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2017年08月30日
1 「美しい熊野川」 最優秀賞に山際實さん (新宮市観光フォトコン)

 新宮市観光フォトコンテストの表彰式が29日、市人権教育センターであり、『美しい熊野川』=写真=で3年連続の最優秀賞を獲得した新宮市新宮の山際實さん(76)=理容業=らに賞状と記念品が贈呈された。山際さんは「たまたまです。運が良かった」と喜んだ。

 新宮市観光カレンダー製作実行委員会が主催で毎年開催しているコンテスト。今年で6回目。入選した作品28点は、観光カレンダーやパンフレットなどとして活用するほか、30日から11月下旬まで、市役所1階ギャラリーに展示される。入選作品13点で製作するカレンダーは10月中の完成を目指している。

 今年のコンテストのテーマは「歴史と文化のまち、しんぐう」。県内外の42人から、新宮城跡、熊野速玉大社、神倉神社、徐福公園などの作品168点の応募があった。

 山際さんの作品は昨年11月の午前8時ごろ、釣鐘石と骨嶋の間の熊野川を上流に向かう1隻の川舟を撮影している。青空の下、深い緑の山々には霧がかかり、舟の波紋が清流に広がっている。「たまたま通りかかった時に撮りました。最優秀賞は何度取ってもうれしいです。いつもこんな熊野川であってほしいという思いを込めました」と話していた。

 入選者たちに賞状を渡した実行委員会の森本祐司委員長は「新宮は写真熱が高いエリアだと思います。人口3万人の地方都市ですが、新宮高校からは和田久士、鈴木理策と写真界の芥川賞とも呼ばれる木村伊兵衛賞を2人も輩出している、と外の人たちに自慢しています。これからも感動する写真を撮っていただき、来年もコンテストに応募してもらいたい」。

 審査員を務めた田岡実千年市長は「新宮に写真愛好家が多い要因の一つは豊かな自然が多く残されていることだと思います。コンテストのたびに違う作品を見て、あらためて新宮には自然、歴史、文化があると感じます」などと講評した。

(2017年8月30日付紙面より)

2017年08月30日
2 200人の観客を魅了
 濱口祐自さんが奉納演奏  (熊野那智大社 )

 創建1700年を祝い奉納行事が続く那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で26日夜、ギタリスト濱口祐自さん(62)による奉納演奏があった。午後6時に濱口さんや関係者が正式参拝。ご神木の那智の大クスが美しくライトアップされ、森厳な境内にギターの音色が響いた。約200人の観客が多彩な演奏と軽快なトークに聞き入った。

 この日は、同町の櫂伝馬保存会の濱口起年会長と立木憲さん(59)ら10人が照明や音楽機材のセッティングを務めた。入念なリハーサルの後、オリジナル曲をはじめ、ミシシッピーブルースやエリック・サティの名曲グノシエンヌ1番など十数曲を演奏。合間に映画007シリーズ(1967年公開)のロケ地になった同大社のエピソードなども紹介した。

 奉納の後、感謝状を手渡した男成宮司は「さまざまな曲の演奏に改めて感心しました。素晴らしかった」と喜び、濱口さんは「感無量。励みになりました。この場の演奏に恥じない活動をしていきます」と話していた。

 次回地元での活動は10月7日(土)、同町勝浦港での船上ライブを予定している。

(2017年8月30日付紙面より)

満員となり臨時席を追加=26日夜、那智勝浦町の熊野那智大社
2017年08月30日
3 郷土愛と米の大切さ学ぶ
 水害復興の田で中学生ら稲刈り  (新宮市熊野川町 )

 近畿大学附属新宮中学校(川合廣征校長)の1年生59人は28日、新宮市熊野川町の三津ノ地区の田んぼで稲刈りを体験した。ふるさと教育の一環で昨年に続き2回目の取り組み。生徒らはみつの地域活性化協議会(下阪殖保会長)メンバーらに教わりながら、鎌を手に金色の稲穂を刈り取った。

 市の教育目標である「郷土へのほこりと愛着を育む教育の充実」を目的に、地元農家と協力した体験を通して地元への愛着を深めようと実施した。作業体験、脱穀や乾燥などを見学することで農家の人たちへの感謝の気持ちと米を大切にする心を養う。

 田んぼは下阪会長のもので、2011年の紀伊半島大水害で浸水被害を受けた地域にある。当時50㌶ほどあった水田には土砂が流れ込み、うち約40㌶が復旧。休耕田の一部はヒマワリを植えるなど観光資源としても活用し、約30㌶を水田として使用している。地域活性化に向けて積極的に取り組み、復興に向けて頑張る地域の姿を生徒らに伝える狙いもある。

 下阪会長は「イネも大きくなり、実もできている。頑張って刈って、体験してください。無理せず楽しくやってくれればご飯も楽しくいただけると思う」と生徒らに呼び掛け、生徒を代表し山本皓大君が「貴重な体験をさせていただきありがとうございます。全てのお米を無駄にしないよう頑張ります」とあいさつ。

 杉尾綾香さん(12)は「小学校の時にもやっていたのでできると思っていましたが、意外と難しかった。思っていたより大変で、昔の人はすごいと思いました。自分たちが植えたイネが農家の人のおかげで育ったことがすごくうれしい」と話していた。

 川合校長は「生徒たちも喜んで生き生きと取り組んでいていいと思います。田植えや稲刈りを経験し、農業の大変さ、食べ物の大切さに気付いてくれれば」。

 下阪さんは「子どもたちはかわいい。4月の田植えの時に比べ背丈がだいぶ違い、大きくなったように感じる。成長をみて、感動します。体験を通じ、米の大切さを分かってくれれば」と話していた。収穫した米は協議会が作成する「近中米」のシールを貼り、9月17日(日)正午から同校文化祭の近大新宮祭で販売する予定。

(2017年8月30日付紙面より)

鎌を使って丁寧に作業する生徒ら=28日、新宮市熊野川町
2017年08月30日
4 家族連れらでにぎわう
 古座川夏まつり「川の家」  (古座川町 )

 古座川町相瀬にある一枚岩前で27日、イベント「古座川夏まつり『川の家』2017」があり夏休み最後の日曜日を過ごす家族連れらの来場でにぎわった。

 このイベントは一枚岩守り犬夏まつり実行委員会と川の家実行委員会が共催。前年度まで別々に開いていた夏の2大イベントを合わせた初の試みで、一枚岩の壁面に「守り犬の影(対岸にある犬鳴岩の影)」が出現する時期(4月中旬と8月下旬の年2回)に合わせて準備を進めてきた。

 会場には地域自慢の味覚をPRする物品販売「K―1グランプリ」の出店が並び、来場者は興味に応じて自由購入し気に入ったメニューに投票。今回は計12品目が投票対象とされ、スイーツ部門ではもりとよ商店のふうわり氷、グルメ部門では鳥獣食肉処理加工施設関係グループ「山の光工房」の「いのししカレーパン」がグランプリに輝いた。

 イベント本部では石絵コンテストの参加者を随時受け付け。今年は43作品が出品され、串本町出雲の野村行誠君(出雲小6年)の作品が最優秀賞「守り犬賞」、新宮市のくりもとれいなさんの作品が「瀧之拝太郎賞」、古座川町のなすあさみさんの作品が「ウナギ賞」に選ばれた。

 当日は好天に恵まれ、水浴を楽しむ家族連れもある中、開場と同時に配布した整理券と引き換えで乳幼児対象のアユのつかみ取り(簡易プール使用)や小学生以上対象のアユとウナギのつかみ取り(古座川使用)が行われ、計500匹のアユと25匹のウナギを追う挑戦も活気を見せた。午前11時に始まった宝探しは一時間とかからずに全て見つかる盛況。午後3時には町内の小学1~3年生有志7人らによる古座川民話朗読劇があり、一枚岩に伝わる民話を影絵やシーンの体現も織り交ぜ楽しく紹介した。

 上記入賞者の表彰や菓子まきを経ていよいよフィナーレの鑑賞会。好機直前に日差しが弱まりひやりとする瞬間もあったが、無事『守り犬の影』が出現し、一同で見届けて終了となった。

町内若手の奮起に期待



 特に多くの利用を集めた物品販売やアユのつかみ取りは川の家実行委員会由来の企画。6時間にわたった今回のイベントでは全般でMCを務めた森武志さんを始めとして町内の若手多数が運営の中軸を担った。

 同コンテストの審査委員や同グランプリのプレゼンターを務めた西前啓市町長は「今回は若い皆さんがイベントを主導してくれた。このように盛り上げていただくことで、まちは活性化すると期待するし、われわれ行政も負けないよう側面からバックアップをしていきたいと思う」と喜び、運営各位の尽力をたたえた。

(2017年8月30日付紙面より)

アユやウナギのつかみ取りに挑戦する子どもら=27日、古座川町相瀬
イベント終盤で出現した守り犬の影を鑑賞
2017年08月30日
5 15チームが覇を競う 熊野ベースボールフェスタ中学軟式野球 (木本・阿田和連合と尾鷲が決勝へ)
2017年08月30日
6 荒木丞訓君が5位入賞
 和道流空手道連盟全国大会で  
2017年08月30日
7 第1回大会は串本が優勝
 小学生バレーボール「JAみくまの杯」  
2017年08月30日
8 居場所づくりや地域交流 新宮市千穂できっちん・クローバー 
2017年08月30日
9 水遊び大好き  井関保育所でプール参観  (那智勝浦町 )
2017年08月30日
10 「八咫の火祭り」盛大に  熊野本宮大社大斎原  
2017年08月30日
11 川の流れの変化楽しむ  北山川でラフティング大会  (北山村 )
2017年08月30日
12 褒めて育てるしつけ 串本町、あったカフェが講演会 
2017年08月30日
13 勤労観高める経験を積む  明神中2年生が職場体験  (古座川町 )
2017年08月30日
14 全国大会入賞を町長に報告 串本町消防本部、ほふく救出チームの3人 
2017年08月30日
15 TOUR・de・熊野フォトコンテスト②   
2017年08月30日
16 タカサゴユリ  高田の道路沿いで  
2017年08月30日
17 お悔やみ情報
  
2017年08月27日
18 練習の無事を祈る
 八幡神社例大祭に向け修祓式  (三輪崎郷土芸能保存会 )

 新宮市の三輪崎郷土芸能保存会(濱口仁史会長)は25日、同市三輪崎の八幡神社例大祭で奉納する県無形民俗文化財の鯨踊り、獅子神楽の練習を始めた。初日は同市の三輪崎青年会館で練習の無事を祈り「修祓(しゅばつ)式」が営まれ、熊野速玉大社神職のもと古式にのっとった神事で無事を祈った。例大祭は9月15日(金)に本殿大前ノ儀、16日(土)に宵宮、17日(日)に神輿渡御(みこしとぎょ)に伴う奉納行事が営まれる。

 保存会は20代から80代までの幅広い年齢層で構成されている。天狗(てんぐ)=稚児=を務めるのは屋敷朋希君(5)。「天狗は難しそう。大きく上手に踊りたい」と話していた。会員らは例大祭に向け、日曜日を除く毎晩同会館で練習を重ねる。

 濱口会長は「暑い中、大変だと思うが練習、例大祭本番、関連行事と続くので、暑さを乗り切り頑張ってもらいたい」とあいさつ。11月25日(土)に日本青年館(東京都)で開催される「全国民俗芸能大会」に出場する全国4団体の一つに選ばれ、61年ぶりに参加することに触れ「そこに向けても頑張りたいが、われわれの本番は例大祭。まずは地元の皆さんに喜んでもらえる鯨踊りと獅子舞を披露したい」と力を込めた。89歳となる最長老の尾﨑匡司さんの現役参加を「うれしく誇りに思う」と述べた。

 漁労加護、五穀豊穣(ほうじょう)、商売繁盛など地域の繁栄を願う例大祭は、三輪崎漁港付近にあった本宮に神様が年に1度里帰りする祭り。神輿渡御に伴い恵比寿(えびす)、大黒天、二十四孝(にじゅうしこう)の山車渡行、郷土芸能、舞踏などの奉納行事が繰り広げられる。

(2017年8月27日付紙面より)

獅子神楽を練習する三輪崎郷土芸能保存会の皆さん=25日夜、新宮市の三輪崎青年会館
天狗を務める屋敷朋希君
2017年08月27日
19 尾﨑酒造、プラチナ賞を受賞
 フランスのコンクールで  

 新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗代表取締役社長)は同社の「純米酒太平洋」を、6月26日にフランス・パリで開かれたフランスで初の日本酒コンクール(品評会)「蔵マスター」純米部門に出品、プラチナ賞に輝いた。

 このコンクールは、フランス人によるフランス人のための日本酒のコンクール。フランスの歴史的食文化であるマリアージュと呼ばれる食と飲み物の食べ合わせを日本酒と食という観点からみて、体験をする場としての重要性を持たせ、フランス市場における日本酒をアピールする場を提供していくもの。

 審査員はフランス各地のソムリエ、レストラン関係者、ホテル・料理学校関係者など32人を中心に構成された。全員が事前に日本酒の概要と利き酒・評価方法のレクチャーを受けた上で、ワイン専門家として総出品酒数550点(純米大吟醸部門266点、純米部門284点)を審査し、点数の高い上位33%が賞を受賞。両部門からプラチナ賞58点、金賞123点が選ばれた。

 尾﨑社長は「熊野地方産のコシヒカリと熊野川の伏流水で造られ、地元の皆さんに親しんでもらっている地酒『太平洋』が、和食と同じく食の無形文化遺産に登録されているフランス料理とも合うということをワインのプロたちによって金賞より上のプラチナ賞というかたちで評価され、本当にありがたく思う」と受賞を喜んだ。森本紘造製造部長は「造る側にとって今回の受賞は、太平洋は外国の人にも合うことが証明されたということでもあり、うれしく思うと同時に今後の自信になる」と話した。

 プラチナ賞を受賞した「純米酒太平洋」は、7月に行われた「全国燗酒コンテスト2017」でも金賞を受けている。

(2017年8月27日付紙面より)

プラチナ賞を獲得した「純米酒太平洋」を持つ尾﨑征朗代表取締役社長(右)と森本紘造製造部長=21日、新宮市船町の尾﨑酒造
2017年08月27日
20 定期演奏会へ向け練習に熱
 10月22日、体育文化会館  (那智勝浦吹奏楽団 )

 那智勝浦吹奏楽団(大江一恵団長)は10月22日(日)午後6時30分から、那智勝浦町体育文化会館で第22回定期演奏会を開く。演奏会を2カ月後に控え、練習に熱が入ってきた。大江団長は「文化の秋、『勝吹』は高尚かつ芸のあるところが魅力。皆さんに演奏会を楽しんでもらうため、練習に取り組んでいます。定期演奏会へぜひご来場を」と意気込んでいる。

 同吹奏楽団は那智中学校吹奏楽部OBらをメンバーに1994年に発足。熊野地方各地のイベントでの出演や、小学校や各地域を訪問して演奏会などを開催し、地域文化の向上に貢献している。定期演奏会は22回目。和歌山県文化振興事業補助事業として開催。

 第一部は格調高く「梁塵秘抄~熊野古道の幻想~」で開幕。熊野那智大社創建1700年・那智山青岸渡寺西国三十三札所草創1300年を記念しての演奏。指揮の大江伸二さんは「記念の年。お祝いの雰囲気を盛り上げたい」と話す。NHK大河ドラマ「おんな城主 直虎」のテーマ曲の後、今回のテーマ「昭和は遠くなりにけり」のヒットパレードと続く。昭和と平成のヒット曲を対比しながら紹介していくというユニークな企画。老いも若きも楽しめる演奏を展開する。「芸」のステージのテーマは「那智勝浦吹奏劇団『今昔~南紀勝浦旅ものがたり』」。那智勝浦町の観光振興を願いながら町の今昔を紹介する。

 入場料は500円。中学生以下は300円。9月1日(金)からチケット発売。販売は文具センターツツ井(新宮市)、湊化粧品店(那智勝浦町)。問い合わせは同吹奏楽団事務局(電話0735・52・3795)。

(2017年8月27日付紙面より)

定期演奏会を前に回数を増やし、練習に取り組むメンバーら=20日、新宮市福祉センター
2017年08月27日
21 グランプリは坪内裕樹さん  TOUR・de・熊野フォトコンテスト①  
2017年08月27日
22 自分の知る世界広がった 北山村、中学生が海外研修から帰国 
2017年08月27日
23 新しい鳥居が完成 新宮市、三輪崎八幡神社で竣工式 
2017年08月27日
24 絵画や花が並ぶ  30日まで、熊野美術協会スパセン展  (スーパーセンターオークワ南紀店 )
2017年08月27日
25 道の駅周辺を清掃 新宮市、クリーン大作戦に50人 
2017年08月27日
26 家族連れらでにぎわう 新宮市三輪崎で「地蔵盆」 
2017年08月27日
27 お悔やみ情報
  
2017年08月24日
28 新宮市の魅力を探る
 観光振興計画策定ワークショップ  

 平成30年度から5年間にわたる新宮市の観光振興の方向性を決める観光振興計画を策定するため、市商工観光課と市観光推進キャンペーン協議会事務局は22日、市福祉センターで第1回ワークショップを催した。観光関係者31人が参加し、「新宮市のブランディング」をテーマにアイデアを出し合った。

 市の総合計画内に観光振興計画が定められており、観光を市の発展や人口獲得につなげる狙い。現在、市が抱える観光課題として▽市が交通の通過点になっている▽町中観光の必要性―などがあるという。9月に同計画委員会を立ち上げ、来年2月までに全3回のワークショップを実施する。第2回で「ユーザー」を、第3回で「新宮が持つものとユーザーが求める共通のもの」をテーマに意見交換し、事務局でまとめて、観光振興の方向性を定める。

 アドバイザーに楽天トラベル株式会社地域振興事業部の高橋俊介さんら3人を迎えた。今回は、新宮市が他に負けない強みとそれを支えているものを探り、コンセプトという共通認識を持ってもらう狙い。首都圏在住の30代女性をメインに、インバウンド旅行者をサブターゲットに設定した。

 参加者は3グループに分かれて、「熊野古道」と「ジオパーク」をテーマに来新者に紹介したい市の歴史やパワースポット、食、文化などを挙げた。新宮を特徴づけるワードには、「すごい」、「とても」といった形容詞を付けてアピールポイントを探った。

(2017年8月24日付紙面より)

楽天トラベル地域振興事業部の高橋俊介さん(右)と市の魅力を出し合う参加者=22日、新宮市福祉センター
2017年08月24日
29 秋季リーグ戦に向け
 大商大卓球部が那智勝浦町で合宿  

 大阪商業大学卓球部(吉田充監督、月待輝海主将、選手19人)が21日午後、合宿のために那智勝浦町入りした。同町体育文化会館で24日までの4日間、約2週間後に迫っている関西学生秋季リーグ戦などに向けて練習に励む。

 同町での合宿は、町体育協会元卓球部長の中西毅さんとの縁で実現し、今年で4回目。同日には歓迎セレモニーが行われ、寺本眞一町長や観光協会の花井啓州会長らが歓迎した。

 歓迎セレモニーでは寺本町長が「秋季リーグを控える中で、皆さんに那智勝浦町へ合宿でお越しいただき、本当に心から歓迎を申し上げたいと思います」と歓迎し、「この合宿で飛躍のヒントやきっかけをつかむようなことがあれば、われわれとしてもうれしく思う。今後の皆さんの活躍をご期待申し上げます」と激励。

 花井会長は「ここから、リーグ戦などでいい成績を収められますよう、また、その先のオリンピックを目指して頑張っていただきたい。私たちの町は、卓球とレスリングの町を目指しておりますので、今後とも末永くお越しいただけますよう、よろしくお願いします」とあいさつ。

 平安衣装を着た観光協会の職員から吉田監督に花束が贈られたあと、月待輝海(つきまち・てるみ)主将が「僕たちにとってはいい環境で練習をさせてもらえるので、ありがたく思います。今リーグ戦では2部にいます。僕が入部したころから1部昇格を目標に戦っていますが、まだ昇格できていません。この合宿では、1部に上がれるように頑張りますので4日間よろしくお願いします」と応えた。

 セレモニー終了後、吉田監督は「秋季リーグなどに向けた強化を行うための合宿だが、この最高の環境は部員だけではもったいない。地元の中高生の練習参加を受け入れるほか、23日の午後7時からは地元の愛好家の人たちとの交流会も行う予定にしています」と話した。

(2017年8月24日付紙面より)

セレモニーで歓迎を受ける=21日、那智勝浦町体育文化会館
歓迎セレモニーの最後に出席者で記念撮影
2017年08月24日
30 クジラと触れ合う大冒険
 伊藤園が夏休みキャンペーン  (太地町 )

 株式会社伊藤園=本社・東京都渋谷区=が主催する夏休み特別体験プログラム「クジラ・イルカの学芸員に学ぶ!海の大きな生き物たちの世界」が21日、太地町立くじらの博物館で催された。同社が企画する「親子で夏休みの大冒険プレゼント」キャンペーンのA賞当選者とその家族10組が参加し、クジラやイルカとの触れ合いを楽しんだ。

 このキャンペーンは、自然と触れ合う機会の少ない都市部の子どもたちに夏休みの思い出を作ってもらうとともに、自然・文化など地域ならではの体験を通して感受性や生きる力を育んでもらおうと企画された。株式会社JTBと協力し、北海道から鹿児島県屋久島までの全国8カ所でキャンペーン当選者80組を対象に冒険プログラムを実施している。これまでは宿泊と観光案内のみだったが、今回から教育プログラムも取り入れた。

 太地町は、くじら学習などに積極的に取り組んでおり、捕鯨の歴史など人と生き物の距離が近く、キャンペーンの理念と合致することから会場に選ばれた。海の生き物を思いやる気持ちや鯨類と人が仲良くなれる工夫を見つけてもらいたいとしている。

 1泊2日のスケジュールで、初日は鯨類について博物館職員から講座を受けた。2日目は紀の松島めぐりで海上から太地町を見学した後、博物館で鯨類と触れ合った。カヤックに乗ってクジラに餌をやり、浜辺でイルカに触れ、観察などを楽しんだ。

 兵庫県宝塚市から参加した宮本駿君(14)と妹の葵さん(8)は「本物のイルカとクジラに触るのは初めて。鳴き声が聞き慣れなかったので、思ってたより怖かったけど、だんだんかわいく思えてきた」と喜んでいた。

(2017年8月24日付紙面より)

クジラに餌を与える参加者=21日、太地町立くじらの博物館
2017年08月24日
31 シュノーケリング教わり観察
 有田沖で串本海中観察会  (串本町 )

 串本町有田にある串本海中公園センターで21日、串本海中観察会があり県内外の小学4年生以上17人がシュノーケリングでサンゴ群集や共生する生き物を観察した。

 この観察会は環境省近畿地方環境事務所と県が主催。日本最初の海中公園(現・海域公園)でありラムサール条約湿地にも登録されている串本の海をじかに観察し、環境保全への関心と理解を深める機会として例年、学校の夏休みに合わせて開いている。

 本年度は21日と24日の2組に分け、定員各20人で事前申し込みを受け付け。初回の21日は親子4組15人と個人(中学生)2人が参加した。主催者を代表して環境省熊野自然保護官事務所の刈部博文首席自然保護官が参加を歓迎し、串本町役場産業課の中裕幸さんがラムサール条約や南紀熊野ジオパークの趣旨など、同センターの中村公一さんが串本の海の生態系などを紹介。その後は同センタースタッフらによるシュノーケリングの実技講習を受け、世界最北限とされる有田沖のサンゴ群集を観察した。

 この日は近年まれに見るべたなぎに恵まれ、海水の透明度もすこぶる良好で、大阪市から家族で参加した中山綾乃さん(11)は「いろいろな種類のサンゴがあり、青い魚とか(自分にとって)珍しい魚もたくさんいてきれいだったし、深いところほどナマコが多かったことには驚いた。もう楽しすぎて言葉にならないので、友達には『とにかく行って見てきて』と伝えたい」と喜んでいた。

 観察後、同公園水族館の吉田徹さんは串本の海には四季折々の光景があり今日はその一端を見たと説明。野村恵一館長は「串本の海はいつもべたなぎではないことも頭に入れ、また見に来てほしい」と呼び掛けて初回の観察会を締めくくった。

(2017年8月24日付紙面より)

観察に向けシュノーケリングの実技講習を受ける参加者ら=21日、串本町有田沖
2017年08月24日
32 地元2校ともに敗れる
 U―18ジャンプリーグサッカー1部  
2017年08月24日
33 地元チームは入賞ならず 本州最南端少女バレーボール大会 (優勝は御坊市バレーボールスポ少)
2017年08月24日
34 田中結さんが準優勝
 JOC杯全日本ジュニアバド選手権へ  
2017年08月24日
35 大正初年建造の拝殿老朽 勝浦八幡神社、境内施設整備事業費募る 
2017年08月24日
36 協働の稲刈りに汗流す 紀宝町、神内生き活き協と紀南電工 
2017年08月24日
37 海で夏の楽しい一日 那智勝浦町、南紀マリンが紀南学園を招待 
2017年08月24日
38 1位に松本さんと西さん 写連新宮支部8月例会 
2017年08月24日
39 「頑張った経験が大事」  わかば保育園でお楽しみ会  (那智勝浦町 )
2017年08月24日
40 潜るクジラおもちゃで再現  太地町公民館で夏休み講座  
2017年08月24日
41 ぱしふぃっくびいなす停泊  巨大な客船が注目を集める  (串本町 )
2017年08月24日
42 道の駅は微増の傾向示す 串本町、増減ばらつく今夏の繁忙 
2017年08月24日
43 勢いあるが台風で全体減 望楼の芝キャンプ場、夏季有料期間の利用状況 
2017年08月24日
44 夜空に広がる大輪の花  熊野大花火大会  (熊野市 )
2017年08月24日
45 たくさんの友達と触れ合おう 新宮市、浮島児童館で交流会 
2017年08月24日
46 ツルボの花  新宮城跡で  
2017年08月24日
47 人にやさしい社会のきっかけに みくまの支援学校、ボランティアスクール閉講 
2017年08月23日
48 基本構想案を市長に答申
 新宮市総合計画審議会  

 新宮市総合計画審議会(会長・足立基浩和歌山大学経済学部教授、委員20人)は22日、第2次新宮市総合計画基本構想案の答申書を諮問した田岡実千年市長に提出した。田岡市長は4回にわたる熱心な議論に感謝し、「総合計画はこれから10年間の市政の根幹で、市内外に発信する大変重要な計画。答申を最大限尊重して9月5日の市議会に提出したい」と述べた。

 基本構想案の目指すべき都市像は「人とまちが輝き、『未来』へつなぐまち 新宮市」。政策目標は▽安心・安全に暮らせるまち▽心豊かな人を育むまち▽共に支え合い幸せ感じるまち▽安定した雇用を生み出すまち▽魅力ある文化がつなぐにぎわいのまち▽健全かつ効率的な行財政運営―の六つ。2027年度末の人口は2万5600人を上回るものとした。

 答申書の提出には足立会長、勢古啓子副会長(仲之町商店街振興組合理事長)、筒井三輝朗委員(新宮市都市計画審議会長)、和平幸勝委員(新宮信用金庫本店営業部長)の4人が出席。足立会長は▽地域力をさらに高め市民がそのことを真に実感できる施策の立案に努める▽斬新な経営感覚を取り入れた行財政運営を推進する▽基本構想の内容を分かりやすく市民に広報する―などに留意することを求めた。

 来年度から10年間の第2次総合計画はまちづくりの最も上位に位置付けられる行政計画。市の将来目指すべき都市像を示す「基本構想」(長期10年)、具体的施策について体系化した「基本計画」(中期5年)、具体的な事業や規模などを示す「実施計画」で構成。2月上旬に「基本計画案」の答申を予定している。

■さまざまな提案



 答申書提出後の意見交換で、足立会長は委員からの意見として、最先端技術の導入、広域連携などに積極的に取り組むことを求めた。

 田岡市長は、特に山間部の買い物難民対策が行政の大きな課題になっていると説明。新宮港への大型客船入港が増えていることから、熊野市から串本町、田辺市本宮町までの範囲で受け入れ体制を準備していると紹介し、「これをきっかけにさらに連携を深めることができれば」と話した。

 勢古副会長は、商店街は高齢化と後継者不足で体力がなくなってきている、和平委員は創業者を増やす環境整備を官民一体となって取り組むべきなどと話した。

 筒井委員は平成32年度完成予定の文化複合施設を活性化の起爆財に、足立会長は増加している空き家や空き店舗の利用しやすい環境づくりを、と提案した。

(2017年8月23日付紙面より)

田岡実千年市長(左)に答申書を提出する足立基浩会長=22日、新宮市役所
2017年08月23日
49 捕鯨テーマに異なる価値観描く
 感謝を込め地元で特別上映会  (太地町 )

 太地町を舞台に捕鯨を巡る世界的な論争をテーマにしたドキュメンタリー映画「おクジラさま ふたつの正義の物語」(佐々木芽生監督)が完成し、撮影に協力した町民らを対象に特別上映会が19日夜、同町の畠尻湾の海岸で開かれた。満天の星の下、映画の出演者らを含む町民約200人がスクリーンに見入っていた。佐々木監督も会場に訪れ、上映後には地元住民らとの対話集会もあった。

 ニューヨーク在住の佐々木さんは、捕鯨に対する賛否をニュートラルな視点から捉えた作品にしようと2010年6月から撮影を開始した。イルカ追い込み漁を否定的に描いた「ザ・コーヴ」を見て「一方的」との印象を受けたことがきっかけという。

 映画にはイルカ漁に携わる住民と反捕鯨団体をはじめ、対立を仲介しようとする団体、捕鯨の賛否に意見する人、中立的な立場の米国人ジャーナリストなどが登場する。佐々木監督は「誰も悪人には描きたくなかった。善悪を決めようとしたとたんに亀裂が生まれる。太地町で起きていることは世界の縮図。欧米が主体のグローバルスタンダードと相いれないローカルの文化が押しつぶされている。対立していても海の環境問題改善については大きな共通点があるはず、そこを認識してほしい」と述べた。

 対話集会では、町民らから「ザ・コーヴがワンサイドで世界に発信され、困り果てていた。両サイドの視点でわれわれの文化を伝えてくれて感謝する」「今後は情報発信もやっていく必要を感じた」などの言葉があった。

 映画は9月9日(土)に東京・ユーロスペースで上映後、大阪、京都、仙台、札幌で順次公開。学校やコミュニティセンターでの上映、世界各国へのデジタル配信を準備している。

(2017年8月23日付紙面より)

スクリーンに見入る人たち=19日夜、太地町の畠尻湾
佐々木芽生監督
2017年08月23日
50 大地の特色を探り発表
 第1回こどもスクール  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパークガイドの会主催のイベント「第1回南紀熊野ジオパークこどもスクールin串本」が21、22の両日、串本町文化センターや県立潮岬青少年の家を拠点にして開かれた。同会初の宿泊型体験プログラムで、御坊市から新宮市の小学5年生から中学1年生まで21人が参加。特色のある地質や地形を見学しながら成り立ちなどを探り、学んだり気付いたりした事柄を地域にPRするなどした。

 同パークのジオサイトを通して子どもが主体的に自然と接し愛着を高める機会として、国立青少年教育振興機構事業「子どもゆめ基金」の助成を受けて計画。前年度に県立潮岬青少年の家を拠点にして開かれた「地震火山こどもサマースクール」の様式を取り入れた内容で、小学5年生~高校3年生を対象にして参加を呼び掛けた。

 初日はコーディネーターの築山省仁さんと仲江孝丸さんらスタッフ、講師の後誠介さん(和歌山大学災害科学教育研究センター客員教授)や参加者同士で自己紹介をし合い、「大きな子ども」(=活動支援スタッフ)を含む3班に分かれて活動を開始。橋杭岩、江田海岸、一枚岩を見学し、県立潮岬青少年の家で同パークを構成する大地の特色や成り立ち、人々の営みを教わるなどした。

 同家泊を経て2日目は班ごとに姫の浜、有田の浜、月野瀬の河原の3カ所に分かれてフィールドワークに臨み、最寄りの施設で地域の話を聞き現地ならではの調理実習にも挑戦。午後は同センターでもろもろの活動から得た情報を班ごとにまとめ、「南紀熊野・大地の魅力PR合戦」と題して公開発表に臨んだ。主体性を引き出す手法として、スタッフが感心する質問や報告をした参加者に都度カードを配り、最多獲得班の参加者には賞品が贈られた。

 見学後の座学で後さんは同パーク内が大きく▽火成岩体▽前弧海盆堆積体▽付加体―の三つで形作られていることを紹介。参加者は食材を使った実験で▽固さの違う岩が水で浸食されるとどうなるか▽固さの違う層に力がかかるとどうなるか―を確かめ、橋杭岩や一枚岩、江田海岸で見た地層の褶曲(しゅうきょく)を形作った大地の営みを想像した。その後は大地に宿る人々の営みをゲスト講師陣らから教わるなど、同パークの考え方の筋道を一通り経験しつつ、主体活動となる2日目の班別フィールドワークや公開発表に向けて気持ちを高めた。

(2017年8月23日付紙面より)

江田海岸に露出した地層の褶曲を観察=21日、串本町江田
京菓子を使った実験で褶曲の原理を確かめる参加者=21日、県立潮岬青少年の家
2017年08月23日
51 24時間体制で警戒
 追い込み漁解禁に備え臨時交番  (太地町 )

 小型鯨類の追い込み網漁が9月1日(金)に始まることを受けて和歌山県警は21日、太地町畠尻湾前に臨時交番を開所した。今年で7年目。来年3月末まで設け、反捕鯨団体の違法行為を24時間体制で監視する。

 反捕鯨団体はこれまでに、無許可で地元漁師の動画を撮影するなどの嫌がらせ行為や、イルカのいけすの網を切るなどの違法行為を働いている。逮捕事案としては、2011年に暴行事件、12年にくじら浜公園にあるモニュメントのもりを折る器物損壊があった。今年1月にも、地元企業が所有するイルカのいけすの網が切断された。

 臨時交番では、安全パトロール班7人が交代で常時2人以上勤務するが、状況に応じて増員する。活動家の多くが女性であることから、このうち2人が女性警官になる。これに加え、情報採証班と遊撃警戒班5人も配備される。

 開所式には約20人が出席した。太地町特別警戒本部長を務める県警警備部の保富速人部長は「臨時交番を設置して以降、反捕鯨活動家の来町が減少するなど効果を上げているが、依然として捕鯨を巡る世界情勢は厳しいものがある。基本方針の徹底による違法行為の未然防止、関係機関との連携の強化と継続、公平忠実な対応の3点を重点に、町民が安心して暮らせるよう一丸となって活動してほしい」と求め、署員に期待を寄せた。

(2017年8月23日付紙面より)

保富速人町特別警戒本部長の訓示を聞く署員ら=21日、太地町
2017年08月23日
52 神倉が準優勝で近畿へ
 第33回C級和歌山県学童軟式野球大会  
2017年08月23日
53 仲間らの声援を背に熱戦
 スポ少剣道交流和歌山大会地方予選  
2017年08月23日
54 浴場が泡だらけ  熊野川温泉さつき  
2017年08月23日
55 基本構想案を最終確認  第4回新宮市総合計画審議会  
2017年08月23日
56 医療の充実やこども園 新宮市議会教育民生委員会で議論 
2017年08月23日
57 地域資源をトップセールス  紀宝町長と青森県藤崎町長  
2017年08月23日
58 訪れやすい事務所に 新宮市社協熊野川ステーションが移転 
2017年08月23日
59 新米の販売始まる 新宮市熊野川町で品質検査 
2017年08月23日
60 491本の当選者決める 串本リリースタンプ会、サマープレゼント抽選会 
2017年08月23日
61 児童13人含む訪問団出発 古座川町、川崎市ふれあい交流事業 
2017年08月23日
62 区民が集まり交流する場に 串本町、上野山こども会初の行事 
2017年08月23日
63 「絆」を胸に歌声  和歌山とスペインの合唱団  
2017年08月23日
64 カンザブロウノキ  神倉神社で白い花  
2017年08月23日
65 お悔やみ情報
  
2017年08月08日
66 南方熊楠と中上健次 熊野大学セミナーに100人 (新宮市)

 2017熊野大学夏期セミナー「南方熊楠と中上健次を探る」(熊野大学主催)が5、6の両日、新宮市高田の高田グリーンランドであった。全国各地から集まった中上文学ファンら約100人が豪華講師陣のもと、熊野が生んだ2人の人物について学んだ。

 夏期セミナーは1993年に始まり今回で25回目。今年の講師は安藤礼二さん(文芸評論家)、町田康さん(作家)、中上紀さん(作家)、渡邊英理さん(研究者)、松居竜五さん(南方熊楠研究者)、辻本雄一さん(佐藤春夫記念館館長)らが務めた。

 今年は和歌山市で生まれ田辺市で半生を過ごした博物学者で、生物学者、民俗学者でもある熊楠(1867~1941年)の生誕150年。新宮市出身の芥川賞作家の中上(1946~92年)は熊楠について「熊野のとば口田辺に、巨きな男あり その男、博覧強記にして、奔放なる想像力を持ち、民俗と微細なるもの、洋の東西問わず、神羅万象を解かんとして、日夜明け暮れたり」と書くなど、常に意識していた。

 安藤さんは「南方熊楠とは固有名ではない」との中上の言葉を紹介。映画「熊楠 KUMAGUSU」で主役の熊楠役を務めた町田さんは「2人の関係が深いことは意外だった」、紀さんは「熊楠は那智にこもったが、健次も新鹿にこもった」などと話した。

 「試験もない、校舎もない、校則もない。誰でもいつでも入学でき、卒業は死ぬ時」という熊野大学は、中上が1990年に設立。死後は、その遺志を受け継いだ有志たちが中心となって活動を続けている。

(2017年8月8日付紙面より)

2017熊野大学夏期セミナー=6日、新宮市の高田グリーンランド
2017年08月08日
67 海水浴客らが歓声
 ブルービーチ那智で宝探し  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町のブルービーチ那智(那智海水浴場)で6日、宝探しイベント「真夏のメリークリスマス2017」が開かれ、約700人の海水浴客らでにぎわった。昨年から復活した水着コンテストには大人と子ども部門に計27人が出場し、自慢の水着姿を披露してイベントを盛り上げた。

 南紀勝浦温泉旅館組合青年部(濵憲弘部長)が主催し、南紀くろしお商工会青年部、町観光協会、町役場産業課などが協力して開いている夏の恒例イベント。前日から南紀勝浦温泉に宿泊した観光客に宝探しの参加券をプレゼントし、海水浴を楽しみながら10万円相当の液晶テレビ1台、折りたたみ自転車1台、任天堂「スイッチ」1台などの豪華景品が当たるくじ引きを楽しんでもらう企画。環境省の「快水浴場百選」の特選に選ばれているブルービーチ那智の魅力を知ってもらう目的もある。宿泊客だけでなく、地元の人も有料で参加できるとあって近隣地域からの参加も増えている。

 水着コンテストの子どもの部で優勝した大阪府東大阪市から来た杉野しずくちゃん(5)は「楽しい。海がきれい」、大人の部優勝の大阪府堺市の加治屋奈子さん(18)も「楽しかった。うれしいです」と喜んでいた。特賞を引き当てた愛知県清須市の熊澤徹さん(43)は「家族で遊びにきて宿泊先のチラシでイベントを知りました。特賞は信じられない」と驚きの表情。「那智勝浦町は手つかずの自然が多く残るいい所と感じました」と話していた。司会を務めた濵部長(38)は「関係団体の協力のおかげで無事に終えられてよかった。工夫を凝らしてもっといいイベントにしたい。来年も続けたい」と話していた。

(2017年8月8日付紙面より)

砂浜に埋められたスーパーボールを探す参加者ら。これを抽選券と引き替えて抽選=6日、那智勝浦町浜ノ宮
2017年08月08日
68 花火大会など2日間活気
 第13回串本まつり後半  (串本町 )

 本州最南端の夏の風物詩、第13回串本まつり後半のイベントが5、6日に行われた。5日夜半の花火大会では約4000発を打ち上げ。約2万5000人(主催者発表)が鑑賞するにぎわいを見せた。

 本年度の同まつりは実行委員会(島野利之会長)主催の下、7月29、30日と8月5、6日の4日間にわたって実施。

 5日夕方の串本節踊り(町民総踊り)には13団体約450人が参加し、同まつり実行委員会の島野会長、来賓の田嶋勝正町長、前芝雅嗣県議会議員、寺町忠町議会議長の4人から激励を受け、串本節保存会の生歌に合わせてローソン串本町串本店前~JA紀南前の町道約350㍍を順次踊り抜けた。

 隊列の半ばでは来町中のトレス市代表団4人も串本節に挑戦。他の参加者も浴衣や夏の軽装、法被などで団体ごとに統一感を出しながら通過し、観客の注目を集めた。

 串本港では夕方から同町商工会関係のビアガーデンが始まり、1日から販売開始になったトルコ産クラフトビール「ボモンティビール」もアピールを兼ねて出品され話題を集めた。港湾沿いには恒例の夜店街が並び、浴衣を着た子どもらが絶え間なく往来。

 花火大会は午後8時から始まり、早打ちやスターマイン、フィナーレの大スターマインと約1時間にわたって打ち上げられた。台風に伴う雨に降られることなく、打ち上げ地点の巡視艇係留岸壁を囲むように、鑑賞の人波を集めていた。

 翌6日は町立体育館~文化センター駐車場で商工会青年部主管のふれあいひろばやアユのつかみ取りやビンゴゲーム大会、同センターホールで21ユニット出演のステージ「ダンスK―night2017」が開かれた。同ひろばでは○×クイズ大会も開かれ、アユのつかみ取りでは体長20㌢弱のアユ1000匹強が水槽に放たれ、1~3歳、4~6歳(幼児)、小学校低学年、同高学年、一般と順次挑戦した。ビンゴゲーム大会では須賀節夫商工会長や田嶋町長があいさつし、約650人が計2回の抽選に挑戦。ダンスK―nightでは主にキッズユニットがエネルギッシュに踊りを披露した。

 関連イベントの串本海上保安署(東浦博昭署長)による巡視船体験航海は、一日海上保安官に永石比呂さんと川端智香子さんを迎え、午前と午後の2便合わせて200人弱が、巡視船みなべか巡視艇むろづきに乗船した。みなべでは串本海中公園センターによるウミガメ放流があり、航行中は航空機がローパス(低空飛行)で至近距離を通過。トレス市代表団一行も視察の一環でみなべに乗船した。同艇係留岸壁では自己救命策確保講習や各種展示などもあった。

(2017年8月8日付紙面より)

串本港の夜空を彩った花火大会=5日、串本港
約650人の挑戦を集めたビンゴゲーム大会=6日、串本町立体育館
2017年08月08日
69 8年越し感動のゴール
 葦舟で本宮から新宮へ  

 「川の参詣道」の復活を願い活動している熊野葦舟プロジェクト実行委員会(高栖浩史代表)の会員らが4、5の2日間で、田辺市本宮町から新宮市までの熊野川約34㌔を葦舟(あしぶね)で下った。通して下るのは活動開始から8年目で初めて。ゴールを見届けた同会顧問の麻野吉男さん(72)は「感慨深いものがありますね。熊野川に目を向けてもらえる機会が増えてくれれば」と話した。

 ダムと山の荒廃の影響で流れが細くなってしまった「川の参詣道」が元に戻ることを願い始まった活動。約20人が交代しながら1日目は熊野本宮大社旧社地・大斎原前から約7時間かけて熊野川行政局まで、2日目は行政局から熊野速玉大社下権現河原まで約7時間かけて下った。

 葦舟の名前は「太平洋」で、全長5㍍、幅1㍍、重さ80㌔。舟の中には船旅の安全を祈る船玉(ふなだま)として直径約13㌢の本宮大社の石を入れている。今年の5月1日に長崎市在住の探検家、石川仁さん(50)の指導のもと、紀宝町産の葦1万本を使って1日で作った。

 プロジェクトを引っ張っている石川さんは、サハラ砂漠をラクダで横断、イヌイットとの捕鯨などを体験している人物。2019年には葦舟での太平洋横断を計画しているという。自らも一部区間、葦舟を漕(こ)いだ石川さんはゴール後、「8年越しの思いがかない、胸がいっぱいです。何よりも熊野川の景色が素晴らしかった。来年からも続けていきたいです」。

 初めて葦舟に乗った松田靖子さん=奈良県御所市=は「絶対に乗ってみたいと思っていました。舟が生きている感じがして、ずっと乗っていたいと感じる幸せな舟でした。来年も参加したいです」と話していた。

(2017年8月8日付紙面より)

権現河原にゴールし喜ぶ参加者たち=5日、新宮市
2017年08月08日
70 甲子園での活躍を願い 全国高校野球選手権大会、東牟婁出身の登録8選手を紹介 
2017年08月08日
71 7月度県企業倒産状況  東京商工リサーチ和歌山支店  
2017年08月08日
72 各地で避難所開設  台風5号、紀伊半島接近  
2017年08月08日
73 熊楠にとっての熊野 研究者の松居竜五さん講演 (新宮市)
2017年08月08日
74 平和への思いを引き継ぐ 新宮ユネスコ協会、「平和のつどい」で歴史から戦争を考える 
2017年08月08日
75 夏らしい作品描く 新宮市、絵画創作教室で児童ら 
2017年08月08日
76 土長さん新日春展で入選  31日まで「茜屋」で個展  
2017年08月08日
77 涼しげにうちわの書 那智勝浦町、円満地公園で「二社中展」 
2017年08月08日
78 涼やかな装いでもてなし 串本古座高校茶道部がにしき園を慰問 
2017年08月08日
79 クサギの花  新宮城跡で  
2017年08月08日
80 お悔やみ情報
  
2017年08月03日
81 マグロ看板でおもてなし
 いざかたネオン会がリニューアル  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町内で最初にネオンサインが設けられたことから名付けられた同町築地の「いざかたネオン会」(鈴木努会長)は通り沿いのマグロの看板をリニューアルした。同会では「マグロの町の情緒を盛り上げ、観光客をおもてなししたい」とアピールしている。

 同町築地の勝浦地方卸売市場近く、いざかた通り商店街のアーケードを勝浦漁港方向へ抜けた所にある商店街で、マグロ料理、かまぼこ、たばこ、洋服、土産物、電器店などさまざまな店が並ぶ。現在は16~17店が加盟している。

 かつては地域内に旅館もあり、昭和の高度経済成長期には宿泊客らが浴衣で町を歩き、マグロ漁船の乗組員らも町中の商店を訪れるなど活気にあふれていた。昭和63年12月にネオン会を組織。平成11年に18基の街灯を設け、同町のシンボルであるマグロの看板を取り付けた。

 約20年が経過し、海風に耐えてきたマグロの看板は色あせ、ポールの接続部などにさびが出た。このため、会員が協力して改修することにした。工事は7月28日にほぼ終わり、加盟店の店主らが完成を祝った。

 鈴木会長は「マグロの町、勝浦の情緒を観光客や買い物客に少しでも感じてほしい」と話し、「苦しい商売事情ではありますが、『一歩とはいわず、せめて半歩でも前進』を合言葉に頑張っています」と意気込んでいた。

(2017年8月3日付紙面より)

看板の完成を祝ういざかたネオン会の店主ら=7月28日、那智勝浦町築地
2017年08月03日
82 マナー良く食べよう
 キッズクッキング教室  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町地域ふれあいネットワーク実行委員会(玉置之一委員長)と町食生活改善推進協議会(塩﨑いつ子会長)は7月28日、町教育センターでなちかつキッズクッキング教室を開いた。町内の1~6年生15人が参加し、料理の作り方と魚料理の食べ方を学んだ。

 同実行委員会では、休日や放課後に子どもたちの居場所を提供する「放課後子ども教室」として料理教室をはじめ、さまざまな教室を催している。

 近年、魚の骨を自分で取って食べる子どもが少なくなってきたことから、今回の教室では、家庭でよく食べられているアジの焼き魚の食べ方と調理を教える。講師は、食推の会員5人が担当した。

 参加者は町の栄養士から魚の食べ方について講習を受けた後、調理室で講師サポートの下、炊き込みご飯、キュウリとトマトのサラダ、夏野菜のみそ汁、アジのホイル焼きの4品を作った。包丁の扱いや野菜の切り方を教わった。出来上がった料理は、講座の内容を思い出しながら丁寧にじっくり味わった。

(2017年8月3日付紙面より)

包丁の扱い方を教わる児童=7月28日、那智勝浦町教育センター
2017年08月03日
83 全国枠含め100人参加
 本年度オープンスクール  (串本古座高校 )

 県立串本古座高校(愛須貴志校長)の本年度オープンスクールが1日にあり、中学3年生12校100人が同校の学校生活を体験した。

 高校進学を控えた世代に一足早く次のステージの学校生活を伝え、憧れを持って意欲的に受験に臨むきっかけを提供する夏休み恒例の行事。今回は近隣11校99人に加え、全国募集枠関係で大阪方面からも1校1人の参加があり、左近晴久教頭は「百聞は一見に如かずという言葉があるように、しっかりと高校生活を感じてほしい」と呼び掛けて来校を歓迎したという。

 序盤は生徒会執行部による学校紹介で、本年度から始まった3コース制やクラブ活動、学校生活(主要行事など)の状況などを伝えた。中盤は授業体験で、参加者は▽国語▽社会▽数学▽理科▽英語▽保健体育▽商業―の7教科を選択受講。今回は初の試みで在校生が授業者(教員)の補助役として加わり、授業後半では在校生と参加者がじかに懇談する機会も設けて同校への関心を促した。

 終盤はクラブ体験・個別相談で、構築過渡期のCGS部を除く11クラブが参加者を受け入れた。一番人気は弓道部、二番人気は吹奏楽部で、部員は体験紹介をしつつ「高校生になって、新しいことを始めたくて入部した」など参加者の気になる事柄にも応えるなど親身に体験を歓迎していた。個別相談は学校生活全般について親身に質疑応答するなどした。

(2017年8月3日付紙面より)

一番人気を集めた弓道部のクラブ体験の様子=1日、県立串本古座高校串本校舎
2017年08月03日
84 楽しく防災知識活用
 くまっこで秘密基地作り  (新宮市熊野川町 )

 新宮市熊野川町保健センター内の子ども広場くまっこは1日、同センターで夏休み特別企画「くまっこサバイバル 秘密基地をつくっちゃおう!」を開いた。小学1年生~6年生17人がダンボールで工夫を凝らした秘密基地を作った。

 くまっこは子どもたちを地域全体でたくましく心豊かに育てようと2011年7月に開設。放課後の子どもたちの居場所づくりに取り組んでいる。基地作りは災害時の避難所運営でパーティションを作る際などに使われるダンボールアレンジ術を活用した。説明を聞いた子どもたちは早速取りかかり、思い思いにアレンジを加えていった。

 窓に色の付いたセロハンを貼ったりドアを作ったり、紙テープをカーテンに見立て、ポストやインターホンを作るなど協力しながら和気あいあいと完成させた。新聞紙でコップを作り完成後はみんなで乾杯した。

 10歳の女の子は「いろんなものがダンボールで作れて楽しかった。ポストに顔を描きました。たくさん遊びたい」と話していた。この日はイベント開始前にくまっこでのルールを子どもたちで話し合う会議もあり、復興記念公園に行く際の約束事を考えた。

(2017年8月3日付紙面より)

ダンボールを組み合わせていく子どもたち=1日、新宮市熊野川町日足の保健センターさつき
2017年08月03日
85 神倉、3年ぶり2度目の優勝 第8回イオン新宮店専門店会少年野球大会 
2017年08月03日
86 矢野義隆さん(Aクラス)、中道厚さん(Bクラス)優勝
 那智勝浦ゴルフ倶楽部の7月度月例杯  
2017年08月03日
87 岡屋敷さん2年連続近畿へ
 県中学校総体卓球競技の部  
2017年08月03日
88 台風5号、時速約10㌔で北西へ   
2017年08月03日
89 親子連れでにぎわう  鵜殿小で夏休み楽しむ教室  
2017年08月03日
90 グランプリに坪内裕樹さん  TOUR・de・熊野フォトコン  
2017年08月03日
91 主体的に学び深める  近大新宮「サイエンスラボ」  
2017年08月03日
92 夏の夕べ楽しむ 那智勝浦町、ルピナスで「納涼祭」 
2017年08月03日
93 老若男女でにぎわう 太地町、南紀園で夏祭り 
2017年08月03日
94 14事業所の協力得て励む  潮岬中2年生が職場体験  
2017年08月03日
95 森の大切さ考え恩恵満喫 わかやま市民生協、どんどろの森でイベント 
2017年08月03日
96 親子で作品作りに夢中 新宮市、夏休み木工教室に150人 
2017年08月03日
97 タラノキの花  熊野川町相須で  
2017年08月03日
98 お悔やみ情報