新宮市に1000万円を寄付 (信金中央金庫 )
信金中央金庫(柴田弘之理事長、以下信金中央)が実施する地域創生支援スキーム「SCBふるさと応援団(企業版ふるさと納税)」において、2021年度の寄付対象事業に新宮市が選定された。24日、同市大橋通の新宮信用金庫(以下新宮信金)本店で目録贈呈式があり、田岡実千年市長が信金中央の漁野理子さん(新宮信金に出向中)から目録を受け取った。寄付金額は1000万円。寄付金は新年度からの開始を予定している「市自転車活用推進事業」(※)に活用される。
同スキームは、創立70周年を記念し、2020年度から22年度までの3年間を実施期間としてSDGs(エスディージーズ=持続可能な開発目標)を踏まえ、信金中央が企業版ふるさと納税などを活用した寄付を行うことにより、地域の課題解決および持続可能な社会の実現に資する地域創生事業を信用金庫とともに応援し、地域経済社会の発展に貢献することを目的に創設された。
本年度は全国93事業(94信用金庫、92地方公共団体)に対し、計9億2200万円の寄付を行うことを決定している。
新宮市への寄付決定は新宮信金の推薦によるもの。目録贈呈式には田岡市長と新宮信金の浦木睦雄理事長、漁野さんのほか、信金中央理事の髙橋裕司・大阪支店長もオンラインで出席した。
目録を受け取った田岡市長は、地方創生の取り組み推進への貢献に対する信金中央への感謝状を漁野さんに手渡し「まちなかの観光周遊や『太平洋岸自転車道』、『ツール・ド・熊野』における国際サイクルコースである赤木川流域で、電動サイクル(Eバイク)を活用していきたい。新宮信金さまをはじめ市内の関係団体や企業と連携しながら、持続可能な観光地域づくりを推進し地域活性化を図っていく」と感謝を伝えた。
浦木理事長は「当金庫は新宮市に本店を置く唯一の金融機関として、今年6月9日に創立100周年を迎えることになった。ひとえに地域の皆さまのご支援、ご愛顧のたまもの。節目の年に地元のお役に立てることをうれしく思っています」。
髙橋大阪支店長は「自転車を活用した新しい旅行スタイルの推進は、今後の観光コンテンツの主要なメニューになる。自転車の利用促進はさまざまな社会的問題に対応可能で、地域創生やSDGsの推進に極めて有益な事業となるものと確信している」とあいさつ。
「寄付を通じて、多くの皆さまのご協力をいただきながら、地域の中核的な存在である新宮信金とともに地域創生事業に積極的に取り組んでいきたい」と話した。
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※新宮市自転車活用推進事業=自転車を楽しむ、自転車で楽しむ体験型・交流型観光を促進し、持続可能な観光地域づくりを進め地域活性化を図るもの。
(2022年2月25日付紙面より)
次年度の当初予算案を発表 (古座川町 )
古座川町が22日、次年度の当初予算案を発表した。一般会計は総額29億4180万円で、対本年度比3・9%減。七つある特別会計とともに3月1日(火)から始まる町議会第1回定例会へ上程し審議を求める。
一般会計の歳入に占める自主財源の構成比は13・4%で、町税収入(=地方税)は約2億円を見込む。歳出に占める投資的経費は1億9309万円で、対本年度比1億364万円減。普通建設事業として進めてきた池野山集会所新築工事の完了に伴う大幅減だという。歳入、歳出の区分別内訳は=別図=の通り。
西前啓市町長は主な事業として▽住民生活支援事業(新規、524万円)▽宅地造成候補地測量事業(新規、1275万円)▽観光交流施設整備調査事業(新規、220万円)▽複合センター改修事業(新規、426万8千円)▽患者送迎事業(新規、327万4千円)▽介護人材育成支援事業(継続、100万円)▽文化財保護費用補助事業(新規、30万円)―を列挙。
住民生活支援事業は①交通不便地区高齢者生活支援事業②し尿処理費補助事業③移動販売支援事業―からなる。①は数人規模で実施。②は住民税非課税世帯を対象とし年1回に限り費用の2分の1(上限5000円)を補助する。③は広範な町内で移動販売をする事業者に燃料費面で補助を出し継続を支援する。
宅地造成候補地測量事業は高池上部区と池野山区を対象にして実施。観光交流施設整備調査事業はぼたん荘裏用地などの施設調査や県から譲渡を受けるふるさと定住センターの利活用に向けた準備に予算を充てる内容で、同センターはアウトドア拠点としての活用を方向性として本年度中に譲渡を受けるという。
複合センター改修事業は住民の集いの場の創出を方向性として改修するための設計監理費を計上。患者送迎事業は廃院により医療空白地帯となっている高池地域の住民を明神診療所へ送迎する。文化財保護費用補助事業は町指定文化財の日常的保全経費に対する補助を新たに始めるとしている。
特別会計は7会計合計13億3997万円で、対本年度比3504万円増となっている。
(2022年2月25日付紙面より)
南紀勝浦温泉が1位返り咲き (温泉総選挙2021 )
国民参加型の地方活性化プロジェクト「温泉総選挙2021」でこのほど、本紙エリアの「南紀勝浦温泉(以降、同温泉)」が歴史・文化部門で7973票を獲得し1位に返り咲いた。おととしも1位に輝いたが、昨年は二つ順位を落とし3位だった。2年ぶりの1位獲得について、南紀勝浦温泉旅館組合の清水貞吾組合長らを取材した。
温泉総選挙は好きな温泉地への応援投票(ウェブ投票のみ)を通じて、さまざまな情報に触れ、各温泉地の利用促進を図ることで、地域活性化につなげることが目的。
九つの部門があり、総エントリー数は132温泉地。歴史・文化部門は歴史上の出来事や人物にゆかりのある温泉地や独自の文化を残している温泉地がエントリー。
南紀勝浦温泉は「総選挙2018」で各省庁賞にエントリーし、総務大臣賞も受賞している。今回、2位の岩手県花巻市の鉛温泉藤三旅館(7391票)とは582票の差を付け首位となった。3位には広島県広島市の湯の山温泉(7193票)が入賞した。
エントリーの際の紹介文では、177カ所の源泉と水揚げ量日本一を誇る生マグロが楽しめる宿泊施設や世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」に指定されている熊野那智大社や那智山青岸渡寺、那智の滝など、「マグロと温泉と世界遺産のまち」をアピールした。
1位返り咲きについて、清水組合長は「この町は和歌山県内でも源泉の数が多い。各旅館が持つ独自の温泉には歴史や文化があり、質も良いため今回の結果の要因につながったと思う。良い歩みだと思う」。
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)の理事長も務める清水組合長は▽同温泉の知名度向上▽日帰り客が町内を周遊し滞在時間を長くするための魅力づくり▽県のリフレッシュプランや国の「Go To トラベル」キャンペーンなどの再開に向けた取り組み▽感染症対策の見直しと継続―などの重要性を挙げた。
今後について清水組合長は「世界遺産はもちろんだが、温泉とマグロを表に出して売っていくことが大事。さらにお客さまが集まる場所をつくるなどのハード整備は町行政が担い、宿泊や誘客、宣伝などのソフト整備は機構と旅館組合が行う。今後の観光地としての繁栄にはハードとソフトの連携が必要不可欠」。
堀順一郎町長は「地元の皆さまや関係者の方々のご尽力のおかげ、感謝しています。1位の名に恥じないように世界遺産や温泉などを守るとともに、良い観光地を目指して、町と機構、旅館組合、皆さんで力を合わせて取り組んでいきたい」と語った。
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■和歌山県では
今回の受賞について、県商工観光労働部観光局観光振興課の南方健宏さんは「南紀勝浦温泉旅館組合さまの情報発信や地元各宿泊事業者さまの日々のサービスが積み重ねられた結果。まん延防止等重点措置の最中、積極的な誘客は先になると思うが、南紀勝浦温泉は県にとっても貴重な観光資源。今回の結果は良い機会となった」。
県の取り組みについては「今年予定されているJR西日本の長距離列車『WEST EXPRESS 銀河』や、民間ロケットの打ち上げとともに紀南への誘客を図っていきたいです」と話している。
(2022年2月25日付紙面より)
御浜小6年生がパネルを制作
「みはま音頭」を後世に伝えようと、御浜町立御浜小学校の6年生が22日、1カ月以上かけて制作したパネルとパンフレットを大畑覚町長と辻本誠一教育長に贈呈した。
みはま音頭は奥田伊佐夫・2代目町長時代の1968年9月1日、町制10周年記念に発表された曲。1~8番で構成され、歌詞には「七里御浜」や「みかん「御浜小石」「妙見お山」「御浜焼」「風伝颪(ふうでんおろし)」など町の名所や特産が盛り込まれている。
児童たちは1月13日から取り組みを開始し、町長や教育長、地元青年団、文化協会、阿田和民謡教室など関わりのある人にインタビューしてきた。
パネル2枚を作り、みはま音頭の歌詞や未来へつなぐ御浜町、次世代につなぐ文化など、これまで調べたことをつづった。
この日、学習成果を報告する場として町長室を訪れた児童たちに大畑町長は、「みはま音頭を町民に知ってもらいたいという思いを受け止めてくれて感謝しています。新型コロナウイルスが収束して、町のイベントが復活したらみんなに踊ってもらいたい。皆さんも後輩たちに音頭を広めてもらいたい」と伝えた。
辻本教育長は「みはま音頭の歌詞には町の魅力が詰まっている。皆さんには、勉強した経験を今後に生かしてほしい」と話した。
パネルは役場1階ロビーに展示し、町ではみはま音頭の歌詞を防災無線で流せるか検討するという。
(2022年2月25日付紙面より)
慈恵会医科大から2人 (新宮市立医療センター )
新宮市立医療センターにこのたび、東京慈恵会医科大学医学部医学科産婦人科学講座から、部長職常勤医師1人、非常勤医師1人の派遣が決定した。市が21日に発表した。派遣時期は4月からを予定。市立医療センターは「当センターでの分娩(ぶんべん)再開に向け、着実に準備を進めていく」とコメントを寄せている。
常勤医師1人の退職決定に伴い、3月1日(火)以降の分娩予約休止を発表している同医療センター。新宮・東牟婁エリアの中核病院として、年間約300件の分娩を行ってきた。
分娩休止を受け、市当局や市議会は医師招聘(しょうへい)に向けて各関係機関に要望活動を展開。今月18日には学校法人近畿大学(世耕弘成理事長)と産婦人科医師派遣などを盛り込んだ包括連携協定を締結していた。
慈恵会医科大からの医師派遣の決定に当たり、田岡実千年市長は「誠にありがたく思っている。このことにより、他の大学からの医師派遣も含め、安心・安全な分娩再開に向け、着実に前進している」と関係者に感謝。
「ただし、緊急手術や緊急分娩など、24時間対応できるよう、派遣される常勤医師および非常勤医師の方々の勤務体制を構築することが必要となる。ご迷惑をお掛けしている妊婦の皆さんをはじめ、市民の皆さまには確実に分娩が再開できる体制が整えば、市および医療センターからお知らせいたします」と理解を求めている。
市立医療センターの中井三量院長は、産婦人科部長医師退職により3月中旬以降の産婦人科診療、出産分娩はいったん中止となる見込みとしながらも「4月時点ではまだ当院での出産分娩はできないが、以降のさらなる常勤医師獲得に向け活動しており、体制が整い次第可能な限り早急に出産分娩ができるよう努力し準備を進めていく」とコメントを出している。
(2022年2月22日付紙面より)
チーム御所の地が作業に汗 (那智勝浦町 )
「今年はメモリアルイヤー。コスモスを植え始めて10年になる。必ずきれいに咲かせたい」。そう話すのは那智勝浦町狗子ノ川のチーム御所(ごしょ)の地(じ)代表の建石修さんだ。チーム御所の地は毎年、同町狗子ノ川の通称「御所の地」の4・5反ある休耕田にきれいなコスモスを咲かせ、人々の目を楽しませている。
その昔、那智聖(なちひじり)の行場であったという同所。元々は田んぼとして利用されていたが、2011年に発生した紀伊半島大水害によって、水路が破損。水が使えないことから休耕田となった。
由緒ある土地を放置してはいけないと当時、狗子ノ川区長を務めていた建石さんの下、同区で協議を重ねた。区で花の部会を立ち上げ、地域おこしを兼ねてチューリップや菜の花、コスモスを植えてきた。
その後、花の部会を前身にチーム御所の地を設立し、コスモスを植え続けて今年で10年目を迎えた。同所は毎年、一面に咲くコスモスを一目見ようと町内外から多くの人々が訪れる人気のスポットとなった。
会員によると、数年間は和歌山県や町からの補助もあったが、今はないという。しかし、同所に咲くコスモスを喜び、チーム御所の地の活動を応援する人からの援助もあり、感謝しているとした。
この日は建石さんと建石頼男さん、松尾悦子さんら役員と会員2人が参加。事前に町消防本部に届け出し、トラクターによる耕耘(こううん)を妨げる雑草の焼却に取り組んだ。会員は延焼防止のため、ホースで周辺に水をまきながら、雑草を燃やすなどの作業に汗を流した。
気候によって時期の変更はあるが、9月ごろにコスモスの種まきを行い、10月後半から11月にかけて開花する見込み。
コスモスの見せ方などを研究するために各地を視察しているという建石さんは「昨年は種をまく時期が悪く、あまり良くなかった。今年は10年の年なので、きれいに咲かせたい。皆さんに喜んでもらえるように頑張ります」と笑顔で語った。
(2022年2月22日付紙面より)
古座神社で愛宕権現例祭 (串本町 )
串本町古座にある古座神社(石田保宮司)で19、20日の2日間にわたって愛宕(あたご)権現の例祭があり、古座区の南藤房男区長らが火伏せやコロナ禍の終息を願って礼を尽くした。
愛宕権現は古く軍神として武家、また京の都では火盗守護の利益を求めて庶民の信仰を集めた経緯がある。本地仏は勝軍地蔵。古式捕鯨で発展した古座は家屋が密に並ぶまちなみを宿すため、愛宕権現を安置して今も欠かさず信仰を注ぎつつ日々取り扱う火への細心を保っている。
近年まで後背の山腹に祠(ほこら)を据えてまつっていたが参道が急峻(きゅうしゅん)で奉仕する代表者の高齢化もあり、今は同神社境内にある九龍島(くろしま)神社へうつして火伏せの加護を求める信仰をつなぐところとなっている。
今年は新型コロナウイルスの情勢で河内会による御舟謡(みふねうた)の奉納を休止としたが、神事は例年通り実施。19日夜半の宵宮祭を経て20日は同祠前で大前の儀をし、同区と勇進会、河内会、串本町消防団古座分団の各代表者と責任役員が石田宮司に続いて玉ぐしをささげるなどして礼を尽くした。
この例祭で奉納した「だんご」は神事後、愛宕権現の利益とともに火の取り扱いへの細心を振り返るきっかけとして参列者や集まった住民に授与した。南藤区長は「愛宕権現は火の神様なので区民には火災に十分気を付けてほしい。あと、早くコロナも終息してほしい」と願うところを語り、「今年は何としても河内祭(こうちまつり)をしたいし、コロナの行動制限がもっと緩まればできると思う。学校関係(=櫂伝馬(かいでんま)の奉仕)はさすがに抜きにしてもできる限り何とかしたい」と話した。
(2022年2月22日付紙面より)
天神社で春の例大祭 (那智勝浦町 )
学問の神様・菅原道真を主神として古くから厚い信仰を集める那智勝浦町天満の天神社(髙橋正樹宮司)の春の例大祭が19日宵宮、20日に本宮の日程で営まれた。今年は昨年と同様、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から神事のみの斎行となったが、天満交友会による獅子神楽の奉納があった。
順番に始まる那智谷筋の祭りの最後を飾る同例大祭。例年は古式弓法で大的を射抜いて鬼の邪気を払うお弓神事や祭典委員会(楠本實委員長)が先導する行列が区内を練り歩く。
最後は餅まきが盛大に実施され多くの住民でにぎわっているが、今年は関係者ら約30人が参列して静かに祭りが進められた。
髙橋宮司が祝詞を奏上し、関係者が玉串をささげた。続いて、天満交友会が2演目の獅子神楽を奉納した。
天満交友会の山東平(さんどう・たいら)会長は「例年なら1カ月は練習する。規模縮小のため、少人数で1週間のみ練習して今日に臨んだ。来年こそは例年通りの例大祭や各家庭を回る地下(じげ)回しができることを願っています」。
楠本委員長は「最近はコロナの流行が懸念されるため、宮司たちと協議して今回の形にして良かったと思う。3年も休むと伝統が廃れてしまう可能性もあるため、来年こそは斎行できるように祈願しました」と話した。
同社責任役員の越水政憲さんは「町の発展などを祈願する伝統的なお祭りを次につないでいきたい。そのためにもコロナの終息を祈っています」。
髙橋宮司は「無事にお祭りが斎行できて良かった。良い年であることを祈願しました。来年こそは弓行事をしっかりやりたいと思います」と語った。
(2022年2月22日付紙面より)
東大文学部熊野プロジェクト (新宮市「丹鶴ホール」 )
新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」2階熊野エリア「熊野学研究室」にこのほど、「東京大学文学部熊野プロジェクト新宮分室」の看板が設置された。分室には東大助教の太田泉フロランスさんが着任。新型コロナウイルス感染症の状況にもよるが、今年夏以降、年に数回分室に在中し市および熊野地方と同大学との橋渡しを担う。
市と東京大学大学院人文社会系研究科・文学部は昨年3月、相互に連携協力することにより次世代人文学の構築、市・熊野地方における学術の振興と地域活性化に資することを目的に、連携協定を締結。
11月には東京大学本郷キャンパスで連携協定締結記念行事・木製看板(幅20㌢×縦60㌢)の引き渡しがあり、田岡実千年市長が藤井輝夫東京大学総長より看板を受け取った。看板は1月下旬に同所に設置された。
新宮分室の設置は協定に基づくもので、分室には毎年2、3回数カ月程度、太田さんが来室し市と▽東大学生の熊野地方における体験活動▽東大院生・留学生の熊野研修および若手フォーラム▽「東大人文・熊野フォーラム」ならびにセミナー、ワークショップ▽東大教員、外国人訪問研究者による講演、セミナー―などの活動を展開していく。
分室設置に当たり、秋山聰・人文社会系研究科長は記念行事において「熊野地方は人文学にとって豊かな地であり学生諸君がいろんな体験をするのにもふさわしい場所。分室設置により市民の皆さんとより密接な対話ができる機会をつくっていきたい」と話していた。
(2022年2月6日付紙面より)
冬型の気圧配置の影響で
冬型の気圧配置の影響で5日、日本列島は日本海側を中心に大雪が警戒されている。熊野地方でも4日から5日朝にかけて雪が降り、山間部などで雪が積もる所もあった。和歌山地方気象台によると、5日朝の最低気温は新宮市で2・1度、古座川町西川で0・6度、串本町潮岬で3・7度。
大阪管区気象台によると、向こう1週間の近畿地方南部では高気圧に覆われて晴れる日もあるが、気圧の谷や寒気の影響で雲が広がりやすく、期間の中頃に雨または雪の日がある見込み。
(2022年2月6日付紙面より)
約2100人が予約済み (紀宝町 )
新型コロナウイルスワクチンの追加(3回目)接種が紀宝町でも本格化している。集団接種会場の町生涯学習センター「まなびの郷」では5日、一般高齢者の接種が始まり、360人が済ませた。6日も360人の予約が入っている。
4日に初めて1日の感染者が1000人を超えるなど、県内でも感染が急拡大する中、町では国の方針に沿って前倒しで接種を計画した。
18歳以上で2回目接種を完了した8440人のうち、昨年7月末までに2回目接種が完了した4674人に接種券を発送。これまでに約2100人の予約があった。今月15日(火)以降、残りの3766人に順次、接種券を送る予定だという。
ファイザー製を使用する13日(日)、3月5日(土)はすでに予約で埋まった。
モデルナ製を予定している2月19日(土)、20日(日)、26日(土)は空きがあることから、町内の保育所、幼稚園、児童養護施設、通所・居宅サービス事業所の従事者や教職員などエッセンシャルワーカーへの接種も進める。
寺本クリニック、とみむろクリニック、相野谷診療所で実施している個別接種は各医療機関で予約を受け付けている。
町では「国から配分されるワクチンの種類を選べないため、接種するワクチンを希望する場合、接種時期が大幅に遅れてしまう可能性があります。追加接種は、ワクチンの種類ではなく、接種時期が来たら速やかに接種を受けることが大切です」としている。
(2022年2月6日付紙面より)
下里小学校の児童らが (那智勝浦町 )
那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長)の全校児童75人は2日、地区ごとの集団下校で通学路や自宅周辺にある津波避難場所を訪れ、避難経路を確認した。
同校育友会の地区安全部(中山喜雄部長)による取り組みで、保護者らも協力。例年は地区ごとの避難場所を巡る防災ウオークラリーを実施しているが、通学中や自宅にいるときに地震が起きても児童がとっさに対応できるよう、今年は集団下校での避難経路確認を企画した。
校庭に集合した児童は10グループに分かれ、教職員と共に下校。下里地区の22カ所の避難場所のうち、通学路沿いにある場所への入り口を確認したり、実際に高台まで登ったりし、担当の保護者らから説明を受けた。スクールバスで通学している浦神地区では中学生も参加し、児童を高台まで案内する様子も見られた。
教職員からは「『坂道の途中にロープが張ってあって、普段は入れないようになっている』など、児童たちは避難場所について詳しく知っており、教えられることも多かった」などの声も聞かれていた。
(2022年2月6日付紙面より)