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2023年03月29日
1 「ひみつきち」が完成!
 太地こども園の林内に  

 太地町立太地こども園(森尾扶佐子園長)の敷地にある林内に、子どもたちの「ひみつきち」が完成した。竹で造った小屋や樹木を利用したアスレチックが広がっており、27日には卒園を控えた5歳児17人の楽しげな声が響いた。

 森尾園長は「自然の中でのびのびと遊んでほしいとの思いから、ずっと造りたいと思っており、木登りやどんぐり拾いで利用していた林に造ることに。子どもたちはツリーハウスのような高さのある囲まれた空間が大好き。集団で保育士が計画したことをやるのも大事だけれど、自然の中で自由に遊ぶことで、発想力や想像力を伸ばしてほしい」と思いを語る。

 昨年から用務員の垣内司人さんの協力を得てアスレチックの整備を始め、竹太鼓や登りロープ、ブランコ、ネットなどを設置。今年の2月に小屋の製作に着手した。完成後も子どもからの「小屋が狭い」との声を受け、テントを設置するなどの改良を加えている。看板やテントの絵は、5歳児が描いたものだ。

 27日の遊びでは、小屋の窓枠の竹に前日の雨水がたまっているのを発見して「お花屋さんごっこ」がスタート。パンジーや野菊を摘んでは小屋中に飾り「お花はいかが?」「配達のお花が届きましたよ」と元気な声が響いた。アスレチックでも、竹太鼓を打ち鳴らしたり、ネットに寝転がってサクラを見上げたりと思い思いに遊んでいた。

 りょうのしおりちゃん(6)は「お花、きれいでしょ」とにこにこ。ながおはなちゃん(6)は「ネットで遊ぶのが一番好き」と話していた。

(2023年3月29日付紙面より)

ひみつきちで記念撮影する5歳児たち=27日、太地町立太地こども園
お花屋さんごっこを楽しむ
2023年03月29日
2 スケジュールを協議
 全国棚田サミット実行委  (那智勝浦町 )

 全国棚田(千枚田)サミット那智勝浦町実行委員会(会長=堀順一郎町長)の第3回会議が27日、同町役場であった。委員16人中で14人が参加、11月に開催されるサミットのスケジュールなどを決めた。

 同サミットは、11月の18日(土)と19日(日)に、同町での実施を予定している。同実行委は、町、町議会、県、同町棚田の関係者、有識者などで構成。この日はサミット当日と開催日前後のスケジュールや、それに必要となる予算案などを協議した。

 開会に当たり、同実行委員会の堀会長があいさつ。「サミットの内容について、ほぼ固まったので、これを説明します。これから全国からお客さんを受け入れ、町の良さを知ってもらい、また棚田を守る会の取り組みを発信できるようにしていきたい。ご提案を頂き、より良いものをつくりたい。本日はよろしく」と呼びかけた。

 同実行委員会の事務局が、当日のスケジュール案を説明した。18日に同町体育文化会館で基調講演、町内ホテルで分科会を実施。19日に同町小阪での現地見学会や、町内各所でのエクスカーション(体験型見学会)、同町体育文化会館での閉会式を行うとした。基調講演は、島根県中山間地域研究センター研究企画員による「次世代に引き継ぐための地域の体制づくり」の講話を提案した。

 委員からは「特定の分科会に参加者が集中するようなことがないように」との注意喚起があった。当日のスケジュール案は、全会一致で可決承認された。このほか委員からは「サミットで何人ぐらいの来町を見込んでいるのか」との質問があった。事務局は「参加者400人を想定」と応じた。

(2023年3月29日付紙面より)

開催日のスケジュールなどを協議した=27日、那智勝浦町役場
2023年03月29日
3 橋杭園地の防砂ネット撤去
 3季運用開始に向け関係者  (串本町 )

 串本町くじ野川にある橋杭園地で27日、防砂ネットの撤去作業があった。間もなく始まる3季運用(4~10月)に向けた準備の一環で、南紀串本観光協会(島野利之会長)の会員や職員、町産業課の職員計13人が一丸で設置場所から回収した。

 夏の海水浴に加えて春~秋のアウトドアレジャー機運を定着させ利用頻度を高める目的で、同協会は2017年度から同園地の3季運用をしている。遊泳区域に面する施設「ビーチハウス・ラパン」を拠点にし、カヤックやSUPなど各種マリンアクティビティーや飲食などを提供。イベントの主催や誘致も重ねて実績を積み上げている。

 防砂ネットは冬場の強風による遊泳区域一帯の砂の目減りや近隣居住区への飛散を抑える目的で、3季運用のシーズンオフ中に設置。最近では昨年12月22日に樹脂ネット(長さ17㍍、幅1㍍)20枚を数㍍間隔で、波打ち際に対してほぼ垂直となるよう砂浜へ張り並べていた。撤去作業では手分けしてネット外しやその回収、支柱の引き抜きなどの作業を進め、設置物がない状態に戻した。

  □     □

4月1日に浜開き



 次のシーズンは4月1日(土)を浜開きとし、前述した施設の営業を始める。提供するサービスの詳細は「ビーチハウス・ラパン」公式ホームページを参照。イベント関係では9日(日)に誘致企画「第3回全日本カヤックフィッシングトーナメント」、23日(日)に主催企画「橋杭ビーチオープンフェスタ」が実施予定で、海開き(海水浴場開設)は7月1日(土)を予定しているという。

 シーズンインに向けて島野会長(55)は「直近の同フェスタはまだ2類のタイミングなので従来に比べてこぢんまりと開くが、これを行動の弾みにして5類引き下げ以降は3年間の自粛や中止の影響を取り戻す気持ちで従来のイベントを積極的に開いていければと思う。新たな試みはないが、従来に輪をかけて頑張りたい」と思いを語った。

 同アクティビティーの利用は事前予約制。問い合わせは「ビーチハウス・ラパン」(電話090・3356・8305)まで。

(2023年3月29日付紙面より)

砂浜に設置した防砂ネットを回収=27日、串本町くじ野川の橋杭園地
2023年03月29日
4 トルコのために役立てて
 商工会女性部が救援金届ける  (那智勝浦町 )

 南紀くろしお商工会女性部の大林幸子部長らが27日、那智勝浦町役場を訪問し、「2023年トルコ・シリア地震救援金」に係る救援金20万円を堀順一郎町長に手渡した。救援金は日本赤十字社を通して寄付される。

 長きにわたり、地域活性化のために尽力し、多くの活動を展開している女性部。ウクライナ人道支援に係る寄付金の支援なども行っている。

 この日は、大林部長、辻本圭子副部長、中村美紀子副部長と同商工会の向井正樹事務局長らが訪問。救援金は、女性部が過去に「南の国の雪まつり」や「まぐろ祭り」で、マグロを用いた商品などを販売して得た収益や事業資金から捻出したという。

 大林部長は「マスコミを通して、トルコ・シリアの悲惨な状況を目の当たりにしている。地震の被害に加え、厳しい寒さもあると聞く。何かしたい、お役に立ちたいと思った。本来ならば、カイロなどを届けたいが、それはかなわないため、救援金を持ってきた。微々たるものだが、役立ててほしい。今後も人の集まる機会を利用して、募金活動を行います」と語った。

 受け取った堀町長は「トルコ・シリアの地震では、5万人以上が亡くなったと聞いている。国内でもいつ巨大地震が起きるか分からない。互いに助け合うことが大事。救援金、本当にありがとうございます。女性部の皆さまのお気持ちがトルコに伝わると思います」と感謝を述べた。

(2023年3月29日付紙面より)

南紀くろしお商工会女性部が救援金を堀順一郎町長に手渡した=27日、那智勝浦町役場
2023年03月29日
5 新宮弓友会が優勝
 月例射会に35人が参加  
2023年03月29日
6 剣道の良さを知って
 新宮道場で体験会  (新宮剣友会 )
2023年03月29日
7 春季リーグで活躍誓う
 近畿大学体育会卓球部が合宿  (那智勝浦町 )
2023年03月29日
8 コロナ前の8割超まで回復  令和4年観光客動態調査  (和歌山県 )
2023年03月29日
9 世界遺産や生マグロ堪能  ONSEN・ガストロノミーウォーキング  (那智勝浦観光機構 )
2023年03月29日
10 レザークラフトに挑戦  児童がペンケース作る  (新宮市熊野川町 )
2023年03月29日
11 会社と地域の発展に寄与  優良従業員23人を表彰  (新宮市 )
2023年03月29日
12 永年継続企業と優良店舗表彰  第156回議員総会で  (新宮商工会議所 )
2023年03月29日
13 第1回定例会一般質問②  串本町議会  
2023年03月29日
14 宇宙など感じる名称案募集  旧分庁舎活用再開に向けて  (串本町 )
2023年03月29日
15 思い出たくさんできたね  花道歩き「お別れ会」  (紀宝町 )
2023年03月29日
16 竹刀で素振りなども  紀宝剣道が体験会開く  
2023年03月29日
17 協賛企業などに感謝状贈る  防災避にゃんセットに協力  (紀南高 )
2023年03月29日
18 備蓄倉庫に必要な物を  飯盛自主防が「防災のつどい」  (紀宝町 )
2023年03月29日
19 「森の釣り人」が開花  宇久井半島にウラシマソウ  (那智勝浦町 )
2023年03月25日
20 価値ある景観を残したい
 下里懸泉堂の模型作り  (那智勝浦町 )

 「下里の古い建物を形に残すためにも、この建物を作りたかった。本物は本当に立派な建物」。そう話す那智勝浦町下里在住の大工・清水啓自さん(79)だ。清水さんは、大工歴64年の腕前を駆使し、地域の歴史的な建造物・下里懸泉堂(けんせんどう)の30分の1サイズ(縦32㌢、横60㌢、ヒノキ・スギ製)の模型を作製した。

 同町八尺鏡野にある懸泉堂は、文豪・佐藤春夫の父・豊太郎の生家だ。佐藤家は代々、医者の家系であり、春夫の曽祖父の百樹が私塾を開いていた。

 谷川瓦が用いられた和風の母屋と、大正期に建築されたといわれる洋館で成立。国や町の文化財指定は受けていないが、和歌山県教育委員会が実施した近代化遺産の調査も受けており、建築的価値は高いとされる。

 そんな懸泉堂だが、建物の老朽化が著しく、雨漏りや倒壊を懸念する声や保存などを訴える町民の声も多い。

 さらには現在、県の空き家バンクに登録されており、わかやま住まいポータルサイトでも建物を確認できる。サイトの特記事項には「春夫の父の居宅であったこと」「町から登録有形文化財を進める声があり、購入者はそれらを引き継いでほしい」などの文言が掲載されている。

 今回の模型は、下里地域の景観を残したいと考える下里在住の城本和男さんが発起人。懸泉堂を模型にしてはどうかと考え、同じく下里在住の中村起士央さんに相談した。以前に旧・下里小学校の模型も手がけている清水さんに作製を依頼し、今回に至った。

 清水さんは、実際に懸泉堂の寸法を測り、資料などを基に1月末ごろ、作製に取りかかった。

 材料には、流木や自宅に保管する木材などを使用し、模型作りに対応する道具も自身で加工。格子や屋根などの細部にまでこだわった。今月15日時点で建物が完成し、塀を作るのみとなった。

 清水さんは「町展にも出展する。皆さまに見ていただき、懸泉堂を身近に感じてもらえたら」。

 中村さんは「懸泉堂の面影を残して、多くの人に見てもらいたいとの思いで、作っていただいた。懸泉堂の活用も考えていただけたら」と語った。

 父の時代から佐藤家と親交があり、長年にわたり、懸泉堂の管理を行っている下里在住の太田耕二さんは「地域に残る歴史的価値のある大切な建物。このまま絶やしてはいけない。模型完成を機会として、地域や町、各関係機関が協力して、文化財として活用してほしい」と話していた。

  □     □

■今後の懸泉堂は



 町教育委員会は、2019、21年の2度にわたり所有者の下を訪問している。町としては、懸泉堂の購入はできないが、保全や登録有形文化財制度への申請などの説明・提案をしたとしている。しかし、その後に、前述の空き家バンク登録に至っている。

 田中逸雄教育次長は「所有者さまからは、買い手が見つからない場合は寄贈も検討しているとの話もあった。懸泉堂は下里地区を代表する文化的な建物。もしも、寄贈いただけるのならば、現時点では今後の詳細は未定だが、登録有形文化財に申請するとともに、保存したいと考えている」と話していた。

(2023年3月25日付紙面より)

下里懸泉堂の模型を作製した清水啓自さん=15日、那智勝浦町下里
現在の下里懸泉堂=23日、同町八尺鏡野
2023年03月25日
21 今後は自らの責任で学問を 近大新宮で中学校修了式 

 新宮市の近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)で24日、第30回修了式が開かれた。義務教育課程を修了した中高一貫コースの3年生39人が証書を受け取り、保護者や在校生、教職員から祝福を受けた。

 式では、池上校長が修了生一人一人に証書を授与。式辞では、高等教育の段階に入る生徒たちに「自分で学び、自分が向かうという主体的な学問スタイルに変化する」ことを求めた。哲学者カントの言葉から「自分らしく生きるための心眼を身に付けるという決意を胸に、今後の学校生活を送って。リーダーシップを発揮し、学校をけん引する柱となるよう期待している」と結んだ。

 修了生を代表して中学校生徒会の速水救会長が、さまざまな制約の中で前向きに進み続けた中学校生活を振り返り「一つ一つの行事に対して全力を出し尽くし、みんなで楽しめるこの学年を、本当にすごいと思うし、尊敬している。本当にありがとう」。保護者や教職員らにも感謝の言葉を伝えた。

(2023年3月25日付紙面より)

感謝を込め「未来へ」を合唱する卒業生=24日、新宮市の近畿大学附属新宮中学校
2023年03月25日
22 「公認のおせっかい屋」
 先輩委員迎えて研修会  (紀宝町民児協 )

 紀宝町民生委員児童委員協議会(西村喜久男会長)は、定例会を同町鵜殿の町福祉センターで開いた。委員約30人が出席し、5期15年務めた山田十司さん(井田)から長年の活動への姿勢を学んだ。

 定例会と研修会は毎月開催し、委員、町、町社会福祉協議会と情報共有をしている。研修会の講師として迎えた山田さんは定年退職後の60歳から75歳まで委員として活動し、このうち3期9年は会長を務めた。

 委員を委嘱された1年目の心境について「自分にできるかと不安だったが、宮沢賢治の『雨ニモマケズ』を見た時にこれが民生委員だと思った」と振り返り、「地域を良くしようとする公認のおせっかい屋さん」と例えた。

 新任の委員に向けて、「これまでの仕事と全く違うと思っているかもしれないが、そうではない。これまでの仕事の一歩先、延長線上にある。無理することはない」と励ました。

 2011年の紀伊半島大水害では、町役場、町社会福祉協議会、民生委員の三者が一体となって取り組んだことを振り返り、民生委員としてどのように動いたのかを説明。被災前に災害ボランティアセンターを運営する災害ボランティアコーディネーターを養成していた経緯を紹介し、迅速なボランティア派遣につながったことを伝えた。

(2023年3月25日付紙面より)

長年の活動を振り返る山田十司さん(右)=紀宝町鵜殿の町福祉センター
2023年03月25日
23 2日間で約80人が鑑賞
 タイプ木ライトアップ  (古座川町 )

 古座川町池野山にあるクマノザクラタイプ標本木(以下タイプ木)のライトアップが18、19日の2日間にわたってあった。

 このライトアップは、観光協会の振興事業「桜フェア」の一環。三尾川(みとがわ)にある古傳山光泉寺のイチョウを照らすために導入した光源装置(LED照明4基とポータブル電源2基)を活用した初の取り組みで、鶴川公園のカワヅザクラに続く実施となる。

 初日のタイプ木は開花が早かった枝の花が17日から18日にかけての雨に打たれてほぼ散ってしまったが、大半の枝は散り進むことなく花盛りを保った状態。投光中は途絶えることなく見物客の姿があり、初のライトアップを捉えようと写真撮影愛好家らも思い思いの場所から様子を見守った。

 協会職員の上田柊大郎さんによると、2日間計の見物客数は約80人。うち3分の1ほどは地元以外で、タイプ木は日中も多くの見物客が訪れていて、今回のライトアップは大きな混雑もなく初の夜桜を鑑賞してもらえたという。

  □     □

次は一枚岩前と佐田で点灯



 次は相瀬にある一枚岩前のソメイヨシノを対象にして25日(土)、26日(日)、4月1日(土)、2日(日)に実施予定で、開花の進み具合を見て実施日を決めるという。実施日は道の駅一枚岩monolithが夜間営業で連動するため、実施時間帯に変更はなし。小雨決行、荒天中止。中止する場合は事前に公式ホームページなどで伝えるので、直前に確かめた上で見物の可否を判断してもらえればとしている。

 他方、町内随一のソメイヨシノの名所として知られる佐田地内で24日午後に佐田区と桜まつり実行委員会が協力して恒例となっているちょうちんを設置し、散り終わりまで午後6時~9時に点灯する(タイマー制御となっていて期間中は毎日点灯)。桜まつりは今年も感染症予防のため中止となっているが、どんどろの森駐車場の芝生広場で開花時期の出店はあるという。

 ライトアップの問い合わせは同協会(電話0735・70・1275)、佐田のちょうちんなどの問い合わせは町地域振興課(電話0735・67・7901)まで。

(2023年3月25日付紙面より)

桜フェアの一環でライトアップされたタイプ木=18日、古座川町池野山
2023年03月25日
24 声優朗読劇に600人  「丹鶴ホール」で  (新宮市 )
2023年03月25日
25 一丸となって施策推進  129人の内示、新宮市の人事異動①  
2023年03月25日
26 トルコ・シリアのために  日赤奉仕団が救援金届ける  (那智勝浦町 )
2023年03月25日
27 当初予算案など可決し閉会  新宮市議会3月定例会  
2023年03月25日
28 尾仲陽夏さんが最優秀賞  読書感想画コンクール県審査  (新宮高校 )
2023年03月25日
29 春休みに胸躍らせて  公立小中高校で終業式  (新宮市・東牟婁郡 )
2023年03月25日
30 大好きな園巣立つ  こども園・保育所で卒園式  (那智勝浦町 )
2023年03月25日
31 卒業生の経験講話も  進路分野別で説明会  (新翔高校 )
2023年03月25日
32 子育て支援や文化財活用に向け 那智勝浦町の人事異動 
2023年03月25日
33 五郷診療所に医師着任  4月5日から診療  (熊野市 )
2023年03月25日
34 草刈り機の安全使用を確認  シルバー人材センターが講習会  (紀宝町 )
2023年03月25日
35 12日間の春休みに入る  小中学校で一斉に修了式  (熊野市・南郡 )
2023年03月25日
36 1年生になっても頑張ります  うどの幼稚園で卒園式  (紀宝町 )
2023年03月25日
37 孫のためのサクラ花盛りに  添野川・宮野さん宅一帯で  (古座川町 )
2023年03月25日
38 生徒18人が練習成果披露  文化セでモダンダンス発表  (串本町 )
2023年03月25日
39 行政17人、医療1人規模  4月1日付人事異動内示  (古座川町 )
2023年03月25日
40 スノーフレーク咲く  那智勝浦町の空き地  
2023年03月09日
41 「通いの場」を見える化
 社会参加促進へ、マップ発行  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町役場福祉課高齢者支援係が3月、「通いの場マップ」を発行した。日常的に高齢者をはじめとする地域住民が集まって活動・交流している場を“見える化”することで社会参加を促し、生きがいづくりや仲間づくり、健康長寿の実現につなげることが狙いだ。

 「通いの場」は地域住民が主体となって月1回以上開き、介護予防に資する取り組みなどを行う場とされる。定期的に活動・交流の場を持つことで支え合いの輪を広げるとともに、認知機能低下や低栄養による衰弱を予防し、運動機能や口腔機能の向上につなげることができる活動として、近年、厚生労働省なども推進している。

 マップには、いきいきサロンをはじめ、ゆうゆう体操やいきいき百歳体操、茶話会、グラウンドゴルフ、カラオケ、ガーデニング、畑仕事、ヨガ、彫刻など多種多様な活動の場所や日時をまとめて掲載している。

 福祉課の桝本佳貴主査は「通いの場は地域の宝です。特別養護老人ホームやグループホームなど、高齢者を支える制度やサービスは整ってきているが、介護保険などの個別支援は高齢者の孤立につながることも。『介護の専門職に任せておけば大丈夫』ではなく、人と人がつながり、気にかけ合うような地域づくりが重要」と話す。

 マップは町役場福祉課や町福祉健康センターで配布している他、町のホームページでも公開している。福祉課高齢者支援係(電話0735・29・7039)では通いの場への参加や立ち上げ、町社会福祉協議会(電話0735・52・5252)ではいきいきサロンに関する問い合わせをそれぞれ受け付けている。

(2023年3月9日付紙面より)

マップを紹介する桝本佳貴主査(左)と生活支援コーディネーターの岩本ひろ子さん
那智勝浦町発行の「通いの場マップ」
2023年03月09日
42 浅里バイパス、新規事業化決定
 三重県知事が西田町長と対話  (紀宝町 )

 一見勝之知事が県内各市町の首長らと対談する「知事と市町長の円卓対話」が7日、紀宝町で開かれた。工事が進む熊野川河口大橋、町が事業化を要望した一般県道小船紀宝線浅里バイパスの現場を視察した一見知事は「浅里バイパスは来年度から新規事業着手する。事業説明会、用地買収があり、皆さまにご協力いただきたい」と述べた。

 対話は浅里地区の飛雪の滝キャンプ場で実施し、地元住民、藤根正典県議、町議らが傍聴。西田健町長が求めたバイパス整備に応える形で新規事業化が実現した。

 地域の諸課題に対する共通認識の醸成を目指し、知事が地域に出向いて市町長らから意見を聞き、県政に役立てるもの。知事就任以降開催しており、紀宝町では初めてとなった。

 西田町長は、災害対策のためにも高規格道路が必要とし「一日も早く紀勢線が全線開通するよう整備促進を」と求めた。一見知事は高速道路早期完成の重要性を示した。

 医療費助成、給食無償化、移住新生活応援事業、固定資産税の減免、空き家バンク制度の充実など町の人口減少対策を把握した上で、さらなる支援要望を受けた一見知事は、子どもの医療費無償化、移住・Uターン促進の重要性を伝え、県の子ども支援予算の増額、移住対策コーディネーターの設置などを紹介した。

  □     □

「子育てするなら紀宝町」 ママサークルに意見聞く



 視察後、一見知事と西田町長は紀宝はぐくみの森に移動し、ママサークル「さくらんぼ」(舛屋秀美代表)のメンバー6人と対談した。

 県民から地域課題を聞く「知事と県民の円卓対話」で、15回目となった。一見知事は「今まで以上に子育て支援に力を入れ、市町を応援する。これからも子どもに優しい三重県を続けたい」と語った。

 さくらんぼは、子育ての孤立をなくし、前向きに元気にできるよう、2012年から始まり、毎月1回、イベントを開いている。舛屋さんは「親も子も楽しめる会なので、みんなが笑顔で元気になり、家庭での楽しい会話タイムができています」と活動の様子を伝えた。

 メンバーは、ファミリーサポートセンターや子育て支援センター、歯磨き指導、乳幼児健診、医療費、子育て相談など子育ての面から町の魅力を紹介。「子育てするなら紀宝町。年々、町が好きになっている」「医療費助成、ファミサポがあり、子育てしやすい」「ファミサポの存在が安心につながっている」などと語った上で、延長保育、遊具の設置、公園整備などを要望した。

 西田町長は「16年前、子育て支援センターとファミサポを公約に掲げた。『子育てするなら紀宝町』と言っていただき、うれしく思う。皆さんのご意見を子育て支援の参考にしたい」と話した。

(2023年3月9日付紙面より)

工事が進む熊野川河口大橋を視察する一見勝之知事(右)=7日、紀宝町鵜殿
円卓対話に参加したママサークル「さくらんぼ」と一見知事、西田健町長=紀宝町のはぐくみの森
2023年03月09日
43 戦禍の子どもの思い聞く
 中央公民館で人権講演会  (古座川町 )

 令和4年度古座川町人権講演会が4日に中央公民館であり、約100人が聴講して人権意識を高める一助とした。

 この講演会は町と町教育委員会と町人権尊重推進委員会が主催、町教育会と町連合PTAが共催。新型コロナウイルスの情勢により4年ぶりの実施となった今回は、戦場カメラマンとして30年来活動するフォトジャーナリスト・渡部陽一さんを講師に迎える内容を手話通訳付きで準備し、定員120人で事前申し込みを受け付けた。

 当日は主催者を代表して中道悟教育長が「戦争は人権侵害の最たるもの。今まさにウクライナでも戦争が行われていて、教育委員会として何かできることはないかと考え昨年12月のおとなのためのピアノ教室発表会をウクライナ支援チャリティーコンサートとして開かせていただいた。世界中にはまだまだ戦争があり、今日はその現実のお話を頂き平和や人権を振り返って考えるきっかけにしていただければ」と述べて参加を歓迎した。渡部さんは「戦場からのメッセージをあなたに~ファインダー越しにみた命の現場~」と題して登壇し、戦場カメラマンとなった経緯や30年来撮影を続けて伝えようとしている事柄を紹介。戦渦に巻き込まれて将来のために学ぶ機会を失い、その境遇に悲しみ泣く子どもたちが世界のどこかに常にいることを写真で知らせ続けるのが自身の活動だと伝えて、その現実や当事者である子どもたちの思いを訴えかけた。

 ウクライナ戦争の経緯も戦場カメラマンとしての目線で解説し、数々の戦場を見てきた自分は現状でこの戦争は終結しない(長期化する)と直感していると主張。戦争の終結に結び付く世界の大きな動きが生まれることを願いつつ、自身は今後も戦禍に直面する子どもたちがいることを伝え続ける意思を掲げた。時間が許す限り質問にも答えて理解を後押しした。

(2023年3月9日付紙面より)

戦禍で将来を奪われる子どもたちの存在を伝え託す渡部陽一さん=4日、古座川町中央公民館
渡部さんが伝える子どもたちの思いを真摯(しんし)に受け止める聴講者
2023年03月09日
44 一遍ゆかりの地で神仏に奉告 他阿一浄上人就任奉告法要 (熊野本宮大社)

 田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)と同大社旧社地・大斎原(おおゆのはら)で6日、「時宗総本山・藤澤山無量光院清浄光寺(神奈川県藤沢市、通称「遊行寺」)、他阿一浄上人就任奉告法要」が営まれた。大社や同寺の関係者ら約50人が参列。法主に就任した遊行七十五代他阿一浄上人が、本殿や一遍上人名号碑前で登位および法灯相続を奉告した。

 鎌倉時代中期から室町時代にかけて日本全土に広まった浄土系仏教・時宗の開祖・一遍上人(1239~89年)。同大社には、布教の在り方について苦悩した智真(後の一遍上人)が同大社証誠殿の御前で祈り続け、悟りを開いた逸話が残っている。

 大斎原には、1971年に熊野権現の霊告を受け、独一念仏を開顕した開眼供養の碑「一遍上人神勅名号碑」が建立され、1289年8月23日に入寂した一遍をしのび毎月23日に一遍上人月例祭が斎行されている。

 他阿は1278年、一遍に師事して以来、一遍の諸国遊行に従い、一遍が亡くなった後にいったん解散した時衆を再結成して集団組織化し、遊行を続けた。1304年に遊行を3世の量阿に譲り、相模国に草庵(後の当麻道場金光院無量光寺)を建立して独住し、83歳で示寂。一遍と並び「二祖上人」と通称されている。

 遊行四代呑海上人の開山以来、遊行上人が住まう寺として「遊行寺」の名で親しまれている清浄光寺。他阿一浄上人は、遊行七十四代他阿真円上人の遷化に伴い、昨年1月6日に登位。同大社本殿前において仏国祭、大斎原において法楽が執り行われた。祭事後には賦算が行われ、一浄上人が参列者らに念仏札を配った。

 九鬼宮司は、一遍上人を通した時宗と同大社との縁について話し「熊野は神仏が一体となって世界の平和を祈る場所。今日は他阿一浄上人の姿を目に焼き付けていただき、熊野が神仏一体に、心を一つにして平和・平穏を祈る場所であることを改めて感じていただければ」。

 一浄上人は「このような儀を執り行っていただけたことは感激の極み」と参列者らに感謝を伝え「同大社でお参りをしながら、熊野のこの地であったからこそ、そのご神勅にありつけたのだろうと改めて感銘した。皆さまのご加護がなければ到底務まる職ではないが、この世の中が平穏であることを一心に願いながら自分の誠をささげてまいりたい」と思いを語った。

(2023年3月9日付紙面より)

本殿前の仏国祭に参列した皆さん。前列中央が他阿一浄上人と九鬼家隆宮司=6日、熊野本宮大社
一遍上人名号碑前で行われた法楽の様子=同日、大斎原
2023年03月09日
45 百歳体操で体動かす  いきいきサロン子安  (紀宝町 )
2023年03月09日
46 児童ら昔の遊びを体験  讃壽会と3年ぶり交流  (鵜殿小 )
2023年03月09日
47 4人が登壇、当局質す  新宮市議会一般質問①  
2023年03月09日
48 町営バス無料化で賛否  条例可決、予算これから  (太地町議会 )
2023年03月09日
49 捕鯨文化や歴史を学ぶ  留学生らがツアーで訪問  (太地町 )
2023年03月09日
50 自分らしい生活を送って  みくまの支援学校で卒業式  (新宮市 )
2023年03月09日
51 点検や交換を呼びかけ  火災警報器で街頭啓発  (新宮市 )
2023年03月09日
52 車両2台で管内を一巡  春の防火啓発パレード  (古座川町 )
2023年03月09日
53 トルコ義援金寄託申し出  和歌山トヨタグループ  (串本町 )
2023年03月09日
54 高池小6年生がガイド練習  クマノザクラのタイプ木前で  (古座川町 )
2023年03月09日
55 お悔やみ情報
  
2023年03月08日
56 義務教育終え次の道へ
 公立中学校で卒業式  (新宮市・東牟婁郡 )

 新宮市・東牟婁郡の公立中学校で7日、卒業式が行われた。新宮市の215人、那智勝浦町の96人、太地町の15人、北山村の3人、串本町の89人、古座川町の32人が義務教育を終え、次の道へと歩み始めた。

  □     □

■城南中学校



 新宮市立城南中学校(吉田元紀校長)では43人が、吉田校長より卒業証書を受け取った。

 吉田校長は式辞で「あなたたちの人生はこれから。可能性は無限。希望を持ち、夢を描き、命を輝かせて。城南中で学んだ全てを糧に、諦めず、へこたれず、前を向いて歩いて」と呼びかけた。

 卒業生を代表し、山中伶威さんが答辞した。学校生活での思い出を回想したほか、先生や家族への感謝を述べた。

 「仲間と別れ、それぞれの道を歩むが、絆はなくならない。いつか集まれることを楽しみに頑張る」と強調。周囲の支えに「ありがとう」を伝えて締めくくった。

  □     □

■那智中学校



 那智勝浦町立那智中学校(岡史博校長)では岡校長が卒業生47人に卒業証書を手渡した。

 卒業生代表の松岡木葉さんが答辞。新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けつつも、平和の尊さや地元の魅力を学び、たくさんの挑戦を経て可能性を広げてきた中学校生活を振り返り、卒業生たちに「みんなと過ごした3年間は最高の宝物」。家族や教職員、在校生にもメッセージを贈り「次に会うときはマスクを取って、みんなで笑い合いましょう」と呼びかけた。

 卒業生たちは「3月9日」を合唱し、在校生から花束を受け取って会場を後にした。温かな拍手に包まれ、目を潤ませる様子も見られた。

  □     □

■太地中学校



 太地町立太地中学校(山田貴也校長)からは、15人が卒業した。

 山田校長は式辞で、小説「握手」に登場する「困難は分割せよ」の言葉を述べ「人生山あり谷あり。高校生や社会人になって壁にぶつかっても、一つ一つ焦らずに乗り越えていって」と語った。

 来賓の宇佐川彰男教育長は祝辞で、卒業生たちが中学生議会で要望を出した▽高校への通学定期券費用の全額補助▽町内の公共交通機関の運賃無料化―といった施策が実現に向けて動いていることに言及。「地域学習、国際理解教育、主権者教育をしっかりとやり遂げた。大波や小波が押し寄せても、誇りを持って前進して」と激励した。

(2023年3月8日付紙面より)

胸を張り順に入場する=7日、新宮市立城南中学校
花束を手に会場を後にする=同日、那智勝浦町立那智中学校
一人一人卒業証書を受け取る=同日、太地町立太地中学校
2023年03月08日
57 これからも命を守る活動したい
 県内唯一、防災まちづくり大賞  (津本地区自主防災会 )

 紀宝町の津本地区自主防災会(産屋敷誠会長)が2022年度の「第27回防災まちづくり大賞」で日本防火・防災協会長賞を受賞した。三重県で唯一の受賞で、紀伊半島大水害を教訓に立ち上がり、11年間の取り組みが評価された。

 防災まちづくり大賞は、阪神・淡路大震災を契機に1996年度に創設。地域に根差した防災の取り組みなどを進める団体・組織を表彰するもので、本年度は総務大臣賞、消防庁長官賞、日本防火・防災協会長賞で計17団体が受賞した。

 津本地区自主防災会は、紀伊半島大水害後の2012年に発足。防災訓練や炊き出し訓練、幅広い世代を対象にした防災訓練、避難所運営訓練などを継続して開催し、地域の防災力向上に努めてきた。子どもから高齢者までが楽しく防災を学ぶ「防災チャレンジ大運動会」も開いてきた。これまで、みえの防災大賞、みえの防災奨励賞などを受賞している。

 6日には産屋敷会長、谷口昌宏前会長、防災士の大峪やす子さんが紀宝町役場を訪れ、西田健町長らに受賞報告した。東京で開催された表彰式に出席した大峪さんは、これまでの取り組みを振り返り「11年目にして防災まちづくり大賞を受賞するとは夢にも思わなかった。これからも自分、家族、隣近所の大切な命を守る防災活動を続けたい」と話した。

 西田町長は「受賞おめでとうございます」とたたえ、「楽しみを持って防災に当たるユニークな取り組みが町内に浸透し、防災に強い町づくりにつながれば町の防災文化につながる。これからも先駆的な取り組みをアピールし協力したい」と伝えた。

(2023年3月8日付紙面より)

西田健町長(右)に受賞を報告した津本地区自主防災会の皆さん=6日、紀宝町役場
2023年03月08日
58 みんなの活動楽しもう
 第16回しんぐう元気フェスタ  (新宮市 )

 新宮市ボランティア・市民活動センター(岡鼻崇会長)は5日、市福祉センターで「第16回しんぐう元気フェスタ'23」を開催した。ボランティア・市民活動センターに登録する団体らが、ステージや展示を通してお互いの活動に対する理解を深めた。

 「楽しんで! 知って、見て、感じて! ボランティア」と銘打ち、企業とボランティアなどが協働で取り組んでいる毎年恒例のイベント。新型コロナウイルスの影響で3年ぶりの開催となった今回は「みんなの活動を見て、知って、楽しもう」と題し、規模や時間を縮小する形で実施にこぎ着けた。

 開催に当たり、岡鼻会長は「時間に限りがあるが、お互いのブースに足を運んでいただき、団体同士の交流の場になれば。これからも、皆さんの活動が持続可能なものとなることを祈念しています」。

 来賓の田岡実千年市長は「いろいろな方々が活動を発表できる貴重な機会。絆や、人と人が助け合い支え合うことの大切さを気付かせてくれるイベントだと感じます」とあいさつした。

 ステージ発表は、Team雅龍によるよさこい踊りで幕開け。マジックサークル青い鳥によるショーや、南紀手話サークル虹による手話歌が披露され、会場からは大きな拍手が送られた。

 会場内には7団体によるパネルや作品展示、5団体による体験ブースも設けられ、来場者らは各コーナーを回って交流を深め、活動内容を学ぶ機会とした。

 最後には「川柳で新宮を元気に」の表彰式も行われた。岡鼻会長は閉会に当たり「自分たちの勇気や元気に変わるかもしれない、そういう活動が地域や団体を守ってくれていると思う。これからも皆さまと共に、当イベントを続けていくことができれば」と思いを語った。

(2023年3月8日付紙面より)

ステージや展示、体験などを通して活動を発表した=5日、新宮市福祉センター
各団体の活動について理解を深めた
2023年03月08日
59 「大峰奥駈け」春峰入り
 熊野修験が山々で修行  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町那智山から奈良県吉野までの険しい山道を歩く「熊野修験大峰奥駈(おくが)け」が4日、始まった。熊野の山々の霊気を感じられるコースで、コロナ禍前は修験者だけでなく、全国から一般の参加も増加していた。今年は例年のように広く募らず、修験者と一般合わせ約50人が集まった。修験者を先頭に列をなして山道を歩き、山中にほら貝の音と「懺悔(さんげ)、懺悔、六根清浄(ろっこんしょうじょう)」の声が響いた。

 1872(明治5)年に修験道が廃止されていたが、約120年を経た1988年に那智山青岸渡寺住職の髙木亮英正大先達(しょうだいせんだつ)らが再興させた。今年で36回目を迎える。

 大峰奥駈けは那智山から奈良県吉野までの約200㌔の山道を4回に分けて歩く。この日は「春峰(はるみね)入り」と呼ばれ、髙木智英副住職を中心に青岸渡寺から熊野本宮大社までの約30㌔を丸1日かけて踏破した。

 出発前、髙木正大先達は「副住職が代表して皆さまと共に本日の目的地である熊野本宮大社へと向かう。道中、くれぐれもけがなどには注意して、修行に励んでください」とあいさつ。

 智英副住職は「この数年は新型コロナウイルスのため、行者のみで行ってきた。今回は普段ほどではないが、一般の皆さまにもご参加いただけた。今年は念願であった修験者のための行者堂の完成の年、身を引き締めて修行に取り組みたい。世界平和とコロナ退散、無事に満行できることを願っています」と話していた。

 次回は4月ごろに本宮大社から玉置山まで歩くとしている。

(2023年3月8日付紙面より)

出発前に読経を行う一行=4日早朝、那智勝浦町の那智山青岸渡寺
熊野修験大峰奥駈けが始まった
2023年03月08日
60 坂本さん(男性)、戸石さん(女性)が制す
 那智勝浦町体協グラウンドゴルフ部春季大会  
2023年03月08日
61 優勝は富田、ジラソーレ
 トルベリーノかつおカップ  
2023年03月08日
62 木本普通科は0.84倍  県立高校後期選抜入試  
2023年03月08日
63 83人が新たな一歩  矢渕、相野谷中で卒業式  
2023年03月08日
64 交流や連携を推進  全国「勝浦」3市町  
2023年03月08日
65 流域巡る諸問題解決に向け  熊野川流域対策連合会が要望活動  
2023年03月08日
66 卒業生に聞く看護の道  希望生徒を集め座談会  (新翔高校 )
2023年03月08日
67 防災や子育てなど34議案上程  3月定例会が開会  (那智勝浦町 )
2023年03月08日
68 元気よく「いらっしゃい」  市内園児たちが「銀河」歓迎  (新宮市 )
2023年03月08日
69 3年ぶり「福祉健康まつり」  体験やバザーで理解深める  (那智勝浦町 )
2023年03月08日
70 捕獲した鳥獣を追善供養  本廣寺境内で慰霊祭営む  (県猟友会東牟婁支部 )
2023年03月08日
71 だんらんと海への愛着促す  串本海中公園で会員交流会  (紀南地域労働者福祉協議会 )
2023年03月08日
72 新年度の施政方針を掲げて  町議会第1回定例会始まる  (串本町 )
2023年03月08日
73 お悔やみ情報
  
2023年03月01日
74 級友集い念願かなえる
 母校にクマノザクラ植樹  (那智勝浦町 )

 NPO太田の郷(大江清一代表)と旧太田中学校の昭和30年度卒業生で組織する同級会「九期会」は2月27日、那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷でクマノザクラの植樹を実施した。苗は九期会で、同町在住の寺地恒文さんと清水康男さんが育てたもの。級友ら13人は、念願のクマノザクラ植樹に汗を流した。

 数年前の同級会の際、九期会メンバーで母校(現・交流センター太田の郷)に、クマノザクラを植樹しようという計画が持ち上がった。

 植樹担当となった寺地さんと清水さんだったが、当時はクマノザクラの知識が深くなかった。苗を探して各地を駆け回るも手に入らず、焦る日々を過ごしたという。

 二人は情報収集や研究を続け、クマノザクラの保全活動などに取り組む「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)にも入会し見識を深めた。

 寺地さんは持ち主から許可を得てクマノザクラを入手。台木として同じくクマノザクラで接ぎ木をし、苗木を育て始めた。清水さんも同様に苗木作りに精を出した。

 待望の植樹は、苗の育成状況や新型コロナウイルスの影響で延期に。しかし、二人は級友との約束を果たすために、苗作りに励み続けた。

 27日は九期会の地元メンバーのみが集まり、NPO太田の郷の石田一事務局長らも参加。木を支える鳥居支柱や獣害対策用の柵を設置し、丁寧に苗木を植えた。

 苗木は八重咲きや深いピンク、白さを帯びたものなど、それぞれ特徴が違う9本で、22日に植えた2本を合わせて計11本が植樹された。

 植樹場所は町有地であるため、使用申請するとともに、大江代表や役員と共に草刈りや重機で土壌を耕した石田事務局長は「それぞれ違ったクマノザクラが咲き、人々が集える場所になれば。太田小の児童にもクマノザクラを学んでもらう勉強会も予定している」。

 「日本クマノザクラの会」の副会長の田尾友児さんは「年齢を感じさせないお二人のすごい熱意に刺激を受ける。今日を迎えられたことは本当に素晴らしい」と話した。

 共に力を尽くしてきた寺地さんについて清水さんは「彼の性格と熱意があったからこそ、実現できた。九期会全員で植樹したかったが仕方ない。美しく咲いてくれるように見守っていきたい」。

 寺地さんは「植樹できたのは清水さんと九期会のおかげ。地域活性化のために取り組んできた。2~3年後にはきれいになるので、花を楽しんでほしい。将来はクマノザクラが地元・太田の産業になれば」と語った。

(2023年3月1日付紙面より)

念願だったクマノザクラ植樹の日を迎えた=2月27日、那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷
植樹に取り組んだ
2023年03月01日
75 予防医療や支え合い学ぶ
 千穂第一地区福祉委員会  (新宮市 )

 新宮市地域包括推進課は2月24日、同市神倉の神倉老人憩いの家で、千穂第一地区福祉委員会(玉置裕委員長)の委員を対象に講座「健康増進と予防医療~健康寿命をのばしましょう~」を実施した。講師は訪問看護ステーション仁智の保健師で、市在宅医療相談窓口の相談員・瓜田真理子さんが務め、健康寿命を伸ばすための習慣や予防医療の重要性などを講演。市社会福祉協議会による「地域支え合いに係る勉強会」も行われ、委員ら20人は学びを深めた。

 講座は在宅医療介護連携推進事業の一環で行われ、今回は新宮市医師会の協力の下、実施された。

 瓜田さんは生活習慣の改善や適度な運動、予防接種は「一次予防」、病気の早期発見や病気の早期治療は「二次予防」、病気の増悪防止や回復、再発防止は「三次予防」になると説明。高齢者で健康に問題を抱える人が増えていると述べた。

 五つの健康習慣として「運動」「節酒」「適正体重」「減塩」「禁煙」を勧め、健診・検診や定期的な歯科受診、予防接種、薬の飲み方を説明し、かかりつけ医を持つことの重要性を訴えた。

 瓜田さんは「皆さんがずっとお元気で充実した日々を送ることができれば幸いです」と締めくくった。

 勉強会では、市社協の福島圭さんが、同市の現状に触れ▽認知症高齢者の増加▽一人暮らし高齢者の増加▽少子高齢化と労働力の減少▽介護の問題▽社会保障費の増大▽医療における医師不足―などの課題を挙げた。

 社会参加の割合が高いほど「転倒、認知症、うつ病」のリスクが低い傾向にあるとし、福島さんは「高齢になっても健康でいられるようにすること、住民間のお互いさまの活動と意識が支え合いとして求められている」と話した。

 最後に委員らは2班に分かれ、近隣助けあいゲームに取り組んだ。各カードには、家事や雑務が書かれており、10年後にできなくなりそうなことを選択。1枚ずつ提示しながら、困り事などを助け合えるように相談した。

 玉置委員長は「千穂第一地区ではいろんなことに取り組んでおり、元気な方が多い。今回学んだことを生かして現在の健康維持につなげたい」と語った。

(2023年3月1日付紙面より)

近隣助けあいゲームに取り組む委員ら=2月24日、新宮市の神倉老人憩いの家
瓜田真理子さん
2023年03月01日
76 海底のごみを引き揚げ回収
 串本漁港の一角で奉仕活動  (マルハニチロMarine )

 串本町などでクロマグロ養殖出荷事業を展開する株式会社マルハニチロMarine〈旧・株式会社串本マリンファーム〉が2月28日、串本漁港の一角で海中清掃に取り組んだ。

 この清掃は、社員の速水崇至さんを中心にして広まる自発的な地域貢献意欲の形として、県や和歌山東漁業協同組合の了解を得て始めた奉仕活動。潜水の有資格者が多い社員構成を生かして海底のごみを引き揚げて回収する内容で、昨年に続き2回目の実施となる。

 今回は同社、県、漁協の3者で約30人のチームを結成して実施。同漁協串本本所市場の南側岸壁の海寄りを活動領域とし、潜水班が人海戦術で海底のごみを集め、陸上班が網やクレーンなどを駆使して引き揚げる流れで回収した。

 今回も3時間ほど活動し、県が準備したコンテナ2杯分を回収。廃タイヤやバッテリー類、金属製の構造物やプラスチック製のかご類など、引き揚げに労力を要するごみを主にして対処した。

 速水さんは前回の活動領域で新たに投棄されたごみがあることを確認しているそうで、何とかそういった行為を抑えたいという思いも込めて今回の活動を主導。大門高久所長は「地域と一緒に未来永劫仕事を続けていく上で、社員が自発的に海を美しくしようと行動するのをうれしく思う。今回は県や漁協の皆さまにもご協力を頂いているが、この活動を通してみんなで海をきれいにしていこうという意識をさらに広めていけたら」とコメントし、共に海域美化に当たった。

(2023年3月1日付紙面より)

串本漁港の一角で海中清掃に取り組む社員ら=2月28日、串本町串本
2023年03月01日
77 空き家利活用、新たな取り組み
 「空き家バンク」登録基準を緩和  (御浜町 )

 御浜町は町内空き家の利活用を図る新たな取り組みを始めた。定住希望者への住まいを確保するため、空き家の増加が顕著な阿田和、下市木、志原の海岸3地区で、空き家の活用を促進し、定住者数の増加を図る。空き家改修費用の一部を補助し、中古住宅の利活用も促す。

 これまで町では、移住・定住施策として住宅取得支援や移住相談窓口の設置などを展開してきたが、2020年国勢調査によると町の人口は5年前の8741人から662人減少して8079人となった。

 今後も人口減少の流れが続くと予想される中、「空き家バンク」への登録基準を緩和するなど、活用しやすい制度とした。

 新たな取り組みは▽耐震基準を満たさない空き家も、空き家の状態を記載することで登録可能▽空き家登録1件につきKiiCard商品券5000円分の交付▽契約成立後に空き家を改修する場合の改修費用補助(上限5万円)―の三つ。

 町の担当者は「空き家を貸したい、売りたい方に対する『町空き家バンク制度』を運営しています。所有者は空き家物件を登録することができ、利用者は登録された空き家物件を町のホームページなどで閲覧することができます。町内で空き家売買などを検討している方はぜひ、空き家バンクへの登録を」と話している。

 問い合わせは、町企画課(電話05979・3・0507)まで。

(2023年3月1日付紙面より)

御浜町の空き家バンクに登録されている物件(同町提供)
2023年03月01日
78 2月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2023年03月01日
79 東牟婁の4チームが総当たり戦
 県下小学生バレー新人大会予選  
2023年03月01日
80 地元勢が健闘見せる
 和歌山トヨタカップABリーグ県大会  
2023年03月01日
81 歌や踊りを元気に披露  三輪崎保育園が園芸会  
2023年03月01日
82 みなさんの将来の夢は?  国際社会貢献センターの講演  (三里小 )
2023年03月01日
83 町の活性化につなげる  花てまりの会が花壇整備  (那智勝浦町 )
2023年03月01日
84 令和5年度予算大綱①  新宮市・田岡実千年市長  
2023年03月01日
85 新年度予算など26議案  3月定例会が開会  (新宮市議会 )
2023年03月01日
86 デートDVは駄目  講演聞き知識深める  (新宮高校 )
2023年03月01日
87 木製のひな人形を工作  木育教室に親子11人  (新宮市 )
2023年03月01日
88 地元の良品、知って  仲之町商店街で新宮マーケット  (新宮YEG )
2023年03月01日
89 大きく育てと願い込め  児童が苗木50本植樹  
2023年03月01日
90 「水災害意識社会」の再構築目指し  熊野川減災協議会  
2023年03月01日
91 協働して取り組みを強化  熊野川流域治水協議会  
2023年03月01日
92 防災について考えよう  福祉健康センターで共育ミニ集会  (那智勝浦町 )
2023年03月01日
93 23年度予算案などを確認  串本町役場で第4回会合  (串本古座高校地域協議会 )
2023年03月01日
94 トルコ義援金寄託申し出  出雲の串本椎茸株式会社  (串本町 )
2023年03月01日
95 中学生男女、全国平均上回る  全国体力テストの結果公表  (紀宝町 )
2023年03月01日
96 木本普通科は0.84倍、紀南は1.02倍  三重県立高校入試後期志願状況  
2023年03月01日
97 「話を聞いて、心に寄り添って」  ゲートキーパー研修会  (紀宝町 )
2023年03月01日
98 聞き合う関係づくり目指し  本年度最後の公開授業研究会  (鵜殿小 )
2023年03月01日
99 当初予算73億7585万円  大畑町長が施政方針演説  (御浜町議会開会 )
2023年03月01日
100 20人が優勝目指して熱戦  5児童館交流オセロゲーム大会  (新宮市 )
2023年03月01日
101 お悔やみ情報