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2021年07月31日
1 広瀬香美さんふるさと大使に 町の魅力全国に発信 (那智勝浦町)

 那智勝浦町出身で歌手・音楽家の広瀬香美さんがこのほど、同町初の「那智勝浦ふるさと大使」に就任した。今後は町の魅力を全国に発信するとともに、知名度向上やイメージアップを図っていくとしている。

 旧町立温泉病院で産声を上げたという広瀬さんは、父の転勤のため、生後半年ほどで引っ越すことに。1992年にデビューし、「愛があれば大丈夫」「ロマンスの神様」「ゲレンデがとけるほど恋したい」などがヒット。冬の楽曲がテレビCMなどを通して広がり、「冬の女王」として親しまれている。

 ピアノ弾き語りコンサートやBANDツアーの傍ら、ボイストレーナーや動画投稿サイト「ユーチューブ」での活動も展開している。

 大使委嘱は昨年10月に和歌山県が主催したオンラインイベント「わかやまLIFE CAFE」に、広瀬さんがゲスト出演したことがきっかけ。

 堀順一郎町長も参加し、インターネット上で広瀬さんと親交を深めた。その際に広瀬さんは「町の観光大使になって、町のPRに貢献したい。そちらで歌を歌いたい」と話していた。

 その後、大使委嘱について堀町長が広瀬さんの元を訪ね快諾を得た。現在は広瀬さんのホームページでも大使委嘱の件が紹介されている。

 広瀬さんは「ふるさと大使に就任させていただき大変光栄です。那智勝浦町は私の生まれ故郷。温泉や熊野古道、世界遺産である紀伊山地の霊場と参詣道など、たくさんの歴史と豊かな自然に恵まれた土地です。生マグロや紀州梅も私の大好物。魅力あふれる那智勝浦町を世界中に広めていきたい」とコメントしている。

 堀町長は「このような著名な方に大使を務めていただけるのは大変ありがたいこと。広瀬さんのご両親に対しても感謝している。新型コロナウイルス終息後になると思うが、当町でのコンサートを実施していただくとともに、マグロや温泉をPRしていただけたら」と語った。

(2021年7月31日付紙面より)

初の那智勝浦ふるさと大使に就任した広瀬香美さん(那智勝浦町提供)
広瀬さんの名刺
2021年07月31日
2 8月8日から一般接種開始
 30日より順次案内発送  (新宮市 )

 新宮市は、8月8日(日・祝)から市役所別館で、64歳以下の新型コロナワクチン集団接種を進めていく。今月28日まで実施していた接種希望調査の結果では、12~64歳までの対象者1万2244人のうち5934人(48・5%)が接種を希望しているという。

 8月は基礎疾患のある人や高齢者施設等従事者、学校・児童福祉施設等関係職員の一部優先枠を設けた上で接種を実施する。高年齢順で接種を進めていく予定で、接種を希望する該当者には30日以降、随時接種案内を発送していくという。

 希望者の内訳は▽10代約730人(うち、12~18歳は約660人)▽20代約580人▽30代約935人▽40代約1320人▽50代約1600人▽60代(~64歳)約750人。

 市新型コロナワクチン接種推進室によると、集団接種は基本的に土・日曜に実施予定(状況により変更の場合あり)で、接種は市立医療センターの医師や看護師が行っていく。

 11月ごろの接種完了を予定しているが、予定より接種希望者が少なかったことや新宮保健所管内で感染者が増えているといった状況を鑑み、また今後のワクチン供給状況や感染状況などの動向を見定めつつできる限り前倒しで接種完了を目指していくという。12~18歳の接種時期や会場については現在検討中。

 対象者への接種希望調査に関しては、郵送もしくはウェブで現在も受け付けている。回答には市から郵送されている接種券番号が必要。

 ワクチンや接種希望調査に関する問い合わせは同推進室(電話0735・22・5070)まで。

(2021年7月31日付紙面より)

2021年07月31日
3 ボウズハゼが滝の拝越え
 真夏恒例の一光景活発化  (古座川町 )

 古座川町小川にある滝の拝で今年も、「渓流のアルピニスト」と形容されるボウズハゼの滝越えが見られるようになった。

 ボウズハゼはハゼ科の淡水魚。アユ同様に川で生まれた後は一度海へ下って越冬し、春に遡上(そじょう)し餌となる藻が豊富な場所を縄張りにして定着する生活環を持つ。

 ハゼ類は腹びれを吸盤のように使って岩に吸い付くことができるが、ボウズハゼは加えて口唇も吸盤のように使える。これらを使って垣間見せるのが岩をよじ登る行動。滝の拝では増水の要因となる梅雨が明け水量が落ち着いた時期にこの行動で滝越えに挑む様子が時折見られ、真夏恒例の一光景となっている。

 観察の狙い目は本瀑(ばく)ではなく水量が少なくほそぼそと落ちる支瀑。滝際のしぶきなどで湿った岩肌をよじ登る。垂直以上の傾斜でもじわじわと進み、時間をかけて落差8㍍ある滝を越える。岩の割れ目でつかえて群がっていることもあるが、左右に移動して通れそうなところを見つけるとそこを通って再びよじ登り始める。

 滝の拝ではボウズハゼだけでなくヨシノボリも滝越えに挑戦することがある。ヨシノボリは腹びれしか吸盤のように使えないため、尾びれを激しく振って跳ねては腹びれで吸い付く動作を繰り返す。登り方の違いで両者を見分けることができる。

(2021年7月31日付紙面より)

滝の拝越えに挑むボウズハゼ=29日、古座川町小川
2021年07月31日
4 成績表受け取り夏休みへ
 公立小中学校で終業式  (新宮市 )

 新宮市内の公立小中学校で30日、一斉に1学期終業式が開かれ、児童・生徒が8月31日(火)まで32日間の夏休みに入った。

 市教育委員会による2019年の夏期休業日変更に伴い、他の市町村より1週間ずれての夏休み入り。長期休業前に復習や補充学習期間を設けることで、児童・生徒の学力保障につなげることが目的。

 市立王子ヶ浜小学校では、放送集会で式を実施。谷口幸生校長は「始業式では『自分も友達も家族も好きになる』『よく食べ、よく寝て、よく遊ぶ』『笑顔で元気にあいさつ』などのお願いをしました。これからも頑張ってくださいね」と話し、夏休み中もできるだけ規則正しい生活を送るよう呼び掛けた。

 新型コロナについて「もし自分が知っている人が感染しても、その人を責めたり嫌なうわさ話をしたり絶対にしないで。一番つらいのは感染した本人ですから、お願いします」と伝えていた。

 1年生の教室では初めての成績表が配られ、担任教諭が「いろんなことをよく頑張りました」「朝はもう少し早く来られるようにしましょう」と一人一人に振り返りを伝えた。クラスメートと4カ月間一緒に過ごした1年生は「なんだかさみしくなってきた」と夏休み入りを惜しんでいた。

(2021年7月31日付紙面より)

1年生が初めての成績表を受け取る=30日、新宮市立王子ヶ浜小学校
2021年07月31日
5 感染予防対策の徹底を  田岡市長が動画でメッセージ  (新宮市 )
2021年07月31日
6 感染防止対策のお願い  堀町長が町民にメッセージ  (那智勝浦町 )
2021年07月31日
7 ふるさと熊野に生かされて  三輪崎在住の中西洋さん、本を出版  
2021年07月31日
8 防災や観光について議論  アジア・オセアニアフォーラム  (新宮高校 )
2021年07月31日
9 ほのボーノ、ハッピーハウスに  子ども食堂などの施設愛称決まる  (紀宝町 )
2021年07月31日
10 紀宝柔道会が準優勝  第13回氏郷少年柔道大会  
2021年07月31日
11 早場米の産地で稲刈り  お盆の贈答用に毎年人気  (紀宝町 )
2021年07月31日
12 小中学生13人が質問考える  子ども議会に向けて事前学習  (紀宝町 )
2021年07月31日
13 大型帆船「日本丸」串本沖に仮泊   
2021年07月31日
14 演奏など響かせ魅力発信  樫野崎園地で野外ライブ  (串本町 )
2021年07月31日
15 「地元の人にも食べてもらえたら」  長距離列車「銀河」にお弁当を提供  (新宮市の「カイハミカルネ」 )
2021年07月22日
16 大前屋旅館、国登録有形文化財へ
 文科大臣に文化審議会が答申  (新宮市 )

 国の文化審議会(佐藤信会長)は16日、文化財分科会を開き、審議・議決を経て、文部科学大臣に新宮市三輪崎の大前屋旅館を国登録有形文化財(建造物)にするよう答申した。官報告示を経て正式に登録される。登録後、県内の登録文化財(建造物)は109カ所301件に、市内では三輪崎青年会館、旧チャップマン邸に続き3件目となる。

 文化財登録制度は1996(平成8)年に誕生。50年を経過した歴史的建造物のうち、一定の評価を得たものを文化財として登録し、緩やかな規制を通じて保存が図られ活用が促されている。全国では1万3000件余りの建造物が登録されている。

 大前屋旅館は、三輪崎漁港近くに所在する近代和風の旅館建築。1903(明治36)年に建てられ、2019(令和元)年ごろまでは旅館を営み、その後は住宅として使用されてきた。

 古くは目抜き通りであった目前の通り沿いには、19年9月に登録有形文化財に登録された三輪崎青年会館が所在している。

 建物は木造2階建て、入母屋造(いりもやづくり)、瓦ぶきで北面して建つ。1階には出格子(でごうし)を構え、2階には出桁造(だしげたづくり)の軒や高欄付きの連続する腰高窓を設けて旅館らしい開放的な造りとする。

 内部は両階とも中廊下を設け、その南北に各部屋を並べる。2階にある7室の客室は、4畳半から8畳の和室とし、北側の通りや南側の海への眺望に配慮した造りとなっている。

 1973(昭和48)年には内部が一部改修され、南側には居住部が増築されたが、建具や外観などは旧来の姿を残す。

 通りに面した近代和風の旅館建築である同建物は現在も地域に親しまれ、通り沿いの歴史的景観の形成に寄与している。

(2021年7月22日付紙面より)

大前屋旅館=20日、新宮市三輪崎
2021年07月22日
17 下里水路観測所を一般公開
 「海の日」ミニイベント  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町下里の第五管区海上保安本部下里水路観測所(橋本友寿所長)は17日、22日(木・祝)の「海の日」に伴うミニイベントとして施設を一般公開した。家族連れなど約20人が参加し、同所の役割や人工衛星レーザー測距観測(SLR)について知る機会とした。

 海上保安庁唯一の水路観測所で、1954年に設立され、地磁気観測や天体観測業務を行ってきた。82年からは、観測機器から人工衛星に向けてレーザーを発射して地上から人工衛星までの距離を測るSLRを開始。得られたデータで日本本土の精密な位置を知ることができ、航海の安全を支える海図の作製や領海・排他的経済水域の確定にも役立てられている。

 橋本所長は一家族ずつ施設内を案内し、天体観測をしていたドーム状の第一観測所やレーザー装置、望遠鏡、制御室などがある第二観測所を公開。日本が打ち上げた衛星「あじさい」や「みちびき」の他、世界各国の衛星を用いて観測をしていることや、測地技術の向上と2002年の世界測地系導入にともなって日本の座標が北西へ距離にして約500㍍ずれたことなどを紹介した。

 太地町から参加した磯田和則さんは「中学生の頃に友人から下里水路観測所について聞いたことがあり、仕事でも無線関係のことをしていたので、長年来てみたいと思っていた」。妻の京子さんは「串本町のロケット打ち上げのこともあるので、時間があればもっと質問したかった」と話していた。

(2021年7月22日付紙面より)

レーザーを発射・受信する望遠鏡=17日、那智勝浦町の下里水路観測所
2021年07月22日
18 感染症踏まえた心肺蘇生学ぶ
 紀宝町民児協の7月定例会で  

 紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)の7月定例会が20日、町福祉センターであった。委員約30人が参加し、新型コロナウイルス感染症を踏まえた心肺蘇生法の手順と自動体外式除細動器(AED)の操作方法を学んだ。

 熊野市消防本部紀宝分署の山田卓司さんら3人が講師を務め「コロナ発生以前は胸骨圧迫、人口呼吸、AEDの電気ショックを実施する流れだったが、今は感染防止の観点から人口呼吸はやめてもらうことになった。子どもの場合は人口呼吸を行っても構わない」と説明した。

 心肺蘇生法の手順として「声を掛けて反応を確認し、ハンカチやタオルなどを傷病者の鼻と口にかぶせて呼吸の有無を観察する。呼吸がないと判断した場合は、傷病者が回復するか救急車が到着するまで交代で胸骨圧迫を続ける。AEDの手順は音声に従ってください」と伝えた。

 委員は3グループに分かれて人形を使った訓練に取り組んだ。「救急車呼んでください」「AEDを持ってきてください」など周りの人に協力を求め、1分間に100回のペースで胸骨圧迫を続け、手順に沿ってAEDも操作した。

 濵口会長は「万が一に備えて、毎年7~8月に講習会を開いている。何度も受講した委員も多いが、継続することが大事。来年も続けていきたい」と話していた。

(2021年7月22日付紙面より)

心肺蘇生法の訓練に取り組む委員=20日、紀宝町福祉センター
2021年07月22日
19 「カイロス」バッジ生産
 CGS部が応援隊結成  (串本古座高校 )

 県立串本古座高校CGS部(森陽翔部長)がこのほど、小型ロケット「カイロス」にちなんだ缶バッジシリーズの生産を始めた。初回生産分100個は24日(土)実施の大会「宇宙シンポジウムin串本」会場で配る考え。地域振興の応援になればと願って20日、部員らが袋詰めなどの準備に励んだ。

 同ロケットの打ち上げに対して何か支援ができないかと今年1月から話し合いを重ね、手軽に買いやすく思い出になる土産物として缶バッジを生産することを決めた同部。そのデザインを考える中で部員の雑賀和さん(1年)が得意の延長で下書きした神名「カイロス」の絵が顧問や他の部員の目に止まり、以降その絵をベースにしてオリジナルキャラクター「かいろすくん」を生み出した。

 複数描いた絵柄の中から座像を選び、まだ打ち上げが始まっていないため「0」のシルエットを背景に配置。大会参加者への進呈を前提にしてキャラクター名と大会期日を情報として上乗せしたデザインを仕上げ、初回生産分となる直径約3㌢の缶バッジを発注した。

 部内班にとらわれないこの挑戦の担い手として「カイロス応援隊」を部内で結成。同町の独自ロゴやキャッチフレーズを取り入れた名刺大の台紙も製作し、20日はラッピングタイでこれらをつなぎ袋に詰めて配れる状態にした。

 雑賀さんが参考にした原画は写実的で壮年の印象が強かったそうで、これをどうすれば世代を問わず好まれるかを意識してキャラクター化を進めたそう。特徴的な前髪と手にするてんびんを強調しつつ、全身のバランスを三頭身とし顔立ちを丸く、手足を短く、衣服を原色系にするなどして親近感を強めた。

 大会当日は登壇者など主賓に手紙を添えて進呈し、残りを来賓や会場聴講者に先着順で配る予定。森部長(3年)によると小型ロケットの打ち上げ数をなぞらえて追加生産し次回以降は販売を考えているそうで、「一歩ずつ着実に進めてほしい」と後輩に期待。シリーズ化の要となった雑賀さんは「今後も改良してより良くしていく。『かいろすくん』が応援の弾みになれば」と意気込んでいる。

  □     □

活動費確保の仕組みも試行



 この日は缶バッジの袋詰めと並行し、活動費確保を目的とした仕組みの段取りも進めた。

 CGSは「Community General Support」(地域包括的支援)の略称。この仕組みは、目指す思いが高まるほどに活動費が不足するというジレンマを同部自身で克服する挑戦として動き出した。

 植田航平副部長(3年)を軸にして模擬団体「CGS株式会社」を立ち上げ1口500円の投資の代価として株券1枚を発行する内容。まずは校内実施で試みるという。

 植田副部長も間もなく引退となるが、在校中は最後まで後輩を支えることを決意。「活動費を出してもらうだけでなく自分らで集めることを意識付けたい」など思うところを語った。

(2021年7月22日付紙面より)

CGS部が初回生産した「かいろすくん」缶バッジなど
缶バッジなど配布や活動費確保のための試行の準備に励む部員ら=20日、県立串本古座高校
2021年07月22日
20 大きなヒマワリになぁれ  熊野川小1、2年が種まき  (新宮市熊野川町 )
2021年07月22日
21 希望者対象に業務説明会  高校生らが仕事への理解深める  (新宮警察署 )
2021年07月22日
22 安全面など町民が指摘  天満公民館の工事一時中断  (那智勝浦町 )
2021年07月22日
23 梅の天日干し始まる  熊野地方で夏の風物詩  
2021年07月22日
24 ど根性カボチャ発見  西岡稔さんの畑で収穫  (那智勝浦町 )
2021年07月22日
25 規律正しく夏休み過ごして  新宮・新翔高校で終業式  
2021年07月22日
26 全国町村会の副会長に  紀宝町の西田健町長が  
2021年07月22日
27 かわいいクラフトバッグ  毎月恒例の「楽しい手芸教室」  (紀宝町 )
2021年07月22日
28 涼しい環境で自主学習  2年ぶりサマースクール始まる  (紀宝町 )
2021年07月22日
29 今年も神事のみで礼尽くす  池野山八坂神社で夏季祭典  (古座川町 )
2021年07月22日
30 「八咫烏風鈴」の音響く コロナ終息、東京五輪の無事願い (熊野本宮大社)
2021年07月22日
31 お悔やみ情報
  
2021年07月08日
32 復興祈念しヒマワリの種まき
 熊野川地域フラワーツーリズム協議会  (新宮市 )

 熊野川地域フラワーツーリズム協議会(下阪殖保会長)のメンバーら約10人は7日、新宮市熊野川町日足のバイパス近くの休耕田約0・5㌶にヒマワリの種約15㌔を植えた。

 同協議会は、2011年9月の紀伊半島大水害で被災した町を花の名所として活性化し町民らを元気づけようと、休耕田や耕作放棄地にヒマワリやコスモス、菜の花などの種をまいている。今年で9回目の取り組みとなる。

 他にもこいのぼりの設置やさまざまなイベントを企画・実施し、復興を祈念するとともに水害当時に思いを寄せる機会としている。

 市制施行10周年記念として15年から開催されている「ひまわりまつり」では一帯を大輪のヒマワリが彩るが、今年は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、昨年に引き続きまつりは中止に。

 そんな状況下でも協議会メンバーらは「町の活性化につながれば」と思いを込め、一つ一つ丁寧に大輪花で耐倒伏性が強いヒマワリの品種「ハイブリッドサンフラワー」の種を植えていった。

 先月30日には約1・5㌶の休耕田に約20㌔のコスモスの種をまいた協議会メンバー。種をまいた後は発芽しやすいように土をかけ、肥料の散布も実施した。今年のコスモスは約3カ月で開花する早咲き種で花径約7、8㌢の大輪になるものもあるという。

 「秋には花畑があふれ、町を訪れる人たちに楽しんでもらうとともに、復興を祈念できれば」。大水害以降も幾多の風水害を乗り越えてきた熊野川町。町を彩るヒマワリとコスモスの開花は9月ごろを予定している。

(2021年7月8日付紙面より)

種まき機や手作業でヒマワリの種をまくメンバーら=7日、新宮市熊野川町日足
2021年07月08日
33 ケンケン漁の漁具など寄贈
 図書館が引き継いで所蔵へ  (串本町 )

 串本町教育委員会(潮﨑伸彦教育長)がこのほど、ケンケン漁ゆかりの漁具・工具や研究資料一式の寄贈を受けた。串本町図書館(池田三明館長)へ引き継ぐ方向で段取りを進めていて、池田館長は閲覧できる状態にある研究資料は7月中旬をめどに郷土資料として蔵書登録し閲覧公開、漁具は年末をめどに展示公開を目指すとしている。

 町教委によると、一式は田並の故・雑賀徹也さんが生前の研究でそろえたもの。遺品整理をする中で「貴重では」と感じた家族が知り合いの役場職員の仲介で町教委に相談し、寄贈するに至ったという。

 内訳は漁具が▽潜行板7個▽飛行機6個〈大2、小4〉▽爆弾3個▽ウキ1個▽手釣り用木枠〈釣り糸つき〉1個▽疑似餌複数個―、工具は木製の潜行板、飛行機、爆弾を作る道具など11個。研究資料がファイル4冊(写真や新聞記事の切り抜き、独自考察など)と未整理の文書・図面・写真で数量不詳となっている。

 潜行板、飛行機、爆弾は漁業従事者が漁具の形状や用途を見て用いていた呼称。研究資料は故・雑賀さんが生前に和歌山東漁業協同組合へ寄稿したケンケン漁推察の出典元となるさまざまな文書資料や独自考察、写真などで「天馬船」の設計図面〈実物〉も含まれている。

 一式全体として整理が追いついていない状態にあり、その作業を進めてできる限り所蔵していくという。池田館長は「本館は農業関係に比べて漁業関係の民具が少ない。(同町の代表的な漁業の一つである)田並発祥のケンケン漁にまつわる内容ともあってとてもありがたい寄贈だ」と喜び、今後の公開に意気込んでいる。

 ケンケン漁は、田並からハワイへ渡った移民者が現地の漁法を洗練して持ち帰り全国へと広めたとされるカツオ漁法。現在は長さおを漁船の両舷へ羽のように伸ばして仕掛けを引く形へと発展し、代表的なカツオ漁法の一つとして浸透している。

(2021年7月8日付紙面より)

故・雑賀徹也さんの家族が寄贈したケンケン漁ゆかりの漁具など一式=1日、串本町文化センター
2021年07月08日
34 地元漁業の理解深める
 宇久井中で海洋教育  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)で6日、地元漁師の東信義さんによる漁業学習があった。2年生29人が地元の漁業について学び、理解を深めた。

 同校で20年以上続く海洋教育の一環で、ふるさとの漁業の歴史や取り組みを学ぶとともに、将来的な漁業後継者を育てることも目的の一つとしている。

 東さんは宇久井漁業協同組合に所属し、引き縄(ケンケン)漁とイセエビの刺し網漁を営む傍ら、ホエールウオッチング業にも従事している。

 授業では東さんの経験を基に、地元の主な漁法としてマグロやカツオを取る「はえ縄」「引き縄」「一本釣り」、アジやサバ、サンマなどの「棒受け網」、ブリを中心に季節の魚を取る「定置網」、「養殖」などの仕組み、クジラの種類や生態についても解説した。

 生徒からは「クジラが見える確率は」「宇久井漁協はどういった組織なのか」「難しい漁法は」「漁に出ないときは何をしているのか」などの質問があった。

 東さんは「ウオッチングは5月のシーズンなら90%以上見ることができる」「組合がないと僕らは魚を持って行くことができない。漁師のまとめ役」「どの漁法も慣れるまで難しいが、棒受け網は難しい」「漁以外では網の修理などをしている」と答えた。

 この日の朝に定置網で取れたイワシやイカ、サバ、カツオ、シイラ、タチウオなどを直接見せながら特徴や種類を説明した。

 学級委員の田原まなさんは「漁法の説明や実際に魚を見せていただき、ありがとうございました。宇久井の漁業について学ぶことができました」と感謝を述べた。

 坊校長は「発展した漁業がこの地域を支えてきた。その歴史などを学んでほしい」と述べた。

 同校によると、2年生は3学期、船に乗って定置網の見学を実施するほか、3年生は漁協女性部の協力の下、魚食体験を行うという。

(2021年7月8日付紙面より)

魚の種類や特徴を学ぶ生徒=6日、那智勝浦町立宇久井中学校
東信義さん
2021年07月08日
35 65歳以上の85%が1回目接種
 区長会で各種事業を報告  (紀宝町 )

 町内14地区と町で組織する紀宝町区長会(会長・辰巳尚鵜殿区長)は6日、同町役場大会議室で定例会を開催。役員改選に伴い、会長に辰巳区長、副会長に鮒田区の東口高士区長を再任した。

 各区の区長、役場職員が出席し、西田健町長は「町内でこれまで新型コロナウイルスの感染者がないものの、地域経済にとっても厳しい状況にあり、町としてもできる限り支援をしたい。全国学力テストで、小中学校5教科中3教科で全国平均を超えた。子どもたちは学力やスポーツも頑張ってくれている」とあいさつ。各課の担当職員が町の関連事業などを説明した。

 65歳以上の新型コロナウイルスワクチン接種は1日現在、1回目が2701人、2回目は1769人が済ませた。3、4日に720人が集団接種し、1回目接種率は約85%だという。

 担当課長は「8月も土、日曜日に集団接種を計画しているが、ワクチン供給量によって設定できないかもしれない」と報告。「接種した人は新型コロナの発症を予防できるとされているが、接種を受けた人から他の人への感染をどの程度予防できるか分からない。接種後も引き続き、手洗い・マスク着用・3密回避などの対策徹底を」と呼び掛けた。

 新型コロナウイルス感染症支援事業や第15回紀宝町花火大会の打ち上げ花火中止、町空き家バンク事業、第2次町総合計画、鵜殿保育所建設工事、矢渕中学校大規模改修工事の概要なども伝えた。

(2021年7月8日付紙面より)

会長に選出された辰巳尚鵜殿区長(中)と副会長の東口高士鮒田区長(左)=6日、紀宝町役場
2021年07月08日
36 本番への気持ち高める  中央公民館で「たなばた会」  (古座川町児童館 )
2021年07月08日
37 着衣で水に入る感覚経験  B&Gで水辺の安全教室  (串本町 )
2021年07月08日
38 3年連続で特選の評価獲得  「梅真鯛梅」接待の手土産で  (株式会社岩谷 )
2021年07月08日
39 ウチヤマセンニュウを観察  孔島鈴島で探鳥会  (日本野鳥の会和歌山県支部 )
2021年07月08日
40 成人年齢引き下げ見据え  新翔高で消費者教育講話  (新宮市 )
2021年07月08日
41 20人が昇級果たす  剣道級位審査会  
2021年07月08日
42 「みんなの笑顔も教室の魅力」  自主サークルの輪、広がる  (新宮市 )
2021年07月08日
43 山城さん、産屋敷さんが優勝  グラウンドゴルフ「たなばた大会」  (紀宝町 )
2021年07月08日
44 9日から新道路の供用開始  浅里地区の地滑り現場を迂回  (紀宝町 )
2021年07月08日
45 今年も「紀宝みなとフェス」中止  新型コロナへの対応が難しいため  (紀宝町 )
2021年07月08日
46 山地にひっそりと  ヒナノシャクジョウが開花  (那智勝浦町宇久井 )
2021年07月08日
47 短冊に願い込めて  勝浦認定こども園で七夕集会  (那智勝浦町 )
2021年07月08日
48 お悔やみ情報