の書道研究南紀会の鈴木江邨(こうそん)理事長は「展示されているものは非常に上手であり、賞に値する。年々少しずつ子どもが少なくなっており、多いときに比べて約半数になっている。身に付いたものは誰にも取られない。これからも身に付けたものをしっかりと持っておいてほしい」とあいさつした。
(2017年6月9日付紙面より)
宮本学さん迎えて学習会 (田原小 )
串本町立田原小学校(沖洋校長、児童12人)で2日、田原の自然や歴史などに詳しい宮本学さんを迎えて学習会が開かれた。同校や近隣に宿る自然の息吹を映像で観察する内容で、児童や教職員に加え、保護者ら地域住民も一緒に鑑賞した。
現在92歳の宮本さんは同校で天体観察会も開くなど田原きっての博識者として慕われ、地域の先生として田原で暮らす楽しみを多々伝えている。
今回の学習会は「自然観察は楽しい」と題し、自ら撮影、編集した映像3種類を上映。校庭や道沿いなど身近な所で息づいている野草の花々や初夏の山をひときわ彩るスダジイの花、海岸で見られる植物や古座川流域の野鳥や岩などの名前やエピソードを解説しながら紹介した。
映像以外に童謡「すかんぽ(=イタドリ)の咲くころ」の歌詞とメロディーも紹介し、自然と子どもは歌になるほど身近で楽しい間柄だと説明。「身近な自然を学習するといつか地球を救える人になれるかもしれない。そんな大人になってほしい」と期待を寄せて話を締めくくった。
この日は学習会後に救急救命法講習会もあり、保護者ら住民や教職員に加え、高学年の児童も参加して自動体外式除細動器の使い方を含めた心肺蘇生法(一次救命)の手順を古座消防署署員から教わった。
(2017年6月9日付紙面より)
住み慣れた場所で自分らしく (新宮市 )
新宮市健康長寿課は6日、市福祉センターで市民向け講演会「訪問看護ってなぁに?~住み慣れた場所で、自分らしく生きること支えます~」を開催し、約110人が聴講した。訪問看護師の鈴木初美さん(訪問看護ステーションのぞみ)が「家に帰りたい」と退院を希望している人や、容体の急変が不安な人がいたら相談してほしいと呼び掛けた。
医師を通じて自宅に看護師が派遣される訪問看護。医師の指示のもと、体調によっては点滴や注射、服薬管理を含めた痛みへのケア、下剤の調整などもかかりつけ医やかかりつけ薬局の薬剤師と相談しながら支援する。
乳幼児から高齢者まで年齢に関係なく利用可能で、最近では認知症の高齢者、末期のがん患者、人工呼吸器などの高度な医療が必要な人などの利用が増えている。訪問回数は相談して決める。
市内、那智勝浦町、紀宝の一部で活躍している鈴木さんは、訪問看護の三つの原則として▽日常生活の継続(慣れ親しんだ生活スタイルを可能な限り変えることなく親しい人々との交流を保ちながら療養生活ができる)▽自己決定(提供されるケアおよび生活環境の変化は可能な限り本人が納得して選択し決定できるように情報の機会や場を提供する)▽能力活用(残された能力や可能性を積極的に見いだし、可能な限り自立して安全にいきいきとした日常生活を送れるように配慮すること)―を紹介。
「訪問看護師として一番大切なことは患者さんの痛み、訴えを信じること。痛みは患者さんにしか分からないということを理解すること」などと話した。
(2017年6月8日付紙面より)
新宮市の正明保育園(山田みつの園長、園児47人)で5日、虫歯予防と食育の教室があった。
虫歯予防教室は6月4日の虫歯予防デーにちなんで、食育教室は6月の食育月間にちなんで開かれた。
辻本幸子主任教諭が、食事の後の歯磨きで虫歯菌を退治する様子と歯磨きの基本を、カバと虫歯菌の紙人形や紙芝居を使って説明した。歯ブラシの持ち方、口の開け方、大人に仕上げ磨きをしてもらうこと、最後にうがいをして虫歯菌にさよならすることをおもしろおかしく説明すると、園児らは笑いながら話を聞いていた。辻本教諭が「みんなもちゃんと歯磨きしてる?」と尋ねると、園児らは「してる!」と元気よく返事をした。
食育教室では栄養士の山下睦子さんが旬について話した。野菜、果物、魚には旬があることを説明し、旬の食材の良いところは、おいしいこと、栄養が多いこと、値段が安いことと話した。「家に帰ってお母さんにも教えてあげてね」と呼び掛けると、園児らは「はーい」と明るく答えていた。
正明保育園では、5歳児が土作り、苗選び、毎日の世話などを行う野菜栽培やその野菜を使ったカレークッキングなどを食育の一環として行っている。
(2017年6月8日付紙面より)
王子地区福祉委員がゆる体操と講話 (新宮市 )
新宮市の王子地区福祉委員会(古川美穂委員長)は6日、同市の王子会館で毎月恒例の「ゆる体操&おしゃべりタイム」を開いた。体操で体をほぐした参加者らは市防災対策課の廣井和樹さんらから地震に対する備えを学んだ。
「ゆる体操」は固まった体を緩めることで凝りや冷えが解消でき、疲労回復や健康増進、介護予防や美容などの効果が得られるという。種類や方法が豊富なので組み合わせて行え、さまざまな体操法の長所を含む。
古川委員長が、地域住民の引きこもり防止のため提案し、7年目。参加者らは指導員の資格を持つ松岡文子さんから教わり「気持ちよく」や「ゆったり」など快適な気持ちを表す言葉や「くるくる」など擬態語を声に出して取り組んだ。
地震の講話では、廣井さんが過去の地震の被害状況などから家屋倒壊や火災での焼失の危険性を訴え、備えることで命を守ることにつながると述べた。「日本各地で地震は発生しており、日本に住んでいる限りは地震と向き合わなければならない」と話した。
地震が発生したら揺れが収まるまでは何もできないとし「命を守るために必要な手段は家具転倒の防止。市では65歳以上の世帯に家具転倒防止金具の無料取り付けを実施している」と紹介した。
王子地区付近の状況として、「東海・東南海・南海3連動地震」では浸水域となっていないが、想定外を想定した「南海トラフ巨大地震」では全域が浸水域となっていること、到達時間や指定の津波一時避難場所は王子ヶ浜小学校とオーシャンハイツだと説明。
耐震診断や非常用持ち出し袋、ウエットティッシュや水、マスクなど災害時に役立ったものの紹介もあり、参加者らは真剣な表情で耳を傾けていた。古川委員長は「まず逃げること、持ち出すと役に立つものなど参考になりました。皆さんの参考になれば」と話していた。
(2017年6月8日付紙面より)
通夜島自然観察クルーズ (串本町 )
串本町須江にある白野漁港を拠点にして4日、ウオークイベント「熱帯植物の無人島・通夜島自然観察クルーズ」があり42人が島内を散策した。
このイベントは、串本アウトドアフェスティバル実行委員会が主催する2017春~初夏ウオークの第5弾。通夜島は同町大島にある水門神社の主祭神・誉田別命(ほんだわけのみこと、応仁天皇)が一夜を過ごしたと伝えられる島で、上部の平見は一時耕作地として開墾され戦後に観葉植物栽培地として民間に貸し出された経緯もある。2003(平成15)年以降は町有(元大島村有)の無人島となり、活用されることなく自然回帰が進んでいる。
かつて栽培されていた熱帯植物の一部も野生化し、島内はスダジイとヤシ類が並び立つ独特の森林景観を宿している。人々の営みの名残として神社なども現存し、北岸区域13・7㌶(海域含む)は2005年にラムサール条約登録湿地として認定されている。5月18日には南紀熊野ジオパークガイドの会・南エリアが地質地形面から調査をしジオサイト候補としての話題性も高まっている。
ウオークコースは、12日に大辺路刈り開き隊(上野一夫隊長)らが刈り開いた旧道など。42人はガイド役の上野隊長から現在に至るまでの歴史や地質的には火砕流の痕跡がうかがえる点で解説を受け、以降は2組に分かれ渡船で旧野猿台付近へ上陸した。
標高約40㍍の海岸段丘構造を持つ島上部の旧道沿いに移動し、海岸段丘の成り立ちが視覚的に感じられる浜や同町域に数多くある海岸段丘(通称・平見)を一望できる展望場所、通夜島独特の森林植生などを見届けた。
(2017年6月8日付紙面より)
GG「我がらの会」春季大会
第54回和歌山県空手道選手権大会