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2018年12月28日
1 那智の滝で迎春準備
 大しめ縄の張り替え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は27日、世界遺産である那智の滝で大しめ縄を張り替えた。日本一の落差133㍍の滝口で神職たちが足元に注意しながら慎重に新しいしめ縄に取り換えた。

 那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は7月14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前と年末の毎年2回行われている。

 しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職ら5人が表参道約2㌔の道のりを運んだ。前日の雨の影響もなく、無事に設置された。

 大阪府から参拝に訪れていた40代男性は「張り替えは見られなかったが良い時に来ることができた」と語った。

 那智の滝は大みそかから元旦にかけて青岸渡寺の三重塔と共にライトアップされる。

(2018年12月28日付紙面より)

大しめ縄を設置する神職ら=27日、那智勝浦町那智山
2018年12月28日
2 新姫の香りと程よい酸味
 リキュール「紀州の一雫」  

 熊野市特産の香酸かんきつ「新姫(にいひめ)」を使用したリキュール「紀州の一雫(ひとしずく)」の販売が新宮市や熊野市を中心とした酒販店などで始まった。紀州の自然の恵みと果樹の持ち味を引き立たせようと、酒類食品卸売業の株式会社Yアルコ(加藤隆義代表取締役)が企画。和歌山県岩出市にある創業100年の造り酒屋「吉村秀雄商店」で製造した。

 新姫は、かんきつ種のタチバナと何かが自然交配したものと推測され、昭和60年に熊野市新鹿町で発見された。市が平成9年に新しい香酸かんきつとして品種登録した。独特の爽やかな香りと程よい酸味が特徴。

 紀州の一雫は720㍉㍑入り1600円(税抜き)。新姫の特徴を生かした甘みと酸味のバランスが良く、加藤代表取締役は「アルコールが苦手な方でもおいしく飲んでもらえる」と話している。

 問い合わせは新宮市下田の株式会社Yアルコ(電話0735・21・2101)まで。

(2018年12月28日付紙面より)

新商品を紹介する加藤隆義代表取締役=21日、東牟婁振興局
2018年12月28日
3 昔ながらの製法で
 伝統のこんにゃく作り始まる  (熊野川町篠尾 )

 新宮市熊野川町の篠尾(ささび)で正月に向けて伝統のこんにゃく作りが始まった。篠尾は日当たりが良く、霧が発生する土地でこんにゃく芋の栽培に適している。昔は多くの家で作られていたが、後継者が減り、一時は少なくなっていた。伝統の味を絶やしてはいけないと昭和61年に篠尾こんにゃくグループが発足した。11月に収穫した芋を1カ月ほど干し、12月中旬からこんにゃく作りを始める。

 篠尾集会所内に設けられた作業所で、昔ながらのかまどにカシなどの天然木を燃料にして湯を沸かし、芋をゆでる。皮をむいた後、石臼でこねて木灰からとったにがりを混ぜ、木型に詰める。その後1時間ほど煮てあくを抜き、袋に詰めて殺菌のためにゆでて完成する。機械に頼らない昔ながらの製法で作られた篠尾のこんにゃくは特においしいという。

 グループ代表の垣内金夫さんは「以前、京都のお寺さんから定期的に欲しいというありがたいお話をいただき、『篠尾のこんにゃくは12月から2月いっぱいまでなのです』と了解をいただいた」と語る。「正月に向けて年内に1000個を作る。正月明けから2月いっぱいまで続きます。1月中旬には体験こんにゃく作りもあるので、ぜひお越しください」と話していた。

(2018年12月28日付紙面より)

木型に入れる作業をするメンバーら=23日、新宮市熊野川町の篠尾集会所
篠尾こんにゃくグループの皆さん
2018年12月28日
4 紀南学園にAED寄贈
 新宮ライオンズクラブ  (新宮市 )

 新宮ライオンズクラブ(新宮LC、山本俊英会長)は25日、児童養護施設の紀南学園(芝悦男園長)に自動体外式除細動器(AED)一式を寄贈した。芝園長は「設置したいと考えていたところ、お話をいただいた。職員一同大変ありがたく思っています」と話していた。

 山本会長をはじめ、新宮LCの会員らが同学園を訪問。児童らに、用意したクリスマスプレゼントを配り、芝園長に目録を手渡した。

 山本会長は、児童らに「クリスマスの良き日に、ライオンズクラブから贈り物を届けることができたことをわれわれもうれしく思います。元気に成長して、社会に出てからも頑張ってください。応援しています」とあいさつ。

 見送る子どもたちから会員らにお礼の折り鶴が手渡され、芝園長は「今日は一日を通して多くの方々が園に贈り物を届けてくれました」と感謝していた。

(2018年12月28日付紙面より)

芝悦男園長(左)に目録を手渡す山本俊英会長=25日、新宮市の紀南学園
2018年12月28日
5 紀南レク協会が優勝 第138回職場対抗ボウリング大会 
2018年12月28日
6 1位に松本武則さん  写連新宮支部12月例会  
2018年12月28日
7 骨粗しょう症予防を学ぶ  健康づくり推進員会三佐木支部が研修  (新宮市 )
2018年12月28日
8 目標金額50%を超える  川舟クラウドファンディング  (新宮市 )
2018年12月28日
9 元日も休まず営業  「勝浦漁港にぎわい市場」好評  
2018年12月28日
10 楽しくおいしく食べる子に  子育て世代の食育教室  (那智勝浦町 )
2018年12月28日
11 正月らしいたこ作り  冬休み中の児童10人が  (新宮市立図書館 )
2018年12月28日
12 町の魅力伝えるカレンダー  観光協会が景色や催しをPR  (那智勝浦町 )
2018年12月28日
13 お母さんはピアニスト  佐野保で保護者のコンサート  (新宮市 )
2018年12月28日
14 学ぶ姿勢を忘れずに  くろしお児童館で「お花をいけましょう」  (新宮市 )
2018年12月28日
15 ポスターなどで状況を周知  本州最南端の火祭りに向け  (南紀串本観光協会 )
2018年12月28日
16 リーダーを意識し集団活動  潮岬で養成キャンプ実施  (県青少年育成協会 )
2018年12月28日
17 買い物弱者をバスで支援  七川ふるさと協が試験運行  (古座川町 )
2018年12月28日
18 1年間の成長を披露  新宮市内保育園でクリスマス発表会  
2018年12月28日
19 外壁へのイルミネーション  28日と1月6日に実施を予定  (近畿労働金庫新宮支店 )
2018年12月28日
20 お悔やみ情報
  
2018年12月26日
21 観光客増加に期待
 世界的宿泊施設予約サイトから注目  (那智勝浦町 )

 世界的な宿泊施設予約サイト「Airbnb(エアビーアンドビー)」が公表した「2019年に訪れるべき19の観光地」の一つとして和歌山県が日本で唯一選ばれた。本紙エリア内では那智勝浦町のマグロや「那智の扇祭り(火祭)」などが評価された。

 評価を受け、堀順一郎町長は「世界的に著名なサイトで2019年に訪れるべき19の観光地の一つとして、和歌山県が日本で唯一選ばれた。その中でも、マグロや火祭りなどが多く紹介され、ビジュアルでも那智の滝と三重塔が掲載されるなど、本町として大変光栄。今回の紹介を通じて、本町への注目がさらに高まり、全世界から多くの方が訪れることが期待されます。今後も満足をいただけるようおもてなしをし、さらなる誘客につなげていきたいと思います」と語った。また、同町観光協会は「世界の観光地として注目されて光栄に思う。これからはこれを全面に打ち出してPRし、多くの方々に足を運んでいただきたい」と抱負を述べた。

■ウェブサイトより関連箇所を抜粋

 大阪に隣接するこの奥ゆかしい地域は、日本の「精神文化の原点」とも呼ばれ、多くの地元の人々や旅行者が、仏教の聖地である高野山において52の寺院に滞在し、瞑想や宿坊、庭園、精進料理などを体験しています。露天風呂に関心があれば、川湯の仙人風呂は国内最大です。また、東京の有名な築地市場に匹敵する魚市場に加え、国内最大のマグロの展示とともに毎日行われるマグロの解体ショーも見学できます。7月に開催される那智の火祭りを目当てに訪問する場合は、早めに到着して良い場所を確保しよう。このお祭りは1700年前から行われており、日本の最も神聖なお祭りの一つと考えられています。

(2018年12月26日付紙面より)

注目を浴びている那智勝浦町(和歌山県提供)
2018年12月26日
22 しめ縄や門松作り
 「くまの里山」の教室で  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町高津気の地域興しグループくまの里山(西美恵子代表)は24日、同町の清源寺で正月飾りの手作り教室を開いた。くまの里山は和歌山県の「耕作放棄地再生活動協働モデル事業」の一環として活動している。JAみくまの協賛。

 教室では、同町の中野富子さんがしめ縄の指導にあたり、参加者らは真剣な面持ちで制作に挑んでいた。「難を転ず」の意味合いを込め、ナンテンがあしらわれた門松作りや、再生した耕作放棄地で栽培した葉ボタン、マツやウメ、シダレヤナギなどを用いた生け花教室もあった。

 しめ縄教室に参加した同町下里の田中順子さんは「経験しておきたいと思った」と話し、ほかの参加者らも「材料がそろっていて助かった」「にぎやかなお正月にできる」などと喜んでいた。一日を通して約100人の参加者が次々に訪れ、それぞれの完成品を持ち帰った。

(2018年12月26日付紙面より)

正月飾りを作る参加者ら=24日、那智勝浦町高津気
2018年12月26日
23 サンタとじゃんけん勝負
 クリスマス企画にぎわう  (串本海中公園水族館 )

 串本町有田にある串本海中公園センター水族館(森美枝館長)で23~25日の3日間、イベント「水中サンタとじゃんけん」があり入館者の注目や挑戦を集めてにぎわった。

 同館の水中サンタは、串本の海大水槽のコケ(=藻)取りをするスタッフがサンタクロースの衣装を着て水槽に入るという12月恒例の趣向。今年は9日と16日にその格好で実際に作業をする様子をアピールし、クリスマスを含む直前3日間は謝恩の思いも込めてこのイベントを実施した。

 正午から空気ボンベ1本をほぼ使い切るまでの約30分間限定で居合わせた入館者に挑戦を呼び掛け、勝てば海の生き物にちなんだ文具などの商品、負けても貝殻や貝細工をプレゼント。興味津々の子どもや怖がる子どもに代わって両親など家族が続々と挑戦し、結果に応じて景品を手にした。水中サンタはじゃんけん勝負のほか、記念撮影の希望にも応えて楽しみを後押しした。

 水中サンタの趣向と併せて行われてきたトピックス水槽のクリスマス展示も25日に終了し、27日(木)から正月展示が始まる。センターは正月三が日も営業し、近年定着している餅まきを三が日の午前11時から行う方向で準備を進めているという。

(2018年12月26日付紙面より)

挑戦を集めたイベント「水中サンタとじゃんけん」=24日、串本海中公園センター水族館
2018年12月26日
24 速水盛康さんが新教育長に
 田岡実千年市長が辞令交付  (新宮市 )

 新宮市は25日、新教育長に任命した速水盛康さん(61)=同市野田=に辞令を交付した。任期は23日から3年間。

 田岡実千年市長が、速水さんと教育委員会委員に任命した石原貞代さん(54)=同市千穂=に人事発令通知書を手渡し、「速水さんには、これまでの教育会での経験を基に新宮市の教育のトップとしてご活躍いただきたい。石原さんは子育て経験、市民活動を生かし教育委員として活動してほしい。市は学校教育、生涯学習、文化振興など課題が山積している。忙しくなるが、他の教育委員と一緒に頑張ってもらいたい」と激励した。

 速水さんは「これまでの教育経験を生かして、しっかりと市の教育行政に全力投球でまい進したい。教育の専門性を発揮しながら文化財、文化複合施設、学校教育、社会教育の状況を踏まえ、皆さんと力を合わせて新宮市の大きなエネルギーに変えていきたい」と決意を述べた。

 速水さんは昭和56年3月に関西大学を卒業。翌年4月から中学校教諭、小・中学校長、県教育委員会生涯学習局文化遺産課主任などを歴任した。

 石原さんは、昭和60年3月に東京女子体育短期大学を卒業。同年4月から平成3年まで新宮市役所に勤務した。

(2018年12月26日付紙面より)

任命を受ける速水盛康さん(中)と石原貞代さん(右)=25日、新宮市役所市長応接室
2018年12月26日
25 楽しみながらも技術学ぶ
 元代表・小島さんらによるサッカー教室  (明治安田生命 )
2018年12月26日
26 中西青さんが優勝
 年忘れグラウンドゴルフ大会  (新宮GG同好会 )
2018年12月26日
27 県内から唯一の選出
 ナショナルトレセンに宇佐川眞央君  (新宮SSS )
2018年12月26日
28 グラウンドゴルフで交流  ふれあいスポーツフェスに133人  (新宮・東牟婁地方 )
2018年12月26日
29 「ハラスメント」防止を  美熊野福祉会職員が研修  (新宮市 )
2018年12月26日
30 音楽で脳を活性化  ゆうゆうクラブ女性部が健康づくり教室  (新宮市 )
2018年12月26日
31 サンタからプレゼント  光の祭典in紀宝「キラフェス」  (紀宝町 )
2018年12月26日
32 リース作りゲームでにぎわう  太田の郷でクリスマス  (那智勝浦町 )
2018年12月26日
33 楽しく感謝伝え合う  「えがおの杜」でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2018年12月26日
34 プレゼントににっこり  子育てサロン「サンタさんと遊ぼう」  (新宮市 )
2018年12月26日
35 クリスマスを祝い  マリア保育園「キャロリング」  (新宮市 )
2018年12月26日
36 日頃の感謝込めて  利用者にクリスマスプレゼント  (新宮信用金庫 )
2018年12月26日
37 音の出る信号機のために  チャリティミュージックソンで呼び掛け  
2018年12月26日
38 グループ一丸でケーキ作り  主催事業で小中学生34人  (潮岬青少年の家 )
2018年12月26日
39 サンタと楽しい時間  くしもとこども園でクリスマス会  (串本町 )
2018年12月26日
40 12月定例会一般質問①  古座川町議会  
2018年12月26日
41 弓引と矢取が稽古に励む  1月2日の「お弓式」に向け  (潮御崎神社 )
2018年12月26日
42 お悔やみ情報
  
2018年12月25日
43 ごみ問題について討論
 環境問題研究会例会  (新宮市 )

 環境問題研究会(植松晴孝会長)の12月例会が19日夜、新宮市の井の沢隣保館であった。市生活環境課・ごみ減量係長の上野貴由さんが「プラスチックごみ問題について」をテーマに講話した。

 上野さんは環境省の資料を基に海洋プラスチック問題について解説。海岸での漂着ごみの事例を挙げ、「海洋生物に影響を与えている。海洋プラスチックによる海洋汚染は地球規模で広がっている」とし、特にマイクロプラスチック(5㍉以下の微細なプラスチックごみ)が生態系に及ぼす影響が懸念されていると話した。

 「陸上から海洋に流出したプラスチックごみ発生量ランキング」(2010年推計)によれば、中国が年間353万㌧で1位になっているが、プラスチックごみは近隣のアジア諸国から輸出されたものであると述べ、「必ずしも中国だけの問題とは言えない」とした。

 国内ではプラスチックごみの中国への輸出を禁止したり、2030年までにプラスチック排出量を25%削減する目標を策定したりするなどの施策を進めており、海岸漂流物などを除去するために補助金による支援を行っていることも紹介。上野さんは「海洋プラスチックに固執することなくプラスチック全般の使用を減らし、プラスチックごみを国内で循環させる取り組みを推進していくべきでは」と持論を述べた。

 質疑応答では「市田川の上流からビニール袋や発泡スチロールが流れてくるが、海へ流れないようにブロックする方法はあるのか」「マイクロプラスチックは実際にはどれほど人体に入っているのか、体にどのような影響を及ぼすのか」「市の水道水にも含まれている可能性があるのでは」などの質問があった。

 「ビニール袋を有料化し、買い物袋を持参することによって万引が増えたという話も聞く。店舗側が抱える事情もあると思う」という声に対して「自治体と企業がセットになって考えていかなければならない課題」といった意見があった。

 「一人一人の意識の向上が必要。有料でもレジ袋を配布しない自治体もある。環境や市民の健康のために当局も啓もうに励んでほしい」との意見もあり、参加者らは「環境問題を新宮市から発信していくことができれば」との見解を深め合った。

(2018年12月25日付紙面より)

環境問題研究会例会の様子=19日、新宮市の井の沢隣保館
上野貴由さん
2018年12月25日
44 歌や踊りで盛り上がる
 小口おもしろプレイランド  (新宮市 )

 小口文化振興会議は22日、新宮市熊野川町上長井の小口自然の家広場で「第28回小口おもしろプレイランド」を開催した。イルミネーションで飾った高さ約50㍍の巨大ツリーの下、歌や踊りで盛り上がった。

 巨大ツリーは水害の犠牲者の冥福を祈るとともに復興の支援者への感謝を込めて同会議が設置。催しは那智谷大水害遺族会の岩渕三千生さんや地元住民らが協力し、小口地域を活性化しようと毎年開催している。

 特設ステージでは熊野川小学校音楽隊や地元のダンスチームなどがにぎやかにパフォーマンスを披露。特別ゲストの「Bitter&Sweet(ビタースウィート)」によるライブで盛り上がった後、関係者らがクリスマスプレゼントを配った。

 会場では、しし鍋やうどん、アユの唐揚げ、焼きそばなど、さまざまな出店もあり、来場者が行列を作った。約2万球の電飾を取り付けている巨大ツリーの点灯は1月15日(火)までを予定している。時間は午後5時から9時30分まで。

(2018年12月25日付紙面より)

歌を披露する熊野川小学校の子どもたち=22日、新宮市熊野川町上長井
美しい歌声で来場者を魅了する「Bitter&Sweet」
2018年12月25日
45 小学校などに絵本を寄贈
 串本町足掛かりに全国へ  (株式会社KCR )

 県内へのトルコ経済マーケット創出を目指す株式会社KCR(本田景士代表取締役)=白浜町=が21日、串本町教育委員会に自社出版の絵本『タイヨウのくにとツキのふね』の教育寄贈を申し出た。小学校や幼稚園、認定こども園やへき地保育所、図書館に託す予定で、町教委は3学期に間に合わせる形で届けるとしている。

 この絵本は、エルトゥールル号遭難事件の様子を架空の人物「ヒノキチ」を主人公にして描き出した作品として3月に出版。史実に興味を持つきっかけとして親子で楽しむ内容を特色とする。

 同社はこの絵本を全国に伝えたいという思いで4~6月にクラウドファンディングによる資金調達を試み、168人から154万6000円の支援を得て成立させた。その折に掲げたのが県内の小学校約240校、幼稚園約120園、図書館60館と、全国100カ所の図書館への寄贈(=150万円達成時の約束事項)で、11月に増刷したトルコ語訳併記の特別限定版(第2刷)を託す方向で段取りを進めている。

 この日は本田代表取締役と妻で絵本作家の山口小百合(本名・本田小百合)さんが潮﨑伸彦教育長を訪ね、特別限定版の概要を説明して寄贈を申し出た。同町はエ号遭難事件の現地であることから小学校9校、幼稚園1園、図書館1館に認定こども園2園とへき地保育所2所(現地最至近の大島も含む)を加えた15カ所に託す方向で話がまとまり、近日中に必要数を届けるとした。

 同日現在、他の県内各市町村分は県教育委員会に配布協力を求め、図書館は郵送する方向で調整中。同町への寄贈を足掛かりにし、来年1月中の発送完了を目指している。

 山口さんと本田代表取締役はともに同町出身。来年3月には紬カフェに続くタイヨウのカフェを同町内に開いて拠点を移す予定だという。今回寄贈する絵本を手にする子どもらに向け、山口さんは「この絵本をきっかけにして地元で起きた出来事に興味を持ち、将来町外に出ても周囲に話して地元の誇りにしてほしい」と話し、本田代表取締役も同じ思いを掲げた。

 この絵本は、同町内ではTSUTAYA WAY串本店や同社販売ルートのホテル売店など観光施設で取り扱っている。特別限定版は初回特典(=作中に登場するお守り)が付かない分、1冊1500円(税別)となっている。同版は11月にトルコ共和国の商工会や市役所など5カ所に寄贈して紹介したそうで、本田代表取締役は「串本では絵本が出るほど活発なのかと喜んでもらえた」という。問い合わせは同社(電話0739・33・7683)まで。

(2018年12月25日付紙面より)

特別限定版の見本を託す山口小百合さん(中)と本田景士代表取締役(右)=21日、串本町役場古座分庁舎
2018年12月25日
46 皇室の繁栄など祈る
 熊野三山で「天長祭」  

 「天皇誕生日」の23日、熊野三山で天皇陛下の85歳の誕生日を祝うとともに、皇室の繁栄などを祈願する「天長祭」が営まれた。

 新宮市の熊野速玉大社では、上野顯宮司が祝詞を読み上げ、みこたちが優雅に神楽「浦安の舞」を奉納。大社崇敬会の杉本義和会長ら参列者たちが玉串を供えた。

 神事後、上野宮司があいさつし、天皇陛下の誕生日の記者会見の内容について触れ、「85年を振り返られて、皇后さまのことについて特に言及されていた。自分を支えてくれたことに対して感謝のお気持ちを述べられていた。子が親を慕い、親が子を慕う当たり前の姿が皇室にはある。感謝の心を大事にしなければならない」。

 グローバル化の中で、日本人の持つ礼節や努力、研さん、謙虚な気持ちが隠れてきつつあると述べ、「天皇陛下は喜びも苦しみも憂いも、国民と共にあるのが象徴天皇の在り方であると結論付けて実践されてきた。私たちはそのお姿に感動を禁じ得ない。来るべき御代替わりの時には、元の素晴らしい心を取り戻し、新日本の命としてわれわれも尽くさなければならない」と話していた。

(2018年12月25日付紙面より)

「浦安の舞」を奉納するみこたち=23日、新宮市の熊野速玉大社
2018年12月25日
47 4部門で優勝や準優勝 三輪崎剣道クラブが好成績収める (紀南剣道大会)
2018年12月25日
48 4部門7クラスで熱戦
 新宮信用金庫理事長杯卓球大会  
2018年12月25日
49 3大会で好成績収める
 鳥羽市OPでは出場27人中9人が優勝  (新宮ジュニアレスリングクラブ )
2018年12月25日
50 読み聞かせに多くの笑顔  おはなしこどもまつり  (太地町・那智勝浦町 )
2018年12月25日
51 約束守り評価は良好  わかば保育園が総合避難訓練  (那智勝浦町 )
2018年12月25日
52 観光玄関口の花壇を整備  なちかつ古道を守る会  (那智勝浦町 )
2018年12月25日
53 住民の安心安全のため  熊野川第2分団に水槽車配備  (新宮市 )
2018年12月25日
54 流星群など観察  自然探訪スクールに30人  
2018年12月25日
55 グランドールでクリスマス会  天満保育園児が慰問  (新宮市 )
2018年12月25日
56 音楽で楽しいひととき  障害児者支援センター虹でクリスマス会  (新宮市 )
2018年12月25日
57 豊かな音色響かせ合う  「題名のない音楽会」  (新宮市 )
2018年12月25日
58 サンタさんがやって来た  潮岬幼稚園でクリスマス会  (串本町 )
2018年12月25日
59 手作りの楽しさ知って  中央公民館でパン作り教室  (古座川町 )
2018年12月25日
60   
2018年12月25日
61 お悔やみ情報
  
2018年12月23日
62 研究実り、中地さんが最優秀賞
 高校生地球環境論文賞  

 中央大学が主催、高校生新聞社が共催する「第18回高校生地球環境論文賞」で、近畿大学附属新宮高校3年の中地智里さんが最高位である最優秀賞を受賞し、21日に同校会議室で表彰式が行われた。

 論文賞は同大学が環境改善への基本的認識を共有できる次世代の育成などを目的に実施。地球環境問題全般をテーマに今回は全国から841通の応募があった。

 論文賞の存在を知った中地さんは個人で応募し受賞を果たした。表彰式には審査委員で同大学商学部教授の清水克洋さんらも駆け付けた。清水さんは田中廣滋委員長の講評を代読し、「多くの論文を読みましたが、中でも中地さんが素晴らしかった。よく勉強されている」と功績をたたえ、表彰状などを贈った。

 中地さんは幼い頃にラッコを見て興味を持ち、それがきっかけで研究を開始。今回は3カ月間、実験を重ねて論文を作成した。受賞については「疑問は実験を通して明らかにできた。12年間続けてきた研究が表彰されてうれしく思う」と笑顔で語った。

  □     □

■論文の内容

 題名は「ラッコの生息地における赤潮の影響評価」。生息数の少ないカリフォルニアラッコに焦点を当て、近年、生息地周辺で発生する赤潮が原因で生息域に大きな影響を及ぼしていると説明。赤潮の影響で海洋性毒素の濃度が上昇し、それらを摂取した貝を食べるラッコに毒素が蓄積され、異常を来すという。結果、異常な動きをするラッコに反応したサメなどに捕食されてしまい、生息数が減少する事例も紹介している。

 少ない生物量でも生態系に大きな影響を与える「キーストーン種」であるラッコは多くの生物をつなぐ生態系の要であり、その保全が海洋生物の多様化を実現させると説く。また、赤潮の発生を抑え、ラッコを守るために取り組んだ実験と結果も詳細に解説されている。

  □     □

■将来について

 卒業後は理系大学に進み、ラッコを中心とする海洋生物の研究者になることを目指す中地さんは「将来は海洋環境悪化の原因やその状況を改善するために研究していきたい」と抱負を述べた。

 中地さんのクラスの担任を務める千手久味教諭は「研究が報われてよかった。素晴らしい論文だった」と語った。

 中地さんを含む受賞者の論文は同大学ホームページに掲載されている。

(2018年12月23日付紙面より)

最優秀賞を受賞した中地智里さん(中央)。左は千手久味教諭、右は清水克洋教授=21日、近畿大学附属新宮高校
2018年12月23日
63 クリスマス需要に向け まりひめ目慣らし会 (那智勝浦町)

 那智勝浦町苺生産組合(桒野稔近組合長、組合員9戸)はクリスマス需要期出荷に向け21日、同町南大居のJAみくまの太田営農センター(野生計センター長)でイチゴの目慣らし会を開いた。

 目慣らし会は、ケース詰め基準の統一と等級の確認を目的にイチゴの出荷が本格化し始める時季に開催している。JAみくまので販売される県独自の品種「まりひめ」は東牟婁地方を代表する特産品で、那智勝浦町の太田地区が主要産地となっている。

 この日はイチゴ生産農家、みくまの農業協同組合、新宮公設市場、東牟婁振興局の職員らが参加し、イチゴの品質やケースごとの量などについて意見を出し合った。公設市場の職員は「まりひめは、他のイチゴの基準になるくらい品質の良さに定評があります」と話した。

 まりひめは例年11月下旬から翌年の5月ごろにかけて出荷されるが、台風20号、24号の影響によるハウスの倒壊や畑への浸水などの被害から出足が遅れ、この日の出荷量も昨年の7割ほどとなったが、品質は上々だという。桒野組合長は「どうにかクリスマスに間に合いました。シーズン出だしは不安もありますが、消費者の皆さんの声を励みに、より高品質な生産を目指します」と力を込めた。

 まりひめは熟した頃合いを見て摘果しており、地域でしか販売されないため、公設市場を通して近隣のスーパーなどで販売している。昨シーズンは約1万ケースを出荷した。

(2018年12月23日付紙面より)

イチゴの大きさや形、色の確認をする桒野稔近組合長(右)と組合員ら=21日、那智勝浦町南大居
2018年12月23日
64 来年の一文字は「刻」
 御創建二千五十年終了奉告祭  (熊野本宮大社 )

 田辺市本宮町の熊野本宮大社で21日、御創建二千五十年奉祝式年大祭の締めくくりとなる終了奉告祭が執り行われた。本殿前で九鬼家隆宮司が男舞を奉奏し、一文字揮毫(きごう)では大筆で力強く「刻」と書いた。

 熊野本宮大社が旧社地大斎原へ鎮座して以来、今年で2050年を迎えた。これを記念し、1月1日から歌唱奉納、講大社祭・献詠披講式、奥三河の花祭熊野公演など奉納イベントや記念行事が催されてきた。

 奉告祭には約150人が参列。九鬼宮司が、四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える神楽「熊野」を奉奏し、地元の小学生が歌を奉納した。

 一文字揮毫は新年への願いを込め九鬼宮司が書き始め10年目。大社本殿前に敷かれた縦横2・9㍍の白い布に、長さ1・3㍍の大筆で一気に書き上げると、見守った参列者らから拍手が湧き起こった。年内は社務所前に掲げる。

 最後に朱印を押して書を仕上げた九鬼宮司は「毎年試行錯誤をするが、今年は時を刻む『刻』。明年(みょうねん)は元号も変わり、新しく時を刻んでいく。2050年も長きにわたり多くの先人が時を刻んできて今日がある。しっかりと船出を刻み、それぞれ一日一日大事な時を刻み、平穏で素晴らしい一年を迎えてほしい。刻の左はえとの『亥(い)』。来年は亥年で、刻む年になる」と話した。

(2018年12月23日付紙面より)

※ 九鬼家隆宮司の「鬼」は、「鬼」の1画目を取った字

「刻」の文字を一気に書き上げる九鬼家隆宮司=21日、田辺市の熊野本宮大社
本殿前で神楽「熊野」を奉奏
2018年12月23日
65 復興のシンボルとして
 仙人風呂がオープン  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川の河原で22日、露天風呂「仙人風呂」がオープンした。地元園児たちが一番風呂を楽しみ、大自然の恵みを満喫した。入浴は無料で、利用時間は午前6時30分から午後10時まで。設置期間は来年2月末まで。

 例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で開催も危ぶまれる中、仙人風呂実行委員会(小淵誠委員長)が台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。

 冬の風物詩になっている仙人風呂は1985年から毎年設置されている。今年は例年より規模を縮小し、熊野川の支流大塔川の一部をせき止めて横幅約28㍍、奥行き約12㍍、深さ約60㌢の浴場を造成。川底から湧き出る温泉は約73度で、川の水を引き入れて40度前後に調整している。名前は、川湯温泉が昔、仙人のお告げで発見されたという言い伝えがあることと、千人が入れるぐらいの大きさがあることに由来している。

 アルカリ性単純温泉で、神経痛や筋肉痛に効果がある。約80台分の無料駐車場や男女別の簡易更衣室を設置。シャンプーやせっけんの使用は不可で、水着やタオルなどを着用して入浴する。

 今シーズンの安全と温泉街の繁栄を願う開湯式では、祐川寺の丹羽達宗住職による読経の後、小淵委員長ら関係者が湯にお神酒を注いだ。

 たんぽぽ保育園とひまわり保育園の園児ら16人が一番風呂に入り、「温かくて気持ちいい」となどと喜んでいた。

 利用者数は2006年度が最も多く10万4000人。昨年度は6万5000人だった。小淵委員長は「今回の台風では川湯温泉の全ての宿泊施設が浸水し、大きな被害を受けた。そんな中での仙人風呂の開催は非常に難しかった。まだ傷跡が残っており本来の姿ではないが、復興のシンボルとして開催します」とあいさつ。来賓の真砂充敏市長は「多くの皆さんのお力添えで復興のシンボルとして開催することができた。よみがえりの地として、元気になった川湯温泉を多くの人に見ていただきたい」とさらなる協力を呼び掛けた。

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■湯けむり灯籠も

 期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。

(2018年12月23日付紙面より)

一番風呂を楽しむ地元の園児たち=22日、田辺市本宮町
安全祈願でお神酒を注ぐ主催者ら
2018年12月23日
66 競技通じて交流図る 小中学生ソフトテニス交流大会 
2018年12月23日
67 食の大切さを学ぶ  城南中学校で食育の授業  (新宮市 )
2018年12月23日
68 富弘美術館を囲む会が寄付  カレンダーなどの収益を贈る  
2018年12月23日
69 模擬店の売上を寄付  社協、健康まつりで募金も  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
70 下里小、干物や缶詰作り  勝浦市場のまぐろ体験CANで  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
71 スポーツで一体感高める  光洋中学校でクラスマッチ  (新宮市 )
2018年12月23日
72 心温まるひとときに  温泉病院でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2018年12月23日
73 夜の楼門幻想的に 新宮市の徐福公園 
2018年12月23日
74 楽しいクリスマス会   
2018年12月16日
75 22日に「仙人風呂」オープン
 今年は復興のシンボルに  (川湯温泉 )

 田辺市本宮町の川湯温泉街を流れる大塔川河原で22日(土)、巨大露天風呂「仙人風呂」がオープンする。例年12月1日から始まるが、今年は相次ぐ台風被害で3週間遅れた。

 川湯地区は8月の台風20号で大塔川が氾濫。旅館や民宿などが軒を連ねる温泉街で床上、床下浸水被害を受けた。その後、復旧作業が続いた。

 川の一部をせき止めて浴場にする冬の風物詩「仙人風呂」の開催も危ぶまれたが、台風被害からの復興シンボルとして開設することを決めた。

 現在はオープンに向けて作業が進められている。熊野本宮観光協会と川湯温泉街の事業者らでつくる仙人風呂実行委員会の小淵誠委員長は「復興の証しとして仙人風呂の開催を決めた。今の川湯温泉の姿を見てもらい、温泉も楽しんでほしい」と話している。

 仙人風呂は、川底から湧いている73度の源泉に、大塔川の清流を引き入れて40度前後に調整した露天風呂。

 オープン初日は午前10時からの「開湯式」で安全を祈願し、地元たんぽぽ保育園、ひまわり保育園の園児による一番風呂入浴式を行う。熊野本宮温泉郷の復興PRイベントも計画している。

 期間中、毎週土曜日午後8時~10時に「仙人風呂湯けむり灯籠」を実施する。周囲を灯籠で囲い幻想的な雰囲気を醸し出す。雨天中止。

 来年1月20日(日)には仙人風呂感謝祭として、恒例の「仙人風呂かるた大会」などを開催する。

 入浴時間は午前6時30分から午後10時まで。来年2月28日(木)まで開設する予定。入浴無料。

(2018年12月16日付紙面より)

重機で巨大風呂を掘る作業が進められた=10日、田辺市本宮町川湯の大塔川河原
2018年12月16日
76 那智の扇祭り保存会に奨励賞
 表彰式は来年1月31日  (和歌山県文化表彰 )

 和歌山県はこのほど、文化の発展向上に顕著な功績のある個人、団体に贈る平成30年度和歌山県文化表彰の受賞者を発表した。本紙エリアでは那智勝浦町の「那智の扇祭り保存会」(会長・男成洋三熊野那智大社宮司)が民俗芸能の伝承分野で文化奨励賞を受賞した。

 「那智の扇祭り」は熊野信仰を背景に、熊野大自然の恩恵に感謝し、神霊を鎮める日本一の滝の祭礼。室町以前から行われていたといわれている。

 祭りは地域の安泰や大漁・満作などを祈念し、毎年7月14日に催行される。12基の扇神輿(みこし)に神々を遷(うつ)し、同大社と那智の滝(飛瀧=ひろう=神社)との間を結ぶ御滝道に沿って渡御する。12本の大松明(たいまつ)が出迎え、扇神輿を清めることから「那智の火祭り」とも呼ばれ、全国から多くの参拝客が訪れている。

 祭りは昭和35年に県の無形民俗文化財に、平成27年には国の重要無形民俗文化財に指定された。

 祭りに伝わる行事のうち、「那智の田楽」も国の重要無形民俗文化財などに指定され、ユネスコの無形文化遺産にも認定された。

 同保存会は昭和35年に組織化され、大社を中核に周辺地域の氏子や関係団体が協力し、祭りの執行や運営を続けている。

 会長を務める男成宮司は「祭りは地域の方々や氏子さんの協力があって初めて行える。受賞はそのご努力のたまものなのでうれしい」と述べ、「今後は神様のお祭りとしてだけでなく、県や国を代表する文化財として実施していくことも大事。それが継続につながり、神様にも喜んでいただける」と語った。

 文化表彰は昭和39年から始まり、今年で55回目。今年は個人6人、1団体が受賞。最高賞にあたる「文化賞」には映画「仁義なき戦い」シリーズなどに出演し、現在も活躍を続けるかつらぎ町出身の俳優、小林稔侍さん(77)が選ばれた。表彰式は来年1月31日(木)、県庁で開かれる。

(2018年12月16日付紙面より)

那智の扇祭り=今年7月、熊野那智大社
男成洋三宮司
2018年12月16日
77 社会で好印象与えるために
 新翔高校でマナーアップセミナー  (新宮市 )

 新宮市佐野の県立新翔高校(東啓史校長)で14日、1年生129人を対象としたマナーアップセミナーがあった。和歌山信愛女子短期大学生活文化専攻主任・准教授の浅田真理子さんが「マナーについて~好印象を与えるビジネスマナー~」をテーマに話した。

 同校では毎年、1年生の時から進路を意識してもらおうと、浅田さんを講師に招いてセミナーを開いている。就職活動や進学における面接試験、就業体験を見越したビジネスマナーの向上を図る目的。

 浅田さんは、面接に行った会社のエレベーター内の行動を評価されて内定が決定した例や、面接の帰りにバスで席を譲らずにスマホでゲームをしている姿を見られたことによって不合格となった例などを紹介。「普段からの行動が大事」とマナーの重要性を説いた。

 身だしなみについて「自分の頑張りを短い時間で伝えることができる」と述べ、職業や場面にふさわしい身だしなみを心掛けるよう助言。マナー違反とは罰則などがあるわけではないが品位に欠ける行為であり、自分の心掛けでやっていかなければならないと話した。

 浅田さんはあいさつや笑顔の重要性についても説明。「笑顔だと周りの人も幸せを感じることができる。接している人に安心感を与えることもできます。笑顔やあいさつはできるだけ自分から」と呼び掛けた。生徒らは浅田さんに次いで会釈や敬礼、最敬礼を実践。お辞儀の種類や使い分けを学んだ。

 浅田さんは「高い能力やすごい資格があっても、マナーやコミュニケーションなどの面で評価されることは多い。自分の評価を落とさないために、日常生活からできることを一生懸命頑張ってください」と生徒らを励ました。

(2018年12月16日付紙面より)

お辞儀の練習をする生徒ら=14日、県立新翔高校
浅田真理子さん
2018年12月16日
78 新宮の歴史に触れる
 初の遺跡探検で子どもたち  

 新宮市教育委員会と和歌山県文化財センターは15日、同市下本町の旧丹鶴小学校敷地で「子ども遺跡探検」を開催した。小学1年生から中学3年生33人とその保護者らが、遺跡の見学や出土した土器に触れるなどして新宮の歴史を学んだ。

 子どもたちに遺跡の存在を知って、考古学に親しんでもらおうと初めて実施した。地域の歴史と文化に興味を持ってもらう狙いもある。

 文化複合施設建設のため、市は県文化財センターに委託して2015年から発掘調査を進めている。これまでの調査では江戸時代の武家屋敷境の石垣や、道路跡の一部などが見つかっている。

 今回の会場となったのは第2次調査箇所の新宮城跡西側の同敷地内約3500平方㍍。遺構は平安時代末~室町時代の半地下式倉庫跡や弥生時代の竪穴建物跡など、遺物は東海地方などの土器や陶磁器、中国や朝鮮の白磁などが出土している。

 催しでは市教委文化振興課の小林高太主任から発掘調査や遺跡について説明を受けた子どもたちが、小林さんと県文化財センターの村田弘さんらとともに遺構を見学して回った。熱心にメモを取ったり質問したりしながら理解を深めていた。熊野学研究委員会委員の中瀬古友夫さんと坊信次さんも参加した。

 子どもたちに村田さんは「たくさん来てくれてすごくうれしかった。考古学は宝探しのイメージがあると思うけれど、出土したものを分析し、当時のいろいろなことを解明していく学問。宝探しだけでなく、集めて、調べることも合わせて覚えてほしい」と呼び掛けた。

 父と、弟の智弘君(9)と参加した西彩名さん(13)は「いろんな土器があると分かった。遺跡を見るのも初めてで、来られて良かった」。北村厚樹君(11)は「歴史に触れてみたくて参加した。いろんな時代の建物跡や土器を見て、とてもすごいと思った」と話していた。

 この日は午後から一般対象の現地説明会があった。

(2018年12月16日付紙面より)

遺跡を見学し説明を受ける参加者ら=15日、新宮市下本町の旧丹鶴小学校敷地内
2018年12月16日
79 半島巨大噴火の証拠示す  南紀熊野ジオパーク勉強会  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
80 みんなで仲良く楽しもう  1所2園5歳児が交流会  (新宮市 )
2018年12月16日
81 住警器5千万台達成  記念式典で業績の発展を祝う  (紀南電工 )
2018年12月16日
82 「大きく育て」と願う  宇久井小3年生が麦踏み体験  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
83 「樹紀ちゃんに投票を」  19日まで、温泉むすめ総選挙  (南紀勝浦温泉旅館組合 )
2018年12月16日
84 町の仕事を学ぶ  宇久井保の社会見学  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
85 60年に1度の花咲かす  久司さん宅のクロチク  (那智勝浦町 )
2018年12月16日
86 笑顔あふれる交流会  千穂第一地区福祉委員  (新宮市 )
2018年12月16日
87 433人に記念品  社協と民児協が高齢者訪問  (新宮市 )
2018年12月09日
88 熊野川ヤタガラス米をPR
 試食販売会で観光客に好評  (熊野川町 )

 新宮市熊野川町産のコシヒカリをブランド化した「熊野川ヤタガラス米」の試食販売会が7日、同町日足の瀞峡めぐりの里熊野川(志古ジェット船乗場)であった。

 市観光振興計画の一つ。インバウンド(訪日外国人客)を含む観光客向けに熊野川のおいしい米を使ったお土産として開発した。

 同町三津野地域活性化協議会(下阪殖保会長)のメンバーが生産した1800㌔のうち、今年は約200㌔を用いた。

 日本サッカー協会のシンボルマーク「ヤタガラス(八咫烏)」と絡めて、パッケージはサッカー日本代表のユニホームカラー「サムライブルー」の青色を基調に、ヤタガラスと黄金色の稲穂をデザイン。熊野速玉大社に奉納し付加価値を付けた。

 試食販売会は同協議会が実施し、市観光振興委員会が協力。平安衣装と法被姿で出迎えた。

 試食用に一口サイズのおにぎりを用意し、関東方面や外国からの観光客らが味わった。米2合(約300㌘)を真空パックにして500円で販売。お土産用に人気を集めた。

 東京から2泊3日のツアーで訪れた女性は「もっちりしておいしかった。色つやも良いと思う。お土産として二つ購入しました」と話していた。

 下阪会長は「新宮市をPRする目印になればと考えている。多くの皆さんに知ってもらえるよう、来年以降も継続して取り組んでいきたい」。

 熊野川ヤタガラス米は同所で販売を開始し、市観光協会、徐福公園などでも順次取り扱う予定だという。

(2018年12月9日付紙面より)

観光客におにぎりを振る舞う=7日、新宮市熊野川町の瀞峡めぐりの里熊野川
販売が始まった熊野川ヤタガラス米
2018年12月09日
89 交通安全も呼び掛け
 第3回紀宝警察署協議会  

 住民の声を警察業務に反映させる第3回紀宝警察署協議会(山本孝司会長、会員5人)が6日、紀宝町の同警察署で開かれた。

 協議会は警察改革の一環として、平成13年に全国の各警察署に設置された。年度内に4回程度の会合を開いて委員から意見を求め、警察の安全・安心な地域づくりに反映させるのが目的。紀宝署の島田満署長は11月末現在の管内概況を説明した。

 遺失物、拾得物は、遺失物303件(現金約160万円)、拾得物175件(現金約100万円)を取り扱い、返還率は49・7%。うち現金は68・6%となっている。

 振り込め詐欺については、昨年中は3件91万5000円が被害に遭ったのに対し、今年10月末では1件30万円のみ。ただし署の迅速な対応で被害は発生していない。少年補導は深夜徘徊、喫煙、飲酒で52件。少年犯罪では窃盗(万引)で2件2人を逮捕している。

 交通部門では総事故件数276件、うち物損事故247件、人身事故29件で昨年同期より減少しているが、御浜町で死亡事故が1件発生している。

 協議会終了後は紀宝町ウミガメ公園に移動し、協議会に出席した会員4人と島田署長ら署員も参加して啓発物品を配布。年末の交通事故防止を呼び掛けた。

(2018年12月9日付紙面より)

警察署協議会。あいさつは島田満署長=6日、紀宝警察署
交通事故防止を啓発する山本孝司会長(右)
2018年12月09日
90 特殊詐欺防止やツリー作り
 ふれあいサロンいっぷく亭  (太地町 )

 太地町社会福祉協議会は5日、「ふれあいサロンいっぷく亭」を同町の東新集会所で開いた。集まった住民ら18人は特殊詐欺被害防止講話で詐欺の現状や対策など学び、松ぼっくりを使用したクリスマスツリーを和気あいあいと制作した。

 同サロンは高齢者らが自宅から出て集まり、会話や催しを通して触れ合うことで引きこもりの予防や地域づくりが目的。東新、寄水、平見、森浦の各集会所で実施されている。それぞれの地区で人を集めたり、運営を手助けするボランティアがおり、東新集会所では浜中由さんが尽力している。

 全国的に多数の被害が発生している特殊詐欺。町内での被害を防止すべく、和歌山県警本部生活安全企画課の特殊詐欺被害防止アドバイザーの大山擴さん、更谷正人さんを同サロンに招き、講話を受講している。

 大山さんらは今年10月末の県内の特殊詐欺発生件数を43件、被害総額を2億4077万円と報告。串本・新宮署管内では現在、発生は0件と説明した。

 「訴訟最終告知・訴訟最終通知」などの不審はがきにも触れ、「これらは全て詐欺。電話をするとだまされる可能性があるので電話はしないでください」と注意を呼び掛けた。また、最近の手口として、▽はがき同様の文書を封書で送ってくる▽警察官を名乗り、金銭をだまし取ろうとする―事例もあると紹介した。

 大山さんと更谷さんは「特殊詐欺がどういうものか知ってもらうことで防御対策になる。困ったことや不安がある場合は、新宮署までご連絡ください」と締めくくった。

 その後は、同町在住でフラワー装飾1級技能士の坂下富貴子さんがボランティアで講師を務め、材料も提供した。坂下さんの指導の下、参加者らは松ぼっくりに装飾を施し、クリスマスツリー作りを楽しんだ。

 同町社協の小畑美由紀さんは「多くの方々が足を運び、互いを気遣い、仲の良い関係になっていただけるような地域づくりをしていきたい。皆さま方のご協力のおかげで運営できている。感謝しております」と語った。

(2018年12月9日付紙面より)

特殊詐欺について講話する大山擴さん(左)と更谷正人さん=5日、太地町の東新集会所
松ぼっくりを用いたクリスマスツリー作りを楽しんだ
2018年12月09日
91 「新宮ってこんな街なんやで」 市の歴史まとめた絵本が完成 (新宮市)

 熊野新宮の歴史を絵本にした『新宮ってこんな街なんやで』の完成記者会見が7日、新宮市緑ヶ丘の東牟婁振興局であった。「くまの地域絵本つくりの会」の平見靖子代表(64)は「熊野新宮の魅力を絵本仕立てにすれば分かりやすく伝えられるのではと思い製作しました。一人でも多くの人にご一読いただければ」と話していた。

 絵本はA4判82㌻、フルカラー。熊野権現が紀州熊野に鎮座し、世に知られるようになったいきさつを書いた縁起記「熊野権現御垂迹縁起(くまのごんげんごすいじゃくえんぎ)」の伝説を基に製作した。熊野速玉大社、神倉神社、阿須賀神社の3社を中心に紹介。4部で構成されている。和歌山県の「地域・ひと・まちづくり補助事業」、市の「街作り市民活動補助金」の支援を受け完成に至った。

 同会は市内でゲストハウスを営む平見代表の呼び掛けで昨年10月に発足。昨年8月に当地方を訪れゲストハウスを利用した台湾旅行客がフェイスブックに寄せた「この地は日本の歴史に重要な部分」といった内容のレビューがきっかけとなった。平見さんは「外国の方がそういう思いで歴史を踏まえて来られているのに、この地に生まれ育った私は何も知らないことに恥ずかしく思った」と語る。

 当地方の歴史などについて学ぶ機会がなかったことへの反省を踏まえ、「子どもに世界遺産の地・新宮市を知ってもらい、成長した後も歴史や文化、魅力を自信を持って語り継いでもらいたい」との思いから絵本作りに至った。文章はフリーの観光ガイドなどとして活躍する同会の玉置ひとみさん(62)が、熊野三山協議会の山本殖生幹事の監修の下に作成。「方言も忘れてほしくない」との思いで言葉にもこだわった。芸術家の平野薫禮(ぐれ)さん(45)が絵を担当。平野さんは「子どもたちに自分たちの町を愛してもらえるきっかけになれば」と語っていた。

 同会は会見後、熊野速玉大社と田岡実千年市長を訪問し絵本を手渡した。田岡市長は「自分たちの町に自信を持ってもらえることはうれしいこと。心から感謝します」と話していた。

 絵本は今月から来年1月にかけて市内の保育園、幼稚園、小・中学校、高校、児童館、図書館に配布予定。販売の予定はないが、3千円以上の寄付で贈呈される(数に限りあり)。

(2018年12月9日付紙面より)

完成した本を手に「くまの地域絵本つくりの会」の皆さん=7日、新宮市
田岡実千年市長に絵本を手渡す平見靖子代表(左)と玉置ひとみさん
2018年12月09日
92 演奏者と観客が一体に  那智勝浦町民音楽祭  
2018年12月09日
93 ラジオ体操や会話楽しむ  ニュータウン熟年クラブ  (那智勝浦町 )
2018年12月09日
94 ミツカドヒシガニなど  エビとカニの水族館で展示  
2018年12月09日
95 サネカズラとコガモ  浮島の森、季節の風物詩  
2018年12月09日
96 防災意識を高める  三輪崎保育園で立ち会い訓練  (新宮市 )
2018年12月09日
97 感謝の気持ち伝える  三輪崎保「ありがとう遠足」  (新宮市 )
2018年12月09日
98 かわいい踊りや歌を披露  飯盛、相野谷保で発表会  (紀宝町 )
2018年12月09日
99 園児と利用者が交流  湯ごりの郷で歌や踊り披露  (那智勝浦町 )
2018年12月01日
100 薄暮時の事故に注意を 冬の交通安全運動始まる (和歌山県)

 和歌山県、交通事故をなくする県民運動推進協議会など主催の「わかやま冬の交通安全運動」(1~10日)を前に11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店で決起集会と街頭啓発があった。運動期間中は▽飲酒運転の根絶▽子どもと高齢者の安全な通行の確保と高齢運転者の交通事故防止▽夕暮れ時と夜間の歩行中・自転車乗用中の交通事故防止▽全ての座席のシートベルトとチャイルドシートの正しい着用の徹底―を重点とし、県民に注意を促す。

 県内では11月29日現在2083件の事故が発生しており、前年比299件減。死者数は31人、負傷者数は2564人でいずれも減少している。新宮署管内では62件の人身事故が発生しており、前年比18件減。負傷者は77人で同15人減、死者は1人で同2人減だった。物損事故も減少している。

 決起集会には市交通事故をなくする市民運動推進協議会、市交通指導員協議会、県交通安全協会新宮支部、新宮警察署、東牟婁振興局、市役所などの関係団体から約50人が参加した。

 市交通事故をなくする会会長の田岡実千年市長は「事故は減少傾向にあり、皆さま方の地道な活動のおかげと感謝をしている。しかし死亡事故がなくなったわけではなく、何かと厳しい状況も現実にはある。一件でも悲惨な交通事故を無くすためよろしくお願いしたい。啓発で交通事故を無くすんだという思いが皆さま方に伝わるようにしたい」と呼び掛けた。

 新宮署の樋口勇作交通課長は「冬になると薄暮時から夜間にかけての事故が増える。寒くなると暗い色の服装になりがちで、出歩くときには反射材を身に着けて事故を防止してほしい。管内では市街地の交差点での出合い頭の事故や本宮に向かう道での事故、県外の人の事故も多く、地元の人に気を付けてほしい」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

買い物客らに事故防止を呼び掛けた=11月30日、新宮市橋本のイオン新宮店
2018年12月01日
101 ふるさと自慢の味を伝える
 管内の幼小中に特産品寄贈  (JA紀南 )

 紀南農業協同組合(本田勉組合長)が11月29日、串本町教育委員会(潮﨑伸彦教育長)を訪問し今年も町立幼稚園、小学校、中学校に梅干し「まろの梅」と温州ミカン「天」を寄贈することを伝えた。

 この寄贈は、管内の子どもたちにふるさとの自慢の味を着実に伝え将来にわたって誇りにしてもらうため毎年、管内の幼稚園、小学校、中学校を対象にして行っている。本年度も園児児童生徒と教員1人につき各1個ずつ行き渡るよう、各市町の教育委員会に確かめて準備し寄贈を始めている。

 その数は82校1万1180人分。本田組合長は27日から順次、管内市町の各教育委員会を訪問しサンプルを手渡して寄贈の趣旨を伝えている。29日に訪問を受けた潮﨑教育長は「ふるさと教育に役立ててほしいということで、今年もウメとミカンを頂けた。農家の皆さんが大変な作業をされているからこそおいしいものが頂けるということも含めて伝えていきたい」と述べて、寄贈に感謝。本田組合長は管内の園児児童生徒に向け「和歌山県は日本一のウメとミカンの産地。そのことを誇りにし、将来県外に出られることがあっても私のふるさとにはこういうものがあるんだよと忘れることなく誇りにし続けてほしい」とコメントした。

 「まろの梅」はウメ本来の甘酸っぱさなど風味を味わえるよう塩分控えめで仕上げた梅干し、「天」は光糖酸度センサーで選別した糖度11度以上で味のばらつきを抑えた温州ミカン。いずれもJA紀南が誇る美味の特産品で、単に生産するのではなく作るのであれば精いっぱい良いものを届けようという組合員の努力の結晶でもある。園児と児童には併せて栽培の過程や努力が分かるすごろく風教材(A4版両面カラー刷り)も贈り、特産品生産への理解と関心を促すという。

 各学校へは同組合各支所から届ける段取りになっていて、本年度は今月12日(水)までに全校への寄贈を完了するという。

(2018年12月1日付紙面より)

「まろの梅」と「天」のサンプルを手渡す本田勉組合長(左)=11月29日、串本町役場古座分庁舎
2018年12月01日
102 クジラの特徴や生態を学ぶ
 三輪崎小学校で出前授業  (新宮市 )

 新宮市立三輪崎小学校(芝﨑勝善校長)で11月27日、クジラの出前授業があった。同校の5年生71人が一般財団法人日本鯨類研究所調査研究部の松岡耕二さんからクジラの種類や生態などについて教わった。

 松岡さんは「約85種類のクジラがおり、当地方では三輪崎をはじめ太地、古座が太平洋に面したクジラの通り道で昔から捕鯨をしている場所」と語った。鯨踊りなどが日本遺産に認定されている伝統的なクジラの町と紹介した。クジラは頭の少し後ろにある鼻から潮を吹くが、クジラの種類によってVの字や斜め前に上がるなど、潮の吹き方が違うと説明。魚と比べてヒレの位置や呼吸法、出産方法、体温などの違いを挙げた。

 松岡さんはクジラの体の構造についても述べ、目や耳、鼻などにそれぞれの特徴と役割があるとし「耳あかを調べると、そのクジラの年齢が分かる」と語った。児童らは松岡さんの話にメモを取りながら、真剣に耳を傾けていた。

 福田美心(みこ)さん(11)は「授業を受けるまでこの地域はクジラが有名で日本遺産に認定されていたなど、詳しいことまでは知らなかった。自分が住んでいる町のことが知れたようで、いい勉強になりました」と話していた。

(2018年12月1日付紙面より)

松岡さんの説明に耳を傾ける児童ら=11月27日、新宮市立三輪崎小学校
松岡耕二さん
2018年12月01日
103 津波避難タワー工事始まる
 宇久井湊区で来年3月末完成予定  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の宇久井湊区で11月30日、津波避難タワーの整備工事が始まった。完成は来年3月末の見込み。天満、二河、下里に続いて4基目の建設となる。

 同町の沿岸地域は県が策定した津波避難支援対策プログラムで津波避難困難地域に複数地域が指定されている。本年度予算では津波避難タワー整備事業に7138万円が盛り込まれており、年度内に宇久井湊区の建設を終え、築地地内で用地取得を進める。

 タワーの避難ステージは高さ約7㍍、面積約50平方㍍で、およそ100人が避難できる。設置場所は町立宇久井中学校近くのNTT西日本宇久井別館付近。津波避難困難地域範囲の設定方法に基づき、タワーへの到達時間とカバー可能な人数で定めた。

 この地区は高さ3㍍の浸水が見込まれている。予想される東海・東南海・南海地震同時発生時の津波の到着時間は約13分。津波タワー半径240㍍の津波避難困難人口105人を対象としている。

 この日は用地にくいを打ち込む工事が開始された。12㍍のくいを8本埋め込んだ後、コンクリートで基礎固めをする。年内の工事は29日ごろまでの予定。

(2018年12月1日付紙面より)

くいを打つためのボーリング作業が始まった=11月30日、那智勝浦町宇久井
高さ7㍍、面積25平方㍍、収容人数50人の二河津波避難タワー
2018年12月01日
104 出雲大社新宮教会で例大祭  信徒が大しめ縄を寄贈  (新宮市 )
2018年12月01日
105 九鬼嘉隆の人生に迫る 熊野三山歴史講座に40人 (熊野三山協議会)
2018年12月01日
106 1年生4人が受賞  近大新宮高校で税の作文表彰  (新宮税務署 )
2018年12月01日
107 進路選択の判断材料に  近大新高・中で学校見学会  (新宮市 )
2018年12月01日
108 木削りの楽しさ体験  太田の郷で滝本ヨウさん指導  (那智勝浦町 )
2018年12月01日
109 砂防工事現場を見学  測量機器の操作も体験  (成川小 )
2018年12月01日
110 働く心構えや知識学ぶ  みくまの支援学校で職業講話  (新宮市 )
2018年12月01日
111 砂浜に防砂ネットを設置  橋杭海水浴場に16枚張る  (南紀串本観光協会 )
2018年12月01日
112 4期計延べ852人利用  本年度秋季有料期間終了  (望楼の芝キャンプ場 )
2018年12月01日
113 お悔やみ情報