ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:52件の記事がありました
【検索ステータス】 
2021年11月26日
1 早急な常勤医師確保を
 自治会連合会が要望書提出  (新宮市 )

 新宮市自治会連合会の榎本義清会長、西孝・貞宗孝史両副会長は24日、市役所を訪れ、田岡実千年市長と榎本鉄也議長に市立医療センター産婦人科常勤医師の早急な確保などを求める要望書を提出した。要望書を受け取った田岡市長は「一丸となって医師の確保に努めたい」と返答した。

 地域の中核病院として、年間約300件の分娩(ぶんべん)を行ってきた市立医療センター産婦人科。常勤医師2人のうち1人が退職することが決定したことに伴い、「後任の医師が確定していない状況下では、安全で安心な医療の提供が担保できない」といった理由から、来年3月1日(火)以降の分娩予約休止を発表している。

 要望書はそういった不測の事態に対し、早急な状況打開と必要とする医療の確実かつ持続的、効率的提供を求めるもの。

 榎本会長は「地域の産婦人科医療の拠点病院としてなくてはならない医療機関。子どもを産める環境がなくなってしまえば、広範な地域の市民生活に大きな影響を及ぼすだけではなく、人口減に歯止めがかからなくなってしまう。分娩予約休止の事態は単に妊産婦だけの問題ではなく、この地域に住む住民の共通する問題である」と要望書の概要を説明。「常勤医師を早急に確保し、来年3月以降の分娩予約を早急に開始」するよう求めた。

 さらに、榎本会長は「分娩予約の休止は市民として到底のむことはできない。医師確保に向けた尽力は重々承知しているが市民の生命に関わること。緊急課題として全庁挙げて取り組んでほしい」と伝えるとともに、協働する意志も見せた。なお、常勤医師は指導員の立場として、10年以上の経験を有することが条件になるという。

 要望を受け、田岡市長は「事態を重く受け止めている。近隣町長も動いてくれている。地元選出の国会議員の方々の力もお借りし、あらゆる手を尽くしたい」と話した。

(2021年11月26日付紙面より)

(左から)貞宗孝史副会長、榎本義清会長、田岡実千年市長、西孝副会長=24日、市役所(一時的にマスクを外して撮影)
榎本会長(左)が田岡市長に要望書を手渡した
2021年11月26日
2 冬の風物詩シーズンイン
 田原川河口域などで海霧  (串本町 )

 串本町田原でいよいよ、まちの冬の風物詩ともなっている海霧が見られるようになった。

 町の観光カレンダーに登場することも多い海霧は、夜半から未明まで夜空が晴れ渡り風も弱く冷え込みが増す明け方に起こることが多い「神出鬼没」の自然現象。見られる場所はもっぱら河口域で、とりわけ田原川の河口域は国道42号沿いから見て東方向を眺める形となり朝日に照らされて輝き浮かぶ光景の荘厳さで撮影愛好家の定評を集めるところともなっている。

 25日は東のかなたに雲がたなびき朝日が出るまで少し時間がかかったが、雲を越えて陽光が届き始めると海霧も灰色から一転して黄金色の輝きを増し明け方独特の群青色の海を覆い隠した。

 スペースポート紀伊前の国道温度計が示していた午前7時前の気温は5度。今はシーズンインの時期で立ち上がる勢いはまだ鈍かったが、この日は河口域一帯を覆い尽くすほどに広がりを見せていた。町内ではこの日、田原川のほか古座川の河口域(九龍島=くろしま=前)でも同様に勢いは鈍いものの海霧が広く立ち上がる光景が見られた。

(2021年11月26日付紙面より)

田原川河口域を覆う冬の風物詩・海霧=25日、串本町田原
2021年11月26日
3 厳かに神事執り行う
 烏止野神社、神内神社で例大祭  (紀宝町 )

 紀宝町鵜殿の烏止野(うどの)神社(田中安弘宮司)と神内の神内神社(宮地秀直宮司)で23日、秋季例大祭があった。例年、例大祭に合わせて鵜殿地区は「うどのまつり」、神内地区は「神内まつり」を開催し、祭り一色に染まる。今年は昨年に続き、新型コロナウイルスの影響で両地区とも中止としたが、例大祭は厳かに営まれた。

  □     □

■烏止野神社



 烏止野神社では、五穀の収穫を祝う新嘗祭(にいなめさい)と例大祭が営まれた。熊野水軍子供太鼓が演奏奉納した後、神社関係者ら少人数が参列し、田中宮司によって神事が進められた。

 浦安の舞は、いずれも鵜殿小学校5年の井上琴音さん、長田結衣さん、芝鼻美唯菜さん、畑彩花さんが奉納。地域の平和や心の安寧を願い、境内に大輪の花を咲かせた。

 神社総代会の中道渉会長は「境内には地区住民も集まってくれた。来年は餅ほりも再開したい」と述べ、新型コロナの早期終結と再び神社境内が地区の人たちであふれるにぎわいを祈念した。

  □     □

■神内神社



 神内神社の例大祭には、下澤深総代会長、川原田規泰区長、浅田和江町議会議員、老人クラブ「福寿会」の瀧之上勝会長らが参列した。

 宮地宮司による神事が執り行われ、満19~77歳の12人が厄払いを受けた。神事後、宮地宮司は干支(えと)や還暦の意味を伝え、「昨年、今年は新型コロナウイルスの心配事が多い年だったが、来年こそは明るい年になってほしい。神様は皆さんのことを見て下さっている。コロナや風邪に負けず、元気に過ごしてほしい」と述べた。

(2021年11月26日付紙面より)

舞姫4人が浦安の舞を奉納=23日、紀宝町の烏止野神社
神社関係者が地区の安泰を祈念=紀宝町の烏止野神社
神内神社で執り行われた例大祭=同日、紀宝町神内
2021年11月26日
4 津波から逃げ切ろう! 下里中3年がゲームで学ぶ (那智勝浦町)

 那智勝浦町立下里中学校(布引伸幸校長)で22日、県による出張減災教室が開かれた。3年生32人が4グループで「きいちゃんの災害避難ゲーム」に取り組み、津波からの避難や避難所運営について考えた。

 「きいちゃんの災害避難ゲーム」は津波による犠牲者ゼロを目指し、災害時の迅速な避難行動や円滑な避難所運営について実践的に学べる防災学習ツールとして、今年3月に発表された。

 ゲームの「津波から逃げきろう」編は、南海トラフ地震(M8・7)が発生し、津波が来るまでの30分以内に安全な場所へ逃げなければならない状況を想定。1回目、プレーヤーは事前準備をせず、家の中の必要そうな物をかき集めて町中を逃げるという設定で実施。津波から逃げ切れたのは1グループのみだった。

 2回目は、事前に非常用持ち出し袋の準備や、訓練による避難場所の確認を実施している前提でゲームをし、状況を判断しながら全員が生き延びることができた。

 この日は「避難所を運営しよう」編も実施。ライフラインが途絶えた小学校で避難所運営を担う立場になり、さまざまな問題が起こる中でどのような判断を下すかを考えた。

 宮井聡子さんは「『地震後に家のブレーカーを落としていなくて火災が発生』などのことが次々に起こり、たくさんの状況を想定しておく必要があると感じた」。谷唯央(いお)君は「防災バッグの準備やブロック塀の補修、家具固定、住宅の耐震化などの事前準備をしておくことで、スムーズに逃げられることが分かった」と話していた。

(2021年11月26日付紙面より)

ゲームに取り組む生徒たち=22日、那智勝浦町立下里中学校
2021年11月26日
5 多様性など知る機会に  熊野初のレインボーフェスタ  (那智勝浦町 )
2021年11月26日
6 レザークラフトに挑戦  中央児童館で「ブレスレットをつくろう」  (新宮市 )
2021年11月26日
7 山に感謝、木々の成長祈願 新中会が山神祭営む (新宮市)
2021年11月26日
8 交通安全活動に寄与  熟年クラブに感謝状  (那智勝浦町 )
2021年11月26日
9 全市民に5千円支給  12月議会提出の議案説明  (新宮市 )
2021年11月26日
10 家族にお花をプレゼント  三輪崎保でフラワーアレンジ  (新宮市 )
2021年11月26日
11 今後の連携強化を図る  熊野川・蓬莱両地区交流グラウンドゴルフ大会  
2021年11月26日
12 来年のえと「寅」絵馬 熊野本宮大社が新宮駅へ 
2021年11月26日
13 会員21人で40点を飾る  第14回黒洋画会秋季展  (串本町 )
2021年11月26日
14 明神小拠点にし合同練習  ジュニア駅伝参加選手ら  (古座川町 )
2021年11月26日
15 学生に趣旨を伝え実感託す  和深で「インフラDX」体験  (国土交通省 )
2021年11月26日
16 学びへの評価求めて臨む  潮岬中で学習発表会など  (串本町 )
2021年11月26日
17 防災倉庫周辺で草刈り作業  飯盛自主防が取り組む  (紀宝町 )
2021年11月26日
18 骨の健康度をチェック  子育て支援センターで母親ら  (紀宝町 )
2021年11月26日
19 長年の消防功績たたえる  向井住和さんに叙勲伝達  (紀宝町 )
2021年11月26日
20 お悔やみ情報
  
2021年11月09日
21 虹を浴び、光り輝く年に 熊野本宮大社で絵馬完成 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で8日、来年のえと「壬寅(みずのえとら)」の大絵馬と小絵馬が完成した。大絵馬は12月2日(木)に、大しめ縄と共に大社神門に掲げられる。

 スギ材などで作った大絵馬は、横232㌢、縦117㌢。九鬼宮司が8月半ばごろから構想を練り、制作に着手した。太陽を背にした白虎が、先を清眼として見据える構図で、全体を包み込む形で虹を描いた。

 「人々が未来に向かって進み、皆にとって光指す一年であるように」と思いを込め、「一筋の道」と「光」の文字を揮毫(きごう)した。

 新宮、白浜、紀伊田辺、周参見のJR各駅に掲げる小絵馬には、同じく太陽を背に先を見据える虎の姿。それぞれのまちのキャッチフレーズから印象的な単語を抜粋し、そこから着想を得た色で「蘇」の文字を書き入れた。

 新宮駅には24日(水)、紀伊田辺、白浜、周参見駅には26日(金)に授与する。旅の安全を願い、南紀白浜空港にも大絵馬を贈る予定。

 九鬼宮司は「新型コロナウイルス感染症の影響で多くの人の生活が一変した。今年もコロナ禍の中で年を越すが、来年こそは自分の歩む道が定まり、虹を浴びながら光輝く一年であってほしい」と絵馬に込めた思いを語った。

(2021年11月9日付紙面より)

「光輝く一年に」。絵馬を完成させた九鬼家隆宮司=8日、田辺市の熊野本宮大社瑞鳳殿
2021年11月09日
22 「佐藤春夫から中上健次へ」 コーナー開設記念し公開講座 (熊野大学)

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で6日、市立図書館中上健次コーナー開設記念公開講座「佐藤春夫から中上健次へ―日本近代文学の百年」があった。熊野大学(松本巌理事長)主催。文芸評論家の高澤秀次さん、市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長、中上健次(1946~92年)の長女で作家の中上紀さんが、新宮が生んだ2人の文豪について講話した。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は1990年、中上によって設立。中上の逝去後は、遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けている。

 中上が亡くなった月でもある8月のセミナーには例年、墓参りも兼ねて全国から多くの中上文学ファンが熊野地方を訪れるが、台風や新型コロナウイルスの影響で3年連続の中止に。

 このたびは市文化複合施設の完成に伴い新図書館に「中上健次コーナー」が新設されたことを記念し開催に至った。

 開催に当たり、松本理事長は生前の中上との交流や、熊野大学設立の経緯などを説明し「立派な施設と、立派な中上健次コーナーができた。健次のことを広く知ってもらえることをありがたく思っている」。

 紀さんは同コーナーの概要を紹介。「コーナーに近づくと生前最後の映像といわれるビデオが流しっぱなしとなっており、誰でも映像で健次の姿を見て声を聞くことができる。健次も喜んでくれていると思う。今日はセミナーではないが、3年ぶりの熊野大学の発信。短い時間だが皆さんと一緒にどっぷりと空気に浸りたい」とあいさつした。

 来年2022年は春夫(1892~1964年)が生誕して130年、中上が逝去して30年を迎える。辻本館長は「芥川賞を受賞する前、健次は『佐藤春夫のばい菌が満ちあふれている』と小説を書くきっかけについて話していた。文学的な風土がある、と。2人の文学は新宮と熊野の風土や歴史と深い関わりがあったのでは」と言及。

 「健次が亡くなった時、『近代文学は終わった』という言い方を報道などでよく目にした。春夫と健次の間の100年は近代文学の100年にぴったり重なるが、健次は近代文学そのものを批判して物語を展開していたと思う」と見解を述べた。

 高澤さんは「日本近代文学を2人に象徴させて語ることは決して奇抜な方法ではない」と述べ、日本近代文学の歴史について説明。中上の著書「枯木灘」について文学評論家の江藤淳(1932~99年)は「この作品によって自然主義文学の理想は達成された」と評価したと紹介した。

 また、主人公が被差別部落出身であることを告白したのちテキサスに渡るまでを描いた島崎藤村の「破戒」に関して「中上はカミングアウトして逃げていると、新宮の地で批判を展開した。そのことは日本近代文学に放った第一の矢だと思っている。物語と小説の関係性を問いただした作家であった」。

 春夫については「当時の日本文学の最前線だった。日本の自然主義文学から逸脱したモダンで実験的な小説を書いた」と評価。熊野地方から大石誠之助をはじめとする6人が連座した「大逆事件」(1911年)以降、日本文学は大きく方向転換したとし「(2人は)近代文学を問いただした作家であり、難関を突破し難関(『大逆事件』)を前にたじろいだ作家」であると述べた。

 また、中上が春夫に対し「『大逆事件』を回避している。熊野を真正面から書いていない」と批判したことに対し「佐藤春夫というターゲットがいなければ展開されなかった」と言及。

 対し辻本館長は、春夫の短編「砧(きぬた)」では直接「大逆事件」に触れてはいないものの、「大塩事件」(大塩平八郎の乱)の熊野に与えた影響が述べられているとし「『大逆事件』の後遺症の影が投影しているのでは」と話した。

(2021年11月9日付紙面より)

高澤秀次さん(右)と辻本雄一・市立佐藤春夫記念館長が2人の文豪を論じた=6日、新宮市の「丹鶴ホール」
熊野大学公開講座の様子
中上紀さん
2021年11月09日
23 平和な未来に歩み誓う
 コロナで延期の成人式に75人  (熊野市 )

 熊野市は7日、成人式を催した。対象の新成人は154人。うち75人が参列した。りりしい背広姿や華やかな振り袖姿で会場の熊野市民会館=木本町=に集い、旧知の友人たちとの再会を喜び合いながら、成人として恥じない行動とこれからの活躍を誓い合った。

 紀北町から紀宝町までの2市3町の成人式は、コロナ禍の影響で全てが11月に延期。熊野市も例年なら1月3日に開催していたがこの日、感染拡大防止のために簡素化して東紀州地区トップの開催となった。中村天音(あまね)さん(21)=2015年、木本中卒=が司会を務め、倉本勝也教育長は式辞の中で、これまでとは違った形の式の開催に理解を求めながら、「自分や家族など大切な人や地域の人を守るため、コロナ感染防止の行動を」と注意を促した。

 河上敢二市長は高校生時代に何度か熊野を訪れ、大リーグ・エンゼルスでも投打二刀流の大活躍で人気沸騰の大谷翔平選手を例に、「夢に向かって努力を。夢はかなうものではなく、かなえるもの。努力すれば夢が近づく」と述べ、人生の大海原にこぎ出す若者たちを激励した。

 新成人を代表して濵中良輔さん(21)=15年、有馬中卒=が誓いの言葉。育ててくれた両親、家族、友人、先生方、地域の人々の温かい支えに感謝しながら、「将来は教師として、大好きな熊野市に恩返ししたい」と希望を語り、「新成人として感謝と思いやりの心を忘れず、平和な未来に向かって歩んでいく」と誓った。

 式後は校区別に記念写真の撮影。市民会館前でも友人同士が互いに写真を撮りながら、話に花を咲かせていた。無事に司会を終えた中村さんは「緊張した。仲の良い友達が来られなくて残念だった」と振り返った。

(2021年11月9日付紙面より)

国歌を斉唱する新成人=7日、熊野市木本町の市民会館
誓いの言葉を述べる濵中良輔さん
2021年11月09日
24 津波想定し高台へ避難
 那智勝浦町で統一津波避難訓練  

 那智勝浦町は6日、「令和3年度町内統一津波避難訓練」を町内各地で実施した。今回は町内19地区が参加。発生が懸念される南海トラフ巨大地震を想定し、住民らは津波から身を守るため高台などに避難した。

 2014年に和歌山県が発表した同町の被害想定の死者数は、南海トラフで1万1700人、三連動地震で5200人。さらに津波避難困難地域に指定される地区が多いことから町では避難路整備や津波避難タワーの建設などを進めてきた。

 訓練は発災時に「必ず避難行動を取る」「情報の伝達」「避難所運営」などの行動を住民が実行できるように取り組んでいるという。八反田地区では自主訓練のみ行った。

 訓練では南海トラフ巨大地震が発生し、震度6弱~7でマグニチュード9・1を想定。午前9時3分に訓練を告げるサイレンと放送が行われた。

 参加した勝浦四区の住民は、町立勝浦小学校敷地内に造成された高台へ避難した。この高台はかさ上げと造成によって4000平方㍍の平地が確保されており、災害時には多くの町民が避難できる。今年7月から着工し、同校が夏休み期間中に工事が進められた。訓練での使用は今回が初めて。

 この日は勝浦六区も同校敷地内で実施。町内3カ所に一時避難することになっている同区はその内の1カ所として避難を行った。

 四区では避難した区民の受け付け後、発電機の使用訓練や町災害対策本部への情報伝達訓練に取り組んだ。区民にはハザードマップや非常用持ち出し袋に備蓄する必要物のリスト、避難カードなどが配布された。

 同区防災部長を務める梶信隆さんは「災害はいつ発生するか分からないので心構えが必要。まずは避難することを念頭に置いてほしい」。

 楠本修一区長は「常に防災意識を持って日常生活を送ってほしい。そのための訓練」と語った。

 なお、この日は町民が964人、町職員6人、新宮警察署から3人が訓練に参加した。

(2021年11月9日付紙面より)

高台へ避難する住民ら=6日、那智勝浦町立勝浦小学校敷地内
避難した区民の受け付けなどを行った
2021年11月09日
25 野菜摂取など測定機会提供  道の駅で健康増進イベント  (串本町 )
2021年11月09日
26 選手27人の登録得て初動  ジュニア駅伝チーム結団  (古座川町 )
2021年11月09日
27 8校7組が演奏響かせる  串本で2年ぶりにつどい  (紀南地区吹奏楽連盟 )
2021年11月09日
28 新宮城跡を英語で案内しよう  英会話とガイドの知識吸収  (新宮市 )
2021年11月09日
29 こども食堂再開に向け寄贈  木原造林がクローバーの家に  (新宮市 )
2021年11月09日
30 元気いっぱい種目に挑戦  たづはら保で運動会  (新宮市 )
2021年11月09日
31 豊富な出店でにぎわう  太田の郷でフリーマーケット  (那智勝浦町 )
2021年11月09日
32 劇や落語で成長見せる  市小ふれあい祭り&秋祭り  (那智勝浦町 )
2021年11月09日
33 育てたサツマイモを収穫  秋空の下で芋掘り大会  (成川保 )
2021年11月09日
34 5カ月ぶりに集いの場再開  鵜殿地区で「かわりない会」  (紀宝町 )
2021年11月09日
35 お悔やみ情報
  
2021年11月07日
36 良き伝統の継承と創造を
 新宮高校創立120周年記念式典  

 今年創立120周年を迎えた新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)で6日、記念式典が開催された。在校生541人、教職員、同窓生、歴代校長、来賓らが出席する中、輝かしい歴史と伝統を誇る同校のさらなる前進を祈念した。

 地元の熱烈な要望を受け、同校の前身となる和歌山県立第二中学新宮分校の開校が決定した1900(明治33)年12月、新宮の人々は喜びに沸いた。翌年に県内4番目の中学校として創立し、2年後には独立して県立新宮中学校に。もう一つの前身である新宮高等女学校は1906(明治39)年に県内2番目の高等女学校として産声を上げた。

 1948(昭和23)年の学制改革で新宮中学校、新宮高等女学校、新宮工業学校の3校が統合し、県立新宮高校として再スタート。明治、大正、昭和、平成、そして令和にわたる激動の時代を乗り越え、卒業生は3万6000人超。文学、医学、政治、スポーツなど各界に著名人を輩出してきた。

 創立120周年に当たり同窓会、新中会、振学会、学校で「新宮高校創立120周年記念事業実行委員会」(委員長=西哉素史・同窓会長)を組織。同窓会室・郷土資料室改修や、生徒主体での生徒ホール(食堂)のリニューアルなどの学校環境整備に取り組んできた。

 式典では新型コロナウイルス感染症対策を取り、1年生はオンラインで参加。開会に当たり東校長が「人口減少やグローバル化の進展、人工知能(AI)の急激な発展による新たな社会の到来の中、諸先輩方から連綿と受け継がれてきた有形無形の財産が在校生の皆さんを支えている。本校の教育方針の一つが『良き伝統の継承と新しい伝統の創造』。皆さんには、新たな歴史を自分らが創るという気概を持ってほしい」とあいさつ。

 西委員長は「120年の間にはスペイン風邪の大流行や戦争、2度の大地震、そして大水害があった。諸先輩方がいかに苦労されてバトンをつないでくれたことかと、改めてお礼を申し上げたい」と感謝を伝えた。

 和歌山県の宮﨑泉教育長が祝辞を述べた他、全国の同窓会からもたくさんの祝電が寄せられていた。

(2021年11月7日付紙面より)

西哉素史・新宮高校創立120周年記念事業実行委員長があいさつ=6日、新宮市の県立新宮高校
式典に出席した在校生
2021年11月07日
37 写真では表現できない世界
 細密鉛筆画家・篠田教夫展  (那智勝浦RC )

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC、後誠介会長)は、今年3月に創立60周年を迎えたことを記念し、5日から那智勝浦町築地の「cafe雨間(あまあい)」で「細密鉛筆画家 篠田教夫展―神仏宿る細密画の世界 那智瀧図にはじまる―」を開催している。繊細な無数の線が折り重なり紡がれた作品の数々は、写真では表現できない芸術として来場者の目を楽しませている。入場無料。午前11時30分~午後5時。10日(水)休館。16日(火)まで。

 熊野文化の発信を目的に開かれた同展は「紀の国わかやま文化祭2021(第36回国民文化祭・わかやま2021、第21回全国障害者芸術・文化祭わかやま大会)」応援事業でもある。

 篠田さんは神奈川県出身。鉛筆による細密描写、迫真表現で自然の造形の社寺などをテーマに作品を発表している。「高野山・熊野を愛する百人の会」メンバー。

 篠田さんと那智勝浦RCは17年、熊野那智大社(男成洋三宮司)の創建1700年を記念して、「那智瀧図」のアーカイバル(R)(デジタル)版画を奉納している。

 有名な「那智瀧図」をはじめ、熊野速玉大社や東大寺などを描いた26点の作品が並ぶ。来場者にはポストカードのプレゼントもある。

 勝浦RCのメンバーは「これまでは大門坂の石碑設置や御朱印帳などもさせていただきました。今後も地域の流れを見ながら、観光振興に貢献できるように、熊野をテーマにした催しなどを節々でやっていきたい」。

 後会長は「写真では写すことができない世界がある。岩や木、建物などの素材がはっきりと分かる。サザエの殻の表面などの作品も意外性があって面白いです。直接見て、感じ取っていただければ」と語った。

 期間中の11日(木)午後2時からは、篠田さんによるギャラリートークも実施される。事前申込制で、定員(20人)に達し次第締め切る(空きがある場合は当日受け付ける)。また、作品を購入したい場合の相談も受け付けている。

 申し込みは那智勝浦RC(電話0735・52・1085、火~金曜日の午前9時30分~午後2時)まで。

(2021年11月7日付紙面より)

作品を楽しむ来場者ら=5日、那智勝浦町のcafe雨間
2021年11月07日
38 本紙が最優秀、優秀賞受賞
 「ふるさと新聞アワード」  (文化通信社 )

 メディア業界の専門紙「文化通信」を発行する株式会社文化通信社(山口健・代表取締役社長)=東京都文京区=が実施する「ふるさと新聞アワード」で、本紙の記事2本が最優秀賞に、1本が優秀賞に選ばれた。

 地域紙の優秀な記事を表彰する同アワードは、コロナ禍の中においても地元の社会、経済、文化の発展、活字文化を守るために日々の新聞発行を続けている地域紙を応援することを目的に今年創設された。参加メディアを地域紙に限定し、第三者である外部審査員が記事を選ぶ表彰制度はこれまでにない試み。

 全国の市町村単位を発行エリアとする地域紙から記事のエントリーを募り、地域にゆかりのある著名人が外部審査員を務め受賞作品を決定。第1回となる今回は全国20紙から約200本の記事が集まった。グランプリには、苫小牧民報の「アイヌの丸木舟 55年ぶり発見 弁天の海岸に2隻」が選ばれ、本紙からは「記憶から記録へ 住民らが天満の地図作り」(担当=前地翔)が「もの」部門で最優秀賞、「特別カバー号『ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野』など」(担当=西久保勢津子)が「こと」部門で最優秀賞、「川舟製作技術を後世に 協力隊の北原さんが記録に残す」(担当=大峪克斗)が「ひと」部門で優秀賞に選ばれた。

 受賞を受け、熊野新聞社の寺本一生代表取締役社長は「栄誉ある賞をいくつも頂き大変うれしく思います。日々の新聞作りの励みになります。取材させていただいた方々にこの場を借りてお礼申し上げます。これからも実のある記事を読者の皆さまにお届けできるよう、社員一同より一層の精進を重ねていく所存であります」とコメントしている。

 表彰式は今月26日(金)、東京都千代田区のプレスセンターホールで行われる。

  □     □

■グランプリ

▽苫小牧民報「アイヌの丸木舟 55年ぶり発見 弁天の海岸に2隻」

■「もの」部門

【最優秀賞】

▽熊野新聞「記憶から記録へ 住民らが天満の地図作り」

【優秀賞】

▽胆江日日新聞「避難時便利なタンス 江刺の工房が発案」

▽夕刊三重「ホームベースを手作り 全国出場の野球部を応援」

▽南信州新聞「伝統の柚餅子継承へ」

■「こと」部門

【最優秀賞】

▽熊野新聞「特別カバー号『ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野』など」

【優秀賞】

▽あやべ市民新聞「地域連携で被災地支援を 地域紙のあるまちネットワーク」

▽丹波新聞「手作りプールで県優勝 近所の企業に製造依頼」

▽島根日日新聞「連載企画『出雲の祭り』」

■「ひと」部門

【最優秀賞】

▽夕刊いわき民報「シリーズ震災10年―未来へのメッセージ」

【優秀賞】

▽丹波新聞「ノエルさん医師国試合格 南ア出身 丹波医療センター診療助手」

▽熊野新聞「川舟製作技術を後世に 協力隊の北原さんが記録に残す」

▽須坂新聞「ふるさとの被災と向き合い続けた1年」

(2021年11月7日付紙面より)

「もの」部門最優秀賞「記憶から記録へ 住民らが天満の地図作り」(2021年1月1日付)
「こと」部門最優秀賞「特別カバー号『ガンバレ、ニッポン。負けるな、熊野』など」(2020年4月16日付)
同賞(2020年4月28日付)
同賞(2021年1月28日付)
「ひと」部門優秀賞「川舟製作技術を後世に 協力隊の北原さんが記録に残す」(2021年5月30日付)
2021年11月07日
39 世界糖尿病デー周知図る
 「丹鶴ホール」青色にライトアップ  (新宮LC )

 11月14日の「世界糖尿病デー」を前に、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」が5日夜、青色にライトアップされた=写真。新宮ライオンズクラブ(新宮LC、金嶋正人会長)が糖尿病について認識を高めようと実施。糖尿病抑制に向け機運を高めた。

 「世界糖尿病デー」は、1921年に糖尿病治療に必要なインスリンを発見したフレデリック・バンティング博士(カナダ、1891~1941年)の誕生日にちなんで制定。今年はインスリン発見から100年の年に当たる。2006年12月20日、国連総会において糖尿病の脅威に関する決議が採択され、世界糖尿病デーは公式な国連デーとなった。

 キャンペーンには国連や空を表す「ブルー」と団結を表す「輪」がデザインされた「ブルーサークル」が用いられており、このたびのライトアップはそれにちなむもの。世界糖尿病デーキャンペーン期間中は、「糖尿病との闘いのため団結せよ」とのキャッチフレーズとともに、世界中で糖尿病抑制や運動の周知に向けたさまざまな取り組みが展開されている。

 世界糖尿病デー実行委員会によると、世界で6秒に1人の命を奪う糖尿病。19年には世界の成人(20~79歳)糖尿病人口は4億6300万人を数え、45年には約7億人に増加すると予測されている。うち50・1%は診断されていない状況で、診断の遅れは合併症発症リスクを高める危険性がある。

 世界の20歳以下の1型糖尿病患者数は110万人で、世界の糖尿病人口の4分の3(3億5200万人)は20~64歳の就労世代が占める。65歳以上の高齢世代では、5人に1人が糖尿病に罹患(りかん)しているという。

 また、世界の糖尿病治療と合併症管理にかかる医療費は世界の総医療費の10%を占める約83兆円(19年)で、世界経済を圧迫する要因になるとされている。

 同施設におけるライトアップは14日(日)までで、午後6時から9時(最終日は8時)の間に点灯される。ライトアップ開始に当たり、伊藤算志奉仕委員長は「これを機に、周りの人たちに生活習慣の見直しなどを啓発していただけたら」と会員らに呼び掛けた。

(2021年11月7日付紙面より)


2021年11月07日
40 酒井未美さんが優勝飾る
 グラウンドゴルフ「秋季大会」  (ニュータウン友愛クラブ )
2021年11月07日
41 写真で地域の魅力発信  写真展で世界遺産など  (新宮ユネスコ協会 )
2021年11月07日
42 「おはしも」を忘れずに  福祉センターで火災避難訓練  (新宮市 )
2021年11月07日
43 尊い犠牲忘れず冥福祈る  宇久井護国神社で例大祭  (那智勝浦町 )
2021年11月07日
44 晴天の下、競技に汗  勝浦小・太地小で運動会  (那智勝浦町・太地町 )
2021年11月07日
45 花てまりの会が優秀賞受賞  全国花のまちづくりコンクール  (那智勝浦町 )
2021年11月07日
46 串本古座川で16編入賞  本年度中学生の税作文  (新宮納税貯蓄組合連合会 )
2021年11月07日
47 親子らハロウィーン楽しむ  3カ月ぶりにママサークル  (紀宝町 )
2021年11月07日
48 秋の実りを喜ぶ  丸山千枚田オーナーに感謝の収穫祭  (熊野市 )
2021年11月07日
49 3年生が放水を体験  井田小で消防団学校講座  (紀宝町 )
2021年11月07日
50 イルミ点灯に向け準備始まる  12月1日から「光の祭典in紀宝」  (紀宝町 )
2021年11月07日
51 赤く色づくイイギリの実  山間部で秋深まる  (新宮市 )
2021年11月07日
52 お悔やみ情報