一関市と友好都市締結 (新宮市 )
新宮市と岩手県一関市はこのたび、友好都市を締結した。21日にオンラインを通して友好都市提携調印式が行われ、田岡実千年・新宮市長と勝部修・一関市長がそれぞれ提携盟約書に調印。記念品の交換などをもって、新たな親交の一ページ目とした。
一関市は岩手県の最南端、仙台市と盛岡市の中間に位置するまちで、面積1256・42平方㌔㍍で人口11万2639人(3月31日現在)。
室根山(むろねさん)中腹に鎮座する室根神社は、熊野速玉大社と熊野本宮大社の熊野神をそれぞれに祀(まつ)る2社殿から成る。両市の交流は熊野神の縁によるもので、1996年に熊野三山協議会が室根神社を訪問して以降、約25年にわたり交流していきた。
2018年1月には田岡市長と屋敷満雄・市議会議長(当時)が勝部市長を訪問。10月の熊野神勧請(かんじょう)1300年室根神社特別大祭を契機としてさらなる親交を深めてきた。
調印式には新宮市からは田岡市長、大西強・市議会議長らが、一関市からは勝部市長、沼倉憲二・市議会副議長らが出席した。
田岡市長は「2018年に開催された熊野神勧請1300年室根神社特別大祭に参加させていただいたことは今でも感慨深く、本日のこのよき日は『歴史が紡ぐ絆』によりなし得たこと。この記念すべき日を契機に交流が末永く続き、一層実り多きものとなるように祈念しています」。勝部市長は「新宮市の映像を見て、当市と共通点があるような気がして感銘を受けた。歴史上の縁を大事にして、末永いお付き合いをしていければ」とそれぞれあいさつ。両市長ともに、新型コロナウイルス感染症が落ち着いた折りには市民間の交流を計画していきたいと思いを語った。
記念品交換では、紀州材を使用して作成された、「ナギの木」の葉と一関市の花である「ナノハナ」をデザインした記念プレートと、室根出身のイラストレーター・鈴木吉男さんが描いた室根神社特別大祭のイラストを贈り合った。
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■室根神社
718(養老2)年、元正天皇の時、神の威徳と加護をもって東北を治めたいとの鎮守府将軍・大野東人(あずまんど)の願いを聞き入れ、「本宮」の熊野神を室根山に勧請したのが起源とされる。その後1313(正和2)年に室根村の隣村に勧請されていた「新宮」の熊野神を遷移して祭り現在の形となったといわれている。
(2021年7月25日付紙面より)
熊野川に大輪の花咲く (新宮YEG )
新宮商工会議所青年部(新宮YEG、向井康博会長)は22日夜、熊野速玉大社下の河川敷で「癒やし・励ましの打ち上げ花火」を実施した。約320発の大輪の花が夜空に浮かび、道行く人やドライバー、家で過ごす人々の目を楽しませた。
昨年、新型コロナウイルス感染防止のために地域のイベントが中止となる中、市民の「癒やし・励まし」となるようにと同所で花火の打ち上げを企画した新宮YEG。
今年は熊野徐福万燈祭(新宮花火大会)の中止を受け、「空を見上げて前向きな気持ちになれるよう、小さな子どもから年配の方まで、家から出られない不安な気持ちを少しでも和らげられるように」といった願いと、一日も早く日常に戻れるようにとの祈りを込め、昨年に引き続いての開催を決めた。
3密を回避するため、事前の公表なしに実施。50発の2号玉、90発の3号玉、180発のスターマインが夜の市街地を照らし、花火の打ち上がる様子を見た道行く人からは「すごい」「きれい」などの声が上がっていた。最後には約60㍍のナイアガラが熊野川の川面を彩った。
(2021年7月25日付紙面より)
防災や観光などに期待高まる (紀勢国道事務所 )
国土交通省中部地方整備局紀勢国道事務所は21日、熊野尾鷲道路(Ⅱ期)全線開通日時を8月29日(日)午後3時と発表した。
道路区間は、尾鷲市坂場西町(尾鷲北IC)から同市南浦(尾鷲南IC)を結ぶ5・4㌔で2車線。2014年度に工事に着手し、全体事業費は当初予算より80億円増の340億円。熊野道路(熊野大泊IC)と直結するため、名古屋方面や新宮方面への時間短縮が図られる。
同国道事務所はかねて、三重とこわか国体開始日の9月25日(土)までの完成を目指していた。開通により尾鷲市内の津波浸水想定区域を避けることもでき、防災や物資運搬、観光振興、医療など多くの面で期待が大きい。
(2021年7月25日付紙面より)
ブルービーチ那智が海開き (那智勝浦町 )
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は22日、那智勝浦町浜ノ宮のブルービーチ那智で海開きに伴う安全祈願祭を営んだ。新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から来賓は招待せず、機構職員や堀順一郎町長、町職員のみで神事が執り行われた。遊泳期間は8月22日(日)まで。
神事では熊野那智大社の出仕を得て、神職2人がシーズン期間中の安全と活気を祈念した。
同町によると、感染症対策として、3密回避のためにウオータースライダーの設置はせず、消毒液の配備や感染予防を啓発する看板を設置し、更衣室は一部制限を設けるなどの対策を講じている。
また、海難事故を防ぐために海上と陸上に監視員を配置して来場客の安全を見守るという。
神事を終え、堀町長は「来場者の方々が海難や感染に遭わないように祈願させていただいた。ブルービーチは広くて大きいため、密にはなりにくいと考える。きれいな海をお楽しみいただけたら」と語った。
遊泳時間は午前9時から午後4時30分まで。駐車場は西側(熊野体験博跡地)約150台、東側(JR那智駅側)約100台が駐車可能で有料。8月16日(月)以降は無料となる。同ビーチ以外では粉白地区の玉の浦海水浴場が遊泳可能。
(2021年7月25日付紙面より)
七夕フェスティバルU―12
熊野川地域フラワーツーリズム協議会 (新宮市 )
熊野川地域フラワーツーリズム協議会(下阪殖保会長)のメンバーら約10人は7日、新宮市熊野川町日足のバイパス近くの休耕田約0・5㌶にヒマワリの種約15㌔を植えた。
同協議会は、2011年9月の紀伊半島大水害で被災した町を花の名所として活性化し町民らを元気づけようと、休耕田や耕作放棄地にヒマワリやコスモス、菜の花などの種をまいている。今年で9回目の取り組みとなる。
他にもこいのぼりの設置やさまざまなイベントを企画・実施し、復興を祈念するとともに水害当時に思いを寄せる機会としている。
市制施行10周年記念として15年から開催されている「ひまわりまつり」では一帯を大輪のヒマワリが彩るが、今年は新型コロナウイルスの感染状況を考慮し、昨年に引き続きまつりは中止に。
そんな状況下でも協議会メンバーらは「町の活性化につながれば」と思いを込め、一つ一つ丁寧に大輪花で耐倒伏性が強いヒマワリの品種「ハイブリッドサンフラワー」の種を植えていった。
先月30日には約1・5㌶の休耕田に約20㌔のコスモスの種をまいた協議会メンバー。種をまいた後は発芽しやすいように土をかけ、肥料の散布も実施した。今年のコスモスは約3カ月で開花する早咲き種で花径約7、8㌢の大輪になるものもあるという。
「秋には花畑があふれ、町を訪れる人たちに楽しんでもらうとともに、復興を祈念できれば」。大水害以降も幾多の風水害を乗り越えてきた熊野川町。町を彩るヒマワリとコスモスの開花は9月ごろを予定している。
(2021年7月8日付紙面より)
図書館が引き継いで所蔵へ (串本町 )
串本町教育委員会(潮﨑伸彦教育長)がこのほど、ケンケン漁ゆかりの漁具・工具や研究資料一式の寄贈を受けた。串本町図書館(池田三明館長)へ引き継ぐ方向で段取りを進めていて、池田館長は閲覧できる状態にある研究資料は7月中旬をめどに郷土資料として蔵書登録し閲覧公開、漁具は年末をめどに展示公開を目指すとしている。
町教委によると、一式は田並の故・雑賀徹也さんが生前の研究でそろえたもの。遺品整理をする中で「貴重では」と感じた家族が知り合いの役場職員の仲介で町教委に相談し、寄贈するに至ったという。
内訳は漁具が▽潜行板7個▽飛行機6個〈大2、小4〉▽爆弾3個▽ウキ1個▽手釣り用木枠〈釣り糸つき〉1個▽疑似餌複数個―、工具は木製の潜行板、飛行機、爆弾を作る道具など11個。研究資料がファイル4冊(写真や新聞記事の切り抜き、独自考察など)と未整理の文書・図面・写真で数量不詳となっている。
潜行板、飛行機、爆弾は漁業従事者が漁具の形状や用途を見て用いていた呼称。研究資料は故・雑賀さんが生前に和歌山東漁業協同組合へ寄稿したケンケン漁推察の出典元となるさまざまな文書資料や独自考察、写真などで「天馬船」の設計図面〈実物〉も含まれている。
一式全体として整理が追いついていない状態にあり、その作業を進めてできる限り所蔵していくという。池田館長は「本館は農業関係に比べて漁業関係の民具が少ない。(同町の代表的な漁業の一つである)田並発祥のケンケン漁にまつわる内容ともあってとてもありがたい寄贈だ」と喜び、今後の公開に意気込んでいる。
ケンケン漁は、田並からハワイへ渡った移民者が現地の漁法を洗練して持ち帰り全国へと広めたとされるカツオ漁法。現在は長さおを漁船の両舷へ羽のように伸ばして仕掛けを引く形へと発展し、代表的なカツオ漁法の一つとして浸透している。
(2021年7月8日付紙面より)
宇久井中で海洋教育 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)で6日、地元漁師の東信義さんによる漁業学習があった。2年生29人が地元の漁業について学び、理解を深めた。
同校で20年以上続く海洋教育の一環で、ふるさとの漁業の歴史や取り組みを学ぶとともに、将来的な漁業後継者を育てることも目的の一つとしている。
東さんは宇久井漁業協同組合に所属し、引き縄(ケンケン)漁とイセエビの刺し網漁を営む傍ら、ホエールウオッチング業にも従事している。
授業では東さんの経験を基に、地元の主な漁法としてマグロやカツオを取る「はえ縄」「引き縄」「一本釣り」、アジやサバ、サンマなどの「棒受け網」、ブリを中心に季節の魚を取る「定置網」、「養殖」などの仕組み、クジラの種類や生態についても解説した。
生徒からは「クジラが見える確率は」「宇久井漁協はどういった組織なのか」「難しい漁法は」「漁に出ないときは何をしているのか」などの質問があった。
東さんは「ウオッチングは5月のシーズンなら90%以上見ることができる」「組合がないと僕らは魚を持って行くことができない。漁師のまとめ役」「どの漁法も慣れるまで難しいが、棒受け網は難しい」「漁以外では網の修理などをしている」と答えた。
この日の朝に定置網で取れたイワシやイカ、サバ、カツオ、シイラ、タチウオなどを直接見せながら特徴や種類を説明した。
学級委員の田原まなさんは「漁法の説明や実際に魚を見せていただき、ありがとうございました。宇久井の漁業について学ぶことができました」と感謝を述べた。
坊校長は「発展した漁業がこの地域を支えてきた。その歴史などを学んでほしい」と述べた。
同校によると、2年生は3学期、船に乗って定置網の見学を実施するほか、3年生は漁協女性部の協力の下、魚食体験を行うという。
(2021年7月8日付紙面より)
区長会で各種事業を報告 (紀宝町 )
町内14地区と町で組織する紀宝町区長会(会長・辰巳尚鵜殿区長)は6日、同町役場大会議室で定例会を開催。役員改選に伴い、会長に辰巳区長、副会長に鮒田区の東口高士区長を再任した。
各区の区長、役場職員が出席し、西田健町長は「町内でこれまで新型コロナウイルスの感染者がないものの、地域経済にとっても厳しい状況にあり、町としてもできる限り支援をしたい。全国学力テストで、小中学校5教科中3教科で全国平均を超えた。子どもたちは学力やスポーツも頑張ってくれている」とあいさつ。各課の担当職員が町の関連事業などを説明した。
65歳以上の新型コロナウイルスワクチン接種は1日現在、1回目が2701人、2回目は1769人が済ませた。3、4日に720人が集団接種し、1回目接種率は約85%だという。
担当課長は「8月も土、日曜日に集団接種を計画しているが、ワクチン供給量によって設定できないかもしれない」と報告。「接種した人は新型コロナの発症を予防できるとされているが、接種を受けた人から他の人への感染をどの程度予防できるか分からない。接種後も引き続き、手洗い・マスク着用・3密回避などの対策徹底を」と呼び掛けた。
新型コロナウイルス感染症支援事業や第15回紀宝町花火大会の打ち上げ花火中止、町空き家バンク事業、第2次町総合計画、鵜殿保育所建設工事、矢渕中学校大規模改修工事の概要なども伝えた。
(2021年7月8日付紙面より)
扇立祭は時間短縮の上斎行 (熊野速玉大社 )
熊野地方の夏の風物詩として1000年以上の伝統を持つ「扇立祭(おうぎたてまつり)」=14日(水)=を前に、新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)は2日、祭り当日に各殿で開帳する檜扇(ひおうぎ)7握を虫干しのため蔵から出し、ほこりなどを払った。なお、今年の扇立祭はいまだ終息の兆しが見えない新型コロナウイルスの感染状況を鑑み、昨年同様、奉賛諸行事や露店商組合の出店は中止。午後2時に神事を斎行する。檜扇の開帳は3時まで。5時に閉門する。
扇立祭は、神前に立てられた檜扇に神が降臨し、氏子が病気にかからないよう、また五穀につく虫を追い払って豊作を願い始まった。
室町時代の作品と伝わる檜扇は大社を代表する宝物で、現在、日本に18握ある国宝のうち11握が大社に伝わっている。ヒノキの薄い板の木目の美しさを生かしながら彩色、金箔(きんぱく)、銀箔(ぎんぱく)が施されていて「熊野檜扇」と呼ばれている。
祭りで使用されている檜扇7握は、1964(昭和39)年に模写されたもので、本殿用(高さ1・5㍍、幅1・65㍍)は大社先々代の故・上野殖宮司、残り6握の各殿用(高さ0・8㍍、幅1・3㍍)は故・杉本義夫さんが模写し、故・鮒田和往さんが奉製したものとなっている。
濵中孝成禰宜(ねぎ)は「多くの人がワクチンを打っていただいているが世界的に感染者が増えている状況を鑑み、昨年同様に神事のみの斎行とさせていただいた」と説明。「早く例年通り、にぎわう祭りに戻ってほしい」と思いを語った。
(2021年7月3日付紙面より)
エピペン&救急救命講習 (新宮高校 )
新宮市の県立新宮高校(東啓史校長、生徒541人)で6月29日、教職員を対象に、食物アレルギーを想定したエピペン(アドレナリン自己注射薬)講習会と救急救命講習があった。約30人が参加し、実動訓練を通して緊急時にとるべき初期行動を確認した。
同校では、教職員の誰もが緊急時に迅速で正しい行動を取れるよう、毎年講習を実施して知識や技術を身に付けている。
エピペン講習会は、生徒同士が昼食時におかずを交換したことでアレルギー物質を摂取し、全身の複数の臓器に急激なアレルギー反応が現れる「アナフィラキシー」を起こした場合を想定。せきや息苦しさ、腹痛、じんましんといった症状が現れた生徒から申告を受けた教職員らが、緊急時に取るべき行動を記した「アクションカード」と症状を緩和するエピペンの保管場所などを記した「緊急時個人対応カード」を基にチームで対処に当たった。
救急救命講習では、事前に新宮消防本部の講習を受けた防災担当教諭や在職10年目の中堅教諭らが中心となり、心肺蘇生法や自動体外式除細動器(AED)の使用法を指導した。通常の呼吸と死戦期呼吸(心停止直後の人に見られる呼吸に似た動き)の見分け方などを説明し、人形を使った練習ではAEDパッドを貼り付ける際に心臓マッサージが止まらないよう細かくアドバイスをした。
在職3年目の女性教諭は「毎年の訓練がいい復習の機会になっている。近年は人工呼吸よりも心臓マッサージの方が重視されるようになっていることや、AEDを使うときに女子生徒の場合はパーティションを立てるなどの配慮があった方が良いということなど、知識のアップデートにもなった」と話していた。
(2021年7月3日付紙面より)
社明運動強調月間始まる (串本町 )
第71回社会を明るくする運動の強調月間が1日、全国一斉に始まった。同運動串本町推進委員会(委員長・田嶋勝正町長)は県推進委員会委員長・仁坂吉伸県知事のメッセージを読み上げてその趣旨、懇談で喫緊の課題について共有し、1カ月間の活動へと踏み出した。
全ての国民が犯罪や非行の防止やそれら行為に及んだ人の更生について理解を深め、それぞれの立場で力を合わせて犯罪や非行がない安心安全で明るい地域社会を築くことを趣旨とする同運動。7月はその強調月間で、中央、都道府県、市区町村の各推進委員会がそれぞれ啓発事業に取り組み全国規模で趣旨の浸透に努めている。
同町推進委は昨年に続いて今年もコロナ禍の情勢を鑑み、初日恒例の街頭啓発を中止。前述の趣旨と課題の共有を図る形へと置き換えた。田嶋町長と牟婁保護司会串本分会の生熊和道会長、五十川保純副会長、北地稔さん、堀正さん、同町更生保護女性会串本分会の谷口矮文子会長、同古座分会の川名千代美会長、同町民生委員児童委員協議会の山崎巖会長が委員代表として役場本庁町長室で会合に臨み、副委員長の生熊会長がメッセージを読み上げ田嶋町長に伝達する形でその趣旨を共有した。
懇談では田嶋町長が▽県警警察署再編(串本警察署の展望)▽小型ロケット「カイロス」打ち上げの見通し▽現・役場本庁舎解体後の県営住宅(兼津波避難ビル)―などの情報を提供し、これら進展に伴う地域の状況の変化を喫緊の課題として共有した。生熊会長は同運動のキャラバン隊が12日(月)に町内を通過することを事前報告し、情報共有するなどした。
強調月間を迎え、生熊会長は「この運動は7月に強調するが、本来は年間を通して取り組むべきこと。その点を伝えたい」と中止した啓発の代わりとして主張。今期は主に資材掲出による視覚啓発、県主唱「夏の子どもを守る運動」や内閣府主唱「青少年の非行・被害防止全国強調月間」と連携した学校訪問などに取り組むという。
同運動古座川町推進委員会は前日の6月30日に総会を開き、資材掲出や広報車巡回など今期の活動内容を決定。総会前にメッセージの朗読をして趣旨の認識共有を図ったという。
(2021年7月3日付紙面より)
新宮労基がパトロール (県道長井古座線 )
1日から始まった全国安全週間に先駆けて新宮労働基準監督署(中前英人署長)は6月30日、那智勝浦町と串本町をつなぐ県道長井古座線(仮称・八郎山トンネル)の建設現場(中里側)でパトロールを実施した。工事を担当する淺川・堀特定建設工事共同企業体や工事発注者の和歌山県東牟婁振興局らが出席する中、中前署長らが各種点検を行った。
1日から7日(水)までと定められた全国安全週間は、労働災害防止活動の推進を図るとともに、安全に対する意識と職場の安全活動の向上に取り組むもの。2021年度は「持続可能な安全管理 未来へつなぐ安全職場」をスローガンに掲げた。6月中は準備期間となっており、同署では取り組みの一つとして今回のパトロールを実施し、労働災害防止の啓発を行った。
同署によると、県の労働災害発生件数は長期的には減少傾向であり、2020年は前年より2件減とした。しかし、今年5月末現在で速報値・全業種で前年同時期の発生件数を上回っているほか、2月には管内で死亡災害が1件発生しているという。
同企業体が工事概要について、▽長井古座線のバイパスとしてトンネル延長711㍍の施工と路体盛土を行う工事▽工期は昨年9月に着工し、22年5月22日終了予定▽6月30日午前中に沈下・変状防止を目的とするインバートコンクリート工事実施▽この日現在で110㍍の掘削が終了しており、進捗(しんちょく)率は11・4%―などを説明した。
出席者ならび事業者全員がハーネス型安全帯や反射ベスト、電動ファン防じんマスクを着用し、トンネル内外の現場で安全パトロールを行った。
中前署長が「資格取得者による作業や、転落防止の手すり設置、整理整頓などが確認できた。熱中症対策などに注意し、今後も対策に取り組んでいただきたい」と講評。
同企業体の株式会社淺川組の西口伸専務取締役・事業本部長は「竣工(しゅんこう)するまでの間、無事故・労働災害ゼロを達成するために全力で安全に努めたい」と話した。
(2021年7月3日付紙面より)
「願いよとどけ」開催中 (勝浦八幡神社七夕委員会 )
勝浦八幡神社七夕委員会は6月30日から、那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)で初のイベント「七夕 願いよとどけ」を開催している。七夕当日の7日(水)までの間、境内に設置された短冊台に、参拝者が願いを書いた短冊をつるす催しで無料。最終日は髙橋宮司が七夕祭の神事を営むという。同所には同会の上松資弘さんと親交のある歌手で小説家のさだまさしさんが寄せた短冊5枚も飾られている。
同委員会の上松さんが新型コロナウイルス感染症が流行する中、「人が集まるイベントはできないが、人の願いを集める場をつくりたい」との思いから髙橋宮司に相談を持ち掛け実施が決まった。
上松さんはさまざまな協力の下、雨天に強い木製の短冊を550枚作成。短冊裏には髙橋宮司が、「七夕祈願」と筆を入れ神社の印を押して丁寧に仕上げた。今後の継続のためにも、短冊台は鉄製の土台で2基造られた。現在は耐水性の紙で作った飾りを笹に取り付け境内に設置している。
初日は朝から神社を訪れた参拝者らが短冊台近くに設置された机で短冊に願いや夢、悩みなどを記入し、つるしていた。
上松さんは「病気で苦しんだり悩みを抱えている人、目標や夢を持った人など、町内外、老若男女問わず短冊を書いてほしい。この催しが皆さまの心の安らぎやよりどころになってもらえたら」と話している。
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上松さんによると、2011年9月に発生した紀伊半島大水害で同町が大きな被害を受けた際に、テレビ番組で同町のことを心配していたさださんの姿を見た南紀くろしお商工会青年部と、当時青年部長だった上松さんがさださんに手紙を送ったという。翌年11月にチャリティーコンサートが実現し、その後も同町でコンサートが開催されている。
いつも同町のことを気に掛けているというさださんに上松さんが短冊を依頼し、快諾を得た。届いた直筆短冊は机の前に飾られており、催しを終えた数日後にほかの短冊とともに髙橋宮司がおたきあげを行う予定。
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期間中は3密を避け、マスク着用などのコロナ対策を呼び掛けている。午前8時30分~午後5時。7日は午後6時まで。その後、髙橋宮司が神事を執り行う。なお、笹の持ち込みなどは受け付けていないという。問い合わせは勝浦八幡神社(電話0735・52・1646)まで。
(2021年7月1日付紙面より)
7月から取り扱いを開始 (南紀串本観光協会 )
南紀串本観光協会(島野利之会長)が1日から、町独自ロゴ「スペースタウン串本ロゴ」を活用した商材などの取り扱いを始める。第1弾は販売対象の大漁旗Tシャツとロゴ〈単色〉ステッカー、無料で利用できるロゴ〈単色〉スタンプの3種類。今後も順次活用に挑戦して、商材の種類を充実していくという。
第1弾の商材は、町独自ロゴの活用を町とともに考える立場から範例的に進めてきた先行制作の産物。大漁旗Tシャツは背面にデザインをプリントした内容で、色は白と青の2種類がある。サイズはS、M、L、XL、3Lの5種類をそろえ、1着3300円で販売する。受注生産を基本とし、串本事業所(JR串本駅そば)と古座事業所(JR古座駅そば)に置く在庫の範囲内で販売もするが、範囲を超えて購入を希望した場合は追加発注で対応となるため商材引き渡しまで若干の時間(1週間程度)をいただくとしている。
ロゴ〈単色〉ステッカーは長径85㍉の大きさでコーティング仕様。初回作成数は1000枚で、250枚を会員、250枚を関係先、残り500枚を1枚250円で販売する。ロゴ〈単色〉スタンプはステッカーと同じ大きさで、両事業所に設置し記念押印用として無料で使ってもらうという。
宇井晋介事務局長によると、開発中で詳細は示せないが第2弾の商材も近日中に発表予定。商材が地域の盛り上がりの拍車になることを今後に期待している。
これら商材などの問い合わせは同協会串本事業所(電話0735・62・3171)まで。
(2021年7月1日付紙面より)
丹鶴ホールプロモーションチーム「ICOLE」 (新宮市 )
新宮市役所別館で6月29日夜、丹鶴ホールプロモーションチーム「ICOLE(いこれ)」(文化複合施設自主事業実行委員会、髙由香委員長)の会議があった。6人の委員が出席し、10月3日(日)に開館を迎える市文化複合施設「丹鶴ホール」オープニングイヤーに係る自主事業について意見を出し合ったほか、委員会の名称「ICOLE」の発案者である奥野珠々(すず)さん(19)を招き、感謝の思いを込めて花束を贈った。
市は昨年、施設開館を記念したオープニングイヤーとして自主事業を実施していくに当たり、市民や市内在勤の人を対象に委員を募集。演劇やダンス、吹奏楽など、さまざまな文化活動を行う9人が集結し、昨年10月23日の第1回委員会を皮切りにこれまで6回の話し合いを重ねてきた。
これまで自主事業実行委員会(仮称)として活動を行ってきたが、今年の4月から市文化複合施設の愛称募集で次点の優秀賞に輝いた「ICOLE」を委員会の名称として採用する運びとなった。
発案者の奥野さんは当時新宮高校の3年生。施設の愛称募集に当たっては「緩い感じで友達と考えた。新宮弁で、かつおしゃれな感じにしました。愛称募集では残念ながら優秀賞だったけど、こうやって委員会の名前として使っていただけてうれしい」と笑顔で話した。
この日は、12月19日(日)に開催予定の自主事業「こんにちは。丹鶴ホール! みんなでいこれ~」の募集要項やチラシの内容などについての意見交換もあった。
市内の活動団体(サークル・スポーツ・企業・商店街・学生など)にイベントを通じて施設に親しんでもらうことを目的に実施。貸し館事業のPRを含め、施設を楽しく使っていくために共に考えるきっかけづくりにと計画を進めている。
「新宮と言えば…?」を取り入れ、活動の発表や紹介、メンバー募集など、さまざまなPRを行ってもらうという。今後は本番の成功に向けてさらに話し合いを進め、9月に出演者を募集していく予定という。
委員らはイベント企画に当たり「自主的に事業を活用していく一助となれば」と話している。
(2021年7月1日付紙面より)
こどもの運動あそび教室 (紀宝町 )
音楽に合わせて親子で一緒に体を動かす「こどもの運動あそび教室」が6月30日、紀宝町立図書館・子育て支援センター複合施設「紀宝はぐくみの森」活性化センターで初めて開かれた。
子育てする親が、乳幼児期の運動の必要性や心身の発達を正しく理解し、生活習慣を振り返るきっかけにしてもらおうと、町みらい健康課が主催。参加者同士の交流を通して子育てへの不安や悩みを解消し、孤立化を防ぐ狙いもある。
町在住で子育て中の保護者を対象に、今回は5カ月~2歳3カ月の子どもと母親計16組が参加した。講師で運動指導士の仲浩美さんは「正しい姿勢は座骨を意識することが大切」と説明した。
参加者はマットに座り、こどもを抱っこした状態で運動を開始。肩や首、肩甲骨を動かすストレッチをした。小鳥の鳴き声や赤ちゃんの笑い声などリラックスできる音楽が流れる中、親子で手拍子をしたり、肩を回すなどして一緒に運動を楽しんだ。
音楽に合わせてスキンシップを兼ねた運動にも取り組み、仲さんは「2歳くらいまで1日の8割以上がママと一緒。赤ちゃんはママとのスキンシップで心が満たされる」と伝え、年齢に応じた抱っこを紹介した。
次回の教室は11月29日(月)に開催する。
(2021年7月1日付紙面より)