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2022年07月30日
1 「太平洋」ペアリング賞受賞 ミラノ酒チャレンジ2022 (尾﨑酒造)

 新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)の「本醸造太平洋」が、イタリアのミラノで6月20日に開催された酒品評会「ミラノ酒チャレンジ2022」(イタリア酒ソムリエ協会主催)の純米・本醸造部門の「利き酒部門」で、ダブル金賞を受賞したほか、「フードペアリング部門」でベストフードペアリング賞(トマトとモッツアレラのカプレーゼ)に選ばれた。

 同品評会は、酒ソムリエ資格を持つ、イタリア人ワインソムリエ・バーテンダーなど酒と食の専門家がイタリア・ミラノで審査する日本酒コンテスト。日本酒の知識を広め、日本酒の素晴らしさをイタリア国内に伝える目的で2019年に第1回を開催。同社の「本醸造太平洋」は、その際にも本醸造部門で、最高賞であるプラチナ賞を受賞している。なお、新型コロナウイルス感染症の影響で品評会は2年連続で中止となっていた。

 今品評会では、利き酒ティスティング部門62人、デザイン部門20人を合わせた総勢82人の審査員が、合計408銘柄を審査。純米大吟醸・大吟醸酒部門、純米吟醸・吟醸酒部門、純米酒・本醸造部門、スペシャル部門の四つのカテゴリーで行われた。

 フードペアリング部門審査では、ワイングラスを使用し、トマトとモッツアレラのカプレーゼ、魚介のパスタ、ティラミスなど、イタリアを代表する食品や料理、デザートとともにブラインドテイスティングを実施。日本酒とイタリア食が持つ味の特性をお互いに引き出し合える、最適な組み合わせを判断した。

 7月に入って受賞の知らせを受けた尾﨑社長(78)は「熊野の地酒が国際的なプロの料理人に認めてもらえた。和食にも洋風の料理にも合うことが証明された。ありがたいこと」と喜びの声。

 「日本酒には日本の伝統の技術が結集されており、それが世界的に認められている。日本酒もワインと同様に食事とともに楽しむお酒。世界に通用するお酒として、今後より国際的になっていくのでは」と期待を込めた。

 同社は熊野地方唯一かつ本州最南端の蔵元。熊野川の伏流水、地元産の米を使用するなど地元「熊野」にこだわった酒造りを続けている。

 「本醸造太平洋」は「コクやキレ、丸みがありやや辛口」な口当たりが特徴。「全国燗酒コンテスト2021」お値打ちぬる燗部門最高金賞、「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年と2年連続最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。720㍉㍑1100円、1・8㍑2100円(いずれも税別)で販売中。

(2022年7月30日付紙面より)

ダブル金賞などを受賞した「本醸造太平洋」を手に尾﨑征朗社長=28日、新宮市船町
2022年07月30日
2 18の国・地域の高校生と対話
 アジア・オセアニアフォーラム  (和歌山県 )

 日本を含めた18の国・地域の高校生が集う「世界との対話と協働:アジア・オセアニア高校生フォーラム」が25~27日、オンラインで開催された。新宮・東牟婁地方からは県立新宮高校と串本古座高校から計10人が参加。3日間のプログラムを通じて環境や食糧、教育といった世界共通の問題について意見を交わした。

 和歌山県、県教委など主催。各地の高校生と交流する中で、グローバルな視野で物事を捉える力を養うとともに、国際社会で活躍できるリーダーの育成を図ることが目的。

 本年度は日本の他、インドやシンガポール、韓国、中国、ブルネイ、ラオス、ミャンマー、モンゴル、トルコ、オーストラリアなどから計84人が参加。和歌山県内では14校から47人、県外は9校から10人が出席した。

 プログラムは全て英語で行われ、高校生たちは▽津波・防災▽環境▽ダイバーシティー(多様性)▽教育▽食糧―の五つのセクションに分かれて自らの意見・提案などを発表した。

 教育セクションでは、教育格差や教師の働き方、世界寺子屋運動、10代のデートDV予防、学校外も含むさまざまな学習体験を高等教育の単位として認める「単位銀行制」の導入など、多岐にわたる内容について議論。新宮高校の柿本優心さん(2年)らのグループは、世界には貧困によって初等教育を受けることができない人々がいることから、使途が明確で楽しんで参加できる募金活動の必要を伝えた。

 ダイバーシティー・セクションに参加した中野祐一朗君(3年)は「ダイバーシティーという言葉の意味や具体的にどんな取り組みが必要かを発表した。海外の生徒が『受け入れる』という表現に、『抱きしめる』という意味の“embrace”を使っていて、自分もまねしてみるなど、いろんな発見がありました」と話していた。

(2022年7月30日付紙面より)

教育セクションに参加した生徒ら=26日、オンライン
プレゼンテーションをする生徒=同日、新宮市の県立新宮高校
2022年07月30日
3 国際交流員イェさんに感謝状
 退任に伴い堀町長が贈呈  (那智勝浦町 )

 国際交流員(CIR)として那智勝浦町で活動していたミャオミャオ・イェさん(27)が31日(日)をもって退任することから28日、役場町長室で感謝状の贈呈式があった。堀順一郎町長や瀧本雄之副町長らがこれまでの活動をねぎらうとともに、感謝を述べた。

 中国浙江(せっこう)省出身で国籍はオーストラリアのイェさんは「語学指導等を行う外国青年招致事業(JETプログラム)」により来日。2020年12月から同町で任用され、観光案内所や町観光企画課で勤務していた。

 飲食店のメニューやホームページなどの翻訳、町内の小学校訪問や町立図書館で実施した国際交流行事で、オーストラリアの紹介を行うなど尽力してきた。

 金子恭之総務大臣から贈られた「JET絆大使任命状」を代読し、感謝状を手渡した堀町長は「新型コロナウイルスで外国人観光客が激減した中での勤務となった。その間のミャオミャオさんの業績は今後、海外からの観光が回復した際につながっていくと思う。また、子どもたちとの文化交流は、その子どもたちが大人になった際に国際的に活躍するきっかけになるかもしれない。本当にありがとうございました」と感謝を述べた。

 任期は最長5年だが、更新は行わず退任を決意したイェさん。同町については「自然豊かで、人情に厚い町。子どもたちとも広く交流ができた。機会があれば今度は家族を連れて、一緒に来たい。本当に良い所でした」と振り返る。

 今後については「しばらくは帰国して自宅で休みます。日本での経験を生かして、観光分野などで活躍したい。また、将来の夢は漫画を作って、本にできればうれしいです」と笑顔で語った。

(2022年7月30日付紙面より)

ミャオミャオ・イェさん(左)に感謝状が贈られた=28日、那智勝浦町役場
2022年07月30日
4 誘致の思いなど伝えて始動
 古座川ロードレース実行委  (古座川町 )

 古座川町内で9月3日(土)、ジャパンサイクルリーグ(JCL)第7戦「古座川ロードレース」が開かれる。その運営を担う同レース実行委員会(須川陽介実行委員長)が今月27日に役場本庁で第1回会合を開いて概要を確認し、当日の通行規制に必要なボランティア確保と地域協力確立の必要性を申し合わせた。

 同リーグは地域振興と競技振興を重ねこなして世界的評価を目指す競技会として、昨年3月に発足。プロチーム10組が参画し、全国各地で対戦を繰り広げている。その一競技地として名乗りを上げたのが同町で、信号がなく交通量も穏やかな町内環境を生かして誘致に成功。以降コース設定など段取りを進めて初実施を目指すさなかにある。

 第7戦はJCLが競技主管、同実行委員会が大会運営をして主催。当日は道の駅一枚岩拠点で午前10時~午後2時に競技、その前後に拠点で開閉会など諸行事を実施する。競技コースは今津橋~下露峠~滝の拝~鶴川交差点経由の周回ルート(全長41・6㌔)を設定していて、選手は3周して順位を競う。

 同実行委員会事務局によると、通行規制は選手集団の先頭通過30分前~後尾通過30分後の範囲を目安にかけるが詳細な時間が見通せないため、競技中全般で住民らに選手最優先の協力を求める状況を見据える。ボランティアには競技中のコース管理(選手の脇道への誤進入防止や通過時の安全確保など)や受付など、特別な知識がなくてもできる運営を優先して充てる方向で協力を求めるという。

 第1回会合の実施に当たり西前啓市町長は、直面する諸課題を乗り越えての運営成功を期待。誘致の当事者・須川実行委員長は実施の経緯と実施にかける町域振興の思いを伝えて、実行委員の結束を固めた。

 同実行委員会の事務局は、第7戦の翌日に選手誘導のツーリング体験会「ぐるっと古座川サイクリングフェス2022」を計画し、現在エントリーを受け付けている古座川町観光協会。感染予防対策(観戦制限など)は目下の情勢が不安定のため模索中という。問い合わせは同協会(電話0735・70・1275)まで。

(2022年7月30日付紙面より)

実行委員に誘致の経緯やかける思いを伝える須川陽介実行委員長=27日、古座川町役場本庁
2022年07月30日
5 梅の土用干し  新宮地方で始まる  
2022年07月30日
6 毎日の過ごし方を考えて  公立小中学校で終業式  (新宮市 )
2022年07月30日
7 各種サービス内容学ぶ  身体障がい者福祉会が研修会  (紀宝町 )
2022年07月30日
8 外国語の楽しさ伝える  ALTが保育所を訪問  (紀宝町 )
2022年07月30日
9 地域サービス向上、活性化図る  日本郵便と包括連携協定を締結  (紀宝町 )
2022年07月30日
10 地域活性化施設の考え示す  公募に向け現地説明会実施  (串本町 )
2022年07月30日
11 念願の句集「和深」発行へ  俳句愛好の木皮慧子さん  (串本町 )
2022年07月30日
12 クジラの町で夏を満喫  太地小と白馬北小が交流  
2022年07月30日
13 お悔やみ情報
  
2022年07月24日
14 手作りお手玉で認知症予防
 西千恵子さんが「湯ごりの郷」に寄贈  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町浦神在住の西千恵子さん(86)は22日、社会福祉法人高瀬会(切士桂理事長)の地域密着型バーデンライフ・ケアセンター「湯ごりの郷」(切士知憲施設長、同町湯川)を訪れ、手作りのお手玉200個を寄贈した。

 西さんがお手玉作りを始めたのは2004年、旧浦神小学校で低学年を対象にした「昔遊び学習」で子どもたちと一緒にお手玉遊びをしたことがきっかけ。その後、勝浦小学校からも声がかかり、西さんの元には両校の子どもたちから、感謝を告げるお礼の手紙が多数寄せられたという。

 浦神地区では初午(はつうま)の日、厄年生まれの人がおはらいを受けた後に餅やお菓子をまく習わしがあることから西さんは一念発起。

 自身が米寿を迎える今年の初午の日に餅と一緒にお手玉をまこうと米寿にちなみ880個のお手玉の製作を始めたが、新型コロナウイルス感染症の影響で餅まきは中止に。近所に住む切士理事長にお手玉寄贈の話を持ちかけたところ、切士理事長は快諾。この日の寄贈に至った。

 なお、西さんは同施設のほか、町社会福祉協議会にもお手玉を寄贈。友人や孫にもプレゼントしたという。

 お手玉遊びは認知症予防に効果があるといわれており、「高齢者の遊び」として取り入れている施設も多い。

 寄贈を受けた切士理事長は「利用者さんの楽しみが増えた。昔を思い出してくれると思う。おじゃみ(お手玉)を見て、自分も作ってみたい、そう思う利用者さんもいるのでは。自身の生きがいを利用者さんの生きがいづくりにつなげてくれた。ありがたいです」。

 切士施設長は「新型コロナウイルスの影響でご家族の面会も窓越しとなっており、夏祭りなどの地域交流行事も中止を余儀なくされている中、お手玉の寄贈は利用者さんにいつもと違う刺激をもたらしてくれると思う」と感謝。

 西さんは「おじゃみは認知症にも良いと聞く。ぜひ活用してほしい。おじゃみ作りは楽しく、生地選びや色合わせなど頭を使うことも多いため自分のためにもなっている。次は1000個を目指したいですね」と笑顔で話した。

(2022年7月24日付紙面より)

(左から)手作りのお手玉を寄贈した西千恵子さん、切士知憲施設長、切士桂理事長=22日、那智勝浦町湯川
2022年07月24日
15 「公衆ごみ箱」回収事業始まる
 就労部会通じて業務委託  (国道168号美化協議会 )

 新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会(小阪武部会長=障害者就業・生活支援センターあーち)を通じて業務を受託している、若者応援センター「ヨリドコ」の利用者らは22日、国道168号沿い5カ所に設置されている「公衆ごみ箱」の回収作業を実施した。回収されたごみは、同じく業務受託している社会福祉法人熊野緑会「なぎの木園」とひきこもり者社会参加支援センター「あづまプラッツ」に搬入され、分別や洗浄作業が行われる。

 東牟婁地域と県内外各地域との往来のための主要道路である国道168号。沿道は住宅が少なく人目にもつきにくいことから、全域でポイ捨てによる空き缶やペットボトルなど飲料のごみが散乱しており、待避所や道の駅周辺では飲食物のごみが散乱している。沿道に捨てられたごみは熊野川に流れ込み、最終的に海に至る。

 そういった状況の中、東牟婁振興局健康福祉部衛生環境課は昨年秋、168号沿いの道の駅および待避所計3カ所に実験的に公衆ごみ箱を設置。ごみ箱の維持管理における問題点と沿道などにおける散乱ごみの削減効果の検証を実施したところ、全域でごみの種類別に25~40%程度の削減効果が認められた。

 検証の効果を鑑み、公衆ごみ箱の常設設置を行うことにより、路上などの散乱ごみ(ポイ捨てごみ)を低減させ、当地方の山・川・海の自然環境の保全に寄与することを目的に今年5月、東牟婁振興局、市、市観光協会、民間団体などで組織する「国道168号美化協議会」を設立。運営母体となって情報交換や連絡調整を行いつつ、官民一体で相互に連携して不法投棄対策活動を展開していくことを共有した。

 就労が困難な障害がある人たちの活動を支援するとともに、就労などに係る現状や課題について協議や情報共有を行う新宮・東牟婁圏域自立支援協議会就労部会は、同美化協議会から「公衆ごみ箱」の回収分別などに関する業務委託の話を受けて協議を行い調整。部会員以外の事業所にも声をかけるなどして、前述の3事業所が請け負う運びとなった。受託金は工賃などとして利用者らに支払われる。

 ごみの回収は月曜と金曜の週2回。168号沿い▽南桧杖▽相賀▽熊野川町田長(道の駅瀞峡街道熊野川)▽同町日足▽同町相須―の5カ所に設置されたごみ箱からごみを回収し、燃えるごみは市クリーンセンターに、それ以外のごみは分別などの業務を行う事業所に運搬する。

 初日となったこの日、「ヨリドコ」の利用者や並河哲次理事長らが、回収作業に汗を流した。

 部会長代理の南紀ひまわり作業所の日浦頼和主任は「少しでも地域の環境美化に寄与できれば」。

 東牟婁振興局健康福祉部新宮保健所の堀内達司・衛生環境課長は「協議会は、賛助会員さんや関係団体の協力を頂き、熊野の自然を守るために発足した。設置したごみ箱にごみを捨てていただくことでこの美しい景観を守っていけるのであればそれが一番です」と話していた。

 同協議会では6月、田長の公衆ごみ箱近くに、竹で作った「ごみ箱の維持管理募金箱」も設置。「ここ熊野の素晴らしい自然を守り、未来の子どもたちに残していくために」と協力を呼びかけている。

(2022年7月24日付紙面より)

ごみの回収作業に汗を流す利用者ら=22日、新宮市熊野川町
熊野川町田長に設置された募金箱
2022年07月24日
16 自分の命を守るため
 神倉小5年生が着衣泳  (新宮市 )

 新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長)で19日、着衣泳があった。5年生64人が、同市を拠点に活動している健康運動指導士で「High―Five」の杉浦資史(もとし)代表から着衣時での泳ぎの困難さや対処法などについて学んだ。

 同校育友会が主催の学年行事で、子どもたちに水難事故から自分の命を守る方法を身に付けてもらおうと実施。この日はクラス別で行われた。

 1組32人の授業では訪れた保護者が見守る中、児童が水着で泳いだ後、それぞれが服を身に着けて再びプールに入ると「重たい!」「動きにくい」などの声を上げ、思うように泳げないことを体験。2人一組でペットボトルを使用し、あおむけで安全に浮く練習や浮力のある物にロープを装着して投げる救助法を教わった。その後、誰が最も長く浮いていられるかにも挑戦した。

 杉浦さんは服を着た状態での水泳などには長所と短所があると説明。「着衣時には水を含むため重くなって泳ぐのが困難になる危険性がある一方で、空気が入りやすい状態にもなります。もしものときには体力を使わないことが重要。慌てず、落ち着いて『浮いて待つ』行動を忘れないでください」と呼びかけた。

 名越真悠さんは「服を着ている状態が想像以上に重くて驚きました。改めて水の事故を起こさないように気を付けて水泳を楽しみたい」。

 浅井扇介君は「水着と服を着ているときの動きが全然違うことを実感した。教わったことを忘れずに、万が一に備えて意識するのが大事だと思った」と話していた。

(2022年7月24日付紙面より)

ペットボトルを使用し浮く練習を行う児童=19日、新宮市立神倉小学校
2022年07月24日
17 圧巻の歌唱力楽しむ  大西ユカリさんがライブ  (太地町地域福祉センター梛 )
2022年07月24日
18 楽しく防災を学ぼう  子育て支援セで防災のお話  (新宮市 )
2022年07月24日
19 明かりの違いを実験  わくわく科学教室に21人  (紀宝町 )
2022年07月24日
20 お化け屋敷で「はい、チーズ」 うどの幼で恒例の「夕涼み会」 (紀宝町)
2022年07月24日
21 ごみ分別アプリを導入  8月1日から配信開始  (紀宝町 )
2022年07月24日
22 お悔やみ情報
  
2022年07月21日
23 実証実験に向け調整進める
 自動運転車両が試験走行  (太地町 )

 国が行う未来技術社会実装事業で昨年、選定を受けた太地町は11日から自動運転車両によるテスト走行を開始した。対象地区である暖海、水ノ浦、寄子路、新屋敷、小東、大東地区において、実際に町民を乗せて走行させる実証実験に向けた調整が行われた。

 同事業は自動運転、ドローンなどの未来技術を活用した地方創生を目指す事業。革新的で先導性などに優れた提案について、交付金などの支援に加え、社会実装に向けた現地支援体制(地域実装協議会)を構築し、関係省庁が支援を行う。

 町では予算として、国の「デジタル田園都市国家構想推進交付金」に応募し今年4月に交付が決定。この交付金は、地方公共団体かデジタル技術を活用し地域の課題解決や魅力向上に取り組む計画の事業実施に必要な費用を国が交付するもの。

 計画では、同車両や町営バスが停車する施設に、時刻表などの情報が表示されるデジタルサイネージ設置や町ホームページ、スマートフォンでも確認ができるデジタル化も進めるとした。

  □     □

■車両は5人乗り



 車両はヤマハ発動機株式会社のスローモビリティ「AR05」。公共バスとタクシーの中間的な役割を果たし、5人乗り。運転補助者1人が乗車し、安全を確認する。

 町営バスなどが通行できない狭い道でも走行でき役場や病院、スーパーまでの道のりをつなぐ。大阪や滋賀、沖縄などでも導入されている。

 6月から対象地区の3・2㌔区間に誘導線と、車両制御などに必要なタグを埋め込む工事を実施。11日から同社が数日間、ルートを走行し、セッティングなどを行った。

 同社の竜門芳弘さんは「車が走行できない場所で力を発揮する車両。移動が困難な方々の外出機会が増えることを期待している」と話していた。

  □     □

■今後の計画は



 今年8月から2カ月間、実証実験を行う。テスト走行時や実証実験は、車両1台を走行させる。アンケートの回収後、地域実装協議会で協議し、サービスの改善などに努める。2023年3月末までに、実際に車両を運行(実装)させる予定。2台の車両が走行する。

 同町総務課の和田正希さんは「自動運転車両の走行は太地町のまちづくりに合っている。対象地区は高齢化率が高く、バス停までの距離が大変な方も多い。2台の車両を何度も走行させることで、外出しやすい環境をつくる。それによって健康につながり、福祉対策にも波及していく」。

 今後については「将来的には住民の皆さまに乗車していただいたり、エリア拡大で国道を走らせ、町外施設までの移動も計画しています」と語った。

 大東地区の80代男性は「道が狭いところが多い。足が不自由な人もいる。ありがたい」と話していた。

(2022年7月21日付紙面より)

狭い路地をテスト走行する自動運転車両(道路の黒い部分が誘導線)=13日、太地町
5人が乗車可能
2022年07月21日
24 夏休みは早寝早起きを
 東牟婁郡内小中学校、県立高校で終業式  

 東牟婁郡内の小中学校および県立高校で20日、1学期の終業式が開かれた。児童・生徒が成績表や宿題を受け取り、夏休みに入った。

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■那智勝浦町立宇久井小学校



 那智勝浦町立宇久井小学校では、オンラインで各教室をつないで式を実施。芝﨑勝善校長は「熱中症や交通事故には十分気を付けて。勉強で自分が頑張らなければいけないところを見つけて、夏休みのうちに克服し、今後につなげてほしい」とあいさつした。

 生活指導の西起也教諭は「なつやすみ」の頭文字を取って▽夏は水の事故に気を付け、火遊びはしない▽(不審者に)ついていかない▽やるぞ!宿題、お手伝い▽するな!万引、悪いこと▽(横断歩道を渡るときは)右左右を確認―の五つを呼びかけた。児童を代表して田中真裕君(5年)が「早寝早起きして、始業式でみんなで会えるよう、楽しい夏休みにしましょう」と話した。

 始業式は9月1日(木)の予定。なお、新宮市は2019年の夏期休業日変更により、29日(金)に終業式を行う。

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■新宮高校



 新宮市の県立新宮高校でも、オンライン形式で式を実施。東啓史校長は2017年にノーベル平和賞を受賞した国際NGOの核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)を代表して受賞式で演説したサーロー節子さんに触れ、「日本は唯一の被爆国だが、記憶の風化が進んでいる。原爆が投下された日は、基礎教養として知っておくべき。平和への思いを新たにしてほしい」。

 チャレンジする精神が重要とし、「夏休みは目標を決めて、取り組んでほしい」と呼びかけた。

(2022年7月21日付紙面より)

オンラインで終業式を実施=20日、那智勝浦町立宇久井小学校
東啓史校長の言葉に耳を傾ける生徒ら=20日、新宮市の県立新宮高校
2022年07月21日
25 ゴーラの中を観察し試食も
 4年生が蜜切り作業を見学  (高池小 )

 古座川町立高池小学校(大畑眞校長)の4年生16人が19日、中央公民館でニホンミツバチの蜜切り作業を見学した。

 総合的な学習の時間〈ふるさと学習〉の一環。本年度の4年生は町内で盛んに行われているニホンミツバチの養蜂について調べていて、1学期の活動の集大成として30年余り養蜂をしている上部区の橋本尚視区長が実際に蜜を採る様子を見せてもらった。

 この日は天候不良だったが、児童も間もなく夏休みを迎えるため同館大集会室内で見学を決行。橋本さんはあらかじめ群れを払った巣箱・ゴーラを準備し、約3万匹の群れが作った巣であることやその下端には王座と呼ばれる女王蜂の巣穴があることを紹介しつつ、特注の道具で作業を進めた。

 板状の巣を一枚ずつ取り出し、熟成した蜜が詰まった古い部分(黒い部分)と幼虫や熟成中の蜜が入っている新しい部分(黄色い部分)を切り分け、新しい部分だけ巣箱へ戻すのが作業の内容。児童は普段見る機会のない巣箱の中を興味津々にのぞき込み、切り出したばかりの蜂蜜を試食させてもらうなどしながら観察した。

 養蜂家とじかに話せるこの機会に一つの巣箱から採れる蜂蜜の量や出荷先、値段など気になることを質問。なぜ養蜂家になろうと思ったのかという質問もあり、橋本さんはニホンミツバチがいろいろな花を回って蜜を集めながら受粉を促し古座川の自然の恵みを豊かにする大事な役割を持っていることを伝え、蜜を分けてもらいつつニホンミツバチが安全に巣を作り頑張ってくれる状況をつくっていると語った。

 おととし、昨年と新型コロナウイルスの情勢で作業の観察ができず、今回は3年ぶりの実施。今後は調べた事柄をまとめ、後の学習発表会で観察できなかった現5、6年生にも様子が伝えられるよう発表する予定という。

(2022年7月21日付紙面より)

ゴーラから巣を取り出す様子を間近に観察する高池小の4年生=19日、古座川町中央公民館
2022年07月21日
26 総合満足度「全国1位」に
 じゃらん宿泊旅行調査2022  (和歌山県 )

 和歌山県はこのほど、「じゃらん宿泊旅行調査2022【都道府県魅力度ランキング編】」において、総合満足度「全国1位」を獲得した。

 株式会社リクルート(東京都千代田区)の観光に関する調査・研究、地域振興機関「じゃらんリサーチセンター」(JRC)が、全国1万4123人の宿泊旅行者を対象に調査。前年度の8位から大幅にランクアップし、91・0%の満足度を獲得した。

 県は昨年度、新型コロナウイルス感染症の影響を受けて宿泊客数が減少する中、県民を対象とした「わかやまリフレッシュプラン2nd・3rd」を展開。また、「蘇(よみがえ)りの地、わかやま」宿泊得々キャンペーンをはじめ、県内を周遊するさまざまな企画を実施したことなどが今回の結果につながっているのではと推測。「これを契機として、今後も県内各地にある観光資源の魅力をより一層全国に発信し、さらなる誘客・周遊促進を図っていく」としている。

(2022年7月21日付紙面より)


2022年07月21日
27 東牟婁地方中学校総体① 剣道・バドミントン・卓球 
2022年07月21日
28 退任自治会長に感謝状  新宮・東牟婁からは5人  (和歌山県 )
2022年07月21日
29 進路決定の一助に  新宮警察署で業務説明会  
2022年07月21日
30 人権擁護思想の高揚を  管内2人に委嘱状伝達  (和歌山地方法務局 )
2022年07月21日
31 自然と一体になってヨガ  満月の三輪崎海岸で  (新宮市 )
2022年07月21日
32 利用者集まり芝生植える  木戸浦グラウンドの緑化  (那智勝浦町 )
2022年07月21日
33 楠本憲平さんがグランプリ  ツール・ド・熊野フォトコン審査会  
2022年07月21日
34 熊野の延命長寿伝承  歴探スクールで山本殖生さん  (新宮市 )
2022年07月21日
35 通知表受け取り締めくくる  町立小中学校一斉に終業式  (串本町・古座川町 )
2022年07月21日
36 交通ルールを守ろう  小学1年生にファイル寄贈  (紀宝地区安協 )
2022年07月21日
37 早朝から草刈りに汗流す  社会を明るくする運動で  (紀宝町 )
2022年07月21日
38 あいさつ運動標語の作品表彰  鵜殿小学校の終業式で  (紀宝町 )