キナンレーシングチームが市長表敬 (新宮市 )
新宮市に本社を構える㈱キナン(角口賀敏会長)をメインスポンサーとし、国内外でレース活動を行う「KINAN Racing Team(キナンレーシングチーム)」は15日、田岡実千年市長を訪問し、19日(日)に同市熊野川町で開催される「新宮・熊野川町清流ライド with Racing Team」への意気込みを共有するとともに、熊野地域で毎年開催されているUCI公認国際自転車ロードレース「TOUR de 熊野」における躍進を誓った。
「TOUR de 熊野」の優勝とレースイベントの成長を最大の目標とし、それによる当地方への貢献、地域活性、スポーツ振興、自転車文化の発展に力を尽くす同チーム。
今年は、新たに6人をチームに迎え、13人となった新生チームで「ニュージーランド・サイクルクラシック」(1月11~15日)、「シャールジャ・ツアー」(1月27~31日)に参加するなど、精力的に活動を展開している。
19日に開催されるイベントでは「TOUR de 熊野」の赤木川清流コースを自転車で周遊するほか(参加受け付けは締め切り済み)、同チームの選手らによるトークショー、Eバイクの体験試乗会、地場産品などの振る舞いも予定されている。
選手らの自己紹介を受け、田岡市長は「新宮市にレーシングチームがあるのは自慢できること。角口会長に心より感謝している。観光や市民の健康増進など、自転車を活用したまちづくりを進めていくために、今後もご指導を」と感謝を伝え、選手らの一層の活躍を祈念。
新城雄大主将は「メンバーが大きく変わり、レースを大きく動かす力もあるチームになった。今年こそはチームが掲げる『TOUR de 熊野』の総合優勝を取れるように一丸となって頑張っていきたい。また、19日のイベントでも、皆さんと交流して一緒に楽しく走ることができれば」と意気込みを語った。
石田哲也・代表取締役社長は「移籍してきたメンバーは各チームのエースクラスなど、活躍していた選手なので間違いなく日本一のチームだと思う。しっかり成績を出して、会長と市長に報告できるような活躍をしたい。今年こそは創設から掲げている総合優勝を勝ち取れるように頑張りたい」と話していた。
(2023年2月17日付紙面より)
和歌山県立新翔高校(藤田勝範校長)で7日、1年生と2年生を対象とした人権講話があった。1年生65人は、聴覚障害についての講話を受講。聞こえない人の不便を知り、理解を深めた。2年生108人は、デートDVについての講話を聞いた。
1年生の講話では、新宮市在住で新翔高校の出身、和歌山県聴覚障害者協会理事の辻山尚美さんが講師を務めた。演題は「聞こえない人のこと、手話のことを知ろう」で、社会福祉法人美熊野福祉会の大代聖子さんが通訳した。手話通訳派遣事業を行う同福祉会が新翔高校から、障害者福祉の人権講話の依頼を受けて協力、毎年実施している。
辻山さんは、生後6カ月ごろに耳が聞こえなくなったことを紹介。「言葉の習得前だった。口の形を読み取る訓練ができる民間の学校が大阪にあり、そこに行った後、大阪のろう学校に入った」と明かした。
発音の訓練として、先生の胸に手を当て、舌の動きを教わるなどして、五十音を学習。次は「黒板」「柱」「机」など、物に名前を貼って覚えたと説明した。「間違ったら怒られ、苦しくて泣いていた。昔は手話は言語とは認められず、使わないように言われていた」と伝えた。
小2の頃に丹鶴小学校に編入し、緑丘中、新翔高校と進んだことを示した。「先生は、話すことをなるべくたくさん黒板に書き、分からない時は友達も教えてくれた。先生は口元を見せながらゆっくり話し、英語のヒアリングテストは別の問題を用意してくれた」と紹介した。
手話以外のコミュニケーション術として、「口話」「筆談」「空書」「身振り」などがあることを解説。紀伊半島大水害の際に避難所に行き、聞こえないため不安だったことも明かした。「命に関わるときに助けてもらえる場合もある。聞こえない人がいることを気付いてほしい」と力を込めた。大代さんによる、障害者差別解消法の合理的配慮についての説明もあった。
(2023年2月17日付紙面より)
トルコ・シリア地震救援金 (古座川町 )
古座川町が15日、2023年トルコ・シリア地震救援金の受け付けを始めた。▽役場本庁▽役場各出張所(小川・三尾川〈みとがわ〉・七川)▽保健福祉センター▽中央公民館▽七川診療所―の計7カ所に同救援金箱を設置したので、そちらへ協力を寄せてほしいという。
トルコ共和国ガジアンテプ県で現地時間6日未明以降続く地震の被災者救援が目的。集まった救援金は日本赤十字社和歌山県支部の窓口に託すとし、受付期間は5月下旬までとしている。
海外メディアの情報によると、同日早朝時点で両国合わせて死者数が4万1000人を超え、トルコは3万5000人を超え過去最多だった1939年の地震を上回っている状況。推計値で両国計約2600万人が被災していると伝えられている。問い合わせは町住民生活課(電話0735・67・7900)まで。
(2023年2月17日付紙面より)
宇久井中2年が大敷へ (那智勝浦町 )
那智勝浦町立宇久井中学校(坊信次校長)の2年生20人が16日早朝、宇久井漁業協同組合の協力の下、漁業体験学習に臨んだ。第三十宇久井丸と第三十六宇久井丸に乗船した生徒たちは、大型定置網(通称・大敷)から旬の地魚が引き揚げられる様子を見学し、漁師の仕事に触れた。
宇久井大敷の歴史は1926(大正15)年に始まる。黒潮の影響を受ける好漁場であり、ブリやサバ、アジ、サワラなどを主に四季折々の魚種が取れる。48(昭和23)年にはブリの大漁によって宇久井中学校の旧校舎が建設されたとも伝わっている。
漁業とのつながりの深い同校は20年以上海洋教育に取り組んでおり、地元漁師が講師となって漁業の歴史や漁法、魚種、料理法などを生徒たちに伝えている。漁業に関わる人々の苦労や水揚げの喜びを共にすることで、将来の後継者育成も視野に入れている。
明け方の宇久井漁港を出発した生徒たちは、漁師と共に沖合約3㌔の定置網へ。この日の漁獲量はサバを中心に約1・7㌧で、大きな寒ブリが引き揚げられると、生徒たちから「お~!」と歓声が上がった。
清水漣さんは「朝早くから大変な仕事だと思ったけど、体験できて楽しかった」。谷口美香さんは「船酔いして少し大変だったが、日の出の景色に感動した。サバの唐揚げが食べたい」と話した。
(2023年2月17日付紙面より)
新宮弓友会主催の月例射会
キッズサッカーフェスティバル
若鷲・若獅子旗争奪貴志川剣道優勝大会
バレーボール体験会 (新宮バレーボールスポ少 )
ロケット「カイロス」初号機 (スペースワン株式会社 )
人工衛星の宇宙輸送サービス実現を目指すスペースワン株式会社=東京都=が1月31日、ロケット「カイロス」初号機の打ち上げを今年夏ごろに延期することを発表した。この日串本町内であったスペースポート紀伊周辺地域協議会臨時総会で、同社の阿部耕三取締役が報告。理由は必要な部品の調達が完了しないためだとしている。
同社は串本町田原~那智勝浦町浦神地内(浦神半島内)に民間としては国内初となるロケット射場「スペースポート紀伊」を所有。射点は浦神半島の東側の谷あい(田原地内)にあり、当初は2021年度中の打ち上げ開始を目指していたが、新型コロナウイルスやロシアのウクライナ侵攻などの世界情勢に伴う部品調達難などにより昨年末ごろ、今年2月ごろと2度にわたる打ち上げ開始の先送りを余儀なくされた。
阿部取締役は昨秋に2度目の延期を同協議会に報告した時点で納入を見込んでいた部品の一部が依然として届かないことが3度目の延期を判断した要因とし、打ち上げにかかる事前の試験も最終段階に差しかかり部品がそろえばさほど時間を要さず打ち上げられるとコメント。3月中に残る部品納入のめどを見極め、4月中にその結果を示したいとしている。
(2023年2月1日付紙面より)
熊野家三九郎さん「夜話」 (新宮市 )
新宮市丹鶴の旧チャップマン邸で1月28日夜、当地方で活動する社会人落語家・熊野家三九郎さん(68)による「夜話(二席)」があった。地域の落語愛好家ら約25人が来場し、新作落語と古典落語を披露。会場は温かい笑顔と拍手で包まれた。
新宮市出身の三九郎さん。中学生の頃、ラジオで聞いていた笑福亭仁鶴や桂文枝らの深夜放送がきっかけで落語にはまった。新宮高校では落語好きの友人と落語同好会を立ち上げ。立命館大学では落語研究会(落研)に入部し、本格的に落語に打ち込むように。当地方に帰ってきてからも寄席を開いたり、地域の集まりで披露したりするなど精力的に活動。落語の魅力を伝え続けている。
コロナ禍で地域のイベントも減少し落語を披露する機会も少なくなる中、突然の訃報が飛び込んできた。昨年10月、三九郎さんの幼なじみが亡くなった。長い闘病生活を経て、社会復帰を果たした矢先のことだった。
同イベントは、幼なじみの「鎮魂」の祈りを込め、自身が2年前に創作した新作落語「未練袋」と、熊野三山の熊野牛王神符(くまのごおうしんぷ)がストーリーの核を成す「三枚起請」を初披露する機会にと企画。かねて「この場所で落語ができれば」と希望していた同所で開催するに至った。
「未練袋」は、思いのほか若死にした旧友の2人が、小学生の時に幼なじみ3人で55年後に開封しようと埋めたタイムカプセルに対し、残る1人にその開封を期待するも当人も死亡。悔やみながらも新仏の幼なじみを出迎えるが、幼なじみは白い大きな袋を担いで「あの世」にやって来た。その中身に感激する2人、そして3人は数奇な縁に驚愕(きょうがく)するのであった。
一方、「三枚起請」は友達同士の3人の男と遊女の間で熊野牛王神符を通したやりとりが落ちへとつながる古典落語。なお、熊野を題材にした落語は少なく、五代目桂文枝さん(2005年死去)が、「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録を記念して04年に創作した「熊野詣」がある。
若かりし頃の幼なじみの写真が見守る中、軽妙な語り口で来場者の笑いを誘った三九郎さん。イベントを終え「いい会場で久しぶりに落語ができて良かった。来場者が集中して聞いてくれたことは冥利(みょうり)に尽きる。またこういった機会を設けることができれば」と話していた。
(2023年2月1日付紙面より)
中家永理さんがフラ奉納 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で1月27日、和歌山市でフラ教室「Hula ‘Alohi mau loa(フラ アロヒ マウ ロア)」を開いている中家永理さんによるフラの奉納があった。ハワイにある「アカカの滝」を曲名とした「AKAKA FALLS(アカカフォールズ)」が流れる中、中家さんは那智の滝やアカカの滝に思いをはせ、心を込めて踊りを奉納した。
中家さんはフラの本場・ハワイで学び、研さんを積んできた。教室名の「フラ アロヒ マウ ロア」は「永遠に磨きをかける教室」という意味だ。
以前から同町の海や山など自然に興味があり、愛するハワイとの共通点を感じていたことから、何度もこの地を訪れていたという中家さん。昨年からは、同町の天満公民館で月に1度、フラダンス教室もスタートさせている。
この日は、和歌山市と町内の生徒たちが同行し、中家さんの奉納を見守っていた。中家さんについて生徒らは「先生の踊りに魅了されて、自分も習いたくなった」「基礎から丁寧に教えてくださる。本当に素晴らしい先生」と口々に太鼓判を押した。
奉納を終え、中家さんは「アカカの滝と那智の滝はほぼ同じ落差。滝に至るまでの道中も多くの自然に囲まれ、共通する部分が多い。いつか、こちらで踊りたいと思っていた。感謝の気持ちでご奉納させていただいた。そして、生徒の皆さんの健康と長く踊ることができるように祈願しました」。
フラについては「踊りで海や山、川を表現するが、裏の意味もある。母や恋人など大切な人への思いなども含まれていてそれらが表現できるのもフラの魅力の一つです」と笑顔で語った。
伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「これまで神社とフラはあまり接点がなかった。今日の曲は滝の曲であり、ご本人さまにとっても、思い入れのある曲だったと聞いている。心を込めてご奉納いただけたと感じています」と話していた。
その後、一行は飛瀧神社に向かい、同社のご神体である那智の滝を身近に感じながら、再び踊りを奉納した。
(2023年2月1日付紙面より)
技術家庭科・科学作品展 (太地町公民館 )
太地町公民館で1月28、29の両日、「東牟婁地方中学校技術・家庭科作品展示会」と「東牟婁地方科学作品展示会」が同時開催された。3年ぶりの展示会に、多くの家族連れが来場した。
東牟婁地方科学教育研究会主催の科学作品展示会では、当地方の小中学生が夏休みの自由研究で行ったリポートや標本など約250点を展示。山や川、磯などの自然環境を生かして考察を深めた研究が多く見られ、来場者は気になるテーマを見つけては内容を確かめた。
技術・家庭科作品展示会は東牟婁地方中学校技術家庭科研究会主催。ブックシェルフやトートバッグ、刺しゅう、郷土料理のまとめなど、夏休みや授業で取り組んだ中学生の作品を展示した。
ぬまくらこう君(潮岬小1)は「海のエビと川のエビを観察した。海のエビの方が色がきれいだった。セミの観察の研究が面白そうだった」。渡邉小姫さん(那智中2)は「技術・家庭科作品展ではタブレットケースを作り、科学作品展では黒インクの色素をペーパークロマトグラフィーで分離させる実験をした。牛乳からプラスチックを作る研究をしている人がいて、身近な材料からも作れるんだとびっくりした。自分でもやってみたい」と話していた。
(2023年2月1日付紙面より)
県高校バドミントン新人大会 (新宮高校 )
トヨタカップ県小学生サッカー東牟婁予選