ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:42件の記事がありました
【検索ステータス】 
2022年02月17日
1 重文の調査など進む
 神宝館修理事業に伴い初の清掃  (熊野速玉大社 )

 現在、修理が進む新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の熊野神宝館で16日、重要文化財の神輿(みこし)と神幸用船(しんこうようせん)の清掃作業が行われた。文化庁、日本美術院職員らが協力し15日から開始。3日ほどかけて清掃作業や点検・調査などを実施していく。

 おととし10月から始まった神宝館修理事業に伴う今回の清掃。同館は屋根のふき替えや天井の修繕、内装の改修などが行われており、同所にあった他の宝物は現在県立博物館に移動しているという。

 その機会を利用して行われたこのたびの清掃の対象は「髹漆(きゅうしつ)金銅装(こんどうそう)神輿」と「髹漆金銅装神幸用船」。神輿は戦前まで同大社例大祭で使用されていた記録が残っており、神幸用船は1983年まで御船祭(みふねまつり)で実際に使用されていたという。

 神輿と神幸用船が宝物殿に所蔵されたのは四、五十年前。ともに重要文化財であることから、専門家による大掛かりな清掃作業は今回が初めて。同時に点検・調査を行うことによって今後本格的に修理などを展開していくための資料作りも実施していくとのことで、文化財調査官の伊東哲夫さんは「神幸用船には櫓(やぐら)が付いていたことなども分かった。修繕により本来の姿を取り戻せたら」。

 上野宮司は「かけがえのない重文。清掃を通して自分自身気付いたことも多い。昔の技術の高さに改めて驚かされた」と話していた。

 神宝館は早ければ今年10月の例大祭、遅くても年末までには開館する予定としている。

  □     □

■髹漆金銅装神輿

 木造漆塗、金銅製金具。高さ232㌢。屋根の頂に鳳凰(ほうおう)を飾る「鳳輦(ほうれん)」と呼ばれる形式。裏板に明徳元(1390)年の寄進銘と後世の修理銘があり、5回にわたり大坂などで修理されたことがうかがわれる。

■髹漆金銅装神幸用船

 木造漆塗、金銅製金具。長さ667㌢、幅160㌢。神輿と同じく明徳元年の「熊野山新宮神宝目録」に「御船」として記載があるが、付属する鏡や飾金物には天和2(1682)年の銘があることから、同年に明徳年間奉納の「御船」を模して制作されたものと考えられている。

(2022年2月17日付紙面より)

文化庁、日本美術院職員らが清掃や調査などを実施=16日、新宮市の熊野速玉大社
2022年02月17日
2 クマノザクラの苗木40本
 三重トヨペット、トヨタ自動車が寄贈  (紀宝町 )

 三重トヨペット株式会社とトヨタ自動車株式会社は緑化活動「ふれあいグリーンキャンペーン」の一環として16日、紀宝町にクマノザクラの苗木40本を贈呈した。

 キャンペーンは、人と人との触れ合いのある豊かな町づくりを目指した社会貢献活動で、1976年から毎年実施。これまで三重県に7429本を寄贈してきた。46回目を迎えた今年は、一般公募で希望のあった県内の市町や学校に計218本の苗木を贈ることにしている。

 このうち、紀宝町は普及を図るため2018年に発見された新種「クマノザクラ」を希望。この日、役場玄関前で贈呈式を行い、三重トヨペットの井上喜晴社長が西田健町長に苗木を手渡した。

 苗木は高さ約180㌢で、11年の紀伊半島大水害でサクラの被害を受けた同町浅里和田地区の県道小船紀宝線近くに植える予定だという。

 井上社長は「今回寄贈をさせていただいたことで、紀宝町で地域の方々に愛されるクマノザクラを普及できることをうれしく思います」、西田町長は「現在普及、保全活動を行っているクマノザクラを寄贈していただき大変ありがたい。より一層、普及、保全活動に努めてまいります」とコメントした。

 県内でクマノザクラは紀北町以南に分布し、紀宝町では山間部などに自生。飛雪の滝キャンプ場や矢渕中学校などにも植樹されている。

(2022年2月17日付紙面より)

井上喜晴社長(左)から苗木の贈呈を受けた西田健町長=16日、紀宝町役場
2022年02月17日
3   

2022年02月17日
4 「大切な人のため、逃げて」
 市野々小学校で防災学習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立市野々小学校(中西健校長)で15日、オンラインの防災学習が開かれた。5、6年生12人が日本福祉大学社会福祉学部の野尻紀恵教授に1年間の学習の成果を発表し、地域の人々の命を守るためにできることを一緒に考えた。

 同町教育委員会主催。野尻教授は社会科学や福祉の視点から防災や減災、子どもの貧困などについて研究。同町とゆかりがあり、2011年の紀伊半島大水害後には被災した町内小学校の支援にも携わっている。当初は昨年9月に地域住民を招いた特別授業「市小防災の日」で講話予定だったが、新型コロナウイルス感染拡大で延期となっていた。

 5年生は紀伊半島大水害発生当時の地域の様子や復興への道のりについて報告し、6年生は早期避難と分散避難の提案をした。早期避難について「昨年9月26日に市野々地域に警戒レベル4『避難指示』が発令されたが、私たちは逃げられなかった。避難を呼び掛けても、受け入れてもらえないかもと思ったから。たくさんの人が避難するようになれば、避難に対する抵抗も減るのでは」とまとめた。

 野尻教授は「素晴らしい発表に感動した」と講評。「『逃げてほしいけれど、逃げてくれない』。それは防災に関わる人々が共通して頭を悩ませている問題。毎年災害で被害が出て、そこから学んで次に生かしていくしかないのだが、その被害が人の命であってはならない」と言及した。

 児童からの「地域の人たちに逃げてもらうにはどうしたらいいのか」という問いに「人は、自分のためではなく、大切な人のためにしか逃げられないと思う。祖父母や地域の人たちに『あなたの命が大切』『私のために、逃げて。避難所で会おうね』と伝えること。そして、率先避難者になる仲間をつくること」とヒントを出し、来年の市小防災の日までの宿題とした。

(2022年2月17日付紙面より)

5、6年生が取り組み発表=15日、那智勝浦町立市野々小学校
野尻紀恵教授が講話
2022年02月17日
5 自然豊かな町の写真  紀宝町フォトコンテスト  
2022年02月17日
6 ネットでの対話を考える  オンライン出前授業  (鵜殿小 )
2022年02月17日
7 できる限りスマホ利用を  令和3年分の確定申告始まる  (新宮税務署 )
2022年02月17日
8 新しい世界で飛躍を 6044億円の新年度当初予算案 (和歌山県)
2022年02月17日
9 中学4人、高校3人合格 近大新宮の後期入試 
2022年02月17日
10 紀の松島めぐり臨時休業延長  コロナ影響で3月11日まで  (那智勝浦町 )
2022年02月17日
11 恥ずかしがりのサクラ咲く  沖縄からやって来て数十年  (那智勝浦町 )
2022年02月17日
12 冬の日差し受け虹かかる  弧に至らずもうっすらと  (串本町 )
2022年02月17日
13   
2022年02月17日
14 お悔やみ情報
  
2022年02月16日
15 伝統の味、今に引き継ぐ
 広角でこんにゃく作り  (新宮市 )

 新宮市新宮(広角)で「蒟竹笑(こんちくしょう)」を営む田中倫通さん宅で昔ながらの製法にこだわったこんにゃく作りが行われている。手作りのこんにゃくは同所玄関横の無人市場に並んだ途端に売り切れるほどの盛況ぶりだ。

 倫通さんが体調を壊し仕事を辞め、家の倉庫を改修し「蒟竹笑」を開設したのは約10年前のこと。無人市場で手作りのこんにゃくや山や畑で採れたタケノコや野菜、自家製の梅干しなどを販売しつつ、近隣住民の寄り合いの場としても同所を提供している。

 こんにゃくは、こんにゃく作りで有名な熊野川町篠尾(ささび)地区から山一つ隔てた場所に位置する九重地区出身の妻・みちよさんの父・栗須武一さんから製法を受け継いだ。熊野川町の家庭ではかつて、正月に向けて年末にこんにゃくを製作。篠尾地区でも各家庭でイモを栽培しこんにゃくを生産していたが、過疎化・高齢化の影響で作る家庭は減少している。

 「年末、妻の実家に行ったらこんにゃく作りを手伝わされた。(栗須さんから)わしら、もうようせんからお前らが覚えーよ、と言われた」と倫通さん。

 取材に訪れた14日は午前9時ごろからこんにゃく作りを開始。コンニャクイモをゆでてミキサーで細かくし、あくを入れてこねて成型し釜で長時間ゆがく。3時間以上かけて40個が完成した。成型用の型も倫通さんの手作りだ。

 倫通さんは「少しの水加減、あくの入れ方で出来上がりが変わってくる」と継承の難しさを話しながらも「手間暇かけた分おいしい」と笑顔を見せる。みちよさん手作りのゆずみそをたっぷりのせていただくと、大地の恵みが口いっぱいに広がる。

 こんにゃくは基本的に注文販売だが、倫通さんの気まぐれで作った日は販売を知らせる旗とともに無人市場に並ぶとのこと。

(2022年2月16日付紙面より)

釜で約1時間かけてこんにゃくをゆでる田中倫通さん=14日、新宮市新宮
出来たてのこんにゃくとゆずみそ。自然の恵みが口に広がる
2022年02月16日
16 スポーツ好きになってほしい
 地域活性化起業人が活躍  (那智勝浦町 )

 昨年4月から那智勝浦町へ赴任した「地域活性化起業人」の島田匡平さんが現在、町内の6小学校の体育指導や社会人向けのスポーツプログラムを通じ、町の健康づくりや健康課題改善に向けて奮闘している。

 地域活性化起業人とは、三大都市圏にある民間企業の人材を地方公共団体が一定期間受け入れ、そのノウハウや知見を生かして業務に従事してもらうことで地域活性化を図る取り組み。総務省が推進し、県内の受け入れは那智勝浦町が初となる。

 島田さんは、全国でフィットネススタジオや介護リハビリ施設などを展開する株式会社ルネサンスのトレーナー。本年度の上半期は未就学児とその親を対象とした「すくすくワークショップ」や保育所、中学校、下半期は小学校の放課後スポーツ教室や社会人向けの「ルネサンスプログラム教室」で活動している。高齢者向けのウオーキング教室にも協力し、全年齢の町民と関わりながら健康増進に努めている。

 10日には町立太田小学校で月1回の全校体育があり、1~6年生20人を相手にバスケットボールを指導。児童は「片足立ちでバランスを取る」「両手を挙げて前にジャンプで進む」などのウオーミングアップの後、ボールさばきやシュートの練習で汗を流した。

 大下泰河君(6年)は「シュートの練習が楽しくて、上達していると思う」。同校の体育主任の塚貴記教諭は「1年生でも参加できる難易度にしつつ、6年生も飽きさせない授業づくりは学ぶことが多い。10月の『速くなる走り方』では、実際に子どもたちの走るフォームが変わり、タイムも速くなった。運動会前などに実施すれば、子どもたちに目標ができ、さらに楽しめるのでは」と期待を寄せる。

 島田さんは「小学生向けの教室はバランス感覚を伸ばすことを重視しつつ、スポーツを好きになってもらいたいという思いでやっている。社会人向けには、肩こり解消などの機能改善プログラムが人気です」と本年度の取り組み振り返る。今後について「スポーツに苦手意識を持っている層にもアプローチしていきたい。新型コロナウイルス感染拡大で難しいこともあるが、地域のサロンや運動教室にも、依頼があればぜひ協力したい」と意欲を見せていた。

(2022年2月16日付紙面より)

シュート練習に励む児童=10日、那智勝浦町立太田小学校
地域活性化起業人の島田匡平さん
2022年02月16日
17 代表参列で祭神に礼尽くす
 水門神社で例大祭「水門祭」  (串本町 )

 串本町大島にある水門(みなと)神社で12日、例大祭「水門祭」があった。新型コロナウイルスの情勢により今年も大前の儀のみで奉仕。大島区の稲田賢区長ら神社関係要職16人が代表参列して主祭神・誉田別命(ほんだわけのみこと=応神天皇)への礼を尽くした。

 この例大祭は近年、祭員確保の事情で2月11日に近い土曜日を本祭日として執り行っている。当日は大前の儀で始まりお的の儀や大座の儀、祭神の渡御、櫂伝馬競漕(かいでんまきょうそう)や還暦者などの餅まき、お山倒しやお鏡取り、獅子舞の奉納などさまざまな行事を営み、その見どころは東牟婁地方でも屈指の多彩さを誇る。

 今年は「獅子舞だけでも」と青年団体の大同会が発起したものの、にわかな感染拡大の勢いにより断念を余儀なくされ、水門神社祭典保存会(木下正己会長)は昨年同様大前の儀のみとすることを決した。

 この日の大前の儀は町長や航空自衛隊串本分屯基地司令など来賓を迎えず、区内の神社関係要職のみで奉仕。本殿を開扉して神饌(しんせん)をささげ、祝詞奏上に続いて一同で玉串をささげるなどして礼を尽くした。神事後は直会(なおらい)も営み、神酒と生米を口にして神徳にあやかった。

 2年続きの神事のみという状況を受けて稲田区長は「若い人が獅子舞やお的で頑張ろうとしたのにオミクロン株で中止となってしまったことが残念だが、この状況もじきにワクチンや飲み薬が広まって落ち着くと思う。若い人には来年も頑張ってほしいし、(担い手の)高齢化で祭りを続けるのは大変だが自衛隊の協力もいただいて次こそ元の形でできれば」と先々に願うところを語った。

 この日は先だって祈年祭の神事、例大祭後は初午(はつうま)の神事(厄払いなど)も執り行った。

(2022年2月16日付紙面より)

代表参列で神事を執り行う大島区内の神社関係要職=12日、水門神社
玉串をささげて祭神への礼を尽くす水門神社祭典保存会の木下正己会長
2022年02月16日
18 入学前に仲良くゲーム  新入児童と新6年生との交流会  (相野谷小 )
2022年02月16日
19 利用期限を3月13日まで延長  紀宝町の「紀の宝お食事券」  
2022年02月16日
20 おうち時間を楽しんで  1~3歳に絵本贈る  (紀宝町 )
2022年02月16日
21 計画策定に向け意見反映  第19回熊野川懇談会  (国交省近畿地方整備局 )
2022年02月16日
22 基本的な感染予防徹底を  米良孝志会長が語る  (新宮市医師会 )
2022年02月16日
23 御弓行事や剣道形奉納 下里神社「御弓祭」 (那智勝浦町)
2022年02月16日
24 証言や記録を振り返る  1960年チリ地震津波㊤  
2022年02月16日
25 すっぱいは 成功のもと 南高梅  「和っと驚く紀州自慢川柳」結果発表  (第一生命 )
2022年02月16日
26 リーフレットで学びを発信  高池小4年事業所協力求め  (古座川町 )
2022年02月16日
27 高齢化などで回覧を廃止  区長会制度維持し4月1日から  (太地町 )
2022年02月16日
28 お悔やみ情報
  
2022年02月01日
29 新しめ縄がゴトビキ岩へ
 御燈祭り控え青年団らが奉仕  (新宮市 )

 国の重要無形民俗文化財「御燈祭(おとうまつ)り」(2月6日)を間近に控えた新宮市の神倉神社で1月30日、神倉青年団員たち約30人がご神体の巨岩「ゴトビキ岩」のしめ縄を張り替えた。

 「御燈祭り」は1400年以上前から続くとされており、例年、全国から多くの上がり子が参加して神倉山上で松明(たいまつ)に御神火を受け、山門の開閉とともに急峻(きゅうしゅん)な石段を一気に駆け下る勇壮な祭り。

 しかし、新型コロナウイルス感染症第6波の襲来を案じ、長時間の3密が避けられない状況にあり、クラスター(感染者集団)が発生する危険が高くなることを考慮して昨年同様、最少人数の神職と介釈(かいしゃく)のみで営まれる。当日は正午から神倉山への入山を制限し、報道関係者や一般撮影者の入山も禁止。翌7日(月)の御燈祭り奉祝祭や餅まきも中止する。

 張り替えは当初、23日に予定していたが、雨天のため延期になっていた。この日は祭りの運営を取り仕切り、介釈を務める青年団員や神倉神社奉賛会、市観光協会などが参加。曇り空の下、神倉農業実行組合(榎本晶組合長)が寄進した約200㌔(約500株)のわらで編み上げた長さ約30㍍、最大直径約20㌢の大しめ縄を青年団員たちが神倉山山頂付近まで運んで刺股や針金を使用してゴトビキ岩に巻き付けていった。

 奉賛会の猪飼三雄会長は「延期になっていたこともあり天候が心配でしたが、無事に作業を終えることができて良かった。近年、わらの確保が大変になっているのが気掛かりです。当日に向けて青年団と連携を図りながら最終準備などを進めていきたい」。

 青年団の中山忠吏団長は「今年もしっかりとしたしめ縄が出来上がりました。高所作業であるため、無事に張り替えを終えることができて安心している。昨年同様、例年とは違う祭りとなりますが、団員一同、気を引き締めて奉仕できれば」と話していた。

(2022年2月1日付紙面より)

協力してしめ縄を張り替えていく神倉青年団員たち=1月30日、新宮市の神倉神社
完成後にはゴトビキ岩へと運んだ
2022年02月01日
30 高齢者対象の3回目開始
 コロナワクチン集団接種  (串本町 )

 串本町が1月29日、くしもと町立病院を会場にして高齢者(65歳~)対象の新型コロナワクチン集団接種〈3回目〉を始めた。3月5日(土)までの間に計10回実施する予定。以降一般(基礎疾患がある人最優先で64~12歳)対象の3回目、併せて11~5歳対象の1、2回目をするとしていて、福祉課の中田匠課長は「5月初旬には完了したい」と見据えて対応を進めている。

 同町は同接種〈3回目〉の対象を同接種〈1、2回目〉済みの人と設定。1日で接種できる数に上限があり、同町は高齢者次いで基礎疾患がある人を最優先とする64~12歳、その枠内で1、2回目同様に年長優先とする流れで順次進める形を取っている。

 1月29日現在、高齢者対象は同日と2月5日(土)、6日(日)、11日(金・祝)、12日(土)、19日(土)、20日(日)、26日(土)、27日(日)、3月5日の計10回会場を設け、うち6日と20日は半日、他は日中(午前~午後)実施とする予定。

 国からのワクチン配分状況により11日から26日まで(おおむね78~65歳の巡りとなる)はモデルナ社製ワクチンの接種日としていて、ファイザー社製を希望した場合は27日(71~65歳対象を想定)または3月5日(65歳以上の全体が対象)のいずれかにずれ込む形となる。中田課長によると一般対象と11~5歳対象の各集団接種の計画は未定だが、3月中旬から次の対象を始める方向で同病院と調整するとしている。

 高齢者対象の初回となった1月29日は102~88歳と医療従事者の後発組、合わせて559人規模で集団接種を実施。同病院は新型コロナウイルス感染拡大の情勢を考慮し、院内に空気の流れをつくって病棟と会場を隔絶し経過観察場所を倍に広げて密になりにくい状況をつくるなど感染予防対策を強めて接種希望者を受け入れた。

 同町は集団接種期間以降の接種希望に対応するため、月例の接種会場も設けている。その3回目については2回目からの経過期間を見て順次案内を送付するとしている。

(2022年2月1日付紙面より)

年長優先で始まった高齢者対象集団接種〈3回目〉の様子=1月29日、くしもと町立病院
2022年02月01日
31 災害想定し情報伝達
 県内で孤立集落通信訓練  (和歌山県 )

 和歌山県は1月29日、県内で孤立の可能性のある集落が存在する29市町を対象に令和3年度の孤立集落通信訓練に取り組んだ。本紙エリアでは那智勝浦、太地、古座川、串本町、北山村の4町1村が参加。那智勝浦町では17の自主防災組織がそれぞれの地域で訓練を行った。

 孤立の可能性がある集落に配備している市町村防災行政無線などの状態確認や操作確認が目的。集落と各市町村間での通信訓練に加え、県と防災電話を使用した伝達訓練もあった。

 当日は午前9時ごろに県南方沖でマグニチュード8・7(震源の深さは約10㌔)の地震が発生し、土砂災害の多発や各地で孤立集落が発生している想定で行われた。

 県によると、当日は孤立可能性集落の住民や市町村職員、県振興局地域振興部職員、県危機管理局職員などが協力。この日の参加集落や人数の予定は153集落、363人だった(1月31日時点で参加集落や人数が集計中のため)。

 那智勝浦町では昨年度、デジタル無線導入に伴い、全地域に連絡通話装置が配備された。今回、同装置を用いた訓練に初参加する浦神東区自主防災組織では、旧浦神集会所横に設置されたものを使用し、同町役場と通信訓練を実施した。

 同区防災担当の江口淳(すなお)さんは「繰り返し訓練して、しっかりと覚える必要がある」。

 谷邦夫区長は「災害発生時、被害の状況などを円滑に伝えられるように練習を重ねていく。今後は、区民の皆さまと共にさまざまな訓練にも取り組んでいきたい」と語った。

 町防災対策室の増田晋室長は「連絡通話装置は片方が通話している際は通話できないなどの特徴があるため、使用方法に慣れなくてはいけない。町では災害時に孤立してしまう集落が多いため、通信訓練も含め、さまざまな対策が必要になる」と話していた。

(2022年2月1日付紙面より)

災害時の円滑な情報伝達目指し、訓練に励む=1月29日、那智勝浦町浦神の旧浦神集会所横
各地域から報告を受ける災害対策本部の那智勝浦町役場
2022年02月01日
32 認知症になっても自分らしく
 蛭子能収さんがオンライン講演  (御浜町 )

 御浜町は1月29日、町中央公民館でオンライン講演会を開催。2020年にアルツハイマー病とレビー小体病の合併型認知症を公表した蛭子能収(えびす・よしかず)さん(74)が画面を通じ「時間の無駄なので『そんな病気にかかったのか』と思うようにしている。認知症になっても仕事がしたいけど、今はなるべく遊ぶようにしている。これからもご飯を食べて、元気に笑いながらゆっくり生活を続けたい」と、自分らしく生きることの大切さを伝えた。

 認知症当事者と支援者から思いを聞くことで認知症を「自分ごと」としてとらえ、認知症でも大丈夫な地域づくりの一環。新型コロナウイルスの防止対策を講じて実施した。

 蛭子さんは漫画家、俳優として活躍。20年夏の健康情報番組で認知症を併発していると診断された。現在はテレビの仕事をセーブし、家族や担当マネジャー森永真志さんらのサポートを受けながら生活している。

 講演会では、会場に設置された大型スクリーンを通して森永さんの質問に答える形式で生活の様子を紹介。マネジャーの名前は忘れていたものの、好きな競艇選手の名前は覚えており、会話を続ける中で、昔の思い出がよみがえってきた。競艇の「スリル、スピード、高配当」などの言葉も飛び出し、テレビでおなじみの〝蛭子節〟も健在だった。

 「言葉が出なくなる」と打ち明ける蛭子さんに、森永さんは「蛭子さんは以前から『生きることは考えること』と話していた。思い出す行為が脳に良い。いろんなことを思い出してほしい。みんな、もっと漫画を描いてほしいと思っていますよ」と伝えた。

 「漫画は描かないとお金が入ってこない。仕事は面白い方が良いので、今は漫画を描きたい。せっかく生きているのだから、死なないようにしたい。人生の目標は『死なないこと』。生きて遊びたい」と語った蛭子さん。

 森永さんは「認知症になると一人で抱え込んで外出しなくなるが、蛭子さんを見ていて会話することが大事と感じる」と話すなど、2人の会話は1時間近く続き、聴衆を笑わせる場面もあった。

 運転免許証を返納した現在は、通院しながら散歩を楽しむ生活を続けているという。

(2022年2月1日付紙面より)

オンラインで講演する蛭子能収さん(画面左)=1月29日、御浜町中央公民館

2022年02月01日
33 生産者ら連携して焼き払い  潤野の旧放牧地で「芝焼き」  (古座川町 )
2022年02月01日
34 入賞した24作品を発表  本年度ジオフォトコンテスト  (南紀熊野ジオパーク )
2022年02月01日
35 活動通じて地域の魅力PR  県商工会議所青年部連合会が県連大会  
2022年02月01日
36 1位に野中誠一さん  写連紀南支部1月例会  
2022年02月01日
37 5種目の競技に挑戦  中央児童館で「ミニオリンピック」  (新宮市 )
2022年02月01日
38 火災や事故防止に努める  消防団丹鶴分団が神倉神社清掃  (新宮市 )
2022年02月01日
39 夫婦石に触れ勝ち運を  道の駅に那智黒石モニュメント  (熊野市 )
2022年02月01日
40 全国、三重県平均を上回る  全国体力テストの結果公表  (紀宝町 )
2022年02月01日
41 新宮城跡のソテツが開花  新宮市  
2022年02月01日
42 お悔やみ情報