新宮ユネスコ協会の中谷剛会長らは24日に新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)、25日に県立新翔高校(藤田勝範校長)を訪れ、世界遺産に関する作文の表彰式を開いた。
中谷会長が優秀賞の生徒計9人に表彰状を手渡し「現在、持続可能な社会の実現が目指されているのは平和を維持するためだが、無知や不信によって人間はあっという間に戦争へ向かってしまう。戦争を起こさないためにはどうしたらいいのか、学んだことを高校生活で生かして」と伝えた。
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新宮高校では、1年生が書いた佳作10作品の中から太田真由さん、峯園なのかさん、田中千遥さん、上地白竜君、栗林心音さんの5人が優秀賞に選ばれた。
同校の1年生は毎年、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である小雲取越ルートを歩く「ロングハイキング」を実施しているが、今年は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となり、1月に行われた講話の内容を基に作文に取り組んだ。
峯園さんは「選んでいただいて光栄に思います。今後も世界遺産について理解を深めていきたい」と語った。
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新翔高校では、昨年12月に1年生を対象に中谷会長が講話。教育・科学・文化の普及活動を通じた国際平和の構築という国連教育科学文化機関(ユネスコ)の理念や世界遺産の意義を伝え、作文の中から苅屋亜紀さん、道前亜利沙さん、藤野貴輝君、奥平遥さんの4人が優秀賞に選ばれた。
道前さんは「現在、ロシアとウクライナの間で争いが起きているが、人が傷つくことはなくなってほしい。どうしたらもっと平和に、より良く暮らせるのかを考えていきたい」。奥平さんは「世界遺産についてもっと調べてみたいと思った」と話していた。
(2022年2月27日付紙面より)
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アドホックが実証実験 (新宮市 )
株式会社アドホック(喜多徳幸代表取締役)は24日、新宮市役所別館で高性能産業用ドローン「Matrice300RTK」を用い、サーマルカメラによる施設点検の実証実験を行った。田岡実千年市長や防災に関係する各課の職員らが見に訪れた。
同市三輪崎で看板制作や土木建築に関わるさまざまな事業を展開する同社が、保有するドローン機材や高性能サーマルカメラを、市の防災や人命救助に役立ててもらいたいとの考えで実施。市の職員らにドローン技術に関する知見を深めてもらうことが目的。
この日は市役所別館前からドローンを飛び立たせ、さまざまな機能を披露。地上約70㍍を飛行しながら直線距離で約1・2㌔離れた建設中の熊野川河口大橋や王子ヶ浜の波打ち際の様子を確認した。搭載したサーマルカメラで市庁舎を撮影し、雨漏りや危険なひび割れがないかどうかの点検もした。
田岡市長は「200倍のズームを行った際の画像のきれいさには驚いた。素晴らしい技術だと思う。今後、消防や防災、建設、施設点検などへの活用法を検討したい」と語る。
熊野川消防出張所の山口博巳出張所長は「遭難した人の捜索や、山火事が起こったときに火種が残っていないかどうかを確認する際に、非常に役に立つと感じた。特に防災ヘリが飛ばせない夜間の捜索に、サーマルカメラが活用できれば」と期待を込める。
喜多代表取締役は「世界一の産業用ドローン。既に人命救助に活用されている実績もあり、おそらく風速25㍍でも安全に飛行できる。災害時の防災拠点の点検の他、獣害対策などさまざまな方面で活用を検討してもらえれば。ぜひ、人を助ける役に立ちたい」と話していた。
(2022年2月27日付紙面より)
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申し込み受け付け中、3月3日まで (那智勝浦観光機構 )
例年、町内外から多くの来場者でにぎわう「まぐろ祭り」。今年は新型コロナウイルスの影響から、3月13日(日)に「那智勝浦オンラインまぐろ祭り2022」と題してオンラインで開催される。まぐろ祭り運営委員会事務局(一般社団法人那智勝浦観光機構)では現在、申し込みを開始している。締め切りは3日(木)まで。
機構によると、運営委員会において、従来通りの実施が難しいことから3密を回避しながらの周遊型も検討された。しかし、オミクロン株による第6波の影響から今年1月中旬に周遊型を中止とし、1月末にオンラインでの開催が決定したという。8日には参画希望者向けの説明会を開いた。
今回の催しはマグロを有効的に活用し町全体を宣伝して来町につなげることをテーマとし、参加費は従来通り無料。オンラインの形式はウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」による100人以上が参加できるウェビナー型を採用した。
催しの内容はマグロのプロが教える「紀州勝浦産の生まぐろの魅力」や地元鮮魚店からの生中継、那智の滝や温泉施設の紹介のほか、生マグロや町内高級ホテルの宿泊券、特産品などがたくさん当たる抽選会(ランダムに実施)、生マグロ解体ショーと即売会が行われる。
また、当選しなかった参加者でもアンケートに回答すれば賞品が当たる企画も検討中だという。催し終了から約1週間は同町の特産品などが購入できる特設サイトを開設する。さらには半年以内であれば、抽選券を持って来町すると、町内の複数店舗でプレゼントや割引などが適用される「なちかつパスポート」が配布される。
当日はオンラインツアーの本編である第1部が午後2時~3時まで、解体ショー後の生マグロの即売会を第2部とし午後3時~3時30分までを予定。当初、参加者は100人を目標に掲げていたが、25日午後5時現在で484人に上っている。なお、機構の会員制交流サイト(SNS)では日々、賞品や出演者の情報が掲載されるとしている。
清水貞吾理事長は「コロナの情勢から今回のオンライン形式になった。今回開催しなければ、アフターコロナやウィズコロナを見据えた際にさまざまなスタートが遅れてしまう」。
オンラインによるメリットなどについては「人が集まれない中でもオンラインなら可能。データの収集や新規顧客層の獲得はもちろん、多くの検証も行える。従来通りの開催はもちろんだが、情報を各地に発信することが重要。今後のまぐろ祭りにつなげ、観光の裾野を広げるためにも今回の開催には意味がある」と話していた。
申し込みはhttps://homusubijapan.com/maguro2022/。問い合わせは那智勝浦観光案内所(電話0735・52・5311)まで。
(2022年2月27日付紙面より)
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市野々小学校で睡眠学習 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立市野々小学校(中西健校長)で25日、睡眠啓発授業があった。5、6年生12人が、同町天満の「くまのこころのクリニック」の福戸百合子さんから睡眠の大切さやぐっすり眠るこつを学んだ。
不眠症の患者らと関わる心療内科の立場から、睡眠が心身の発達に及ぼす影響について児童や保護者に知ってもらうことが目的。教育機関との連携を強化する中で精神障害の予防や偏見解消につなげることも視野に入れ、昨年度スタートした。
福戸さんは睡眠にまつわる○×クイズを出しながら、レム睡眠とノンレム睡眠の違いや、睡眠に関係するホルモンである「成長ホルモン」「メラトニン」の効果について説明。「必要な睡眠時間は人によって違うが、6~13歳くらいの人にお勧めなのは、9~11時間」と話した。
「脳を回復させる唯一の方法が睡眠。日本の中学生は世界的に見ても睡眠時間が短く、学年が上がるごとに短くなっていく傾向がある。今睡眠の悩みを抱えている子は少ないかもしれないが、睡眠が当たり前にできなくなると、すごくつらい思いをする。明日を元気に、自分らしく過ごすために、しっかり眠りましょう」と呼び掛け▽寝る前に携帯電話やパソコンを触らない▽ぬるめのお風呂につかる▽朝起きたらカーテンを開ける―などのポイントを伝えた。
村井旭君(6年)は「夜にゲームをすることもあったけれど、もっと早い時間にして、寝る前は他のことをしようと思う」と話していた。
(2022年2月27日付紙面より)
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新宮市は25日、総額360億3904万円(前年度比3・4%増)の令和4年度当初予算案を発表した。一般会計は前年度に比べて2・3%増の169億6696万5000円となった。3月1日(火)開会の市議会3月定例会に提出する。
子育て世代へのサポートとして公立小中学校の給食費無償化を実施するとともに、常設エコ広場運営事業をはじめ、傷んだ道路の舗装などを行うほか、新型コロナウイルス感染症の拡大防止のため3回目のワクチン接種を推進。経済対策としてプレミアム付商品券発行事業を実施するなど「市民生活に密着」した予算編成となった。
また、南海トラフ巨大地震などに備えた住宅耐震改修に対する補助の拡充や、高齢者世帯などへの戸別受信機の無償貸与、大雨時の浸水被害軽減を図るための蓬莱グラウンドにおける雨水貯留施設の整備、三輪崎庁舎の防災拠点機能強化、不良空家除却補助金の新設を行うなど「災害に強いまちづくり」についても重点化を図った。
事業推進に当たっては、国費などの財源確保を第一に、財源措置に有利な起債を活用するとともに、健全な行財政運営のためふるさと納税の推進や起債の繰上償還による将来負担の軽減を図る。
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市税は、固定資産税の家屋で新型コロナウイルス感染症の影響による中小事業者などへの税負担軽減措置が終了したことによる増などを見込み、総額で0・9%の増となった。
地方交付税は地方財政計画で一般財源総額が増加していることに伴い3・5%の増。一方で、臨時財政対策債が67・5%の減となっていることを踏まえ、予算において普通交付税を4・9%の増とし、臨時財政対策債は70・0%の減を見込む。
国庫支出金では、新型コロナワクチン接種に係る負担金などが減となる一方で、新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金が皆増となったほか、新型コロナの影響により受給者数の増が見込まれることから生活保護負担金が増。総額で7・3%増となった。
繰入金は、第三セクター等改革推進債と退職手当債の繰上償還に伴う減債基金繰入金が増となる一方で、退職手当基金繰入金が減、合併市町村振興基金が皆減となったことなどから総額で6・8%の減。
市債は過疎対策事業債が増となる一方で臨時財政対策債の大幅減や三輪崎庁舎整備事業分の減による合併特例事業債の減などから総額で7・1%の減となった。
歳入の構成比率は自主財源26・5%、依存財源73・5%。
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投資的経費では、三輪崎庁舎整備事業や緑丘中学校屋内運動場防水塗装工事が皆減となる一方で、三輪崎保育園園舎改修事業補助金や神倉小学校屋内運動場改修工事の皆増などにより、総額で16・5%の増。
義務的経費では、人件費で人事院勧告に基づく期末手当の減や退職者数の減による退職手当の減などから総額で4・0%の減。公債費では平成24年に借り入れた第三セクター等改革推進債と退職手当債の繰上償還などにより総額で3・3%増加。扶助費では生活保護扶助費などの増により総額で0・8%の増となった。
(2022年2月26日付紙面より)
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市長らと教委が意見交換 (新宮市総合教育会議 )
令和3年度新宮市総合教育会議(議長・田岡実千年市長、6人)が24日、市役所であった。コロナ禍における各学校の対応や、市文化複合施設「丹鶴ホール」の活用状況などについて当局が報告。委員らが質問や意見交換をした。
同会議は「地方教育行政の組織及び運営に関する法律」の一部改正(2015年4月1日施行)に伴い、市長と教育委員会が十分な意思疎通を図り、市の教育の課題やあるべき姿を共有し、同じ方向性の下に連携して教育行政を推進していくために設けられている。
会議には田岡市長、速水盛康教育長、教育委員会の中村八十八さん、湊川大介さん、鈴森早有美さん、石原貞代さんの全員が出席した。
教育政策課は、学校における新型コロナウイルス感染症対応について▽感染症予防▽感染拡大を受けての対応▽非常時(臨時休校など)への対応―などを説明。
教職員らによる校内の消毒などの対策を講じているほか、文部科学省の指針により歌唱や調理実習、接触を伴う体育科の活動など、感染リスクの高い活動を自粛している状況などを報告した。
湊川委員は「子どもらは我慢を強いられる中でよく頑張っているが学校へ行くことが困難な子どもたちが増えないかと懸念している。フォローをしっかりしてあげて」と意見。
鈴森委員は「マスクで表情が分からない中、子どもたちの様子を先生方はどのように受け止めているのか」。石原委員は「スクールカウンセラーに対して大きな相談はないとあったが言えないことも多いのでは」。中村委員は「授業の遅れなどが気になる」などとそれぞれ質問した。
速水教育長は「この2年間でどういう教育活動が奪われたのかを知ることが大事。オンラインなどコロナ禍で生まれてきた新しい学びの形もある。子どもたちが活躍できる場面をわれわれが開拓していかなければ」と述べた。
文化振興課は「丹鶴ホール」の稼働実績や市立図書館の利用状況などを報告。委員からは「コロナ収束後には小中学生に向けた質の高いイベントを開催し、子どもたちの文化力向上を図ってほしい」「収益を上げるためにも働き掛けを」「もっとイベントの周知を」などと求めた。
文化振興課からは「丹鶴ホール」において来年3月に「NHKのど自慢」が実施されることが正式に決定したとの報告があった。
田岡市長は、新年度から市内小中学生全員に対し給食無料化を実施していく計画であることを報告。また、昨年の会議において検討を求めた旧市内の中学校の統合に向けた進捗(しんちょく)状況について担当課に質問した。
担当課は「緑丘・城南中、王子ヶ浜・神倉小の学校関係者に参加いただき懇談会を開催した。本年度中に再度開催し今後の進め方について協議いただきたい」と説明した。
(2022年2月26日付紙面より)
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木下建設の宮本龍一さんに (串本警察署 )
串本警察署(泉政勝署長)が25日、野生動物との接触事故抑止で協力した木下建設株式会社小河瀬谷川作業所の所長・宮本龍一さんに感謝状を贈呈した。
宮本さんは同署が展開する同抑止を目的とした街頭啓発を通して地域の状況を知り、国土交通省の奨励に基づき同署へ協力を申し出た。手法として自社のすさみ串本道路関係現場5カ所と重機待機場1カ所に啓発看板を設置することを提案し、大阪府池田市でアトリエ「ブルームルーム」を営むデザイナー・岡田季代さんと共に花札のイノシシとシカが登場する絵柄を取り入れたデザインを制作し2種類計18枚の同看板を仕上げた。
国道管理者の国交省からも格段の配慮で許可が得られ、昨年6月下旬から同社と同署の連名で設置を開始。本年度末までの期限で常時往来するドライバーの注意喚起をするところとなっている。
加えて同社は今年1月17日、高富にある串本事業所隣に現場の駅を開設し、デジタルサイネージによる情報発信の中で同抑止を目的とした啓発動画も上映中。泉署長はこれら協力を大と評価し、中軸の宮本さんに感謝することを決めたという。
贈呈式は同署署長室で挙行。岡田さんも駆け付けて立ち会う中で泉署長から感謝状を受け取った宮本さんは国交省をはじめとして後押ししてくれた皆さんがいたからこそできたことだと喜び、周囲への感謝もかみしめた。
同署管内のイノシシやシカとの接触事故は昨年上半期で15件に達し増加傾向が懸念されたが、下半期は7件、うち9月以降は毎月0件で推移している。同社は推移の持続を期して次年度の現場にも同看板を設置する折衝を関係先へする考えで、4月の警察再編に伴い、連名を白浜署や新宮署に改める準備を進めているという。
(2022年2月26日付紙面より)
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UMOUプロジェクトに協力を (紀宝町社協 )
三重県共同募金会の「UMOUプロジェクト」に協力する紀宝町社会福祉協議会は、羽毛製品の募集を続けており、引き続き協力を呼び掛けている。
町社協は昨年度までの2年間、募金額が県内1位。本年度は羽毛布団93枚、ダウンジャケット34着が集まり、募金実績は3万2480円だった。
このプロジェクトは、使わなくなった羽毛(ダウン)製品を回収し、羽毛をリサイクルさせることで、羽毛の安定供給や環境の保全、障害者の就労支援などに貢献するもの。その羽毛製品が募金となり「赤い羽根共同募金」を通じて紀宝町の地域福祉に使われる。
製品に付いている品質タグにダウン率50%以上の表示がある羽毛の布団やダウンジャケットなどが対象。穴あき、汚れたものなど不要になった羽毛製品も回収可能だという。
町福祉センター内の同協議会まで持ち込みを。担当する名取雅博さんは「衣替えの時期にいらなくなった羽毛製品はぜひ、社協へお願いします」と話している。
問い合わせは同協議会(電話0735・32・0957)の名取さんまで。
(2022年2月26日付紙面より)
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新宮市の熊野速玉大社、那智勝浦町の熊野那智大社、田辺市本宮町の熊野本宮大社で3日、節分行事が営まれた。新型コロナウイルス感染症拡大防止のため、各大社とも規模を縮小して斎行。疫病退散や除災招福などを祈願した。
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熊野速玉大社(上野顯宮司)では、鬼を払う「追儺式(ついなしき)」と正月に飾ったしめ縄などを燃やす「お焚(た)き上げ(どんど焼き)」があった。3密回避のため、鬼の登場や福豆・お菓子まきは中止とした。
追儺式では、神職や神社関係者らが「福は内」と言いながら豆をまき境内を練り歩いた。お焚き上げでは、参拝者らが御神火がついたたいまつと一緒にしめ縄などを投げ入れた。
毎年、多くの人が求める縁起物の「吉兆(きっちょう)」。今年は追加して製作した分も含めた1200本近くが夕方までに完売したという。
上野宮司は「今年も冬と春を分ける節目の行事を滞りなく終えることができた。新型コロナウイルス感染症が拡大する中、感染対策に協力してくれた多くの人に参拝いただいた。コロナに負けない健康でいい一年でありますよう願っています」と思いを述べた。
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熊野那智大社(男成洋三宮司)は、新型コロナウイルス感染拡大防止のため、鬼追い追儺式を取りやめ。神職のみで節分祭神事を斎行した。
男成宮司が新型コロナの早期終息を祈願し祝詞を奏上し巫女(みこ)らが「浦安の舞」を奉納。神職が天と地に向かって矢を放ち、邪気を払った。
神事を終え、男成宮司は「新型コロナウイルス感染状況を鑑み、追儺式が取りやめとなったことは残念。全国的に感染拡大し、和歌山県にもまん延防止等重点措置が適用される。祝詞にも新型コロナ退散と一年の除災招福の祈りを込めました」と語った。
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熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)では、神職や大社役員らが参加し、節分祭と追儺式を執り行った。神事を縮小し、個包装した豆をまくなどの感染防止対策を講じた。
追儺式では、神職と巫女が豆をまきながら拝殿の回廊を3周。役員と今年厄年を迎える人らが豆をまき、最後に九鬼宮司が黄色(天)、赤色(人)、緑色(地)、そして新型コロナ撲滅を祈りを込めた金色計4本の矢を放ち鬼を追い払った。
九鬼宮司は「コロナ撲滅を祈って4本の矢を納めさせていただいた。一日も早い収束を願うばかり。そんな思いを込めて神事を執り行った」と思いを語った。
(2022年2月5日付紙面より)
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「ピンクシャツデー」の活動 (相野谷小 )
カナダで生まれたいじめ反対運動の「ピンクシャツデー」にちなんだ取り組みが3日、紀宝町立相野谷小学校(岩本直樹校長、児童54人)であり、児童たちはピンク色のものを身に着け、「いじめ反対」の意思を示した。
いじめを許さない態度を育てようと、昨年から始まった同校の「ピンクシャツデー」。今年は1月27日の人権集会を皮切りに活動を開始。児童会(石本旬会長)役員6人がいじめと思われる演劇を披露し、各学年でいじめについて考えた。
「ピンクシャツデー」の3日に向け、1年生はピンク色の画用紙に「いじめのない学校にしよう」とメッセージを書き、教室の窓側に掲示した。
2年生は「思いやりを大切にしよう」「悪口を言わない」「友達と仲良くする。相手の気持ちを考える」「いじめをなくそう」などいじめ反対のメッセージを集め、廊下に展示。3~6年生もピンクのリボンなどを身に着けた。
児童会が校内放送で各学年の取り組みを紹介。石本会長は「相野谷小学校でいじめはないと思う。ピンクシャツデーの取り組みは面白かった」と話していた。
(2022年2月5日付紙面より)
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高年齢者人材育成セミナー (新宮市 )
新宮市生涯現役促進地域連携協議会は3日、新宮市役所別館で令和3年度企業向けセミナー「生涯現役社会を目指す高年齢者人材活用セミナー」を開催した。市内の企業・事業者・店主が参加。高年齢者雇用アドバイザーで独立行政法人高齢・障害・求職者雇用支援機構和歌山支部の楠本修一さんが高年齢者活用事例や助成金などを紹介した。
厚生労働省の「生涯現役促進地域連携事業」の採択を受けた同協議会。和歌山労働局の受託事業として、おおむね55歳以上の中高年齢者を対象に就業を希望する人と雇用を希望する企業や事業所のマッチングを行い、中高年齢者の雇用の促進と生きがいづくりの場への参加などの支援を実施している。
少子高齢化が進むわが国では、2040年には2・4人に1人が60歳以上と予想されている。労働力人口の減少と高齢化が進展する中、高齢者でも能力や経験を生かして働ける環境の整備が望まれている。
そういった状況の中、働く意欲がある高齢者がその能力を十分に発揮できるよう、70歳までの就業機会の確保を事業主の努力義務とすることなどを内容とする改正高年齢者雇用安定法が成立。昨年4月に施行された。施行後、60~64歳層の就業率は2012年に57・7%だったのが19年には70・3%に、65~69歳層の就業率は37・1%(12年)だったのが48・4%(19年)に増加傾向にある。
楠本さんは▽70歳就業時代における高年齢者活用事例と助成金▽雇用調整助成金の活用事例と今後の動向―の2本を柱に解説。高齢者雇用の現状や高齢者に係る雇用制度の状況などについて説明し「やりがいのある役割や仕事を提供する」「負担のかからない職場環境をつくる」「短日・短時間勤務制度の構築」など、高齢者が生き生き働ける仕組みをつくることが重要とした。
令和3年度高年齢者活躍企業コンテストで優秀賞となった岩手県のスーパーマーケットや大阪府の建設会社における選択定年制や指導者手当支給などの取り組みを紹介。
65歳超雇用推進助成金(昨年9月に終了)や特定求職者雇用開発助成金など高年齢者の雇用に係る各種助成金、今年4月実施の年金制度改正法のポイントについても説明した。
(2022年2月5日付紙面より)
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まん延防止等重点措置適用に伴い (和歌山県 )
和歌山県は3日、県がまん延防止等重点措置を実施すべき区域に追加されたことに伴い、飲食店などに対して営業時間の短縮を要請する。期間は5日から27日(日)まで。対象地域は県内全域。
対象となるのは、食品衛生法上の営業許可を得て営業を行っている店舗(飲食店および遊興施設など)。宅配、テークアウト専門店などは除く。
県新型コロナウイルス感染症予防対策認証施設(以下、認証店)は営業時間を①午前5時から午後9時まで、酒類の提供(持ち込み含む)は午前5時から午後8時、もしくは②営業時間を午前5時から午後8時まで、酒類の提供は終日自粛する。
非認証店は営業時間を午前5時から午後8時までとし、酒類の提供を終日自粛する。
また、飲食の際は同一グループ同テーブルでの使用は4人以内とする。ただし、認証店のうち、対象者全員検査により行動制限の緩和の適用を受けることを県に登録した事業者が全員の陰性を確認した場合は、同一テーブル5人以上の案内も可能とする。
飲食店などに対する協力金は売上高方式で計算。認証店①は1日当たり2・5万~7・5万円、認証店②および非認証店は1日当たり3万~10万円。要請期間中に「営業時間短縮実施チラシ」や「休業実施チラシ」を店舗の外側などに掲示していることなどが条件となる。県は、要請期間の終了後、準備が整い次第申請受け付けを開始する予定としている。
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県は、まん延防止等重点措置区域追加に伴い「県民の皆さまへのお願い」を変更した。
「不要不急の外出を控える」の項目に「営業時間の変更を要請した時間以降、飲食店にみだりに 出入りしない」「混雑した場所や感染リスクが高い場所へ行かない」「感染対策が徹底されていない飲食店などを利用しない」を追加。
「施設管理者は、入場者の整理や利用者の適切な距離の確保を実施」の項目を新設し、「ワクチン接種済みでも気を緩めず、引き続きマスク着用などを徹底」するよう呼び掛けている。
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県のまん延防止等重点措置区域追加の発表を受け、新宮市内で飲食業を営む30代男性は「感染者が出るとお客さんは減るし、通常営業もしにくい雰囲気もある。今回の重点措置は自分としては助かる。今回は国と県が動いてくれたが、各自治体もコロナが広がった場合の対策が必要。生活が困窮している人、コロナの影響で仕事ができなくなった人を支援してあげてほしい」と話していた。
(2022年2月5日付紙面より)
3高校で読書のススメ講座 (新宮・東牟婁 )
帝京大学の学生ボランティアグループ「共読サポーターズ」による「本って面白い!読書のススメ講座」が2日、オンラインで開かれた。新宮・東牟婁地域の県立新宮高校、新翔高校、串本古座高校の図書委員ら12人が参加し、本を読み合い、薦め合い、評し合う「共読」の楽しさに触れた。
和歌山県教育委員会による「読書を楽しむ習慣づくり事業」と、県立高校で図書委員を務める生徒たちによる「生徒図書充実委員会」の交流行事を兼ねて開催した。
「共読」とは、読書で得た情報を共有・交換し合うことで、その価値と効果を相互に高める発展的循環型の読書を指す造語。共読サポーターズは、同大学の読書推進プロジェクト「共読ライブラリー」の一環として2012年から公募で組織され、本と読書の魅力を伝える活動を展開している。
共読サポーターズからは大学3、4年生の5人が出席。月例の活動である企画展示づくりやビブリオバトル、ブックレビュー執筆のやりがいを語り、一人一人が活動を通じて出会った本「ヒーローズ㈱」や「最後は会ってさよならをしよう」などの魅力を紹介した。
大学生の悩みに著名人が本を紹介する形で答える企画「S―MONDO」にも触れ、実際に参加した高校生の悩みに大学生が回答。「自分に自信を付けるには、どうしたらいい?」という問いには「私に、魔法をかけてDisney Princess Rule」を薦め、「自分が思う理想の人に一歩ずつ近づく行動を取ることが大事。ディズニープリンセスの映画の中の行動に、理想の人に近づくエッセンスが詰まっている」と答えた。
新宮高校の谷口日和さん(1年)は「大学生の話を実際に聞けるのは、とても貴重な経験だった。今まで名前は知っていたけれど読んでいなかった『西の魔女が死んだ』を読んでみようと思う。小説が好きで、友達にも本の魅力を伝えたいと思った」と話していた。
(2022年2月4日付紙面より)
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サクセムがパンとマスク寄贈 (太地町 )
和歌山県紀の川市に工場を置く菓子製造会社のサクセム株式会社(中里輝茂代表取締役社長、本社=大阪府熊取町)は1日、太地町役場に備蓄保存パン「ライフブレッド」(形状規格外品)300本とマスク1800枚を寄贈した。三軒一高町長は「アルファ米など、毎日同じ非常食を食べるのも難しい。試食したが、味も好評だった。高齢者の方にも喜んでいただけると思う。町の備蓄に加えたいと考えている。本当にありがたい」と感謝を述べた。
2008年に大阪府堺市で青果販売業として創業された同社は14年から洋菓子の製造を開始した。世界中の飢餓に苦しんでいる子どもたちに無償で配布し、救済することを目標に10年の歳月をかけて備蓄保存パン「ライフブレッド」を開発した。その実現を目指して、国連や非政府組織(NGO)との交渉などにも日々、奮闘しているという。
さらに同社は国産カットネギ市場を構築すべく、16年に自社農場で青ネギの栽培を開始。雇用創出も視野に入れ、和歌山県全域で地元農家、JAなどの協力の下、青ネギの委託栽培とカット用青ネギの出荷も行っている。
ライフブレッドはバリアー性の高いアルミ包材を使用し、微生物や水分活性を徹底して管理することで、常温で5年6カ月の保存期間を保証している。
昨年は新宮市に、今年1月に紀の川市と北山村にも寄贈を行っている。この日は中里社長をはじめ、和﨑優子取締役と須﨑重博取締役も同行した。
中里社長は「弊社のパンがどのようなものかを知っていただきたい。機会があれば、大量に配布したいので、各地域でも役立てていただければ」と語った。
町担当職員は「数を見ながら、各避難所などに振り分けたい。太地町は台風の影響を受けやすいため、避難所を頻繁に開設する。その際に皆さまに提供したい」と話していた。
(2022年2月4日付紙面より)
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東仙寺で節分星祭 (新宮市 )
新宮市新宮の丹鶴山東仙寺(鶴田隆寛住職)で3日、「節分星祭」が営まれた。厄年の男女が訪れる中、鶴田住職がご本尊・弘法大師の前で護摩供養を行い、信者たちの身体健康や家内安全などを祈った。
同寺は「東海白寿三十三観音霊場」の一番札所。星祭は、人がそれぞれ生まれた年によって持っている「本命星」の巡りが悪い人たちの災いが少しでも和らぐようにと祈る祭りで「星供養」とも呼ばれている。午後5時からは地域住民らが境内に掘られた穴で正月のしめ縄や松飾りなどを焼く「どんど焼き」が行われる。
参列した60代女性=同市蜂伏=は「毎年、足を運んでいます。健康と商売繁盛、当地方でも発生している新型コロナウイルスの一日も早い収束を願いました」。
鶴田住職は「感染対策には日常生活はもちろん、心の中にしっかりとした思いを持つのも大切な予防。どうすれば感染拡大を抑えることができるのか、まずは一人一人、自らの行動を律することから始めるのが重要だと思います」と話していた。
(2022年2月4日付紙面より)
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町内7カ所に救援金箱設置 (古座川町 )
古座川町が1日、役場本庁など町内7カ所でトンガ国海底火山噴火災害救援金の受け付けを始めた。期間は3月15日(火)までで、今月2日に防災行政無線などで町内周知を図り協力を求めている。
この災害は、日本時間の先月15日午後1時すぎにあったトンガ沖の海底火山「フンガトンガ・フンガハアパイ火山」の大規模噴火に伴い発災。翌16日午前0時15分、太平洋沿岸に津波警報などが発令されたことで遠く離れた日本でも広く知られるところとなった。
同町にとって被災したトンガ王国は出身者の縁がある国。歴代の農政大臣に名を連ねるシヨタメ・ツトム・ナカオ(中尾勉)さんの父・中尾重平さんは大柳の出身で、船大工としてオーストラリアへ移民後、トンガへと渡り事業家として大成した。生涯望郷の念を抱くも帰郷はかなわず他界。亡き父の思いを継いでツトムさんが1973年11月22日、白浜町で公演をしていた母国の舞踊団を引き連れて来町し、大柳に眠る先祖代々を墓参した後に明神小運動場で町主催の歓迎式へ出席し返礼として舞踊団によるトンガ舞踊を披露して町民約300人が見届けた。
当時児童だった町民は今還暦前後の年齢。今も多くの町民の記憶に残るところで、そのいきさつは国際交流事例の一つとして父・重平さんの生涯と共に町史に刻まれるところともなっている。そのような接点がある国の窮状を受け、町は住民生活課を軸にし町民からの救援金受け付けに動いている。
投票箱を汎用(はんよう)した救援金箱を▽役場本庁▽中央公民館▽保健福祉センター▽役場七川出張所▽役場三尾川(みとがわ)出張所▽役場小川出張所▽七川診療所―に据え、開庁・開館中に随時寄せてもらえればとしている。問い合わせは町住民生活課(電話0735・72・0180)まで。
(2022年2月4日付紙面より)
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御燈祭り控え青年団らが奉仕 (新宮市 )
国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を間近に控えた新宮市の神倉神社で1月30日、神倉青年団員たち約30人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。
「御燈祭り」は1400年以上前から続くとされており、例年、全国から多くの上がり子が参加して神倉山上で松明(たいまつ)に御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下る勇壮な祭り。
しかし、新型コロナウイルス感染症第6波の襲来を案じ、長時間の3密が避けられない状況にあり、クラスター(感染者集団)が発生する危険が高くなることを考慮して昨年同様、最少人数の神職と介釈(かいしゃく)のみで営まれる。当日は正午から神倉山への入山を制限し、報道関係者や一般撮影者の入山も禁止。翌7日(月)の御燈祭り奉祝祭や餅まきも中止する。
張り替えは当初、23日に予定していたが、雨天のため延期になっていた。この日は祭りの運営を取り仕切り、介釈を務める青年団員や神倉神社奉賛会、市観光協会などが参加。曇り空の下、神倉農業実行組合(榎本晶組合長)が寄進した約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約20㌢の大しめ縄を青年団員たちが神倉山山頂付近まで運んで刺股や針金を使用してゴトビキ岩に巻き付けていった。
奉賛会の猪飼三雄会長は「延期になっていたこともあり天候が心配でしたが、無事に作業を終えることができて良かった。近年、わらの確保が大変になっているのが気掛かりです。当日に向けて青年団と連携を図りながら最終準備などを進めていきたい」。
青年団の中山忠吏団長は「今年もしっかりとしたしめ縄が出来上がりました。高所作業であるため、無事に張り替えを終えることができて安心している。昨年同様、例年とは違う祭りとなりますが、団員一同、気を引き締めて奉仕できれば」と話していた。
(2022年2月1日付紙面より)
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コロナワクチン集団接種 (串本町 )
串本町が1月29日、くしもと町立病院を会場にして高齢者(65歳~)対象の新型コロナワクチン集団接種〈3回目〉を始めた。3月5日(土)までの間に計10回実施する予定。以降一般(基礎疾患がある人最優先で64~12歳)対象の3回目、併せて11~5歳対象の1、2回目をするとしていて、福祉課の中田匠課長は「5月初旬には完了したい」と見据えて対応を進めている。
同町は同接種〈3回目〉の対象を同接種〈1、2回目〉済みの人と設定。1日で接種できる数に上限があり、同町は高齢者次いで基礎疾患がある人を最優先とする64~12歳、その枠内で1、2回目同様に年長優先とする流れで順次進める形を取っている。
1月29日現在、高齢者対象は同日と2月5日(土)、6日(日)、11日(金・祝)、12日(土)、19日(土)、20日(日)、26日(土)、27日(日)、3月5日の計10回会場を設け、うち6日と20日は半日、他は日中(午前~午後)実施とする予定。
国からのワクチン配分状況により11日から26日まで(おおむね78~65歳の巡りとなる)はモデルナ社製ワクチンの接種日としていて、ファイザー社製を希望した場合は27日(71~65歳対象を想定)または3月5日(65歳以上の全体が対象)のいずれかにずれ込む形となる。中田課長によると一般対象と11~5歳対象の各集団接種の計画は未定だが、3月中旬から次の対象を始める方向で同病院と調整するとしている。
高齢者対象の初回となった1月29日は102~88歳と医療従事者の後発組、合わせて559人規模で集団接種を実施。同病院は新型コロナウイルス感染拡大の情勢を考慮し、院内に空気の流れをつくって病棟と会場を隔絶し経過観察場所を倍に広げて密になりにくい状況をつくるなど感染予防対策を強めて接種希望者を受け入れた。
同町は集団接種期間以降の接種希望に対応するため、月例の接種会場も設けている。その3回目については2回目からの経過期間を見て順次案内を送付するとしている。
(2022年2月1日付紙面より)
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県内で孤立集落通信訓練 (和歌山県 )
和歌山県は1月29日、県内で孤立の可能性のある集落が存在する29市町を対象に令和3年度の孤立集落通信訓練に取り組んだ。本紙エリアでは那智勝浦、太地、古座川、串本町、北山村の4町1村が参加。那智勝浦町では17の自主防災組織がそれぞれの地域で訓練を行った。
孤立の可能性がある集落に配備している市町村防災行政無線などの状態確認や操作確認が目的。集落と各市町村間での通信訓練に加え、県と防災電話を使用した伝達訓練もあった。
当日は午前9時ごろに県南方沖でマグニチュード8・7(震源の深さは約10㌔)の地震が発生し、土砂災害の多発や各地で孤立集落が発生している想定で行われた。
県によると、当日は孤立可能性集落の住民や市町村職員、県振興局地域振興部職員、県危機管理局職員などが協力。この日の参加集落や人数の予定は153集落、363人だった(1月31日時点で参加集落や人数が集計中のため)。
那智勝浦町では昨年度、デジタル無線導入に伴い、全地域に連絡通話装置が配備された。今回、同装置を用いた訓練に初参加する浦神東区自主防災組織では、旧浦神集会所横に設置されたものを使用し、同町役場と通信訓練を実施した。
同区防災担当の江口淳(すなお)さんは「繰り返し訓練して、しっかりと覚える必要がある」。
谷邦夫区長は「災害発生時、被害の状況などを円滑に伝えられるように練習を重ねていく。今後は、区民の皆さまと共にさまざまな訓練にも取り組んでいきたい」と語った。
町防災対策室の増田晋室長は「連絡通話装置は片方が通話している際は通話できないなどの特徴があるため、使用方法に慣れなくてはいけない。町では災害時に孤立してしまう集落が多いため、通信訓練も含め、さまざまな対策が必要になる」と話していた。
(2022年2月1日付紙面より)
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蛭子能収さんがオンライン講演 (御浜町 )
御浜町は1月29日、町中央公民館でオンライン講演会を開催。2020年にアルツハイマー病とレビー小体病の合併型認知症を公表した蛭子能収(えびす・よしかず)さん(74)が画面を通じ「時間の無駄なので『そんな病気にかかったのか』と思うようにしている。認知症になっても仕事がしたいけど、今はなるべく遊ぶようにしている。これからもご飯を食べて、元気に笑いながらゆっくり生活を続けたい」と、自分らしく生きることの大切さを伝えた。
認知症当事者と支援者から思いを聞くことで認知症を「自分ごと」としてとらえ、認知症でも大丈夫な地域づくりの一環。新型コロナウイルスの防止対策を講じて実施した。
蛭子さんは漫画家、俳優として活躍。20年夏の健康情報番組で認知症を併発していると診断された。現在はテレビの仕事をセーブし、家族や担当マネジャー森永真志さんらのサポートを受けながら生活している。
講演会では、会場に設置された大型スクリーンを通して森永さんの質問に答える形式で生活の様子を紹介。マネジャーの名前は忘れていたものの、好きな競艇選手の名前は覚えており、会話を続ける中で、昔の思い出がよみがえってきた。競艇の「スリル、スピード、高配当」などの言葉も飛び出し、テレビでおなじみの〝蛭子節〟も健在だった。
「言葉が出なくなる」と打ち明ける蛭子さんに、森永さんは「蛭子さんは以前から『生きることは考えること』と話していた。思い出す行為が脳に良い。いろんなことを思い出してほしい。みんな、もっと漫画を描いてほしいと思っていますよ」と伝えた。
「漫画は描かないとお金が入ってこない。仕事は面白い方が良いので、今は漫画を描きたい。せっかく生きているのだから、死なないようにしたい。人生の目標は『死なないこと』。生きて遊びたい」と語った蛭子さん。
森永さんは「認知症になると一人で抱え込んで外出しなくなるが、蛭子さんを見ていて会話することが大事と感じる」と話すなど、2人の会話は1時間近く続き、聴衆を笑わせる場面もあった。
運転免許証を返納した現在は、通院しながら散歩を楽しむ生活を続けているという。
(2022年2月1日付紙面より)
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