建設工事関係者連絡会議 (新宮・東牟婁地方 )
建設工事における災害の一層の減少を図ろうと、厚生労働省和歌山労働局新宮労働基準監督署(中前英人署長)は25日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で建設工事関係者連絡会議を開催した。新宮・東牟婁地区の公共工事発注機関、建設関係団体、災害防止行政機関の約30人が出席した。
会議は、三者がより緊密な連携を図ることで災害防止対策の取り組みを推進することを目的に毎年開かれている。
中前署長は7月1日(月)から始まる「全国安全週間」(スローガン=新たな時代にPDCA みんなで築こう ゼロ災職場)に向け▽安全衛生活動の推進▽業種の特性に応じた労働災害防止対策▽業種横断的な労働災害防止対策―への取り組みを求めた。熱中症対策や「働き方改革」への協力を呼び掛け「本会議は工事関係者が多数参加する年に1度の会議。情報や意見交換を活発に行い、実りあるものに」とあいさつした。
新宮労働基準監督署の森井顕二監督・安衛課長が、6月現在の全国の労働災害発生状況について説明。死亡災害は昨年同時期からマイナス6人の260人、休業4日以上の死傷災害は昨年同時期からマイナス2244人の37656人と報告した。死亡災害の型別では墜落・転落事故が最も多い81・31%であり、その半数が建設業であったと述べた。
新宮署管内では、6月現在で休業4日以上の死傷災害が22件起きているとし「作業者の安全の確保と、緊急連絡体制の整備を」と呼び掛けた。
昨年の職場における熱中症による死傷者数は1178人で、前年の2倍以上であったと話した。「STOP! 熱中症 クールワークキャンペーン」の重点取り組み期間である7月には▽暑さ指数を下げるための設備の設置▽作業時間の短縮▽日常の健康管理▽労働者の健康状態の確認―などの対策が必要と述べ、取り組みを求めた。
死亡災害の約6割がチェーンソーによる伐木作業時に起きていることを受け、厚生労働省が一部を改正(8月1日施行)した「労働安全衛生規則」の改正内容の紹介もあった。
紀南河川国道事務所新宮川出張所・新宮国道維持出張所・新宮建設監督官詰所、紀伊山系砂防事務所那智勝浦監督官詰所、東牟婁振興局新宮建設部・串本建設部・農林水産振興部、新宮市、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町が公共工事の現状や労働災害防止、暑さ・熱中症予防に関わる対策などを紹介した。
(2019年6月27日付紙面より)
育児講座で志村浩二さん講話 (新宮市 )
新宮市子育て支援センターは20日、市保健センターで育児講座を開いた。23人の参加者を前に、浜松学院大学短期大学部幼児教育科准教授の志村浩二さんが「イヤイヤ期」をテーマに講話。「ないほうが楽かもしれないが、一緒に乗り越える中で子どもは大事な大人を認識でき、大人は成長ができる。そういう意味合いがあるのではないか」と語った。
志村さんはイヤイヤ期を「あっても問題なく、意味がある。ないから駄目だということではないが、ないときには気を付けたほうがいい」と説明。ただし、遺伝的な気性の激しさやおっとりしている子の差があるため、なくても一概に問題があるとは言えないと述べた。
子は反抗することで「親は自分を見捨てはしないか、親の心は壊れてしまわないか」を確認しているとし、親は分かったように接するのではなく、怒るときは怒る方がいいとも説明。「大切なのは、時間がたてば『もとの優しいお母さん』に戻っていること。母を『自分を見捨てない大人』だと認識するとき、子どもは安心して親子の関係を認識できる」。
子が父親を社会的に認知するのはだいたい3歳ごろで「自分を守ってくれている大事な人(母親)の心の支えになっているのは父親」だと気が付いたときとも話した。その時、息子であれば父親に反抗心が芽生えるものの体を使ってダイナミックに遊ぶなど「すごさを見せる」ことで憧れに代わり、娘であれば大事な母が支えにしている人は自分にとっても支えになる人だと憧れを持つと説明。父母の関係の重要性を伝えた。
答えや正解のない中で子に向き合う親にとって、大切なのは大変さを話し、それを受け止めてもらうことだとし「愚痴を言い、それに共感で返してくれる無条件に話を聞いてもらえる存在が大切」。「適切な方法はない中、対応している自分を認めること。支えてくれる存在が大事」だと呼び掛けた。
(2019年6月27日付紙面より)
潮岬中1年生15人が経験 (串本町 )
串本町立潮岬中学校(堀靖典校長)の1年生15人が25日、和歌山大学の「地域人・仕事再発見ワークショップ(WS)」に取り組み、地域に対して自分たちができることを考える筋道を経験した。
このワークショップは、同大学が文部科学省の指定を受け地域貢献の一環で県内の中学校や高校に提供している機会。潮岬中は経済学部の金川めぐみ准教授が開設するゼミナール(ゼミ)から前年度に提供を受ける予定だったが、台風接近でやむなく中止となってしまったため改めて本年度の実施を計画し、1時限目から6時限目までの授業時間を使って提供を受けるに至った。
ゼミからは金川准教授と大学生10人が来校。趣旨の説明を受けた生徒は3人ずつに分かれファシリテーター役の大学生2人を加えた5人で生徒主体のグループワークを開始。生徒は福祉学習の一環で地域福祉を考えるためにこのWSの提供を受けたが、そのためにはまず地域そのものをしっかりと見つめることが大切だと金川准教授は動機づけ、▽串本町の良さや良くしたいところ▽暮らしたいと思う理想の串本町(将来像)とそのキャッチフレーズ▽理想の串本町のためにできそうなこと▽自分ができること(自助)やみんなでできること(共助)―を順に話し合うよう各グループに指示した。
生徒は各項目に対する意見を付箋紙に書き出して5人で共有。終盤ではそれら意見をポスター形式でまとめ、教職員や保護者らが立ち合う発表会に臨んで全体共有した。
発表した内容は五者五様だが、まとめを得るまでに等しく考え方の筋道を経験。発表を見届けた同町コミュニティスクール推進委員の森博司さんは生徒の自発的な姿が印象的だったと感想を述べ「地域を考えることは自分の将来を考えることにもつながる」と後押しして今回取り組んだことを拍手でたたえた。
久保瞬君は「串本町をよく知ってから良さを次に生かすという考え方が印象的で、こんな考え方は今までしたことがなかったので、すごく貴重な体験になったと思う」とコメント。
金川准教授は「公助(行政)だけでなく自助(家庭)、互助(隣近所)、共助(民間組織)で成り立っているのが地域福祉で、それを考えるためにはまちを見つめるところから入らないといけない」と持論を掲げ、「このワークショップは生徒の皆さんがこれから地域福祉を考えていくための素地。この経験を基にして串本町の地域福祉を考えてみてほしいし、潮岬中の生徒がそのように頑張っていることを地域の皆さんにも知っておいてほしい」と地域貢献としての今後を思い描いた。
(2019年6月27日付紙面より)
飛雪の滝キャンプ場 (紀宝町 )
国の地方創生拠点整備交付金を活用してコテージ8棟と直売・集客交流拠点施設を整備し、昨年4月27日にリニューアルオープンした紀宝町浅里の「飛雪の滝キャンプ場」。昨年度は2127人がコテージ、1048人がテントサイト、342人が研修室を利用し、計869組3517人が宿泊した。
キャンプ場への入り込み客数は宿泊、日帰り合わせて16374人。稼働率はコテージが25・55%、テントサイトは12・05%で合計平均稼働率は18・8%だった。
宿泊利用者は三重県、大阪府、和歌山県、愛知県、奈良県の順に多く、町内からは61組が宿泊した。
コテージ、テントサイト、研修室の宿泊施設などの使用料は計968万7850円、売店の売り上げは154万5537円、体験料19万3400円を含め合計1142万6787円だった。
町では「1年間で培った経験や反省を生かすとともに、より一層の情報発信、体験メニューなどの充実を図り、一年を通して楽しんでいただけるようなキャンプ場となるよう、取り組みを進めていく」としている。
(2019年6月27日付紙面より)
熊野ラグビースクールカップで健闘 (山崎運動公園 )
第6回王子カップ2019
吹田市民少年少女選手権 (新宮ジュニアレスリング )
農地転用における課題など (新宮市 )
高齢化や若者の都市部への流出などで全国的に放置され荒れた農地の管理が問題となっている。高齢人口比率35・5%(2018年1月1日現在)となっている新宮市においても空き家問題同様、所有者が高齢で管理が困難であったり、相続した農地を持て余したりするなど、農地の利活用が課題となっている。
農地を農業以外の目的に利用することを「農地転用」という。農地転用の際には、権利の移転などを行う場合、原則として国や都道府県知事の許可が必要となる。農地転用許可制度を適正に運用し、優良農地を確保する目標を立てるなどの要件を満たしている一部自治体は、指定市町村として都道府県と同様の権限を有するが、それ以外の自治体では「農地法」が定めた規定により手続きが必要となる。
市町村の農業振興地域整備計画により農業を推進することが必要と認められた「農業振興地域内農用地区域」においては、農地以外での土地利用が厳しく制限されている。また、一般人が畑などを所有し耕作する場合は1000平方㍍以上(新宮市の場合・自治体によって異なる)持つことが必要とされており、市民からは「農道の整備拡幅や舗装なども大事。農道沿いに住宅が建っている所もたくさんある」「高齢になり耕作ができず近所迷惑になってしまい心苦しい」などと規制緩和を望む声も聞こえてくる。
農地などの利用関係の調整、農地の交換分合その他農地に関する事務を執行する「農業委員会等に関する法律」の改正により、市では17年12月1日、農地利用の最適化を推進するため農地利用最適化推進委員を設置。担当区域の農地の無断転用や耕作放棄地の防止・解消などを図るための利用状況調査、農業者からの相談対応や助言指導を行うなど、人と農地とのマッチング、農地利用の最適化を図る業務を担っているが、その役割としては「農地の有効利用の意義・重要性を地域に伝えること」であり、農地転用についての業務は農地法に基づいた審査にとどまっている。
農業委員会の担当者は「農業を振興する立場として、守るべき農地を明確化していく必要がある」と話している。
(2019年6月21日付紙面より)
ゆうゆうクラブ女性部が音楽体操 (新宮市 )
新宮市ゆうゆうクラブ(老人クラブ連合会)女性部(石原千里部長)は19日、市福祉センターで令和元年度「健康づくり教室」を開いた。会員約100人が参加し、音楽に合わせて体を動かした。
音楽を通じて脳の活性化と健康づくりを推進しようと、「楽しい音楽体操」をテーマにピアノや健康体操の指導などを行う宇都宮惠美さんから教わった。
石原部長は「女性部も1000人を超え、おおいに活動を」とあいさつ。宇都宮さんは「すてきな曲に合わせて体を動かせばあっという間」「痛いとストレスになるので、気持ちいいと感じる程度に」など解説しながら指導した。
会員は背筋を真っすぐするための「手振り体操」をはじめ、隣の人と触れ合う動きや脳トレの動作を取り入れた手遊び、ボールやひもなどの道具を使った体操などにもなじみの歌に合わせて取り組んだ。会場には歌声と笑い声が絶えず響いていた。
宇都宮さんは「これを機に継続して実施したい。人の輪に入り、笑いながら過ごすのはいいこと。たくさんの人が来てくれてよかった」。
松﨑和代さん(84)=船町=は「散歩以外は座り込んでばかりで、体を思うと体操をしたいと考えていました。誘っていただき、参加できた。ありがたいこと」と笑顔。閉会に当たり河原良子副部長は「皆さんの心が大きな一つの輪になって楽しいひとときを過ごし、認知症も遠ざかったのでは」と締めくくった。
(2019年6月21日付紙面より)
メ市派遣の中学生7人ら (串本町教育委員会 )
串本町教育委員会(潮﨑伸彦教育長)が19日、同町文化センターで本年度姉妹都市青少年交流事業〈派遣事業〉に参加する町内在住の中学生7人とその家族を対象にした事前説明会を開き、事業の概要などを伝えて質問に答えるなどした。
この事業は1994(平成6)年度に旧串本町で始まり、現串本町は教育委員会事業に位置付けて継承実施している。後者は西暦奇数年に国際姉妹都市・トルコ共和国メルシン市(以下メ市とする)などへ青少年を派遣し同偶数年にメ市などから青少年を受け入れる形で相互交流を重ねる流れにあるが、派遣については同国の治安悪化に伴い直前中止した2013(平成25)年度以降2回見送ったため8年ぶりの実施となる。
本年度の派遣先は今も相互交流が続いているメ市で、7月21日(日)午前11時に出発し29日(月)午後6時ごろ帰町する8泊9日の行程で赴く。メ市滞在は現地時間で22日(月)から27日(土)までの6日間で、その前後は移動日。交流プログラムは調整中で、近日中にメ市から同町教委に連絡が入る見込み。
中学生7人の内訳は男子2人と女子5人で、学年で見ると1~3年生がそろっている状況。町内の中学校経由で、古座中や近大附属新宮中に通う中学生には個別でそれぞれ案内を出して参加を呼び掛けた。同町総務課付けで国際交流員を務めるトルコ人女性ドゥルナ・オズカヤさんら引率者3人を加えた10人で青少年団を結成し、ホームステイをしながら同プログラムに臨むという。
同説明会は中学生7人と引率者3人がそろって初顔合わせするタイミングとなり、同町教委教育課の平田秀次長は同事業の経緯を伝え「皆さんの作文を読んでしっかりとした目的意識を持っていることに感心した」と述べつつあいさつ。同団を結成する10人が自己紹介をし合った後、同町教委が派遣事業の行程の説明と早急のパスポート取得や海外旅行保険加入推奨などの事務連絡をし、オズカヤさんが同国やメ市の紹介と事前に求めた質問事項への回答をするなどして来る派遣に向けた準備の初動を固めた。
(2019年6月21日付紙面より)
串本、宇久井がそろって関西大会へ (オークワカップWTV小学生サッカー )
全国小学生ABCバド県予選で優勝
那智勝浦町の南紀くろしお商工会女性部(大林幸子部長、部員101人)は18日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局で東川智昭局長を表敬訪問した。
女性部は本会事業の推進と商工業に携わる女性としての経営知識、教養を深め、商工業の総合的な開発を図り、社会福祉を増進することを目的に設置されている。この日訪れたのは大林部長、辻本圭子、中村美紀子両副部長の3人。同会の向井正樹事務局長と井藤嘉彦事務局次長も同行した。
大林部長は5月に行われた総会で商工会の施策・事業に協力し地域振興、盲導犬育成の積極的な参加などの議案が承認されたことを報告。同町の観光についても触れ、「かつては遠洋漁業が盛んで活気があった。商店街も深夜まで開いており、多くの観光客などでにぎわっていた様子を思うと今の町は少しさみしいです。皆さんと協力し、少しでもにぎわいを取り戻せるよう頑張ろうと思っています。町の素晴らしさや宝を見つけて活性化につなげていきたい」と決意を語った。
東川局長は「観光や振興を強化して地域を活性化させなければいけない。皆さんと一緒に連携し、より良くしていければ」と話した。
(2019年6月20日付紙面より)
仲之町商店街で飾り付け (新宮市 )
新宮市の仲之町商店街振興組合(福田一郎理事長)は19日、市内の幼稚園、保育園児が制作した七夕飾りをアーケードに飾り付けた。
商店街の季節を彩る催しとして30年以上続けられている。王子、丹鶴の2幼稚園と、三輪崎、マリア、はまゆう、正明、新木、たづはら、白梅の7保育園が協力しており、各園の園児が制作した。大きさは縦約2㍍、横約4㍍。七夕にちなんだものをはじめ、似顔絵や絵本のキャラクターなど色とりどりの作品が並んだ。
設置作業には約10人が参加し、リフトなどを使って取り付けた。七夕の7月7日(日)まで飾る予定で、福田理事長は「園の見学や、土日には親子で見に来てくれます。歩いてもらうことで商店街がにぎわってくれれば」と話していた。
(2019年6月20日付紙面より)
串本中と連携しコンサート (串本古座高校 )
県立串本古座高校(左近晴久校長、生徒266人)の第1体育館で18日、同校と串本町立串本中学校(濱崎和司校長、生徒117人)の両生徒運営によるコンサート「子供たちの輝くメロディー~ヴァイオリンとともに~」があり、両生徒教職員ら約400人がプロの演奏の鑑賞や共演に親しんだ。
このコンサートは、同高校地域協議会(田嶋勝正会長)が誘発した中高連携の一機会。「中学生に同高校を身近に感じてもらう」という狙いに賛同してくれたバイオリニストの荒井雅至さんとピアニストの小宮康裕さんを招く段取りをし、今回は同高校と隣接する串本中に連携のきっかけを提供した。
これを受けて両校は、生徒同士が連携し主体的に運営するコンサートを構想し、両生徒会と荒井さんが実現に必要な事柄を話し合い、コンサート名の立案や看板製作、プログラム編成や司会進行などを役割分担して準備。共演内容の事前練習や直前のリハーサルもこなして本番の運営に臨んだ。
同高校吹奏楽部部長の浅野瑠花さん(3年)が歓迎のあいさつ、串本中の濵中瑛太郎君(3年)がプロ2人の紹介をして開演。同高校の仁木愛里さん(1年)と串本中の岡村文音さんと谷口琉綺さん(共に3年)が司会進行を担当し、荒木さんらは序盤にバイオリンやピアノの著名曲、中盤に映画音楽などを演奏し、終盤は各校のリクエストに応えて串本中は校歌斉唱、同高校は吹奏楽部との合同演奏、荒井さんが作詞・作曲した楽曲『みどりのひかりの中で』の全員合唱などで音楽による一体感も共有した。
約90分のコンサートを経て、両生徒を代表し串本中生徒会の芝真珠会長(3年)が「私たちも12月の合唱コンクールで今日の演奏に負けないぐらいすてきなハーモニーを奏でたい」と述べ、貴重な機会を届けてくれたことに感謝して締めくくった。
自分たちが企画したコンサートでプロの演奏を目の当たりにした芝会長は「2人とも指の動きが早くてすごいと思ったし、そうして奏でる音楽がとてもきれいで、今までで一番いい演奏会だった」と率直な印象をコメント。
浅野部長は「動きの細やかさも印象的だったけれど、音の表現がとてもしっかりしていて正直すごい演奏としか言えない。これから始める地域のイベントやコンクールに向けた活動に動きと音をリンクさせる練習を組み込めたら良いかもと思った」と語った。
(2019年6月20日付紙面より)
髙見医師(紀南病院)が公開講座で (紀宝町 )
市民公開講座~病気を知ろう~が16日、紀宝町の生涯学習センターまなびの郷であった。西久保公映医師(西久保内科クリニック=御浜町)が司会し、髙見勇一郎医師(紀南病院リウマチ科=同)が薬のリスクやリウマチについて語った。主催はアステラス製薬㈱。紀南医師会が後援した。
最初のテーマはサプリメントの広告や、食物添加剤、薬剤、添加物などの副作用を取り上げた週刊誌の記事。内容について因果関係を推定するが疫学的には意味のないものが多いと説明し、薬の副作用はメリットとデメリットを比較するよう提言した。コンドロイチンやグルコサミンについては効果があるとした論文もあるが、多くの研究によれば膝や股の痛み軽減には寄与しないとされている。
リウマチ患者が風邪をひく、あるいはいつもと違う痛みを感じた場合は重大な疾患が隠れているかもしれず、早めの受診を勧め、「リウマチは遺伝するか?」の疑問には「遺伝するのは20人に1人ぐらい。心配するレベルではない」と説明した。質疑応答もあり、会場から治療薬や自分の症状について質問が相次いだ。リウマチを患っているという熊野市の男性は「百姓をしている。78歳になったが、まだ頑張らねば」と講演に参加した理由を語った。
(2019年6月20日付紙面より)
第70回紀南中学校バレーボール大会
11月17日開催、7月1日から受け付け開始
第8回新宮・那智勝浦天空ハーフマラソン大会(同実行委員会主催)の開催が11月17日(日)に決まり、新宮市役所で6日、記者発表が行われた。
大会は紀伊半島大水害からの復興と地域の活性化を願い、発生翌年の2012年にスタート。自動車専用道路(一般国道42号那智勝浦新宮道路)を走る非常に珍しいコースで、アップダウンは激しいが、コースから見える太平洋や熊野の山々の眺望がランナーに感動を与えている。
会見で大会長兼実行委員長の田岡実千年市長は「官民一体となっておもてなしの心でランナーを迎えさせていただき、『参加して良かった』と言っていただけるような大会を目指したい」と述べた。
表彰式終了後には、出場者を対象とした地域の特産物などが当たる抽選会を予定。ゲストランナーは現在調整中で、決定次第発表する。
スタート時間は3㌔が午前9時40分、10㌔が10時、ハーフが10時30分。各種目とも男女別に総合1位から8位まで、年代別に上位3人を表彰。ゴール地点では平安衣装を着た高校生が参加賞のタオルを手渡す他、熊野の食材をふんだんに使用した弁当なども用意する。
参加費はハーフ(高校生以上)が4500円、10㌔(中学生以上)が4000円、3㌔は中学生以上が3500円で小学生が2000円。例年通り全国のマラソン大会や県内を中心に関西地区のスポーツショップと関連施設で募集パンフレットを配布し、ウェブサイト(RUNNET、スポーツナビDo)や専門誌(ランナーズ)にも掲載予定。
申込期間は7月1日(月)から10月4日(金)まで。昨年は、北は北海道、南は沖縄県まで31都道府県から2257人がエントリーし、2078人が出場。2058人が完走した。
副大会長の堀順一郎那智勝浦町長は「令和元年という新しい時代の幕開け、世界遺産登録15周年ということで、大きな節目の年だと思う。熊野三山では御朱印なども普段とは違う形で行われているので、ご家族も含めて前後に歩いたり、三山をお参りいただいたりと、周辺を散策する楽しみもあるので、PRしていければ」と話した。
(2019年6月7日付紙面より)
会見で6月議会提出の議案説明 (新宮市 )
新宮市は6日、市役所で定例記者会見を開き、11日(火)開会の市議会6月定例会に上程する市一般会計補正予算など6議案を発表した。会期は27日(木)までの17日間、一般質問は18日(火)から21日(金)までの4日間を予定している。
議案は条例4、予算1、その他1。一般会計の補正額は3132万6000円で、補正後の予算総額は178億6589万8000円となる。内訳は昭和37年4月2日から昭和54年4月1日の間に生まれた男性を対象に、抗体検査および予防接種を実施する「個別予防接種事業」が520万円の増。地方譲与税の一つである森林環境譲与税を財源とし、長期森林管理方針の作成および森林所有者への意向調査のために1004万2000円を補正。併せて「森林環境譲与税基金」を設置し、1608万4000円の積み立てを行う。
市森林環境譲与税基金条例の制定、市重度心身障害児者医療費の支給に関する条例の一部改正や、高田保育所の新高田会館への移転に伴う保育所条例の一部改正、市火災予防条例の一部改正などの各議案を提出する。
田岡実千年市長は、農林水産省が森林吸収源対策に係る地方財源を確保するために創設した森林環境譲与税について「比較的森林面積が広い市にとってはありがたい。譲与税を有効活用し、さらに森林の整備、活性化をしっかりと行っていくために基金を創設したい」と話した。
(2019年6月7日付紙面より)
県総体で準優勝 (紀南高校女子卓球部 )
全国高校総体(インターハイ)と東海高校総体の予選会を兼ねた三重県高校総体卓球競技が1、2日、伊勢市の三重交通Gスポーツの杜伊勢で開かれた。女子学校対抗の部で御浜町の県立紀南高校が準優勝し、3年連続で東海総体への出場を決めた。
県総体は優勝校に全国総体、上位4校に東海総体への出場権が与えられる。学校対抗の部はシングルス4戦、ダブルス1戦の5戦で3勝したチームが勝利となる。女子は34校が出場し、4ブロック8~9チームによる予選トーナメントで上位4校を決めた。
紀南は3年の檜作もえさん、南咲良さん、竹田真子さん、尾﨑萌音さんと2年の濱矢優香さんの5人。昨年も同じメンバーで東海大会に出場した。
初日の予選トーナメントはシードで出場し、2回戦で津、3回戦で四日市四郷にいずれも3―0で勝利。予選決勝は桑名に3―1で勝ち、ベスト4に入った。
2日目の上位4チームによるリーグ戦では、優勝した白子に敗れたが高田、神戸に競り勝ち2勝1敗の成績を収めた。
わずか5人の部員ながらも、3年生は春秋通じて5季連続の東海大会出場を手にした。檜作主将は「応援してくれた家族、顧問、監督のおかげで準優勝できた」と振り返り、「東海総体で上位進出を目指したい」と抱負を語った。
東海総体卓球競技は静岡県の湖西市アメニティプラザで22日(土)に開幕する。
(2019年6月7日付紙面より)
串本ジュニアソフトテニスクラブに所属する前向日葵(ひまり)さん(潮岬小6年)が5日、田嶋勝正町長に全日本小学生選手権大会(以下全日本大会)と近畿小学生選手権大会(以下近畿大会)に出場することを報告して激励を受けた。
前さんは印南ジュニアソフトテニスクラブ所属の濵本琴心(ことみ)さん(印南小6年)とペアを組んで5月4、5日に金屋テニス公園であった県小学生選手権大会(以下県大会)に出場。64組中3位となり、全日本大会と近畿大会の出場資格を得た。併せてこの成績により和歌山県団体Aチームの1組となり、両大会は個人戦と団体戦で挑むという。
前さんは1年生の時に姉の挑戦に憧れてソフトテニスを始め、その当時の縁で4年生の時からクラブの違いを超え濵本さんとペアを組んでいる。今は週1回の頻度で印南ジュニアソフトテニスクラブへ通い、濵本さんと合同練習。前さんが過去にも全国規模の大会に出場した経験があり、そのレベルを思い出しながら近畿大会はベスト8、全日本大会は一勝でも多くと目標をより頑張りやすい形に切り替えつつ、県大会で課題を感じたラリー展開時の粘りの向上に励むさなかにある。
報告を受けた田嶋町長は、前さんが専門誌の表紙に載ることに憧れていることを受け「優勝したら町の広報誌の表紙で町民に伝える」と約束。「小さな頃からスポーツに打ち込むと、仲間や根性などいろいろなものが得られる。続けていれば評価もついてくるのでぜひがんばってほしい。プレッシャーもあるだろうが、まずは気楽に挑戦してほしい」と激励した。
(2019年6月7日付紙面より)