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2017年10月26日
1 被災者の要望受け付け
 災害ボランティアセンターを設置  (新宮市社会福祉協議会 )

 新宮市社会福祉協議会(向井一雄会長)は24日、新宮市福祉センター内に「災害ボランティアセンター」を開設した。台風21号で被害を受けた一般家庭の片付けや泥出しなど市内で手伝いが必要な人の要望を受け付けている。時間は午前9時~午後5時。専用電話は090・7356・6446、080・8332・4935で、内容によっては受け付けられない場合もある。

 ボランティアも募集している。市内在住の人で1日2日の短期でも可能。午前9時から市福祉センターで受け付けており、直接センターに来るよう呼び掛けている。

 市内では市田川沿いの王子地区や下田地区などで家屋の浸水被害が多く見られた。24日午後7時時点、市内全域で約1000世帯の被害が確認されている。センターは一人暮らしの高齢者や障害のある人たちからのニーズを受け、設置を決定。初日は25人の市民ボランティアが駆け付けた。23件の要請があり、畳の上げ下ろしや掃除などの作業にあたった。

 ボランティアに登録した緑ヶ丘在住の60代の女性は「うちは床下浸水でした。午前中は友人の所を手伝ってきました。今日は予定があるので午後は活動できませんが、登録だけでもと思いました」。清水元在住の70代女性は「王子地区があれほどつかるのは初めてのこと。氾濫と聞いて避難しましたが、家は大丈夫だったのですぐに駆け付けました」。

 阿須賀地区の60代女性は「雨もですが風が怖かったです。前(紀伊半島大水害)の時は来ていただいた側なので、今回はお返しをしたいと思いました」。作業した橋本の70代男性は「ボランティアセンター立ち上げの際にいた人間なので参加しました。熊野地のあたりで畳を出したりするのに並んでいる状態。王子も相当つかっているようでした」と話していた。

■紀宝町でも開設



 紀宝町社会福祉協議会は同日、町福祉センターに災害ボランティアセンターを開設した。29日(日)まで、台風21号で被害を受け、ボランティアが必要な人の要望を受け付けている。

 問い合わせは紀宝町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。時間は午前8時30分~午後5時15分。

(2017年10月26日付紙面より)

訪れた地域住民らが受け付けを済ませる=24日、新宮市福祉センター
2017年10月26日
2 住宅936軒が浸水
 台風21号の被害状況  (新宮市 )

 新宮市役所防災対策課は24日、同日までに把握した台風21号による市内の被害状況を発表した。住宅の被害調査では同日午後7時時点で、一部破損46棟、床上浸水462棟、床下浸水428棟の計936棟と店舗など192棟が被害に遭った。

 市では25日も市内全域を対象に約80人体制で被害状況の調査を実施している。

  □     □

観光名所なども被害



 市の国指定天然記念物「浮島の森」はすのこの破損や遊歩道脇の倒木などの被害があり、休園中となっている。再開の見込みは未定。

 熊野古道「大雲取越」は那智勝浦町の石倉峠~地蔵茶屋跡間が倒木により通り抜けが不可となっている。熊野川町玉置口の瀞の郷は浸水によりトイレが使用不可となった。

 新宮城跡では北と西の城跡斜面が崩落。西斜面は土砂が隣接する駐車場に流入したが、撤去済み。崩落が拡大する恐れがあるため、水ノ手郭への立ち入りを禁止している。

 高田第1自然プールではトイレが天井まで浸水した。男・女トイレに泥が堆積し、扉が破損。屋根部分が中央で折れた。出入り口をテープで封鎖し、中に入らないよう措置を取っている。

  □     □

三輪崎地区では断水も



 同市三輪崎では、23日午前1時、佐野川改修工事に伴い仮設橋に取り付けられていた仮給水管が佐野川の増水により落橋。給水管が破損し、付近の15戸が断水した。午前6時ごろから応急給水用ポリタンクを各戸に配布した。7時ごろから仮復旧作業に着手、11時30分ごろに作業が完了し断水が解除された。

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救助要請事案は38件



 市消防本部では、台風21号関連で消防職員51人、消防団員111人が出動した。救助要請事案が38件、安否確認事案が3件あった。職員は市内の巡視、冠水地域からの救助要請対応にあたった。分団員は河川巡視活動と、樋門操作など、熊野川団員は河川などの巡視活動を実施した。

  □     □

南谷墓地で崩土



 南谷墓地では崩土により、墓石が倒壊。離れた位置の墓石にも土が飛散するなどの被害が出ている。場所は作家、中上健次の墓の周辺。

(2017年10月26日付紙面より)

すのこなどが散乱した浮島の森=25日、新宮市
仮設の橋が落ちた=24日、新宮市三輪崎
斜面が崩れ、墓石などが倒れた=24日、新宮市の南谷墓地
2017年10月26日
3 「町の方向性知って」
 太地中3年生が町議会を模擬体験  

 太地町役場議場で24日、町立太地中学校(城谷真司校長)の3年生による模擬議会が開かれた。

 地方自治について学ぶ社会科の学習の一環として、平成23年から毎年行われている。実際の一般質問さながらの質疑と答弁が繰り広げられた。

 訪れた18人の中から、2人の生徒が議長・副議長を務め、交替で議会を進行。9人の生徒が議員役となって登壇し、事前に学年全員で話し合った内容を1人二つずつ質問した。傍聴席では、他の生徒や町会議員らが答弁に聞き入った。

 初めに三軒一高町長から「30年かけて町をクジラの学術研究都市とする」という施政方針が語られ、清潔で自然豊かな町にしようと取り組んできた経過や、議会の意義などについても説明がなされた。

 議員役の生徒からは、避難路の整備やカーブミラーの設置など、防災や安全面に対する要望や、「トイレにクジラの飾りをつけてはどうか」といった提案、「道の駅の駐車場はなぜあの不便な形になったのか」、「『森浦湾くじらの海計画』について知りたい」といった質問などが挙がり、答弁を受けて追加で質問を投げ掛ける場面もあった。

 進行を務めた感想を、議長役の矢田真那斗君は「席に座ると、偉くなったようで緊張した」、副議長役の田中結華さんは「なかなか見られない景色で、思い出に残る経験」とそれぞれ語った。

 休憩中にも町長が生徒らの疑問に答える姿などが見られ、議員役の山本源也くんは「考えた質問に真剣に答えてくれて、町長や職員の方の町に対する思いが伝わってきた」と話した。

 三軒町長は「将来を背負っていく子どもたちに、町の方向性を知ってほしい。実際の議会よりも気を遣うほどです。いい質問ばかりで、理解しやすいよう考えながら答えました」と話し、中学生が町政や議会に触れたことを喜んだ。散会後、生徒らは町長室など役場内部を見学し、帰途についた。

(2017年10月26日付紙面より)

三軒一高町長から説明を受ける=24日、太地町役場議場
模擬議会に参加した皆さん
2017年10月26日
4 演奏交えて安全意識促す
 文化セで県警音楽隊公演  (串本警察署 )

 串本町文化センターで24日、県警音楽隊公演「おまわりさんのハートフル・コンサートinくしもと」があり、約400人(主催者発表)が演奏鑑賞を楽しみながら交通安全や防災・防犯への意識を高めた。

 串本警察署(津田健治署長)主催、串本町共催。「みんなでつくろう安全・安心のまち みんなで守ろう交通ルール」をアピールする巡回公演で、同町域での実施は昨年10月に続きほぼ1年ぶりとなる。今回は夕方のみの一回公演、当日受け付けで来場を呼び掛けた。

 同隊は昭和39年に結成。同59年にカラーガード隊を導入してアピール力を増し、現在は森敏三楽長を筆頭に25人ユニットでイベント時の啓発演奏や公演などの活動を重ねている。

 この日のプログラムは同署交通課による寸劇を取り入れた3部構成。同隊は第1部でメドレー2曲と往年のテーマソング、第3部で著名なシリーズ映画やドラマの楽曲や洋楽、カラーガード隊のパネル演技を交えた歌謡曲を吹奏楽基調の音色で披露し、最終は和歌山県輩出の演歌歌手・坂本冬美さんの楽曲メドレーで締めくくった。

 第2部では同署の東谷潤交通課長が登壇し、この日配った靴用反射材など薄暮時の安全対策に努めるよう呼び掛けた。続く寸劇は高齢ドライバーが反応速度の低下で事故に遭い、神様と○×クイズ数題の駆け引きをして助かる内容。観客2人も駆け引きに参加し、▽シートベルト無しの致死率は有りの13倍▽シニアカーは歩道通行可▽反射材は100㍍手前から見える―といった出題に挑戦した。

 公演時間は約90分。県警音楽隊はアンコールに応えてさらに歌謡曲1曲を披露し、歌「ふるさと」の合唱を観客に求めて共に音楽を楽しんだ。同署は公演日時に合わせて同センターロビーで防災パネル展を開いて平成23年の紀伊半島大水害や東日本大震災、平成28年の熊本地震の各被災地における県警の災害支援活動を紹介したほか、プログラムと一緒に特殊詐欺被害の防止や免許証自主返納の推奨、異常気象への備えなどの各種啓発物資を配って防災防犯意識を促した。

(2017年10月26日付紙面より)

演奏を披露する県警音楽隊=24日、串本町文化センター
串本警察署交通課による寸劇。○×クイズで交通安全意識を促した
2017年10月26日
5 県小学生秋季陸上選手権
 川端さん、弓場さんが優勝  
2017年10月26日
6 練習の成果を披露
 新宮剣友会が奉納試合  
2017年10月26日
7 夢舞台甲子園目指し近畿大会出場へ
 日高中津の杉浦君(宇久井中出身)  
2017年10月26日
8 新米のおにぎり味わう 紀宝町、児童と住民が「米づくり感謝の会」 
2017年10月26日
9 秋の深まり感じる 御浜町で環境省ら主催のバードウォッチング 
2017年10月26日
10 詐欺被害防止へ訓練 紀宝警察署、第三銀行御浜支店が窓口で実施 
2017年10月26日
11 交流の深まりに期待 紀宝町、青森・藤崎町との連携プロジェクト 
2017年10月26日
12 子どもらの歓声響く  天満保育園の親子運動会  (那智勝浦町 )
2017年10月26日
13 和歌山の「柿」楽しく知ろう 下里小学校で出前授業 (那智勝浦町)
2017年10月26日
14 競技通して交流深める  新宮市小学校親善陸上競技大会  
2017年10月26日
15 防犯や安全を訴える 紀宝地区防犯協会、地域安全ポスター表彰式 
2017年10月26日
16 串本町観光フォトコンテスト  第7回の入賞作品を紹介㊤  
2017年10月26日
17 「ねこバス」に大喜び 串本町、杉の子会にこにこ広場 
2017年10月26日
18 収穫した姫ヒジキを釜炊き  西向小4年生加工に挑戦  (串本町 )
2017年10月26日
19 心身健康目指しグラウンドゴルフ体験 串本町公民館、西向明生学級の受講生ら 
2017年10月26日
20 災害ごみ仮置き場開設 新宮市、消毒液の配布やくみ取りの対応も 
2017年10月26日
21 お悔やみ情報
  
2017年10月06日
22 本番を前に早船蔵出し
 点検・整備後に各地区へ  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で5日早朝、秋の例大祭「御船祭」で使用する早船9隻が、各地区のこぎ手や関係者らにより蔵出しされた。

 早船は長さ8・9㍍、幅は広いところで1・4㍍。スギ、ヒノキ、カシ、ケヤキの4種類を使用。点検・整備をした後、8日(日)、9日(月・祝)に、出船する各地区へと引き渡される。

 御船祭は昨年3月に国の重要無形民俗文化財に指定された「新宮の速玉祭・御燈祭」に含まれている。早船競漕(きょうそう)は16日(月)の午後4時30分ごろ、神輿(みこし)で市内を巡幸した御神霊が熊野川河原で神幸船に遷御された後、旧丹鶴小学校下の河原に設けられた下札場(しもふだば)からスタート。熊野川をさかのぼり約1・6㌔上流にある御船島を3周し、同市相筋河原の上札場(かみふだば)を目指す。

 11日(水)午後7時から、スタート位置を決める旗番抽選会が同大社双鶴殿で開かれ、同時に3年に1度行われる船番抽選(使用は平成30年から3年)も実施される。

 今年の出船は、相筋、阿須賀、王子、春日、神倉、丹鶴、千穂、堤防、明神の9地区。昨年の優勝は阿須賀区で、記録は14分18秒。2位は王子区、3位は御幸区だった。

(2017年10月6日付紙面より)

1隻ずつ慎重に蔵から出される本番用の早船=5日、新宮市の熊野速玉大社
2017年10月06日
23 「里親制度を広く知って」
 全国一斉キャンペーンで呼び掛ける  (新宮市 )

 「里親の日」の4日、新宮市橋本のイオン新宮店で里親制度の啓発活動があった。紀南児童相談所新宮分室の職員やファミリーホームクローバーの家の職員など7人がチラシやポケットティッシュを配布し、買い物客らに呼び掛けた。

 活動は特定非営利活動法人日本こども支援協会が里親制度の認知度向上、里親の担い手不足を解消しようと企画した全国一斉里親制度啓発「One Loveキャンペーン」の一環として、市内では今回初めての実施となった。

 同企画は里親制度の説明と社会的養護の現状が書かれたハート型のチラシを全国で一斉配布することにより一層の相乗効果を起こす目的。社会的養護の子どもの数と同じ4万5000枚が用意され、各地区の子どもと同じ枚数が配られた。チラシには「これだけ、この地域に養護されている子どもがおり、この子たちのハートを受け取ったあなたにこの子の未来が託されている」というメッセージを込めている。

 イオン新宮店では里親制度を周知するのぼり旗を立てて活動を実施した。クローバーの家の荒木博和理事長は「里親制度はあまり知られておらず、このように一斉に活動することに意味があると思います。毎年継続していきたい」。

 参加した社会福祉法人和歌山県福祉事業団本部・里親支援センターの平野雅裕センター長は「里親制度について認知度が低く、知ってもらいたいです。県内では施設やファミリーホーム、里親の下で暮らす子どもたちが500人おり、みなべ町以南は70人ほど。国もファミリーホームや里親など児童養護施設の小規模化と、より家庭的な環境で育てられる子どもたちを増やしていくことを目標としています。キャンペーンを通じて受け皿となる里親を増やしていきたい」と話していた。

(2017年10月6日付紙面より)

チラシを配り周知する参加者ら=4日、新宮市橋本のイオン新宮店
2017年10月06日
24 「大逆事件」の余波
 図書館講座で山﨑泰さん講演  (新宮市 )

 新宮市立図書館で4日、図書館講座があり、元同館司書の山﨑泰さんが「大逆事件の余波」をテーマに講演した。山﨑さんは、事件に直接関与しなかったが、大きな影響を受けた熊野と縁のある人々を紹介した。

 明治天皇暗殺を企てたとして1911(明治44)年、12人が絞首刑、12人が無期懲役となった「大逆事件」。現在の研究では大逆罪に名を借りた社会主義者らへの弾圧で、国家によるでっち上げであったことが明らかになっている。熊野地域からは大石誠之助ら6人の犠牲者が出ている。

 叔父誠之助が親代わりだった西村伊作は、国策の「良妻賢母」を徹底して嫌い、長女アヤの小学校卒業を機に、東京に日本初、男女共学の文化学院を設立した。誠之助と交流のあった与謝野晶子は、伊作の考えに共感し、学院で『源氏物語』を教えた。

 誠之助が仲人した社交ダンスの草分け玉置真吉は事件後、九重小学校教員を退職に追い込まれ、のちに文化学院事務長に就任。その時ダンスに出会い、当時、上流階級で流行していたダンスを庶民に普及させた。

 事件で犠牲となった古河力作が勤務していた東京・滝野川の西洋草花店『康楽園』の経営者・印東熊児は、父が新宮藩士で、母は東くめのいとこ。佐藤春夫の家(現在の佐藤春夫記念館)を設計した誠之助の末弟・大石七分や春夫が、大正時代の社会主義者のリーダー大杉栄と親しかったことなども紹介。山﨑さんは、反体制的な思想を持つ人物が熊野地域から多く出ている原因は、誠之助の影響だけではなく、風土もあると分析した。

■熊楠の大逆事件感



 管野須賀子や荒畑寒村が記者として活躍した『牟婁新報』の発行者、毛利柴庵は、新宮生まれ新宮育ち。誠之助の自宅が新宮支局だった。

 同紙で神社合祀(ごうし)反対を訴えた南方熊楠は、「大逆事件」について「神社破滅のもっとも行われたる新宮町に、大逆徒の六名まで集まりしは、なお一層の研究を要すというも、相当の理由あり」と『和歌山新報』で書いている。

 山﨑さんは、熊楠が事件の犠牲者たちに冷淡だった理由について、近所に住んでいた管野が神社合祀反対運動を冷笑したことや、海外留学時代に差別的扱いを受け、帰国後、天皇を特別視するようになったためではないかと推測した。

(2017年10月6日付紙面より)

図書館講座で講演する山﨑泰さん=4日、新宮市立図書館
2017年10月06日
25 企画展「熊野の曼荼羅」
 22日まで、熊野那智大社で  (那智勝浦町 )

 創建1700年式年大祭(14日・土)に伴い、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)宝物殿で4日、企画展「熊野曼荼羅(まんだら)」が始まった。鎌倉時代から室町時代制作の貴重な曼荼羅を期間限定で22日(日)まで展示する。開催中の熊野十二所権現古神像などの特別展・後期は、12月31日(日)まで。入場料は300円、小・中学生200円(未就学児は無料)。時間は午前8時30分~午後4時。

 特別展後期の展示品は国指定、県指定重要文化財を含む82点。天正9(1580)年の戦火で羅災した堂舎を豊臣家が願主となり復興造営をした際に作られた古神像7体(8体は前期展示)のほか、国指定文化財の『豊臣秀頼宛書状』、秀頼奉納品、同大社の由緒を記した『熊野山略記・那智の巻』や『那智山本社末社図写し』、三十三所巡礼の中興の祖といわれる花山法皇の遺物など。

 企画展「熊野曼荼羅」として、熊野信仰布教の絵説きに用いられた県指定文化財『那智山宮曼荼羅』、仏の姿の熊野権現を表す厨子(ずし)入り『熊野本地仏曼荼羅図』、『熊野垂迹神曼荼羅図』を加え展示している。

 京都府京丹後市から訪れた参拝客の西山浩さん(57)は「20代のころから、いつか熊野へ行ってみたいと思っていました。歴史が好きなので、曼荼羅を見て感激しました。」と話していた。

(2017年10月6日付紙面より)

曼荼羅に見入る参拝客=4日、熊野那智大社宝物殿
期間限定の展示品が並ぶ
2017年10月06日
26 「平和の未来」テーマに 新宮信用金庫本店で児童ら描いた29作品を展示 (6日まで)
2017年10月06日
27 園児たちと楽しく交流 那智勝浦町、「えがおの杜」で敬老祝賀会 
2017年10月06日
28 食事や出し物楽しむ 新宮市千穂第2地区がサロン 
2017年10月06日
29 にぎわい市場の建設始まる  勝浦漁港、来年春の完成予定  
2017年10月06日
30 35人が棋力を競い合う 串本町、第13回囲碁・将棋大会 
2017年10月06日
31 9月定例会一般質問②  古座川町議会  
2017年10月06日
32 潮岬小児童らに演奏披露  潮岬中吹奏楽部出前公演  (串本町 )
2017年10月06日
33 ジャコウソウ  新宮市熊野川町で  
2017年10月06日
34 勇気ある行動に感謝状  田上清茂さんが初期消火  
2017年10月06日
35 お悔やみ情報
  
2017年10月01日
36 御旅所で清掃活動
 速玉大社例大祭前に30人  (新宮市 )

 熊野速玉大社例大祭を前に世界遺産を守る会(会長・上野顯熊野速玉大社宮司)は9月30日、新宮市相筋の乙基(おとも)河原にある御旅所(おたびしょ)を清掃した。約30人が草刈りなどで汗を流した。

 御船島の対岸にある御旅所では、例大祭両日の夕刻に神事が営まれる。早船競漕(きょうそう)や神輿(みこし)などの『動』に対し、祈りを込める『静』の場所として最も重要な土地とされる。

 守る会は2011年の権現山不法伐採を受け、翌年4月に地元住民を中心に発足した。御旅所は、約750平方㍍の平地の周囲をさまざまな樹木が取り囲む土地だったが、紀伊半島大水害でほとんどが流失。ナギ、マキ、サカキなどを植樹し復元を目指している。

 上野宮司は「毎年皆さんの力を頂き活動しています。水害後、人の手を入れ、早く元の姿に戻る力をつけようという気持ちで奉仕してくれました。御旅所は新宮の新宮たるゆえんの第一歩の場所。祭りは国の重要無形民俗文化財に指定されており、喜びをさらに伝えていくには地道な活動が必要です」。

 速水盛康事務局長は「世界遺産と関わり、自分たちの大切にしているものを確かめられる活動です。関わり、共有し、一体感を得られることに意味がある。例大祭に向け、神と人との交流の場だと感じています」。60代の女性は「神様と共にいられると実感しています。皆さんに神事を知ってもらいたい」と語った。

 例大祭は「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭(おとうまつ)り」として国の重要無形民俗文化財に指定されている。

(2017年10月1日付紙面より)

草刈りなどを行う参加者ら=9月30日、新宮市
2017年10月01日
37 温泉郷の繁栄祈る 熊野本宮大社で「献湯祭」 

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で9月30日、献湯祭が営まれた。熊野本宮温泉郷(川湯、湯の峯、渡瀬)の16軒の旅館・民宿などの代表者たちが一番湯をささげ、自然の恵みに感謝するとともに温泉郷の繁栄を祈った。

 熊野本宮観光協会(堀克也会長)が主催で、今年39回目の神事。旅館の女将(おかみ)らが朱塗りのたるに入れた一番湯を本殿前に置かれた大たるに願いを込めて注ぎ込んだ。社務所前では、熊野本宮女将の会が参拝者たちに温泉コーヒーを振る舞った。

 観光協会によると、本宮町の観光客数は、2011年は紀伊半島大水害の影響で100万人を割ったが、翌年以降回復。昨年は宿泊客13万1184人(前年比7748人減)、日帰り客136万8500人(同2万1700人増)の計149万9684人(同1万3952人増)だった。

 九鬼宮司は「来年は本宮大社創建2050年。それぞれの役目を果たし、あらためて熊野を発信できれば」。堀会長は「近年増えている外国人観光客に対するおもてなしを特に充実させ、多くの方に熊野の温泉の魅力を感じてもらいたい」と話していた。

(2017年10月1日付紙面より)

一番湯を大たるに注ぐ堀克也会長(左)ら=9月30日、熊野本宮大社
神事で「浦安の舞」を奉納=同
2017年10月01日
38 シルト流出防止対策
 風屋ダム2期工前に発表  (電源開発 )

 電源開発は9月29日、11月から始まる風屋ダム(十津川村)の表面取水設備改良2期工事に伴う濁水軽減の追加対策を発表した。1期工事ではダム水位の低下が濁度上昇の主な原因になったと分析し、「できる限り水位を上げて工事する」などとした。新宮市議会が先日採択した「風屋ダム湖における堆積土砂撤去を求める決議」を重く受け止め、今後さらに対策を検討すると理解を求めた。

 市福祉センターで開かれた「熊野川の総合的な治水対策協議会」の臨時連絡調整会議で、電源開発西日本支店の斉藤文彦支店長代理が説明。昨年11月から今年5月まで実施した1期工事では、ダム湖に堆積したシルト(沈泥)が流出し、熊野川流域住民に迷惑を掛けたと述べた。

 2期工事では▽可能な限りダムの水位を上げる▽1期工事で効果があった濁水をろ過する沈殿池工を2基から6基に増やし、幅を約2㍍から4~5㍍に広げる▽地元の意見を参考に瀬の一部を掘削して流れの遅い部分を作り、濁質の沈降を促す▽チラシ配布などで流域住民への丁寧な説明に努める―などと報告した。

 会議で国土交通省紀南河川国道事務所の冠雅之副所長は「追加対策の効果はどれだけ出るのか」と質問。斉藤支店長代理は「幅があると思うが、今後の協議会で説明していきたい」と回答した。

 決議では、シルトを含む土砂撤去計画を示した上で2期工事に着手することを求めている。会議を傍聴した熊野川濁水・治水関連対策特別委員会の前田賢一委員長は「今日示された対策では効果が期待できない。さらなる努力を望みます」とコメントした。

(2017年10月1日付紙面より)

2期工事では濁水軽減のため増設する沈殿池工=十津川村
2017年10月01日
39 町内最高齢の長寿祝う 太地町・三軒町長、東誠一郎さん訪ね 
2017年10月01日
40 献血の協力呼び掛け  勝浦LCが奉仕活動  (那智勝浦町 )
2017年10月01日
41 奉仕活動に積極参加 新宮市、模範老人など13人表彰 
2017年10月01日
42 自転車マナー徹底を 那智勝浦町、エバグリーンで街頭啓発 
2017年10月01日
43 地元産のカツオに笑顔 新宮市、グランドール紀の風で解体ショー 
2017年10月01日
44 JAみくまので抽選会  白浜日帰りツアー無料招待  (那智勝浦町 )
2017年10月01日
45 清水峠新春ウオークに向け  なちかつ古道を守る会が整備  (那智勝浦町 )
2017年10月01日
46 子どもの安全守って 新宮市、チャイルドシートの正しい着用学ぶ