新宮市議選
4月21日22時18分確定【定数15】
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 1,341 | 松畑 玄 | 47 | 無 | 現 |
当 | 1,271 | 上田 勝之 | 53 | 無 | 現 |
当 | 1,163 | 岡﨑 俊樹 | 34 | 無 | 新 |
当 | 1,075 | 久保 智敬 | 61 | 公 | 現 |
当 | 1,053 | 三栗 章史 | 55 | 無 | 元 |
当 | 985 | 大西 強 | 75 | 無 | 現 |
当 | 955 | 竹内 弥生 | 58 | 無 | 新 |
当 | 945 | 榎本 鉄也 | 62 | 公 | 現 |
当 | 909 | 濵田 雅美 | 53 | 無 | 現 |
当 | 904 | 前田 賢一 | 71 | 無 | 現 |
当 | 896 | 東原 伸也 | 53 | 自 | 現 |
当 | 836 | 松本 光生 | 68 | 無 | 現 |
当 | 834 | 福田 讓 | 69 | 無 | 現 |
当 | 769 | 屋敷 満雄 | 72 | 無 | 現 |
当 | 754 | 大坂 一彦 | 55 | 無 | 新 |
752 | 大石 元則 | 64 | 無 | 現 | |
648 | 池田 稔夫 | 50 | 無 | 新 | |
341 | 月輪 匡克 | 51 | 無 | 新 | |
299 | 栗須 政志 | 68 | 無 | 新 |
当日有権者数 24,237人
投票者数 16,905人
無効投票数 174票
投票率 69.75%
礼殿の改修終え奉告祭 (熊野那智大社 )
創建1700年記念境内施設整備事業による改修工事が進む那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で19日、礼殿(幣殿と拝殿)や授与所などの改修工事が終わり、竣工(しゅんこう)奉告祭が営まれた。塗り直された朱塗りの建物とふき替えられた銅板の屋根が輝いた。
同大社の男成宮司をはじめ奉賛会、神社役員、県や町の職員、工事関係者が参列し完成を祝った。
同事業の概要は、礼殿の改修および銅板屋根ふき替え工事、拝殿、鳥居、宝物殿、長生殿、手水(ちょうず)舎などの塗装工事、祈願所、社務所の改修および塗装工事となっている。事業期間は12月31日(火)まで。
礼殿は1941年の建築で、雨漏りなどにより木材の傷みが進んでいたことから、2017年11月に工事着工。重要文化財と同等の改修が施された。改修により本殿を臨む幣殿の扉が開かれ、柱や壁面を朱色などで塗り直した。増築が重ねられ多重構造となっていた授与所の屋根は建築当時に近い形に戻し、軒先を伸ばして雨の日の参拝に配慮した。
男成宮司は「事業は年末まで続きますが、中心施設である拝殿が無事竣工となった。皆さん方や多くの崇敬者のご協力のおかげです」と感謝。「理由は定かではないが、二十数年閉じられていた扉を開けたので、本殿側が見えるようになった。拝殿本来の形かと思います」と話した。
整備事業では引き続き、鳥居や建物の塗装などが進んでおり、同大社別宮・飛瀧(ひろう)神社の祈願所の改修も予定している。
(2019年4月21日付紙面より)
1隻で12本の漁獲など (勝浦地方卸売市場 )
国内有数の生鮮マグロ基地、那智勝浦町の勝浦地方卸売市場でクロマグロが次々と揚がっている。18日のクロマグロの水揚げは計18本。19日には19本揚がり、ひき縄漁で取れた40~60㌔の小物35本の水揚げもあった。
高知県の益丸(19㌧、松島基晴船長)は、勝浦港の約500㌔沖で操業。140~200㌔台のクロマグロ12本を漁獲した。うち6本は1回の操業で取ったという。松島船長は「15年前は20本くらい釣れていた。今年は(クロマグロの)出足は遅かったが、5月の連休明けまで頑張りたい」と話していた。
(2019年4月21日付紙面より)
ブルーム・レセプションパーティー (太地町 )
太地町公民館で19日夜、同町と姉妹都市提携を結んでいるオーストラリア・ブルームからの学生ら13人を歓迎するレセプションパーティーが開かれた。町関係者やホームステイ先のホストファミリーらがもてなし、親睦を深めた。
町教育委員会の宇佐川彰男教育長が「ブルームの皆さまにはしっかりと太地を好きになってもらいたい。今日は町民と歓談して楽しい一日にしてください」とあいさつ。山本真一郎町議会議長の乾杯でパーティーが開始された。用意された食事を取りながら、学生と町民が会話や記念撮影するなど交流を楽しんだ。
学生らが舞台に上がり、日本語で自己紹介。これまでにも太地に訪れている教師のマイケル・レイクさんは「太地町とブルームは大切な関係。この交流が長く続くことを祈っております」と語った。
同町からは「鯨踊り」と寄水青年同志会による獅子舞が披露され、ブルーム一行は「ショットガン」「ソルトウォーターカウボーイ」の2曲を熱唱し、拍手が送られた。
(2019年4月21日付紙面より)
タウンガーデンにこいのぼり
「こどもの日」(5月5日)を前に、新宮市保健センター横の花壇「タウンガーデン」へ一足早くこいのぼりが掲げられた=写真。花壇を管理するボランティアグループ・タウンガーデン(平田裕子代表)が毎年設置しており、6匹が悠々と青空を泳いでいる。
20日に会員とボランティアら約20人が作業をした。午前中に市内から切って運び出した約16㍍の竹に滑車を付け、こいのぼりを掲げた。敷地内にはチドリソウやポピー、ノースポール、モッコウバラ、シレネなど、色とりどりの季節の花が咲いている。平田代表は「四季折々の花と共に、少しでも楽しんでもらえれば」と話していた。
(2019年4月21日付紙面より)
なぎ看護学校で防災講座 (新宮市 )
新宮市蜂伏の県立なぎ看護学校(塩路喜英校長)で17日、全学生対象の防災講座が開かれた。講師に、東牟婁振興局の村上健総務県民課長を招き、「南海トラフ地震について」をテーマに学んだ。
地震や津波などの自然災害発生時の正しい状況判断と対処方を学び、迅速に行動できる能力を身に付けることが目的。同校では、全学生が参加し4月と9月の2回、防災講座および訓練をしている。9月には市消防本部の協力を得て、避難訓練が実施される予定となっている。
村上課長は「いつ来るかは誰にも分からないが南海トラフ地震は必ず来る」、「発生した場合、西日本全体が大きな被害に遭うため、すぐに助けは来ない」、「今のままでは、地震によりたくさんの犠牲者を出してしまう」と危惧。「自助」「共助」「公助」に加え、それぞれの力で確実に準備をしておけば、地震の被害を少なくすることができると話した。
内陸(直下)型、プレート境界(海溝)型の地震発生メカニズムについて説明し、阪神・淡路大震災、新潟県中越沖地震、東日本大震災、熊本地震を取り上げた。それぞれの地震での教訓や浮き上がった問題点などを挙げた。
南海トラフで発生する地震としては、南海、東南海、東海の3地震があり、今年1月現在の研究機関のデータでは、南海トラフを震源とする地震の規模を示すマグニチュード(M)8~9クラスの地震が30年以内に発生する確率は70~80%だと伝えた。3連動地震(M8・7)や南海トラフ巨大地震(M9・1)が発生した場合の震度予測、津波浸水想定などを紹介した。
地震・津波への備えとして、▽家の中の地震対策(家具や電化製品の固定など)▽木造住宅は耐震診断を受ける(不測の場合は補強工事を)▽沿岸部では津波からの避難が最優先(避難ルートをあらかじめ確認しておく)▽少なくとも3日分の食糧と水の準備を▽防災訓練に参加して地域の防災力を高める▽常に気象状況には気を配る▽土砂災害の前兆を見逃さない▽暗くなる前に避難を始める―などと話した。
「自助」として防災情報の入手には、防災わかやまメール配信サービス、和歌山県防災ナビアプリの活用、「共助」として自主防災組織や災害ボランティア活動への参加を呼び掛け、「公助」として緊急避難所の安全レベルに応じた分類、津波災害復興計画に事前策定、避難所運営リーダーの養成などがあると紹介した。
(2019年4月19日付紙面より)
串本町立潮岬中学校(堀靖典校長、生徒50人)が17日、ダンス「これぞオチャヤレ岬節」の練習を始めた。5月19日(日)に開く体育祭に向けた取り組みで、この日は中学生として初挑戦となる1年生15人が潮岬節保存会ダンスチームから、じかに指導を受けながら励んだ。
このダンスは、潮岬節をよさこい調にアレンジした地踊り。同校では体育祭で同保存会による生歌に合わせて踊る形が歴代生徒の伝統になっていて、本年度も1~3年生50人一丸で発表するため事前練習に取り組む。
本年度の1年生は前年度、潮岬小学校学習発表会に向け自発的にこのダンスを覚えて披露しその延長で今年1月の26日にあったイベント「本州最南端の火祭り」の会場で同保存会ダンスチームと共演した経験を持つメンバーぞろい。中学校での発表は初となるため上級生より一足早く練習を始めたが、序盤から一通り踊って振り付けを思い出し、それを本来の形により近づけるためのポイントをはっきりさせながら向上に努めた。
この日は同保存会ダンスチームを代表して通し指導に当たる大橋彩子さんと、サポート役のメンバー計4人が来校して直接指導。序盤の腕振りは壮大な波を表すなど振り付けの意味を紹介し、生徒が覚えている振り付けの表現力向上を促すなどした。
2、3年生は今月25日(木)から練習を始める予定。ゴールデンウイーク後に3学年合同練習、同保存会とのリハーサルをし、体育祭本番で発表する流れとなっている。
他方、潮岬小は運動会で児童一丸(6年生は踊り手とはやし衆に分かれる)、地域参加も歓迎しながら「正調潮岬節」の輪を描くのが伝統になっている。本年度もゴールデンウイーク明けに同保存会の直接指導を受け、5月26日(日)の発表に臨むという。
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■初夏の運動会体育祭日程
串本町と古座川町では合わせて11校が初夏の運動会や体育祭を挙行する。日程は次の通り。
【5月】
■18日(土)
▽串本西中
▽高池小
■19日(日)
▽潮岬中
■25日(土)
▽大島小
▽西向中
▽古座中
■26日(日)
▽潮岬小〈こども園と合同実施〉
▽三尾川(みとがわ)小〈三尾川運動会に参加〉
【6月】
▽串本西小
▽串本小
▽出雲小〈出雲地区協賛〉
(2019年4月19日付紙面より)
町ぐるみで地域支援 (紀宝町 )
紀宝町地域包括支援センターは町社会福祉協議会やボランティアと連携して、地域支援事業を展開している。
在宅医療や介護連携、認知症施策の推進をはじめ、地域とのつながりを目的に鵜殿地区で8日に発足した「かわりない会」への支援などさまざまだ。
その一つが毎月開催する「カフェいっぷく亭」。本年度から町社会福祉協議会が事務局を務めている。
2016年度からスタートした。当初は認知症の人やその家族、専門職、地域住民らが集い、認知症への理解を深め、交流を目的にしていた。
現在は認知症の人に限らず、地域住民の集まりの場と位置付け、奇数月は大里地区、偶数月は鵜殿地区で開いている。
認知症への理解を深める研修を受けた25人で「てまりの会」を結成し、サポーターとしてカフェを運営。毎回、参加者が楽しめる企画を用意している。
サポーターの女性は「毎月内容を考えるのは大変ですが、参加者が楽しんでくれると私たちもうれしい」。各テーブルに人形や花を飾るなど、おもてなしにも気を配っている。
17日には鵜殿地域交流センターで開催した。参加者10人とサポーター16人が集まり、楽しい時間を過ごした。
今回サポーターが用意した企画は「ラケットでボール回し」。バドミントンのラケットを握り、ゴムボールや風船を回し合った。
手のひら体操や百歳体操に取り組んだ他、全員で『おぼろ月夜』『夏は来ぬ』を歌った。テーブルを囲んで温かいコーヒー、お茶を飲みながら家族や地域などの話題で盛り上がった。
同センターでは今後も継続して開催する予定で、「ぜひご参加ください」と呼び掛けている。
(2019年4月19日付紙面より)
全国6市町に支援金 (那智谷遺族会 )
那智勝浦町の那智谷大水害遺族会の岩渕三千生代表が17日、同町役場を訪れ、堀順一郎町長に被災地への支援金などを手渡した。町を通じて全国の被災地に送られる。
昨年9月の総会で、地震や豪雨で被害を受けた全国6市町への被災地支援を決めた。送金額はそれぞれ5万円。遺族会発行の災害記録写真集「紀伊半島大水害」の売上収益の一部を充てた。
写真集と町が製作した啓発用DVD「私たちは忘れない 紀伊半島大水害のこと」も郵送する。
支援先は、災害NGO結(ゆい)の前原土武(とむ)さんのアドバイスにより、那智谷とよく似たケースの被災地区を持つ市や町に決まった。前原さんは被災地でのボランティア活動を全国的に展開しており、那智谷の被災時には3年にわたり支援した。
岩渕代表は「これまでは現場に赴き手渡していたが、町を通すことで役場間の交流も生まれると考えた。復旧、復興に少しでも役に立てたら。次の令和の時代は平穏であってほしい」と話した。
送付先は▽大阪府・茨木市役所(大阪北部地震)▽北海道・厚真町役場(北海道地震)▽福岡県・朝倉市役所(九州北部災害)▽岡山県・倉敷市役所(西日本豪雨災害)▽広島県・坂町役場(同)▽愛媛県・宇和島市役所(同)―となっている。
(2019年4月19日付紙面より)
新宮高校で入学式 (新宮市 )
新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)で5日、入学式があった。178人の新入生が期待と緊張感を胸に高校生活の第一歩を踏み出した。
式で前田校長は新元号である令和の時代と共に高校生活を送ることになるとし、「勉学はもちろん、クラブや生徒会、ボランティア活動など皆さんの多くの夢や希望が詰まっている。一人一人が主体性を持ち、ひた向きに努力し将来に向かって一歩一歩力強く歩んでいくことを期待しています」と式辞。
新入生を代表し、桃井陸翔君は「勉学やクラブ活動などに強い意志を持って取り組み、何事にも積極的に挑戦して精いっぱい学び、努力することを誓います」と宣誓した。
同校振学会の杉浦日出夫会長は桜の木に例え、「皆さんの心の中に根をしっかりと張ってほしい。根を張った桜は倒れません。成長し大きな木になり花を咲かすことができる。土台を固め頑張ってください」。
同窓会の夏山晃一会長は「目標を見つけ、その気になってほしい。その思いを持つとどうするべきか考えるようになる。人間の潜在能力は無限。この高校生活をしっかりと過ごしてください」と祝辞を述べた。
(2019年4月6日付紙面より)
花てまりの会が花壇整備 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の花作りボランティアで構成される「花てまりの会」(おお木博子会長、会員26人)は1日、同町浜ノ宮のシンボルパーク跡地(那智勝浦町海浜公園)にある花壇の手入れを実施した。
昨年12月にチューリップ340球を花壇内の24カ所に分けて植えた。4色のうち、現在はピンクと赤が咲いており、こぼれ種から育ったクリサンセマムと共に見頃を迎えている。
同会は観光客や町を訪れる人たちを花で迎えようとJR紀伊勝浦駅裏や町体育文化会館、漁港の足湯周辺などの花壇の手入れに尽力している。作業日は毎月1、15日の午前8時30分から取り組んでいる。
シンボルパーク跡地では5~6月ごろから夏の花であるマリーゴールドなどを植え、三季に分けて種類の違うものを植えている。
おお木会長は「毎年、同じにならないように工夫して植えている。多くの花で観光客などを出迎えたい。皆さんに見てもらえたら」と話す。また、懸念する点として、大門坂駐車場にある花壇の花をシカが食べ、踏み荒らしてしまう獣害や町内の人目に付きやすいごみ、シンボルパークの利活用などを挙げ、「せっかく多くの方々が町に来てくれるのだから、少しでもきれいして、活性化につなげてほしい」と訴えた。
今後、同会では共に活動をするメンバーの募集や育成も視野に入れ、活動を続けていく方針。
(2019年4月6日付紙面より)
※ おお木博子代表の「おお」は、左側が「羽」の下に「令」、右側が「寛」
高瀬会高瀬地区合同花見会 (古座川町 )
古座川町高瀬に本部を置く社会福祉法人高瀬会(切士桂理事長)が3日、高瀬橋そばで第35回高瀬会・高瀬地区合同花見会を開き、来賓やゲスト、スタッフを含め約160人が花盛りを迎えたソメイヨシノの下で季節を楽しむひとときを過ごした。
同法人最初の施設・特別養護老人ホーム古座川園ができた当時から続く春恒例の催し。夏の盆踊りや秋の運動会などと並んで四季折々の楽しさに親しむ機会として、高瀬地区の高齢者も招待しながら毎年欠かさず開いている。
今年も同橋そばの桜並木沿いにある高瀬会ログハウスを会場にして実施。同法人を代表して切士理事長は新しい元号が令和と決まったことに触れ「その時代は前の時代の人がつくるということを新聞で見たが、確かに昭和は大正の人、平成は昭和の人がつくってきた。令和は平成の人が頑張ってくれるんだろうなと期待している。お日様の下でおいしいお弁当を頂き、楽しい手踊りを見て桜を愛(め)でながら平成を振り返り楽しいひとときを過ごしてほしい」とあいさつ。来賓を代表して同町の仲本耕士副町長はクマノザクラをはじめとするサクラのまち古座川町の自然環境や新しい元号を話題にしつつ「時代は変われど、安心して暮らせる古座川町でありたい。そのための施策に頑張るので、皆さまも日々穏やかに過ごしてほしい」と述べ、同町の巽寿久健康福祉課長や串本町の中田匠福祉課長らも列席して開宴を祝った。
愛でる対象のソメイヨシノは、昨年の台風で1本が倒れて失われたものの残る木は満開の花盛り。強風にあおられ、はらはらと花びらが舞う中、序盤は町内の日本舞踊連「あすま会」と同町婦人団体連絡協議会の有志22人が『さくら音頭』『皆の衆』で踊りの輪を描き、体に覚えのある利用者も輪に加わって一緒に盛り上がった。
中盤以降は花を愛でながら弁当を味わい、カラオケで歌声を響かせるなどの余興を交えて時節柄のソメイヨシノに親しむひとときを過ごした。
(2019年4月6日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の春の例大祭「本宮祭」(13~15日)に向け、同大社敬神婦人会有志5人による、祭りで授与する菊を模した造花「挑花(ちょうばな)」作りが大詰めを迎えている。授かれば無病息災などの御利益があるという縁起物で、祭りまでに約600本を作る。
挑花は直径約15㌢、高さ約60~90㌢。昨年秋ごろから大社氏子総代会が材料集めなどの準備を始め、年明けから婦人会有志たちが花を作っている。赤、白、黄などの紙を花びらや葉の形に切って、接着剤などで貼り付けて完成させる。
この日作業に取り組んだ岡本ミチさん(74)=作業歴約30年=と中道松子さん(89)=同歴約20年=は「挑花は本宮祭になくてはならない物で、どうしても作らなくてはいけない。心を込めて作っています」と制作に対する思いを語り、「誰にでも作れるようだが、そうでもない。根気が必要で、作ってくれる人は貴重な存在です」と話した。
例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)が本宮に鎮座する際に「我を祀るに母神(イザナミノミコト)をも同じく祀れ」と言ったという故事が起源。熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、花を奉じて鼓、笛、旗をもって祭りを営むようになったと社伝に記されている。
15日(月)午後1時からの渡御祭(とぎょさい)で、木箱に無数の挑花を挿して飾った4基がみこしなどと共に真名井社(まないしゃ)を経て、旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで歩く。かつては旧社地での神事が終わると氏子が挑花を奪い合ったが、現在は餅投げの赤餅と引き換えている。
大社氏子総代会の榎本隆文会長(67)は「挑花は本宮大社の例大祭のシンボルの一つ。制作に当たり、協力いただいている皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。例大祭の最後を締める餅まきは15日午後3時ごろです。一人でも多くの人に、縁起物の『挑花』を授かってもらえれば」と話した。
(2019年4月6日付紙面より)
新宮市出身の詩人で小説家の佐藤春夫(1892~1964年)の全集未収録児童文学作品がこのほど新たに見つかった。公益財団法人佐藤春夫記念会の森奈良好理事がインターネットを通して見つけ、複写依頼や購入したもの。童画家、版画家、造本作家の武井武雄(1894~1983年)と共作したものもあり、新宮市立佐藤春夫記念館の辻本雄一館長は「二人が共作していたことは全く把握していなかった」と話している。
発見されたのは▽1937(昭和12)年1月から小学館の「セウガク一年生」「同二年生」に連載された『先生スズメ』の第1、5、6回▽55(昭和30)年の「小学四年生」に掲載の『ヤッコがらすのこと』▽56(昭和31)年に東雲堂から発行された「こどもクラブ創刊号」に掲載の『ジャックと豆の木』―など。その中で『先生スズメ』の第1回と『ジャックと豆の木』の絵を武雄が手掛けている。
春夫は18(大正7)年に小説『田園の憂鬱』、21(大正10)年に詩集『殉情詩集』を世に出して注目を集めた。芥川賞の選考委員を務め、晩年には門人3000人といわれるほどの文学界の大御所になった。武雄は長野県に生まれ、東京美術学校(現東京芸術大学)西洋画科を卒業。18(大正7)年に創刊した児童雑誌「赤い鳥」で童謡や童話という言葉が生まれ、武雄はそれまで童話などの添え物として扱われていた子ども向けの絵を「童画」と命名し、芸術の域にまで高めた。「キンダーブック」「コドモノクニ」をはじめとした児童雑誌の表紙や挿画、29(昭和4)年には自ら創案したおもちゃの「イルフ・トイス」展を開催するなど多岐多彩な分野で活躍した。
二人に交友関係があったのかについては現在不明だが、年齢が近いことや、育った家庭環境が似ていること、武雄の「イルフ・トイス」展と同年に、L・L・L(Love,Laugh and Life)玩具製作所長となった春夫が展覧会を開くなどの共通点から、接点があった可能性も考えられている。
武雄の作品を中心に展示しているイルフ童画館(長野県岡谷市)学芸員の河西見佳さんは「春夫と武雄が共に仕事をしているとは知らず、非常に驚きました」とコメントを寄せている。「『先生スズメ』は絵の輪郭が筆で描かれ、線の擦れを利用した武雄ならではの筆致をみることができます。『ジャックと豆の木』は、戦後から使用しているクレヨンが多用され、鮮やかな配色に感動します」。
作品からは絵に対する武雄の真摯(しんし)な態度が感じられるとし「子供向けだからといって手を抜かず、真摯に創作へ向かう態度は武雄も春夫も同様であり、二人とも読者を年齢で差別しない、一流の作家だったのです。だからこそ、二人は共に仕事をしたのかもしれません。良質な作品からは児童文化に携わる者としての想いをうかがうことができます」。
辻本館長は「『ジャックと豆の木』は叙事詩的な形態をとっていて、暗唱もできるようにと、さながら詩人春夫をほうふつとさせます」と感想を寄せている。
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「熊野新聞」紙面では10日付から佐藤春夫全集未収録の児童文学作品を不定期で連載します。
(2019年4月5日付紙面より)
サ市生徒らが着付けやお茶席体験 (新宮市 )
新宮市の姉妹都市、アメリカ・カリフォルニア州サンタクルーズ市(サ市)から来新している訪問団(生徒11人、引率3人)は2日、同市井の沢の萩原きもの総合学院(萩原真理学院長)で浴衣の着付けとお茶席を体験した。
一行は萩原学院長から浴衣の着方や帯の結び方などの説明を受けて挑戦した。悪戦苦闘する様子もあったが、教わりながら浴衣を着ると、友人たちと写真を撮影し合ったり、鏡の前で姿を確認したりとうれしそうな表情を浮かべていた。
着物姿で記念撮影をした後は茶道の体験があり、同学院で茶道を学ぶ子どもたちがお茶やお菓子を振る舞った。初めて浴衣を着たアマヤ・ルナグラビエルさん(14)は「少し苦しく感じたけど、解放感があった。お茶も和菓子の甘さに引き立てられておいしかったです」。
合気道の経験があるオマール・ドゥリエー君(14)は「浴衣の着心地は快適。新しい経験ができました。剣道などの体験も楽しみにしています」。
萩原学院長は「長年関わらせていただきありがたく、楽しい時間が過ごせました。この体験を楽しみにしてくれていたことを聞きうれしく思います。皆さんの学ぶ姿勢に感心しました。戻った際には体験の素晴らしさを伝えていただければ」と笑顔で話していた。
(2019年4月5日付紙面より)
社殿修理の竣工祭兼ねさくら祭 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顕宮司)境内にある新宮神社の例祭(さくら祭)が3日、同神社本殿修復工事完了の竣工(しゅんこう)祭も兼ねて実施され、約80人が参列した。
新宮神社は明治40年、神社合祀(ごうし)令により、新宮町内にあった18社18柱の祭神を大社境内の金刀比羅(ことひら)宮に合祀したのが始まりで、昭和33年に神門内に移築。最も位の高い、渡御前(わたりごぜん)社の主祭神・神武天皇の例祭に合わせて、毎年4月3日に営まれている。
祭典では、上野宮司による祝詞奏上の後、桜の小枝を髪に挿したみこが、優雅に「浦安の舞」を奉納。上野宮司らに続き、参列者らが桜の枝を玉串として奉奠(ほうてん)した。
祭典の最後には、工事を行った垣下建築と883人の寄付協力者の代表に感謝状が贈られた。
祭典を終え、上野宮司は参拝者らを前に、さくら祭り斎行や新宮神社合祀の理由、修復に至った経緯を説明。新しい日本の国造りが始まる御代(みよ)替わりの年の記念事業として、年明けから修復工事が行われたことを報告した。「日本は素晴らしい元号というものを世界で唯一伝えている国。平成という意味は『平らかで成る』。うれしい、平和、喜び、どうか災害の無いようにとの思いを含めて祈った平和の年ですが、その思いも『令和』という中には込められています。平成から続く平和の祈りも、『令和』として続いていただくように願ってやみません」と話した。
また、午後には竣工奉祝および厄払いの餅まきが行われ、子どもたちのためにお菓子もまかれた。
(2019年4月5日付紙面より)
水害に耐えたソメイヨシノ (新宮市熊野川町 )
新宮市熊野川町相須で2011年の紀伊半島大水害に耐えたソメイヨシノが花盛りを迎えている。木を植えた平岩明さん(81)はこの木を「平岩桜」と名付けた。「みんな流れてしまったが、これだけ生き残った『一本桜』。この花を見るのが毎年の楽しみ」と目を細めた。
サクラは約50年前に平岩さんが熊野川沿いに植えたもので、水害では姿を隠すほどの濁流にのみ込まれた。幹には多数の傷が残っており、平岩さんの妻・アツ子さん(72)は「ここには丸太が引っ掛かっていた」と幹の部分を指した。
水害によって地区はほとんどの家が床上浸水した。平岩さんの家も被害に遭い、裏手から山へと逃げた。明さんは「雨が星みたいに見えた」と当時を振り返る。現在は取り壊した自宅跡地をかさ上げし、新しい家を建てて暮らしている。
サクラを前に「よく咲いてくれた。新しい年号になっても、人間正直に真っすぐに過ごしたい」と話し、隣では水害後に飼い始めたプードル「元気」を抱いたアツ子さんがほほ笑んでいた。
(2019年4月5日付紙面より)
春季ソフトバレー大会 (那智勝浦町体育協会 )
紀南青少年兼ジュニア選手権バド大会
第19回くろしお剣道大会
新宮市商工観光課は7日(日)、同市新宮の旧チャップマン邸の内覧会を開催する。午前9時から午後4時まで施設内を自由に見学できる。19日(金)のオープン後は、建物の観覧や文化イベントの開催などを通して、観光客や市民が交流できる観光施設として活用していく。
旧チャップマン邸は、大正時代を代表する文化人で新宮市名誉市民の西村伊作(1884~1963年)が米国人宣教師のE・N・チャップマンのために設計、1926(大正15)年に建設した洋風建築物。戦後から78(昭和53)年まで旅館「有萬(あるまん)」として使われており、市出身の芥川賞作家・中上健次(1946~92年)が執筆活動をした建物としても知られている。2015(平成27)年に同市に無償譲渡された。築90年以上が経過していたことから老朽化が激しく、市は昨年5月から耐震補強改修工事を進めていた。
改修工事では旅館として利用する際に増築した部分を撤去(1階キッチン部分除く)し、施設利用者、職員共用の多目的トイレを新設。さらに大正時代の建設当時の姿を再現するため、可能な限り既存の部材を修復し再利用したり、空調機器は立ち入り禁止の3階や倉庫などに設置するなど配慮した。
勢古口千賀子・商工観光課長は「建設当時の食器棚など、当時をしのんでもらえれば。観光交流施設として広く楽しんでいただき、新宮の歴史や文化を感じていただきたい」と内覧会参加とオープン後の利用を呼び掛けている。今後は「国の文化財」という付加価値を付けるため、登録有形文化財登録に向け、関係機関などと協議しながら申請を進めていく予定。
7日の内覧会では、午前10時と午後1時30分から、2部制で西村記念館・旧チャップマン邸の会事務局長の西山修司さんによる説明会もある。先着30人。申し込みは不要。駐車場がないため、公共交通機関を利用する。問い合わせは市商工観光課(電話0735・23・3333)まで。
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■旧チャップマン邸利用について(19日から)
開館時間:午前9時~午後5時(貸館利用は午後9時まで)
休館日:月曜日、祝日の翌日、12月29日~1月3日
入館料:無料。会議などのため使用する場合は料金を徴収する。
使用料(1部屋につき):午前9時~午後1時、午後1時~5時=1000円、午後5時~9時=1500円
(2019年4月4日付紙面より)
熊野山禅定林寺で「花まつり」 (那智勝浦町 )
那智勝浦町大野の熊野山禅定林寺(西村祖融住職)で3月30日、お釈迦(しゃか)様の誕生を祝う「花まつり」が開かれ、子どもたちを含め、約60人が参拝した。
同寺が設立されてから毎年恒例の行事で、今年で20回目を迎える。一般には4月8日に営まれるが、地域の人たちが集まりやすいよう休日に開かれている。同寺庭園の花々が咲き誇り、西村住職は「花も楽しんでいってほしい」と話した。
西村住職と西村祖心さんは「法要散華」の儀式で参拝者の頭上に花びらを散らし、参拝者は祭壇の前で手を合わせ、釈迦小像に甘茶を掛けた。
毎年恒例の祖心さん手作りの紙芝居もあった。今年は「かさこじぞう」が披露され、参列者の心を和ませた。
西村住職は「人は悪と仏の二つの心を持っていて、仏の心で日々行動できるよう修行している」と話し、祖心さんは「自分の性格は自分がつくってきたもので、自分で変えられる」と話し、法話の中に多くの教訓が込められていた。
その後、お茶やお菓子の振る舞いがあり、ビンゴゲームや輪投げが催された。
(2019年4月4日付紙面より)
飛雪の滝キャンプ場近くで
紀宝町浅里地区の休耕田でキカラシが見頃を迎えている。
浅里環境美化協議会(尾鼻展央会長)と町が景観づくりと観光誘客を目的にした取り組み。3年前から年間を通じて耕作が行われていない休耕田に景観作物を植え、観光スポットとしてPRしている。
場所は飛雪の滝キャンプ場近く。同協議会が昨年秋に種をまいた。キャンプ場周辺でソメイヨシノが開花し、満開のキカラシと桜を同時に楽しむことができる。
同協議会では「浅里地区は『にほんの里100選』に選出された風光明媚(めいび)な農村であり、飛雪の滝をはじめ、さまざまな観光スポットがある。ぜひ、足を運んでいただき、地区の魅力を知ってください」と呼び掛けている。
毎年、開花を楽しみにしているという地元の女性は「今年もきれいに咲きましたね」と話していた。
(2019年4月4日付紙面より)
選管が街頭啓発 (和歌山県議選 )
投開票が7日(日)に迫った和歌山県議会議員選挙。県選挙管理委員会事務局東牟婁分局(田堀国浩分局長)は3日、串本町串本のAコープVASEOで街頭啓発を行い、買い物客らに投票を呼び掛けた。
職員らが買い物客に期日前や当日の投票を促すために物資を配布し啓発。田堀分局長の代理として共に啓発した東牟婁振興局地域振興部の林俊和副部長は「7日の投票日には棄権することなく、責任ある一票をお願いしたい。18、19歳の方にも積極的に参加していただけたら」と語り、当日の投票が無理な場合は期日前投票も勧めた。
期日前投票は先月30日より受け付けており、2日現在の東牟婁郡選挙区では那智勝浦町1079人、太地町236人、古座川町171人、北山村48人、串本町1232人の計2766人が投票を済ませている。
(2019年4月4日付紙面より)
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