来年3月の供用開始目指す (新宮市 )
新宮市熊野川町田長の道の駅「瀞峡街道熊野川」で新しい熊野川川舟センターの建設工事が始まっている。来年2月下旬に完成し、3月からの供用開始を目指している。
建設場所は道の駅と熊野川物産販売所「かあちゃんの店」の間の敷地372平方㍍。建築面積96・14平方㍍の木造平屋建て。吉野熊野国立公園内にあることなどから景観に配慮し、熊野材をふんだんに使う。施設内のロビーは、道の駅施設を兼ねていて、乗船客の待合室や情報発信スペースとして利用する。事業費は土地購入費含め約3200万円で、過疎債を充当する。
同道の駅にあったセンターは2011年9月の紀伊半島大水害で壊滅的な被害を受け、現在は同町日足の熊野川総合開発センター1階に事務所を移して運営。乗船場のある道の駅まで職員が乗客たちを車で送っている。
川の参詣道として世界遺産に登録されている「熊野川」を巡る川舟下り事業は2005年9月にスタート。最も乗客が多かったのは07年度の5670人。水害で9月から翌年3月末まで休航した11年度が2426人と最も少なく、その後2千人台が続いていたが、14年度3243人、15年度3932人と徐々に回復。昨年度は4127人と水害後、初めて4000人を突破した。
森本博也・センター長(61)は「待ちに待っていた施設。関係者は本当にみんな喜んでいます」と話していた。
(2017年11月26日付紙面より)
1年生が読み聞かせの勉強 (太地中 )
太地町立太地中学校(城谷真司校長)では、生徒らによる読み聞かせに取り組んでいる。本年度は12月15日(金)に同町立太地小学校を訪れ、絵本の読み聞かせや紙芝居の上演をする。その準備として21日、1年生を対象にボランティアによる指導が行われた。
同町で読み聞かせなどの活動をしているボランティアグループ「ブックマーマ」(和田千明代表)、「いさな文庫」(山田てるみ代表)のメンバー5人が講師となり、本の持ち方や読み方の注意点などを教えた。
教壇に立ったブックマーマの坂野真佐子さんは「読み聞かせをすると、その場所全体に絵本の世界が広がります。読む側も楽しいものなんですよ」と生徒らに語り掛け、子どもの想像力や知的好奇心を養い、情操教育に役立つことなどを話した。全般的な説明の後、紙芝居、大型絵本、通常の絵本を担当するグループに分かれ、それぞれ指導を受けた。本番まであと2回行われる予定。
同町では平成15年から、4カ月検診の際に絵本2冊をプレゼントし、ボランティアらが読み聞かせを行うブックスタートの取り組みが始まった。現在の中学1年生にはその初年の子どもたちが含まれている。
同町の小学校でのボランティアによる読み聞かせは平成17年に始まり、中学校での読み聞かせ指導は平成22年から。学校側の要望で始まった。今年で8年目となる。
いさな文庫の山田代表は「人前で声を出す勉強をする良い機会だと思います。聞き手だった子どもたちが読み手になる。町のボランティアが積み上げてきた年月を感じます」と話した。
(2017年11月26日付紙面より)
パンダシートで季節感 (JR新宮駅 )
新宮市徐福のJR新宮駅(林正樹駅長)に設置されているパンダシートがクリスマス飾りされた=写真。来月25日(月)まで。
「季節感を出して駅を利用するお客さまに喜んでもらえれば」と同駅の若手職員たちがアイデアを出し、飾り付けた。週1回、職業体験に来ている県立新翔高校の生徒たちも手伝った。
パンダシートは引退した「くろしお381系」で実際に使われていたもので、先月はハロウィーンの飾り付けがされていた。駅職員の安間美幸さん(21)は「次の飾り付けは、お正月…バレンタイン…考え中です」と悩んでいた。
(2017年11月26日付紙面より)
市民のつどい・ふれ愛講座 (新宮市 )
新宮市人権尊重委員会など主催の「市民のつどい2017・ふれ愛講座」が3日、同市徐福の蓬莱体育館であった。約450人が来場し、三味線に関する講演を聴き、演奏を鑑賞した。
津軽三味線ユニット「来世楽(らせら)」の京極あつこさんと京極ゆかさんが「感謝の心で奏でる津軽の響き」をテーマに唄と演奏を披露。京極流師範の2人は、古典、オリジナル曲などを奏で、会場を盛り上げた。
靴づくりの歴史と技を伝えている「あとりえ西濱」の代表で元大阪人権博物館学芸員の太田恭治さんは「日本の三味線は被差別民からはじまる」をテーマに講演。三味線演奏者が人間国宝になる一方、生産者は差別を受けていると指摘した。
三味線は沖縄から1500年代に大阪・堺に伝来。もともとは家を追われた盲人たちがマッサージ業とともになりわいにしていた楽器で、各家を回って演奏し、米をもらっていた。
沖縄ではヘビの皮を中国から輸入し生産していたが、堺に入ってからはタンパク源として隠れて食べられていた犬や猫の皮で作るようになった。その後、保健所で処分した犬や猫の皮を使っていたが、動物愛護団体などの訴えから、現在は輸入がほとんどになっている。
(2017年11月5日付紙面より)
ロボット選手権東牟婁予選 (新宮市 )
新宮市佐野の県立新翔高校で3日、「全日本小中学生ロボット選手権」東牟婁ブロック予選会があった。小学生の部6人、中学生の部2人が参加し、自作のロボットで勝敗を競った。上位入賞者は12月17日(日)御坊市立体育館での開催を予定している「きのくにロボットフェスティバル2017 全日本小中学生ロボット選手権」に出場する。
子どもたちがものづくりの楽しさを実感し、将来の国や県の製造業を支える人材として活躍することを期待して開催している。参加者は8月の講習会でロボットを製作。改造を施して大会に備えていた。
小学生の部は6足歩行ロボットを操作し、コート内の長さが異なる5本のロープをゴールエリアに入れる競技。中学生の部はコート内の3カ所のポールに輪を投げ込み、全てのポールに輪を入れると勝ちという内容で、それぞれ熱戦を繰り広げた。
小学生の部で優勝した福澤翔君(10)は「ロボットの足に滑り止めを付け、前に行かないように重りを付けました。最初は大変だろうとやる気が出なかったけれど、お母さんに『やってみないと分からないよ』と言われて出場したら楽しかった。まさか優勝すると思っていなかった。本戦では人の前で戦うのがどきどきする。一生懸命、気楽にやれれば」。
準優勝の在仲亮太君(11)は「ロボットはちょっと落ちても戻れるように、縦の長さを長くするなど工夫しました。ここまでこられると思っていなくて、今すごくうれしい。本戦へ出場できると思っていなかった。いろんな所から来るロボットが見られるのは楽しみ」。
中学生の部で優勝した江﨑亮介君(14)は「輪にたわみがあるので、輪の入るレールのサイズを、輪を打ったときにぶれないようにするのが難しかった。去年から参加しており、今年はやり込んでいる仲間というか、ライバルがいたから楽しかった。今はただただうれしい。本戦に向け、たまに飛びが悪い物があるので改良し操作ミスがないようしっかり練習したい」と語った。
県教育庁学校教育局県立学校教育課高校教育指導班の西垣内郁久・指導主事は「3カ月の間に工夫していろいろと試行錯誤しながら取り組んでくれた。勝ち負けも大事だが、探求心を持ち、自分や他のロボットの優れている点を見るなどしてもらえれば」と話していた。
(2017年11月5日付紙面より)
那智勝浦町区長連合会が要望書
近畿自動車道「串本―太地間」の早期事業化を求め、那智勝浦町の区長連合会(大江清一会長、55区)は10月27日、国土交通省近畿地方整備局=大阪市中央区大手前=を訪れ、橋本雅道道路部長に要望書を手渡した。
連合会の大江会長、坂井與己副会長、楠本實副会長をはじめ、町役場から植地篤延副町長が訪問し、紀南河川国道事務所の水野浩次所長が同席した。
大江会長は大規模災害に備えた高速道整備、都市圏との格差が生じている地方の現状打開のためにも整備に必要な予算の大幅な増額を強く要望した。
平成27年の「紀の国わかやま国体」を契機に川関―市屋間、田辺―すさみ間が完成し、外国人を中心とした観光客が増加したこと、同28年にオープンした「太田の郷」の利用者も順調に増加していること、那智湾での花火大会の観客数は開通前と比べ毎年約15%増加していることから、高速道路の効果がいかに大きいかを説明した。
訪問した連合会の会員によると、橋本部長はすさみ―串本間の新規事業化に理解を示し、事業化の折は地元の用地協力を希望していたという。
(2017年11月5日付紙面より)
全国高校サッカー選手権和歌山大会 (5日、和歌山北と対戦 )