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2022年04月15日
1 終息や安穏を願い舞奉納
 熊野那智大社で「桜花祭」  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)は14日、自然の恵みに感謝し、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る「桜花祭(おうかさい)」を営んだ。桜の花のかんざしを挿した巫女(みこ)が那智の滝前で「浦安の舞」を優雅に奉納した。

 平安時代に花山法皇(968~1008年)が那智山で千日間の山ごもりをした際に、「木のもとをすみかとすればおのづから花見る人となりぬべきかな」と桜の美しさを詠んだという故事にちなんだ祭典。

 神事は本社拝殿と別宮飛瀧(ひろう)神社斎場でそれぞれ営まれた。宮司以下神職の烏帽子(えぼし)や巫女の髪飾りには桜の小枝が付けられ、長さ約1㍍のヤエザクラの枝を幣帛(へいはく)として奉献した。

 本殿や飛瀧神社では多くの参拝者が神事を見守るとともに、撮影する人の姿もあった。

 男成宮司は「7月の例大祭もご奉仕できることを祈っている。また、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻で悲惨な状況が伝えられている。コロナウイルスの終息と、一日も早く穏やかな日が訪れてほしいです」と語った。

(2022年4月15日付紙面より)

巫女が浦安の舞を奉納した=14日、那智勝浦町の熊野那智大社・別宮「飛瀧神社」
2022年04月15日
2 繁忙期控え安全点検
 熊野川川舟下り  (勝浦海事事務所 )

 国土交通省の「小型船舶の安全キャンペーン」期間と、繁忙期となるゴールデンウイークに合わせ、国交省の勝浦海事事務所(中川洋所長)は13日、新宮市の熊野川川舟センターの南檜杖係留所で、川舟の安全点検を実施した。3隻とその船頭に対し、必要な装備や書類、技量などを点検。ガイドラインに沿った運航が可能かを確認した。

 同事務所は、連休などの繁忙期を前に、安全確保と事故防止のため、管内の旅客事業者の船舶に対して点検を行っている。ガイドラインは、2011年の天竜川川下り船の事故を受けて、国交省などがまとめた、川下り船の安全対策となる。

 熊野川の川舟下りは、熊野川町ふれあい公社(代表理事=下阪殖保・同川舟センター長)が運営。川舟は4隻を登録しており、うち実際に使用する3隻の点検を受けた。

 点検には同事務所から、中川所長をはじめ4人が訪れた。所員が川舟に乗り込み、救命胴衣や浮輪、消火のための水くみバケツ、安全管理規定の書類などが備えられているかを確認した。エンジンが停止した場合に備えた、「竿(さお)」を使った操船の技量確認も行った。

 講評で中川所長は「いずれの項目もおおむね良好だった。安全運航は最大の使命であり、これに勝るものはない。熊野川の自然を満喫し、喜んで帰ってもらうためにも、安全安心な運航に努めていただければ」と呼びかけ。

 同センター職員の大濵考之さん(60)は「何より安全が第一。お客さんに無事に楽しんでもらえるよう、より一層の安全運航に努めたい」と話した。

(2022年4月15日付紙面より)

点検を受ける船頭ら=13日、熊野川川舟センター南檜杖係留所
2022年04月15日
3 企業の協力も得て900㌔
 管内流域各所で稚アユ放流  (七川漁協 )

 古座川町の七川漁業協同組合(中田善和組合長)が8日、管内流域各所で稚アユ放流に取り組んだ。

 アマゴと双翼の管理対象魚・アユの資源増強を目的とした放流。平年は県内水面漁業協同組合と連携し600㌔規模でしているが、昨年に続いて今年も大手釣り具メーカー「株式会社シマノ」の漁場活性化を目的とした協力が得られ、1・5倍量の900㌔規模で行う形となった。

 中田組合長によると、匹数に換算すると10万匹超の規模。この日は組合員ら27人が手分けして古座川本流に550㌔、同支流平井川に250㌔、同支流添野川に100㌔を分散放流したという。

 同漁協管内の今年のアユ漁の漁期は6月4日(土)から12月31日(土)までと設定。中田組合長は「七川漁協管内は水がきれいな場所。その分、アユの数が少なくないとよそほど大きくならない面もあるが、まずは環境ともどもアユ漁を楽しんでもらえたら」と来る漁期に向け語った。

 同漁協管内でアユ漁をする場合は、同漁協が発行する鑑札が必要。19歳以上は同漁協規定の遊漁料(日券で2000円など)が必要となるが、18歳以下は年齢を証明する書類を提示すれば無料で発行を受けられる。詳しくは管内にある赤いのぼりを立てた同漁協関係のおとり店などに尋ねるとよい。問い合わせは同漁協(電話0735・77・0063)まで。

(2022年4月15日付紙面より)

管内流域へ稚アユを放流する組合員(七川漁業協同組合提供)
2022年04月15日
4 45年の歴史に幕閉じる  お別れパフォーマンス  (川上邦子舞踊研究所 )
2022年04月15日
5 現役で国公立大学へ35人  2021年度の進路状況  (新宮高校 )
2022年04月15日
6 禅とはどのようなものか  横田南嶺老師が本出版  
2022年04月15日
7 春の花壇が見頃迎える  タウンガーデンで草引き  (新宮市 )
2022年04月15日
8 満開まであと数日  和泉さん宅のフジの花  (那智勝浦町 )
2022年04月15日
9 新規就農でイチゴ栽培  那智勝浦町・綿引陽介さん  
2022年04月15日
10 河内島前でほぼ花盛りに  下り道沿いのシャクナゲ  (串本町 )
2022年04月15日
11 民話のワンシーンを描く  「守り犬の影」出現時期に  (古座川町 )
2022年04月15日
12 第1回定例会一般質問(終)  串本町議会  
2022年04月15日
13 Fカヤックで釣果に挑む  橋杭ビーチ拠点で競技会  (串本町 )
2022年04月15日
14 遊び通し英語に親しむ  5歳児対象に新年度も  (紀宝町 )
2022年04月15日
15 オンツツジとフジが満開  新宮市の「浮島の森」で  
2022年04月15日
16 元気に育て 願い込め  一足早く「こいのぼり」  (新宮市 )
2022年04月15日
17 お悔やみ情報
  
2022年04月09日
18 住民待望の施設が完成
 天満公民館で竣工式  (那智勝浦町 )

 昨年から建設が進められていた那智勝浦町天満の天満公民館(以後、公民館)の整備工事完了に伴い8日、竣工(しゅんこう)式が開かれた。堀順一郎町長や区民、関係者など約20人が集まり、待望の施設完成を祝った。

 旧公民館は旧那智町時代の1953年に建設された。シロアリ被害や老朽化が著しく、区民からは建て替えの要望があった。

 これは町と天満区の現クリーンセンター使用期限協定に基づくもので、これまでも天満倉庫(防災書庫)の建設や区民会館の改修などが実施されている。おととしに旧公民館を取り壊し、昨年6月から着工。3月18日に工事を終えた。

 新公民館は避難施設としての機能を備えており、緊急防災減災対策事業債を活用。事業費は本体工事費と設計管理費合わせて1億9569万円。建物は鉄骨造3階建て。敷地面積が638・57平方㍍で延べ床面積が389・19平方㍍。1階(多目的ホール)、2階(大小の会議室)が公民館、3階が防災倉庫、屋上には140人が避難できる。海抜は4・8㍍で、屋上は16㍍となる。

 使用料は公民館活動での使用は無料。それ以外での利用は1枠500円となっている。館長は田中逸雄教育次長が兼務する。

 式典には岡田秀洋教育長、荒尾典男町議会議長、大屋勉区長、田原光英天満分館長が出席。塩谷設計事務所と三和建設株式会社に感謝状が贈られた。

 堀町長は「町民の皆さまに『集い』『学び』『結ぶ』場所として文化活動や交流の場として広く活用していただきたい」と式辞。荒尾議長は「新公民館は皆さまの知的欲求を満足させるものであり、避難所としても安心の一助となる」と祝辞を述べた。

 テープカットを終え、大家区長は「立派な公民館を建設いただきありがたい。事業者の皆さまや近隣住民の皆さまには感謝している。区にとって4カ所目の避難場所ができ、安心。地域外の方の利用も多いと思うので、ルールやマナーを守って進めていただけたら幸いです」と語った。

 なお、同日には内覧会が実施された。翌9日にも予定しているという。

(2022年4月9日付紙面より)

待望の施設完成を祝しテープカットが行われた=8日、那智勝浦町の天満公民館
多くの利用が期待される新施設
2022年04月09日
19 熊野大花火大会3年連続中止
 新型コロナウイルスの影響で  (熊野市 )

 熊野市の七里御浜海岸で8月17日に開催を予定していた「熊野大花火大会」の中止が決まった。新型コロナウイルスの影響がいまだ継続している中、おととし、昨年に続き3年連続の中止となった。

 今月7日に開催した熊野大花火大会実行委員会で協議し、大会関係者、ボランティア、周辺住民、来場者などの安全を第一に考え、開催準備を含めた影響を踏まえての判断とした。例年、地元や各企業からの協賛によって運営しており今年は協賛募集も中止とした。

 大会本部長の河上敢二熊野市長と大会実行委員長の中平孝之市観光協会長は連名で「新型コロナウイルス感染症が一日も早く終息し、来年こそは多くの方に来場していただき、楽しんでもらえるような熊野大花火大会が開催できるよう、実行委員会一同、力を合わせていく所存です」などとコメントを公表した。

 熊野大花火は初盆供養として江戸時代から始まり、300年以上の歴史と伝統を誇る。全国屈指の花火大会として知られ、海上に直径600㍍の半円を描く「三尺玉海上自爆」、フィナーレの鬼ヶ城大仕掛けなど色とりどりに夜空を覆う花火が観衆を魅了している。

(2022年4月9日付紙面より)

2019年8月に開かれた熊野大花火大会の様子
2022年04月09日
20 観光の町をきれいに
 勝浦LCが清掃活動  (那智勝浦町 )

 勝浦ライオンズクラブ(勝浦LC、戸間宏治会長、岡本英博奉仕委員長)は5日、那智勝浦町築地周辺で清掃奉仕例会と第2期地区一斉清掃を実施した。会員は火ばさみやごみ袋を持って、ごみ拾いに汗を流した。

 勝浦LCは今回の清掃活動に加え、日本赤十字社和歌山県血液センターに協力し、献血奉仕活動などにも取り組んでいる。

 この日ははじめに例会を開き、8日に4月度第1理事会を開催することや18日(月)に同町役場で献血奉仕活動を実施すること、3月に太地町公民館で行った献血では受付人数が46人で43人が献血したことなどが報告された。

 記念撮影後、会員は協力しながら、空き缶やペットボトル、たばこの吸い殻などを拾い、町の景観美化に努めた。

 岡本奉仕委員長は「那智勝浦町は観光の町。観光客が訪れる中、道端にごみなどが落ちていると良いイメージにつながらない。二度三度と来町してもらうためにも継続的にきれいにしていきたい」。

 戸間会長は「コロナ禍の中、会員の皆さんに多く参加いただき、ありがたい。ライオンズクラブが町をきれいにする美化活動などにも取り組んでいることを知っていただけたら幸いです」と話していた。

(2022年4月9日付紙面より)

清掃活動に汗を流した=5日、那智勝浦町築地
勝浦ライオンズクラブの皆さん
2022年04月09日
21 お釈迦様の誕生祝う 宗応寺で「花まつり」法要 (新宮仏教会)

 新宮仏教会(会長=清水文雅・本廣寺住職、会員14人)は8日、新宮市千穂の宗応寺(石原知実住職)で降誕会(ごうたんえ=花まつり)法要を営んだ。会に加盟する住職や副住職たちがお経をあげ、お釈迦(しゃか)様の誕生を祝った。午後からは市福祉センターで平和祈念祭法要が営まれた。

 「花まつり」は「降誕会」「灌仏会(かんぶつえ)」「仏生会(ぶっしょうえ)」などと呼ばれ、涅槃会(ねはんえ、2月15日)、成道会(じょうどうえ、12月8日)とともに三大法会の一つとして重んじられている。

 お釈迦様の母は出産が近づき、土地の習慣に基づいてカピラ城の東にある実家に向かう途中、ルンビニーの花園で休まれ、体を洗い、花を採ろうとされた時にお釈迦様を出産したと伝わっている。天は誕生を祝って甘露の雨を降らせたことが「甘茶」の由来となり、ルンビニーの花園をかたどり「花御堂」となったといわれている。

 清水会長は開催に協力した関係各位に感謝を示し「降誕会も平和祈念祭(戦没者供養)も命について考える法要。ロシア、ウクライナ間で戦争が起きている今こそ、改めて命と平和の尊さを思い起こし、世界中の安穏を祈りたい」と話していた。

 なお、法要後に実施している市内老人ホームへの慰問は、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から昨年に引き続き取りやめとした。

 同会は、市内にある▽松巌院▽淨泉寺▽瑞泉寺▽清閑院▽清蔵寺▽清凉寺▽専光寺▽宗応寺▽長徳寺▽東仙寺▽遍照院▽本廣寺―の12カ寺で構成している。

(2022年4月9日付紙面より)

誕生仏に甘茶をかけ手を合わせた=8日、新宮市千穂の宗応寺
法要後、マスクを外し記念撮影に応じた新宮仏教会
2022年04月09日
22 「交通安全呼びかけていく」  安全運転管理推奨像伝達式  (紀宝署 )
2022年04月09日
23 真新しい制服で新たな一歩  矢渕、相野谷中で入学式  (紀宝町 )
2022年04月09日
24 千穂王子ヶ浜線に国費  新規補助事業化を採択  (新宮市 )
2022年04月09日
25 ウクライナ人道支援を  義援金20万円を託す  (南紀商工会女性部 )
2022年04月09日
26 一斉に新学期スタート  市内小中学校で始業式  (新宮市 )
2022年04月09日
27 楽しい学校生活が幕開け 小中学校3校で入学式 (那智勝浦町)
2022年04月09日
28 「夢や目標確かなものに」  新宮高校に200人入学  
2022年04月09日
29 新入園児迎え園生活開始  町立保育所本年度入所式  (古座川町 )
2022年04月09日
30 全国大会出場を町長に報告  ソフトテニスの前虎之朗君  (串本町 )
2022年04月09日
31 第1回定例会一般質問③  串本町議会  
2022年04月09日
32 小学生87人、中学生76人新入  町立小中学校が入学式挙行  (串本町 )
2022年04月09日
33 お悔やみ情報
  
2022年04月01日
34 航海安全や大漁願い見送る
 商業捕鯨で第7勝丸出港  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が3月30日正午、4年目を迎えた商業捕鯨を行うために太地漁港を出港した。船員の家族や関係者らが大勢駆け付け、無事を祈りながら手を振り見送った。

 第7勝丸は3日(日)からの操業開始に向け、千葉県を目指す。房総沖では1隻のみでツチクジラ漁を実施する。同漁協によると、通常6~7月に行うツチクジラ漁を4月に実施するのは初の試みだという。

 その後は5月ごろに青森県で、千葉県と宮城県の船合わせて4隻が共同でミンククジラ漁に取り組む。続いて、6月には北海道網走市において共同でミンク漁、7、8月も釧路市にて共同でミンク漁、9、10月は千葉沖にて、第7勝丸のみでツチクジラ漁を行うとしている。帰港は11月初旬を予定している。

 昨年は国が定めるミンククジラの漁獲枠120頭より少ない91頭だった。同漁協は、海水温の上昇などが捕獲頭数に影響したと要因を挙げた。また、今年の漁獲枠はミンククジラが110頭で、ツチクジラが16頭となっている。

 水産庁の許可が下りれば、10月中に宮城県でニタリクジラ漁(2頭のみ)を実施する可能性もあるとした。今回は31日未明に出港予定だったが、天候を考慮しこの日の出港となった。

 出港を見送った同漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「安全に事故がないように祈るとともに、去年以上に捕れることを期待しています」。同漁協専務理事で日本小型捕鯨協会の貝良文会長は「海水温の上昇は数年続くこともあり、コロナ禍で価格が付きにくいなど商業捕鯨の開始後は苦労が続いている状況。天候が良ければ捕れるため、今年はぜひ大きくておいしいクジラがたくさん捕れることを願っています」と話した。

 竹内船長は「最近ではスーパーで生のミンクが売っているため、購入する人の姿を見ることもある。昨年は天候が悪く目標頭数に届かなかった。今年は持ち枠いっぱいまで捕獲できればうれしい。事故なく、頭数も捕れて安全に帰ることができれば」と語った。

(2022年4月1日付紙面より)

出港する第7勝丸の航海無事と大漁を願って関係者らが見送った=3月30日正午、太地町の太地漁港
2022年04月01日
35 手厚い看護の体制づくり構築
 1日、HCU開設  (新宮市立医療センター )

 新宮市立医療センター(中井三量院長)は1日から、3階に新宮東牟婁医療圏で初となる高度急性期病床(HCU)を開設する。病床は5床(面積=314・9平方㍍)を新設。発症直後で重症化リスクの高い患者や、手術後の全身管理が必要な患者などに対し、より手厚い看護を行う体制づくりを構築していく。

 HCUは「High Care Unit」の頭文字を取ったもので、日本語では「高度治療室」「準集中治療管理室」と訳される。集中治療室(ICU)と一般急性期病棟の中間に位置するとされているが、分類的には高度急性期病床となる。

 2016年に策定された「和歌山県地域医療構想」には、新宮・東牟婁医療圏について「高度急性期に関しては、奈良県・三重県の隣接した地域に高度急性期機能を担う病床がなく、高度急性期機能を保有する和歌山圏域・田辺圏域から遠方にある地理的な条件から、圏域はもとより県境を越えた周辺地域の拠点として、新宮市立医療センターに多くの患者が集中している」「高度急性期機能を備えた医療機関から遠方となる新宮圏域としては、25年の必要病床数としては44床との推計があり、この地域において高度急性期病床(44床)を担っていくべきとの意見が新宮保健医療圏構想区域検討会で決定された」と記載されている。

 HCUの新設に当たり、4人部屋6室を改修。入院対象者は手術後の全身管理が必要となる患者や、事故などによる危篤な救急患者となる。これまでは3階の手術室から各階の観察室に患者を移送していたが、同階にHCUが開設されることによりフロア内での移動が可能に。

 生体情報モニタリングシステムや人工呼吸器、ICUベッドなどの医療機器が設置されており、専属の看護師長1人と看護師20人が配置される予定となっている。

 総事業費は約2億8000万円(本体工事費1億9800万円、医療機器など購入費8200万円)。財源は県補助金1億1200万円、企業債1億6600万円、内部留保資金200万円。工期は昨年7月16日から今年3月7日。

 中井院長は、救急専門医の確保などの課題を挙げつつも「新年度からの開設に間に合って良かった。県の補助金を頂いて運営できるようになった。(医師確保に対して)当センターに来ていただけるように、今後も活動を続けていきたい」と話していた。

(2022年4月1日付紙面より)

1日から、3階にHCUが開設する=3月30日、新宮市立医療センター
HCUについて解説する中井三量院長
2022年04月01日
36 5G経由でいけすを遠隔監視 近畿大学とNTTドコモが実証実験 (串本町)

 学校法人近畿大学と株式会社NTTドコモが3月30日、串本町串本沖で第5世代移動通信システム(通称・5G)と水中ドローンを活用して完全養殖クロマグロを飼育するいけすを遠隔監視する実証実験に取り組んだ。

 2020年に両者で締結した「5Gの推進、『スマートシティ・スマートキャンパス』創造に関する包括連携協定」に基づく取り組みで、同町域では昨年9月にくしもと町立病院―同大学病院間で実施した遠隔医療支援以来の実証実験となる。

 同支援時は移動基地局を据えてローカル5Gの通信環境を確保したが、以降昨年末に大字串本一帯でNTTの商用5Gが開局。今回はその通信環境をさっそく活用し、同大学水産研究所大島実験場と同大学東大阪キャンパスを結ぶ形で試みた。

 実証内容の目的は養殖業のさらなる効率化(現行でダイバーがこなしている作業の一部代替)で、同実験場は重さ10㌔前後の完全養殖クロマグロを飼育するいけすを実証実験の場として提供。同ドローンのいけすへの投入など不可避の現場作業を図りつつ5G経由で同キャンパスから同ドローンを遠隔操縦し撮影したいけす内の映像をリアルタイム伝送したほか、その映像情報に基づいて作業を指示する想定で別に準備したアーム付き同ドローンの現地操縦者がいけす内の死亡魚(今回の実験では同程度の大きさの模型を使用)を回収する手順も試みた。さらにNTTは、撮影した映像を自社クラウドサービスへ保存し、アーカイブ共有可能とする実証にも取り組んだ。

 同キャンパスで実験に参加した近畿大学水産養殖種苗センターの岡田貴彦センター長は、事前にわずかな映像遅延の説明があったが実際には感じられなかったと遠隔監視の印象をコメント。その映像からダイバーがいけすに入るよりも同ドローンの方が完全養殖クロマグロのストレスは小さいように見受けられた、と今回の実証内容の有用性を見据えるなどした。

 両者は今後も実証内容の検証を重ねて目的に資する成果を目指すとしている。

(2022年4月1日付紙面より)

完全養殖クロマグロのいけす内遠隔監視の実証に臨む実験参加者=3月30日、串本町串本沖
5G経由で伝送した映像の一部(近畿大学提供)
2022年04月01日
37 畝状竪堀群と堀切見つかる
 京城跡の整備で新たに  (紀宝町 )

 2019年、紀宝町指定文化財に指定された同町大里の京城跡(みやこのじょうせき)で、新たに畝状竪堀群(うねじょうたてぼりぐん)と堀切が見つかった。

 京城跡は相野谷川中流域にある平山城跡。紀伊続風土記には1585(天正13)年に豊臣秀吉の臣下、堀内氏善(うじよし)によって建てられたとの記述がある。

 海抜約70㍍の小高い山頂部を中心として、北東の曲輪(くるわ)と周囲に設けられた畝状竪堀や堀切などの防御施設から構成される。当時、山城としては全国的にも希少な石垣造りの城壁も築かれていたことから、かなりの規模と威容を誇る城であったと思われる。

 今年1~2月の下草刈り、間伐、支障木伐採により東側に四つの竪堀、堀切が確認された。町教育委員会では、間伐などで城の形状が分かり始めているとし、来年度も環境整備を続けていくという。

  □     □

■看板制作



 相野谷中学校の新2年生9人は授業「京城跡を学ぶ」で案内看板を制作し、京城跡保存・活用・整備検討委員会の寺尾邦義委員長に託した。1年生だった昨年度、学校近くの京城跡を訪れ、郷土の文化遺産を学習。その際「案内版がなく、文化財に思えない」と感じた生徒たちが発案して看板作りに着手した。スギ、ヒノキの板に「石垣」「竪堀」「堀切」などを彫り、1人1枚の計9枚を完成させた。

 寺尾委員長は「生徒の手作りに価値を感じる。立派な看板で設置場所を検討したい。生徒たちにはこれからも京城跡に関心を持ってもらいたい」と話していた。今後、検討委員会に報告した上で、設置場所などを話し合うという。

(2022年4月1日付紙面より)

新たに見つかった畝状竪堀群(青色箇所)
間伐、支障木伐採が進む紀宝町大里の京城跡
生徒たちが手作りした案内看板
2022年04月01日
38 PCR検査等期間延長  「県民の皆様へのお願い」変更  (和歌山県 )
2022年04月01日
39 永年継続企業と優良店舗表彰  第153回議員総会で  (新宮商工会議所 )
2022年04月01日
40 若者たちの「ヨリドコロ」に  仲之町に若者応援センター開設  (新宮市 )
2022年04月01日
41 優美なシダレザクラが八分咲き  熊野那智大社の内庭で  (那智勝浦町 )
2022年04月01日
42 会社と地域の発展に寄与  優良従業員21人を表彰  (新宮市 )
2022年04月01日
43 堂道橋交差点の改良完成  3月31日付で供用を開始  (串本町 )
2022年04月01日
44 第1回定例会一般質問(終)  古座川町議会  
2022年04月01日
45 暖かい一日を楽しむ  記念通り商店街「本まぐろ祭り」でにぎわう  (熊野市 )
2022年04月01日
46 山神慶子さんら受賞  全国書初展で数々の賞に  (書清会 )
2022年04月01日
47 「平岩桜」たくましく開花  水害耐えたソメイヨシノ  (新宮市熊野川町 )
2022年04月01日
48 お悔やみ情報