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2022年12月25日
1 廃部危機乗り越え昇級
 新宮高校合気道部  

 「質実剛健」「文武両道」を校訓・校是に掲げる県立新宮高校(東啓史校長)。同校合気道部(髙須崇顧問、上地翔真部長)ではこのほど、廃部の危機を乗り越えて1年生部員5人が晴れて全員そろって5級に昇級した。

 新宮市は、西牟婁郡西ノ谷村(現田辺市)生まれの合気道の創始者・植芝盛平の命を受けて建設された熊野塾道場がある、合気道の聖地の一つ。

 そんな環境も背景の一つに、同校合気道部は1960年に産声を上げた。以降60年以上にわたり、「和合」「万有愛護」など植芝翁の教えを継承し、代々にわたり、心身の鍛錬に努めてきた。

 そんな同部だが、今年の3月に廃部の危機を迎える。3年生の卒業により部員が消失。「あわや廃部か」と関係者やOBらが肩を落とす中、4月に1年生5人が入部。先輩部員からの指導が受けられない中においても、同部OB会の鈴木正師範や紀子シュタイナーさん、玉置温之(はるゆき)さんらの指導と温かいまなざしを受け、切磋琢磨(せっさたくま)し合い稽古を積み重ねてきた。

 昇級審査は今月20日、同校で行われ、紀州熊野合気会の庵野素岐会長が審査。緊張感が漂う中でも5人は日頃の練習の成果を発揮。見事合格を勝ち取った。

 発足当時に同部に席を置いていた玉置さんは「新型コロナの影響で練習もできない期間もあったができる範囲で真面目に一生懸命頑張ってくれた。これからも上を目指してほしい」と激励。

 髙須顧問は「指導いただいた皆さんには感謝しかない。切磋琢磨しながら頑張ってくれているので今後が楽しみです」。シュタイナーさんは「鈴木先生が一生懸命力を尽くしてくれた。合気道はヨーロッパでもとても盛ん。今後、海外の人とも練習する機会を持つことができれば」と話していた。

 上地部長は「何も知らない状態の自分たちを指導してくださった指導員やOBの方々には感謝の言葉しかない。一つでも上の級を取ることが、恩返しになると思っています」と笑顔。

 合気道の魅力について「体の動かし方などが他のスポーツとは違い、指導を受ける中で毎日新しい発見がある」と述べ「部員募集中です。女性の方も大歓迎です」と呼びかけた。

(2022年12月25日付紙面より)

1年生部員5人そろって昇級審査に合格=22日、新宮高校
2022年12月25日
2 クリスマスムード楽しむ
 マリア保「キャロリング」  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」(三浦恒久園長、園児119人)は23日、3年ぶりの「キャロリング」を実施した。園児らはクラスごとに6施設を訪れて歌の披露などを行い、クリスマスムードを楽しんだ。

 キャロリングはクリスマスの喜びを分かち合おうと同園の恒例行事として行われていたが昨年、おととしは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となっていた。この日は、5歳児がはまのデイケアと社会福祉法人県福祉事業団東牟婁生活総合支援センター「えん」、3歳児が新宮市役所、2歳児が市保健センターを巡った。

 新宮病院には、4歳児26人が訪問した。園児たちは「おはようございます」と元気よくあいさつ。歌「私と小鳥と鈴と」を披露し、クリスマスカードを手渡すと、見守った職員らから大きな拍手が送られた。その後はベーカリーキッチントムトム新宮本店にも訪れ、カードを渡した。

(2022年12月25日付紙面より)

歌「私と小鳥と鈴と」を披露する園児=23日、新宮市の新宮病院
クリスマスカードを手渡した
2022年12月25日
3 甲子園出場が地域への恩返し
 センバツ21世紀枠東海地区候補表彰  (木本高校 )

 来年3月18日(土)に開幕する「第95回記念選抜高校野球大会」の21世紀枠、東海地区候補校に選ばれた県立木本高校が23日、東海地区高校野球連盟から表彰された。

 同校体育館で表彰式が行われ、表彰状と盾を受け取った榎本和真主将(2年)は「東海地区の候補に選ばれ、地域の方々も喜んでくれた。甲子園出場が恩返しだと思う。全員が甲子園に出る気持ちで練習しています」、久保尊副主将は「甲子園出場の目標もできたし、学校の友達も励ましてくれる。冬はハードな練習が増えてくるが、みんなで助け合って頑張りたい」と決意を述べた。

 初の東海地区推薦校に選ばれた木本は、過疎地でありながら地元出身の部員13人で、県内強豪校と互角に戦い秋季大会県ベスト4に進出したことや、140㌔近いストレートを誇る投手が2人いること、地元に愛されていることなどが高く評価された。

 21世紀枠の出場校は、木本を含む全国の候補9校から3校が選ばれ、1月27日(金)に発表される。

(2022年12月25日付紙面より)

賞状と盾を受け取った榎本和真主将(左から2人目)と久保尊副主将(同3人目)=23日、熊野市の県立木本高校
2022年12月25日
4 ブルービーチに無数のイルミ
 南紀くろしお商工会青年部  (那智勝浦町 )

 南紀くろしお商工会青年部(由谷恭兵部長)は23日から来年1月7日(土)までの間、那智勝浦町のブルービーチ那智(熊野体験博跡地)で2度目となる「NACHIKATSUブルービーチイルミネーション」を開催している。夜のビーチ周辺を無数の光が照らし、来場者の目を楽しませている。点灯時間は午後5時30分から10時まで。

 催しはコロナ禍の影響で町内のイベントの多くが中止になっていることを受け、落ち込んだ地域のにぎわいを取り戻すとともに、地域住民に楽しんでもらうことが目的で昨年からスタート。来場者も多く、好評を博していた。

 今年11月中旬から企画・協議し、15日から数日間かけて、部員やOBら約10人で設置。昨年の経験や失敗を踏まえ、作業を進めた。その中、強風で、イルミネーションが転倒し破損するアクシデントもあったという。

 会場では光のトンネルやクリスマスツリー型のイルミネーションに加え、今年から新たにパレスや手作りのフォトスポットを設置した。23日夜も多くの家族連れなどが訪れ、子どもたちは「こっちもきれい」「ここで写真撮って」と、喜ぶ姿が見られた。

 南沙余親睦委員長は「今年も時間のない中、みんなで頑張りました。今後も継続していけたら」。由谷部長は「少しずつ感染状況も落ち着きつつあるため、コロナが明けることを期待したい。皆さまにはイルミネーションで元気になって、新年を迎えていただけたら幸いです」と話していた。

 なお、大みそかはオールナイトで点灯するという。

(2022年12月25日付紙面より)

新設されたフォトスポットで撮影=23日夜、那智勝浦町のブルービーチ那智

夜のブルービーチ那智を明るく照らす
2022年12月25日
5 3人の美しい音色を堪能  松山地区でクリスマスコンサート  (新宮市 )
2022年12月25日
6 頂上からの眺めは最高!  太田小児童が八郎山へ  (那智勝浦町 )
2022年12月25日
7 読み聞かせの喜び感じる  太地中1年生が母校で  
2022年12月25日
8 生活・食品衛生優秀施設を表彰  管内で5事業者に伝達  (東牟婁振興局 )
2022年12月25日
9 高齢者宅を訪問し贈り物  高田地区福祉委員会  (新宮市 )
2022年12月25日
10 防災コンサートやゲーム  民児協がクリスマス会  (太地町 )
2022年12月25日
11 みんなで歌おう、踊ろう!  わかば保育園でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2022年12月25日
12 親子で楽しい時間  子育てサロン「サンタさんと遊ぼう」  (新宮市 )
2022年12月25日
13 クリスマス楽しんで  はまゆう・こども園にお菓子贈呈  (第二なぎの木園 )
2022年12月25日
14 クリスマスツリー作る 子ども元気塾の科学工作教室 (紀宝町)
2022年12月25日
15 楽しくダンスパーティー  飯盛保でクリスマス会  (紀宝町 )
2022年12月25日
16 マジックに目輝かせる  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2022年12月25日
17 マイナカード申請受け付け中  17施設の移動支所でも実施  (紀宝町 )
2022年12月25日
18 お悔やみ情報
  
2022年12月21日
19 「ALL IN ONEの学校」目指し
 再編に向け構想案、来年2月に説明会も  (新宮高校・新翔高校 )

 新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と県立新翔高校(藤田勝範校長)は19日、新宮高校で会見を開き、高校再編に向けた構想案を発表した。案は今後、小・中学校を通して保護者に配布する予定だ。

 県教育委員会は2020年8月、第6期きのくに教育審議会の答申後、「県立高等学校の再編整備の基本的な考え方」と「各地域における今後の県立高等学校の在り方」を公表。住民説明会などで募った意見を基に今年3月、「県立高等学校教育の充実と再編整備に係る原則と指針」を作成した。

 「原則と指針」では、新宮・新翔高校は「令和6年以降に生徒数の減少が予測されることから、新宮高校と新翔高校の再編整備により学校の活力を維持するとともに、地域の多様な教育ニーズに対応する拠点校としてその一翼を担う。当面は、施設等の有効活用のため校舎制をとる」「地域の教育ニーズに応える1校への再編整備を検討し、着手する」などと記されている。

 また、「各地域で望ましい高等学校や高等学校教育について議論を深めていくことが重要」などと示されていることから、両校では今年4月下旬ごろから広く住民意見を募集。小・中学校の学校運営協議会や保護者会、スポーツ少年団などから意見や要望を聴取するなどし、このたびの構想案を作成するに至った。なお、再編のめどは、現在の6年生が高校に進学する26(令和8)年4月を予定している。

 テーマを「生徒・地域社会の期待に応えるALL IN ONEの学校」とし、新しい学びとして▽地域社会で活躍する人材の育成▽大学や専門学校に進学し、より専門的な知識・技能・資格を取得▽高いレベルの大学進学に対応▽基礎・基本の習得を丁寧に支援―を柱に課程・学科を「総合学科」「普通科」「学際探究科(仮称)」「定時制・通信制・リカレント」に再構築。

 スポーツ・文化活動に関しては、学校・地域が連携・共同した活動の展開や、強化種目の設定と全国募集、寮の活用や練習環境の整備、「eスポーツ」「ゆる部活」などの設置、定時制や通信制、特別支援学校の部活動との共同などを通して、学校の活力を高めていく。

 また「複数の施設を有する一つの学校」として、校地や施設、設備を学習内容や活動に応じて効果的に活用し、地域交流や生涯学習など、世代を超えた学びの振興も視野に入れている。

 両校では案を基に、来年2月11日(土・祝)午後1時から、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で説明会を開催する。事前申し込みは不要。両校では「今後もご意見、ご要望などを頂きながら、丁寧に進めていきたい。多くの方に説明会にお越しいただければ」と呼びかけている。

 説明会に関する問い合わせは新宮高校(電話0735・22・8101)、新翔高校(電話0735・31・7087)。

(2022年12月21日付紙面より)

「ALL IN ONEの学校」目指して構想案を作成。(左から)東啓史校長、藤田勝範校長=19日、県立新宮高校
2022年12月21日
20 ビブリオバトルで全国へ
 清野健太郎さん県代表に  (串本古座高校 )

 和歌山県立串本古座高校2年、清野健太郎さんが推奨する本「ロケットボーイズ」が18日実施の中高生読書まつり・ビブリオバトル和歌山県大会高校生の部でチャンプ本に選ばれた。中学時代も合わせると4年連続で選ばれ県代表となる快挙。過去3回権利を得るも新型コロナウイルスの情勢で実現できなかった全国進出も今回は形にするとし、「過去3回分の思いも込め、当初の思いを変えることなく臨みたい」と意気込んでいる。

 幼少の頃から興味があり、ロケット「カイロス」がきっかけとなり大きく膨らんでいる宇宙への憧れに応える一冊として「ロケットボーイズ」を選び11月実施の串本町ビブリオバトル大会高校生の部に出場。参加者は1人で、中学生の部の参加者と共に発表に臨み町代表として県大会出場権を得た。

 県大会は県立図書館であり、高校生の部は予選、決勝の2段階で行われた。清野さんは予選グループ4人の中でチャンプ本に選ばれ決勝へ進出。決勝では3人と競いチャンプ本に選ばれた。

 競って評価を得る最初の機会となった県大会での挑戦について「年々発表の質が高まっていて予選の時点から不安を感じていたが、自分も思うことを十分に発揮して臨むことができ結果もついてきた。決勝の相手は2人とも本好きが伝わり、それぞれに発表の工夫もしていた。そのような中で自分の本をみんなに届けることができたかな、と手応えを感じられた点でうれしい」と語る。

 全国大会(全国高等学校ビブリオバトル決勝大会)は来年1月22日(日)、大阪府茨木市の立命館大学大阪いばらきキャンパスで実施予定。清野さんは高校生として最終かつ会場が近距離という点で出場の気持ちを高めていて、「全国大会は推奨する本の変更ができるけれど、自分は変えずロケットボーイズで臨む。県大会の内容をもう一回見直し、さらに練り上げて挑戦したい。自分の本と思いを全国に届けることが一番の目標。それに結果がついてきたらいいなと思います」と来る本番を見据えている。

  □     □

 串本町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した吉村咲良さん(串本中3年)も決勝進出したがチャンプ本には届かず。見届けた清野さんは「吉村さんの本が好きな気持ちがよく伝わる発表だったが、周りの子もさらにすごかった」と状況を語る。

 古座川町教育委員会教育課によると、中学生の部の町代表として出場した中田蓮乃さん(明神中3年)は予選段階で今回の県代表となったかつらぎ町の発表者と競う形となり決勝進出はならなかったという。

(2022年12月21日付紙面より)

ビブリオバトル和歌山県大会でチャンプ本に選ばれた清野健太郎さん=19日、県立串本古座高校
2022年12月21日
21 那智の滝と三重塔がライトアップ
 大みそかに向け試験点灯  (那智勝浦町那智山 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体である那智の滝と、那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)の三重塔で19日、試験点灯が行われた。

 ライトアップは1987(昭和62)年、NHK「ゆく年くる年」の企画としてお滝に照明を当て、実況中継が行われ、全国に感銘を与えたことを受けて、89(平成元)年大みそかより90(平成2)年元旦にかけて行ったのが始まり。

 午後4時30分から発光機の清掃の後、午後5時20分に点灯を行った。水銀灯3基と、5基のライトに照らされた三重塔と那智の滝が夕闇迫る那智山中に浮かび上がった。

 ライトアップは31日(土)の日没から元日の明け方まで実施される。また熊野那智大社では27日(火)に滝の上に架かるしめ縄を張り替え、迎春に備える。

(2022年12月21日付紙面より)

ライトアップされた三重塔と那智の滝=19日夜、那智勝浦町那智山
2022年12月21日
22 ほこり落とし飛躍の年に
 くじらの博物館で迎春準備  (太地町 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)で20日、大掃除が行われた。参加した職員はセミクジラ実物大模型などのほこりを落とすとともに、人気の海洋水族館(マリナリュウム)の潜水掃除などにも取り組み、新年を迎える準備を整えた。

 昨年5年ぶりに大掃除を公開した同館。職員らは実物から型取りし造られた全長15・2㍍のセミクジラの模型に上り、モップで汚れをふき、通路から長い柄付きのはたきでほこりを落とした。その他の骨格標本や室内の清掃にも汗を流した。

 水族館では、アルビノのバンドウイルカなどが優雅に泳ぐ中、ダイバーが大水槽に潜って内側から磨き掃除をした。

 同館によると、今年は国・県の施策や教育旅行もあって、来館者数がコロナ禍以前に戻りつつあるという。令和3年度は11万3479人で、本年度は11月末時点で10万1904人と、昨年度を上回る見込みとしている。

 中江環副館長は「あっという間の1年だった。気持ちも新たにし、来年は飛躍の年にしたい」。

 稲森館長は「1年のほこりを落とすことができた。来館者さまには、きれいになった博物館を見ていただけたら」。

 1年の振り返りや今後については「今年はコロナ対策など、多くのことがあった。今後は博物館のみならず、町の事業などにも柔軟に対応していきたい」と語った。

 同館は年末・年始も休まずに営業しており、年始には豊富な催しも実施される。

(2022年12月21日付紙面より)

大掃除に取り組む職員ら=20日、太地町立くじらの博物館
ダイバーが大水槽を磨く
2022年12月21日
23 時短で楽しい雰囲気を託す  子ども会連協クリスマス会  (串本町 )
2022年12月21日
24 第4回定例会一般質問①  串本町議会  
2022年12月21日
25 スマホへの理解深める  熟年クラブが研修会・懇親会  (那智勝浦町 )
2022年12月21日
26 歌や劇などを披露  園児による発表会  (木の川こども園 )
2022年12月21日
27 建設選択生が現場見学  製品強度の計測を体験  (新翔高校 )
2022年12月21日
28 南海トラフ地震をサバイバル  柴田通仁さんが防災講話  (下里中 )
2022年12月21日
29 児童ら地震の揺れ体験  「どんな危険あるか考えて」  (井田小 )
2022年12月21日
30 侵食・高潮対策の整備促進を  七里御浜海岸侵食対策連協  (要望活動 )
2022年12月21日
31 神内小で2人を表彰  税に関する作品で  (尾鷲税務署 )
2022年12月21日
32 サッカー部、初めて県頂点に  ソフトテニス女子、上野さん東海制覇  (矢渕中 )
2022年12月21日
33 お悔やみ情報
  
2022年12月01日
34 早期完成や無事故など願う
 仮称2号トンネル、安全祈願祭  (新宮市 )

 現在、開通に向けて工事が進む新宮市高田の白見の滝周辺で11月30日、「国道168号(仮称2号トンネル)道路改良工事 安全祈願祭」が行われた。発注者の和歌山県や設計・施行関係者ら約40人が出席。玉串奉てんなどを通して早期完成や無事故などを願った。

 新宮市と奈良県五條市を結び、南和地域集積圏と新宮地域集積圏の連携を強化する、紀伊半島の核となる五條新宮道路。一部区間として計画されている延長4・8㌔の一般国道168号相賀高田工区は▽新宮市街への通勤通学など、沿線住民の日常生活における移動支援▽落石やのり面崩壊、冠水などによる通行止めを回避し、第1次緊急輸送道路の機能強化▽2次救急医療機関へのアクセス向上▽世界遺産などの観光拠点を結ぶ周遊ルートの信頼性向上―を目的に計画され、2017年度に事業化された。

 仮称2号トンネルは同工区のうち、相賀から白見の滝に至るまでの延長2658㍍のトンネルで、工期は2026年2月14日までを予定。日本工営株式会社が設計、大成・尾花・川合特定工事共同企業体が施工を請け負っている。

 安全祈願祭では、同地区の高倉神社の田中安弘宮司が斎主を務めた。東牟婁振興局の久保浩也建設部長や大成建設㈱関西支店の梅本正樹土木部長、尾花組㈱の谷口庸介代表取締役、㈱川合組の川合康介専務取締役、大成・尾花・川合特定工事共同企業体の清水良純作業所長、成豊建設㈱の上山晃彦代表取締役らが玉串を供え、工事の無事や工期内の完成などを祈願した。

 閉式に当たり、久保建設部長が関係者らの協力に感謝を伝え「168号は、現在沿岸部で着々と工事が進む近畿自動車道紀勢線と一体となって紀伊半島の幹線ネットワークを形成する路線。大規模災害時の緊急輸送道路としてはもちろんのこと、観光振興や産業活動、救急医療などの面において重要な路線となる」。

 「地域住民も路線の早期整備を心待ちにしている。皆さんにはこれまで培った豊富な経験と優れた技術力を存分に発揮し、無事故の中で一日も早い工事の完成を祈念しています」とあいさつした。

 今後は、約36カ月かけて掘削を行い、並行して覆工、舗装工事などを実施していく予定。清水作業所長は「いよいよスタートラインに立った。身が引き締まる思い。地元の方々の協力を得て、しっかりと安全に良いものを造っていきたい」と話していた。

(2022年12月1日付紙面より)

工事に携わる皆さん=11月30日、新宮市高田

2022年12月01日
35 扇祭り保存会が文科大臣表彰
 地域文化振興の功績たたえ  (熊野那智大社 )

 令和4年度地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)がこのほど発表され、本紙エリアからは那智勝浦町の「那智の扇祭り保存会」(男成洋三会長・熊野那智大社宮司)が「民俗芸能の伝承」分野で選出された。和歌山県内では同保存会と岩出市の音楽家・米山龍介さんのみ。

 同表彰は、全国各地において芸術文化の振興、文化財の保護に尽力するなど、地域文化の振興に功績のあった個人・団体に対し、その功績をたたえ文部科学大臣が表彰するもの。

 同保存会は熊野那智大社を中心として、周辺地域の氏子や関係団体と協力して長年にわたり祭礼の執行や運営を行い、伝統文化の継承と地域の活性化に努め、熊野の世界遺産を生かした観光や魅力発信など、地域振興にも重要な役割を果たしてきた。

 祭りでは、同保存会を中心に那智田楽保存会と神役を担う青年会に当たる那智山正義会、神輿(みこし)を担ぐ役である扇指(おうぎさし)を出す同町市野々区、町内の諸団体、町立市野々小学校の児童などが参加して現在の祭りを形作っている。

 那智の扇祭りは、1960年に和歌山県指定無形民俗文化財となり、2015年に国の重要無形民俗文化財に指定された。

 表彰を受け、男成宮司は「お祭りは神社のみではできない。氏子の皆さまや関係者の皆さまが、歴史あるお祭りにご協力・ご奉仕していただけるからこその受賞」。

 来年については「今年は3年ぶりに神輿やたいまつを繰り出すことができた。来年こそは全てが例年通りに、本来のお祭りの姿で執り行うことができるように願っています」と語った。

(2022年12月1日付紙面より)

「那智の扇祭り保存会」が地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)に選出された(和歌山県提供)
2022年12月01日
36 備前の海底に聖夜の雰囲気
 水中クリスマスツリー設置  (串本ダイビング事業組合 )

 串本ダイビング事業組合(谷口勝政会長、組合員24店舗)が11月29日、ダイビングポイント「備前」に水中クリスマスツリーを設置した。

 より多くのダイバーに串本を認知してもらい地域内外で串本を活性化するために取り組んでいるイベントの一環。12回目となる今回は高さ3㍍の人工ツリーを前日に飾り付け、当日はダイバーら9人が「備前」へ赴き水深約18㍍の海底に同ツリーを設置した。

 飾りに電飾は含んでおらず、訪れたダイバーが持参した水中ライトなどの光源を点灯した状態で同ツリーに差し込み聖夜の雰囲気を楽しむ仕組み。作業後はサンタクロースの衣装を着たダイバー2人を軸にし、アピール素材とする写真などの撮影にも臨んだ。

 設置期間は12月25日(日)までを予定。イベント係としてこの取り組みを担当する道井洋之さんは「この時期の定着化に意義があるとして、コロナ禍にあっても途切れずやってきた。冬場はどうしても利用が減るので、このイベントで誘客を図り各店舗が盛り上がればと思うし、そのためにこれからも続けていけたら」と成果を期待して語った。

(2022年12月1日付紙面より)

備前の海底に設置した水中クリスマスツリー(串本ダイビング事業組合提供)
2022年12月01日
37 新酒の出来を確認
 尾﨑酒造で初搾り  (新宮市 )

 熊野の地酒「太平洋」の蔵元である、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗〈いくろう〉社長)で11月29日、新酒の初搾りがあった。杜氏(とうじ)が搾り機から流れ出た酒をぐいのみに注ぎ、味や香りを確かめた。作業は来年3月末まで続き、一升瓶で約8万本を造る予定という。

 仕込み作業は10月下旬から始まった。熊野川の伏流水や地元産のコシヒカリなどを使用し、こうじや酵母を用いてもろみに。櫂棒(かいぼう)と呼ばれる長さ約2・5㍍の棒でかき混ぜて発酵を促し、搾って日本酒を醸造した。尾﨑酒造では約30種類の銘柄を造る。

 杜氏の小林武司さん(48)は「今年は気温が高いからどうかと思ったが、雑味がなく味わいもすっきりして、甘みもあるきれいな味に仕上がった」と話す。「雑菌に汚染されないよう注意し、こうじや酵母の特性を生かすことに気を付けて作業した」という。

 尾﨑社長(78)は、コロナ禍で酒の消費量が長らく落ち込んでいたことに言及。「元気の良い新酒ができている。これを飲んで新型コロナを吹っ飛ばしてもらえれば」と語った。

 なお尾﨑酒造は、紀伊半島の田辺市以南から三重県松阪市周辺までの間で唯一の、本州最南端の蔵元となる。6代目の尾﨑社長が「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と、1880(明治13)年から約140年続く伝統を守っている。「太平洋」は新宮出身の文豪の佐藤春夫や中上健次も愛飲していた。

 尾﨑酒造では、12月上旬までは正月用の「太平洋しぼりたて生原酒」の醸造作業が行われる。サイズは一升のみ、3000本限定の予定で、価格は税込みで3135円。近隣の酒屋やスーパーなどで購入できる。12月中旬からは、他の銘柄の醸造が続く。商品に関する問い合わせは、尾﨑酒造株式会社(電話0735・22・2105)。

(2022年12月1日付紙面より)

これから搾る新酒のもろみをかき混ぜる=11月29日、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社
2022年12月01日
38 11月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年12月01日
39 41人が熱戦繰り広げる
 新宮市民スポーツ祭典剣道の部大会  
2022年12月01日
40 新宮、決勝進出ならず
 JAみくまの杯学童女子軟式野球大会  
2022年12月01日
41 学習の成果を披露  生徒が発表、各種展示も  (熊野川中学校 )
2022年12月01日
42 里親巡回パネル展始まる  梛で、13日まで  (那智勝浦町 )
2022年12月01日
43 観光促進など目指し  ドローンなど活用し実証実験  (太地町 )
2022年12月01日
44 不審者からの避難法学ぶ  木の川認定こども園で防犯訓練  (新宮市 )
2022年12月01日
45 ふるさとの歴史知る 校外学習で市内散策 (緑丘中学校)
2022年12月01日
46 たばこの有害性学ぶ  児童向けに防煙教室  (三輪崎小学校 )
2022年12月01日
47 宇宙まで飛べるかな?  ペットボトルロケット工作  (那智勝浦町 )
2022年12月01日
48 堀正さんに厚労省局長感謝状  薬物乱用防止指導員の功績で  (串本町 )
2022年12月01日
49 一般協力も得て砂浜清掃  田原海水浴場で公開活動  (和歌山ロケット応援団 )
2022年12月01日
50 昔の遊びや生活を学ぶ  地域の高齢者と焼き芋大会も  (相野谷小 )
2022年12月01日
51 テロ未然防止へ連携深める  3年ぶり、熊野パートナーシップ定例会  
2022年12月01日
52 地域連携の学校づくり評価  学校教育研究論文で優秀賞  (紀南高校 )
2022年12月01日
53 「共助」意識した防災訓練  鮒田自主防が炊き出しなど  (紀宝町 )
2022年12月01日
54 卒業式の「花道」に  パンジーの苗植える  (城南中育友会 )
2022年12月01日
55 誰もが楽しめる演奏会目指し  勝吹が感謝コンサート  (那智勝浦町 )
2022年12月01日
56 お悔やみ情報