那智勝浦町で起工式 (国土交通省など )
那智勝浦町天満の町体育文化会館で25日、一般国道42号串本太地道路の起工式があった。国土交通省や和歌山県、関係・近隣自治体関係者、地元選出国会議員ら約200人が出席。くわ入れや餅つきなどをもって工事の順調な進捗(しんちょく)を願った。
2019年度に全線事業化された紀伊半島一周高速道路(近畿自動車道紀勢線)。串本太地道路(太地IC〈仮称〉~串本IC〈仮称〉)は、18年度に新規事業化した。区間は那智勝浦町八尺鏡野(やたがの)~串本町鬮野川(くじのかわ)の延長18・4㌔で総事業費は900億円。
20年度から用地買収を進めており、用地取得率は面積で39%(今年3月31日現在)。今月中旬に太地IC付近の道路改良工事に着手している。
式典開催に当たり、国交省の村山一弥道路局長が「皆さま方の協力を得ながら早期完成を目指したい」と式辞。仁坂吉伸知事が、関係者や地域住民の協力や自民党の二階俊博衆院議員らの尽力に感謝を伝え「この地域は観光資源も多くいろんなものがそろっている。このインフラを基に私たちのまちづくり、地域づくりを進めていきたい」とあいさつした。
二階議員は「道路を活用して、その次にある観光や産業などさまざまな振興につなげていくことが大事。道路が良くなれば観光地として素晴らしいことは全国の人たちが知っている。将来、地域の子どもや孫から賞賛を浴びることができるように、地域の発展に真剣に取り組んでいきたい」と祝辞。
世耕弘成・自民党参院幹事長は「道路ができることによって地域の皆さんの不安が解消でき、多くの観光客を呼び込むことが可能となる。一日も早く完成できるよう汗をかいていきたい」。
自民党の鶴保庸介参院議員は「二階先生をはじめ多くの方々の努力があった。それをかみしめながら新たなスタートとしたい」とそれぞれ祝いを述べた。
地域住民や地元の子どもたちなどによる応援メッセージが動画で流された他、式典最後には堀順一郎那智勝浦町長の呼び掛けに応じ、出席者全員で万歳三唱。一日も早い開通を祈念した。
台風による越波などにより被災するリスクが高い箇所が多数存在し、南海トラフ巨大地震発生時には津波により約8割が浸水し通行不能となることが予測されている区間の現国道42号。
紀伊半島一周となる幹線道路として救急医療活動の支援と広域周遊観光の支援などを目的とする同道路の開通によって、災害時の交通確保を図る目的もある。また、開通により古座川町役場から新宮市立医療センターへの搬送時間が約12分短縮される見込み。同道路を含む近畿自動車道紀勢線が整備されることにより、紀伊半島の観光地を結ぶ周遊観光ネットワークが形成される。
(2021年12月28日付紙面より)
28日にかけても冬型の気圧配置
強い冬型の気圧配置の影響で、日本列島は27日、北日本から西日本の日本海側を中心に大雪が続いた。熊野地方でも26日から27日にかけて雪が降り、山間部などで雪が積もる所もあった。
和歌山地方気象台によると28日、南部ではおおむね晴れる見込みだが冬型の気圧配置が続く予想。路面の凍結による交通障害などに注意が必要だ。
熊野市紀和町の丸山千枚田では稲刈りが終わり、一休み中の棚田が一面銀世界に早変わり。27日も強い寒気が居座り、早朝には朝焼けに映える雪景色の棚田が広がった。
南国熊野の積雪を撮影しようと、朝早くからカメラマンたちが千枚田を訪れ、雪が積もる棚田をカメラに収めていた。
(2021年12月28日付紙面より)
互盟社がクリスマス奉仕 (古座川町 )
古座川町高池、下部区に拠点を置く青年団体「互盟社」(瀧本功社長)が25日夜、区内や社員の子ども約50人にクリスマスのプレゼントを届けて回った。
同社にゆかりがある子どもの楽しみを後押しするべく青年有志が始めた活動を受け継ぎ、同社をいっそう身近に感じてほしいという思いも乗せて毎年取り組んでいるクリスマス奉仕。
今年は社員9人がサンタクロースやモミの木、トナカイなどの衣装を身に着け、区内の子ども宅と区外社員の子ども宅の二手に分かれて訪問してお菓子やお楽しみのくじが詰まったプレゼント袋を配った。当たりくじは区内にあるもりとよ商店で使える商品券や互盟社賞で、同賞が当たった子どもには年齢相応にお菓子以外のプレゼントを届けるという。
先月の役員改選で新たに着任し、この日の奉仕が初の社長活動となった瀧本社長(42)は「互盟社の存在を地域の子どもたちに知ってもらえたらという思いが一番。大勢の子どもたちに興味を持ってもらい、互盟社と一緒に地元のお祭りに参加してもらえたら」と奉仕に込めた思いを語った。
(2021年12月28日付紙面より)
那智の滝で大しめ縄張り替え (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で27日、世界遺産である那智の滝で恒例の大しめ縄の張り替えがあった。周囲の山や参道が雪化粧した中、日本一の落差133㍍の滝口で神職たち5人が足元に注意を払いながら慎重に新しいしめ縄に取り換えた。
那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は7月14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前と年末の毎年2回行われている。
しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職らが表参道約2㌔の
道のりを運んだ。到着後、粉雪が舞う中、滝の流れに足をつけた神職らは声を掛け合いながら無事にしめ縄を設置した。
年2回の張り替えの様子を見物できたことを喜び、写真撮影を行う参拝客らの姿も見られた。また、昨日には境内の大鳥居などのしめ縄も張り替えられた。
男成宮司は「今日はすす払いを行い、しめ縄の張り替えも済み、新年を迎える準備が整った。今年は厳しい社会情勢だった。そういうものが清められ、すがすがしい明るい一年になることを祈っています」と語った。
同大社では新年の新型コロナウイルス対策として▽階段の一方通行化▽検温・アルコール消毒の実施▽石畳にテープを貼って参拝者同士の距離を空ける▽拝殿前をポールで仕切る―などの対策を施すという。
なお、那智の滝は大みそかから元旦にかけて青岸渡寺の三重塔とともにライトアップされる。
(2021年12月28日付紙面より)
太地町立くじらの博物館(林克紀館長)で21日、大掃除が行われた。参加した職員はセミクジラ実物大模型などのほこりを落とすとともに、海洋水族館(マリナリュウム)の潜水掃除などにも取り組み、新年を迎える準備を整えた。
大掃除の公開は5年ぶり。数年前から本館大ホールで実施されていた企画展や工事などの関係から公開されていなかった。今回は展示が汚れないようにシートを掛けるなどして清掃した。
実物から型取りし造られたという全国的にも珍しい全長15・2㍍のセミクジラの模型。職員は模型に上ってモップで汚れをふき、周辺通路から長い柄付きのはたきでほこりを落とした。その他の骨格標本や室内の清掃にも汗を流した。
人気の水族館は、大水槽の漏水や復旧工事のため、約半年間、動物の展示が行われていなかったという。今月5日に工事が終了。
その後、アルビノのバンドウイルカ、カズハゴンドウなど、4種7頭を搬入し展示を再開した。この日はイルカたちが優雅に泳ぐ中、ダイバーが大水槽に潜って内側から磨き掃除をした。
学芸員の中江環さんは「2年間、コロナ禍で暗い年だった。来年は良い年になるように職員一同、頑張りたい」。
稲森大樹副館長は「本館も水族館もきれいになったので安心して楽しんでいただけたら」と語った。
同館は年末、年始も休まずに営業しており、年始にはさまざまなイベントも計画しているという。
(2021年12月22日付紙面より)
学生ら駅周辺を清掃 (那智勝浦町 )
和歌山大学の学生自主プロジェクト「きのくに線活性化プロジェクト」は18日、景観改善やJRきのくに線の魅力発信などを目的に那智勝浦町湯川のJR湯川駅の海側周辺の草刈りや清掃に取り組んだ。学生やJR西日本の各社員、土地を所有する協栄機械土地株式会社、同町職員など約20人が作業に汗を流した。
和歌山県の地域をつなぐJRきのくに線を通じて、県の地域活性化を目指す同大の学生らで組織される自主プロジェクト。旅行者向けの情報発信なども行っている。
「海の見える駅」を観光資源として来訪者に景色を楽しんでもらうために、景観を損ねている生い茂った木や草を整備すべく今年5月に同駅で初実施。今回で2回目。
同町出身でプロジェクトメンバーの宮井凜晴(りんせい)さん(観光学部2年)は「この活動がきのくに線沿線のPRにもつながる。異なる所属での交流の場にもなってほしい」とあいさつした。
各参加者は協力して、草刈り機やチェーンソーなどを用いて、生い茂った草木や竹に似たダンチクなどを伐採し清掃にも取り組んだ。一同は作業や昼食休憩を通して、交流を深めていた。
JR西日本和歌山営業部の上段貴司部長は「JRとしても地域の皆さまと共に周辺清掃に取り組めることは重要であり、ありがたい。また、『WEST EXPRESS 銀河』のラストランを学生や地域の方々と盛り上げていきたい。一連の活動は次につながる良い効果を生み出すと思います」と話した。
同プロジェクトの代表を務める岸本瑞生(みずき)さん(観光学部2年)は「景観を維持し、沿線の魅力を発信したい。観光客だけでなく、地元の皆さまにも楽しんでいただき、交流してもらいたい」。
今後については「ラストランを迎える銀河のおもてなしイベントにもつなげるために今日は頑張りたい。今後も活動を継続し、皆さまと共同し取り組んでいきたい」と話した。
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運行最終日の22日(水)にはJR新宮、紀伊勝浦、太地、古座、串本、周参見の各駅でお出迎えや、振る舞いが実施される。
また、新宮市の王子ヶ浜、同町のブルービーチ那智バス停付近、湯川海水浴場付近、玉之浦海水浴場、紀伊田原駅、串本町の古座川(右岸・鉄橋の海側)、見老津漁港において、通過する銀河に手を振っておもてなしを行う「999人とあなたの『WEST EXPRESS 銀河』おもてなしウェーブ」が行われる。
(2021年12月22日付紙面より)
文化センターで一般公演 (串本古座高校演劇部 )
県立串本古座高校演劇部(谷口克朗顧問、青木心優嘉部長、部員9人)が19日、串本町文化センターで創作作品「桜の花の咲くころに」の一般公演に臨み観客約80人が鑑賞した。
この作品は青木部長が考えた筋書きを原作にし同部一丸で磨き上げて仕上げた劇で、夢などの思いを持って東京へ出た18歳4人の上京と出会いから1年後までの成長を描き出す内容。10月実施の県高校総合文化祭演劇部門(以下県大会とする)で最優秀賞に選ばれ、県代表として11月実施の近畿高校総合文化祭演劇部門(以下近畿大会とする)に出演して優秀賞の評価を得た。
県大会以降、原作の流れを保ちつつ小道具の充実やせりふの間の取り方、暗転を減らすなど講評いただいた点を重点的に改善して近畿大会に臨んだという。
この挑戦の間に同校文化祭内でも上演したが、生徒教職員限定実施だったため、一般公演は今回が最初で最後。青木部長は「この作品の公演も今回が最後になる。一番いい舞台にしたい」と一般講演に込める思いを語り、約60分の上演に臨んだ。
終演後はキャスト4人が改めて舞台へ上がり鑑賞に感謝。同センター1階ロビーに感想ボードを設けて意見をもらいながら観客を送り出し、公演を締めくくった。
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創作作品「桜の花の咲くころに」のキャストとスタッフは次の皆さん。
■キャスト
青木心優嘉 森 風香
田中歩実 廣瀬みりか
■スタッフ
久保文乃 船井早来
坂井美優 浦木利菜
海野 藍
谷口克朗〈顧問〉
(2021年12月22日付紙面より)
市内21団体が多彩なステージ (新宮市 )
丹鶴ホールプロモーションチーム「ICOLE(いこれ)」(文化複合施設自主事業実行委員会、髙由香委員長)は19日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で自主事業「こんにちは。丹鶴ホール! みんなでいこれ~」を開催した。市内で活動する21団体が真新しいステージで和太鼓や書道、カラオケ、舞踊などを披露し、大勢の来場者を楽しませた。
「ICOLE」は市の公募により立ち上がった市民主体の組織。市民自らの手でイベントを企画・運営し、同施設の基本理念の一つである「一人ひとりがまちづくりの担い手」の実現を目指す。今回のイベントは貸し館事業のPRを含め、施設に親しみ、楽しく利用してもらうためのきっかけづくりにと開催した。
開演に当たり、速水盛康教育長が「ようやくこの丹鶴ホールで、皆さまの力でイベントを開催することができた。手作りならではの、バラエティーに富んだ内容となっている。感染予防のため拍手や手拍子を送って、今日という日を楽しんでください」とあいさつ。
県立みくまの支援学校の生徒や社会人からなる和太鼓サークル「はやぶさ」による太鼓演奏で開幕し、新宮観光協会登録ガイドによる熊野曼荼羅(まんだら)絵解きや松原恵苑書院による「新宮の宝」をテーマにした書など、新宮らしさあふれるステージが繰り広げられた。
熊野市から友人5人と訪れた90代女性は「23年フラダンスをしており、先生が出演されると聞いて見に来た。前のホールで踊ったこともあるが、近代的で木のぬくもりが感じられるホールになったと思う。己書(おのれしょ)など初めて見るステージもあって面白かった」と話していた。
(2021年12月22日付紙面より)
たまたまトルベリーノカップ
硬式野球体験練習会 (南紀ボーイズ )