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2023年03月30日
1 大江作品のメモ書き見つかる
 中上健次、直筆の考察  (新宮市 )

 新宮市名誉市民で芥川賞作家の中上健次(1946~92年)の直筆のメモ書きがこのほど、新たに見つかった。メモ書きは、かつて仕事場として使用していた那智勝浦町のマンションの書斎から発見。大江健三郎(1935~2023年)の著書「死者の奢り・飼育」(新潮社、1959年)の文庫本に挟まれており、本には直筆で傍線やメモも書き込まれている。

 川端康成に次ぐ、日本人として2人目のノーベル賞作家・大江健三郎。3月3日、老衰のため逝去した。中上の初期の作品は大江作品の影響を色濃く受けており、大江に対する愛憎半ばする思いは、エッセー「ジン=イーヨーの変容―大江健三郎論ノート」にも顕著に表れている。生前には対談「多様化する現代文学」も行われており、「新潮」80年1月号にその内容が掲載されている。

 このたび見つかったメモは、第39回芥川賞作品「飼育」についてのもので、大江のシュルレアリスム(超現実主義)や隠喩表現などに言及。89年8月に東京都千代田区有楽町で行われた講演「初期の大江健三郎―『飼育』を中心に」のために書き込まれたものと考えられる。

 講演会では中上が同様に影響を受けたウィリアム・フォークナー(1897~1962年)との類似性や、実験的試みの効果などに触れ「実に信頼できる、現代文学の敵に立ち向かう強力な同僚である」とまとめている(「中上健次発言集成6」より)。

 なお、大江の逝去を受け、市立図書館では現在追悼コーナーを設けるとともに、中上健次コーナーでメモ書き(コピー)の展示を行っている。

(2023年3月30日付紙面より)

大江健三郎の「飼育」に対する中上健次直筆のメモが見つかった
傍線とメモが書き込まれた文庫本も
2023年03月30日
2 交通安全への意識高めて
 新入学児らにランドセルカバー贈呈  (交通安全協会新宮支部 )

 和歌山県交通安全協会新宮支部の田中肇支部長らは28日、新宮市役所を訪れ、速水盛康教育長に新入学児童194人(小学校5校187人、支援学校1校7人)分の交通安全ランドセルカバーを、福本良英・健康福祉部長に市内11の幼稚園や保育所、保育園などの新入園児193人分の巾着袋を贈った。

 毎年、春の全国交通安全運動期間を前に行われている事業で、新生活を迎える児童・園児や保護者、ドライバーの交通安全意識の高揚を図るとともに、子どもたちの健やかな成長を願って贈呈している。なお、購入費は、同協会に入会している会員の交通安全協会費などを活用している。

 田中支部長は「今年も贈呈できて喜んでいる。このランドセルカバーをまちで見かけたら登校に慣れていない新入生だと意識して、より一層の安全運転を心がけてほしい」。

 速水教育長と福本部長は、贈呈に感謝を示し「命につながる車の暴走事故もニュースで報じられている。(ランドセルカバーは)ドライバーへの一つの啓発になるとともに、社会全体で子どもを守っていく意識の高揚にもつながる」。「子どもたちが笑顔でランドセルカバーを身に着けている姿を見て、交通安全を意識していただければ」とそれぞれ語った。

 なお、今後は那智勝浦町や太地町、田辺市本宮町、北山村、古座川町、串本町への贈呈も予定している。

(2023年3月30日付紙面より)

田中肇支部長(中央)から速水盛康教育長(右)と福本良英・健康福祉部長にランドセルカバーと巾着袋が贈られた=28日、新宮市役所
2023年03月30日
3 たくましく、美しく「平岩桜」
 水害耐えたソメイヨシノ開花  (新宮市熊野川町 )

 熊野地方を中心に甚大な被害を及ぼした「紀伊半島大水害」(2011年)から今年で12年。濁流により傷つきながらも当時の水害に耐えた熊野川町相須のソメイヨシノが、今年も花の盛りを迎えている。

 12年前の8月25日、マリアナ諸島の西の海上で発生した大型の台風12号は、紀伊半島を中心に記録的な豪雨を降らせた。熊野川の氾濫で多くの家屋が浸水。幹線道路が寸断され、山間部で多くの土砂災害が発生した。

 50年以上前に桜の木を植えたのは平岩明さん(85)。同地区では、水害によりほとんどの家が浸水した。平岩さんの家も被害に遭った。裏手から山へと逃げ、以降8カ月にわたり仮設住宅での生活を余儀なくされた。現在は取り壊した自宅跡地をかさ上げし、新しい家を建てて暮らしている。

 桜の木の幹には、濁流にのみ込まれた時に付いた痛々しい傷跡が残る。しかし、水害を生き抜き、毎年たくましく花を付ける一本桜を、平岩さんは「平岩桜」と名付けた。

 28日現在、桜は満開。「見事なもんや。花見酒したら最高やろね」と平岩さん。「今年も立派に咲いてくれた。もう思い残すことはないよ」。そう言って笑顔を見せた。

(2023年3月30日付紙面より)

「平岩桜」が今年も花の盛りを迎えた=28日、新宮市熊野川町
2023年03月30日
4 小学校3、中学校1と結論
 教育環境整備審議会が答申  (串本町 )

 串本町教育環境整備審議会(山本誠士会長、委員10人)が27日、教育委員会の諮問「串本町立小中学校の統合再編について」に対する答申を潮﨑伸彦教育長へ伝達した。

 旧串本町と旧古座町の合併から17年が経過し、教委は合併翌年の2006年11月に受け、統合再編の指針としてきた「串本町教育環境整備について」の答申内容を時代相応に更新するために各小中学校区などから委員を人選して同審議会を立ち上げ。昨年9月30日付で前述した諮問を行い、同審議会は月1回の頻度で会議や書面審査を重ね、これまでの統合再編の経過や町立小中学校の現況、将来の児童生徒数の推計や文部科学省の統合再編の指針などを情報共有した上で意見を交わし合い、結論を目指してきた。

 諮問をするに当たり教委は、教育力の適正な水準を維持し格差のない教育を求めて小中学校の統合再編について答申してほしいと希望。同審議会は、小学校は旧串本町域2校・旧古座町域1校、中学校は現串本町域で1校とすることが望ましいが、早期の統合再編を求めるものではないと結論を固めた。その具体的検討に当たっては▽児童生徒や保護者の意見を尊重し地域の合意形成に努めること▽通学による児童生徒の身体的負担を軽減する施策を講じること▽中学校においては成長期における新たな出会いや気付きによる社会性・人間性の向上を目指すことに重点を置くべき▽古座中について古座川町教育委員会と十分な協議を行う必要がある―といった意見も付して答申書をまとめ、伝達するに至った。

 答申を受けた教委は今月28日付で、諮問書と答申書の原文を町公式ホームページ上で公開。濵地弘貴教育次長によると、委員はそれぞれに意見を持って会議などに臨んだがその中で主体の児童生徒にとって何が最良かを考えて今回の答申の内容に至ったという。

(2023年3月30日付紙面より)

答申書を伝達する山本誠士会長(右)=27日、串本町役場本庁舎(同町提供)
2023年03月30日
5 グリーンティアーズがV
 軟式野球部「第8回大会」  (那智勝浦町体育協会 )
2023年03月30日
6 植地さん(男子)、水上さん(女子)が栄冠 那智勝浦町老ク連親善グラウンドゴルフ大会 
2023年03月30日
7 明るく楽しく竹刀振る
 三輪崎剣道クラブが体験会  (新宮市 )
2023年03月30日
8 近大新宮が初出場で優勝
 サッカー「フレッシュマンリーグ」  
2023年03月30日
9 基本方針に基づき施策など説明 地域公共交通活性化協議会 (新宮市)
2023年03月30日
10 おしゃべり会が屋外で交流  高津気のハクモクレン楽しむ  (那智勝浦町 )
2023年03月30日
11 自信を持って1年生に  太地こども園で17人卒園  (太地町 )
2023年03月30日
12 トルコ義援金寄託申し出  洋菓子店セ・ラ・セゾン  (串本町 )
2023年03月30日
13 第1回定例会一般質問③  串本町議会  
2023年03月30日
14 絵本の世界、夢中で見入る  とよたさんの読み聞かせ  (紀宝町 )
2023年03月30日
15 副町長に林源次郎氏  4月1日付で辞令交付  (御浜町 )
2023年03月30日
16 高見さん、真砂さんが優勝  3年ぶりグラウンドゴルフ大会  (紀宝町老連合 )
2023年03月30日
17 ボランティアで脳トレを  きぼらんせが研修会  (紀宝町 )
2023年03月30日
18 消印で打ち上げ応援  図柄にロケットと名所  (浦神郵便局 )
2023年03月28日
19 殺処分ゼロを目指し祈る
 慰霊碑前で犬・猫を供養する会  (紀南狂犬病予防連 )

 紀南狂犬病予防連絡会(代表=山本泰司・うぐい動物病院長)は24日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局内、北側駐車場にある慰霊碑前で「犬・猫を供養する会」を開いた。市内外から参列者が訪れ、動物たちの冥福を祈って慰霊碑に花を供え、手を合わせた。

 同会は保健所や新宮・東牟婁の6市町村、動物病院でつくる団体。「犬・猫を供養する会」は、人間社会の中でやむなく保健所に引き取られ、最終的に処分されることとなった犬、猫の霊を慰めるため、例年春の彼岸時に営まれている。慰霊碑は2005年に建立され、犬・猫をはじめとする動物を慰霊するための恒久的なシンボルとしての役割を担っている。

 今年も式典は、新型コロナウイルス感染の観点からあいさつなどを中止とし祭壇を設置。各個人で参拝する形式を取った。22年度(2月末現在)に新宮保健所と串本支所に収容された犬は10匹(前年比2匹増)、猫は62匹(前年比28匹減)だった。殺処分ゼロを目指す和歌山県では▽安易な引き取りは行わない▽地域猫対策の推進▽譲渡頭数を増やす―などの施策を展開しており、ミルクボランティア、一時預かりボランティア、譲渡ボランティアを随時募集している。

 同保健所衛生環境課の應田学主任は「年々、少なくなっているとはいえ、処分されてしまう動物がいる。今後も尊い命を少しでも多く救えるよう努力し、いつか殺処分ゼロの状況になってもらえれば」と話していた。

 各ボランティアなどに関する問い合わせは同保健所(電話0735・21・9631)まで。

(2023年3月28日付紙面より)

慰霊碑に手を合わせる参列者=24日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局
2023年03月28日
20 設置範囲縮小し点灯始まる
 佐田地内のちょうちん飾り  (古座川町 )

 古座川町佐田地内で24日、ちょうちん飾りの点灯が始まった。ソメイヨシノの開花に合わせた恒例の趣向で、点灯時間は午後6時~9時。設置期間は散り終わるまでとしている。

 七川ダム湖畔はダム完成以降の段階的な苗木の植樹により3000本規模のサクラ名所へと成長。1990年には日本のさくら名所100選の一つに選ばれ、今も花が咲く時期には多くの見物客が訪れるところとなっている。

 ちょうちんの飾り付けは、来る人に風情よく花盛りを楽しんでもらおうと考えた佐田区が飾り始めたのがきっかけ。長らく開花時期限定の趣向として続けてきたが年々区内の人口減や高齢化が進み、イベント「桜まつり」を開く実行委員会のつながりで若手が担い手の不足を補うようになり現在は同委員会が趣向を受け継ぐ形で主導している。

 この日は同実行委員会事務局の町地域振興課と観光協会や七川ふるさとづくり協議会の若手や、要領を引き継ぐ区民計10人が作業に参加した。近年まで経年劣化に伴う資材不足(特に電球、ちょうちんは旧第三銀行〈現三十三銀行〉の寄贈により不足緩和)のため点灯を一つ飛ばしにして設置範囲を保ってきたが、往時の明るさがないなどの課題があり昨年に続いて今年も設置範囲を縮小。佐田駐在所~同協議会事務所(旧夏目商店)間の国道371号沿い約150㍍と駐車場やトイレがある桜の広場の芝地外周約150㍍とし、限りある電球を集中させる照度優先の形とした。

 この場所のソメイヨシノは同日現在、咲き始め~五分咲きの段階。風情を帯びた咲き進みを間近に見る区民は「月末~4月第1週末が見頃になりそうだ」と話し、その瞬間を心待ちにしている。

 桜の広場を会場とするイベント「桜まつり」は実施の有無を判断する時期に新型コロナウイルス感染拡大第8波の情勢があり今年も中止となっている。設置期間中、おおじゃの森駐車場の芝生広場では2店舗が出店を希望(1店舗は4月1~2日に出店予定、1店舗は不定期出店予定)しているという。問い合わせは同課(電話0735・67・7901)まで。

(2023年3月28日付紙面より)

桜の広場の芝地外周にちょうちんを飾り付ける若手ら=24日、古座川町佐田
2023年03月28日
21 「自分らしく表現する」
 NeRuさんが思い語る  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立図書館で25日、同町在住のNeRu(中村彩音)さんによるトークイベント「自分らしく表現する」が開催された。NeRuさんは、自身が作った紙芝居を読み、これまでの活動や取り組みについて語った。また、現在、絵本の原画展も同館で開催されている。30日(木)まで。

 日本各地を旅しながら、多くの人と出会ってきたNeRuさん。人はそれぞれ価値観や生き方が違うという思いを込め、絵本「わたしのいろ」「ながれぼし」を制作した。

 NeRuさんが町立勝浦小学校在学時代、校長などを務めていた岡田秀洋教育長は「ある日のテレビニュースでNeRuさんのことを知り、中村さんであることが分かった。NeRuさんはいろいろな人生を歩んできたのだと思う。今日は楽しみにしている」とあいさつ。

 紙芝居を披露したNeRuさんは「わたしのいろ」について、相手を認め、個性を認め合うことがテーマであると解説。「ながれぼし」は、自分自身との対話の大切さや自分自身を認めることがテーマであるとした。

 今年高校を卒業したNeRuさんは、人との出会いやその土地の文化伝統を知るために、これまでも多くの旅に行っているとし「一歩、外に出るだけで、当たり前が当たり前じゃないことに気付く。旅を重ねることで、自分の視野が広がる。多くの人との出会いは、価値観をアップデートさせてくれる」と述べた。

 旅や生活を通して、差別や自殺、生きづらさを抱えている人の存在に違和感や苦しさを覚えたとし「人と人の違いの大切さ」などを伝えるために活動しているとした。

 高校2年生当時に一人旅をした岩手県で、紙芝居を用いて地域の歴史・文化を伝える男性と出会い、心を打たれたという。その後、自身も紙芝居を用いて表現していくことを決意。聴覚に障害を持つ人にも、思いを伝えたいと考え、絵本の作成に至ったとした。

 また、自身のプライドの高さや失敗が嫌で、人に頼ることもできなかった過去があったと説明。恩師の存在や母の「心の喜ぶことをしなさい」という言葉から「強い人は素直な人。自分の心の声に素直に従える人になりたい」と考え方が変化したことを報告した。

 国内でも病気で苦しむ人やカミングアウトのために勇気がいる人など、多くの問題があるとし「生きづらさを解決するために考えてきたが、まだ見つからない。みんなが生きやすい世界になるためには、相手の個性を受け入れ、自分らしく表現することが大切。そうなれば、自分らしくいるために勇気はいらなくなる。優しい世界になってくれるように信じて、理想を描きながら活動を続けていきます」と抱負を述べた。

(2023年3月28日付紙面より)

心を込めて紙芝居を読むNeRuさん=25日、那智勝浦町立図書館
NeRuさんの言葉に耳を傾ける来場者
2023年03月28日
22 早くも田植え始まる
 東海地方有数の早場米の産地  (紀宝町 )

 紀宝町大里で27日、早くも田植えがあった。同町神内の中西和益さん(75)が30㌃の田んぼに早場米のアキタコマチを植えた。

 同町は東海地方有数の早場米の産地で、毎年お盆前に新米が食べられるよう、県内の他地域に先駆けて3月下旬に田植えを行っている。JA伊勢三重南紀地区管内では中西さんら2人が約1㌶の田んぼで栽培を続け、昨年は6㌧を出荷した。

 この日は朝から作業に取り組み、田園風景に苗を植える機械の音が鳴り響いていた。中西さんは「昨年は満足のいく収穫量だった。今年も期待している」と話していた。稲刈りは7月下旬を予定しており、昨年並みの収穫量を目指している。

 お盆前の8月上旬にはJA各店舗やファーマーズマーケット「ほほえみかん」で新米を販売する予定。

(2023年3月28日付紙面より)

早場米の田植えをする中西和益さん=27日、紀宝町大里
2023年03月28日
23 災害復旧、歩道ともに完了  串本町串本地内ののり面崩土  (国道42号 )
2023年03月28日
24 第1回定例会一般質問①  串本町議会  
2023年03月28日
25 太地町の人事異動   
2023年03月28日
26 部落差別解消への展望  神原文子さんが講話  (和歌山県 )
2023年03月28日
27 物語の世界に夢中  蓬莱体育館で生涯学習演劇会  (新宮市 )
2023年03月28日
28 教職員の異動発表㊦ 和歌山県教育委員会 
2023年03月28日
29 半年後の仕上がり楽しみに  三重県産大豆でみそ作り  
2023年03月28日
30 高見さん、杉本さんが優勝  讃寿会グラウンドゴルフ大会  (紀宝町 )
2023年03月28日
31 色とりどり春の花咲く  「もんきりあそび」体験  (紀宝町 )
2023年03月28日
32 18組が自慢の歌声披露  新宮市で「NHKのど自慢」  
2023年03月28日
33 お悔やみ情報
  
2023年03月18日
34 602人が喜びの春
 県立高校で合格発表  (和歌山・三重 )

 和歌山県と三重県の県立高校で17日、一般入学試験の合格発表があった。本紙エリアの和歌山県側は新宮高校、新翔高校、串本古座高校の3校で計380人が、三重県側は木本高校と紀南高校で計222人が喜びの春を迎え、憧れの高校生活に期待を寄せていた。

 両県ともに所定の時間に一斉に、合格者の受験番号が掲示板へ張り出された。緊張した面持ちで発表を待っていた受験生たちは、自分の受験番号を見つけると友人や教職員らと喜びを分かち、携帯電話で家族へ報告していた。新型コロナウイルスの感染拡大防止を考え合格者番号は、受験生や中学校関係者用のホームページにも掲載された。

  □     □

■和歌山県



 和歌山県側の各校の合格者数は、新宮高校全日制200(定員200)人、同校定時制5(同40)人、新翔高校85(同120)人、串本古座高校90(同120)人だった。

 新宮高校に合格した下里中出身の小谷鳳菜さん(15)は「しっかり勉強してきたので、結果が出てうれしい。勉強も運動も両方頑張って、高校生活を楽しみたい」。新翔高校に合格した宇久井中出身の堀希優さん(15)は「最高です! 新しい友達をたくさんつくって勉強も頑張る高校生活にしたい」。

 串本古座高校に合格した串本中出身の山本秀斗さん(15)は「受かってよかった。中学校の先生に感謝したい。高校ではしっかり勉強して、自分がしたい仕事に向かっていけるよう努力したい」と話した。

 定員に満たなかった学校の追募集の出願は24日(金)に受け付け、学力検査は28日(火)、合格発表は30日(木)に行う。

  □     □

■三重県



 三重県立木本高校と紀南高校は、後期選抜と内定通知した前期選抜の合格者を合わせて発表した。木本高校は全日制普通科(定員120人)に101人、総合学科(同40人)に39人、定時制普通科(同40人)に4人、紀南高校は普通科(同80人)に78人が合格した。

(2023年3月18日付紙面より)

自分の番号を見つけて歓喜=17日、新宮高校
合格者で集まり記念撮影=17日、新翔高校
手をたたき合格を喜ぶ=17日、串本古座高校
2023年03月18日
35 フーイエン省訪問団が来県
 堀町長らが那智大社を案内  (那智勝浦町 )

 ベトナム社会主義共和国フーイエン省から、フーイエン省訪問団が13、14の両日に来県し、那智勝浦町や太地町などを視察した。13日は約30人の団員たちが、那智勝浦町の熊野那智大社を訪れ、堀順一郎町長らが案内した。

 フーイエン省は、マグロや温泉、サンゴ礁、世界遺産があり、ベトナム最東端の省だ。マグロはアメリカやヨーロッパに輸出されているが、ブランド力が弱いことから、日本企業と協力(持続可能なマグロ漁)し、ブランド力の構築と日本市場への輸出を目的に今回の視察に至ったという。

 訪問団は、国会議員で省共産党のファム・ダイ・ズオン書記長を団長とし、各企業の関係などで構成される。

 この日一行は、和歌山県国際課の職員や同町職員らと共に、同町築地のにぎわい市場と株式会社ヤマサ𦚰口水産を視察。その後、那智山を訪れた。

 熊野那智大社では、正式参拝を行い、巫女(みこ)による「那智の瀧舞」の奉納後、玉串をささげた。男成洋三宮司が本殿などを案内した。

 堀町長が、那智山青岸渡寺や境内から見える那智の滝について説明した。堀町長は「本町ではすでにベトナム人の方が活躍されている。フーイエン省もマグロと温泉が有名と聞き、共通する点を感じる。今後も交流を深め、ビジネスパートナーとなれれば」と話していた。

 ズオン書記長は「那智山は景観がとても良い。町の人々も親切で歓迎してくれてありがたい。今回の訪日は、マグロに関係する事業のパートナーを探すことが大きな目的。にぎわい市場でマグロ漁について話を聞き、経済的なポテンシャルを感じた。ぜひ、ベトナムに来てほしい。和歌山県とのつながりを強化し、生かしていきたい」と語った。

 一行はその後、太地町立くじらの博物館を見学。翌14日は、串本町なども視察した。

(2023年3月18日付紙面より)

正式参拝を行った=13日、那智勝浦町の熊野那智大社
フーイエン省訪問団の皆さん(和歌山県提供)
2023年03月18日
36 消防団活動への理解に感謝
 2事業所に表示証交付  (新宮市 )

 新宮市消防本部(垣内一男消防長)は16日、同所で消防団協力事業所表示証の交付式を実施した。垣内消防長が、㈲仮屋商会(同市三輪崎)の仮屋幹代表取締役と、SWS西日本㈱新宮工場(同市佐野)の瀧谷浩一さん(下地康浩工場長の代理)に認定証を交付した。

 消防団協力事業所表示は、消防団活動に協力している事業所に対し、社会的貢献の証しとして表示証を交付する制度。事業所の活動を広く社会にアピールするとともに、消防団員の活動に対しより理解を深めてもらうことなどを目的に2017年6月に導入した。

 表示証の表示有効期間は原則2年間。現在、上記2社と、南紀プロパンガス㈱(同市清水元)、熊野観光開発㈱(同市熊野川町)の計4社が協力事業所となっている。

 交付式には垣内消防長はじめ幹部職員、中谷健兒団長らが出席した。垣内消防長は「日頃から市民の生命、身体、財産を災害から保護し、地域防災の中核として重要な役割を担っている消防団員の存在を企業として認めていただいていることは、大変ありがたい限り」と感謝。

 「今後も消防団入団促進や組織強化などさらなる発展に向けて取り組んでいきたい」と述べ、消防団活動や防災活動へのさらなる協力を呼びかけた。

 3人の職員が市消防団に所属している仮屋商会は、2018年、21年に続き3回目の交付。「引き続き、地元のために協力していきたい」。

 初めて交付を受けたSWSの瀧谷さんは「職員2人が佐野分団と高田分団に所属している。新宮市に拠点を構えて31年目。少しでも地域の安全に寄与できれば」と話していた。

 同制度の認定基準は従業員2人以上が入団していることなど。問い合わせは同本部庶務課(電話0735・21・0119)まで。

(2023年3月18日付紙面より)

消防団協力事業所表示証交付式が行われた=16日、新宮市消防本部
2023年03月18日
37 137人乗せて新宮港へ
 東海大学海洋調査研修船「望星丸」  

 新宮市三輪崎の新宮港第4岸壁に17日、東海大学海洋調査研修船「望星丸」が入港した。同大学連合後援会員や平安衣装をまとった女性らが小旗などを手に研修団を出迎えた。同船は同日、同港に停泊。18日に出港する。

 同大学が所有する、海洋調査研修船「望星丸」(全長87・98㍍、幅12・8㍍、2174国際総トン)は、1962年に日本初の開設となった海洋学部の海洋実習および調査・観測のほか、学園全体としての海外研修航海、地域社会の青少年に対する海洋思想の普及活動を目的として航行している。

 毎年、同大学、東海大学短期大学部、東海大学医療技術短期大学の在学生を対象に、異文化理解や環境保護、協調性の大切さなどを実践的に学んでもらうことを目的とした海外研修航海を実施。研修航海には、68年の第1回以降、3800人を超える学生が参加している。

 過去2年は新型コロナウイルス感染症の影響で実施を見合わせていたが、本年度はコロナ禍でも実施可能な国内航路に切り替えて再開。研修学生や教職員、乗組員、練習学生ら合わせて137人を乗せて2月19日に静岡県の清水港を出発。小笠原や沖縄、広島などを経て、新宮港に入港した。

 新宮港に降り立った学生らは、バスを利用して熊野三山などを訪問。18日には市観光協会登録ガイドによる絵解き説法を受けるほか、市内を散策する予定とのこと。

 出港は午後4時。船内でお見送りセレモニーや、市ツイッターキャラクターめはりさんらによる見送りが行われる。

(2023年3月18日付紙面より)

東海大学海洋調査研修船「望星丸」が入港した=17日、新宮市三輪崎
2023年03月18日
38 空き家活用の糸口は?  古民家再生で地域づくり  (新宮市出身の前博之さん )
2023年03月18日
39 備蓄や中村氏の顕彰問う  那智勝浦町議会一般質問㊤  
2023年03月18日
40 弁天島の景観保持に汗  「かつうら渚の会」が清掃  (那智勝浦町 )
2023年03月18日
41 高齢者が集い交流  子どもの発表など見学  (新宮市熊野川町 )
2023年03月18日
42 会員11人で114点を出展  町立体育館で第14回会員展  (串本写真倶楽部 )
2023年03月18日
43 2店舗で集めた募金届ける  串本町トルコ義援金窓口へ  (和歌山トルコ文化協会 )
2023年03月18日
44 町内愛好者63人試合に臨む 公民館杯兼老連杯グラウンドゴルフ大会 (古座川町)
2023年03月18日
45 ミツバツツジ45本を植樹  新宮港振興会が「緑の募金」事業で  (新宮市 )
2023年03月18日
46 桂文三さんの落語楽しむ  3年ぶりの下里寄席  (那智勝浦町 )
2023年03月18日
47 卒業生講師から学ぶ  受験や就活の経験談  (新宮高校 )
2023年03月18日
48 プレミア和歌山 奨励賞  ベリー工房髙田の蜂蜜  
2023年03月18日
49 地震や津波、どう対処  東日本で得た教訓語る  (森岡茂夫さん )
2023年03月18日
50 正しい薬の服用方法学ぶ  蓬莱地区福祉委員会がサロン  (新宮市 )
2023年03月18日
51 世界遺産から平和考える  優秀賞の生徒11人を表彰  (新宮ユネスコ協会 )
2023年03月18日
52 町公共交通アンケートも  紀宝町議会一般質問(終)  
2023年03月18日
53 感謝伝え、92人巣立つ  5小学校で卒業式  (紀宝町 )
2023年03月18日
54 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第59回】料理は苦痛か、楽しいか  

 先日、私の知人が「子どもに料理しなくていいって言われたから、私は家事代行にお願いしてる」という話をしてくれました。お母さんが、手作りにとらわれてキリキリしてしまうのは、子どもにとって良くないと私は思っているので「それができるなら、すごくいいね」と言ったのですが「『料理は面倒だし嫌でしょ』って子どもが言ってくれて…」という話を聞いたときに「ん?」と違和感を覚えてしまいました。

 毎日義務的に料理をするのは、本当に大変ですし、家事や仕事に追われていると、とっても面倒だと思います。だからこそ、毎日手作りじゃなくていいと思っていますし、そう伝えたい!と強く思ってきました。家事代行を利用するもよし、外食や、冷凍食品や、お総菜を活用するもよし、お弁当もファストフードもいい!と。何を食べるかよりも、どう食べるか。子どもたちの自己肯定感を高めるのは「イライラしながら作る手作り」よりも、「ニコニコ食べるお弁当」だったりするよ!と。いろんな人に伝えてきました。この情報にはきちんとしたエビデンスがありますし、間違いないんです。

 そんな私が、知人の話に違和感を覚えたのは「子どもが料理を面倒で大変なことだと思っている」という点にあるのです。私は仕事で、料理人の方や、フードコーディネーターさん、料理研究家など、さまざまな食のプロに会います。そうして食に関わるお仕事をさせていただく中で「料理って面白いな」とつくづく思うのです。ほんの少しの手間や工夫で、味は大きく変わりますし、同じレシピで作っても、塩加減や火加減が異なると、仕上がりも変わります。ときには思いがけない食材や調味料の掛け合わせで、びっくりするようなおいしい一品ができることもあります。お肉を軟らかくしたり、野菜の色止めをしたりする際には、科学的な考え方が必要になりますし、何品も同時に作るには、効率よく作る段取りが必要になります。そう!つまり、本来料理はとっても頭も使うし、クリエーティブな作業で、楽しいはずなんです。

 毎日手作りをする必要も、手間をかける必要もありません。でも、子どもたちには「料理の楽しさ」をぜひ伝えてあげてほしいのです。時間がある週末や休日などに、一緒にお料理をして、楽しいね、おいしいねとコミュニケーションを取ってみてはいかがでしょうか?調味料の量を間違えても「入れすぎたね」と笑えば、それは立派な食育です。理科の実験のように、いろいろな下味を試してみたり、かつおだしと顆粒だしの飲み比べなんていうのもいいかもしれません。お料理が上手じゃなくても、嫌いでも、その楽しさや驚きを、ぜひ伝えてあげてほしいと思います。毎日作らなくても、そういう時間の共有が、将来の子どもの調理意欲をかき立ててくれます。調理体験は、子どもたちの食意識に大きく作用するという研究結果もあるのです。食べるのも作るのも楽しい! それが最大の食育だと私は感じています。

(2023年3月18日付紙面より)

2023年03月18日
55 お悔やみ情報
  
2023年03月04日
56 いだ天マラソンに栄冠
 スポーツ文化ツーリズム賞  

 那智勝浦町を舞台にした100㌔マラソンの大会「奥熊野いだ天ウルトラマラソン」(同実行委員会主催・関康之委員長)がこのほど、「スポーツ文化ツーリズムアワード2022」の「スポーツ文化ツーリズム賞」を受賞した。関委員長は「うれしい。今後も継続していきたい」とほほ笑む。

 スポーツ文化ツーリズムアワードは、スポーツや文化、またその両方を融合して観光を活性化させる、国内の優秀な取り組みを表彰する賞。スポーツ庁、文化庁、観光庁が毎年行っている。那智勝浦観光機構が応募して選ばれた。

 同大会は、那智の滝前をスタート、補陀洛山寺をゴールとする。地域住民がボランティアとして多数参加し、給水所で地域特産品を提供することも特色の一つ。「世界遺産の熊野を舞台に地域性が高く、地域を巻き込みながら組み立てられている」との評価を受け、アワードの受賞に至った。

 大会が始まったのは、20年以上前。関委員長は「初めての時は、警察の許可をもらうのがかなり苦しかった」と話す。運営に関しても、スタートが早朝のため、前日は準備で徹夜となることもあるなど、苦労を明かす。

 運営ボランティアに助けられている部分も大きい。「みんなフレンドリーで、そのホスピタリティーのおかげで、参加者が増えてきた部分もある」と感謝する。スタートやゴール地点として、境内の使用を許してくれる、熊野那智大社や補陀洛山寺の存在も大きいと力を込める。

 今後について関委員長は「引き続き、関係機関のご協力をお願いしたい。今後はランナーだけでなく、ボランティアも楽しめる大会にしたい」と語った。

 なお、奥熊野いだ天ウルトラマラソンは、コロナ禍の影響で20~22年は中止だったが、今年は4年ぶりとなる第23回大会の開催を、4月23日(日)に予定している。

(2023年3月4日付紙面より)

表彰式で3庁官と共に写る関康之委員長(後列右)(奥熊野いだ天ウルトラマラソン実行委員会提供)
表彰状を持つ関康之委員長=2日、新宮市橋本の関三吉商店
2023年03月04日
57 臨時便運航結果を公表
 2月の南紀白浜―東京間  (南紀白浜エアポート )

 ㈱南紀白浜エアポート(岡田信一郎代表取締役社長)と和歌山県港湾空港振興課は1日、今年2月の南紀白浜―東京(羽田)線臨時便の運航結果(速報値)を発表した。搭乗者数は2万人を超え、2月としては過去最多となった。

 同社は2018年に、和歌山県から引き継ぎ南紀白浜空港を運営。県はその後も、利便性向上に向けた取り組みを行っている。

 通常1日3往復6便である南紀白浜と東京(羽田)の空港を結ぶ航空便が、今年2月の1カ月間、1日4往復8便に増便された。

 期間中における搭乗者数は2万271人で搭乗率は58・5%だった。月の過去最多に加え、11カ月連続過去最多を更新した。過去4番目に多い搭乗者数で、冬場の閑散期では初めて月間2万人を超えた。日平均搭乗者数では令和4年8月に次いで過去2番目だった。

 結果を受け、両者は、これまで過去最多だった令和元年度と令和4年度との比較では、4月~1月の増加率の平均が約1・2倍であるのに対し、2月は約1・4倍と、臨時便の効果が表れたと分析。東京―南紀白浜の夕便、南紀白浜―東京の朝便の全体に占める割合が増加しており、臨時便によって需要が喚起されたとしている。

 また、搭乗者へのアンケートも実施しており、4往復8便化の効果などについて今後分析を行う予定としている。

 このたびの臨時便運航に対し、岸本周平知事は「好調な利用となったことは大変喜ばしい限りで、地元の皆さまをはじめ多くの方々に南紀白浜空港を応援いただいたたまもの」と感謝。

 「南紀白浜空港は紀南地域の核となるインフラであり、特に人口・産業が集積する東京(羽田)便の輸送力強化は、和歌山の観光や経済の活性化にとって大変重要。本格的な4往復8便化の実現などの空港活性化に向け、県を挙げて推進していく」とコメントしている。

 岡田代表取締役社長は「ワーケーションやITなど、ビジネス関係のお客さまが着実に増えており、観光魅力度ランキングで上位に入るなど和歌山の認知度が上がったことによる観光需要が増加したことも大きい。利用者増加の大きな推進力として引き続き伸ばしていく」。

 一方で、地元からの需要が東京方面からの需要と比べて少ないことが課題として浮き彫りになったとし「地元需要喚起の策を粘り強く講じることで、双方向の需要を創出し、4往復化の実現を目指していきたい」としている。

(2023年3月4日付紙面より)

2023年03月04日
58 山本秋広寄贈の資料展示
 没後50年節目に「山本紀山文庫より」  (新宮市立図書館 )

 新宮市下本町の市立図書館の中上健次コーナー横で、特別展示「没後50年 山本紀山(きざん)文庫より」が始まった=写真。5月9日(火)まで。

 新宮市の名誉市民・山本秋広(号:紀山、1893~1973年)は在野の水戸史研究家として高く評価されている。

 新宮市に生まれ、東京帝大に進学。大学卒業後は官僚として貴族院書記官や、熊本県、愛知県の学務部長を歴任した。

 任地の茨城県で退官した後は、地元の日立製作所に請われて要職に。社業に励む傍ら、水戸史の研究に没頭し、二十数巻に及ぶ著作を執筆。水戸にいながらも郷里を忘れなかった秋広は、収集した史料の中から、新宮に関する史料や「大日本史」など水戸史に関する貴重な書画を新宮市に寄贈した。「紀山文庫」と名付けられたこれらの史料は、市立図書館に保管されている。

 このたびは没後50年の節目として、寄贈資料の中から井伊直弼や徳川慶喜の和歌など、紀州藩付家老水野忠央と関わりのある人物の資料など約10点を展示。また、書架34「熊野ゆかりの人々」コーナーにおいて、著書の展示・貸し出しも行っている。

(2023年3月4日付紙面より)


山本秋広(新宮市提供)
2023年03月04日
59 火災警報器の寿命大丈夫?
 消防職員が設置促進啓発活動  (新宮市 )

 春の全国火災予防運動(1~7日)期間中の3日、新宮市消防本部は新宮市佐野の「コメリパワー新宮店」で住宅用火災警報器設置促進啓発活動を展開した。同本部予防課の4人が買い物客に啓発物資を配布。住宅用火災警報器の交換や点検を呼びかけた。

 煙や熱に反応して大きな音で鳴動し、住民に素早く異常を知らせることで火災による被害を軽減する役割を果たす住宅用火災警報器。新宮市においては、2011(平成23)年に全ての住宅に「住宅用火災警報器」の設置が義務化されてから10年以上が経過していることを受け、同消防本部では設置時期の確認や交換を呼びかける広報活動を展開している。

 設置から10年以上経過した火災警報器は、電池切れや機器の故障にもつながり、火災を感知しなくなることもあるため、設置した時に記入した設置年や本体に記載されている製造年などを確認するとともに定期的な動作確認が必要となる。また、新しい機器に交換したときは、本体の側面などに設置年月を記入することも大切だ。

 なお、住宅用火災警報器の設置率は全国82・6%に対し、和歌山県は78・9%、新宮市では72・9%となっている。予防課の後岡賢係長は「住宅用火災警報器は命を守る大切な防災機器。火災警報器で助かる命があります。この機会に設置や交換、定期点検を考えていただければ」と呼びかけている。

 同消防本部は6日(月)に同市三輪崎のAコープランティス店、7日(火)に橋本のイオン新宮店で、婦人防火クラブや消防団員らと共に啓発活動を展開する予定としている。

  □     □

■火災警報器はどこに取り付ける?



 住宅用火災警報器は市町村条例によって設置時期・設置場所が決められている。新宮市では寝室や階段などへの取り付けが義務付けられているほか、台所や居室などへの設置が義務または推奨されている。住宅用火災警報器に関する相談や問い合わせは市消防本部予防課(電話0735・21・0119)まで。

(2023年3月4日付紙面より)

住宅用火災警報器の交換や点検を呼びかけた=3日、新宮市佐野のコメリパワー新宮店
2023年03月04日
60 御浜町の動画が好評  「観客賞」は閲覧数で決定  (国際観光映像祭 )
2023年03月04日
61 金山が接戦制し優勝  熊野市で少年野球大会  
2023年03月04日
62 保育料第2子以降の無償化も  西田町長、新規事業を説明  (紀宝町 )
2023年03月04日
63 令和5年度予算大綱(終)  新宮市・田岡実千年市長  
2023年03月04日
64 早咲きのサクラが開花  那智勝浦町  
2023年03月04日
65 「そら」に桜が咲いたよ  利用者らが制作「見に来て」  (美熊野福祉会 )
2023年03月04日
66 南紀熊野ジオフォトコン  令和4年度入賞作品紹介③  
2023年03月04日
67 施政方針交え当初案を説明  町議会第1回定例会始まる  (古座川町 )
2023年03月04日
68 無火災の継続目指し啓発  春季火災予防運動始まる  (串本町消防本部 )
2023年03月04日
69 小学生になったらね…  勝浦こども園でお別れ会  (那智勝浦町 )
2023年03月04日
70 お悔やみ情報
  
2023年03月01日
71 級友集い念願かなえる
 母校にクマノザクラ植樹  (那智勝浦町 )

 NPO太田の郷(大江清一代表)と旧太田中学校の昭和30年度卒業生で組織する同級会「九期会」は2月27日、那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷でクマノザクラの植樹を実施した。苗は九期会で、同町在住の寺地恒文さんと清水康男さんが育てたもの。級友ら13人は、念願のクマノザクラ植樹に汗を流した。

 数年前の同級会の際、九期会メンバーで母校(現・交流センター太田の郷)に、クマノザクラを植樹しようという計画が持ち上がった。

 植樹担当となった寺地さんと清水さんだったが、当時はクマノザクラの知識が深くなかった。苗を探して各地を駆け回るも手に入らず、焦る日々を過ごしたという。

 二人は情報収集や研究を続け、クマノザクラの保全活動などに取り組む「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)にも入会し見識を深めた。

 寺地さんは持ち主から許可を得てクマノザクラを入手。台木として同じくクマノザクラで接ぎ木をし、苗木を育て始めた。清水さんも同様に苗木作りに精を出した。

 待望の植樹は、苗の育成状況や新型コロナウイルスの影響で延期に。しかし、二人は級友との約束を果たすために、苗作りに励み続けた。

 27日は九期会の地元メンバーのみが集まり、NPO太田の郷の石田一事務局長らも参加。木を支える鳥居支柱や獣害対策用の柵を設置し、丁寧に苗木を植えた。

 苗木は八重咲きや深いピンク、白さを帯びたものなど、それぞれ特徴が違う9本で、22日に植えた2本を合わせて計11本が植樹された。

 植樹場所は町有地であるため、使用申請するとともに、大江代表や役員と共に草刈りや重機で土壌を耕した石田事務局長は「それぞれ違ったクマノザクラが咲き、人々が集える場所になれば。太田小の児童にもクマノザクラを学んでもらう勉強会も予定している」。

 「日本クマノザクラの会」の副会長の田尾友児さんは「年齢を感じさせないお二人のすごい熱意に刺激を受ける。今日を迎えられたことは本当に素晴らしい」と話した。

 共に力を尽くしてきた寺地さんについて清水さんは「彼の性格と熱意があったからこそ、実現できた。九期会全員で植樹したかったが仕方ない。美しく咲いてくれるように見守っていきたい」。

 寺地さんは「植樹できたのは清水さんと九期会のおかげ。地域活性化のために取り組んできた。2~3年後にはきれいになるので、花を楽しんでほしい。将来はクマノザクラが地元・太田の産業になれば」と語った。

(2023年3月1日付紙面より)

念願だったクマノザクラ植樹の日を迎えた=2月27日、那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷
植樹に取り組んだ
2023年03月01日
72 予防医療や支え合い学ぶ
 千穂第一地区福祉委員会  (新宮市 )

 新宮市地域包括推進課は2月24日、同市神倉の神倉老人憩いの家で、千穂第一地区福祉委員会(玉置裕委員長)の委員を対象に講座「健康増進と予防医療~健康寿命をのばしましょう~」を実施した。講師は訪問看護ステーション仁智の保健師で、市在宅医療相談窓口の相談員・瓜田真理子さんが務め、健康寿命を伸ばすための習慣や予防医療の重要性などを講演。市社会福祉協議会による「地域支え合いに係る勉強会」も行われ、委員ら20人は学びを深めた。

 講座は在宅医療介護連携推進事業の一環で行われ、今回は新宮市医師会の協力の下、実施された。

 瓜田さんは生活習慣の改善や適度な運動、予防接種は「一次予防」、病気の早期発見や病気の早期治療は「二次予防」、病気の増悪防止や回復、再発防止は「三次予防」になると説明。高齢者で健康に問題を抱える人が増えていると述べた。

 五つの健康習慣として「運動」「節酒」「適正体重」「減塩」「禁煙」を勧め、健診・検診や定期的な歯科受診、予防接種、薬の飲み方を説明し、かかりつけ医を持つことの重要性を訴えた。

 瓜田さんは「皆さんがずっとお元気で充実した日々を送ることができれば幸いです」と締めくくった。

 勉強会では、市社協の福島圭さんが、同市の現状に触れ▽認知症高齢者の増加▽一人暮らし高齢者の増加▽少子高齢化と労働力の減少▽介護の問題▽社会保障費の増大▽医療における医師不足―などの課題を挙げた。

 社会参加の割合が高いほど「転倒、認知症、うつ病」のリスクが低い傾向にあるとし、福島さんは「高齢になっても健康でいられるようにすること、住民間のお互いさまの活動と意識が支え合いとして求められている」と話した。

 最後に委員らは2班に分かれ、近隣助けあいゲームに取り組んだ。各カードには、家事や雑務が書かれており、10年後にできなくなりそうなことを選択。1枚ずつ提示しながら、困り事などを助け合えるように相談した。

 玉置委員長は「千穂第一地区ではいろんなことに取り組んでおり、元気な方が多い。今回学んだことを生かして現在の健康維持につなげたい」と語った。

(2023年3月1日付紙面より)

近隣助けあいゲームに取り組む委員ら=2月24日、新宮市の神倉老人憩いの家
瓜田真理子さん
2023年03月01日
73 海底のごみを引き揚げ回収
 串本漁港の一角で奉仕活動  (マルハニチロMarine )

 串本町などでクロマグロ養殖出荷事業を展開する株式会社マルハニチロMarine〈旧・株式会社串本マリンファーム〉が2月28日、串本漁港の一角で海中清掃に取り組んだ。

 この清掃は、社員の速水崇至さんを中心にして広まる自発的な地域貢献意欲の形として、県や和歌山東漁業協同組合の了解を得て始めた奉仕活動。潜水の有資格者が多い社員構成を生かして海底のごみを引き揚げて回収する内容で、昨年に続き2回目の実施となる。

 今回は同社、県、漁協の3者で約30人のチームを結成して実施。同漁協串本本所市場の南側岸壁の海寄りを活動領域とし、潜水班が人海戦術で海底のごみを集め、陸上班が網やクレーンなどを駆使して引き揚げる流れで回収した。

 今回も3時間ほど活動し、県が準備したコンテナ2杯分を回収。廃タイヤやバッテリー類、金属製の構造物やプラスチック製のかご類など、引き揚げに労力を要するごみを主にして対処した。

 速水さんは前回の活動領域で新たに投棄されたごみがあることを確認しているそうで、何とかそういった行為を抑えたいという思いも込めて今回の活動を主導。大門高久所長は「地域と一緒に未来永劫仕事を続けていく上で、社員が自発的に海を美しくしようと行動するのをうれしく思う。今回は県や漁協の皆さまにもご協力を頂いているが、この活動を通してみんなで海をきれいにしていこうという意識をさらに広めていけたら」とコメントし、共に海域美化に当たった。

(2023年3月1日付紙面より)

串本漁港の一角で海中清掃に取り組む社員ら=2月28日、串本町串本
2023年03月01日
74 空き家利活用、新たな取り組み
 「空き家バンク」登録基準を緩和  (御浜町 )

 御浜町は町内空き家の利活用を図る新たな取り組みを始めた。定住希望者への住まいを確保するため、空き家の増加が顕著な阿田和、下市木、志原の海岸3地区で、空き家の活用を促進し、定住者数の増加を図る。空き家改修費用の一部を補助し、中古住宅の利活用も促す。

 これまで町では、移住・定住施策として住宅取得支援や移住相談窓口の設置などを展開してきたが、2020年国勢調査によると町の人口は5年前の8741人から662人減少して8079人となった。

 今後も人口減少の流れが続くと予想される中、「空き家バンク」への登録基準を緩和するなど、活用しやすい制度とした。

 新たな取り組みは▽耐震基準を満たさない空き家も、空き家の状態を記載することで登録可能▽空き家登録1件につきKiiCard商品券5000円分の交付▽契約成立後に空き家を改修する場合の改修費用補助(上限5万円)―の三つ。

 町の担当者は「空き家を貸したい、売りたい方に対する『町空き家バンク制度』を運営しています。所有者は空き家物件を登録することができ、利用者は登録された空き家物件を町のホームページなどで閲覧することができます。町内で空き家売買などを検討している方はぜひ、空き家バンクへの登録を」と話している。

 問い合わせは、町企画課(電話05979・3・0507)まで。

(2023年3月1日付紙面より)

御浜町の空き家バンクに登録されている物件(同町提供)
2023年03月01日
75 2月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2023年03月01日
76 東牟婁の4チームが総当たり戦
 県下小学生バレー新人大会予選  
2023年03月01日
77 地元勢が健闘見せる
 和歌山トヨタカップABリーグ県大会  
2023年03月01日
78 歌や踊りを元気に披露  三輪崎保育園が園芸会  
2023年03月01日
79 みなさんの将来の夢は?  国際社会貢献センターの講演  (三里小 )
2023年03月01日
80 町の活性化につなげる  花てまりの会が花壇整備  (那智勝浦町 )
2023年03月01日
81 令和5年度予算大綱①  新宮市・田岡実千年市長  
2023年03月01日
82 新年度予算など26議案  3月定例会が開会  (新宮市議会 )
2023年03月01日
83 デートDVは駄目  講演聞き知識深める  (新宮高校 )
2023年03月01日
84 木製のひな人形を工作  木育教室に親子11人  (新宮市 )
2023年03月01日
85 地元の良品、知って  仲之町商店街で新宮マーケット  (新宮YEG )
2023年03月01日
86 大きく育てと願い込め  児童が苗木50本植樹  
2023年03月01日
87 「水災害意識社会」の再構築目指し  熊野川減災協議会  
2023年03月01日
88 協働して取り組みを強化  熊野川流域治水協議会  
2023年03月01日
89 防災について考えよう  福祉健康センターで共育ミニ集会  (那智勝浦町 )
2023年03月01日
90 23年度予算案などを確認  串本町役場で第4回会合  (串本古座高校地域協議会 )
2023年03月01日
91 トルコ義援金寄託申し出  出雲の串本椎茸株式会社  (串本町 )
2023年03月01日
92 中学生男女、全国平均上回る  全国体力テストの結果公表  (紀宝町 )
2023年03月01日
93 木本普通科は0.84倍、紀南は1.02倍  三重県立高校入試後期志願状況  
2023年03月01日
94 「話を聞いて、心に寄り添って」  ゲートキーパー研修会  (紀宝町 )
2023年03月01日
95 聞き合う関係づくり目指し  本年度最後の公開授業研究会  (鵜殿小 )
2023年03月01日
96 当初予算73億7585万円  大畑町長が施政方針演説  (御浜町議会開会 )
2023年03月01日
97 20人が優勝目指して熱戦  5児童館交流オセロゲーム大会  (新宮市 )
2023年03月01日
98 お悔やみ情報