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2022年08月31日
1 安心してベビーケアを
 mamaroを県内初導入  (太地町立くじらの博物館 )

 太地町立くじらの博物館(稲森大樹館長)は29日、神奈川県のTrim株式会社が開発・販売を行う授乳・おむつ替えなどができる設置型ベビーケアルーム「mamaro(ママロ)」を和歌山県内で初導入した。ママロは同館1階(多目的トイレ横)に設置され、個室型で施錠が可能。感染症対策やセキュリティー面にも配慮した設備で、来館者の育児の快適化をサポートする。

 同館にはこれまで、正式な授乳室はなく、空き部屋を簡易授乳室として開放していたという。

 小さな子ども連れの家族層が多いことから、授乳室を希望する声も多く、コロナ禍の感染症対策面も考慮し、導入に至った。購入には国の新型コロナウイルス感染症対応地方創生臨時交付金を用いている。

 ママロは▽可動式ソファ▽モノのインターネット(IoT)デバイスを標準搭載▽情報などを伝えるモニター▽送風機▽空気清浄機▽コンセント―などを完備。

 高さ201・6㌢、幅180㌢、奥行き90㌢で、室内高さ190㌢、室内面積1・28平方㍍。抗ウイルス・抗菌・防臭が施されている。

 授乳だけでなく、おむつ交換や離乳食、寝かしつけ、着替えなど幅広い赤ちゃんのケアが行える。その際は性別問わずに使用できる。

 センサーが人を察知して室内のライトが点灯する仕組み。使用中は室外の「mamaro」の文字が点灯し、利用中を知らせる機能もある。

 利用時間は30分以内に設定。それ以上の入室は非常事態も考えられるため、同館事務所に使用超過をメールで知らせるアラートシステムも安心の裏付けとなっている。

 また、ママロは移動も可能だ。今後は利用者の声を聞き、ニーズに合わせて設置場所を変更する場合もあるとしている。

 中江環副館長は「当館は小さなお子さまを連れたファミリー層の来館が多い。安心してベビーケアができる室内を提供し、外出先における育児のサポートや、子どもの頃からの豊かな博物館体験のお手伝いになれば幸いです」と語った。

 なお、ママロはこの日から利用開始となったが、運用方法は現在検討中。そのため、当面は利用時に、同館事務所に申し出が必要としている。

(2022年8月31日付紙面より)

安心してベビーケアが行えるmamaro(ママロ)を和歌山県で初導入した=29日、太地町立くじらの博物館
設備が整った室内
2022年08月31日
2 ちょうちんで夏の思い出を いざかた通りに設置 (南紀くろしお商工会青年部)

 南紀くろしお商工会青年部(由谷恭兵部長)は26日夜、那智勝浦町のいざかた通り商店会と協力し、同商店街にちょうちんモニュメントを設置した。設置期間は9月12日(月)までで、街灯が点灯している午後6時から10時ごろまでライトアップされるという。

 モニュメントは7月末に開催が決まっていた勝浦ナイトマーケットで展示予定だったもの。新型コロナウイルスの影響で催しが延期となったことから、青年部が少しでも町の活気につながればと同商店会に協力を呼びかけ実施に至った。

 ちょうちんは町立下里中、宇久井中、那智中学校有志、下里小、太田小、勝浦小、市野々小、宇久井小、太地小学校、大野、南大居、井関保育所、天満、わかば保育園、下里、勝浦、宇久井こども園、通園くじら、太地こども園の子どもたちが「夏の思い出」をテーマに絵を描いたもの。青年部がちょうちんを6月ごろから配布し、7月中旬に回収した。

 この日はメンバーらが協力しながら、木製の枠を設置し、番線を張ってそこにちょうちんをつるしていった。

 同商店会の瀧川勝英会長は「コロナ禍で何もない時期、青年部のお手伝いをさせていただけたらと思った。これから商店街にある柱の補強工事が始まる。終了後は、今回を機会に各所にあるびん玉をきれいにして電球をともしたい」。

 由谷部長は「ナイトマーケットは残念ながら延期となったが、子どもたちが協力してくれたちょうちんを設置して、少しでも活気につながってもらえたら。そして、皆さまに楽しんでいただき、夏の思い出を残してほしい」と語った。

(2022年8月31日付紙面より)

ちょうちんの設置に汗を流す南紀くろしお商工会青年部のメンバーら=26日、那智勝浦町のいざかた通り商店街
子どもたちが描いたちょうちんが並んでいる=29日、同所
2022年08月31日
3 全国優勝など結果を報告
 潮岬中3年の久保凛さん  (串本町 )

 第49回全日本中学校陸上競技選手権大会(以下全中とする)女子800㍍で優勝した串本町立潮岬中学校3年・久保凛さん(14)が29日、田嶋勝正町長らに今夏の挑戦の結果を報告した。

 久保さんはスポ少活動で培い県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会の同町チームメンバーとしても実力を発揮している走りをさらに高めるため、中学校進学を節目にし陸上競技に専念。同チーム監督であり祖母・久保浩子さん指導の下で800㍍種目を主に選び、走力向上に打ち込んでいる。

 今夏は7月2~3日実施の第68回全日本中学校通信陸上競技大会和歌山県大会予選で県中学校記録を上回る2分12秒15を記録し、標準記録(2分16秒50)突破により全中進出を決めた。全中本番までの間にあった総合体育大会も地方、県、近畿と進出。近畿の決勝では2分14秒46を記録して1位になり、2年連続優勝を果たして勢いを付けた。

 昨年に続き2度目の出場となる全中は8月18~19日にあり、予選で自己ベストの2分11秒79を記録し総合1位で決勝へ進出。決勝は持ち味の先行を最後まで貫き、2分9秒96でゴールを駆け抜けた。

 同チーム団長として久保さんの実力を知る田嶋町長は「串本町にとって誇らしい結果」と報告を喜び、これにとどまらず今後も挑戦し続けることを期待して健闘をたたえつつ懇談を重ねた。

 「去年はA決勝に行けず悔しかったので、今年は絶対優勝すると決めていた」と久保さん。この目標は全力を出さなければ達成できないと自分を奮い立たせて予選、決勝を駆け抜けた。今回の結果は同校外部コーチとして見守った祖母もすごく喜んでくれたという。表彰台に立った時は「今までの練習で苦しい時もあったけれど乗り越えて良かったなぁとか、いろんな人に感謝したいとかそういうことを思いました」と人柄をにじませながら、今夏の挑戦を振り返った。

  □     □

次の挑戦の舞台はJOC1000㍍



 久保さんは28日実施のU―16陸上競技大会選考会U―16女子1000㍍で2分50秒26を記録し優勝。昨年に続いてJOC第53回U16陸上競技大会出場権を得る予定という。以降も全国都道府県対抗女子駅伝競走大会、県市町村対抗ジュニア駅伝競走大会といった舞台が控え、久保さんは出場の意欲を示している。

(2022年8月31日付紙面より)

全国優勝など今夏の挑戦の結果を報告した久保凛さん(中)=29日、串本町役場本庁
2022年08月31日
4 きものでスキルアップ!
 伝統文化こどもきもの教室  (新宮市 )

 新宮市の蜂伏会館で28日、ききょう会による「伝統文化こどもきもの教室」の稽古が行われた。本年度は小学1年生~高校2年生の23人が参加しており、講師の苅屋企世子さんから浴衣の着装やマナーを学んでいる。

 次代を担う子どもたちやその親に、日本の伝統文化を体験・修得できる機会を提供し、豊かな人間性の養成に資することを目的とする文化庁の「令和4年度伝統文化親子教室事業」の採択を受けて実施している。

 稽古は「よろしくお願いします」のあいさつとお辞儀から始まり、参加者たちは、美しく浴衣を着装するための手順や帯の結び方を繰り返し練習。一緒に参加する友達と教え合ったり、互いの浴衣姿に「帯がカラフルでかわいい」と笑い合ったりする様子も見られた。

 かとうゆきこさん(三輪崎小1)は、自分で着付けた浴衣姿を鏡で見ながら「上手にできたと思う。お人形で練習していたから、りぼん結びもできる。家でも練習する」。植地美羽さん(三輪崎小4)は「今年初めて参加した。帯を結ぶのがまだ難しい」と話していた。

 今後も毎月稽古を重ね、11月6日(日)には和の心「珠蒼の会」主催の「伝統文化こどもいけばな教室」と合同で発表会を開く予定だ。

(2022年8月31日付紙面より)

浴衣の着装にチャレンジ=28日、新宮市の蜂伏会館
苅屋企世子さんが指導
2022年08月31日
5 熊野市消防本部が4位に  東海3県の救助技術指導会で  
2022年08月31日
6 3年ぶりに「趣味の作品展」  町老連の会員手がけた力作並ぶ  (まなびの郷 )
2022年08月31日
7 昨年度決算を認定  南清園・清浄苑の議会  
2022年08月31日
8 高校生活について質問 下里中で「ようこそ先輩」 (那智勝浦町)
2022年08月31日
9 外国人宿泊客数は過去最低  令和3年観光客動態調査  (和歌山県 )
2022年08月31日
10 浴衣や甚平姿で楽しむ  佐野会館で子ども縁日  (新宮市 )
2022年08月31日
11 「昔ながらの駄菓子屋さん」開店  広角で「広梅会サロン」  (新宮市 )
2022年08月31日
12 ボウズハゼの岩登り観察  古座川町小川の滝の拝で  (熊野自然保護連絡協議会 )
2022年08月31日
13 紀南リーグ戦で準優勝  バレーボール部が健闘  (串本古座高校 )
2022年08月17日
14 平和への誓い新たに
 熊野速玉大社で戦没者慰霊祭  (新宮市 )

 終戦記念日の15日、全国各地で戦没者慰霊祭が営まれた。新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、新型コロナウイルスの影響で規模を縮小しつつ境内の忠魂碑前で慰霊祭を斎行。新宮市遺族会員や上野宮司らが参列し、英霊に対し追悼の誠をささげるとともに平和への誓いを新たにした。

 「堪え難きを堪え 忍び難きを忍び 以(もっ)て万世の為に太平を開かんと欲す」―。1945(昭和20)年8月15日、昭和天皇の玉音放送で日本国民にポツダム宣言受諾による終戦が告げられた。

 総務省によると、新宮市では製材工場が密集していた海岸地帯を中心に終戦直前に集中的に砲弾などを受けた。また、44(昭和19)年ごろから勤労動員が始まり、多くの学生らが和歌山市や大阪府、兵庫県などへ動員された。

 44年12月3日、三輪崎上空に米軍機が初めて侵入、焼夷弾を投下。翌45年1月19日には大浜基地付近、広角方面が被爆し十余人が死傷した。

 23日には焼夷弾により佐野、高田の森林六百余町歩(約600㌶)が焼失。また、同年4月7日には午前と午後の2回にわたり空襲があり、大浜で十余人の死傷者、三輪崎国民学校で23人の負傷者が出た。

 以降も熊野地、野田、阿須賀などが焼夷弾や爆弾などの攻撃を受け、7月24日午前には西阿須賀町から丹鶴町にかけて250㌔爆弾数個が投下。当時、現在の新宮郵便局付近にあった県立新宮高等女学校では校舎全壊、死者50人、負傷者200人の被害を受けた。

 同大社境内の忠魂碑は54(昭和29)年12月19日に建立されたもので、日清戦争~大東亜戦争で戦地に赴き尊い命を散らしていった1158柱の英霊が祀(まつ)られている。

 慰霊祭を終え上野宮司は、今年、本土復帰50年の節目となった沖縄において、終戦後最も早い時期に建てられた慰霊碑「魂魄(こんぱく)の塔」に言及。「沖縄の人たちは『怨親平等』を実践した。怨親平等の根底にあるものは慰霊だと思う。今をちゃんと生きようという実感が、暴力や犯罪を少なくする。慰霊の気持ち、祖先への思いを大切にしてほしい」と思いを語った。

(2022年8月17日付紙面より)

忠魂碑前で慰霊祭が執り行われた=15日、熊野速玉大社
2022年08月17日
15 3年ぶり、お盆に大輪の花
 花火大会に多くの観客  (紀宝町 )

 紀宝町花火大会が15日、鵜殿港で開催され、3年ぶりにお盆の夜空に大輪の花が咲いた。新型コロナウイルスの影響で2年間中止となっていたが、感染症対策を取った上で実施。町内外の住民や帰省客らが集まり、趣向を凝らした約700発の花火を楽しんだ。

 町村合併前の「初盆供養・追善花火大会」を新町でも引き継ぎ、2006年から町の花火大会として実行委員会(実行委員長・西田健町長)が主催。毎年、メッセージ花火や追善早打ちなど趣向を凝らした花火が夜空を染め夏の風物詩に定着していた。

 太平洋を背に追善スターマインやメッセージ花火が次々と打ち上がり、家族連れや友達同士で夜空を見上げていた。

 花火大会を前に、初精霊供養があり、西田町長が「ふるさと紀宝町の繁栄を見守りいただきたい」とあいさつ。藤根正典、谷川孝栄両県議、向井健雅町議会議長も哀悼の意を表した。

 東正寺(とうしょうじ)の片野晴友住職らによる読経に続いて西田町長、遺族代表の瀬古真市さんらが焼香。35柱の初盆家庭が供えた灯籠に手を合わせ故人の冥福を祈った。最後は銀滝花火が灯籠を焼いた。

(2022年8月17日付紙面より)

鵜殿港で3年ぶりに開催された紀宝町花火大会=15日、紀宝町鵜殿
銀滝花火が灯籠を焼く
2022年08月17日
16 50匹のウミガメがふ化
 「海亀を守る会」が確認  (新宮市 )

 ウミガメの保護活動を展開する「紀伊半島の海亀を守る会」(榎本晴光会長、環境ファースト連合会会員)は14日早朝、新宮市王子ヶ浜のふ化場で50匹のアカウミガメのふ化を確認した。榎本会長は「(地面に)聴診器を当てたら音がしていたのでまたふ化すると思う」と期待を寄せている。

 同浜は絶滅危惧種・アカウミガメが訪れる世界でも数少ない海岸の一つ。同守る会では、波浪流失や小動物の捕食被害から守るため、卵を海岸に隣接するふ化場に移して安全に保護する活動をしている。

 このたびふ化したのは、6月14日に確認された今期初産卵のもの。産卵確認日から62日目に128個の卵から50匹がかえった。今期、同浜では5回のアカウミガメの上陸が確認されており、うち4匹が約490個の卵を産んだ。

 なお、昨年は例年より早めとなった5月20日に初上陸と初産卵を確認。以降、上陸は確認されたが産卵はなかった。初産卵で98個の卵を確認し14匹がふ化し9月下旬に放流した。

 榎本会長は「数日前から砂場がへこむなど(ふ化の)兆候があった。昨年は少なかったが今年は5匹も上がってくれた。ふ化率5割は難しいかもしれないが、産卵、ふ化を確認した瞬間は格別で保護活動の醍醐味(だいごみ)です」と話していた。

 ふ化は数日間続く見込み。一定の大きさに育つまで餌やりや水替え、水温などの管理を行い、海水温が低くなる前に放流を実施する予定。

(2022年8月17日付紙面より)

榎本晴光会長がふ化を確認した=14日、新宮市王子ヶ浜
元気に水槽を泳ぐ、ふ化したばかりのアカウミガメ
2022年08月17日
17 灯ろう焼いて送り出す
 池野山区で初精霊供養  (古座川町 )

 古座川町の池野山区(垣秀志区長)が15日夜、八坂神社そばの広場で初精霊供養「灯ろう焼き」を営んで区内の初精霊を天上へ送り出した。

 祖先を供養する風習として定着する盆行事。同区は平年、初精霊の親族と共に14日に迎え、15日に送りの盆祭りを営み、区を挙げてその遺徳をしのんでいる。

 今年は12霊と例年になく多い初精霊を迎えて送ることとなり、同区は集まる親族の多さと新型コロナウイルスの情勢から感染症予防は難しいと判断。平年にある追善の地踊り(通称・扇の手)を含む盆踊りや縁日は中止とし、区の世話役と親族らで灯ろう焼きのみ営むとした。

 親族は盆中に掲げた紙灯ろうを持って参集し、区が準備した竹棚につり下げ。高池にある龍谷山霊巌寺の小原征雄住職らが法要を営み、読経を交えて紙灯ろうをに火を入れてたき上げた。

 垣区長は送る初精霊の多さを憂いつつ親族に今年の盆行事の経緯を伝えて理解を求め、他の世話役と共に灯ろう焼きに奉仕した。

(2022年8月17日付紙面より)

八坂神社そばから初精霊を送り出す区の世話役や親族ら=15日、古座川町池野山
2022年08月17日
18 多くの観光客で活気  行動制限を伴わないお盆休み  
2022年08月17日
19 夜空を染める追善花火  阿田和で伝統の初盆供養  (御浜町 )
2022年08月17日
20 輪になって「神内音頭」踊る  3年ぶりに「納涼大会」  (紀宝町神内 )
2022年08月17日
21 夏の夜に妖しく咲くカラスウリ  古座川町相瀬で  
2022年08月17日
22 盆に合わせ振り付け発表  「小川音頭」お披露目会  (古座川町 )
2022年08月17日
23 後世への遺言「熊野びとの戦記」  中田重顕さん  (戦後77年 )
2022年08月17日
24 お悔やみ情報