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2018年04月29日
1 多角的な研究に役立てば
 『神倉旧記録』翻刻本が完成  (新宮市 )

 『神倉旧記録』翻刻本完成記者会見が27日、新宮市の井の沢隣保館であった。解読した「熊野の歴史をよむ会」講師の山本殖生(しげお)さん(68)は協力に感謝し「貴重な資料なので多くの人に利用してもらいたい。今後の歴史研究に重要になるのではないか。これを出発点にして多角的に研究してもらえれば」と話していた。

 『神倉旧記録』は熊野速玉大社所蔵。神武天皇代から明治2年までの神倉を中心とした編年記録で、幕末から明治にかけて成立したと見られる。編さんしたのは神倉聖(ひじり)に仕えた残位(にょらい)坊3家のうち西家と考えられ、山本さんは「幕末、明治の変革の中で神倉に仕えてきたことを主張するために編さんしたのでは」と述べた。

 同記録には御燈(おとう)祭りに関する記述は江戸時代後期の1824年からしか見られないと山本さん。年ごとの上がり子の数も判明し、多いときでは900人や数千人などの記録も出てくる。ゴトビキ岩の東側にあった12間×5間(約22㍍×9㍍)の、懸造(かけづくり)の本堂内部の様子も分かった。天照大神(あまてらすおおみかみ)と高倉下命(たかくらじのみこと)をまつるほこらを覆いかぶせるように存在し「御燈祭りではお経を読むお坊さんがいて、その間に上がり子が松明(たいまつ)に火をつけられたまま閉じ込められたのでは」。神仏分離と維新改革では祭りの合図が鐘やほら貝から掛け声に変わったことなども記されていた。

 千日修行や神倉衆の組織、午王宝印加持(ごおうほういんかじ)、鎌倉幕府の石段造営、本堂焼失と、宝永地震では神倉山に小屋を作ったこと、河口がふさがった際は住民を挙げて開いた様子などもあったと紹介した。

 山本さんらは2013年11月から読み始め、約2年半かけて解読。パソコンで文字におこし、校正や修正などを経て今年3月31日に、会を主催する「熊野地方史研究会(会長=舩上(ふながみ)光次・市立図書館長)」が発行した。

 A4版136㌻で80部を印刷した。市立図書館には貸し出し用1冊と保管・閲覧用2冊があり、記録の原本コピーとともに保存されている。他は解読に関わった人たちや国立図書館などに贈られた。表紙の字は熊野速玉大社の上野顯(あきら)宮司。

 舩上館長(75)は「形あるものとして資料を残すことは、大きな成果を上げる活動だったと感謝している。原資料として出すという態度が立派」と話していた。

(2018年4月29日付紙面より)

原本のコピーを手に解説する山本殖生さん(右)と舩上光次・市立図書館長=27日、新宮市の井の沢隣保館
2018年04月29日
2 津波からの避難訓練も
 勝浦観光桟橋で旅客船安全点検  (那智勝浦町 )

 ゴールデンウイークを前に27日、那智勝浦町勝浦の観光桟橋で、串本海上保安署(亀田進署長)と勝浦海事事務所(長谷潤所長)合同の旅客船安全総点検と防災訓練があった。紀の松島観光、ホテル浦島、ホテル中の島の各所属旅客船計3隻が点検を受けた。

 大型連休で多くの利用者が見込まれる中、旅客船の運行が適切に管理されているか確かめ、運航者の安全意識を高めて海難事故を防止するのが目的。毎年実行している。

 旅客船の法定書類、救命設備、消防設備などの確認をした。近年は特に巨大地震に伴う津波発生時の初動体制などの防災面に力を入れている。今回はホテル浦島、ホテル中の島の旅客船が、航行中の地震・津波発生を想定した防災訓練を各社策定のマニュアルに沿って実施した。航行中の船長が最寄りの避難岸壁に急行し、ホテル従業員らがライフジャケットを装着して避難し、観光桟橋に着岸後、高台へ誘導した。

 長谷所長は「長年にわたって無事故を続けられていることに敬意を表したい。何度も繰り返し訓練することが、お客さまの命を守り、減災につながる」と述べ、亀田署長は「現実に即した訓練と点検ができ、有意義だった。乗客の安全のため改善を加えてほしい」と呼び掛けた。この日午後は串本町有田の串本海中公園センターで同様の安全総点検を実施した。

(2018年4月29日付紙面より)

旅客船の安全点検を行う署員ら=27日、那智勝浦町観光桟橋
地震発生を想定しての避難訓練も行った
2018年04月29日
3 太地2神社を指定
 神社本庁過疎地域活性化推進  

 神社本庁から過疎地域神社活性化推進の県内唯一の地域指定を受けた太地町の飛鳥神社、金刀比羅(こんぴら)神社では町内各種団体の代表らで委員会をつくり、地域活性化へ向けた取り組みが始まっている。

 27日夜は第3回委員会が開かれた。飛鳥神社の髙橋正樹宮司(勝浦八幡神社宮司)、県神社庁の中谷承平事務局長、金刀比羅神社総代の齋藤晴さんはじめ、熟年会や婦人会、子ども会などの代表ら約20人が飛鳥神社社務所に集まり、7月21日(土)の金刀比羅神社の夏祭り、飛鳥神社例祭の樽御輿(たるみこし)の担ぎ手の募集方法などを話し合った。

 全国的に人口減が続き、過疎地域での神社の護持、運営が危ぶまれている。神社本庁では神社祭祀(さいし)を通じて地域を活性化させるには、地域全体を視野に入れた方策が必要とし、地域ぐるみで支え合う体制づくりを検討。各都道府県で指定地区を定めた。

 同町の金刀比羅神社は航海安全の神として崇敬を集め、昭和30年代には広域から大勢の人たちが参詣。神社近辺には出店が並んだ。この夏祭りを盛り上げようと広報用ポスターをつくり、大人も子どもも喜べる餅まきの実施などを話し合った。飛鳥神社例祭では小樽御輿に中学生、高校生にも参加してもらおうと呼び掛けの仕方などのアイデアを活発に出し合った。

 髙橋宮司は「この取り組みを地域全体の活性化につなげたい。祭りに参加した子どもたちが大人になって都会に出てもまた太地に戻ってきてくれるそんな祭りにしていければ」と話していた。

(2018年4月29日付紙面より)

町内の団体代表らが集まって開いた活性化推進委員会=27日、太地町の飛鳥神社社務所
2018年04月29日
4 活動や決算など報告 新宮市母子保健推進員会総会 
2018年04月29日
5 長年の功績たたえ  春の褒章受章者決まる  
2018年04月29日
6 踊りで未来への一歩 熊野古道センター、フラとモダンダンスで社会貢献 
2018年04月29日
7 地域に少しでも貢献を 那智勝浦町、新宮信金が町立病院に長椅子を寄贈 
2018年04月29日
8 目指すはマグロ解体芸人  「わんだーらんど」が勝浦で修行  
2018年04月25日
9 聖地成立の共通点
 ゲアハルト・ヴォルフ所長が講演  (新宮市 )

 環境問題研究会(植松晴孝会長)の4月例会・特別講演会が23日、新宮市の井の沢隣保館であり、マックス・プランク財団美術史研究所のゲアハルト・ヴォルフ所長が『遠さと近さ:聖地を測る』をテーマに話した。「聖地は、それだけで成立しているのではなく周辺で暮らす人間、社会が関わることで成立している。地域は違っても同じような構造があるのかもしれない」などと述べた。

 ドイツ出身でイタリア・フィレンツェ在住の所長は、イコンなどキリスト教美術研究の第一人者。講演前に那智の滝や神倉神社などを訪れた所長は「滝や岩など聖地になっている場所は、人間が自然と対話しながら生まれてくる」と説明。「那智の滝は、地元の皆さんにとっては何気ない景観かもしれませんが、滝の前に鳥居をつくり聖域になっていることに非常に感銘を受けた」と述べた。

 「岩のドーム」「聖カタリナ修道院」などキリスト教、ユダヤ教、イスラム教の聖地や絵画を写真で見せながら解説。現在はどこも観光地としても重要な場所になっているが、景観と調和していない建物もあると指摘。遠い場所から訪れる過程で肉体的、精神的に聖地に関わっていく体験になっていることや、修道士はもともと修道院ではなく、険しい自然の中で暮らしていたことも紹介した。

 同席した秋山聰・東京大学教授(美術史学研究室)は、大雨の中、熊野古道「大雲取越」を歩いた際、「円座石(わろうだいし)」に空から光が当たっている景色を目にし「天と地の通路。神が降りる場所」と解釈し、各宗教の普遍性について論文で発表。掲載本を編集したのが所長だったなどと講演会に至った経緯などを説明した。

 松﨑照明・東京家政学院大学客員教授(日本建築史)は、各宗教で共通するところと違うところがあると述べ、自然が豊かな聖地は多神教になるのではと推測した。松田陽・東京大学准教授(文化資源研究室、文化審議会委員)は所長の通訳を務めた。

 今年の6月9日(土)、10日(日)に新宮市福祉センターで開催される「第42回地中海学会大会」のプレ企画として開催され、約80人が聴講した。新宮市教育委員会と地中海学会が後援。「中世宝物の贈与・寄進に関する比較美術史学的研究」の補助を一部受けて実施した。

(2018年4月25日付紙面より)

(左から)松﨑照明氏、秋山聰氏、ゲアハルト・ヴォルフ氏、松田陽氏=23日、新宮市の井の沢隣保館
2018年04月25日
10 絵本の世界楽しむ
 全国訪問おはなし隊  (那智勝浦町 )

 講談社の全国訪問おはなし隊(窪田泰子隊長)は24日、約550冊の絵本を載せたキャラバンカーで那智勝浦町立図書館を訪問した。町内のわかば保育園(山田眞理子園長)の5歳児19人、太田小学校(尾﨑卓子校長)の1~3年生14人が集まり、絵本の自由閲覧や和歌山市から来た朗読グループ「言の葉」(林多恵子代表)による読み聞かせを楽しんだ。

 講談社の創業90周年読書推進事業として1999年7月にスタートした。2台のキャラバンカーで全国47都道府県を巡回し、現在10周目。幼稚園、保育所、小学校、図書館などを訪問し、2017年5月末までに2万705カ所の会場を訪れ、179万人を超える子どもたちに本を読む楽しさを伝えてきた。那智勝浦町へは16年にも訪れている。

 友達と一緒に絵本を読んだ太田小の仲地主琉君(3年)は「いろいろな絵本があって楽しかった」と喜び、わかば保育園の村上智哉君(5)は「パンダが出てくる絵本がおもしろかった」と笑顔。引率した太田小の尾﨑校長は「学年によって本への反応が違って興味深かったです。集中して読む子、仲間と声を出して読む子、それぞれ楽しんでいました」と話していた。

(2018年4月25日付紙面より)

絵本の読み聞かせを楽しむわかば保育園の園児たち=24日、那智勝浦町立図書館
キャラバンカーの前で記念撮影した太田小学校の児童たち
2018年04月25日
11 16人が優勝を目指して競う
 出雲で第25回全国決勝大会  (ダイワグレマスターズ )

 第25回ダイワグレマスターズ全国決勝大会が21、22の両日、串本町の出雲港を拠点にして開かれ、ブロック予選を勝ち上がった選手12人と全大会シード選手4人が熱戦を繰り広げた。

 この大会は、グローブライド株式会社が主催。磯釣り(ウキ使用のフカセ釣り)によるグレの釣果で競い合う内容で年1回、参加費制で開かれている。第25回は昨年10~12月に全国11カ所で地区予選があり、総勢921人が出場。各地区予選の上位による東西2ブロック予選を経て、全国決勝大会出場選手を絞り込んだ。

 地区予選のうち、本紙関係の関西大会は昨年11月25日に串本町内であり、127人が出場、上位9人がブロック予選へ進出した。9人中8人が和歌山県勢、うち4人が紀南の田辺市勢。12月16日に那智勝浦町内で開かれたAブロック大会では各地区予選からの進出選手とシード選手43人が対戦し、和歌山県勢は及ばなかったが、上位6人(大阪府2、埼玉県1、徳島県3)が全国決勝大会へ進出した。

 全国決勝大会は当初3月17、18日に開く計画だったが荒天により2度延期し年度をまたぐかたちで本番を迎えたが、前大会優勝者の福原健選手(38、徳島県)らシード選手4人を含む16人全員が都合を合わせて参戦。初日は4グループに分かれて予選リーグ対戦に臨み、各グループの1位選手が準決勝へ進出した。2日目はトーナメント対戦とされ、決勝に勝ち上がったのは江藤義紀選手(45、福岡県)と木村真也選手(31、大分県)の2人。江藤選手が2時間の対戦で2尾1410㌘を釣り上げ優勝した。3位は屋田龍男選手(33、鹿児島県)と藤田賢治選手(42、広島県)だった。

 表彰式は串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本(旧串本ロイヤルホテル)内であり、尾ノ上幸司朗大会委員長と清野武志副町長のあいさつ、鵜澤政則競技委員長の総評を経て上位4人を表彰。その健闘を選手来賓スタッフ一同でたたえた。4人は入賞と同時に第26回大会のシード権も獲得した。

 平成27年度(第23回)、28年度(第24回)、29年度(第25回、延期により次年度繰越)と3カ年にわたり、串本町の出雲港周辺を全国決勝の舞台とした同マスターズ。第26回は九州方面に会場変更となるが、関西予選は串本町、Aブロック予選は那智勝浦町を会場とする方向で検討が進んでいるという。選手が釣り上げたグレ(体長25㌢以上)は地元の福祉施設に寄贈する事が慣例になっていて、今回は社会福祉法人串本福祉会(和田利文理事長)が贈呈を受けた。

(2018年4月25日付紙面より)

初日の対戦を経て釣果検量に臨む選手ら=21日、串本町出雲
表彰を受ける優勝者・江藤義紀選手(左)=22日、串本町サンゴ台
2018年04月25日
12 未成年飲酒防止訴える
 新宮小売酒販組合が街頭啓発  (新宮市 )

 新宮小売酒販組合(辻良治理事長)などは24日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅キャンペーンの街頭啓発を実施した。雨の中、組合員や関係機関の職員や約30人が買い物客らにチラシとティッシュを配った。

 毎年4月は「未成年者飲酒防止強調月間」。和歌山県全体では2000年から、新宮組合では1993年から街頭キャンペーンを実施している。太地町のゆるキャラ「ゴン太君」と国税局のゆるキャラ「イータ君」「マイナちゃん」を招き、買い物に来た親子連れなどに呼び掛けた。

 未成年飲酒は脳の機能を低下させ、性ホルモンに異常が起きる恐れがある。臓器に障害を起こしやすくなる他、依存症になりやすくなるなどの危険がある。啓発ではたすきを身につけた関係者らが未成年の飲酒防止への協力を求めた。

 辻理事長は「キャンペーンを始めて四半世紀になる。少しは浸透したのでは。飲酒運転についても長らく和歌山県は残念な結果になっている。いっそう力を入れて啓発活動をしていきたい」とあいさつ。堀井明新宮税務署長は「未成年者に、なぜ自分たちは飲酒をしてはいけないのかを理解してもらうため、学校や家庭、地域社会一体となって指導していかなければならない。キャンペーンをきっかけとして未成年者の飲酒防止が地域社会に根付くことを願っています」と話した。

 今回啓発に参加したのは▽新宮小売酒販組合▽新宮警察署▽和歌山税務署▽新宮税務署▽大阪国税局▽新宮納税協会▽新宮市▽新宮市立少年相談センター▽新宮警察署少年補導員連絡会▽新宮料理飲食業組合▽フランチャイズチェーン協会▽紀南酒造組合―などの皆さん。

(2018年4月25日付紙面より)

たすきを掛け、未成年飲酒防止を訴える=24日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店
2018年04月25日
13 ホップL前期が開幕
 県大会目指し熱戦繰り広げる  
2018年04月25日
14 モクモクが優勝 紀南バレーボール連盟、第98回連盟杯春季大会 
2018年04月25日
15 新宮高校・速水勝太郎君が3位に
 全日本ジュニアレスリング選手権で  
2018年04月25日
16 ホタルシーズン近づく 紀宝町、「ほたるを守る会」が啓発活動 
2018年04月25日
17 創意工夫しみんなで発表  城南中でクラス目標発表会  (新宮市 )
2018年04月25日
18 日本サッカーの発展を  「日本サッカーを応援する自治体連盟」総会  
2018年04月25日
19 新会長に松岡文子さん 新宮市健康づくり地域推進員会 
2018年04月25日
20 最後の展示にぎわう 新宮市、日本イワチドリ愛好会 
2018年04月25日
21 半島の春に触れる 宇久井小4年生がタケノコ掘り体験 
2018年04月25日
22 思いやりの心大切に JR新宮駅、マナーアップキャンペーンで高校生ら 
2018年04月25日
23 古座に常設コースを設定  日本遺産ウオークツアー  (串本町 )
2018年04月25日
24 ゲーム楽しみ親交深める  高池保親子遠足で潮岬へ  (古座川町 )
2018年04月25日
25 ギンリョウソウ  神倉神社で  
2018年04月25日
26 お悔やみ情報