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2019年07月21日
1 期間中の安全と活気を祈願
 那智勝浦海水浴場が海開き  

 那智勝浦町浜ノ宮の那智勝浦海水浴場(ブルービーチ那智)で20日、海開きを迎え、同海水浴場で安全祈願祭が営まれた。主催は観光協会(会長=矢熊義人副町長)。町や消防、警察、観光関係団体ら約20人が参列。熊野那智大社の出仕を得て、小賀真樹禰宜(ねぎ)らがシーズン期間中の安全と活気を祈念した。期間は8月25日(日)まで。

 矢熊会長は「ビーチは町の宝の一つ。町と協力し、特性を生かして魅力を発信していきたい」とあいさつ。堀順一郎町長は海開き前に実施したクリーン作戦への感謝を述べ、「このビーチは県内有数の海水浴場。夏をきっかけとし、季節問わずに地域外の方々に来ていただける仕組みづくりが必要になる。シーズン中は安心安全を心掛け、事故がないように協会の方々にご協力をお願いします」と話した。

 神事の後は地元の子どもたちが「冷たい」「楽しい。もっと泳ぎたい」など海ではしゃいで遊ぶ場面も。続いて、小学生を対象とした海開きイベント「ビーチフラッグでお菓子をGetしよう!」が開かれた。多くの児童が参加し、催しは盛り上がった。

 同海水浴場では期間中、8月11日(日・祝)に同町花火大会、12日(月・振休)に真夏のメリークリスマスが開催されるほか、昨年も好評だった水上遊具「ウオーターパーク」が9日(金)~18日(日)に設置される。問い合わせは那智勝浦町観光協会(電話0735・52・5311)。

(2019年7月21日付紙面より)

期間中の安全と活気を祈念した=20日、那智勝浦町の那智勝浦海水浴場(ブルービーチ那智)
地元の子どもたちが海に飛び込み遊んだ
2019年07月21日
2 関わり通して学び深める
 ボランティアスクール開講  (みくまの支援学校 )

 新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校(植野博之校長)で20日、同校主催のボランティアスクールの開講式があった。障害のある子どもたちが地域で豊かに育っていくために理解をより深めてもらおうと毎年夏に開いている。8月7日(水)まで、5回にわたり講座や児童生徒との交流を予定している。

 今年は高校生ら15人の申し込みがあり、この日は10人が参加した。植野校長は「児童生徒の自立を社会参加を目指して、少しでもできる力を育てることが当校の目標。積極的に関わって学んでください」とあいさつ。

 「世の中にはいろいろな子ども、さまざまな人がいるが、相手を理解し多様性を認め合い、その人の良いところを見つけることが大事。ボランティアスクールを有意義なものに」と呼び掛けた。

 参加者らの自己紹介ではそれぞれが「兄が(同校に)お世話になっていた」「昨年も参加したが受けられなかった講座があった。前回接した子たちに会いたいと思った」「夏休みに何かに挑戦したいと思った」などと参加のきっかけを話した。

 第1回の講座では、中学部主事の福山喜一郎教諭が「みくまの支援学校と障害のある子どもの理解」をテーマに話した。同校では個人の障害に合わせた「自立活動」の授業を展開しているなどと説明。スライドショーを使った授業風景の紹介もあった。

 「障害」には「心身機能の障害」と「社会的障壁(バリア)」があると述べ、「二つが互いに影響し合い『障害』がつくり出される。多数派の人に合わせて社会がつくられている結果、少数派の人は不便さを抱えている。しかし、生活のしづらさは環境の整備と周りの人の理解や協力で減らすことができる」などと話した。講座終了後、参加者らは校内施設を見学し学びと理解を深めた。

(2019年7月21日付紙面より)

10人が参加した第1回講座の様子=20日、新宮市蜂伏の県立みくまの支援学校
2019年07月21日
3 10年間で30%減目指す
 自殺対策計画を策定  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町はこのほど、自殺対策を推進するための「那智勝浦町自殺対策計画~笑顔のまち那智勝浦を目指して~」を策定した。日本は自殺死亡率が主要先進国と比較し高いことから国、和歌山県は先進国の水準を目指しており、同町でも同様に10年間で30%以上減少させることを目標に定めた。

 日本の自殺者数は1998年に急増し、以降14年連続で3万人を超える状態が続いた。2006年に自殺対策基本法が制定され、わずかに減少傾向となったが、国際的に見ても日本の自殺死亡率が高かった。そのため、国が16年4月に自殺対策基本法の改正により「誰もが自殺に追い込まれることのない社会」の実現を目指し、自殺対策のより一層の推進と具体的・実行的な計画の必要性が明記されたことを受け、同町でも計画の策定に至った。

 同町の自殺死亡者数は09~17年までで45人。11年には大幅に減少し、15年までは横ばい傾向だったが、16、17年と増加。人口10万人当たりの自殺者数を示す自殺死亡率は、最も自殺者が多かった10年には45・1で17年が37・6となった。全国、和歌山県でも減少傾向となった。

 性別では14~17年では15年を除き、男性より女性のほうが自殺死亡率は高い。年代別では30、50代以上の自殺死亡率が全国や県と比較すると高い。60代以上は特に高くなっている。19歳以下の年代の自殺死亡者はいない。

 職業別では無職者(主婦、失業者および年金・雇用保険等生活者以外の無職者)が40%と最も高くなっており、学生・生徒等および失業者にはいない状況となっている。

 同町では「笑顔のまち那智勝浦を目指して」を基本理念として、▽啓発・教育の充実▽精神保健医療サービスの充実▽相談体制の充実▽人材の育成▽地域におけるネットワークの強化▽職場環境の整備・充実▽自殺リスクの高い要因への取組―などを具体的な施策として総合的に展開するという。

 榎本直子福祉課長は「町民の皆さまが笑顔で暮らしていけるように計画を進めていきたい」と述べ、同町自殺対策委員の委員長を務める矢熊義人副町長は「昨年、和歌山県は自殺率がワースト1位だった。本町でも策定した自殺対策計画の基本理念を基に本腰を入れて取り組んでいかないといけない」と語った。

(2019年7月21日付紙面より)

策定された那智勝浦町自殺対策計画
2019年07月21日
4 歌や演奏を楽しむ  熊野川町でふれあい音楽会  (新宮市 )
2019年07月21日
5 停電情報アプリで通知  関西電力株式会社  
2019年07月21日
6 新議長に東信介議員  「大浦浄苑」一部事務組合臨時会  
2019年07月21日
7 ジオパークの魅力満載  宇久井ビジターでフォトコン入賞作品展  (那智勝浦町 )
2019年07月21日
8 ブルーム派遣の期待胸に  中学生6人が三軒町長訪問  (太地町 )
2019年07月21日
9 1位に西美晴さん  写連新宮支部7月例会  
2019年07月21日
10 サロンカーなにわ・紀州路を行く  那智勝浦町湯川  
2019年07月21日
11 子ども集まり七夕笹送り  住民らが交流深める  (那智勝浦町 )
2019年07月21日
12 自立心育み一体感強める  マリア保でお泊まり保育  (新宮市 )
2019年07月21日
13 木本は逆転で3回戦へ  全国高校野球選手権三重大会  
2019年07月21日
14 1学期最後の思い出に  デイキャンプで交流深める  (相野谷中 )
2019年07月21日
15 元気と笑顔あふれる  うどの幼と井田保で夕涼み会  
2019年07月21日
16 21日、いよいよ投開票  17日間の舌戦に幕  (参院選 )
2019年07月21日
17 お悔やみ情報
  
2019年07月18日
18 海洋国日本の発展願い 海の日記念式典 (勝浦海事事務所)

 近畿運輸局勝浦海事事務所(吉武愼二所長)は「海の日」の15日、那智勝浦町勝浦のホテル浦島で「海の日記念式典」を開いた。吉武所長が海事関係の功績などをたたえる国土交通大臣表彰や近畿運輸局長表彰、船員災害防止協会近畿支部長表彰、そして第63回「海と船の絵画展」勝浦海事事務所長表彰(海と船の絵画表彰)の受賞者に表彰状を手渡した。

 「海の日」は海の恩恵に感謝し、海洋国日本の繁栄を願う日として制定された祝日。「海の日」の理解と周知を図るため、全国でさまざまな行事が開かれている。

 開式に当たり、吉武所長は「海事産業は物資の安定輸送を支え、国民の暮らしや経済の基盤として重要な役割を果たしている。海の安全確保や海洋環境の保護についても関係者の努力により守られている。特に安全安心の確保については私たちにとっても最大の使命であり、海事関係者が一丸となって取り組むべき問題」と式辞。「今後とも海洋国日本と、希望と誇りある地域の発展のために尽力を」と協力を求めた。

 来賓の東川智昭・東牟婁振興局長は「これからも関係機関の皆さまと連携し、海の恵みを活用していけたら」とあいさつ。

 田岡実千年・新宮市長が「海事に関する皆さまの協力を頂きながら、海の環境問題などに取り組んでいきたい」。堀順一郎・那智勝浦町長が「この日を、海の環境を見つめなおす一日にしていければ」とそれぞれ祝辞を述べ、荒尾典男・那智勝浦町議会議長が海と船の絵画表彰受賞者に「これからも海を大切にする気持ちを持ち続けて」と呼び掛けた。

 先月、新宮港40周年記念イベントの際に入港した地球深部探査船「ちきゅう」の絵を描いて入賞した山口渉君は「家族みんなで船内を見学しました。離れた所から見ても大きかったです」と話していた。

(2019年7月18日付紙面より)

表彰を受けた皆さん=15日、那智勝浦町のホテル浦島
吉武愼二所長(左)が表彰状を手渡した
2019年07月18日
19 新宮城の魅力を内外に発信
 11月に水野家入部400年記念事業  (新宮市 )

 水野家入部400年記念事業実行委員会(委員長・田岡実千年新宮市長)、(一財)自治総合センター主催の水野家入部400年記念事業「水野家と新宮城下町」の開催が11月9日(土)、10日(日)に決まり、新宮市役所で17日、記者発表が行われた。田岡市長は「新宮城は石垣が全国的に有名。この機会に県内外から多くの人に実物を見に来ていただけるようなイベントになれば」と呼び掛けた。

 今年は元新宮領主水野家入部・浅野家移封400年を迎える節目の年。記念事業開催により、新宮城の魅力を市内外に発信し、歴史と文化のまち新宮市を広くPRし、市民意識を醸成するとともに、城郭ファンをはじめとした交流人口の拡大を図っていく。事業費は720万円。

 イベント当日は水野家第20代当主・水野勝之さんをはじめ、新宮水野家の子孫であるモニカ・水野・べロイターさん、健・ヨアヒム・べロイターさんをドイツから招き、「水野家入部と新宮の発展」(仮)と題したシンポジウムを開催するほか、モニカさんと健さんを先頭に、当時の衣装を着た関係者らによる「新宮城入城ウオーク」などが催される。

 水野家交流自治体である刈谷市(愛知県)、福山市(広島県)、結城市(茨城県)や、浅野家の移封先である三原市(広島県)、姉妹都市の名取市(宮城県)、昨年10月に「歴史・文化・産業交流都市協定」を締結した気仙沼市などにも参加を要請し、シンポジウムや物産展、PR展示などを展開していく。

 記者発表に先立ち、田岡市長が「これを機に関係交流都市や友好都市と親交を深めるとともに、モニカ・水野・べロイターさんにも協力をお願いしドイツとの交流も期待している」とあいさつ。旧チャップマン邸を拠点とした商店街周遊イベント「ナイトタイムエコノミー」や新宮城でのステージイベント、チャンバラ合戦「IKUSA」などの開催も予定しており、事務局では随時情報を公開していくとしている。

(2019年7月18日付紙面より)

あいさつする田岡実千年市長(中央)=17日、新宮市役所
2019年07月18日
20 那智海水浴場で清掃奉仕
 20日の海開きを前に  (那智勝浦町 )

 20日(土)の海開きを前に那智勝浦町の那智海水浴場で17日、町内の各種団体が協力してクリーン作戦を実施した。

 同町観光企画課が毎年、関係団体に協力を呼び掛けて実施している。観光協会、南紀勝浦温泉旅館組合、民宿組合、勝浦ライオンズクラブ、南紀くろしお商工会、和歌山東漁協那智支所、浜ノ宮区、東牟婁振興局、那智勝浦ロータリークラブ、同町建設業組合、熊野交通勝浦営業所、なちかつ古道を守る会などの団体から約50人が開始前に集まった。参加者らは流木や藻くずなどの漂着物を拾い集め、県内最大の砂浜をきれいにした。

 海開きは午前10時30分から期間中の安全を祈り、神事が営まれる。同町観光協会によるイベント「ビーチフラッグでお菓子をゲット」も開催する予定。

(2019年7月18日付紙面より)

全長約800㍍の砂浜を清掃した=17日、那智勝浦町
2019年07月18日
21 トルコの行政官12人が来町
 JICA国別研修の一環で  (串本町 )

 国際協力機構(JICA)の国別研修に参加するトルコ共和国の地方幹部行政官12人が15、16日の2日間、串本町を訪問し樫野崎などの視察や田嶋勝正町長を表敬訪問するなどの研さんを積んだ。

 12人はJICA北海道が公益財団法人はまなす財団に委託して展開する地方幹部行政官対象の同研修に参加。母国の課題になっている地域間格差是正のため、日本の地方行政の仕組みや活性化の手法を知り自身の任地を活性化する行動計画作成能力の向上を目指して活動している。

 研修期間は6月26日から7月19日までの24日間。同財団は目的達成のため基本事項を伝える座学と参考になる地域開発モデルケースの視察や交流の2面で見識を深める機会を提供している。その中に日本とトルコの友好発祥地とされる同町への訪問を組み込み、来町するに至った。

 到着した12人は真っ先に樫野崎へ赴いてトルコ軍艦エルトゥールル号遭難の地を確かめ、殉難将士慰霊碑に花と国歌をささげて礼を尽くした。同行した役場総務課の計らいで霊廟に入る機会も得て、同碑に眠る先人と対面。最年長のグループリーダー、カフラマンマラシュ県ドゥルカディルオール郡のカディル・オカタン郡長(50)は「エルトゥールル号のことは小さい頃からよく聞いていて、いつかこの地に行きたいとずっと思っていた。実際に来てまたとないほどの感動が心にしみている。司令官を含む587人が犠牲になったが、69人が日本の皆さんに助けられ、このことが日本とトルコの友好を深めたし、そうあり続けることで将士の皆さんも安らかに眠れると思う。私たちはそのような先人を日本の皆さんに預けている、という思いです」と心境を語った。

 その後は樫野埼灯台やトルコ記念館も巡って日本側が伝える史実への理解を深め、同町の主要観光資源・橋杭岩とそれを活性化している現地の仕組みも視察した。

 町内で宿泊し16日は同町役場本庁を訪問。職員の歓迎を受け、田嶋町長はエルトゥールル号遭難救助の史実を子どもや孫の世代に伝えることに今後も頑張りたいと決意を示しつつ一行との懇談に応えるなどした。

(2019年7月18日付紙面より)

トルコの地方幹部行政官と懇談する田嶋勝正町長=16日、串本町役場本庁
殉難将士慰霊碑に国歌を歌いささげて先人への礼を尽くす12人=15日、串本町樫野
2019年07月18日
22 東牟婁地方中学校総合体育大会①
 野球、バドミントン  
2019年07月18日
23 海と船の絵画展審査結果 119作品中9作品に海事事務所長賞 
2019年07月18日
24 「挑戦」の思いを忘れず  大会に向け訓練  (那智勝浦町消防本部 )
2019年07月18日
25 安全祈願などに42人  海の記念日で事業  (新宮港振興会 )
2019年07月18日
26 人権問題解決の糸口は  新宮市における部落差別問題に対する取り組みなど  
2019年07月18日
27 紀勢本線全通60周年を祝う  「サロンカーなにわ」など到着  
2019年07月18日
28 御幣ささげ所願成就願う  池野山八坂神社夏季祭典  (古座川町 )
2019年07月18日
29 エルドアン大統領と面会  G20時に誘われ串本町長  
2019年07月18日
30 14人がプレー楽しむ  グラウンドゴルフ大会  (紀宝GG )
2019年07月18日
31 防災メールを配信  地震や津波、気象など  (紀宝町 )
2019年07月18日
32 「とこわかダンス」元気に踊る  9月21日の運動会で披露  (鵜殿小 )
2019年07月18日
33 ミスコンや夜店にぎわう  熊野速玉大社「扇立祭」  
2019年07月07日
34 世界遺産登録15周年 紀伊山地の霊場と参詣道 (各地で記念イベント)

 和歌山県、三重県、奈良県にまたがる三つの霊場(熊野三山、高野山、吉野・大峯)と参詣道(熊野参詣道、高野山町石道、大峯奥駈道)を対象とする「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産(文化遺産)に登録されて、今月7日で15周年を迎える。

 「紀伊山地の霊場と参詣道」は2004年7月7日に登録。世界遺産登録は日本では12番目で、近畿地方では5番目に当たる。登録時の規模は周辺地域を合わせて日本の世界文化遺産では最大となる1万㌶。

 日本で初めて「道」が世界遺産として登録され、文化遺産の中でも人間の営みと自然の結びつきを示す「文化的景観」にも初めて選ばれた。山岳霊場と参詣道、そして文化的景観は、紀伊山地の自然がなければ成立しなかった、世界でも類を見ない資産として高く評価されている。16年10月には阿須賀神社などが追加登録、軽微な変更がなされ現在に至っている。

 世界遺産登録を受け、和歌山県では05年3月に世界遺産条例を制定。7月7日を「和歌山県世界遺産の日」と定め、「基本理念を十分に踏まえ、県民等の理解のもとに、世界遺産に係る保存、調査研究、整備、活用その他の活動について、適切に必要な施策を実施する」とした。

 各自治体やボランティア団体が熊野古道や景観、登録資産などの美化や保護のために保全活動をする中、観光地化による観光公害や、公共工事などによる「川の参詣道」熊野川への悪影響も懸念されている。

 6日、7日(日)に、当地方においても登録15周年を記念するイベントが各地で催される。県世界遺産条例の前文には「私たちは、世界の文化遺産及び自然遺産の保護に関する条約の精神に基づき、人類共有の財産『紀伊山地の霊場と参詣道』を将来の世代へ確実に引き継いでいくことを決意して、この条例を制定する」とある。登録15周年を機に、人類共通の財産を次世代へつないでいくために、文化や自然環境の重要性を認識し、当地域から世界へと発信していくことの意義を再確認したい。

  □     □

■6、7日の本紙エリア内記念イベントなど

▽~世界遺産登録15周年記念~世界遺産「高野・熊野夢舞台」コンサート(6日、熊野速玉大社/観覧申込終了)

▽世界遺産登録15周年記念ウオーク(6、7日、大門坂~那智の滝、青岸渡寺~那智の滝/受付終了)

▽「紀伊山地の霊場と参詣道」世界遺産登録15周年記念メッセージ花火(7日、那智勝浦町勝浦湾内/午後8時から・荒天の場合は翌8日に延期)

▽世界遺産登録15周年奉告祭(7日、熊野本宮大社/午前10時から・メッセージの記入でキーホルダー授与)

▽「紀伊山地の霊場と参詣道」登録15周年・世界遺産熊野本宮開館10周年記念イベント(7日、世界遺産熊野本宮館/午前10時から午後5時・音無茶の振る舞い、熊野参詣曼荼羅(まんだら)絵解きなど)

(2019年7月7日付紙面より)

2019年07月07日
35 利用規約について意見交換
 文化複合施設管理運営検討委  (新宮市 )

 第13回新宮市文化複合施設管理運営検討委員会(関康之委員長)が5日、市役所別館で開かれた。文化ホールなどの開館時間や時間区分、予約受付など貸館利用規則について意見を交換した。

 速水盛康教育長は「市民の文化活動の拠点にふさわしい管理を目指して取り組んでいきたい。施設は第2次総合計画のテーマに近付いていくためにも大きな役割を果たすものであると実感している」と述べ協力を呼び掛けた。堀内秀雄・前委員長に代わり新たに就任した関委員長は「費用対効果は重要視する部分。稼働率を上げ新宮市の文化力を高めていくことが地域全体の活性化につながっていく」とあいさつした。

 計画策定を支援する株式会社シアターワークショップ代表取締役の伊東正示さんが、開館・受付時間や貸出時間、申し込み時期、予約申し込み方法などについて案を示した。他自治体の市民運営や利用調整会議の事例を紹介し、▽幅広い層の利用を促進する方針となっているか▽優遇措置についてどう考えるか▽市民運営を取り入れるか―を検討ポイントに挙げ委員らに意見を求めた。

 委員からは夜間の利用頻度や市民運営、自主事業の優先性などについての質問があった。「ランニングコストが気になっている市民が多い。自主事業ばかりで歳入が少なくなるのはおかしな話」「民間が使用しやすいように成人式など、行政側の年間を通したスケジュールを周知するべき」などの意見もあった。

 伊東さんは予約申し込み方法や使用料金の市内利用優遇措置について「広域的に使ってもらうことが大事。交流人口を増やすためにはメリットが大きい」と市内外同ルールを提案した。委員からは「税金を納めているという市民感情も考慮すべきでは」との提言があり、申し込み時期を早めるなどのアドバンテージが必要などと意見をまとめた。

(2019年7月7日付紙面より)

利用規約などについて意見を出し合った=5日、新宮市役所別館
2019年07月07日
36 曼荼羅絵図の道巡る
 世界遺産15周年記念  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町観光協会(矢熊義人会長)は6日、世界遺産登録15周年を記念した熊野古道ウオークイベント「曼荼羅(まんだら)の道」を開いた。雨の中、県内外から16人が参加。自然道などを巡り那智参詣曼荼羅絵図に描かれた「熊野詣」を堪能した。

 道の駅なち・世界遺産情報センターに集合した一行は、補陀落渡海(ふだらくとかい)の信仰で知られる同町浜ノ宮の補陀洛山寺(髙木亮享住職)へ。

 本堂で特別に開帳された国の重要文化財「三貌(さんぼう)十一面千手千眼観世音菩薩」を前に寺の由緒や本尊について説明を受けた。同寺は熊野古道中辺路と大辺路の分岐点に存在すること、三貌の表面はふっくらとした顔立ちで穏やかな表情だが脇面が2面とも「憤怒」の表情なのが珍しいことや光背がおよそ400年後に作り直された可能性などの話に耳を傾けた。

 境内に展示している渡海船を見学し、熊野那智ガイドの会の山東健会長から、同寺の住僧たちが南海の観音浄土を目指した捨て身行の「補陀落渡海」について聞いた。船の構造なども間近に見て説明を受けた。

 その後は同町井関の尼将軍供養塔、大門坂・多富気(たぶき)王子を経て熊野那智大社、那智山青岸渡寺を参拝し、那智の滝も正式参拝した。

 友人と紀宝町から参加した産屋敷基久さん(62)は「一度も見たことのない本尊の開帳を知り参加しようと思った。最近は外国人観光客が増えてきたので地域の良い所を知り、聞かれたら説明できるようになりたい」と話していた。

(2019年7月7日付紙面より)

雨の中、次の目的地へ向かう一行=6日、那智勝浦町浜ノ宮
2019年07月07日
37 紀宝署管内、犯罪最少地域に
 曽根秀行さんらを表彰  (紀宝地区防犯協会 )

 紀宝地区防犯協会(会長・西田健紀宝町長)は5日、紀宝町役場大会議室で本年度総会を開催した。紀宝町防犯委員会御船地区運営委員の西地隆さんと同相野谷地区運営委員の曽根秀行さんを表彰した。

 副会長の大畑覚御浜町長、顧問の岡田智治紀宝警察署長らが出席。西田会長は「安心安全な社会、非行のない明るい社会の実現を目指すための防犯活動を推進してもらいたい」とあいさつした。

 岡田署長は犯罪情勢を報告した。昨年中、県内の刑法犯認知件数は1万1247件で戦後最少を記録。5月末現在は4226件で本年も減少傾向にある。

 同署管内では昨年の認知件数が59件で前年より25%減少した。5月末現在は21件で昨年同期より11件減り、県内18警察署で被害発生が最も少ない地域となった。21件のうち19件がさい銭盗などの窃盗だった。

 高速道路の延伸により紀宝地区でも凶悪事件が起こる可能性があると危惧し、「犯罪のない町づくりにご協力を」と呼び掛けた。

 議事では昨年度の事業、決算を報告。本年度の事業計画案、予算案を審議して採択した。役員改選に伴い、西田会長、大畑副会長らを再任した。

 本年度は10月11日(金)から20日(日)までの「全国地域安全運動」に協力し、地域安全運動街頭キャンペーン、地域安全ポスター展などを実施する。

 警察、関係機関が協力し、自主防犯団体による防犯パトロール、小学校の通学路で児童の見守り活動をサポートするとともに、子どもに対するあいさつ運動に取り組む。12月の紀南剣道大会を支援する。

 年間を通して、特殊詐欺被害防止活動、キッズ輝けスクール、薬物乱用防止教室などの開催、補導活動の推進を行う。

(2019年7月7日付紙面より)

表彰を受ける紀宝町防犯委員会相野谷地区運営委員の曽根秀行さん(右)=5日、紀宝町役場
2019年07月07日
38 ビャクレンの花咲く  新宮市・宝珠寺で  
2019年07月07日
39 新宮市の魅力をPR  紀友会(東京都)の例会で  
2019年07月07日
40 期日前投票初日は544人  20日まで、市町村役場など  (参院選 )
2019年07月07日
41 安全安心な街づくり目指し  新宮署管下防犯協議会が総会  
2019年07月07日
42 触れ合い遊びを楽しむ  南大居・大野保が「ゆうゆう」慰問  (那智勝浦町 )
2019年07月07日
43 車いすは「足そのもの」  王子ヶ浜小5年生が車いす体験  (新宮市 )
2019年07月07日
44 商店街の歴史を学ぶ  ヤタガラス未来プロジェクトの一環で  (新宮市 )
2019年07月07日
45 「7日は晴れますように」  成川保育所で七夕の集い  (紀宝町 )
2019年07月07日
46 県大会目指して白熱  中学校総合体育大会  (熊野市・南郡 )
2019年07月07日
47 お悔やみ情報
  
2019年07月04日
48 連携強め要望を
 熊野川改修促進期成同盟会が総会  (新宮市 )

 熊野川改修促進期成同盟会(会長・田岡実千年新宮市長)の通常総会が2日、新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルであり、本年度事業計画など5議案を承認した。本年度も国土交通省や関係機関へ事業促進などを要望していくことを確認した。

 同会は熊野川流域の水害防除と円滑な土地利用で地域発展に寄与することを目的に1981(昭和56)年11月に設立。国直轄区間河川の整備工事推進を目的に要望活動などを展開している。会員は新宮市、紀宝町の両首長、市町議員ら。役員改選では会長の田岡市長、副会長の西田健紀宝町長ら全員が留任となった。

 田岡会長は冒頭のあいさつで、2017(平成29)年10月の台風21号の影響により、新宮地域気象観測所では観測史上1位となる累積雨量893・5㍉を記録し、新宮市、紀宝町合わせて1500戸(新宮市1498戸、紀宝町26戸)を超える被害に見舞われたと述べ「今後も諸課題への対策が急務。『熊野川河川整備基本方針の見直し・整備計画の早期策定』と『直轄治水事業の推進および必要な予算の確保』などについて、関係機関に対し引き続き強く要望していく」と協力を求めた。

 来賓の西畑雅司・東牟婁振興局新宮建設部長は「今後とも、国をはじめ関係機関の方々と連携し、熊野川流域の皆さまが安全で安心して暮らせ、環境とも調和のとれた河川整備を進められるよう一緒に取り組んでいきたい」とあいさつした。

 総会終了後に国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所の岸本健司副所長と同新宮川出張所の足立哲也所長が熊野川の河川事業について説明した。

 熊野川の治水安全度の向上と浸水被害の軽減を図るために、引き続き「緊急対策特定区間」の河道掘削などの治水事業を展開していくなどと報告。市田川の今後の内水対策について計画を示し「早急に実施していく」と述べた。

 本年度は▽市田川排水ポンプ増設▽市田川堤防耐震補強▽河口砂州掘削▽鮒田水門・相野谷川排水機場の耐震補強▽相野谷川河道掘削―などを実施することを紹介した。

 紀南河川国道事務所では水辺のにぎわいや利活用するための取り組みとして「水辺で乾杯」などの啓発活動を実施。地域一体となった良好な河川環境の保全や河川の適正な維持管理のための「熊野川・市田川クリーンキャンペーン(河川清掃)」を紀宝町、河川を美しくする会と合同で、14日に予定している。

(2019年7月4日付紙面より)

熊野川改修促進期成同盟会の総会=2日、新宮市井の沢
会長あいさつをする田岡実千年新宮市長
2019年07月04日
49 選・和菓子職認定受ける
 儀平の職人・丸山正雄さん  (串本町 )

 串本町の和菓子店「うすかわ饅頭儀平(ぎへい)」の看板商品・うすかわ饅頭の製法を受け継ぐ職人、丸山正雄さん(43)が全国和菓子協会の第6回選・和菓子職伝統和菓子職部門の認定を受けた。推薦と審査を経ての誉れで、丸山さんは「祖父がうすかわ饅頭を作ってくれたから今の自分がある」と振り返りつつ喜んでいる。

 選・和菓子職は、和菓子の製法を支える技術を知って味わいを深めるとともに、携わる職人の意欲を高め地位向上と技術伝承を促し文化振興に資することを目的とした認定制度。現在は挑戦型の優秀和菓子職部門と推薦型の伝統和菓子職部門の各審査を隔年で実施していて、本年度は後者の巡りに当たる。

 この部門は伝統製法を守り優れた技術を有する和菓子職人を認定するもので、同協会が規定する推薦者2人と認定候補者が属する店舗の代表者、計3人の推薦により審査対象となる仕組み。推薦書類と受け継ぐ製法で作る伝統和菓子の実物の両審査で、第6回は6人6品を認定し今月24日に東京都内で認定者バッチと菓子名・認定者名・店名が入った盾を贈呈した。

 同店は1893(明治26)年に創業。うすかわ饅頭は丸山さんの祖父にあたる2代目・田嶋儀助さんが1923(大正12)年に考案した蒸し菓子で、現在は3代目・堀本京子さんを代表取締役とする有限会社串本儀平の店舗として同店を営み、丸山さんは同社製造部長兼和菓子職人としてうすかわ饅頭を作り続けている。推薦者は2年前に第5回認定を受けた菓心富美堂=田辺市=の森山昌彦さんと和歌山市菓子工業組合の駒井良章理事長、同社の堀本代表取締役。贈呈式は同協会総会の中であり、細田治会長からバッジと盾の授与を受けたという。

 丸山さんは「大先輩が大勢いる中で若い自分が認定を頂くのはとても緊張し、『本当に頂いていいのか』という気持ちだった」とコメント。祖父と推薦者への感謝を掲げ「自分が和菓子職人として24年間続けてこられたのも、うすかわ饅頭を作ってくれた祖父のおかげ。この思いを忘れずに、これからもうすかわ饅頭の伝統を守り続けていきたい」と気持ちを新たにしている。

(2019年7月4日付紙面より)

選・和菓子職の認定を受けた丸山正雄さん=2日、うすかわ饅頭儀平本店
細田治会長(中央)と第6回認定者(丸山正雄さん提供)
2019年07月04日
50 県大会頑張るぞ!
 交通安全子ども自転車大会  (鵜殿小 )

 津市の芸濃総合文化センターで6日(土)に開催される「交通安全子ども自転車三重県大会」に、紀宝警察署管内から紀宝町立鵜殿小学校6年生の曽越胡未さん、柿園雪乃さん、森倉靖貴君と5年生の根本倖汰君が出場する。

 大会は県交通安全協会、県警察本部が主催。県内18の警察署管内からそれぞれ1チームが出場する。学科テスト、安全走行・技能走行の実技走行テストで個人、団体の順位を決め、優勝チームは8月7日(水)に東京ビッグサイトで開催される「交通安全子供自転車全国大会」に三重県の代表として出場する。

 鵜殿小は毎年大会に参加しており、優勝経験もある強豪で、昨年は6位に入った。児童たちは5月末から北越紀州製紙の協力を得て、同社の厚生会館で毎日、本番さながらの学科、安全走行、実技走行の課題に取り組んでいる。

 2日には紀宝警察署の岡田智治署長が訪れ「努力は必ず報われる。一生懸命頑張ってください」と激励した。

 昨年も出場した曽越さんと柿園さんは「頑張ります」と笑顔を見せ、森倉君は「全国1位になりたい」ときっぱり。根本君は「練習の成果を発揮したい」と話していた。

(2019年7月4日付紙面より)

「交通安全子ども自転車三重県大会」に出場する(左2人目から)柿園雪乃さん、曽越胡未さん、森倉靖貴君、根本倖汰君=2日、紀宝町の北越紀州製紙厚生会館
2019年07月04日
51 くじら浜海水浴場海開き
 イベントは8日から  (太地町 )

 海開きを迎えた太地町のくじら浜海水浴場で1日、安全祈願祭が営まれた。強い雨脚の中、町関係者らが参列。飛鳥神社の髙橋正樹宮司が神事を執り行い、一同でシーズン中の安全とにぎわいを祈った。

 同町の名物イベント「くじらに出会える海水浴場」は8日(月)から開催する。時間は午前11時と午後1時。今年6回目の参加となる雌のサツキ(体長291㌢)と初参加で雄のネモ(262㌢)の2頭のハナゴンドウと約15分間の遊泳が楽しめる。期間は8月19日(月)まで。

(2019年7月4日付紙面より)

シーズンの安全を祈る参列者=1日、太地町
2019年07月04日
52 木本、大会初勝利ならず
 御所実業が優勝  (熊野市ラグビーフェス )
2019年07月04日
53 串本JFCが優勝
 2日間にわたる雨中の熱戦制す  (天満ファーム七夕サッカーフェス )
2019年07月04日
54 新宮市議らが要望  「新宮道路」の早期整備など求め  
2019年07月04日
55 生活に「地域」の視点を  支え合いフォーラムで上野山裕士さん  (新宮市 )
2019年07月04日
56 河川愛護モニター委嘱  紀南河川国道事務所  
2019年07月04日
57 河道掘削など要望伝える  熊野川町区長連絡協議会が総会  (新宮市 )
2019年07月04日
58 華やかなダンスに見入る  グランドール紀の風慰問  (新宮市 )
2019年07月04日
59 草木染めを器に  花芸安達流会員らが研究会  (新宮市 )
2019年07月04日
60 踊りで感動を呼ぶ  川上邦子舞踊研究所が「湯ごりの郷」慰問  (那智勝浦町 )
2019年07月04日
61 怖い人から逃げる  丹鶴幼で不審者対応避難訓練  (新宮市 )
2019年07月04日
62 花火玉の寄付金箱を設置  花火大会への協力求める  (串本町 )
2019年07月04日
63 町内5カ所で街頭啓発  第69回社明運動始まる  (串本町 )
2019年07月04日
64 「学びの共同体」を視察  台湾宜蘭県の教諭ら14人  (井田小 )
2019年07月04日
65 古座川町観光協会 桜フェアフォトコンテスト  第1回入賞12作品を紹介②  (入選、特別賞 )
2019年07月04日
66 お悔やみ情報
  
2019年07月02日
67 開催に向け2頭を搬入
 くじらに出会える海水浴場  (太地町 )

 太地町の名物の催しである「くじらに出会える海水浴場」の準備に向けて町立くじらの博物館(林克紀館長)は6月30日、くじら浜海水浴場でハナゴンドウ2頭の搬入作業を実施した。28日に搬入予定だったが低気圧接近に伴い、延期となっていた。この日も雨天での海上移送となったが、職員ら8人が協力しスムーズに作業を進めた。

 展示期間は7月8日(月)から8月19日(月)まで。午前11時と午後1時の2回(約15分間)、いけすから開放される。

 クジラの近くで泳ぐことができる人気の催しは2008年から始まり12回目となる。

 搬入されたのは飼育展示6回目の参加となる雌のサツキ(体長291㌢、推定体重309㌔、推定10歳)と初参加で雄のネモ(262㌢、推定体重208㌔、推定4歳)。午前6時30分に2頭を担架に乗せ、ボートにくくり付けて同館を出発した。森浦湾を経由し午前7時15分ごろに海水浴場に到着。網いけすに搬入した。その後、職員から餌をもらった2頭はいけす内を泳ぎ回り、ジャンプするなど元気な姿を見せた。

 同館学芸員で飼育員の稲森大樹さん(34)は「海水浴場内の網いけすでの飼育展示は来場者がクジラと一緒に泳げ、同じ空間を共有できる非常に珍しい催しとなっている。隣接するくじらの博物館もあり、あちらでもクジラをたくさん見ることができるので合わせてご利用いただければ」と語った。

(2019年7月2日付紙面より)

搬入作業の様子=6月30日、太地町のくじら浜海水浴場
いけすで元気な姿を見せる
2019年07月02日
68 水害忘れないために
 井関クラブで追悼キャンドル作り  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町井関の那智谷大水害遺族会の追悼式でともすキャンドル作りが6月29日、同地区の井関クラブであった。地元の町立市野々小学校の児童や町内外から、約40人が参加した。

 キャンドル作りは、2011年9月の紀伊半島大水害で中学校の同級生を亡くした井上絵里香さん(22)が中心となり続けている。今年も井上さんと有志らの「水害のことを忘れないために、思いを込めてキャンドルを作りませんか」との呼び掛けに、親子連れらが集まった。

 子どもたちは卵の殻や紙コップに溶かしたろうを入れ、色とりどりに着色。均一に注ぎ口をくり抜いた卵の殻は、同町朝日のお菓子工房エストが用意した。地域住民からはたこ焼きや焼きそばが振る舞われた。

 作業前には防災士の久保榮子さんが、ウサギの着ぐるみを着て子どもたちに「逃げ足の速いウサギのように早めの避難を」と強調し、手作りの紙芝居などで自身の被災経験を話した。

 友達数人と一緒に新宮市から参加した北美空ちゃん(6)は初めてのキャンドル作りに挑戦。同伴した保護者らは「参加する前に子どもたちに水害のことを話しました。追悼の気持ちを込めたいと思います」と話した。

 大分県から駆け付けた井上さんは「毎年の皆さんの参加がうれしいです」と感謝していた。

(2019年7月2日付紙面より)

井上絵里香さんの指導でキャンドルを作る子どもたち=6月29日、那智勝浦町井関
ウサギの着ぐるみを着て「早期避難」をアピールする防災士の久保榮子さん
2019年07月02日
69 国内初の策定目指し
 地震津波タイムライン検討会  (紀宝町 )

 紀宝町は6月29日、町生涯学習センターまなびの郷で「地震津波タイムライン」検討会の発足式を開催。地震津波を想定した国内初の事前行動計画「タイムライン」の作成に向けた取り組みが動き出した。

 町では、2014年2月に風水害を対象としたタイムラインを国内で初めて策定し、これまで25回発動した。今回は地震津波に対応するタイムラインで、近い将来、発生が危惧される南海トラフ地震への対策として本年度末の策定を目指す。

 地震津波発生後の各段階で「いつ」「誰が」「何を」するのか事前行動を定めるもので、今後、4回の検討会を計画。町民防災会議の各ブロック会議で地域の対策や対応などを抽出し、タイムラインに盛り込む。

 策定後は訓練などでタイムラインを活用し、絶えず見直して改善を図ることで地震津波発生時の人的、物的被害の最小化、迅速な復旧・復興を目指す。

 発足式には約230人が出席。西田健町長が「災害時は町だけで皆さんの命を守ることはできない。地域の皆さんが一緒になって災害への備えに取り組まないといけない。全国的にタイムライン活用の動きがあり、紀宝町がモデル的なシステムとなり、各自治体で活用していただきたい」とあいさつした。

 南海トラフ地震の発生確率は30年以内に70~80%といわれ、町内では震度5以上が想定されている。津波は10㍍を超え、到達時間は30分以内と想定されている。

 これらの被害に備え、町ではハード面として高台や貯水施設の整備などに取り組んでいる。ソフト面の観点からタイムラインを策定する。

(2019年7月2日付紙面より)

発足式に出席した関係者や住民ら=6月29日、紀宝町のまなびの郷
西田健町長
2019年07月02日
70 夏の健康を祈る
 熊野三山で茅の輪くぐり  

 熊野三山で6月30日、「夏越大祓式(なごしおおはらえしき)」が営まれ、大勢の参拝者たちが「茅(ち)の輪くぐり」で半年間のけがれをはらい清め、夏を元気に過ごせるようにと祈った。

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)では、老若男女100人以上が参列。手渡された人形(ひとかた)と呼ばれる人の姿をかたどった紙に息を3回吹きかけてけがれを移し、神職に全国から寄せられた人形と一緒に唐櫃(からひつ)に納めてもらいおはらいを受けた。

 続いて参拝者たちは、唐櫃を担いだ神職やみこの後に続いて境内に設けられた茅の輪(直径約2㍍)を八の字に3回くぐった。上野宮司は「梅雨のさなかだが雨もやみ、神事を執り行うことができた。こうやって古来からの神事に参加していただくことは大事なこと」とあいさつ。最先端な時代においてはおろそかにされがちだが、日本の文化を伝えていくことは大切と述べ「残りの半年も元気で過ごされますよう」と願いを込めた。

 この儀式は12月31日(大晦日=おおみそか=の大祓)と年2回営まれている。「水無月(みなづき)の夏越のはらいする人は 千歳の命のぶというなり」という古歌がある。3歳で母を亡くした俳諧師、小林一茶(1763~1828年)は「母のぶん も一つくゞる 茅の輪かな」と詠んでいる。

(2019年7月2日付紙面より)

茅の輪をくぐる参拝者たち=6月30日、新宮市の熊野速玉大社
2019年07月02日
71 6月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2019年07月02日
72 山口酒店が優勝  第144回職場対抗ボウリング大会  
2019年07月02日
73 中川さん出場権、速水君シード権獲得
 近畿高校選手権  (新宮高校レスリング部 )
2019年07月02日
74 手足口病が基準値超え  感染防止を呼び掛ける  (和歌山県 )
2019年07月02日
75 基調講演や寸劇で学ぶ  地域支え合いフォーラムに140人  (新宮市 )
2019年07月02日
76 犯罪や非行のないまちに  社会を明るくする運動で啓発  (新宮市 )
2019年07月02日
77 急流にもまれ技を競う  カヌー大会「じゃばらカップ」  (北山村 )
2019年07月02日
78 町民の協力に感謝  更生保護女性会が「愛のバザー」  (太地町 )
2019年07月02日
79 心機一転で保育所生活  高田保が新高田会館に移転  (新宮市 )
2019年07月02日
80 「熊野なまず」をPR  特定地域振興重要港湾活性化協議会  (新宮市 )
2019年07月02日
81 福島原発事故を語る  おしどりマコ&ケン トークショー  (那智勝浦町 )
2019年07月02日
82 「復権史」から犠牲者語る  遠松忌で田中伸尚さんが法話  (新宮市 )
2019年07月02日
83 俳句を地域との学びに!  小中学生コンクール応募始まる  (紀南高校 )
2019年07月02日
84 串西Aと潮岬が県大会へ 串本で親睦交流スポ大会 (東子連)
2019年07月02日
85 お悔やみ情報