城南中、王子ヶ浜小と王子幼が合同で (新宮市 )
新宮市立城南中学校(中田善夫校長、生徒179人)、王子ヶ浜小学校と王子幼稚園(山本眞也校長・園長、児童355人、園児21人)は26日、合同避難訓練を実施した。幼稚園の参加は初。地震発生の放送を聞いた園児と児童、生徒らは身を守る行動をとった後、高台を目指して避難路を駆け上がった。
東日本大震災と同規模の地震による家屋倒壊の危険性と津波を想定し、児童生徒が安全かつ迅速に避難できるようにと取り組んだ。幼小中が合同で訓練を行う姿から校区の防災意識の高揚を図る狙いもある。
小学生は建物の倒壊の恐れがある場合や校外活動中に被災した場合、柔軟に判断し、より高い所へ逃げるという危機意識を養う目的。中学2年生が小学1年生の、中学3年生が幼稚園児の避難を補助した。
震度6強の地震を想定し、揺れから身を守る行動を取った児童生徒らはそれぞれ避難を開始した。中学2、3年生は王子ヶ浜小付近での校外学習中に地震が起こったという設定で、園児や児童と合流。東仙寺を通り、海抜17・7㍍の近畿大学附属新宮高校・中学校のグラウンドへ避難した。
訓練には新宮警察署、新宮消防署、市役所、保護者、地域住民やボランティアなどが協力した。集合した子どもたちを前に市防災対策課の北和敬さんは「みんな先生の言うことをよく聞いてちゃんと避難できていたと思う。危ないところもあったと思うが、落ち着いて避難してください」と呼び掛けた。
山本校長は東京大学特任教授の片田敏孝さんの言葉を紹介し「津波が起こっても怖がることはない、することはただ一つ。ただただ逃げること。それにつきる。自分の命は自分で守りましょう」と訴えた。
中田校長は「幼稚園、小学校、中学校が合同では初の訓練。真剣に取り組んでいたと思います。実際に災害が起こった際も落ち着いて行動できれば」と話し、地域の協力に感謝していた。
(2018年11月28日付紙面より)
丸正酢、勝浦魚市場など (那智勝浦町 )
世界一の若手料理人を決める国際料理コンクール「サンペレグリノ・ヤングシェフ2018」で優勝した藤尾康浩さん(30)は25日、和歌山県の協力で那智勝浦町天満の丸正酢醸造元を訪れ、昔ながらの酢作りの製法を見学した。
コンクールは世界的な食品・飲料会社ネスレのイタリアにあるグループ会社が主催して開いている。県はしょうゆや酢、梅、サンショなど特産品のPRに力を入れていることから、若い料理人を生産現場に案内し、生産者との交流を支援。海外からの招へいの機会に、県産食材の魅力を世界に発信するのが目的。藤尾さんは和歌山のアユを使った料理で優勝した。
丸正酢では代表の小坂晴次さんらが出迎えた。小坂さんは1879(明治12)年の創業以来139年にわたって変わらない伝統の古式醸造について丁寧に説明。藤尾さんは、常に16度の伏流水が湧き出る井戸、熊野杉や竹で作った巨大な「こもかむり木桶(きおけ)」が並んだ仕込み蔵などを見て回った。
井戸から引いた水を試飲した藤尾さんは「軟らかくて温かい」と感心し、「日本の伝統的な調味料の作り方を見たくて視察を希望しました。建物に入った時の香りが印象的でした」と話した。
26日は、同町築地の勝浦地方卸売市場を訪れ、マグロの競りなどを見学。県漁業協同組合連合会の職員から水産資源にやさしい漁法、はえ縄漁について説明を受けた。
(2018年11月28日付紙面より)
新宮市熊野川町
新宮市熊野川町を流れる和田川沿いで季節外れのサクラが開花している=写真。
秋に咲くサクラはこれまでにも見かけたことがあるが、今年は特に多い。原因は日本を襲った台風24号などの強風や塩害で葉を落としてしまい、サクラの花芽に成長を抑制するホルモンが送られないからだという。
周囲は赤や黄色の紅葉に包まれており、その中に咲くサクラの花。少し違和感があるがそれもまた風情であり、美しい。
(2018年11月28日付紙面より)
尾﨑酒造で初搾り (新宮市 )
熊野地方唯一の地酒メーカー、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗社長)で新酒の仕込み作業が本格化している。来年4月中旬までに一升瓶で約10万本造る予定で、正月用の太平洋しぼりたて生原酒、大吟醸、純米酒など約30種の銘柄になる。
紀伊半島の和歌山県田辺市以南から三重県松阪市周辺までの間で唯一、本州最南端の蔵元。6代目の尾﨑社長(74)が「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と1880(明治13)年から140年近く伝統を守っている。熊野川の伏流水の井戸水を使用するなど、地元「熊野」にこだわった酒造りを続けている。
先月25日から仕込みを始め、杜氏(とうじ)を務める小林武司さん(44)らが、タンクに入ったもろみを櫂(かい)でかき混ぜる“櫂入れ作業”などに取り組んでいる。26日は初搾りが行われた。出来上がったもろみを機械に入れ、酒かすと清酒に分離。清酒を利き猪口(ぢょこ)にすくい、色や不純物の有無などの品質を確認した。小林さんは「今年もちゃんとおいしくできておりほっとしています」。新酒は「太平洋」の搾りたて生原酒として12月中旬に店頭に並ぶ予定。
同社の『本醸造太平洋』は今年5月、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード2018」のメイン部門で2年連続の最高金賞を受賞している。小林さんは「少し甘口で女性にも飲みやすく造っています。ぜひ楽しんでください」と話していた。
(2018年11月28日付紙面より)
少林寺拳法南紀熊野スポ少演武発表会
高校選手権では近畿出場権獲得
新宮JC杯中学新人サッカー大会
熊野川ふれあい交流事業実行委員会 (新宮市熊野川町 )
熊野川ふれあい交流事業「第9回グラウンドゴルフ大会」協力委員説明会が6日、新宮市立熊野川中学校で開かれた。主催の同事業実行委員会協力委員や社会福祉協議会職員、同中生徒会メンバーら約30人が出席し、14日(水)に開催する大会当日の日程や役割分担などを話し合った。
大会は一人暮らしなどによる引きこもりを防ぎ、仲間づくりや健康、生きがいづくりを目的に地域住民が主体となって開いている。毎年60歳以上の地域住民ら100人以上が集まる恒例行事で、昨年に続き同中生徒と教職員がスタッフ兼プレーヤーとして参加、交流する。
説明会で木村康史実行委員長は中学生の協力に感謝を述べ「成功を収められるよう頑張りたい。中学生には昨年も協力いただき、喜んだところ。子どもが少ない地域なので、これを機会に交流を持てればいいかと思う」とあいさつ。
社協の大谷康央事務局長は「地域と学校がつながりを深めるためにも協力を。社協としても地域福祉の課題に取り組んだり、行事や交流会を住民と一緒に協力していきたい」と呼び掛けた。
出席した生徒会の中川怜大会長(2年)は「進行の役に立てるよう頑張ります」。垣本翼副会長(2年)は「大会をよりよくできるよう協力したい」と語った。
この日は来年3月に予定しているふれあいお楽しみ会の内容についても話し合った。
(2018年11月8日付紙面より)
「ネット社会」の子育て講座
和歌山県教育委員会は那智勝浦町教育委員会と共催で4日、同町体育文化会館を会場に「みんなで子育て!ネットワーク講座」を開いた。子育て中の保護者、子育て支援や子どもに関わる活動をしている人などを対象にした全2回の講座。今回は「ネット社会との関わり方」をテーマに和歌山大学教職大学院教育学部の豊田充崇教授が話した。
2015年に中学生の長時間ゲームプレー率が第1位、スマートフォンの利用率が高いなど県のデータを示した上で、子どもたちが夢中になっている新しいゲームを実際にスクリーンに映し出しながら説明。「ネット依存は薬物、アルコール依存と同じ。ゲームは楽しみの一つと捉えることができればいいが、それしかないとなると問題」と注意を促した。
ネット上に撮影した画像や写真を送る「投稿系サイト」も紹介。簡単に投稿できるが、店舗内の冷蔵庫に入る動画や線路に侵入した写真など社会的に悪い影響があった投稿は外国で保存され、日本からは消せなくなっている例などを話し、「一生を棒に振る可能性がある。投稿は一瞬、後悔は一生」と呼び掛けた。
使い方を誤れば怖いツールではあるが、政府が提唱する人工知能などによる新たな技術革新社会「ソサエティー5・0」計画や県が進めるプログラミング教育などで人材育成に利用されている側面も説明した。
学習素材がネット上にあふれていて、子どもたちがそれらを利用して自主的に学んでいる例も示し、ネット社会の発展による学び方の変化も解説した。
豊田教授はネット依存にならないために▽使用ルールを決める▽使用履歴をつける▽スマホ以外の活動を促す―などを掲げながらも、「わが家のルールを決めても70%以上が形骸化しているデータもある。徹底させることが難しい。守りやすいルールを決め、現実的なペナルティーも設定しておくこと」と述べ、「うまく使えば人材育成とともに地域活性化につながる。間違えば人生を棒に振る」と話した。
ネットワーク講座の2回目は12月16日(日)午後2時から4時まで、いさな文庫の山田てるみ代表が「子育てと絵本」について講演する。会場は同じく町体育文化会館。講座の申し込みは東牟婁教育支援事務所(電話0735・21・9637)まで。
(2018年11月8日付紙面より)
児童生徒と住民が一緒に (西向小中CS )
串本町立西向小学校(山本誠士校長、児童53人)や同町立西向中学校(山下哲治校長、生徒25人)の校区内で2日、防災活動「一時避難場所巡り」があり、児童生徒と住民が一緒になって最寄りの高台や危険な場所を確かめて回った。
この活動は、西向小・中コミュニティスクール(西向小中CS、東義隆会長)が主催。将来の発生が高い確率で予測されている大地震や伴う津波への備えとして、住んでいる区内の緊急避難場所や避難路として使えない恐れがある場所をあらかじめ把握し、併せて日頃の防災意識を高める目的で年1回、両校と地域の合同行事として実施している。児童生徒はさらに、地域の一員としての自覚を持ち、自分たちにできることを考えることも目的にして毎回参加している。
当日は校区内各区単位で活動グループを結成し、児童生徒は住んでいる区のグループに参加。3~6カ所の津波緊急避難先を実際に訪ねて確かめ、その道中で住民らは児童生徒に危険な場所や知っておいてほしい事柄を伝えるなどした。
岩渕区(山本進区長)は児童4人と住民8人でお互いに自己紹介をした後、▽成就寺▽護国神社跡▽カジヤ谷―の各高台を巡った。原町区(船井鉄司区長)は生徒がリーダーとなって▽老人憩いの家(旧西向幼稚園の向かい)▽西向小裏山▽同神社跡―を巡り、船井区長は同家が土砂災害警戒時の避難場所になったことを覚えておくよう、一緒に行動した機に児童生徒へ呼び掛けていた。
(2018年11月8日付紙面より)
熊野川河口付近で (新宮市王子ヶ浜を守る会 )
環境美化やアカウミガメの保護活動などに努める市民団体「新宮市王子ヶ浜を守る会」(速水渉会長)は6日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局の地下第1会議室で王子ヶ浜の清掃計画について協議した。
清掃は12月2日(日)午前9時から実施し、同市王子ヶ浜の王子ヶ浜信号から熊野川河口までの範囲で不燃ごみ、太い流木を集める。小雨決行、雨天の場合は中止とする。
協議には同会をはじめ、環境省、国交省、和歌山県、新宮市の職員ら17人が出席。清掃作業には重機や運搬車両などが必要で、県が業者に一部を手配する。速水会長は国交省に車両2台、重機2台の手配を要請した。市には30~50人の人的協力を求めた。焼却は同会が管理するとした。
あいさつに立った速水会長は「台風による流木の処理はボランティアで行っていた。今後は県、国交省、市、環境省が力を合わせて努力しないと解決しない」。海岸管理者の和歌山県が主導して取り組むよう求めた。
県に対し、公共工事入札業者がボランティアに積極的に参加する仕組みを作ってほしいとした。
準備などについて話し合った後、同会は環境省、国交省、県、市に対し熊野川の濁水対策として抜本的な対策に至っていないとして質問書を提出。次回開催までに文書での回答を求めた。
紀伊半島環境保護推進協議会の中平敦代表は「熊野川の今の濁りより、震度7の地震による上流ダムの決壊が怖い。ダムは速やかに撤去すべき」。冒頭には、特殊車両の運搬に関し緊急課題を提言し、「公共工事は国民の生命と財産を守ることが目的で、事故のないように進めることが大事。今後、河口大橋の建設が始まると特殊車両の扱いも注意しないといけない」と述べた。
(2018年11月8日付紙面より)
トルベリーノカップ4人制大会
県なぎなた秋季大会・県高校選手権
年金友の会グラウンドゴルフ大会 (JA三重南紀 )
那智勝浦町総合体育大会軟式野球
新宮市民スポ祭陸上競技の部