宇久井小で伝統継承活動 (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長、児童155人)で26日、4、5、6年生を対象に「地域伝統文化継承体験活動」があった。宇久井青年会(柴原寛会長)のメンバー5人が講師を務め、児童68人が獅子舞や笛、太鼓に触れ、地域の歴史や文化を学んだ。
地域学習の一環として、児童が地域の伝統や文化を体験し学ぶことで、地域への興味や関わりを自分自身で考え、継承につなげることが目的。
柴原会長は祭りや獅子舞について▽宇久井地区には青年会と秋葉会の獅子舞がある▽青年会は伊勢獅子を学び、ゆっくりとした舞が特徴▽秋葉会は串本町の古座獅子の流れであり、速さと元気の良い舞▽宇久井神社例大祭はいつから始まったのか詳細は不明▽江戸時代には巨大地震による津波のため100年間、祭りが途絶えた―などと説明した。
続いて、例大祭前日に町内を巡り実施する「地下(じげ)まわし」の演目を披露。迫力ある華麗な舞に児童は大きな拍手を送った。
児童は獅子舞、笛、太鼓の三つのグループに分かれ、基本の舞や太鼓や笛を実際に演奏するなど各体験を楽しんだ。
最後はメンバーが宇久井地区の場所や歴史が歌詞に盛り込まれた「宇久井音頭」を披露した。
児童は「笛を吹くのが難しかった」「初めて太鼓をたたいたが楽しかった」などの感想を述べ、全員で「宇久井の伝統を教えてくれて、ありがとうございました」と感謝を述べた。
自身も同小在学時に校内で両団体の獅子舞に感動し入会したという柴原会長は「先人たちが伝え守ってきた歴史や文化が宇久井地区にもあるということを知ってほしい。そしてこの宇久井をもっと好きになっていただけたら」と語った。
芝﨑校長は「本来は全学年に体験してほしかったが、新型コロナの感染防止のために人数を減らす形となった。子どもたち自身にさまざまな考えを持っていただき、文化をつなげてもらいたい」と話した。
(2020年11月29日付紙面より)
中里区民らが供養 (那智勝浦町 )
那智勝浦町中里区の原見の谷にある通称「一本木の地蔵さん」がこのほど、区民の手によってきれいに磨かれ、ほこらも新設された。
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「今まではお参りする場所も狭かった。大雨や台風が来るとお地蔵さんが水につかってしまい、かわいそうだった」―。
そう話すのは同区在住の太田平悟(ひらのり)さんだ。太田さんによると、これまでは地蔵のほこらが低く、設置の向きも違ったため、地元以外には知られていなかったという。
過去に同地蔵のために普請をしてきた人々に続き、太田さんも行動に移した。地蔵や手水鉢(ちょうずばち)のコケやさまざまな汚れをきれいに洗い流し、ほこらの向きを変えた。さらに元々あった土台を用いた上で参拝しやすいようにほこらを高くし屋根も新設した。
社の破風板(はふいた)などに取り付けられる飾り板の懸魚(げぎょ)をほこらに付けてはと同区の生駒善一さんが提案し、新しい屋根に懸魚が取り付けられた。
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熊野古道の一つで串本町田原と那智勝浦町を結ぶ「八郎峠」付近に同地蔵がある。生駒さんや大江淑允(よしちか)さんらによると、区民はこれまで古道周辺の区有林や町有林の手入れなどに取り組んできた。作業の集合場所は必ず「一本木の地蔵さん」だったという。
前述の新設の際にきれいになった手水鉢には「奉再建地蔵」「みぎはやまみち」「ひだりはこざみち」の文字があり、左面には「願主 孫治郎」、右面には「文政5年正月」の文字があった。さらに奥の四角い石の台座には「奉 再建地蔵」、左面には「明治32年正月 世話人 大野辰平 畑中繁松」と確認できた。
地蔵は子どもを抱き、けさ懸け姿で10枚以上のハスの葉と思われる円形の台座石と一体に彫られた精巧なつくりとなっている。
同区によると、地蔵本体は200年以上前に設置されたもので、1822(文政5)年に孫治郎氏が手水鉢を再建。その77年後の1899(明治32)年に大野氏と畑中氏が世話人となり、台座石と石積みのほこらを再建したのではと推察しているという。
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ほこらの新設に伴い、区民や関係者など40人が集まり、地蔵に手を合わせ供養を行った。
「なちかつ古道を守る会」の太田耕二代表も参列し、八郎峠が昔の田原串本方面への主要な街道であったことなど、古道の詳細を説明。区役員の太田憲男さんが地蔵の詳細を話した。
現在、上田原と中里をつなぐ道路の工事が行われているが、供養の際は2事業者も作業を止め、参列した。上田原区の杉本百生区長から田原側の工事の進捗状況について報告があったという。
なお、同区の大江敏之さんらが毎年、紅葉を楽しみにしているモミジの木が工事現場にあったことから今後の所在を懸念していたが、現在は地蔵近くに移植されたため区民一同、喜んでいるという。
大江清一区長は「お地蔵さんの形状からすると昔、古道を歩いていた子どもが行き倒れたのを供養するために作られたのだと思う。太田平悟さんの思いや行動は本当にありがたいです」と語った。
(2020年11月29日付紙面より)
第6期災害ボラコ養成講座 (紀宝町 )
第6期紀宝町災害ボランティアコーディネーター養成講座の最終講座が24日、町福祉センターであり、受講生9人と災害ボランティアコーディネーターら27人が災害ボランティアセンター(ボラセン)設置訓練に取り組んだ。
2月から始まった全6回の講座で、これまで避難生活における新型コロナウイルス対策、災害医療の課題、町の風水害タイムラインなどを学んできた。
今回の設置訓練では、県内で初めて「災害ボランティアセンター受付・ボランティア保険Web加入システム」を活用した。QRコードを通して事前登録すると、システムを採用した被災地の災害ボラセンでの受け付けがスムーズに行えるという。
町災害ボランティアコーディネーター連絡会の久原章作会長が「災害状況をボランティアセンターで説明し、資材を貸し出して現場に派遣する」と流れを説明し、「コーディネーターはニーズとボランティアのベストマッチングを考えることが大切」と伝えた。
震度7の巨大地震が発生した2日後に災害ボラセンを設置したとの想定で開始。受講生が新型コロナに対応した受付や加入システム、マッチング、資材貸し出しなどの担当業務を経験した。
終了後は、5回以上受講した全9人に修了証を交付した。今後、同コーディネーターに登録するという。
(2020年11月29日付紙面より)
尾﨑酒造で初搾り (新宮市 )
熊野地方唯一の地酒メーカー、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)で新酒の仕込み作業が本格化している。来年4月初旬までに一升瓶で約8万本を造る予定で、正月用の太平洋しぼりたて生原酒、大吟醸、純米酒など約30種類の銘柄になる。
同社は紀伊半島の和歌山県田辺市以南から三重県松阪市周辺までの間で唯一、本州最南端の蔵元。6代目の尾﨑社長(76)が「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と1880(明治13)年から140年の伝統を守っている。
熊野川の伏流水や地元産「コシヒカリ」を使用するなど、地元「熊野」にこだわった酒造りを続けており、新宮出身の文豪・佐藤春夫や中上健次も愛飲していたことで知られている。代表銘柄「本醸造太平洋」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年2年連続の最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。仕込みは先月25日から始まり、杜氏(とうじ)を務める小林武司さん(46)らがタンクに入ったもろみを櫂(かい)でかき混ぜる「櫂入れ作業」などに取り組んでいる。
27日には初搾りが行われた。出来上がったもろみを機械に入れて酒かすと清酒に分離。清酒を利き猪口(ちょこ)にすくい、色や不純物の有無などの品質を確認した。新酒は「太平洋」の搾りたて生原酒として12月中旬に店頭に並ぶ予定となっている。
小林さんは「温度管理が難しかったですが、ちゃんとおいしくできており安心しました。今年もすっきりとした味わいに仕上がりました」。尾﨑社長は「今年は新型コロナウイルスの影響から外出してお酒を飲むことが少なくなったと思う。制限が多い中ではありますが、お正月には自宅で新酒を味わってもらえれば」と話していた。
(2020年11月29日付紙面より)
那智中バレー部が町長訪問 (那智勝浦町 )
県軟連東牟婁支部学童部新人大会
太地町役場議場で17日、町立太地中学校(山田貴也校長)の3年生による恒例の中学生議会(模擬議会)が開かれた。生徒は各自の目線で町の課題などをまとめ、本会議さながらの鋭い一般質問を行った。
同校によると、今回は議員や議長は立候補によって決定。新型コロナウイルス感染拡大の影響から準備期間も短かったという。
議長は磯崎咲良さん、副議長は山下なぎささんの2人が務めた。浪花晟秀(せいしゅう)君、關杏珠(あんず)さん、岩口怜生(れお)君、脊古宗昌(ときまさ)君、森本愛美さん、奥村汐莉さん、東純平君、脊古颯羅(さら)さん、小濱晟暉(てるき)君の9人が議員として一般質問に臨んだ。
三軒一高町長は暮らしやすい町づくりを目指し、現在16年目に突入した長期計画を説明。長きにわたりクジラと関わっていることに触れ、「令和のわれわれは学術的にクジラを利用し、クジラの学術研究都市をつくる。皆さんが将来、誇れる理想の町をつくるために頑張っていきたい」とあいさつした。
模擬議会では議長と副議長が交代しながら円滑な議会運営に努めた。議員役の生徒からは「新設される太地駅に売店を設置しては」「避難場所への誘導看板の設置状況」などの質問が挙がった。
対して当局は「現時点で、売店の設置スペースはない。将来的には駅前広場の整備を行い、無料駐車場の設置やコンビニの誘致を考えている」「地図の付いた看板で提示するのは一つの方法だと思う。検討していきたい」と答弁した。
議長を務めた磯崎さんは「緊張した。今日を通して実際の議会がどのように進められているか知ることができた。町政に興味が湧きました」。
議員役の浪花君は「町長さんとお話ができ、良い経験になった。町がより良くなるために皆さんが努力されていることを学べた」と語った。
この日は同じく中学生議会(未来議会)を実施する橋本市の教育委員会が視察に訪れた。
(2020年11月20日付紙面より)
はまゆう・こども園でラグビー体験 (新宮市 )
新宮市の保育所型認定こども園「はまゆう・こども園」(遅越拓郎園長)で18日、本年度最初のラグビー体験があった。新宮ラグビーフットボールクラブ(鈴木雄一代表)の林英明さんらメンバー3人が来園し、4、5歳児24人にルールや魅力などを伝え、ゲームなどをして楽しいひとときを過ごした。
同クラブは県立新宮高校ラグビー部OB会が中心となって活動。体験を通じてボールに触れ、ラグビーの魅力などを知ってもらおうと昨年度から実施している。
体験を前に、林さんは実演を交えながら「ラグビーでは後にいる人にパスを出す」「前方にボールを落とさない」など、競技やルールを説明。子どもたちはかけっこで体をほぐすと、2グループに分かれてメンバーからパスを受けたボールを抱えてゴールまで運ぶ「トライ」やボールを守るために片手で相手を突き放す「ハンドオフ」に挑戦した。
後半にはラグビーのルールを取り入れた鬼ごっこもあり、決められた枠内を駆け回り「めっちゃ楽しい」などの声が上がり、盛り上がりを見せた。
林さんは「昨年のラグビーワールドカップのことを知っている子どもたちも多く、少しずつ浸透していると感じた。新型コロナウイルスの感染状況次第ですが、今後もラグビーおよびスポーツを好きになってもらえるよう、継続して活動していければ」と話していた。
(2020年11月20日付紙面より)
明神小6年生遠隔授業で (古座川町 )
古座川町立明神小学校(速水和美校長)の6年生3人が16日、和歌山大学による遠隔授業に参加した。
同校は本年度、和歌山大学教職大学院が実施する小規模校教育実習の受け入れに協力し9日から20日まで院生2人を迎えている。その縁で大学とつながる授業ができないかと要望したところ、和大も応えて実現の挑戦が始まった。
串本古座高校地域協議会が和大と連携して取り組む「和大オンラインくろしお塾」の企画者・豊田充崇教授が橋渡し役となり、児童が今学んでいる事柄に合わせて内容を計画。適任者の此松昌彦教授ら教授陣と6年生をウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」でつないで授業ができる環境を整えた。
授業のテーマは「理科・大地のつくりと変化」。此松教授は『地学博士』として6年生と接し、オンライン上の橋渡し役は元教諭の貴志年秀特任教授が担当した。
お互いに自己紹介をして、児童が地学関係で最近勉強したことや地層を作る実験で気付いたことを報告。3人は町内の6年生合同で地質見学に臨んだ時に観察したフェニックス褶曲や橋杭岩、タービダイト(和深海岸)、さらし首層について写真を交えながら紹介し、「タービダイトはどうやってできたのか」「さらし首層に露出する岩はどうして丸いのか」などを此松教授と一緒に考えて疑問を解消するなどした。
直接授業には関わらなかったが和大側は此松教授のゼミ生も同席。豊田教授によると、児童がどのように関心や疑問を抱くかを考える糸口を探ったという。互いに利のあるこの授業には明神小で実習に臨む院生2人も立ち会い、豊田教授と共に進行を支えた。
コロナ禍により現在オンライン講義が主流になっている和大。そのピークとなる時間帯での実施は通信が安定せず内容の全てを実施できなかったが、児童の理解を深める成果はあったと豊田教授は分析。「県南部は和大から遠い分接する機会が少ないが、この方法なら貢献ができる」と実感を語り、通信の安定化など克服すべき課題も見据えて手法の確立に意欲を見せていた。
(2020年11月20日付紙面より)
来年のえと「丑」の色紙 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で来年のえと「辛丑(かのとうし)」の色紙作りがピークを迎えた。男成宮司が直筆で1枚ずつ、色紙に「不屈」の文字を書き添えている。今週中に1300枚を完成させる予定。
色紙には勇ましい黒い牛と初日を配した那智の滝が描かれており、8月に原画が完成した。
同社によると、穏やかなイメージのある牛だが、てこでも動かないような忍耐強さは不屈の精神に通じると解説。新型コロナウイルス感染拡大の現在においても困難にめげずに頑張っていこうという願いが込められているという。
この日は毎月18日に営まれる権現講祭の後に作業に取り掛かった。男成宮司が文字を書き入れた色紙に巫女(みこ)が社印を押して仕上げた。
男成宮司は「今年は厳しい年だったが、治療や体制も当初よりは進んできたと思う。来年はコロナを乗り越え克服して、今まで通りの世の中になるように切に願っています」と語った。
発送および社頭での授与は12月上旬から。1枚2000円。送料は2枚以下600円、3枚以上は1200円。申し込みは、はがき、またはFAXで受け付けている。〒649―5301 那智勝浦町那智山1、熊野那智大社(FAX0735・55・0643)。
(2020年11月20日付紙面より)
課題探究ポスター発表会 (新宮高校 )
新宮市の県立新宮高校(前田成穂校長)で17日、「合同課題探究ポスター発表会」(榎本泰雅実行委員長)が開かれた。1、2年生349人がグループごとに設定したテーマで、「総合的な探究の時間」に取り組んだ調査・研究の内容を発表し、質問に答えた。
日常生活や社会に目を向けたときに出てくる疑問や関心に基づいて自ら課題を設定し、情報収集や分析を通じて問題解決に取り組み、明らかになった考えや意見を表現する力を培うことが目的。課題に対する調査や考察に加え、2年生は論文作成も行う。
発表会は、学年を超えた聞く人との質疑応答を通じて新たな観点や課題の発見、自分が導き出した結論の見直しにつなげるとともに、コミュニケーション能力を高める狙いもある。今年は84グループが3部に分かれ、各ブースで模造紙にまとめた内容を発表した。
オープニングセレモニーで榎本実行委員長は「今日まで、それぞれの課題に向かって取り組んできた。特に1年生は調査や考察が難しく、うまくいかなかったこともあったと思う。発表では全力を尽くし、これまでの調査結果や考えたことを最大限活用して頑張りましょう」とあいさつ。
生徒たちは「夜きちんと眠れていますか?~授業中にせまる睡魔のヒミツ~」など日常生活から着想を得た疑問や、「新宮市の観光名所とコロナ対策」といった新型コロナウイルス禍中の社会問題、「自然を壊すマイクロプラスチック」などの環境問題を取り上げ、テーマ設定の理由や立てた仮説、調査や考察の過程を説明し、結論について議論する中で互いに知識を深めていた。
(2020年11月19日付紙面より)
PTA連絡協議会が臨時役員会 (新宮市 )
新宮市立緑丘中学校で17日夜、新宮市PTA連絡協議会(市P連、金田有史会長)臨時役員会が開かれた。市内5小学校と5中学校、10校の校長・教頭、教職員らが出席。「県立高等学校の今後の在り方」について、各校育友会の声を集結し意見交換を行った。
県教委は、「現在29ある県立高校(全日制)の数を、今後15年で3分の2となる20校程度とするのが適正」などとした「きのくに教育審議会」の答申を受け、各地域から寄せられた意見を基に再編整備実施プログラムを作成していくと方向性を示している。
新宮、新翔の両校統合も視野に入れた和歌山県立高校の再編問題。この日の会議には▽三輪崎小▽光洋中▽熊野川小▽熊野川中▽高田小・中▽神倉小▽緑丘中▽王子ヶ浜小▽城南中―が参加。各校が保護者らへのアンケートなどで集約した意見を報告。オブザーバーとして県立みくまの支援学校も意見を提出した。
市P連はこの日の報告内容と「もう少し時間をかけて詳しい情報を開示しながら進めていってほしい」などといった多数意見を再度集約。26日(木)に行われる懇談会で県教委に提出する予定。
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■各校育友会から寄せられた意見(一部)
▽学びなおし学科やオンラインを伴う通信制、紀南地方ならではの海洋関係の学科や自然学科、グローバル科、少人数で特色のある学科も設置してほしい
▽英会話授業、ICT教育が充実した学科が必要
▽総合学科を残し、県外からも広く募集できるようにしてほしい
▽クラブ部員が少ないので分校(別校舎)になってもクラブは合体したほうがいい
▽新宮高校は伝統を守ってほしい
▽紀北(和歌山市)を中心に話は進んでいる。紀南の地域性などの声は届きにくい現状かと
▽概要に「高校の活力や多様化が低下」「高校の魅力が低下」とあるが、県教委は地域や学校に責任転嫁しているように感じる
▽子どもたちの環境の変化が大きい。子どもたちの声を聞いてほしい
▽校風などになじめない生徒のためにも分校として学級を残す必要があると考える
▽学校が減ることによって1クラスの人数が増えて教育の質が低下するようなことがあってはならない
▽遠方から通学する生徒に対する通学費や寮費などの支援を
▽学力の向上やパソコンなどの資格取得の支援に力を入れてほしい
▽地元に根差した学科(農林・水産・観光)を
▽2校を存続してほしい
▽就職につながるクラスも残してほしい
▽プール、実験施設、宿泊施設など、両校の生徒が有効に活用できるようにしてあげてほしい
▽スクールバスを保有し、生徒の送迎や部活練習の移動に利用してほしい
▽専門科を作って地元に就職して人が残るようなことも考えてほしい
▽働く場所が限られている。看護・介護・保育など専門的な学科の設置を
▽高校に支援学級を設置したり、高校と特別支援学校の中間のような学校があったらいい
(2020年11月19日付紙面より)
紀宝町民児協の11月定例会
紀宝町民生委員児童委員協議会(濵口啓会長)の11月定例会が17日、町福祉センターであった。委員約30人が参加し、津本地区自主防災会と町防災対策室の取り組みを通して、コロナ禍における防災対策を学んだ。
津本自主防災会は2011(平成23)年9月の紀伊半島大水害を契機に、翌年4月に発足。14(平成26)年に避難所の津本防災センターが完成し、防災チャレンジ大運動会や訓練など防災の拠点として活用しているという。
町防災対策室の鈴木大司さんは、新型コロナウイルスに対応した避難所のレイアウトや運営について「密になりにくい場所に受付を設け、体温計、消毒液を設置する。受付要員はマスクを必ず着用する」と説明。マスク、使い捨てゴム手袋、手指消毒液、除菌シートなど衣装ケースにまとめた備品を紹介。避難所で活用できるパーティション、簡易ベッドを組み立てた。
前回の意見交換会であった「タイムライン運用時の民生委員の行動」について濵口会長は「地域によって実情が違う。タイムラインが発動したら、高齢者に早めの避難や縁故避難などを呼び掛けてもらえれば」と伝えた。また、町に対し「タイムライン始動を防災無線で放送してほしい」と改めて要望した。
(2020年11月19日付紙面より)
「祝ドラフト2位」懸垂幕掲示 (新宮市 )
新宮市、市体育協会、市スポーツ少年団本部は18日、市庁舎にプロ野球ドラフト会議で広島東洋カープから2位指名を受け、入団が決まった新宮市出身の森浦大輔投手の活躍を願い、応援懸垂幕を掲げた。来年1月31日(日)まで掲示される予定。
森浦投手は現在、天理大学4年生。最速148㌔のストレートとスライダー、チェンジアップ、カーブを武器とする左腕だ。
緑丘中学校では野球部に所属。3年生の時に和歌山県大会で優勝し、近畿大会に出場した。名門・天理高校に進み1年の夏からベンチ入り。2年で「春の選抜」に出場し、甲子園のマウンドに立った。甲子園には春夏の連続出場を果たした。
天理大では1年の春からリーグ戦に出場し、5戦3勝、防御率0・92でMVPを獲得。秋には最多の5勝をマークし、MVPと最優秀投手を受賞している。
森浦投手の今後の活躍に対し、田岡実千年市長は「新宮市出身の森浦大輔選手が広島東洋カープから2位指名を受けたことは、市としましても本当に喜ばしいことであり、当地方の子どもたちにとっても大きな目標になったと思います。厳しいプロの世界と聞きますが、森浦選手の1軍でのご活躍に地元新宮市から精いっぱいのエールを送ります」とコメントを寄せている。
(2020年11月19日付紙面より)
「世界津波の日」前に合同訓練 (新宮警察署など )
新宮警察署(小畑博昭署長)は4日、「世界津波の日」(11月5日)を前に、新宮市三輪崎の新宮港第3・4号岸壁で防災関係機関と協力し大規模地震災害対応訓練を実施した。新宮・串本警察署、串本海上保安署、新宮市、市消防本部、株式会社POSの5機関から44人が参加。大規模災害に対する連携強化を図った。
「世界津波の日」は2015(平成27)年12月に国連総会で制定。安政元(1854)年11月5日に、安政南海地震による津波が現在の和歌山県広川町を襲った際、濱口梧陵が稲むらに火をつけ、津波から逃げ遅れた村人を高台へ導いて多くの人の命を救った逸話「稲むらの火」にちなんでいる。
合同訓練は、南海トラフ巨大地震などの大規模災害の発生に際し、迅速かつ的確な災害警備活動を行うことを目的に実施。県警本部警備課や機動隊、警察航空隊、海上保安署、新宮警察署がドローン協定を結んでいる株式会社POS(堀哲也社長)ら関係機関の連携体制を再確認した。
この日は、同日午前5時、和歌山県南方沖で震源の深さ約10㌔、マグニチュード8・7と推定される地震が発生、新宮市内では震度6強の揺れが観測され、県内全域に大津波警報が発令したと仮定し訓練を実施した。
地震発生から5時間後の午前10時現在、市内の沿岸地域は津波により壊滅状態で内陸部でも大規模な土砂崩れが発生。主要幹線道路である国道42号、168号も寸断され、陸路による応援や本部員などの応援も見込めない状況にあるが、海上についてはかろうじて船舶などの航行が可能であると想定した。
現地指揮所を立ち上げた警察署員らは市職員に対し防災相互通信用無線機により無線通話を実施。合流した市職員と情報の共有を行った。POS所有のドローンが情報収集を行い、串本海上保安署の巡視艇「むろづき」が串本町から現地に串本署員を海上輸送。警察、市消防本部は倒壊家屋や事故車両でそれぞれ救助訓練を行った。
訓練開始に当たり、田岡実千年市長は「世界津波の日を迎えるに当たり関係機関の相互の連携強化を図ることを目的に実施される訓練は、地域の関係機関の連携がこれまで以上に強化され住民の安心安全につながるものと確信している」とあいさつ。
訓練後、小畑署長は「それぞれの訓練が実践的で有意義なものとなった。近年、防災・減災を目的とした災害への備えへの重要性・必要性が高まる中、訓練を通じてその一助とすることができた」と講評。「山青し、海青し、緑豊かな新宮・東牟婁地方の安全安心の確保はわれわれの使命。今後も各機関の協力関係を維持し連携強化を」と呼び掛けた。
(2020年11月5日付紙面より)
いきいきサロン三四朗発足 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦三区と四区が中心となって立ち上げた「いきいきサロン三四朗」がこのほど、1回目となるサロンを同町勝浦のコミュニティ消防センターで開いた。36人が参加し、防災の豆知識や感染症について学んだ。
町が数年前から地域づくりのために勉強会を開いており、参加した四区住民で同サロンのメンバーが自らの区にもサロンの必要性を実感。三区も加わり、仲間づくりや健康づくりのためにいきいきサロンの発足に至ったという。
同サロンでは開催する区にかかわらず、会場まで歩いて来られる住民なら誰でも参加可能としている。新型コロナウイルス感染拡大防止のため当面は講話などが主となるが、状況が落ち着けば全員での食事なども検討しているという。
船出となる当日は六区の住民も参加した。会員らは検温や消毒、換気、マスクの着用といった新型コロナウイルス対策を強化し実践した。
同サロン役員で防災士の藤社和美さんが「防災のおはなし」を講演。▽防災バッグは自身が持つことのできる量にし避難を優先する▽津波の避難について▽家具の固定の重要性や補助▽通電火災防止のため感震ブレーカー設置▽自治体の情報収集をしっかり行う▽避難者カードの作成―などのポイントを話した。
藤社さんは「防災面も含め、地域のつながりを広げ深めるきっかけになってくれれば」と話した。
続いて、町福祉課の保健師と管理栄養士が「感染症のおはなし」と題し、コロナの対応におけるかかりつけ医の役割や、免疫力を高めるための栄養素や食事について講演した。
同サロンメンバーで三区の福祉委員でもある武内美津子さんは「皆さんが休憩時におしゃべりに花を咲かせている姿を見て望んでいた光景だと実感した。良いスタートを切れたと思う」。
松本一良代表は「昔からの近所付き合いを取り戻したい。地域間で互いの情報を共有し、交流を深めるツールにしていただければ」と語った。
サロンは年間10回を計画しており、次回は26日(木)を予定している。
(2020年11月5日付紙面より)
鈴木知事と大畑町長が対談 (御浜町 )
鈴木英敬知事と御浜町の大畑覚町長による「1対1対談」が2日、御浜町役場くろしおホールであった。対談を前に、同町阿田和の防風林で侵食、枯死の現状を視察した鈴木知事は「防風保安林の根本が侵食されている。今後も建設土砂を利用した養浜を進めたい。堤防整備は阿田和地区海岸の無堤防区間786㍍のうち、本年度末には700㍍が完成する予定。残る86㍍は令和4年度中の完成を目指す。残る2・7㌔は順次整備を進めていきたい」と述べた。
1対1対談は、市町の具体的な課題を知事と市町長がオープンな場で議論し、課題解決に向けて一歩でも前に進めることが目的。同町議会議員と藤根正典、谷川孝栄両県議らが傍聴した。
大畑町長は、美しい海岸線と雄大な太平洋を望める七里御浜海岸の砂利量が年々減少していると危惧。「七里御浜海岸を観光資源として活用したい」と伝えた上で「塩害により広範囲にわたって防風保安林が枯死していることから、県からも三重森林管理署に伐採と植樹の働き掛けをしていただき、保安林の保全、整備に努めてもらいたい」と求めた。
地域の中核病院である紀南病院の経営改善を取り上げた大畑町長は、「県南部の医療を安定的に維持しながら、コロナ禍のような緊急時にも柔軟に対応するため、病院経営の安定化、医師、看護師の確保も積極的にご支援を」と訴えた。鈴木知事は「紀南病院の機能維持ができるよう、医師の確保に取り組んでいきたい。勤務環境の改善に向けて医療機関と連携したい」とし、国への働き掛けも行うとした。
町の基幹産業「ミカン」について大畑町長は、1987(昭和62)年をピークに年間約2万6000㌧あった生産量は昨年度、ピーク時の3分の1以下に減少したとし、産地再生への支援を求めた。
鈴木知事は「構造的問題、国内外への販路拡大、リスク対策、スマート技術の活用を柱にしてミカン産業の再生を図っていきたい」と述べた。
(2020年11月5日付紙面より)
2代目「きのくに」竣工式 (和歌山県 )
県が2日、和歌山東漁業協同組合串本本所で漁業調査船「きのくに〈2代目〉」の竣工(しゅんこう)式を開いた。
2代目は初代よりわずかに大きくなり、時代相応の最新鋭機器を装備。恩恵を受ける漁業従事者を代表して、県漁業協同組合連合会の木下𠮷雄代表理事会長は「新しい『きのくに』がさらに力を発揮することに期待したい」と祝辞を寄せて喜んだ。
この船は串本町にある県水産試験場(岩橋恵洋場長)が運用する船舶の一つ。海洋観測や主要魚種の資源調査、魚群探知による漁況予測をして漁業従事者に情報を提供しているほか、2013(平成25)年度からは紀伊半島沖におけるメタンハイドレート(MH)の賦存状況調査も展開している。
1902(明治35)年設置で100年以上の歴史を持つ同試験場はこれまでに木造船「きい」、FRP船「わかやま」、鋼船「きのくに〈初代〉」を漁業調査船として運用。新造の「きのくに〈2代目〉」は通算4隻目となる。鋼船で全長34・89㍍、総トン数108㌧、1300馬力の主機関を有し速力12㌩(=時速約22㌔)で航海する。
内部の調査環境としてドライとウエットに対応した各研究室があり、初代になかった主な装備として▽海洋データ処理システム(船上から陸上へリアルタイムでデータを送信)▽Aフレーム(船体後方のクレーン)▽海底地形探査装置〈新規漁場開発やMH調査での使用を想定〉―を装備している。建造費は12億3618万円。新潟造船株式会社製で、竣工日は今年8月31日となっている。
約2カ月を経て祝う形となった竣工式には仁坂吉伸知事をはじめとする関係者約50人が出席。仁坂知事は現在の漁業調査船が担う二つの目的を解説して「和歌山県の未来を開くと信じている」とあいさつし、来賓を代表して県議会の濱口太史副議長が岸本健議長の祝辞を代読、木下会長が直面する漁場の苦境を打破する活躍を期して祝った。
乗組員6人の紹介を経て、岩橋場長が「和歌山県における漁業調査船の役割」、東京海洋大学の青山千春准教授が「魚群探知機でメタハイを見つけよう!」と題して講演。岩橋場長は前述した四つに新規漁場の開発を加えた形で当面の役割を果たすとしたほか、過日実施の宇宙シンポジウムで話題に上がった人工衛星と現地情報の連動による海洋資源管理も近未来の役割として想定。青山准教授はMH調査でしていることを解説し、今後の調査を加速するため漁業従事者が魚探でメタンプルームを捉えたときの情報提供(そのときの魚探の画面を位置情報込みで撮影し、同試験場に画像データを提供)をこの機に呼び掛けた。
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この日は荷さばき場北側に「きのくに〈2代目〉」を停泊させて内覧会も実施。仁坂知事、濱口副議長、木下会長、青山准教授に地元の田嶋勝正町長を加えた5人でテープカットをし、以降数人組で順次内部見学をするなどした。
県水産試験場によると、「きのくに〈2代目〉」は現在試験運用中で、来年には本運用を始める方向で機能習熟に努めている。初代はインターネット公有財産売却システム(通称・官公庁オークション)にかけ、名乗りを上げた事業者と現在交渉中だという。
(2020年11月5日付紙面より)
県小学生秋季陸上競技選手権大会
卓球・野球・ソフトテニス
新宮市観光地魅力アップ協議会(会長=山本大輔・市観光協会事務局長)は10月31日、同市池田の「Shingu Guest House奏」で「めはり寿司作りモニター体験」を開催した。インターネット上で会議などが行える「Zoom(ズーム)」で同市の姉妹都市である宮城県名取市をつなぎ、オンラインでめはりずしの作り方をレクチャーした。
催しは姉妹都市間の交流を深めるとともに、新宮市の食文化や魅力を名取市に広く知ってもらうことが目的。名取市では事前に広報などで募り、申し込んだ市民が参加した。
新宮市熊野川町の「かあちゃんの店」代表の竹田愛子さんが講師を、司会は社会人落語家の熊野家三九郎さんが務めた。佐野保育所に通う岡本天翔(かける)君も参加した。
名取市から新宮市商工観光課に派遣されている齊藤裕美さんが「4月からこちらへ来て半年が経過しました。こちらでは楽しく過ごさせていただいております」とあいさつした。
竹田さんは▽葉を洗い、茎を切り分ける▽秘伝のたれを葉や刻んだ茎になじませる―などのポイントを伝え実演。参加した10組はモニター越しに郷土料理の歴史を学びながら、手順通りに作った。
試食では名取市の参加者が「すごくおいしい」「塩加減もちょうどいい」などと笑顔で語り、自作のめはりずしに舌鼓を打った。
その後は質疑応答や交流の時間が設けられた。齊藤さんは参加者に対し、めはりずしや新宮市の情報などを会員制交流サイト(SNS)で発信してほしいと呼び掛けた。
市観光協会の里中陽互会長は「今後も互いの文化を発信し合えたらありがたい」。
山本会長は「今日の皆さまの笑顔を見て、やって良かったと思う。第2回、3回をオンラインを通して実施したい」と締めくくった。
(2020年11月1日付紙面より)
11月は「差別をなくする強調月間」 (新宮市 )
和歌山県では、全ての人権が尊重される社会の実現を目指し、11月を「同和運動推進月間」、11月11日から12月10日を「人権を考える強調月間」と定めている。新宮市では、11月を「差別をなくする強調月間」とし、部落差別をはじめさまざまな人権問題の早期解決を図る取り組みを実施。強調月間を目前に控えた10月30日、市庁舎では「広げよう やさしい心と 思いやり」と書かれた懸垂幕が掲げられ、庁舎を囲むようにして月間を周知するのぼりが掲揚された。
市では、国に先駆けて2015(平成27)年に「新宮市部落差別をはじめあらゆる差別の撤廃に関する条例」を制定。人権相談所の設置や市民向け人権講演会、全体職員向け研修会の実施などの取り組みを進めている。
強調月間では毎年、市人権尊重委員会(会長・田岡実千年市長)が街頭啓発を実施し、人権意識の醸成を呼び掛ける機会としているが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から街頭啓発は中止。毎年発行している市内の小中学校から児童生徒らの人権作文を集めた人権尊重文集「春を呼ぼう」は、本年度中の発行を予定している。
強調月間に伴い、市では「人権問題の解決には一人一人が問題を正しく知ることが大切。市民一人一人の尊厳と人権が尊重された差別のないまちの実現に向け、家庭で、職場で、地域で、この機会に改めて考えてみてください」と呼び掛けている。
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■人権啓発DVDの貸し出しなども
市人権政策課では、全ての人の人権が尊重される社会の実現に向け、人権DVDの貸し出しや人権学習会への講師の派遣を行っている。約80本におよぶDVDの一覧は市ホームページ(https://www.city.shingu.lg.jp)で見ることができる。DVDや講師派遣の問い合わせは同課(電話0735・23・3359)まで。
(2020年11月1日付紙面より)
太地こども園と南紀園 (太地町 )
太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)は10月30日、玄関前の駐車場でハロウィーンごっこをした。隣接する特別養護老人ホーム南紀園(金田健治園長)の入居者や職員ら60人もフェンス越しに観賞に訪れ、園児68人のダンスやファッションショーを楽しんだ。
太地こども園と南紀園は毎月交流をしていたが、本年度は新型コロナウイルス感染症の影響で中止していた。今回は、「せっかく仮装をするのだから、南紀園の高齢者たちにも楽しんでほしい」と太地こども園が提案して実現した。
園児たちは教職員が手作りしたサテンの衣装を身に着け、「おばけのバケちゃま」などのダンスを披露。入居者たちも手を振ったり拍手をしたりして応えた。ファッションショーの後は、南紀園からお菓子とジュースのプレゼントがあった。
金田園長は「外出もままならず、ストレスがたまりがちだった入居者さんたちも、子どもたちの元気な姿を見て、いい気分転換になったのでは」と話していた。
(2020年11月1日付紙面より)
通園らっこの園児ら潮岬で (串本町 )
串本町上野山にある社会福祉法人いなほ福祉会の児童発達支援事業所「通園らっこ」(榎本郁美園長)の2~5歳児とその家族が10月27日、潮岬にある串本さつまいも会の体験農園でサツマイモ掘りに取り組んだ。
この畑は、サイパンイモから得る特産品「なんたん蜜姫」のPRを目的として開かれている場所。近年は口コミで体験の裾野を広げていて、同園はJA紀南串本支所に勤める嶋本勝信さんの紹介で今年から体験提供を受けている。
6月半ばに園児が先生や嶋本さん、串本さつまいも会の柴田明夫会長と一緒にサイパンイモの苗約90本を植え、以降は嶋本さんが草引きなどの中間管理。4カ月を経て待望の収穫時期を迎え、同園は火曜日午前定例の親子保育に合わせて芋掘りをする計画を立てて畑へ赴いた。
この日は園児13人が芋掘りにちなんだ絵本などの読み聞かせで気分を高め、嶋本さんがイモのつるを刈り払った後にスコップや手でサツマイモを掘り出した。小ぶりだが形のいいサツマイモが次々に集まり、絵本に出てくるような鈴なりにイモがついた株を上手に掘り出して注目される園児も。収穫したサツマイモは園用と家庭用に分け、園用は給食や5歳児の料理体験の食材として味わうという。
榎本園長は今年の提供に感謝し、来年以降もこの場所で体験させてもらえればと期待。嶋本さんは今回の親子保育での体験が串本の特産品「なんたん蜜姫」を知ってもらうきっかけにもなればと願い、園から希望があれば応えたいと歩み寄りながら今年の栽培を締めくくった。園児は芋掘りの後、畑の近隣で親子一緒に散歩も楽しんで園舎へと戻った。
(2020年11月1日付紙面より)
高校サッカー和歌山大会
新宮警察署防犯学童軟式野球大会 (新宮市 )