「ふれあいネット」の取り組み (太地町 )
太地町社会福祉協議会は9月11日に「ふれあいネット」事業の調印式をし、24団体が高齢者の見守りに結束を強めた。平成18年の発足当初から参加している同町漁協では、特に地域住民が毎日買い物に訪れる漁協スーパーで、支援を必要とする高齢者の発見に高い効果を挙げている。その事例を紹介する。
レジ業務を担当している40代の女性に話を聞くと、異変を感じる例として▽一日に何度も来るようになる▽毎日同じ物を買う▽支払いが小銭ではなく紙幣ばかりになる―といった行動が挙げられた。特別な意識をしているわけではなく、「毎日顔を合わせるお客さんが多いので、様子がいつもと違うと心配になる」と言う。同協議会や町地域包括支援センターに連絡することもあるが、買い物に訪れたヘルパーに、会話の中で伝えることもある。
以前店長を務めていた貝良文参事によると、漁協スーパーでは15年ほど前から、個人の客からの電話注文に応じる際に、異変を感じると訪問して様子をうかがうなどしていた。同事業の発足時も、「今までにもやってきたことだから」と参加を決めた。現店長の東欣哉さんも「高齢者の多い町なので、今後も率先してやっていきたい」と意欲的だ。
調印式での事例紹介では、漁協の他にも農協職員や町営バスの運転手、地域住民などからの報告で要支援者を発見した例も紹介された。
同協議会の岡本研事務局長は、「今後は事業所だけでなく、住民の方にもふれあいネットを知ってもらえるよう努めたい」と話している。
□ □
構成団体は次の通り。
▽太地郵便局
▽新宮警察署
▽南紀くろしお商工会
▽紀友会
▽坂野医院
▽太地歯科
▽紀陽銀行本店/太地支店
▽太地薬局(株式会社ウィーズ)
▽和穂歯科医院
▽みくまの農業協同組合/太地支所
▽太地町漁業協同組合
▽太地町消防団
▽太地町区長会
▽太地町民生児童委員協議会
▽太地町熟年会
▽太地町身体障害者連盟
▽太地町障害児者父母の会
▽太地町婦人会
▽日本赤十字奉仕団太地分区
▽太地町更生保護女性会
▽太地町地域活動連絡協議会
▽太地町議会
▽太地町
▽太地町社会福祉協議会
(2017年10月31日付紙面より)
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仲之町商店街でハロウィーン (新宮市 )
新宮市の仲之町商店街振興組合(勢古啓子理事長)は28日、ハロウィーンのイベントを開催した。組合員の若手が企画した初開催の昨年に続き2回目で、雨の中仮装した大勢の人たちでにぎわった。延べ人数約5000人(主催者発表)が来場し、楽しいひとときを過ごした。
ソーシャルネットワーキングサービス(SNS)を活用して周知や募集をした。ライブやダンスのステージは近大新宮高校吹奏楽部の演奏で開幕。マジックショーや大道芸、地域の店舗による飲食の出店などのほか、体験コーナーもあり、家族連れや友人らと訪れた人たちでにぎわった。
ホットドッグの早食い競争も行われた他、仮装フォトコンテストでは緑丘中学校美術部が制作したパネルの前で、お化けやプリンセス、アニメやゲームの登場人物などの装いをした人たちが撮影していた。
家族で訪れた垣下しのぶさんは「大道芸もありお菓子もいろいろなところでくれるようになり、子どもも喜んでいます。雨なのにすごい人で驚きました。みんなが仮装してすてきな催しだと思います」。夫の義和さんは「良かったです。仲之町の人も一生懸命盛り上げてくれています。これからも続けてほしいです」。娘のみのりちゃん(3)は「大道芸が面白かった」。息子の流輝君(6)は「全部面白かった」と話していた。
勢古理事長は「台風の影響もあり中止も考えましたが『こんな時だからこそ元気を』と開催しました。これだけ多くの人が楽しみにしていてくれ、集まってくれたのだとうれしく思います。文化複合施設プレイベント実行委員会が、施設建設の機運を盛り上げようと手作りの垂れ幕を持ちチラシを配布したり、市内の台風災害へあてる募金箱を設けました」と話していた。
(2017年10月31日付紙面より)
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平井でユズの搾汁始まる (古座川町 )
古座川町平井で30日、今季収穫したユズの搾汁作業が始まった。台風22号の接近で収穫が進まず、この日の出荷量は約1・6㌧と少なめ。作業が始まると一帯にユズの芳香がにわかに漂い、収穫期の訪れを告げた。
農事組合法人古座川ゆず平井の里(羽山勤代表理事)は、会員全体で約14㌶を作付けた。今年は裏年の巡りにあたり、全体で90㌧の収穫を見込む。傷が少ないなど品質に優れた10㌧分を選別し、生果として紀ノ川農業協同組合に出荷したり皮取り用にする。残り80㌧が搾汁用で、得た果汁は約30品目ある自家商品に加工するほか、大手ファストフード店にも提供。近年は搾った後の実を堆肥の原料として活用している。
搾汁作業は一日あたり5㌧ペースで11月いっぱいまで行う予定。初日は作業員7人体制で出荷されたユズの実を洗浄、乾燥、搾汁といった工程ラインに乗せ、初物となる果汁を得た。
羽山代表理事(69)によると初夏の着花率は平年の7割程度だったそうで、実は大振りになったが全体収量は相応に下がると見越した。果汁は14㌧程度得られる見込みで、一昨年が大豊作で本来裏年になるはずだった昨年も平年以上の豊作になったことで果汁の在庫があり、今年は不足分を在庫で補い向こう一年分の需要を賄うとした。
(2017年10月31日付紙面より)
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イベントなど中止相次ぐ
台風22号は29日、熊野地方に最接近した。各地で避難勧告が出され、道路冠水の被害が出た地域もあり、イベントや講演会などの延期が相次いだ。2週連続の週末の台風襲来に住民らは対策に追われた。
和歌山地方気象台によると27日夜の降り始めから29日午後7時までの雨量は新宮市佐野で216・0㍉、那智勝浦町色川では169・0㍉の雨量を記録した。新宮市内では南谷地区などの道路が冠水し、一時通行止めになった。那智勝浦町では宇久井地区の国道が冠水した。
新宮市では午前10時に市内9地域、2836世帯5457人に、那智勝浦町では正午に市野々、井関など5地域の1463世帯2978人に「避難準備・高齢者等避難開始(土砂災害)」が発令された。避難した住民らは不安な午後を過ごした。発令は夜までに解除された。
週末に襲来した台風の影響で29日に開催予定だった各地のイベントに大きな影響が出た。那智勝浦町では町教育センターで予定されていた熊野那智大社創建1700年・那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年の記念文化講演会が延期になった。開催日は検討中で3月ごろになる見込み。いざかた通り商店街の「ハロウィーンパーティー」、特別養護老人ホーム日好荘スマイルの「日好荘秋まつり」は中止。新宮市では蓬莱地区運動会が11月23日(木・祝)に延期、佐野区民運動会も延期(日程協議中)になった。
(2017年10月31日付紙面より)
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那智勝浦町総体グラウンドゴルフ大会
災害ボランティアセンターを設置 (新宮市社会福祉協議会 )
新宮市社会福祉協議会(向井一雄会長)は24日、新宮市福祉センター内に「災害ボランティアセンター」を開設した。台風21号で被害を受けた一般家庭の片付けや泥出しなど市内で手伝いが必要な人の要望を受け付けている。時間は午前9時~午後5時。専用電話は090・7356・6446、080・8332・4935で、内容によっては受け付けられない場合もある。
ボランティアも募集している。市内在住の人で1日2日の短期でも可能。午前9時から市福祉センターで受け付けており、直接センターに来るよう呼び掛けている。
市内では市田川沿いの王子地区や下田地区などで家屋の浸水被害が多く見られた。24日午後7時時点、市内全域で約1000世帯の被害が確認されている。センターは一人暮らしの高齢者や障害のある人たちからのニーズを受け、設置を決定。初日は25人の市民ボランティアが駆け付けた。23件の要請があり、畳の上げ下ろしや掃除などの作業にあたった。
ボランティアに登録した緑ヶ丘在住の60代の女性は「うちは床下浸水でした。午前中は友人の所を手伝ってきました。今日は予定があるので午後は活動できませんが、登録だけでもと思いました」。清水元在住の70代女性は「王子地区があれほどつかるのは初めてのこと。氾濫と聞いて避難しましたが、家は大丈夫だったのですぐに駆け付けました」。
阿須賀地区の60代女性は「雨もですが風が怖かったです。前(紀伊半島大水害)の時は来ていただいた側なので、今回はお返しをしたいと思いました」。作業した橋本の70代男性は「ボランティアセンター立ち上げの際にいた人間なので参加しました。熊野地のあたりで畳を出したりするのに並んでいる状態。王子も相当つかっているようでした」と話していた。
紀宝町社会福祉協議会は同日、町福祉センターに災害ボランティアセンターを開設した。29日(日)まで、台風21号で被害を受け、ボランティアが必要な人の要望を受け付けている。
問い合わせは紀宝町社会福祉協議会(電話0735・32・0957)まで。時間は午前8時30分~午後5時15分。
(2017年10月26日付紙面より)
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台風21号の被害状況 (新宮市 )
新宮市役所防災対策課は24日、同日までに把握した台風21号による市内の被害状況を発表した。住宅の被害調査では同日午後7時時点で、一部破損46棟、床上浸水462棟、床下浸水428棟の計936棟と店舗など192棟が被害に遭った。
市では25日も市内全域を対象に約80人体制で被害状況の調査を実施している。
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市の国指定天然記念物「浮島の森」はすのこの破損や遊歩道脇の倒木などの被害があり、休園中となっている。再開の見込みは未定。
熊野古道「大雲取越」は那智勝浦町の石倉峠~地蔵茶屋跡間が倒木により通り抜けが不可となっている。熊野川町玉置口の瀞の郷は浸水によりトイレが使用不可となった。
新宮城跡では北と西の城跡斜面が崩落。西斜面は土砂が隣接する駐車場に流入したが、撤去済み。崩落が拡大する恐れがあるため、水ノ手郭への立ち入りを禁止している。
高田第1自然プールではトイレが天井まで浸水した。男・女トイレに泥が堆積し、扉が破損。屋根部分が中央で折れた。出入り口をテープで封鎖し、中に入らないよう措置を取っている。
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同市三輪崎では、23日午前1時、佐野川改修工事に伴い仮設橋に取り付けられていた仮給水管が佐野川の増水により落橋。給水管が破損し、付近の15戸が断水した。午前6時ごろから応急給水用ポリタンクを各戸に配布した。7時ごろから仮復旧作業に着手、11時30分ごろに作業が完了し断水が解除された。
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市消防本部では、台風21号関連で消防職員51人、消防団員111人が出動した。救助要請事案が38件、安否確認事案が3件あった。職員は市内の巡視、冠水地域からの救助要請対応にあたった。分団員は河川巡視活動と、樋門操作など、熊野川団員は河川などの巡視活動を実施した。
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南谷墓地では崩土により、墓石が倒壊。離れた位置の墓石にも土が飛散するなどの被害が出ている。場所は作家、中上健次の墓の周辺。
(2017年10月26日付紙面より)
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太地中3年生が町議会を模擬体験
太地町役場議場で24日、町立太地中学校(城谷真司校長)の3年生による模擬議会が開かれた。
地方自治について学ぶ社会科の学習の一環として、平成23年から毎年行われている。実際の一般質問さながらの質疑と答弁が繰り広げられた。
訪れた18人の中から、2人の生徒が議長・副議長を務め、交替で議会を進行。9人の生徒が議員役となって登壇し、事前に学年全員で話し合った内容を1人二つずつ質問した。傍聴席では、他の生徒や町会議員らが答弁に聞き入った。
初めに三軒一高町長から「30年かけて町をクジラの学術研究都市とする」という施政方針が語られ、清潔で自然豊かな町にしようと取り組んできた経過や、議会の意義などについても説明がなされた。
議員役の生徒からは、避難路の整備やカーブミラーの設置など、防災や安全面に対する要望や、「トイレにクジラの飾りをつけてはどうか」といった提案、「道の駅の駐車場はなぜあの不便な形になったのか」、「『森浦湾くじらの海計画』について知りたい」といった質問などが挙がり、答弁を受けて追加で質問を投げ掛ける場面もあった。
進行を務めた感想を、議長役の矢田真那斗君は「席に座ると、偉くなったようで緊張した」、副議長役の田中結華さんは「なかなか見られない景色で、思い出に残る経験」とそれぞれ語った。
休憩中にも町長が生徒らの疑問に答える姿などが見られ、議員役の山本源也くんは「考えた質問に真剣に答えてくれて、町長や職員の方の町に対する思いが伝わってきた」と話した。
三軒町長は「将来を背負っていく子どもたちに、町の方向性を知ってほしい。実際の議会よりも気を遣うほどです。いい質問ばかりで、理解しやすいよう考えながら答えました」と話し、中学生が町政や議会に触れたことを喜んだ。散会後、生徒らは町長室など役場内部を見学し、帰途についた。
(2017年10月26日付紙面より)
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文化セで県警音楽隊公演 (串本警察署 )
串本町文化センターで24日、県警音楽隊公演「おまわりさんのハートフル・コンサートinくしもと」があり、約400人(主催者発表)が演奏鑑賞を楽しみながら交通安全や防災・防犯への意識を高めた。
串本警察署(津田健治署長)主催、串本町共催。「みんなでつくろう安全・安心のまち みんなで守ろう交通ルール」をアピールする巡回公演で、同町域での実施は昨年10月に続きほぼ1年ぶりとなる。今回は夕方のみの一回公演、当日受け付けで来場を呼び掛けた。
同隊は昭和39年に結成。同59年にカラーガード隊を導入してアピール力を増し、現在は森敏三楽長を筆頭に25人ユニットでイベント時の啓発演奏や公演などの活動を重ねている。
この日のプログラムは同署交通課による寸劇を取り入れた3部構成。同隊は第1部でメドレー2曲と往年のテーマソング、第3部で著名なシリーズ映画やドラマの楽曲や洋楽、カラーガード隊のパネル演技を交えた歌謡曲を吹奏楽基調の音色で披露し、最終は和歌山県輩出の演歌歌手・坂本冬美さんの楽曲メドレーで締めくくった。
第2部では同署の東谷潤交通課長が登壇し、この日配った靴用反射材など薄暮時の安全対策に努めるよう呼び掛けた。続く寸劇は高齢ドライバーが反応速度の低下で事故に遭い、神様と○×クイズ数題の駆け引きをして助かる内容。観客2人も駆け引きに参加し、▽シートベルト無しの致死率は有りの13倍▽シニアカーは歩道通行可▽反射材は100㍍手前から見える―といった出題に挑戦した。
公演時間は約90分。県警音楽隊はアンコールに応えてさらに歌謡曲1曲を披露し、歌「ふるさと」の合唱を観客に求めて共に音楽を楽しんだ。同署は公演日時に合わせて同センターロビーで防災パネル展を開いて平成23年の紀伊半島大水害や東日本大震災、平成28年の熊本地震の各被災地における県警の災害支援活動を紹介したほか、プログラムと一緒に特殊詐欺被害の防止や免許証自主返納の推奨、異常気象への備えなどの各種啓発物資を配って防災防犯意識を促した。
(2017年10月26日付紙面より)
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川端さん、弓場さんが優勝
新宮剣友会が奉納試合
日高中津の杉浦君(宇久井中出身)
衆院選は二階さん、三ツ矢さんが当選
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 9,285 | 田岡実千年 | 56 | 無 | 現 |
7,562 | 並河 哲次 | 32 | 無 | 新 |
当日有権者数 24,960人
投票者数 17,128人
無効投票数 280票
投票率 68.62%
□ □
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 6,124 | 河上 敢二 | 61 | 無 | 現 |
2,270 | 中田 征治 | 74 | 無 | 新 | |
1,367 | 山本 良正 | 57 | 無 | 新 | |
690 | 峪 照行 | 63 | 無 | 新 |
当日有権者数 15,160人
投票者数 10,658人
無効投票数 203票
投票率 70.30%
□ □
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 109,488 | 二階 俊博 | 78 | 自 | 前 |
40,608 | 楠本 文郎 | 63 | 共 | 新 |
当日有権者数 263,656人
投票者数 157,615人
無効投票数 7,515票
投票率 59.78%
□ □
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
---|---|---|---|---|---|
当 | 99,596 | 三ツ矢憲生 | 66 | 自 | 前 |
68,978 | 藤田 大助 | 41 | 希 | 元 | |
15,724 | 谷中 三好 | 57 | 共 | 新 |
当日有権者数 312,991人
投票者数 188,899人
無効投票数 4,591票
投票率 60.35%
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戦没者追悼式で誓い新たに (新宮市 )
新宮市社会福祉協議会(向井一雄会長)主催の新宮市戦没者追悼式が21日、市福祉センターであった。市内の戦没者遺族ら110人が参列し、先の大戦で国家のために犠牲となった諸英霊に対し追悼の誠をささげ、平和への誓いを新たにした。
式典では向井会長が「戦争を知る世代が少なくなり、悲惨な戦争の記憶は時代とともに遠のいている。世界では依然としてテロや地域紛争が後を絶たず、多くの人が傷つき苦しんでおり、真の世界平和への道のりはいまだ遠い」と述べ「戦没された方の尊い犠牲と、ご遺族の皆さま方のたゆみない努力の上に築かれた今日の平和と繁栄を二度と手放してはならない」などと式辞。
市遺族連合会の池上順一会長が、遺族を代表して「愛国の至情が今日に続く豊かな日本の礎となった。功績は亡き皆さまのご遺志の表れとしてわれわれ遺族の名誉とするところで、自由と平和を謳歌(おうか)できる今日があることに感謝するばかり。悲惨な体験を忘れがちであり、私も含め、知らない世代が多くなったが、辛苦と悲哀を後の世代が負うことはあってはならない。戦争のない世の中を後世に引き継いでいくよう尽力していく」と弔辞を述べた。来賓らの追悼の辞の後、参列者全員が菊の花を供えた。
(2017年10月22日付紙面より)
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西田町長が鈴木知事と意見交換 (紀宝町 )
「知事と市町長の1対1対談」が16日、紀宝町防災拠点施設であり、鈴木英敬知事と西田健町長が地域の課題解決に向けて意見交換をした。
町長が要望したのは災害時の孤立地区解消、福祉医療現物給付、地域振興や財政支援など。「浅里や北桧杖地区等県道が遮断されると孤立する地区解消のために代替道路や橋の建設を、水道整備がなされていない地区には格段の支援を」と求めた。
知事は土砂崩れで通行止めの小船紀宝線について「6月には解除したい」と約束。県道の排水改善のため側溝整備にも取り組む姿勢を示した。地方創生交付金は早期の決定や事業要件の緩和など国に提案しているという。未就学児など福祉医療費助成の窓口無料化には、県から案を示す予定。老朽化した校舎の改築には単価の引き上げなど制度の改善を「国に要望したい」と回答した。
知事は紀伊半島大水害後のタイムライン作成など町の姿勢を高く評価し、町長も新宮紀宝道路早期完成や熊野市から紀宝町間の高速道路事業化に意欲を述べた。
(2017年10月22日付紙面より)
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勝浦小学校で家庭科作品展
那智勝浦町立勝浦小学校で21日から、東牟婁小学校家庭科作品展が開かれている。22日(日)まで。
東牟婁小学校家庭科教育研究会(羽山悦雄会長)が主催して年1回開催している。
今回は196人の児童による200点以上の秀作を展示。手芸が中心で、手提げやクッション、ぬいぐるみなどの他、トマトの栽培の歴史や品種の特徴を調べた資料や、身近な植物を用いた草木染め作品と、その制作方法を合わせて展示したものもある。
同会の担当者は「よく考えられた力作ぞろいで、『こんなアイデアがあるんだ』と感心させられます」と話している。
22日は午前10時から午後4時まで開く予定だが、警報が出た場合は中止となる。
(2017年10月22日付紙面より)
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京都橘大と記念植樹 (那智勝浦町 )
京都橘大学(京都市山科区)との交流を目に見える形で残そうと那智勝浦町は15日、記念植樹式を開き、細川涼一学長と寺本眞一町長がタチバナの苗木を植えた。強い雨の降る中、細川学長をはじめ同大学関係者らが訪れ、町との末永いつながりを誓った。
苗は学校法人京都橘学園創立115周年、同大学開学50周年に那智勝浦町が贈った樫(かし)の木の返礼として届けられた。寺本町長は開会のあいさつで、平成13年から続くという同大学との交流を振り返り、「大切に育てて将来は町のシンボルツリーに」と期待を込めた。
植樹には、同大学、町関係者のほか、那智勝浦町観光協会、南紀くろしお商工会、南紀勝浦温泉旅館組合、那智勝浦町民宿組合、紀州勝浦漁業協同組合の職員らが出席した。
細川学長は「京都市、滋賀県とも本学は交流があるが、ここまで長く緊密な関係は、那智勝浦町が随一。パートナーに選んでいただきありがたい。今後も堅固な関係を」と感謝した。
(2017年10月22日付紙面より)
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新宮警察署(谷本克也署長)と交通安全協会新宮支部(田中肇支部長)主催の平成29年度交通安全功労者・優良運転者等表彰式が3日、新宮市五新の自動車整備振興会新宮支部であった。1団体、1学校、2事業所、個人16人が賞状などを受け取った。
交通事故犠牲者に黙とうをささげた後、谷本署長、田中支部長が賞状を手渡した。田中支部長は受賞者らの日頃の交通安全活動に感謝し「本日の受賞を機に、なお一層の交通安全意識の高揚と、さらなる安全運転の実施に努めていただきたい」とあいさつ。谷本署長が「皆さんには地域のリーダーとして積極的に警察活動にご尽力いただいているが、今後ともさらに支援をよろしくお願いしたい」と求めた。
来賓祝辞では東牟婁振興局の堀順一郎・地域振興部長が「引き続き県民の模範となり、安全で安心できる住みよい社会の実現にさらなる協力を」と児玉征也・東牟婁振興局長のあいさつを代読。田岡実千年市長は「行政としても関係する皆さんと共に安心安全な事故のない町づくりを改めて頑張っていかなければならない。」と述べた。
受賞者を代表して北山村社会福祉協議会の谷口壽雄会長が、シートベルト着用、飲酒運転の根絶、子どもや高齢者への思いやりある運転などの交通安全宣言を読み上げた。
(2017年10月5日付紙面より)
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嵯峨御流の献華式 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で1日、嵯峨御流華道総司所(岡田美和理事)による献華式があった。生徒60人が参列し、関西で活動する雅古楽会(白井陽子代表)による雅楽の演奏に合わせて、代表2人が神前で若松を生けた。
平成27年に高野山の開創1200年記念結願(けちがん)法要で献花し、高野山が県北部、那智山が県南部の世界遺産であること、同年に発行された地方自治法施行60周年記念貨幣で1000円貨幣に高野山の壇上伽藍、500円貨幣に那智の滝が採用された縁から、和歌山県在住の華道家として那智大社での献華を申し出た。
嵯峨御流は、平安時代初期に嵯峨天皇が京都府の大覚寺で「天、地、人」三才の美しさを備えて花を生けたことが始まりとされている。
那智大社本殿では、雅楽が響く厳かな空気の中、岡田理事(49)と岡田脩克副総裁(78)が若松を生け、金銀の水引を掛けて奉納した。飛瀧神社でも献華を行った。
男成宮司は「創建1700年にふさわしい花を生けていただいた。伝統ある素晴らしい流派。嵯峨天皇様から受け継ぐ慈しみの心を広げていってください」と述べ、感謝状を手渡した。
岡田理事は「高野山の仏教、那智大社の神道と宗派を超えて祈りの気持ちを捧げた。神聖な空気で、いにしえの熊野を詣でた人たちの気持ちが分かった。爽やかな気持ちになれた」と話した。
(2017年10月5日付紙面より)
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平井地内でワークショップ (古座川町 )
古座川町平井で9月30日と10月1日の2日間、非営利社会貢献活動団体農村資源研究所(湯崎真梨子代表)による「むらの宝と仕事を学ぶワークショップ」があり、移住に関心がある一般4人が耕作放棄地再生や地域に根付く生業(なりわい)に触れる機会を持った。
同研究所は、農事組合法人古座川ゆず平井の里が移住支援策として和歌山大学の湯崎真梨子教授と共に設置。移住前に定住の知恵をしっかりと考え、夢だけでなく生活力(=生業技術)も持ち合わせてから移住を決める状況づくりを目指して取り組み始めた。
県事業「和みのむら支援再生モデル事業」の助成(3カ年)を受け、本年度は実践研究の年と位置づけて全4回のワークショップを計画。7月に耕作放棄地の再開墾や養蜂(採蜜など)体験をし、9月に再開墾した耕作地へ被覆材や獣害防止ネットを施して畑にしダイコンの種まきをした。3回目の今回は畑の栽培管理とユズの栽培管理を考える内容で参加を呼び掛けた。
初日は間引きをする予定だったが、種まき後に台風接近で芽吹いた苗の一部が飛ばされるなど被害を受けたため、もう一度種をまくなど手直しに取り組んだ。その後はユズのポット苗を頑丈な肥料袋を再利用して仕立てる方法を実践。紀ノ川農協理事の宇田篤弘さんを軸にして情報や材料を寄せ合い、苗2本分のポット苗を仕上げて畑の一角に据えた。
苗木はユズ園の更新植樹に必要不可欠だが、3年生以上の苗木でないと野生動物の食害でやられる。3年生の苗木を買おうとすると年数相応の育苗コストが上乗せされ高くつく。そこで1年生苗を低コストで育てて3年生苗を調達しようというのが、今回挑戦したポット苗作りの趣旨で、技術とともに目的に対する工夫も移住後の生活負担を軽くする上で大切だという点にも目を向けた。2日目はユズ園の管理技術や摘果作業、青ゆずの商品開発などを体験した。
次回は12月に実施予定で、内容はダイコンの収穫や出荷と炭焼きの調査。詳細は古座川ゆず平井の里公式フェイスブックなどで告知するという。問い合わせは同法人(電話0735・77・0123)まで。
(2017年10月5日付紙面より)
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なちかつGGCクラブ大会
速玉大社例大祭前に30人 (新宮市 )
熊野速玉大社例大祭を前に世界遺産を守る会(会長・上野顯熊野速玉大社宮司)は9月30日、新宮市相筋の乙基(おとも)河原にある御旅所(おたびしょ)を清掃した。約30人が草刈りなどで汗を流した。
御船島の対岸にある御旅所では、例大祭両日の夕刻に神事が営まれる。早船競漕(きょうそう)や神輿(みこし)などの『動』に対し、祈りを込める『静』の場所として最も重要な土地とされる。
守る会は2011年の権現山不法伐採を受け、翌年4月に地元住民を中心に発足した。御旅所は、約750平方㍍の平地の周囲をさまざまな樹木が取り囲む土地だったが、紀伊半島大水害でほとんどが流失。ナギ、マキ、サカキなどを植樹し復元を目指している。
上野宮司は「毎年皆さんの力を頂き活動しています。水害後、人の手を入れ、早く元の姿に戻る力をつけようという気持ちで奉仕してくれました。御旅所は新宮の新宮たるゆえんの第一歩の場所。祭りは国の重要無形民俗文化財に指定されており、喜びをさらに伝えていくには地道な活動が必要です」。
速水盛康事務局長は「世界遺産と関わり、自分たちの大切にしているものを確かめられる活動です。関わり、共有し、一体感を得られることに意味がある。例大祭に向け、神と人との交流の場だと感じています」。60代の女性は「神様と共にいられると実感しています。皆さんに神事を知ってもらいたい」と語った。
例大祭は「新宮の速玉祭(はやたまさい)・御燈祭(おとうまつ)り」として国の重要無形民俗文化財に指定されている。
(2017年10月1日付紙面より)
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田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)で9月30日、献湯祭が営まれた。熊野本宮温泉郷(川湯、湯の峯、渡瀬)の16軒の旅館・民宿などの代表者たちが一番湯をささげ、自然の恵みに感謝するとともに温泉郷の繁栄を祈った。
熊野本宮観光協会(堀克也会長)が主催で、今年39回目の神事。旅館の女将(おかみ)らが朱塗りのたるに入れた一番湯を本殿前に置かれた大たるに願いを込めて注ぎ込んだ。社務所前では、熊野本宮女将の会が参拝者たちに温泉コーヒーを振る舞った。
観光協会によると、本宮町の観光客数は、2011年は紀伊半島大水害の影響で100万人を割ったが、翌年以降回復。昨年は宿泊客13万1184人(前年比7748人減)、日帰り客136万8500人(同2万1700人増)の計149万9684人(同1万3952人増)だった。
九鬼宮司は「来年は本宮大社創建2050年。それぞれの役目を果たし、あらためて熊野を発信できれば」。堀会長は「近年増えている外国人観光客に対するおもてなしを特に充実させ、多くの方に熊野の温泉の魅力を感じてもらいたい」と話していた。
(2017年10月1日付紙面より)
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風屋ダム2期工前に発表 (電源開発 )
電源開発は9月29日、11月から始まる風屋ダム(十津川村)の表面取水設備改良2期工事に伴う濁水軽減の追加対策を発表した。1期工事ではダム水位の低下が濁度上昇の主な原因になったと分析し、「できる限り水位を上げて工事する」などとした。新宮市議会が先日採択した「風屋ダム湖における堆積土砂撤去を求める決議」を重く受け止め、今後さらに対策を検討すると理解を求めた。
市福祉センターで開かれた「熊野川の総合的な治水対策協議会」の臨時連絡調整会議で、電源開発西日本支店の斉藤文彦支店長代理が説明。昨年11月から今年5月まで実施した1期工事では、ダム湖に堆積したシルト(沈泥)が流出し、熊野川流域住民に迷惑を掛けたと述べた。
2期工事では▽可能な限りダムの水位を上げる▽1期工事で効果があった濁水をろ過する沈殿池工を2基から6基に増やし、幅を約2㍍から4~5㍍に広げる▽地元の意見を参考に瀬の一部を掘削して流れの遅い部分を作り、濁質の沈降を促す▽チラシ配布などで流域住民への丁寧な説明に努める―などと報告した。
会議で国土交通省紀南河川国道事務所の冠雅之副所長は「追加対策の効果はどれだけ出るのか」と質問。斉藤支店長代理は「幅があると思うが、今後の協議会で説明していきたい」と回答した。
決議では、シルトを含む土砂撤去計画を示した上で2期工事に着手することを求めている。会議を傍聴した熊野川濁水・治水関連対策特別委員会の前田賢一委員長は「今日示された対策では効果が期待できない。さらなる努力を望みます」とコメントした。
(2017年10月1日付紙面より)
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