奉賛会らが敷砂利整備 (神倉神社 )
神倉神社奉賛会(猪飼三雄会長)は2日、新宮市の神倉神社で敷砂利の整備を実施した。同会メンバーと同市熊野川町東敷屋の株式会社河崎砂利(河崎禮造代表取締役社長)の社員約15人が境内に砂利をまくなどして、奉仕活動に汗を流した。
同神社の敷砂利が少なくなってきていることを知った同社が、景観を損なわないよう役に立ててもらいたいと14㌧の砂利を寄贈した。
社員がトラックで運び、下ろした敷砂利を参加者らは協力しながらスコップでならし、境内の地面を平らにするなどして作業を進めた。河崎社長は「神倉神社は由緒あるところ。立ち寄る参拝者の人たちが美しいと思い、再び訪れたくなるような場所であってほしいです」。
猪飼会長は「河崎社長のご厚意と協力に大変ありがたく思います。新型コロナウイルスの影響もありますが、緊急事態宣言が解除されてから参拝客も少しずつ戻りつつある。多くの人に訪れてもらえるよう、今後も景観を保っていければ」と話していた。
(2020年7月4日付紙面より)
鵜殿3組自主防災会が建設中 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿3組自主防災会(森倉賢一郎組長)は、同地区の津波一時避難場所近くの高台に防災備蓄倉庫の建設を進めている。住民が協力して建築作業に取り組み、秋ごろの完成を目指している。
同自主防災会には約330世帯が所属。地震津波、水害に備え、高台の3カ所に一時避難場所を整備しており、倉庫は矢渕中近くと町福祉センター近くの各一時避難場所の中間にあり、両避難場所から遊歩道を歩いて向かうことができる。
完成後は住民が避難生活に必要な物資をまとめた衣装ケースを保管する。建物は木造平屋建ての約26坪。収納スペースや土間、仮設トイレ、物置を整備し、維持費削減のため電気、ガス、水道は設置しないという。
「大災害時の死者ゼロ」を目指そうと、2年前に計画が持ち上がった。海抜約30㍍にある町有地を借り、材料費はみえ森と緑の県民税の助成を受けた。町の前向きな協力も得て建設に踏み切った。
住民自らが立ち上がり、自主防災会で整備することを決めた。昨年6月から作業を開始し、伐採や草刈りなどに取り組み、1年がかりで土地を整備した。地盤改良や基礎工事などは専門業者に依頼し、先月21日の棟上げ後は住民が集まり作業に汗を流している。
森倉組長は「みんなで手作りすることで防災に関心を持ってほしい。避難所で生活するための物資を保管することで、避難時に重いリュックを持って逃げる必要がなくなる。災害後の災害関連死の減少にも役立つと思う。この取り組みによって町内や近隣市町の自主防災がより活発化するきっかけになれば」と話していた。
(2020年7月4日付紙面より)
水産土木建設技術セと協定締結 (串本町 )
串本町は2日、一般社団法人水産土木建設技術センター(吉塚靖浩理事長)=東京都中央区=と漁港等の施設の災害復旧支援に関する協定を結んだ。
この協定は、同法人が内陸や道路に比べて施工頻度が低く技術の継承がしづらい点で水産関係施設の被災後の早期復旧が困難となっている現状を支援するため、自治体を対象にして締結の希望を受け付けている。平成30年8月の島根県松江市との締結を皮切りとし、同日までに全国15市町村(松江市は漁業集落排水施設と漁協等施設の2協定、他は漁協等施設の協定のみ)と締結。串本町は専門的な技術や業務の蓄積がある同法人の支援により迅速な復旧を図る目的で締結を希望したそうで、全国で17例目、県内では由良町、日高町に続き3例目になるという。
この日は串本町役場本庁で締結式があり、田嶋勝正町長は「大小21の漁港がこの町には存在する。最近の台風や高潮で本当に大きな被害がもたらされていて、今回の協定で専門的な技術を持つ水産土木建設技術センターと協定を結ばせていただけることを心強く思う」、吉塚理事長は「こういった活動を通して技術者が不足している自治体のご支援になればと思っているので、今後とも串本町さんとは災害時に手を携えながら円滑な復旧がなされるよう努力していきたい」と思いを交わしつつ、協定書への署名に臨んだ。
締結には同センターの松嵜哲夫調査役と吉田多真己調査役、役場産業課の南和夫課長ら担当職員も同席。南課長が平成30年度以降の同町における台風被害の状況を報告し、改めて思いを交わしあって歩み寄りを深めた。
この協定は各市町村が管理する漁港や漁場等の施設を対象とし、支援として▽災害の状況を確認するために行う現地調査業務▽災害報告に必要な資料の作成業務▽災害査定に必要な設計図書その他関係資料の作成▽災害査定への対応業務▽災害復旧支援に附帯する業務―を規定している。
(2020年7月4日付紙面より)
たばこ組合新宮支部 (那智勝浦町 )
和歌山県たばこ商業組合新宮支部(塩崎伸一支部長)は2日、那智勝浦町役場とJR紀伊勝浦駅周辺で清掃活動に取り組んだ。参加した会員18人は新型コロナウイルスの感染予防に努めながら、ごみ拾いに汗を流した。
清掃活動は同組合女性部(大谷敏子部長)を中心にたばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に実施。寒さの厳しい2月と猛暑の8月を除き、活動している。
同支部は毎年7月初めに、同駅とJR新宮駅の2カ所で未成年者の喫煙防止を促す啓発を行っているが、本年は新型コロナの影響で中止となった。啓発の代わりとして、先月18日に新宮市役所から新宮駅までの清掃を実施。加えてこの日の活動となった。
大谷部長は「喫煙する人が減ったため、最近は吸い殻などのごみが少なくなった。しかし、組合としては少しでも町をきれいにしたいと思うので清掃を続けたい」。
未成年者の喫煙防止については「未成年の方も昔と比べてたばこを吸う人が減った。私たちもたばこを購入に来た方に対して年齢が分かる身分証の提示もお願いしている。たばこは20歳になってからお願いします」と語った。
次回は9日(木)に太地町の道の駅たいじで清掃を行うという。
(2020年7月4日付紙面より)
軟式野球部「第4回大会」 (那智勝浦町体育協会 )
海上遊歩道が供用開始 (太地町 )
太地町が取り組む「森浦湾鯨の海構想」の舞台となる森浦湾に設置された、鯨類の観察が楽しめる海上遊歩道が1日、供用開始となった。当日は悪天候のため、一般開放は中止。なお、新型コロナウイルスの感染拡大予防の観点から式典は開催しなかった。
遊歩道はクジラの学術研究都市を目指す同町の環境整備の一環で、30年のまちづくり計画の一つ。「環境の湾」として学びや観光につなげる目的も含まれているという。
2019年3月に着工し、今年2月末に完成した遊歩道。ポリエチレン製で全長158㍍。整備費用はトイレ棟など関連施設の設計や整備を含め、約3億円。
森浦湾にはハナゴンドウとバンドウイルカを4、5頭放している。遊歩道付近にはいけすを設置しており、バンドウイルカ4頭を間近で観察できる。遊歩道自体の開放は午前9時から午後5時まで。動物の展示が午前10時から午後3時までとなっている。また、動物の状態や天候によっては展示ができず、一般開放は中止となる。
遊歩道は無料で楽しめる。最初に受け付けを行い、ライフジャケットを着用してからの入場となる。50人が制限人数となっているが、コロナ対策として3密を避けるため、当面は30人前後で規制する予定。
同町によると、遊歩道の管理業務は太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)が行い、今後は漁協が事業主体となり、コロナ終息後には遊歩道などを生かしたモニターツアーなども検討しているという。
三軒一高町長は今回の整備事業において、「今回の整備では漁協や民間の方々に多くの協力をいただいた。感謝しています」。
今後は動物の状態を調査しながら、5年で30頭は解放したいと抱負を述べ、「小学生から大学院生までのクジラに興味のある方や、世界中の研究者たちがクジラの研究のために集まれる町にしたい」と語った。
(2020年7月2日付紙面より)
自転車マナーアップ推進リーダー (新宮警察署 )
新宮警察署(小畑博昭署長)は6月30日、新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)の吹奏楽部員16人、バスケットボール部員23人に「自転車マナーアップ推進リーダー」を、顧問の教職員にアドバイザーを委嘱した。
2015年の道路交通法の改正による自転車運転者講習制度の施行を受け県内で初めて実施し、今年で6回目。リーダーたちは交通安全活動に参画し、校内の自転車マナー向上や「自転車安全利用五則」の周知などを通じ、全ての自転車を利用する人々の交通事故防止を図る。
新宮警察署で開かれた委嘱式には吹奏楽部の木下綾子部長(2年)、西浦久博顧問、バスケットボール部の坂井幸弥部長(2年)、中野亮顧問の4人が出席し、小畑署長から委嘱状を受け取った。
生徒を代表し、木下部長が「私たちは率先して交通ルール・マナーを守り、他の自転車利用学生の模範となる運転に心掛けます」と宣言。小畑署長は「昨年、和歌山県下で1859件の人身交通事故が発生し、そのうち278件は自転車に関係する事故だった。不幸にも7人が自転車乗車中の交通事故で亡くなっており、1件は新宮警察署管内で発生した。このような悲惨な交通事故を一つでも減少させるため、皆さんの活躍を期待している」と話した。
式後、坂井部長は「自転車通学の人でイヤホンをしているのを見たことがあるので、活動を通じて交通ルールを守るよう呼び掛けたい」と目標を語った。今後は、7月中に新翔高校近くで交通安全啓発活動を実施する予定にしている。
(2020年7月2日付紙面より)
熊野三山で6月30日、「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が営まれた。時折激しい雨が降る中、参拝者たちは「茅(ち)の輪くぐり」で半年間のけがれをはらい清め、夏を元気に過ごせるようにと祈った。
この儀式は12月31日(大晦日=おおみそか=の大祓)と年2回営まれている。「水無月(みなづき)の夏越のはらいする人は 千歳(ちとせ)の命のぶというなり」という古歌がある。3歳で母を亡くした俳諧師、小林一茶(1763~1828年)は「母のぶん も一つくゞる 茅の輪かな」と詠んでいる。
熊野速玉大社(上野顯宮司)では、新型コロナウイルス感染予防の観点から関係者のみへの呼び掛けとなった。参列した老若男女約30人が手渡された人形(ひとかた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙に息を3回吹きかけてけがれを移し、神職に全国から寄せられた人形と一緒に唐櫃(からひつ)に納めてもらいおはらいを受けた。
続いて参拝者たちは、唐櫃を担いだ神職や巫女(みこ)の後に続いて境内に設けられた茅の輪(直径約2㍍)を8の字に3回くぐった。上野宮司は「コロナ禍の中において、自由と健康のありがたさを改めて感じる。小さな子どもがこうして手を合わせる姿を見ると私たちの憂いも和む。残りの半年も人間としての生き様を曲げることなく、健康に気を付けながら頑張っていただきたい」と願いを込めた。
熊野那智大社(男成洋三宮司)では職員や関係者などが出席。本殿での神事を終え、男成宮司らが1列となって茅の輪をくぐった。
茅の輪は毎年、その日のうちに片付けられるが、本年は新型コロナの影響を受け、疫病退散の意味も込めて同社の例大祭直前まで設置。また、参拝者には疫病の災いから難を免れ、家が栄えるという信仰で知られる「蘇民将来之子孫也」のお札が進呈される。
熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、新型コロナの影響で多くの貴い命が奪われている現状を鑑み、従来の人形と併せ命の形代(かたしろ)を調製した。茅の輪は12日(日)まで設置される。
(2020年7月2日付紙面より)
新宮高で「陸上競技総合体育大会」 (新宮市 )
新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)陸上競技部は6月27日、同校グラウンドで「第1回新宮高校陸上競技総合体育大会」を開いた。同校と新翔高校の両部員約40人が参加し、日頃の練習の成果を競い合った。
新型コロナウイルス感染症の影響による全国高校総合体育大会(インターハイ)および県高校総体の中止を受け、引退を間近に控える3年生に少しでも集大成となる場を用意できないかとの思いから2年生が企画。選手や顧問らが新翔高校に声を掛ける形で開催が実現した。100㍍、400㍍、1500㍍、4×100㍍リレー、4×400㍍リレーの5種目で競い合った。
開会に当たり新宮高の宮井貴浩教頭が「コロナウイルスの影響で皆さんのすてきな目標だった総体が中止となりショックだったと思う。つらい心情ではあるが、この大会を一つの区切りとして前向きに気持ちを切り替えてください」とあいさつ。見学する出場者やマネジャーたちから「ファイト!」「あと少し!」などと声援を受けながら、選手らは力いっぱい競技に取り組んだ。大会後には各種目の表彰式も行われた。
新翔高の野口光希主将は「コロナの影響で大会が無くなり目標を失った時期もあったが、気持ちの切り替えにつながる機会を与えていただき感謝しています。高校生活で取り組んできたことを全力で発揮すると同時に楽しめることができました」。
新宮高の雨澤翼主将は「後輩たちが3年生のために企画してくれて本当にありがたい。小学生から陸上を始めて総体の中止が決定したときは悔しさしかなかったですが、この大会で気持ちが救われました」と笑顔で話していた。
(2020年7月1日付紙面より)
5年生はウミガメの生態を学習 (井田小 )
紀宝町立井田小学校(石谷正秀校長)は本年度から、総合学習を活用した「『井田』未来 創造 Learning」の取り組みを始めた。
地域を学びのフィールドとした特色ある教育活動で、3~6年生が対象。3年生は町の特産品であるミカン、4年生は観光資源や産業、5年生はウミガメと地域環境、6年生はウミガメ保護活動について理解を深める。
6月26日には5年生10人が道の駅「紀宝町ウミガメ公園」を訪れ、「ウミガメと地域環境」をテーマに生態を学習した。
飼育員の伊藤柊也さんがウミガメについて教えた。施設で飼育するウミガメと淡水ガメを並べ、「ウミガメは水中で生活するため手がオール状になっているが、淡水ガメは陸で歩きやすいようしっかり爪が生えている」と説明。井田海岸にはアカウミガメが産卵にやってくることも伝えた。
児童たちは「甲羅の模様が違う」「淡水ガメは爪が鋭い」「首の長さが違う」などそれぞれの特徴を発表。飼育プールでの餌やりや、世界最大のウミガメ「オサガメ」の剥製も見学した。
最後は学習した内容をノートにまとめた。松田風翔君は「ウミガメはどこに集まりますか」と伊藤さんに質問。アカウミガメは生まれた海岸の近くで産卵することを学んでいた。
(2020年7月1日付紙面より)
社会を明るくする運動でのぼり旗掲出 (新宮市 )
7月の「社会を明るくする運動~犯罪や非行を防止し、立ち直りを支える地域のチカラ~」強調月間を前に6月29日、紀南保護司会(谷敏朗会長)の会員11人が新宮市役所および市庁舎別館周辺に広報用のぼり旗20本を掲出した。参加者らは「犯罪に戻らない戻さない」などのスローガンが書かれた旗を掲げ、犯罪や非行のない安全で安心な社会づくりへの意識高揚を図った。
「社会を明るくする運動」は、非行の防止と罪を犯した人たちの更生に対し理解を深めるなどの目的で行われている全国的な取り組み。和歌山県が主唱する「夏の子どもを守る運動」、内閣府主唱の「青少年の非行・被害防止全国強調月間」、覚醒剤など薬物乱用対策と相互に協調し、少年の非行防止、罪を犯した人たちの更生への理解や援助など、犯罪や非行のない安全・安心な地域社会を築くことを推進している。
運動の目標は▽犯罪や非行を防止し、安全で安心して暮らすことのできる明るい地域社会を築く▽犯罪や非行をした人が再び犯罪や非行をしないように立ち直りを支える―の二つ。更生保護活動の周知や、保護司、更生保護女性会会員、BBS会員、協力雇用主など、更生保護ボランティアのなり手を増やすなどの目的もある。
毎年、強調月間には各所で街頭啓発を行っているが、第70回目を数える今年は新型コロナウイルス感染予防の観点から中止となった。
谷会長は「新型コロナの影響で街頭啓発などはできなかったが、のぼり旗掲出によって明るいまちづくりへの意識高揚に寄与できれば」と話していた。のぼり旗は7月末まで掲出予定となっている。
(2020年7月1日付紙面より)
ノーレジ袋キャンペーン (和歌山県 )
和歌山県の事業者、市民団体、行政で構成する「わかやまノーレジ袋推進協議会」は、7月から全国で実施されるレジ袋有料化に向け「令和2年度ノーレジ袋キャンペーン」を実施した。新宮市橋本のイオン新宮店では6月30日、サービスカウンター付近にエコバッグ置き場を配置。置き場前で足を止め、エコバッグを持ち帰る買い物客の姿も多く見られた。
同協議会は、ごみの減量や二酸化炭素削減による地球温暖化の防止、県民の環境意識の高揚などを図るためレジ袋の削減に取り組んでいる。
同キャンペーンは活動の一環として実施されており、毎年県職員らが啓発物資を配布しているが今年は新型コロナウイルス感染予防のため直接配布は中止。29、30の両日にわたり県内25店舗にエコバッグ置き場を配置し、持ち帰り方式で約4300枚を無料で配った。
プラスチック製買い物袋の有料化はいよいよ1日からスタート。小売業を営む全ての事業者が対象。有料化によりプラスチックの過剰な使用を抑制するとともに、消費者のライフスタイルの変革を促していく。
(2020年7月1日付紙面より)
勝浦ヤンキース監督・清水浩さん