片谷匡さんらに海事功労者表彰 (那智勝浦町・新宮市 )
令和2年「海の日」国土交通省海事功労者等表彰状伝達式が28日、那智勝浦町築地の紀州勝浦漁業協同組合で行われた。公益財団法人海上保安協会串本支部の会計幹事を務める片谷匡(ただし)さん(紀州勝浦漁業協同組合長、和歌山県漁業協同組合連合会副会長)が「海上保安庁長官表彰」と「海上保安協会長表彰」を受賞した。
両表彰は保安協会の役員として、15年以上にわたり海上保安思想の普及事業の推進や保安業務の発展に尽力した人を対象に表彰するもの。本来なら海の日の式典で表彰が行われる予定だったが、新型コロナウイルスの影響で式典が中止となったため、この日の実施となった。
同庁串本海上保安署の内海浩一署長が片谷さんに表彰状を伝達した。内海署長は「幹事として長年にわたりご尽力いただき感謝しています。救命胴衣の配布や啓発用のパンフレット、看板の設置などは保安協会の会費などで賄われている。片谷さんにはそういった点にもご理解、考慮していただいています」と話した。
片谷さんは「受賞は光栄です。長年の功績を認めていただきありがたい限り。今後もできる限り協力をし、支えていきたい」と語った。
なお、この日は新宮市役所でも同様の伝達式が行われ、同協会の理事を務める田岡実千年市長が表彰された。
(2020年7月30日付紙面より)
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新宮市都市計画審議会
第26回新宮市都市計画審議会(榎本義清委員長)が28日、市役所別館であった。13人の委員が出席し「新宮市雨水公共下水道について」を審議し承認。また、事務局から国や県、市で進めていく浸水対策の概要について説明があった。
都市計画は、地方公共団体が地域の実情によって指定していく。都市計画道路は、都市の骨格を形成し、安心で安全な市民生活と機能的な都市活動を確保する、都市交通における最も基幹的な都市施設として都市計画法に基づき、県との事前協議や地元説明会、素案・原案の作成、同審議会での審議などを経て計画が決定、事業化となる。
市では、2017(平成29)年の台風21号以降、浸水対策の一環として雨水計画を進めている。下水道施設としては都市下水路が整備されているが、市内には国の交付金の対象となる地区が存在しなかった。
15(平成27)年に下水道法が改正され、下水道のみでは浸水被害への対応が困難で、下水道による汚水処理を行わない地域において、雨水排除に特化した下水道整備を可能とする雨水公共下水道制度を創設。区域や事業計画を策定することで交付金対象となることから、このたびの審議案件とした。
委員からは老朽化している下水路に対する対策や、雨水や下水が浮島の森にとどまらずに、迂回(うかい)して浮島川に流れるような排水を求める声などが上がった。
承認により、原案の通り旧市内465㌶の区域内において、雨水公共下水道として官許。浸水対策を進めていくための維持管理を行っていく。
(2020年7月30日付紙面より)
ウミガメ公園で清掃作業 (紀宝町 )
紀宝町井田の道の駅「紀宝町ウミガメ公園」飼育プールで28日、プール清掃があり、ウミガメサポーター9人や飼育員ら計16人が作業に汗を流した。
間近でウミガメに出合える人気の施設で、直径6㍍、深さ2㍍の円形プールではアカウミガメ、アオウミガメ、タイマイなどを飼育しており、清掃作業は年に3回取り組んでいる。
今回は、新型コロナウイルスの感染防止対策を講じた上で、夏の行楽シーズンに合わせて実施した。参加者はウミガメの甲羅もブラシで丁寧に磨き、体長も測定した。
作業が終わるとプールの壁もピカピカになり、津市から訪れたサポーターの松本桃奏(もか)さん(9)は「今回もお父さんと参加した。ウミガメが大好きで甲羅磨きが楽しかった」と話していた。
同公園では、ウミガメが健やかに暮らせる飼育環境を維持するため「ウミガメサポーター」を募っている。2013(平成25)年から始まり、これまで469人が登録。今後も資金面で協力してくれるウミガメサポーターの募集を続ける。協賛金3000円で半年間、5000円で1年間サポーターとして認定される。
会員になればウミガメサポーター認定証が交付されるほか、希望すれば飼育プールの壁面に名前やグループ名の名札を掲示することもできる。
問い合わせは、ウミガメふれあいパーク(電話0735・33・0300)まで。
(2020年7月30日付紙面より)
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熟年クラブで詐欺被害防止講座 (那智勝浦町 )
那智勝浦町宇久井のニュータウン熟年クラブ(峰武久・東熟年クラブ会長、角本聖洋・西熟年クラブ会長)は28日、コミュニティセンター和で「特殊詐欺被害防止講座」を実施した。新宮警察署特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さんと脊古佳さんが詐欺被害に遭わないための講話を行い、会員21人がメモを取るなどしながら耳を傾けていた。
峰会長は「現在、特殊詐欺が頻繁に発生していると聞いている。このニュータウンの中から被害が一人も出ないようにしたい。帰宅後は家族の方々などに学んだことを広めていただけたら」とあいさつした。
講座でははじめに「キャッシュカード詐欺盗」「架空請求詐欺」などの事例を紹介した動画を視聴した。続いて、大山さんが和歌山県では「オレオレ詐欺」「預貯金詐欺」「架空料金請求詐欺」「キャッシュカード詐欺」が多いと説明。昨年1年間の被害が45件で約8600万円とし、今年6月末まででは20件で、被害額が約6600万円に上ると話した。
被害を防ぐための方法として、▽詐欺の手口を知る▽在宅中も留守番電話にしておく▽詐欺かもしれないと感じたときは家族や警察に相談する―などを挙げた。
大山さんは「この地域で発生した三つの案件は誰にも相談していなかった。相談は被害防止の第一歩になる。被害に遭わないようにお願いします」と締めくくった。
会員の西岡稔さんは「特殊詐欺は目に見えないところで発生するので不安はある。今日は勉強になりました。今後にも生かしていきたい」と語った。
この日は同町福祉課の保健師・竹嶋沙耶香さんも同所に来ており、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、1時間に2回以上の室内換気が必要とし、30分ごとに換気を行っていた。
なお、警察への相談は新宮署(電話0735・21・0110)、串本署(電話0735・62・0110)まで。
(2020年7月30日付紙面より)
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先制許すも三回に勝ち越し (高校野球和歌山大会 )
河内神社例祭「河内祭」 (串本町 )
古座川河口域の祭礼「河内祭(こうちまつり)」が26日に本祭を迎えた。今年は新型コロナウイルスに伴う規模縮小で神事のみ営む形となり、関係5区は天候不順のため古座神社で大前の儀に臨み神霊「河内様(こおったま)」への礼を尽くした。
河内祭は古座川河口から約3㌔上流にある川中の島・清暑島を神体とする河内神社の例祭。現在は串本町の古座区と古田区、古座川町の下部区と宇津木区と月野瀬区が奉仕し、7月第4日曜日を本祭日として営んでいる。
例年は獅子舞や祭船の奉仕や奉納もあってにぎわうが、今年は密の状況を避けがたい稽古などを見合わせ併せて拝観の規模を抑えるため中止。礼だけは絶やさないため神事のみ営むことを5月下旬に関係5区で申し合わせて準備してきた。
規模縮小は戦後には一度としてなかった異例の形。大前の儀も奉幣神事を省いて営む形となり、古座神社の石田保宮司が「河内大明神」と刻まれた神額に神霊を遷(うつ)して祝詞を奏上し区長5人、次いで関係諸団体代表者7人が順次玉串をささげて神霊への礼を尽くした。
古座区は25日夜半に宵宮祭も営んだ。南藤房男区長(72)は御船や獅子舞、櫂伝馬(かいでんま)に奉仕する者にとってかわいそうな結果になってしまったと悔やみつつ「来年にはコロナが落ち着き、ちゃんとした形で河内祭を営む。その一点で願った」と思いを語った。
(2020年7月28日付紙面より)
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那智勝浦町防災会議
行政や民間などの各種団体で構成される那智勝浦町防災会議(会長=堀順一郎・那智勝浦町長、委員24人)の第12回会議が22日、同町体育文化会館で開かれた。21人が出席し、事務局から町の防災の現行計画修正についての説明があり、全会一致で承認された。
防災会議は1982(昭和57)年に第1回を開催し、その時代に合った防災対策を検討している。堀会長は「南海トラフの臨時情報の運用が昨年5月に改訂されたため、町の地域防災計画を大きく修正することになった。この防災計画を基に、少しでも防災・減災につなげていきたい。皆さまから多くのご意見をいただければ」とあいさつした。
事務局は修正内容について「津波対策への追記」「平成29年度の山地災害危険地区調査要領改正に伴う危険地区の見直し」「和歌山県の水防配備体制発令基準との整合を図る」「団体名称変更に伴う修正」「南海トラフ地震臨時情報が発表された際の防災対応の追記」などを挙げ、町にとって必要でない箇所を削除することも説明した。
前述の南海トラフ地震臨時情報とは、南海トラフ沿いで異常な現象が観測され、地震発生の可能性が相対的に高まっていると評価された場合、警戒や注意が必要な際に気象庁から発表される情報のことで、今回の修正は同情報の改訂によるものが主だったという。
修正案承認後には、関西電力から「停電情報アプリ」の紹介があった。同アプリは▽停電情報をプッシュ通知で知らせてくれる▽関西エリア全域の停電情報を確認できる▽復旧作業の進捗(しんちょく)状況や復旧見込み時間が確認できる―などの特徴を持つ。
同社からは「停電時にお役に立つことができるようにアプリを作成した。10地域ほどの登録ができ、各地域ごとに情報をお届けできる。ぜひご利用いただければ」と説明した。
(2020年7月28日付紙面より)
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新高田会館で親子学習 (新宮市 )
新宮市高田の新高田会館で19日、高田小・中学校育友会(溝口亮会長)主催の親子学習が開かれた。同校に通う児童・生徒や保護者、教職員約40人が参加し、4チームに分かれての対抗ミニ運動会で互いの絆を深め合った。
毎年恒例のイベント。例年は高田川でカヌーやバーベキューをするが、今年は長雨による増水や水温が低いことから室内でのレクリエーションに切り替えた。換気や全員のマスク着用、身体距離を保つなどの感染対策を取った。
開会に先立ち川でのレスキュー法講習があり、高田中の成見雅貴教頭が「溺れている人を見つけたら、まず大人に知らせ、ペットボトルや浮き輪を近くに投げてあげて。一緒に溺れてしまわないよう、泳いで助けには行かないで」と呼び掛けた。
ミニ運動会では「ひこうき飛ばし」や「うしろむき玉入れ」、新聞紙に乗ってすり足で走る「新聞リレー」などオリジナルのゲームで白熱した試合を繰り広げ、楽しい時間を過ごした。
溝口会長は「梅雨が明けても、みんな健康には気を付けて暑い夏を乗り切りましょう」とあいさつ。最後は大会の準備や進行役を務めた育友会、児童会、生徒会の役員たちに感謝の気持ちを込め、大きな拍手を送った。
(2020年7月28日付紙面より)
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脊古輝人組合長を表彰 (太地町 )
田辺海上保安部(上野春一郎部長・田辺港長)は27日、太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)を訪れ、和歌山県水難救済会理事会の永年勤続表彰授与式を開いた。上野部長は水難救済思想の普及などに長年貢献した同会理事の脊古組合長に感謝状を手渡した。
表彰は同会の育成や啓発などに尽力した理事に感謝状を贈るもので、脊古組合長は7年前から理事を務めていた。
保安部によると、近年は熊野地域では漁船からの転落やレジャーに伴う事故はあるものの、大きな海難事故は発生していないという。また、保安部では今月31日まで事故発生を防ぐための事故ゼロキャンペーンに取り組んでいると話した。
上野部長は「皆さまのご協力はありがたく感謝しています。今後も継続していただき、本部長表彰につなげていただきたい。保安部としてはレジャーに伴う事故を防ぐためにもライフジャケットの着用など指導啓発に努めていきたい」と話した。
昨年9月に那智勝浦町内で、サーフィンをしていた他府県在住の男性が波に流される事案が発生。その際に同漁協も捜索活動に尽力したという。
脊古組合長はサーファーの増加に伴う海難事故について懸念していると言及。これまでに2度、那智湾でサーファーたちに「潮の流れに注意し、安全に楽しんでほしい」と啓発を行ったという。
表彰については「これからも一生懸命、ライフジャケットの着用啓発や救難救助に励みたいと思う。海保の皆さまと互いに連携して進めていきたい」と語った。
なお、保安部では海上における事件・事故の際は緊急通報(電話118)の利用を呼び掛けている。
(2020年7月28日付紙面より)
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熊野川に大輪の花火咲く (新宮YEG )
新宮商工会議所青年部(新宮YEG、寺前砂和会長)は22日夜、新型コロナウイルス感染症の影響で閉鎖的になっている気持ちを少しでも和らげてもらおうと、熊野速玉大社下の河川敷で花火を打ち上げた。夜空に突如咲き開いた大輪の花々が、道行く人やドライバー、家で過ごす人々の目を楽しませた。
新宮YEGは、新型コロナ感染防止のために地域のイベントが次々と中止となる中、市民の「癒やし・励まし」となるようにと花火の打ち上げを企画。3密を避けるために非公開の上で準備を進めた。
家で過ごす高齢者や子ども、家族らの不安を少しでも払拭(ふっしょく)し前向きな気持ちになれるよう、また、一日も早く日常の生活に戻れるよう願いを込め、約10分間にわたり約190発の花火を打ち上げた。「がんばろう新宮」のメッセージ花火も点火され、スターマインが夜空を飾った。
家から花火を見たという40代男性は「子どもが外から音がすると言うので窓を開けたら花火が上がっていて驚いた。今年はもう花火を見ることができないと思っていたので子どもたちも喜んでいた。つかの間だが温かい気持ちになれた」。
寺前会長は「少し雨が降ったが風も少なく天候に恵まれた。花火に託した思いが、少しでも市民の皆さんに届いたらうれしい」と話していた。
(2020年7月26日付紙面より)
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世界のカブトムシ・クワガタ展 (太地町 )
太地町地域福祉センター梛(なぎ)で26日(日)まで、「世界のカブトムシ・クワガタ展」が開かれている。初日の22日は町立太地こども園(森尾扶佐子園長)の4、5歳児35人が訪れ、珍しい種類の虫たちに大はしゃぎしていた。
会場には人気のヘラクレスオオカブトや国産のオオクワガタに加え、アトラスオオカブトや虹色クワガタなど約60種類が展示された。また、幼虫期間が4年ほどあり、成虫期間が短いペルー産のアクティオンゾウカブトや、ネプチューンオオカブトなど珍しい虫も並び、町内外から訪れた家族連れも足を止めて観察していた。
園児は「すごい」「かっこいい」「触りたい」と喜び、「ふれあいコーナー」で交代しながら虫に触れ楽しんでいた。
この日は三軒一高町長、漁野洋伸副町長、宇佐川彰男教育長が会場や子どもたちの様子を見るため同施設を訪れた。
森尾園長は「図鑑に載っている虫を直接見て、触れられるのはありがたい。子どもたちにとって、学べることが多いと思う」と話した。
同施設は「昔と違い、昆虫も少なくなり、子どもたちも自然に触れる機会がなくなったと思う。ぜひ、この展示会を夏休みの学びの一環につなげていただければありがたいです」と語った。
なお、同展では販売も行っており、その場で買い求められる。しかし、特殊な種類の場合は最終日に引き渡しとなる。
(2020年7月26日付紙面より)
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ブルービーチ那智が海開き (那智勝浦町 )
那智勝浦町浜ノ宮の那智勝浦海水浴場(ブルービーチ那智)で23日、海開きに伴う安全祈願祭が営まれた。主催は観光協会(会長=矢熊義人副町長)。この日は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から来賓を招待せず、同協会や町職員らが出席し神事のみが行われた。8月23日(日)まで開放している。
神事では熊野那智大社の出仕を得て、小賀真樹禰宜(ねぎ)らがシーズン期間中の安全と活気を祈念した。小賀禰宜は「感染症のこともありますが、決められた期間中、事故がないように祈願いたしました。また、にぎわうことを祈念しております」とあいさつした。
同町観光企画課によると、コロナ対策として啓発看板の設置や4人の係員の配置、手指消毒やシャワー室・更衣室での密状態防止の人数制限などを呼び掛けているという。
佐古成生(しげお)課長は「予防のためにも着替えはできるだけご自宅や宿泊施設で行ってほしい。対策へのご協力やご理解をいただき、那智勝浦の海を楽しんでほしい」と話した。
矢熊会長は「海水浴場の安全無事をご祈願いただく神事を終え、海開きできたことをうれしく思う。今年はコロナの影響もあり、町としてもしっかりと対策を講じている。皆さまにご来場いただければありがたいです」と語った。
なお、今年からは湯川と宇久井海水浴場を閉鎖したことから、ブルービーチ那智と粉白地区の玉の浦海水浴場のみが遊泳可能となっている。
(2020年7月26日付紙面より)
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那智勝浦町立下里、那智、宇久井の3中学校で20日から、待ちわびた給食が始まった。2日目の21日、下里中と宇久井中で生徒の様子などを取材した。
町教育委員会によると、これまで町内では色川中学校以外の中学校では給食が実施されていなかった。保護者などからは給食を要望する声が多く寄せられており、アンケートや検討委員会が開かれて今日に至った。
当初は4月からの開始予定だったが、下里中で調理し、他の2校に運ぶ「親子方式」が採用されており、技術室の給食室化に伴う増改築工事の遅れや調理員の確保などに時間を要したため9月に延期となっていた。
下里中の給食室は6月末日に完成。那智中には配膳室が、宇久井中にはランチルームが整備される中、新型コロナウイルスの影響で夏休みが短縮されたため、給食開始が前倒しとなった。
調理員は開始前に各校の教職員分の給食を作る実践研修にも取り組んでいる。給食には地元の食材や調味料などが用いられ、21日には「ご飯」「牛乳」「親子煮」「三色ごま和え」が提供された。
教育委員会は「安心安全な給食を目指し、健康や衛生管理の徹底を調理員に伝えている。楽しみにしている子どもたちのためにも頑張っていただきたい」と話した。
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下里中では、初日から手際良く配膳作業を進めた生徒が栄養バランスの取れた温かい給食を味わっていた。
久保敏晴校長は「保護者の皆さまの負担減につながれば。生徒たちがそろって食事ができるのはありがたい」。
生徒会長の小林泰晴君(3年)は「温かい食事はおいしいし、量も満足です。調理員さんに感謝の気持ちを持っていただいています」と話した。
宇久井中では、午前の授業を終えた給食当番の生徒が配膳準備に掛かり、2日目ながら手際良くご飯やおかずをわんに盛っていった。
給食当番を務めた畑下一喜君(2年)は「小学生の時に給食当番をしたが久しぶりで難しかった。食べ物をこぼしたり失態を犯さないように気を付けたい」。
生徒会長の廣井佐奈さん(3年)は「健康のことを考えてくれていて体に良さそう。みんなで食べることができて楽しかったしおいしかったです」と笑顔を見せた。
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給食の配送はタクシー業務などを行う熊野第一交通株式会社が事業委託を受けている。出来上がった給食を担当職員が両校行きの車に積み込んで届ける。調理員も同乗し、配膳などを手伝う。
麥田(むぎた)幹男取締役所長は「私たち含め、調理員や学校、教育委員会の皆さんも初の業務に試行錯誤している。地域の子どもたちのために一生懸命努めたい」と思いを語った。
(2020年7月23日付紙面より)
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グラウンドゴルフで出前講座 (那智勝浦町 )
「浦神はまゆうクラブ」(永野佳津子会長)の会員8人は21日、グラウンドゴルフの練習の休憩時間を利用し、新宮警察署が実施する出前講座「特殊詐欺被害にあわないために」を受けた。同署特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さんと脊古佳さんが練習場所である那智勝浦町浦神の旧浦神小学校グラウンドを訪れ、被害防止対策などについて講話した。
同署では、高齢者が多く集まるサロンなどに出向き、特殊詐欺被害防止を呼び掛ける出前講座を行っている。新型コロナウイルス感染症の影響で講座も長らく中止していたが、この日3カ月ぶりの開催となった。
大山さんは最近の特殊詐欺の被害状況などについて説明。その手口について▽オレオレ詐欺▽預貯金詐欺▽架空料金請求詐欺▽還付金詐欺▽融資保証金詐欺▽金融商品詐欺▽ギャンブル詐欺▽交際あっせん詐欺▽キャッシュカード詐欺▽その他―の10項目に分類されるとし「手口を知ることが最大の被害防止にとなる」と訴えた。
宅配業者や金融機関をかたった携帯電話のショートメール、訴訟最終告知・通知などを伝える不審なはがき、また昨年6月ごろから当地方でも確認されている架空料金を請求する封書などを紹介し、「不安に感じたときは家族や警察に相談を。それだけで被害防止につながります」と呼び掛けた。
永野会長は「元々銀行員だったため、知らない番号の電話に出ないなど普段から気を付けています。人が集まった機会を利用した出前講座はいい取り組みだと思います」と話していた。
和歌山県の今年に入ってからの特殊詐欺被害認知件数は20件で被害額は約6600万円に上る(6月末現在)。昨年は新宮市と那智勝浦町で2件の被害があり、今年は串本町で1件の被害が発生している。
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和歌山県警では、特殊詐欺被害防止アドバイザーが老人会や自治会、防犯ボランティア団体、事業所などを訪れ特殊詐欺について講座を行う「出前講座」を無料で実施している。開催予定日の2、3週間前までの申し込みが必要。申し込みは新宮警察署生活安全刑事課(電話0735・21・0110、内線266)まで。
(2020年7月23日付紙面より)
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民児協7月定例会で (紀宝町 )
紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)の7月定例会が21日、町福祉センターであり、出席した委員約30人が心肺蘇生法の講習を受けた。
熊野市消防本部紀宝分署の川口伸さんと宇井隆夫さんが講師を務め、新型コロナウイルス感染症対策として、成人には人工呼吸を行わず胸骨圧迫と自動体外式除細動器(AED)による救命を行うよう指導した。
川口さんは「新型コロナの影響で応急手当のやり方が全国的に変わってきている。明らかなコロナ感染者と、感染の有無が分からない場合は人工呼吸しない。子どもは心肺停止の原因が窒息などの可能性が高いため人工呼吸も必要になる」と説明した。
意識の確認、救急車、AEDの要請、胸骨圧迫といった手順を挙げ「救急車が到着するまでに必要なことが心肺蘇生法。呼吸を確認し、なければ胸骨圧迫(心臓マッサージ)を開始する。マッサージは胸の真ん中に手を置き、約5㌢沈むほど強く圧迫する。1分間に100~120回のテンポで30回連続して行う」と伝えた。
委員は2グループに分かれて呼吸確認、心肺蘇生を体験し、AEDの操作を学んだ。濵口会長は「万が一に備えて、毎年7~8月に講習会を開いている。何度も受講した委員も多いが、継続することが大事。来年以降も続けていきたい」と話していた。
(2020年7月23日付紙面より)
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海ノ民話のまちの認定で (串本町 )
海ノ民話のまちプロジェクト実行委員会が21日に串本町の田嶋勝正町長らを表敬訪問し、同まち認定証を贈りつつ年明けに町内の民話を題材にしたアニメーション作品の上映会とフィールドワークを開くことへの協力を求めるなどした。
同実行委員会は、子や孫など今後の世代を中心にして広く海への好奇心を喚起し行動を起こすムーブメントを生み出す目的で日本財団が展開する事業「海と日本PROJECT」の一環で2018年に発足。以来海にまつわる民話を発掘して込もる想い、警鐘、教訓を伝えるアニメ作品を制作する取り組みを進める一端で、同年と19年に各5自治体、20年に7自治体を民話ゆかりのまちとして認定している。
同町は串本町・海ノ民話のまち実行委員会を介して紹介された民話「お屋敷になったクジラ」にゆかりがあるまちとして、今年5月に認定。この民話は串本地内にある古民家・稲村亭(とうそんてい)建築の背景にある飢饉(ききん)救済と流木贈呈のいきさつを伝える民話の一つ「恩返しの家(稲村亭)」を原作とした内容で、年内に数分程度のアニメ作品を仕上げるという。
この日は海ノ民話のまちプロジェクト実行委員会の沼田心之介認定委員長(株式会社トマソン取締役)、串本町・海ノ民話のまち実行委員会事務局の吉川公一さん(=テレビ和歌山東京支社長)、テレビ和歌山の大越康臣・常務取締役らが来町。役場本庁町長室で田嶋町長と潮﨑伸彦教育長、南紀串本観光協会の宇井晋介事務局長、株式会社一樹の蔭の博多敏希代表取締役と面会し、沼田認定委員長から田嶋町長へ同まち認定証を贈呈した。
田嶋町長は「串本町は本州最南端に位置し、漁業をなりわいとして発展したまち。伝承の民話を映像化した作品をこの地で生まれた子どもにも見てもらい、海に親しみ串本町の魅力を感じてもらえたら」と応えて、今後の展開に期待。引き続き懇談をして両プロジェクトの趣旨や今後の流れを確かめたほか、海と日本プロジェクト関係の別件で灯台を擬人化したキャラクターで振興する新規事業への協力要請も併せてあった。
(2020年7月23日付紙面より)
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北山村長選も無投票で山口さん再選 (太地町議補選は宮川さんが初当選 )
任期満了に伴う太地町長選挙と、議員の死去に伴う同町議会議員補欠選挙(欠員1)が7日告示された。町長選は現職の三軒一高さん(72)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、三軒さんが無投票で5回目の当選を果たした。町議補選は新人の宮川茂さん(69)=無所属=が無投票で初当選した。
また、任期満了に伴う北山村長選挙も同日告示され、現職の山口賢二さん(70)=無所属=以外に立候補の届け出がなく、山口さんが無投票で2回目の当選を果たした。
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新宮市は6日、新宮市役所別館で令和2年度第1回「ごみ減量等推進審議会」を開いた。同審議会の開催は平成24年の一般廃棄物処理基本計画策定以降7年ぶりとなる。田岡実千年市長の諮問機関として今後、一般廃棄物処理基本計画の改定に伴う一般廃棄物の減量および再利用の促進などについて審議を行っていく。
市では、廃棄物の減量化などの課題を解決するため、平成14年度のクリーンセンター建設に併せ、ごみ袋の一部有料化やエコ広場方式による資源物の分別収集を実施。以降、可燃ごみの25%減量、資源物の61%増量を達成したが、その後は緩やかなごみ減量にとどまっている。
このたびの諮問は、クリーンセンター建設から17年が経過し、少子高齢化や人口減少などの影響でエコ広場の運営にも支障を来している現状を鑑み、市の抱える課題を検証し将来の展望を模索するために今後の施策を審議するのが目的。8回の審議会を経て意見を取りまとめ、来年3月に田岡市長に答申を行う予定。
第1回の開催に当たり、田岡市長から委員らに委嘱状が伝達された。また、会長に榎本義清さんが、副会長に中納哲史さんが選任された。
当局からは、今後のスケジュール案や市のごみ処理の現状などについて説明があった。和歌山県内30市町村と比較し「ごみ総排出量が8位なのに対し、直接搬入量は2位」「リサイクル率が27位」などを市の特徴として挙げた(平成29年度実績)。
また、▽エコ広場収集方式について、継続する方向で広域連携組織で協議を行う▽現状より分別の精度が上がるような施策を協議する▽クリーンセンターの建て替えについて、PFI方式(公共施設などの建設、維持管理、運営などを民間の資金、経営能力および技術的能力を活用して行う新しい手法)の導入も視野に入れた協議を行う―など、前回計画改定時の次期改定に向けた懸念事項の紹介もあった。
(2020年7月8日付紙面より)
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ターラマントラダンスを奉納 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で5日、ターラマントラダンスの奉納があった。北は北海道から南は沖縄まで、小嶋さちほさん(沖縄県在住)と地引知子さん(那智勝浦町在住)の呼び掛けによって集まった約20人が、歌や楽器、舞で新型コロナウイルス感染症や自然災害、争いなどの終息を願った。
ターラ(多羅菩薩)は仏教で信仰される女性の尊格。チベット仏教では観音菩薩の流した涙より生まれたとされており、衆生を救うため、愛や喜び、慈悲、癒やし、怒りなど21の変化身が伝えられている。
奉納では、歌と舞でターラの21の姿を表現。生きとし生ける者への祈りをささげた。本来は5月の奉納を予定していたが、新型コロナの影響を鑑み延期となっていた。有志らはこれまで熊野那智大社、熊野本宮大社で舞を奉納しており、同大社での奉納をもって結びとした。
奉納を終え、上野宮司は、同大社の主祭神である熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の本地仏が千手観音、熊野速玉大神が薬師如来であると説明した。ターラの21の姿に言及し、熊野牛王宝印(ごおうほういん)では同大社は48羽の烏(からす)文字で描かれていることなどを紹介。小嶋さんに対し「信仰の面でも沖縄のことを大切に思っている」と伝え、「これからも活動を続けてください」と激励した。
熊野地方を自身の魂のふるさとと話す小嶋さんは「さまざまな不安は怖れから来る。他人の軸で考えるのではなく、女性は特に自分の軸をしっかり持って真実を見極める強さが必要。こんな時だからこそ本質的なつながりを活発にしていたいといった祈りを込めました」。
地引さんは「優しさ、慈愛、力強さなど、自分の中の女神性が母なる地球とつながってエネルギーが生まれる。地球に感謝しながら共生していくことが大切」。助け合う時に強い力が生まれると述べ、学びのためにも活動を続けていけたらと話していた。
(2020年7月8日付紙面より)
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地震・津波想定して訓練 (相野谷中 )
紀宝町立相野谷中学校(佐藤光一校長)は2日、地震・津波を想定した本年度最初の避難訓練を実施。全校生徒20人が学校から約400㍍離れた高台に各自で逃げた。
地震、地震・津波、火災の三つを想定して年3回の訓練を計画。山間部に位置する同校は津波被害の危険性は低いが、今回の訓練を通して学校生活外で地震が発生した際、高台に避難する意識を持ってもらうことが狙い。
「緊急地震速報」が校内放送で流れると、生徒たちは強い揺れに警戒して机の下で身を守った後、ヘルメットをかぶってグラウンドに避難した。集合後、津波警報が発令され、すぐさま二次避難行動を開始。倒壊物を想定してヘルメットをかぶったまま高台まで走った。
約5分で高台避難が完了し、佐藤校長は「訓練でも真剣に取り組むことが大切。地震津波が発生したら自分の命は自分で守る。相野谷地区での津波発生はないかもしれないが、地区外で地震に遭ったらすぐに高台に逃げる。周りの人、地域の人など一人でも多くの命を守れるよう行動してほしい」と呼び掛けた。
(2020年7月8日付紙面より)
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勝浦認定こども園で七夕集会
7月7日は七夕。天の川で離れ離れになった織り姫とひこ星が1年に1度だけ再会できる日だ。那智勝浦町立勝浦認定こども園(井沼弘子園長、園児60人)では七夕集会が開かれ、園児たちが願い事を書いた短冊で笹を飾り、ゲームで楽しいひとときを過ごした。
園児たちは「たなばたさま」を歌い、クラスごとに「お医者さんになれますように」「大きくなったらお母さんみたいにおいしい料理を作れるようになりたい」などの願い事を発表。ゲームでは一人一人が星形の画用紙をビニールテープに貼り付け、天の川を完成させた。
教職員はブラックシアターで七夕行事の由来を話し、天の川に橋を渡すカササギの羽がぬれないよう、園児たちと「今夜は晴れますように」と願い事をした。
(2020年7月8日付紙面より)
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東牟婁支部大会が開幕 (県軟式野球連盟東牟婁支部学童部 )
水難事故想定し合同訓練 (那智勝浦町 )
那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は1日、同町の那智漁港と那智の浜で水難救助訓練を実施した。訓練には新宮警察署(小畑博昭署長)も参加し、互いの資機材や救助方法などを確認し連携強化を図った。
合同での実施は昨年に引き続き2回目。この日は「スローバッグによる溺者の救出(合同)」「鍵付はしごとバスケット担架を使用した救出」など、陸上への引き上げ救助方法の訓練に取り組んだ。
消防・警察合わせ14人ほどが参加。新宮署員は消防隊員から救助の方法や資機材の使用方法を学び、迅速な救助活動に生かせるように実践した。
消防隊員の指導の下、警察署員がスローバッグを投げる練習を実施。隊員が独自の訓練に取り組む様子も見学した。
最後は隊員たちが波消しブロックからの救出方法の検証に取り組んだ。
新宮署の新谷浩一警備課長は「現場によっては他の機関との連携が必要になる。機関の壁を超えた訓練を行うことで救出のスキルを上げることができる」と述べた。
関谷善文・那智勝浦町消防署長は訓練を振り返り、「互いの所有する資機材や共同作業の確認ができたことはとても有意義だったと思う。今後も互いの力を高め合えることができれば」と語った。
(2020年7月3日付紙面より)
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新宮市は、令和3年度に和歌山県での開催が予定されている「紀の国わかやま文化祭2021」(第36回国民文化祭、第21回全国障害者芸術・文化祭)に向け、実行委員会(会長・田岡実千年市長)を組織した。1日に市役所別館で設立総会、第1回総会が開かれ、会則や事業計画などについて話し合った。
国民文化祭は、文化活動への参加の意欲を喚起し、地方文化の発展に寄与するとともに国民生活のより一層の充実に資することを目的とする全国規模の文化の祭典。
全国障害者芸術・文化祭は障害者の芸術や文化活動への参加を通じて障害者の生活を豊かにし、障害への理解と認識を深め、障害者の自立と社会参加の促進に寄与することを目的に開催している。2017(平成29)年からは国民文化祭と同じ期間に開催されている。
両大会とも和歌山県では初の開催で、キャッチフレーズは「山青し 海青し 文化は輝く」。また、県内では同年に、文化部のインターハイとも称される第45回全国高等学校総合文化祭の開催も予定しており、こちらも県初開催となる。
実行委員会設立に当たり、田岡市長が「国体、ねんりんピックに続いて全国規模の祭典が和歌山県で開かれるのは喜ばしいこと。県の文化振興にとって重要な契機となるだけなく、市としても文化複合施設が完成する年であり市を上げて盛り上げなければならない」。行政のみならず市民の力が欠かせないと協力を求めた。
市では現在建設中の文化複合施設を会場とし、「しんぐう文化博覧会(仮称)」「熊野歴史文化シンポジウム(仮称)」「手話狂言」などの事業を予定している。
委員からは施設の建設状況について質問があり、田岡市長は「設計監理者と協議する中で、確実に来年の秋に開館できるよう準備を行っている」と説明した。
同文化祭は来年10月30日(土)から11月21日(日)までの日程で開催。また、今年宮崎県での開催を予定していた「国文祭・芸文祭みやざき2020」は新型コロナウイルス感染症の影響で来年への延期が決定している。
□ □
実行委員会委員は次の皆さん。
▽会長
田岡実千年(新宮市長)
▽副会長
鈴木啓司(市文化協会長)
須川暁廣(市障害者団体連絡協議会)
▽委員
榎本鉄也(市議会議員)
上野 顯(熊野速玉大社宮司)
関 康之(新宮商工会議所会頭)
里中陽互(市観光協会長)
岡 知行(新宮ロータリークラブ)
村尾久彦(新宮ライオンズクラブ)
森 常夫(美熊野福祉会)
吉田元紀(市校長会会長)
池上博基(近畿大学附属新宮高校・中学校長)
前田成穂(新宮高校長)
東 啓史(新翔高校長)
榎本貴英(県立みくまの支援学校長)
速水盛康(市教育委員会教育長)
平見仁郎(市教育部長)
田中幸人(市健康福祉部長)
▽監事
田中信秀(市社会福祉協議会長)
中瀬古友夫(熊野学研究委員会委員長)
▽事務局
市文化振興課市民文化係
市福祉課障害福祉係
(2020年7月3日付紙面より)
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鈴木知事と西田町長が対談 (紀宝町 )
鈴木英敬知事と紀宝町の西田健町長による「1対1対談」が1日、紀宝町防災拠点施設であった。対談を前に、同町鵜殿の新宮紀宝道路熊野川河口大橋建設現場を視察した鈴木知事は「工事の進捗(しんちょく)が目に見えてくると町民の皆さんも実感が湧くと思う。今後もしっかり頑張っていきたい」と述べた。
1対1対談は、市町の具体的な課題を知事と市町長がオープンな場で議論し、課題解決に向けて一歩でも前に進めることが目的。同町議会議員と藤根正典、谷川孝栄両県議らが傍聴した。
対談の冒頭、鈴木知事は新型コロナ対策として県民、事業者、医療関係者の協力に感謝し「今後も感染予防、経済の再生を両立していきたい」と示した。
あいさつした西田町長は、鈴木知事が全国高速道路建設協議会の筆頭副会長就任によるさらなる道路整備の推進に期待を込めた。この後、町の課題を盛り込んだ3項目について意見を交わし、鈴木知事は「来年で紀伊半島大水害から10年の節目を迎える。紀宝町の危機管理対策は県や全国でも先進的な取り組み。県としてもしっかり支援したい」と語った。
□ □
西田町長は、新宮紀宝道路の早期完成と紀宝熊野道路の早期工事着手、紀勢線が全線開通するよう高規格幹線道路網の整備促進と、県道小船紀宝線(鮒田~浅里)の整備を求めた。
鈴木知事は、新宮紀宝道路の三重県側に41億円の予算が計上されたこを挙げ、工事発注が早まるよう埋蔵文化財の調査を集中的に行うとした。県道小船紀宝線の整備が本年度の国、県の補助金事業に採択されたことを伝え「スピード感を持って対応したい」と応じた。
□ □
紀の宝商品券や子育て世帯、一人親家庭への給付金、高齢者、妊婦へのマスク配布、飲食店支援など町独自の支援策を紹介した西田町長は、第2波に備えた感染拡大防止対策と経済的支援の充実を求め、これまでの支援事業にもれた事業者への支援拡充の検討を要請した。
第2波が起こった場合でも経済と地域医療を止めないと示した鈴木知事は、支援金についても検討するとした。
□ □
濁水対策に関連し、西田町長はダム機能の在り方についても言及した。鈴木知事は「濁水対策は喫緊の課題。堆積土砂、砂防事業、治山事業を進め、濁水対策を図っていきたい。ダム対策についても町と連携して対策を進めたい」と応答した。
(2020年7月3日付紙面より)
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県立串本古座高校(左近晴久校長)のグローカルコース2年生20人が6月30日、串本町在住の化石収集家・左向幸雄さん(57)の収蔵庫を訪ねて実物を観察する機会を持った。
この授業は、科目・海洋環境の一環。左向さんが昨年8月に潮岬地内に展示場風の収蔵庫を設けたことを知り、海の古生物の化石も多い点で関心を高める良いきっかけになるのではと考えて見学を申し入れたという。
左向さんは小学生の頃から化石に興味を持ち半世紀にわたり収集と研究を続けている有識者。おととし夏に妻の実家の一角を借りて収蔵庫を建て、兄らと8カ月がかりで展示ケースや収蔵棚などの内装を手作りして展示場風に仕上げた。
化石は展示ケースに収めている分だけで700点以上あり、動植物両面で古生物が幅広くそろう。海にまつわる動植物も多く、自ら採集し国内外からの譲渡や購入で集めたそう。愛好者の間では串本町も有名な産出地の一つで、近隣も含め紀伊半島産出の化石を集めた展示ケースも設けてそのことを伝えている。
生徒の課題は特に興味が湧いた化石について発表することで、この日は6時間目と7時間目を使って実物観察に臨んだ。左向さんは最近の学生の傾向に配慮し化石以外に鉱石も若干準備して歓迎。生徒は順番に鉱石類や加工中のアンモナイトの化石に触れながら気になる化石を探し出し、じっくりと観察し左向さんから情報をもらうなどした。後日興味を持った化石について発表し合う形で成果を共有し、全体で関心が高かった化石を左向さんに伝えるという。
知人などに紹介したことはあるが、地域から大人数を迎えたのは南紀熊野ジオパークガイド以来だそう。「自分たちが暮らす大地をよく知らないというのも何だかさみしい話。今日の見学を通して地学に興味を持ち、何気なく落ちている石一つにもたどってきた歴史があることや串本は化石でも有名なことを少しでも感じてもらえたら」と20人の今後に期待した。
(2020年7月3日付紙面より)
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