総会で代表者らが協議 (南紀熊野ジオパーク )
南紀熊野ジオパーク推進協議会(会長・仁坂吉伸知事)は25日、太地町公民館で平成31年度の総会を開いた。古座川町観光協会が協議会に加入したことや7月にオープンを控えた串本町潮岬の南紀熊野ジオパークセンターの紹介、日本ジオパークとして再認定を受けた審査結果の報告があった。
公務で欠席の仁坂会長に代わり、沼田久博副会長(白浜観光協会長)があいさつ。事務局から平成30年度の事業報告などが行われた。平成31年度事業計画案では▽保全と整備▽地域活性会策の創出▽教育への活用▽観光資源としての活用▽連携と協働―を挙げた。保全と整備面では、学術専門委員会の開催や公募型研究助成を行い、地域活性化策の創出では、ガイドブックの増刷・配布、会員制交流サイト(SNS)により活動状況などの情報を発信する。ガイドの養成については、スキルアップ講座の開催やガイドの担当エリア拡大講座を実施することなどを解説した。
事務局は南紀熊野ジオパークの拠点となる南紀熊野ジオパークセンターがオープンすることで、客の流れが変わると話した。旅行会社も関心を持っているとし、「センターに来てもらうだけでなく、各サイトを周遊してもらえるよう、旅行会社に提案していく。県の観光部局や各観光協会と協力して進める」と述べた。
協議会に入会した古座川町観光協会からは「それぞれの市町村の枠を超え、ジオの本質に迫る一助になれればと思います」と抱負を語った。
日本ジオパークの再認定の審査結果では、事務局がエリア外にもかかわらず、地域住民の活動が活発であり、学術専門委員会が科学的なバックアップをしていること、ジオパークガイドの自主的な活動やガイドスキルが評価されたと説明した。改善すべき点としては、住民のニーズに応じた活動支援体制の強化、多面的なモニタリングの実施などを挙げた。
(2019年4月27日付紙面より)
勝浦LCがMVP賞 (ライオンズクラブ国際協会335-B地区第65回年次大会 )
ライオンズクラブ国際協会335―B地区(会員6726人)の第65回年次大会が20日、白浜町の白浜会館で開かれ、約1600人が参加した。同大会で地区ガバナー表彰があり、164クラブの中から勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、戸間宏治会長)がMVP賞を受賞した。ヘルプマークの普及などの奉仕活動が評価された。
会場で表彰を受けた戸間会長は24日、「ノミネートはされていたが受賞するとは想像もしていなかったので驚いた。日頃の活動が評価され、素直にうれしい。これからも勝浦LCを広く知っていただけるよう地道に努力していく」と喜びを語った。
同クラブは1962(昭和37)年に結成。翌年に日本で413番目のクラブとして国際協会の認証を受けた。青少年の健全育成と献血活動を柱とし、少年スポーツ大会の開催や献血奉仕などに取り組んでいる。また、5年ごとに記念事業を実施しており、昨年は認証55周年を記念し、那智勝浦町立井関保育所へ6輪避難車、同町立温泉病院に開院記念碑を寄贈している。
(2019年4月27日付紙面より)
牟婁保護司会の本年度総会が25日、串本町役場古座分庁舎内であった。役員改選があり、生熊和道会長を再任とする役員体制案を承認。更生保護サポートセンター牟婁を拠点にした一層の会務隆盛を意識しつつ、事業関連諸議案を承認して初動を固めた。
保護司は、犯罪や非行に陥った者の更生支援を目的として法務大臣が委嘱する無報酬の非常勤国家公務員。牟婁保護司会は同日現在、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町の保護司28人で構成され、協議や研修による資質の向上に加えて、更生保護女性会と両輪で社会を明るくする運動(社明運動)の中軸となって啓発諸行事を展開し、さらに警察と連携して薬物乱用防止活動にも協力するなどの社会貢献にも力を入れている。
開会に当たり生熊会長は、同センターの稼働や更生保護制度施行70周年記念大会などを目下の関心事として挙げ、これら勢いを持って令和元年度を明るい時代にしたいという思いを掲げてあいさつした。続く議事では近々勇退となる北地五男保護司を議長に立て、前年度と本年度の事業関連諸議案を審議し承認した。
本年度事業計画と併せて、定例研修会など和歌山保護観察所との連携活動計画の確認や中学校担当保護司の人選も実施。那智勝浦分会(那智勝浦町と太地町)、古座川分会、串本分会や会下4部会(総務・研修・犯罪予防活動・協力組織の各部会)の活動報告も行い、会の現状を出席した保護司全員で把握した。
役員改選は各分会が選出した同会理事の互選で後述する体制案を承認。事務所を会長宅から同センターへ変更することの規約改正や、社明運動において中央推進委員会委員長メッセージは誰が代読しているかといった情報交換もするなどした。
閉会に当たり清水俊跋・前副会長が、旧太田川小学校が掲げていた二宮尊徳の句「可愛くば、五つ数えて三つほめ、二つ叱ってよき人となせ」は保護司にも通じるものがあるのではと触れつつあいさつをして締めくくった。この日は和歌山保護観察所長と牟婁地区担当主任官も同席し、顔合わせを兼ねてあいさつした。
(2019年4月27日付紙面より)
近大新宮中学校が田植え体験 (新宮市熊野川町 )
近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)は25日、新宮市熊野川町三津ノ地区の田んぼで田植え体験をした。1年生34人はみつの地域活性化協議会(下阪殖保会長)メンバーらに教わりながら、コシヒカリの苗を植えた。
ふるさと教育の一環として、市の教育目標である「郷土への誇りと愛着を育む教育の充実」を目的に今年で4回目の取り組み。地元農家と協力し、体験を通じて地元への愛着を深め、手植えによる体験を行うことで農家の人たちへの感謝の気持ちと、米を大切にする心を養う。
田んぼは2011年の紀伊半島大水害で浸水被害を受けた場所にあり、地域活性化のため積極的に取り組んで、復興に向けて頑張る地域の姿を生徒たちに伝える狙いもある。
生徒らは下阪会長が所有する広さ0・7㌃の田んぼに横一列に並び、「ヌルヌルする」「足が抜けない」などと会話をしながら丁寧に植えていった。
山根玄士君は「田植えの経験は2回目。少し疲れたけど楽しかったです。自分たちの手で苗を植えて、稲刈りの体験もするので実感が持てて愛着も湧く。立派に育ってほしいです」。
下阪会長は「上級生が育てた米を下級生が味わうことを繰り返し、受け継がれているので、生徒たちはつながりを大事にしていると感じています。体験することでコミュニケーションの一つにもなってほしい」。
池上校長は「下阪会長をはじめ、農家の皆さんに毎年協力していただき、感謝しています。体験を通じていろんな苦労があることを知り、人や食への感謝を忘れないでもらえれば」と話していた。
(2019年4月27日付紙面より)
民生児童委員協が総会 (新宮市 )
新宮市民生委員児童委員協議会(福田行男会長)は23日、市福祉センターで本年度総会を開き、事業や予算などを承認した。福田会長は地域の誰もが笑顔で安全に安心して暮らせる社会づくりのために委員活動が期待されるとし「民生委員児童委員は専門職ではなく、行政や専門機関とのつなぎ役だと意識することが大切。無理なく市の福祉の増進に協力を」と呼び掛けた。
出席委員全員で民生委員の歌『花咲く郷土』を斉唱し、5カ条の民生委員児童委員信条を朗読。来賓として出席した田岡実千年市長は「地域でのネットワークがこれからの地域福祉を発展させる上で大切になる。民生委員児童委員の尽力なくては実現できない。今後とも地域住民の心の支えとして、変わらぬお力添えを」とあいさつした。
本年度の重点目標は「さまざまな関係機関団体と連携し、課題を抱える住民の支援に積極的に取り組む」「児童問題について早期に対応するため、子育て家庭に対しての情報提供や支援活動に積極的に取り組む」の2点。
本年度事業計画は▽地区民児協活動の推進▽「民生委員・児童委員の日」活動強化週間の取り組み▽高齢者福祉事業の推進▽児童福祉と母子福祉事業の推進▽研修会の開催―など。「こんにちは赤ちゃん訪問事業」「さわやか朝の声かけ運動」などへの参加協力も行う。本年度一般会計予算は508万4000円。
(2019年4月25日付紙面より)
マナーアップキャンペーンで高校生ら (JR新宮駅 )
通学中の列車内や駅構内など、公共の場でのモラルとマナーの向上を呼び掛ける「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」が24日朝、新宮市徐福のJR新宮駅(林正樹駅長)で実施された。高校生や関係者らが利用者に啓発グッズを配布した。
同キャンペーンは、学生が公共の場所で座り込みや大声で騒ぐなどのマナー違反行為が横行し社会問題となった平成15年から継続している。
この日は新宮高校と近畿大学附属新宮高校の生徒、新宮警察署、少年補導員、少年相談センター、JR新宮駅社員などが参加。角野敦彦副駅長が「今日お集まりいただいた生徒さんはすでに思いやる心を持っている方々だと思います。取り組みを通して、思いやりのある人を増やして」とあいさつ。生徒らはキャンペーンを知らせるたすきを掛け、ティッシュやクリアファイルなどの啓発物資を渡し声を掛けた。
近畿大学附属新宮高校の山本雅也さん(2年)は「マナー違反について考えて生活していくことは大切なことだと思いました。活動を通して、県、国、世界にマナーアップの精神が広がればうれしい。またキャンペーンがあればぜひ参加したいです」。
新宮警察署少年補導員連絡会の柳本利文会長は「あいさつなどが希薄になってきたこの時代に、ちょっとした行動が心を和ませる。この機会にマナーアップに全力投球していただければ」と協力に感謝を述べた。
(2019年4月25日付紙面より)
無人航空機運用隊を発足 (串本町消防本部 )
串本町消防本部(寺島正彦消防長)が23日、無人航空機〈ドローン〉運用隊(通称・KATT=カット)を発足した。自治体のドローン運用手法として部隊を結成する形は県内初。寺島消防長は富田祐次隊長(消防司令補)ら職員6人を隊員に任命し、串本ライオンズクラブ(串本LC、小森正剛会長)が託した機体の有効運用を目指して努力するよう促した。
串本LCは昨年11月、認証55年記念事業の一環で同本部の災害対応力向上を願ってドローン(INSPIRE2)を寄贈。同本部は操縦技術を習得するため、今年1月に国土交通省所定のフライトオペレーター講習を招致して開講。修了した職員6人はその後も自主的にGPS機能がないドローン機体を購入して技術を磨き、運用手法の検討を重ねてきた。その意欲を持って同本部は部隊を発足するに至った。
通称のKATTは「KushimotoF.D Aerial Shoot Technical Team(串本町消防本部空撮専門隊)」から取ったそうで、隊員の士気を高める趣旨で用いるという。
この日は寺島消防長ら職員(隊員含む)と田嶋勝正町長、串本LCの小森会長ら3人が出席。寺島消防長が発隊宣言して隊員の任命をし、代表して富田隊長が串本LCへの謝辞を交えて意気込みを掲げた。
小森会長は託した機体をいざという時に役立てて職員が活躍すること、田嶋町長はこの機体を駆使していち早く対処することをそれぞれ期待して隊員のいっそうの奮起に期待。寺島消防長は発隊に至るまでの多方面の助力に対する感謝を掲げ「今後はわれわれの持てる力と技術、そしてこのドローンを最大限に活用し、積極果敢に現場投入して消防力向上を図り地域住民の安全安心につなげたいと思う」と訓示を述べて隊員の士気を促した。
式後は飛行展示もあり、同隊は現時点での操縦技術や機体性能を披露。撮影した映像をリアルタイムでモニター表示し、小森会長や田嶋町長らに導入効果の一端を示した。
同隊は本部指揮隊の要請により出動し、▽災害現場を上空から撮影し(広域的)情報収集▽行方不明者の捜索▽消防職員が進入困難な場所の(局所的)情報収集―などの任務に当たる。
20~30代が主体の同隊を束ねる富田隊長(44)は当面、撮影を主体にした活動を考えるとし、部隊として一刻も早く災害に対処できるよう、そして今思っている以上に幅広く使えるよう視野を広げながら、いっそうの向上に努めたいと意気込みを語った。
(2019年4月25日付紙面より)
新宮小売酒販組合(辻良治理事長)などは24日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅キャンペーンの街頭啓発を実施した。組合員や関係機関の職員ら約30人が買い物客らにチラシとティッシュを配った。
毎年4月は「未成年者飲酒防止強調月間」。和歌山県全体では2000年から、新宮組合では1993年から街頭キャンペーンを実施している。この日は国税庁のゆるキャラ「イータ君」「マイナちゃん」、県警のマスコットキャラ「きしゅう君」も参加し、買い物に来た親子連れなどに未成年の飲酒防止などを呼び掛けた。
辻理事長の開会宣言のあと、榎本伸・新宮税務署長、髙砂(たかす)浩之・新宮警察署長、田岡実千年新宮市長があいさつ。田岡市長は「未成年だけではなく、大人に対してもお酒の正しい飲み方を呼び掛けていけたら」と話していた。
啓発に参加したのは▽新宮小売酒販組合▽新宮警察署▽和歌山税務署▽新宮税務署▽大阪国税局▽新宮納税協会▽新宮市▽新宮市立少年相談センター▽新宮警察署少年補導員連絡会▽日本フランチャイズチェーン協会▽紀南酒造組合―などの皆さん。
(2019年4月25日付紙面より)
第100回紀南バレーボール連盟杯春季大会
創立50周年記念式典 (新宮青年会議所 )
新宮青年会議所(新宮JC、鈴木竜司理事長)が「心をひとつに~新たなる挑戦へ~」をスローガンに14日、那智勝浦町のホテル浦島で創立50周年を祝う記念式典を催した。
新宮JCは1969年4月14日に、明るい豊かな社会の創造を目指す若者たちによって創立。式典には、鮒田健二・第8代理事長をはじめとした、新宮JCを築き上げてきた歴代理事長のうち30人が出席、壇上に勢ぞろいした。鈴木理事長は「私たちにはこの地域の魅力と歴史を、未来を担う世代に伝播(でんぱ)していく使命があります。会員一同、地域の仲間と強い絆でつながっていくことが大切」と述べ、地域の中で未来ある事業を展開するために、失敗を恐れず果敢に挑戦し、固定概念にとらわれることなく精進していくと誓いを新たにした。
来賓として田岡実千年新宮市長や堀順一郎那智勝浦町長、西前啓市古座川町長、山口賢二北山村長、県会議員や各団体の代表者らも出席。仁坂吉伸知事代理として出席した東川智昭・東牟婁振興局長が「和歌山県が誕生して150年となる2021年に、県では国民文化祭、全国障害者芸術文化祭が同時に開催される。ビッグイベントが盛り上がり、地域の活性化として生かすことができるよう、力を結集していただきたい」と協力を呼び掛けた。
第32代理事長であり、現シニアクラブ代表幹事を務める田岡実千年新宮市長は、在籍中を振り返り「市長を務めさせていただいて10年の節目を迎える。重責の中、批判も受けながらなんとか務めさせていただいているのも、JCで人として鍛えられたおかげだと日々感謝しています」などと祝辞を述べた。創立会員としての功績などに対し感謝状を受けたチャーターメンバーを代表して鮒田さんが「新たなる歴史を歩み、ますますの発展を」などとあいさつした。
50周年まちづくり委員会の庵野高司委員長が「50年を迎え、改めて私たちの運動、活動内容とその目的、存在理由を内外に伝えていく必要がある。あらゆる機会が提供される地域を理想のまちとして、未来を担う若者からも暮らしたいと思われるまちの創造へとつなげていく」と未来のビジョンを表明。地域に良い影響を与えられる組織として、地域から必要とされるために新宮JCが持つ力を最大限ささげていくと誓った。
(2019年4月16日付紙面より)
三浦綾子文学講演会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の勝浦バプテスト教会(稲葉禮野=れいの=牧師)で14日、「三浦綾子文学講演会」が開かれた。全国三浦綾子読書会代表の森下辰衛さんが、作家の人生が語る「希望」について話した。約30人が耳を傾けた。
森下さんは『氷点』や『塩狩峠』など人間存在を問う数多くの三浦綾子の作品の中から『道ありき(青春編)』を取り上げた。森下さんのユーモアと抑揚感にあふれた語り口に、来場者らはしきりに相づちを打つなど、会場は終始涙と笑いに包まれていた。
同書には16才の綾子が戦時中軍国教師となり、疑いもなく「お国のために死ぬのですよ」と子どもたちに教えたあげくの敗戦、自殺未遂、死の病との闘い、恋人の死などの苦難を通り、結婚に至るまでの道のりがつづられている。
森下さんは、この過程が三浦文学を解く鍵であるとして、本の内容を引用。教職を辞してから、肺結核という病を得た自分自身を「ざまあみろ」とあざけるほどに凍り付いた綾子の心が、いかにして溶かされたかを説いた。また、「綾子は絶望のふちにいたからこそ『本物しかいらない』という確固とした思いがあった。自分を否定し、生きることを放棄するほど心が凍えたときこそ本物を求めてください。後になってそこに道があったと分かります」と話した。「神様は本気の問い掛けに知らんぷりはしません。奇跡を見たいなら、『にもかかわらず』相手を愛してください」と結んだ。
講演後は、賛美歌『おどろくばかりの(アメイジング・グレイス)』を合唱し、森下さんに盛んな拍手が送られた。
(2019年4月16日付紙面より)
スターレジェンド入港 (新宮市 )
外国客船「スターレジェンド」(総トン数9975㌧、全長134㍍)が14日、新宮市の新宮港に入港した。アメリカ人など乗客193人が熊野三山巡りなどを満喫した。
今回のクルーズ名は「グラン・ジャパンクルーズ 大阪~横浜」。行程は大坂、高松、広島、唐津、釜山(プサン=韓国)、長崎、鹿児島、新宮、清水、横浜。新宮港では平安衣装の女性による歓迎や地元特産品の販売があった。
乗客らは瀞峡と熊野速玉大社を巡るツアーや熊野那智大社、本宮大社を訪れるツアーに参加した他、シャトルバスに乗車して市内観光を楽しんだ。市がこれまでに実施したアンケートの結果では、「また熊野に来たい」という回答が9割で「自然がいい」「まちの人が優しかった」という声があったという。
同船は18日(木)、5月4日(土・祝)にも入港する予定。市企業立地推進課(電話0735・23・3333)は乗客を歓迎する外国語ボランティアを募集している。
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この日は紀宝町の「熊野水軍太鼓」が和太鼓の体験コーナーを設けた。乗客らは会員らから教わりながらバチを手に太鼓をたたき、時に笑顔を見せながら日本の伝統文化に触れた。
熊野水軍太鼓事務局の堀勝之さんは「初めての試み。普段は見送りの際に演奏をしていますが、外国の人に日本文化を体験してもらうことで少しでも興味を持ってもらい『熊野にまた来たい』と思ってもらえれば」と話していた。
(2019年4月16日付紙面より)
JR串本駅でマナー啓発 (串本町 )
JR串本駅で15日、啓発運動「本年度第1回きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」があった。串本古座高校の生徒と青少年健全育成関係者約40人が鉄道利用者に物資を配り、併せて同駅駐輪場の施錠確認や清掃をするなどして地域の規範意識を促した。
このキャンペーンは、駅舎内や列車内など公共の場における主に青少年のマナー向上と自転車盗の被害防止を目的として、県警とJR西日本和歌山支社が同日から26日(金)までの期間を設定して計画。街頭啓発は県警管内14署がそれぞれ適時場所を定めて行うことになっていて、串本警察署は生活安全刑事課が軸になって期間初日、串本古座高校の登校時間帯に合わせ同駅一帯で実施することとし、啓発関係者に協力を呼び掛けた。
参加したのは▽串本古座高校生徒会執行部・硬式野球部・教職員▽同所少年補導員▽串本青少年センター職員▽同署管内防犯協議会事務局職員(役場職員)▽JR西日本和歌山支社職員▽串本警察署署員。
実施に当たり同駅を管轄するJR新宮駅の角野敦彦副駅長は、高齢者に席を譲るなどの配慮やイヤホンの音漏れ対策など同キャンペーンで呼び掛けるマナー向上のポイントを伝達。啓発員は改札前の左右に分かれて利用者の通路を作り、往来する鉄道利用者に物資を配って同キャンペーンの趣旨を伝え、意識高揚を促した。
往来が活発化する鉄道到着を待つ間、生徒が中心になって同駅駐輪場で無施錠の自転車に施錠を呼び掛けるエフを付け、ある程度自転車が持ち出された後に場内清掃もして、自転車盗をしにくい雰囲気づくりにも努めた。
これら活動に加え、今回は特別企画として生徒会の伊森安美会長(3年)が構内アナウンスで鉄道利用者に規範意識の高揚を呼び掛けた。活動を終えて「新宮あたりで満員電車に乗り合わせたことがありますが、そのようなときに高齢者優先で高校生が率先して『どうぞ座ってください』と言えるようになればと思う。今日は生徒の参加人数も多く影響力が強かったと思うので、この機会を通して地域がよりよいまちになれば」と今後を期待し、「啓発した自分も頑張り、引き続き向上の輪を生徒に広めていきたい」と意欲を掲げた。
同日夕方は和歌山東警察署もJR和歌山市駅で同活動を実施。本紙関係で新宮警察署は24日(水)早朝にJR新宮駅で行う予定。
(2019年4月16日付紙面より)
県少年サッカー東牟婁ブロック予選
スポ少野球東牟婁予選
第22回三輪崎少年剣道大会
官公庁で辞令交付式
官公庁で1日、辞令交付式があり、新年度がスタートした。熊野地方の各自治体の首長たちは、昇任した幹部職員や新規採用職員らを前に、地域活性化のために一丸となって職務に取り組もう、と奮起を促した。
新宮市では、田岡実千年市長が課長以上の管理職員、医療職、新規採用職員などと分けて人事発令通知書を一人一人に手渡した。幹部職員には「極めて厳しい時期ではありますが、全ての職員が一致団結し、課題に向き合い市政を推進していかなければならない。そのためには皆さんのお力が何より重要」と訓示。
新規採用職員には「現場はあなた方の斬新な発想と、活気に満ちあふれた熱意を心待ちにしている」と激励。「大きな志を存分に発揮し、新宮市を元気なまちにしていきましょう」と呼び掛けた。
新規採用職員を代表して、防災対策課の下川翔太さんが「公務を民主的かつ能率的に運営すべき責務を深く自覚し、全体の奉仕者として誠実かつ公正に職務を執行することを固く誓います」などと誓いを述べた。
(2019年4月2日付紙面より)
熊野水軍太鼓保存会が成果を披露 (紀宝町 )
熊野水軍太鼓保存会(廣里稔暢代表)=紀宝町=は3月30日、紀宝町の生涯学習センター「まなびの郷」で地域への感謝と練習の成果を発表する「熊野水軍祭」を催した。
同保存会は1996年、三重祭り博覧会開催に合わせて設立された和太鼓集団で、今年で23年目を迎える。水軍祭は第9回を迎え、保存会が指導する熊野水軍子供太鼓も登場し、大人顔負けのばちさばきで大勢の聴衆を魅了した。福祉施設のグリーンプラザ、アプローチ、わかば園作業所も共催し、ロビーで福祉バザーを同時開催した。
演奏は保存会が編曲した『波動』でスタートし、全8曲を披露。激しく強い演奏で大海原や熊野の大地を表現し、尺八の競演もあって感動が会場を包んだ。「太鼓の演奏会は初めて」という熊野市波田須町の男性(70)は「カラオケより夢中になった。ええのう」と感心していた。
廣里代表は「来て良かったと思う太鼓を打ちたい。平成最後の水軍祭を、ごゆっくりご覧ください」とあいさつ。西田健町長は「水軍太鼓は郷土芸能の域にある。末永くかわいがってもらえれば」と呼び掛けた。
保存会ではメンバーを募集中。保存会は高校1年生以上、子供太鼓は小学3年生から中学3年生まで。同町鵜殿港内の練習場で、保存会は火、木、土曜日の週3回、子供太鼓は金曜日に、それぞれ午後7時から9時まで練習する。問い合わせは同町役場企画調整課(電話0735・33・0334)まで。
(2019年4月2日付紙面より)
串本町中湊にある串本古座高校古座校舎で3月30日、101年続いた学校史を締めくくる最後の行事「古座高校~古座校舎ラストオープンデー」があり、卒業生やその家族、教職員や地域住民約500人が思い出の学び舎に別れを告げる節目とした。
この行事は、新たな利活用の計画もなく、3月末で門扉が閉ざされることになった同校舎と親しむ最後の機会として、地元の卒業生と同校舎教職員6人が同デー実行委員会を立ち上げて計画した。
閉校舎式が同月1日の卒業証書授与式に引き続いて営まれたが、平日で行きたくても行けなかったという声があったことが実施のきっかけ。実行委員はわずか1カ月弱の準備期間の中でできる趣向を練り上げ、県教職員組合第5支部の協賛を活用して新聞折り込みでチラシをまくなどして周知を図り、同校舎にゆかりがある全ての人の来場を呼び掛けた。
序盤は実行委員を代表して山本昭隆さん(75)=第14回卒業生・元学校長〈平成13~16年度〉=が担任、森武志さん(43)=第46回卒業生=が日直となり、趣向「最後のH.R.」を体育館で実施。森さんのナレーションによるスライドショーで101年の歩みを振り返り、その一端で旧古座高等女学校と串本古座高校の校歌も紹介され、卒業生が口ずさむなどした。
その後は山本さんが閉校舎を飾る講話を述べ、昭和の時代の学校長を務めた山口博正さんも登壇して思いを語った。雜賀克彦さん(第11回卒業生)の指揮、濵口むつみさん(第19回卒業生)の伴奏で全卒業生1万5380人の8割強を輩出した旧古座高校の校歌を斉唱。サプライズで教職員の新宅俊夫さんが作り上げたBGMとメッセージ付きのスライドショーを披露し、最後は餅まきで大きな活気を誘った。
式後は谷口克朗さん(59)=第30回卒業生=の進行で「最後の大掃除」を実施。昭和34年生まれ以降(還暦前)の卒業生一丸で式場を撤収しフロアにモップ掛けをするなどした。
本館3階の教室が開放され、多くの卒業生が懐かしい席に着いて「最後の期末試験」と題したアンケートに節目の思いを書き記し、黒板に別れのメッセージを書き込むなどした。同校舎が昨年6月から続けてきた卒業生のメッセージボードの最終受け付けも実施。教職員が閉校舎に伴う大掃除中に見つけた旧古座高校の帽章や胸章を配り、創立90周年記念校歌CDの残り(200枚程度)も実費負担を得ながら配った。
体育館内にはスライドショーで用いた各学校の校舎写真を引き伸ばして展示し、趣向の合間に観賞を集めた。また教室は一部だが廊下やグラウンドなどは全て開放され、同級生や青春時代を共に過ごした先輩後輩で思い思いの場所を陣取り最後の記念撮影をする姿も終了間際まで続いた。
3月末が日曜日となったため、門扉はこの行事の終了を経て閉ざされる形となった。実行委員の残り3人は生熊和道さん、和田春也さん、橋本尚視さん。6人の中心的役割を担った山本さんは「こんなに大勢の皆さんが集まりお別れをしてくれたおかげで、形式でなく心のこもったお別れ会をできて良かったと思う。同窓生の母校を思う心が結集したいい会となり、計画した者として大変ありがたかった」と感無量の思いを語った。
(2019年4月2日付紙面より)
政府は1日、「平成」に代わる新たな元号を「令和(れいわ)」と発表した。菅義偉官房長官が午前11時40分ごろ「令和」と書かれた額を掲げた。元号を改める政令は皇太子さまが新天皇に即位される5月1日(水・祝)に施行され、午前0時に平成から令和に切り替わる。
菅官房長官は「万葉集の梅花(うめのはな)の歌三十二首の序文にある『初春の令月(れいげつ)にして、気淑(よ)く風和(やわら)ぎ、梅は鏡前(きょうぜん)の粉(こ)を披(ひら)き、蘭は珮後(はいご)の香(こう)を薫(かお)らす』から引用したもの」と語った。日本の古典に由来する元号は初めて。考案者、「令和」以外の元号案と数は明らかにしない。
午前9時30分ごろから有識者らによる「元号に関する懇談会」を開き、案を提出。衆参両議院の正副議長の意見を聞き、全閣僚会議で元号を改める政令を閣議決定した。
正午ごろ、安倍晋三首相は記者会見で談話を発表し、新元号について「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つという意味が込められている」と説明。
「万葉集は日本最古の歌集であるとともに、幅広い階層の人が詠んだ歌が収められ、わが国の豊かな国民文化と長い伝統を象徴する国書。悠久の歴史と香り高い文化、四季折々の美しい自然。こうした日本の国柄をしっかりと次の時代へと引き継いでいく。厳しい寒さの後に春の訪れを告げ、見事に咲き誇る梅の花のように、一人一人の日本人が明日への希望とともに、それぞれの花を大きく咲かせることができる日本でありたいという願いを込め、決定した」。
「文化を育み、自然の美しさをめでることができる平和な日々に心からの感謝の念を抱きながら、希望に満ちあふれた新しい時代を国民の皆さまと共に切り開いていく。決定に当たり決意を新たにしている」とし、「この新しい元号も広く国民に受け入れられ、日本人の生活の中に深く根ざしていくことを心から願っている」と語った。
1918(大正7)年生まれの新宮市仲之町の廣田千代子さん(101)は新元号について「難しい言葉ですが、皆さんが調べて付けられたのだから、いい名前だと思います」。戦争で家族を亡くした思い出を振り返り「私たちが若い頃は、心にいつも鉢巻きを巻いていた時代。引き続き戦争がなく、平和な時代であることを願います」と話していた。
(2019年4月2日付紙面より)
グラウンドゴルフ三和大会
準決勝は6日、決勝は7日に実施 (県軟連東牟婁支部学童部 )