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2021年11月30日
1 町民の安心安全目指し
 消防団員が訓練に汗流す  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町消防本部(湯川辰也消防長)は28日、町立勝浦小学校グラウンドで令和3年度の町消防団員教養訓練を実施した。訓練では、町消防団(下地将仁団長)の団本部や第1~8分団から41人が参加。消防職員指導の下、新任教養訓練や幹部教養訓練に取り組んだ。

 同訓練は2年に1度行われ、新入を含む団員と幹部団員がそれぞれ、有事に備えて訓練の練度を高めることを目的としている。

 開講式では堀順一郎町長が町には避難困難地域が多数存在することを挙げ、町内の避難設備などを紹介。訓練については「参加いただきまして感謝しています。町民の安心安全はもちろんのこと、緊急時の皆さま自身の安全確保と迅速な対応につながるよう、素晴らしい訓練になることを祈念している」。

 下地団長は多忙でコロナ禍においても訓練に参加した団員に感謝を述べ、「訓練を通して団体行動や厳正な規律の保持と安全、確実、迅速な行動を身に付けていただきたい。地域防災の要として、町民が安全、安心に暮らせる町を目指し、訓練を重ね消防力の強化に取り組み、団員一丸となって災害に対応していく所存であります」と訓示した。

 新任教養訓練では▽集合位置▽整列順序▽基本の姿勢▽休めの姿勢▽まわれ右▽敬礼▽速足行進▽かけ足行進▽ロープワーク▽ホースの取り扱い―などを、幹部教養訓練では▽隊形▽集合および整頓▽指揮位置▽各個訓練指揮―などをそれぞれ学んだ。

 下地団長が幹部団員に直接指導する場面もあった。各団員は堀町長や湯川消防長らが見守る中、懸命に訓練に取り組み、汗を流していた。

(2021年11月30日付紙面より)

新任教養訓練で行進に励む団員=28日、那智勝浦町立勝浦小学校
幹部団員が幹部教養訓練に取り組んだ
2021年11月30日
2 夜空と海上に大輪の花
 医療従事者にサプライズ花火で感謝示す  (熊野市 )

 新型コロナウイルス感染症対策で大きな貢献があった医療従事者に感謝するサプライズ花火が26日夜、熊野市によって同市木本町の木本港防波堤(ケーソン)から打ち上げられた。闇に包まれた大空と海上を約900発のスターマインが華麗に彩り、会場に感動の輪が広がった。

 県と市の発表によると、同市では9月30日に23人目の陽性者が発表されて以降、新たな感染者が確認されていない。ワクチン接種も順調に進み、県でも上位の実績を誇る。これらの状況に導いた医療従事者の努力と協力に感謝しての打ち上げで、堤防上に観覧席を設けて135人を招いた。混乱を招かぬよう開始前の午後5時過ぎには防災行政無線で案内したこともあって、防寒着に身を包んだ家族連れや友人同士など三々五々集まり、師走前の花火ショーを楽しんだ。

 打ち上げ時間は約10分と短いものの、ごう音とともに広がる花火は迫力十分。医療従事者らを楽しませるとともに、市民やその子どもたちからも「うわー、きれい」「すごい」と歓声が。25日から釣りに来ているという大阪府の男性(69)は「熊野へは何度も来ているが、ここで花火を見たのは初めて。明日は大漁の予感がする」と喜んでいた。

(2021年11月30日付紙面より)

夜空と海上を彩るスターマイン=26日、熊野市の七里御浜海岸
2021年11月30日
3 木曜島遺族会が顕彰碑美化
 野球部員らの作業応援得て  (串本町 )

 木曜島遺族会(坂井敏生会長)が28日、串本町潮岬にある顕彰碑の美化に取り組んだ。今回は県立串本古座高校硬式野球部とその後援会から広がったボランティアも作業を応援。30人がかりで建立当時の整然とした状態を取り戻した。

 この顕彰碑は、明治~昭和初期の潜水による貝採取事業など従事のためオーストラリアへ渡ったふるさとの先人の功績を後世に伝える目的で1998年、当時の町長ら発起人が本土から渡航先に最も近い本州最南端そばに建立した。

 以降、現地への墓参が難しい遺族が訪れて先人をしのぶ場ともなっていて、気持ちよく過ごせるよう同遺族会は盆前と正月前の年2回、美化の奉仕をしている。

 今年は新型コロナウイルスの影響で盆前の奉仕を中止したため、この日は1年ぶりの実施。会員10人ほどが早朝に集まり、草刈りや碑の水拭きなどをした。今回の応援は過去に協力した後援会員の勧めで広まったそうで、同部からは種井祐貴主将(2年)ら部員6人が参加。ボランティアと共に会員が刈った草を集めて運び去るなどの協力をした。

 会員らは「年々高齢化が進んで大変になっているので、今回の応援は本当にありがたい」と喜びの声。種井主将は「今年から後援会ができ、寄付集めなど応援していただいていることに恩返ししようと思い勧めに応えました」と話し、この協力が少しでも地域への応援になることを願って作業に打ち込んでいた。

 坂井会長は今回の接点の延長でふるさとを支えるために移民した先人への関心を持ち、いつか木曜島とも接点を持ってくれることを願いつつ今回の若い世代の応援を喜び感謝していた。

(2021年11月30日付紙面より)

野球部員ら若い世代の応援も得て顕彰碑一帯を美化する木曜島遺族会の会員=28日、串本町潮岬
2021年11月30日
4 お薦め本の魅力を紹介
 ビブリオバトル新宮  (新宮市 )

 新宮市下本町の文化複合施設「丹鶴ホール」大小会議室で27日、「中高生読書まつり・ビブリオバトル和歌山大会」の予選を兼ねた「令和3年度ビブリオバトル新宮」が開催された。中学生の部3人、高校生の部5人が出場し、オーディエンス(観戦者)に向けてお気に入りの一冊を紹介した。

 市教育委員会、市立図書館が主催。ビブリオバトルはバトラー(発表者)が自身のお薦めの本について1人5分間紹介し、オーディエンスが最も読みたくなった「チャンプ本」を投票で選出するもの。コミュニケーションゲームとしての楽しさを味わうことも重視され、読書推進活動として全国的な広がりを見せている。

 出場者は、あらすじや自身の体験を交えて本の魅力を紹介。応援に訪れた保護者や友人、学校関係者たちも熱心に耳を傾けた。

 投票の結果、中学生の部で大矢胡春さん(城南中2年)の「元彼の遺言状」、高校生の部で小屋敷卓真君(近大新宮高2年)の「FACTFULNESS(ファクトフルネス)~10の思い込みを乗り越え、データを基に世界を正しく見る習慣~」がチャンプ本に選ばれた。2人は12月26日(日)に和歌山県立図書館で開催予定の和歌山大会への出場権を手にした。

 大矢さんは「他の人たちの表現が上手だった中、自分の思いが伝わりうれしい。県大会でもこの本の魅力を知ってもらえるように頑張りたい」。小屋敷君は「もう少し伝えられたのではと思いますが、結果としてはよかったです。県では、もっと良いスピーチができるように準備をしていければ」と意気込みを語っていた。

(2021年11月30日付紙面より)

和歌山大会への出場を決めた大矢胡春さん(左)と小屋敷卓真君=27日、新宮市下本町の丹鶴ホール(一時的にマスクを外して撮影)
オーディエンスに本の魅力を伝えた
2021年11月30日
5 新成人が社会への貢献誓う  10カ月遅れで成人式挙行  (紀宝町、御浜町 )
2021年11月30日
6 「いざというとき」に備えて  東京海上日動が防災授業  (新宮市 )
2021年11月30日
7 人権尊重の精神豊かに 人権・同和啓発作品表彰式 (那智勝浦町)
2021年11月30日
8 年を取ることを学ぶ  太田小で高齢者&車いす体験  (那智勝浦町 )
2021年11月30日
9 タウンガーデンにイルミ設置  12月から点灯開始  (新宮市 )
2021年11月30日
10 夢の「甲子園」目指して  Start Up Me 硬式野球  (新宮高校硬式部OB会 )
2021年11月30日
11 マルシェ形づくりにぎわう  互盟社で「むつこの器展」  (古座川町 )
2021年11月30日
12 人権課題の捉え方教わる 紀南教育事務所迎えワークショップ (潮岬中)
2021年11月30日
13 家族らに活動の成果披露  明神小中合同学習発表会  (古座川町 )
2021年11月30日
14   
2021年11月26日
15 早急な常勤医師確保を
 自治会連合会が要望書提出  (新宮市 )

 新宮市自治会連合会の榎本義清会長、西孝・貞宗孝史両副会長は24日、市役所を訪れ、田岡実千年市長と榎本鉄也議長に市立医療センター産婦人科常勤医師の早急な確保などを求める要望書を提出した。要望書を受け取った田岡市長は「一丸となって医師の確保に努めたい」と返答した。

 地域の中核病院として、年間約300件の分娩(ぶんべん)を行ってきた市立医療センター産婦人科。常勤医師2人のうち1人が退職することが決定したことに伴い、「後任の医師が確定していない状況下では、安全で安心な医療の提供が担保できない」といった理由から、来年3月1日(火)以降の分娩予約休止を発表している。

 要望書はそういった不測の事態に対し、早急な状況打開と必要とする医療の確実かつ持続的、効率的提供を求めるもの。

 榎本会長は「地域の産婦人科医療の拠点病院としてなくてはならない医療機関。子どもを産める環境がなくなってしまえば、広範な地域の市民生活に大きな影響を及ぼすだけではなく、人口減に歯止めがかからなくなってしまう。分娩予約休止の事態は単に妊産婦だけの問題ではなく、この地域に住む住民の共通する問題である」と要望書の概要を説明。「常勤医師を早急に確保し、来年3月以降の分娩予約を早急に開始」するよう求めた。

 さらに、榎本会長は「分娩予約の休止は市民として到底のむことはできない。医師確保に向けた尽力は重々承知しているが市民の生命に関わること。緊急課題として全庁挙げて取り組んでほしい」と伝えるとともに、協働する意志も見せた。なお、常勤医師は指導員の立場として、10年以上の経験を有することが条件になるという。

 要望を受け、田岡市長は「事態を重く受け止めている。近隣町長も動いてくれている。地元選出の国会議員の方々の力もお借りし、あらゆる手を尽くしたい」と話した。

(2021年11月26日付紙面より)

(左から)貞宗孝史副会長、榎本義清会長、田岡実千年市長、西孝副会長=24日、市役所(一時的にマスクを外して撮影)
榎本会長(左)が田岡市長に要望書を手渡した
2021年11月26日
16 冬の風物詩シーズンイン
 田原川河口域などで海霧  (串本町 )

 串本町田原でいよいよ、まちの冬の風物詩ともなっている海霧が見られるようになった。

 町の観光カレンダーに登場することも多い海霧は、夜半から未明まで夜空が晴れ渡り風も弱く冷え込みが増す明け方に起こることが多い「神出鬼没」の自然現象。見られる場所はもっぱら河口域で、とりわけ田原川の河口域は国道42号沿いから見て東方向を眺める形となり朝日に照らされて輝き浮かぶ光景の荘厳さで撮影愛好家の定評を集めるところともなっている。

 25日は東のかなたに雲がたなびき朝日が出るまで少し時間がかかったが、雲を越えて陽光が届き始めると海霧も灰色から一転して黄金色の輝きを増し明け方独特の群青色の海を覆い隠した。

 スペースポート紀伊前の国道温度計が示していた午前7時前の気温は5度。今はシーズンインの時期で立ち上がる勢いはまだ鈍かったが、この日は河口域一帯を覆い尽くすほどに広がりを見せていた。町内ではこの日、田原川のほか古座川の河口域(九龍島=くろしま=前)でも同様に勢いは鈍いものの海霧が広く立ち上がる光景が見られた。

(2021年11月26日付紙面より)

田原川河口域を覆う冬の風物詩・海霧=25日、串本町田原
2021年11月26日
17 厳かに神事執り行う
 烏止野神社、神内神社で例大祭  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の烏止野(うどの)神社(田中安弘宮司)と神内の神内神社(宮地秀直宮司)で23日、秋季例大祭があった。例年、例大祭に合わせて鵜殿地区は「うどのまつり」、神内地区は「神内まつり」を開催し、祭り一色に染まる。今年は昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で両地区とも中止としたが、例大祭は厳かに営まれた。

  □     □

■烏止野神社



 烏止野神社では、五穀の収穫を祝う新嘗祭(にいなめさい)と例大祭が営まれた。熊野水軍子供太鼓が演奏奉納した後、神社関係者ら少人数が参列し、田中宮司によって神事が進められた。

 浦安の舞は、いずれも鵜殿小学校5年の井上琴音さん、長田結衣さん、芝鼻美唯菜さん、畑彩花さんが奉納。地域の平和や心の安寧を願い、境内に大輪の花を咲かせた。

 神社総代会の中道渉会長は「境内には地区住民も集まってくれた。来年は餅ほりも再開したい」と述べ、新型コロナの早期終結と再び神社境内が地区の人たちであふれるにぎわいを祈念した。

  □     □

■神内神社



 神内神社の例大祭には、下澤深総代会長、川原田規泰区長、浅田和江町議会議員、老人クラブ「福寿会」の瀧之上勝会長らが参列した。

 宮地宮司による神事が執り行われ、満19~77歳の12人が厄払いを受けた。神事後、宮地宮司は干支(えと)や還暦の意味を伝え、「昨年、今年は新型コロナウイルスの心配事が多い年だったが、来年こそは明るい年になってほしい。神様は皆さんのことを見て下さっている。コロナや風邪に負けず、元気に過ごしてほしい」と述べた。

(2021年11月26日付紙面より)

舞姫4人が浦安の舞を奉納=23日、紀宝町の烏止野神社
神社関係者が地区の安泰を祈念=紀宝町の烏止野神社
神内神社で執り行われた例大祭=同日、紀宝町神内
2021年11月26日
18 津波から逃げ切ろう! 下里中3年がゲームで学ぶ (那智勝浦町)

 那智勝浦町立下里中学校(布引伸幸校長)で22日、県による出張減災教室が開かれた。3年生32人が4グループで「きいちゃんの災害避難ゲーム」に取り組み、津波からの避難や避難所運営について考えた。

 「きいちゃんの災害避難ゲーム」は津波による犠牲者ゼロを目指し、災害時の迅速な避難行動や円滑な避難所運営について実践的に学べる防災学習ツールとして、今年3月に発表された。

 ゲームの「津波から逃げきろう」編は、南海トラフ地震(M8・7)が発生し、津波が来るまでの30分以内に安全な場所へ逃げなければならない状況を想定。1回目、プレーヤーは事前準備をせず、家の中の必要そうな物をかき集めて町中を逃げるという設定で実施。津波から逃げ切れたのは1グループのみだった。

 2回目は、事前に非常用持ち出し袋の準備や、訓練による避難場所の確認を実施している前提でゲームをし、状況を判断しながら全員が生き延びることができた。

 この日は「避難所を運営しよう」編も実施。ライフラインが途絶えた小学校で避難所運営を担う立場になり、さまざまな問題が起こる中でどのような判断を下すかを考えた。

 宮井聡子さんは「『地震後に家のブレーカーを落としていなくて火災が発生』などのことが次々に起こり、たくさんの状況を想定しておく必要があると感じた」。谷唯央(いお)君は「防災バッグの準備やブロック塀の補修、家具固定、住宅の耐震化などの事前準備をしておくことで、スムーズに逃げられることが分かった」と話していた。

(2021年11月26日付紙面より)

ゲームに取り組む生徒たち=22日、那智勝浦町立下里中学校
2021年11月26日
19 多様性など知る機会に  熊野初のレインボーフェスタ  (那智勝浦町 )
2021年11月26日
20 レザークラフトに挑戦  中央児童館で「ブレスレットをつくろう」  (新宮市 )
2021年11月26日
21 山に感謝、木々の成長祈願 新中会が山神祭営む (新宮市)
2021年11月26日
22 交通安全活動に寄与  熟年クラブに感謝状  (那智勝浦町 )
2021年11月26日
23 全市民に5千円支給  12月議会提出の議案説明  (新宮市 )
2021年11月26日
24 家族にお花をプレゼント  三輪崎保でフラワーアレンジ  (新宮市 )
2021年11月26日
25 今後の連携強化を図る  熊野川・蓬莱両地区交流グラウンドゴルフ大会  
2021年11月26日
26 来年のえと「寅」絵馬 熊野本宮大社が新宮駅へ 
2021年11月26日
27 会員21人で40点を飾る  第14回黒洋画会秋季展  (串本町 )
2021年11月26日
28 明神小拠点にし合同練習  ジュニア駅伝参加選手ら  (古座川町 )
2021年11月26日
29 学生に趣旨を伝え実感託す  和深で「インフラDX」体験  (国土交通省 )
2021年11月26日
30 学びへの評価求めて臨む  潮岬中で学習発表会など  (串本町 )
2021年11月26日
31 防災倉庫周辺で草刈り作業  飯盛自主防が取り組む  (紀宝町 )
2021年11月26日
32 骨の健康度をチェック  子育て支援センターで母親ら  (紀宝町 )
2021年11月26日
33 長年の消防功績たたえる  向井住和さんに叙勲伝達  (紀宝町 )
2021年11月26日
34 お悔やみ情報
  
2021年11月23日
35 「まぐろ缶おいしいですよ」
 仲之町商店街で新翔マーケット  (新宮市 )

 新宮市の仲之町商店街で20日、「新翔マーケット」の販売実習が開催された。県立新翔高校のボランティア生徒9人が同校オリジナルの「新翔まぐろ缶」をはじめとする「なごみあきない商品」を販売。「まぐろ缶、おいしいですよ」と元気な声が響き、地元住民や保護者、同校卒業生らでにぎわった。

 同商店街とのタイアップ企画。「新翔マーケット」はこれまで文化祭などで実施してきたが、新型コロナウイルス感染拡大が落ち着きを見せる中、地域との連携・協働を模索する中で実施に至った。

 「なごみあきない」は和歌山県商業教育研究会が設定する統一ブランドで、県内商業系高校が地元企業と連携して行う商品開発を支援。和歌山の「和」と商業の「商」を取って名付けられた。

 「新翔まぐろ缶」は同校が勝浦漁業協同組合「まぐろ体験CAN」と協力して製造したビンチョウマグロのしょうゆ煮の缶詰。この日はその他にも、和歌山商業高校のあられ(7種類)、笠田高校のせんべい(4種類)、和歌山高校の「ぷるぷる娘キャンディ」、神島高校の梅あられ、南部高校の梅ジャムが販売された。同校吹奏楽部(太田誇音(かのん)部長)による演奏もあり、「学園天国」や「風になりたい」「宝島」などの軽快な楽曲で観客を盛り上げた。

 商品を買い求めた70代の女性は「孫が吹奏楽部のメンバーで、大ファンなんです。販売されている商品も一通り全部買いましたが、あられなども上手に作ってあって、おいしそうです」。

 販売をした小西なおさん(3年)は「生徒会で和歌山市でも販売をして楽しかったので、今回も参加しました」。山下心優羽さん(同)は「やっぱり地元なので『新翔のやから』と買ってくれる人が多く、うれしいです」と話していた。

(2021年11月23日付紙面より)

ボランティア生徒が商品販売=20日、新宮市の仲之町商店街
新翔高校吹奏楽部が演奏
2021年11月23日
36 指定の木々まもなく見頃
 古座川筋各所で色づき進む  (古座川町 )

 古座川筋で木々の色づきが進んでいる。見頃の木が点々と見られる中、著名な子授けイチョウや地蔵モミジはこれからが見頃に差し掛かりそうな状況だ。

 子授けイチョウは古座川町三尾川(みとがわ)の古傳山光泉寺に伝わる木。樹高約30㍍、幹回り約6㍍、推定樹齢約400年とされ、県内最大級であり枝から垂れ下がる複数の気根に触れると子宝に恵まれるという信心もあり、色づく時期には町内外から多くの鑑賞を集める。同町も天然記念物に指定し、周囲に駐車場や公衆トイレを整備し利便を図るところとなっている。

 同寺は例年11月23日に法会「いちょう祭」を営んで鑑賞を促しているが、今年は新型コロナウイルス感染症予防のため休止。21日時点で色づき半ばに達し落葉が始まった段階で、例年ほど荒天にさらされておらず葉は多め。鑑賞に訪れた町民は青みも残る状態を見て「まだ少し早いか」と話し、まもなく見頃となる状況を期待していた。

 地蔵モミジは同町田川にある清流山瀧川寺に伝わる木で、子授けイチョウとともに町の天然記念物に指定されている。推定樹齢は200年余りで、町内でも特に大株で境内から眺めるロケーションで安定評価を得ている。20日時点で枝先がようやく色づき始めた段階で、来週ごろに見頃を迎えそうな状況だった。

 同寺は道の駅瀧ノ拝太郎から小森川方面へ約8・7㌔進んだ左手にあるが、同駅より先の道幅は1車線と狭く通行時は対向車への注意が必要となる。

(2021年11月23日付紙面より)

古傳山光泉寺の子授けイチョウ=21日、古座川町三尾川
清流山瀧川寺の地蔵モミジ=20日、古座川町田川
2021年11月23日
37 尊い命が守られるように
 初の「生命のメッセージ展」  (新宮市 )

 新宮市の王子公民分館は20日、市立王子ヶ浜小学校体育館で熊野地域で初となる「生命(いのち)のメッセージ展in新宮」を開催した。会場には遺族が制作した、理不尽に生命を奪われた犠牲者を型取りメッセージを託した30人分の「メッセンジャー」が展示され、NPO法人「KENTO」代表の児島早苗さんが「生命(いのち)を越すものはない」を演題に講話した。200人以上が来場し、メッセンジャーを見つめ、講演に耳を傾けることで命の尊さや重さについて、改めて理解を深めていた。

 同展は殺人や悪質な交通事故、いじめ、医療過誤、一気飲ませなどの結果、理不尽に人生を断ち切られた犠牲者が主役のアート展。犠牲者一人一人の等身大の人型「メッセンジャー」(硬質発泡材)に遺品の靴、残された遺族がつづったメッセージが添えられているもので、向き合う者に命の重さや尊さを訴えている。

 2018年に最愛の母・中尾叔子さん(享年85)を交通事故で亡くした紀南交通事故被害者の会代表の中岡貴恵さんは、(公社)紀の国被害者支援センターの紹介で児島さんと交流を持つことに。

 この日は新宮警察署から職員5人ときしゅう君も参加。児島さんが会員のNPO法人「いのちのミュージアム」(鈴木共子代表理事)が開催する「生命のメッセージ展」に参加することが決まり、同市での開催に至ったいう。中岡さんは5日、同市佐野の自宅で同展に展示するための「メッセンジャー」を制作している。

 当日、野尻和則分館長が「開催に当たり関係者の皆さまに感謝を述べたい。今後、地域から事故や犯罪が発生しないように取り組んでいきたい」とあいさつ。

 児島さんは自身の息子を亡くした当時の状況と心境を振り返り▽交通事故が軽くとられがちであること▽18年間、無料で配布している「交通事故対応マニュアル」の冊子を息子の同級生らと作成した▽家族が交通事故に遭遇したことを想像する疑似体験▽国内では戦後74年間で交通事故による死者が約95万人を超えていること▽「生命のメッセージ展」を授業として取り上げてくれる学校が増えていること―などを話した。

 犠牲者や来場者自身、その家族の一日の無事を祈って、黙とうがささげられた。児島さんは「交通事故をゼロにし、犠牲者も加害者もなくすことが私たちの願い。不可能じゃない。『ありがとう』や『ごめんね』が言えるのは自分自身が生きているからであり、言う相手が生きているから。先延ばしせずに、今日、大切な方に伝えてください」と涙を流し訴えた。

 中岡さんは母のことやこれまでの経緯に触れ、「新宮市でも開催したい思いを(市議会議員の)濵田雅美さんに相談し、声を上げてくれたことで多くの方々の協力の下、開催に至った」と感謝。

 交通事故について「事件・事故は人ごとではない。誰もが被害者にも加害者にもなりうることを知っていただきたい。奪ってしまうものの重みを考えるきっかけとなり、尊い命が一つでも守られていくことを願っています」と語った。

 家族と共に会場に訪れていた近畿大学附属新宮中学校3年の𠮷良和子さんは「命について深く考える機会を頂いた。私自身、生活する中で、道を歩くときでも命の大切さなどを考える気持ちが欠けていたと思う。これからは事故防止など、自分自身にできる範囲で進めていきたい」と話していた。

(2021年11月23日付紙面より)

メッセンジャーを見つめる来場者ら=20日、新宮市立王子ヶ浜小学校
児島早苗さん
2021年11月23日
38 LGBTQや多様性知って
 熊野初のレインボーフェスタ  (那智勝浦町 )

 レインボーフェスタ和歌山実行委員会は21日、那智勝浦町のブルービーチ那智で熊野地域で初となる「RAINBOWFESTA in wakayama NACHIKATSUURA(レインボーフェスタin和歌山那智勝浦)」を開催した。多様性を分かち合う場として開かれた催しには多くの来場者が訪れ、にぎわっていた。

 レインボーフェスタとは性的少数者(セクシュアルマイノリティー)やLGBTQについて理解を広めるとともに、一人一人が持つ「性の多様性」を祝福し、分かち合う場として、全国各地で実施されている催し。

 県内では5年前から和歌山市で開かれている。開催に声を上げたのはトランスジェンダー(性別越境者)当事者である丸山都(みやこ)さんだ。丸山さんは生まれ故郷である同町でのフェスタを企画。関係者の協力の下、今回に至ったという。

 当日、入場時に検温と消毒を行い、配布のリストバンドを装着した人のみが会場内のサービスを受けられるなどの感染症対策にも取り組んだ。

 フェスタでは楽器やバンド演奏、ダンス、歌などが会場を盛り上げた。また、地元商店などの飲食や販売ブースには行列ができたほか、輪投げやスーパーボールすくいなどを楽しむ子どもの姿も見られた。午後からは丸山さんと、トランスジェンダー当事者である乾菜月さんがトークショーを行った。二人は来場者から集めた質問について回答するなどした。

 会場を訪れていた堀順一郎町長は「多くの方に町を訪れていただける催しに感謝している。町として人権研修などに力を入れていきたい」。

 丸山さんは「予想以上にご来場いただきうれしい。熊野地域にも自身の性について悩みを持った方がいることや、多様性を知っていただけたら幸いです。今後も継続していきたい」と笑顔で語った。

(2021年11月23日付紙面より)

盛り上がった熊野地域初のレインボーフェスタ=21日、那智勝浦町のブルービーチ那智
丸山都さん
2021年11月23日
39 講演会や展示で趣旨普及  ふれあいいきいきまつり  (串本町 )
2021年11月23日
40 丹鶴体育館改修工事完了  12月から利用再開へ  (新宮市 )
2021年11月23日
41 俳句と歩み98年  新宮市の辻本英雄(漂汀)さん  
2021年11月23日
42 腸内環境改善にからし!?  研究コンクールで佳作  (新宮高校 )
2021年11月23日
43 地域に残る伝説を調査  神倉小4がふるさと学習  (新宮市 )
2021年11月23日
44 さまざまな研究テーマで  1・2年合同ポスター発表  (新宮高校 )
2021年11月23日
45 熊野尾鷲道路全線開通に感謝  東紀州に高速道路をつくる会  
2021年11月23日
46 災害救助犬を知ってほしい  「さがせ!ミック」の朗読と講演会  (紀宝町 )
2021年11月23日
47 学習発表や地域との交流も  鵜殿、井田、神内、相野谷の各小で  (紀宝町 )
2021年11月23日
48 会場がパリの雰囲気  「丹鶴ホール」でシャンソンコンサート  (新宮市 )
2021年11月23日
49 感謝伝えるコンサート  那智勝浦吹奏楽団  (那智勝浦町 )
2021年11月23日
50 舞台彩る伝統の美  第11回新宮市伝統芸能大会  
2021年11月23日
51 歌声と田楽が観客魅了  「熊野音楽祭」に小柳ゆきさん  (熊野那智大社 )
2021年11月23日
52 紀の国わかやま文化祭、閉会   
2021年11月23日
53 お悔やみ情報