まちなかに帰省や観光客の姿 (熊野地方 )
新天皇即位と改元に伴う10連休が27日からスタートした。同日、JR新宮駅などでは休暇をふるさとや観光地で過ごそうとする帰省客や観光客の姿が多く見られた。
皇位継承と新元号の施行により、今年に限りゴールデンウイーク(GW)が異例の10連休となった。愛知県名古屋市から訪れた香村(こうむら)哲也さん(57)、規容衣(きよえ)さん(53)夫妻は「新宮市内を見て本宮町へ。熊野古道を歩きます。和歌浦、高野山などへ行く予定です」と話していた。
3日(金・祝)には同駅前で恒例の「しんぐう駅マルシェ」が開かれる。4日(土・祝)には新宮港に客船「スターレジェンド」が入港する予定。
他府県ナンバーの車も増え始めた。和歌山県警が発表している交通事故発生予報によると、当地方の厳重警戒日は27日、5月2日(木・休)~5日(日・祝)。日本道路交通情報センターによると、6日(月・振休)までの期間中は交通量が増加し、高速道路を中心に激しい渋滞の発生が予測される。
(2019年4月28日付紙面より)
なんなんネットが総会 (那智勝浦町 )
東牟婁地方の精神医療、保健、福祉関係者で組織される南紀の心の医療・保健・福祉を何とかしよらネットワーク(通称・なんなんネット、屋敷満雄代表)は25日、那智勝浦町宇久井の南紀ひまわり作業所で本年度の総会を開催した。啓発活動の拡大や催しの在り方などの話し合いを進め、全ての議案が拍手をもって承認された。
なんなんネットは平成18年に東牟婁地方の精神医療保健福祉の質の向上を目的に発足。精神障害者の社会参加の促進や障害者と健常者が平等に生活する社会の実現を促進するために相互理解を深め、地域支援ネットワークの構築を目指している。
屋敷代表が「なんなんネットでは障害者を大切にしている。新宮市がさまざまな事例を出しながら学ぶ勉強会を2カ月に1度、実施している。同じようなものをこちらでも取り入れてはどうか」とあいさつ。続いて、本年度の事業計画として、専門的知識・技術研修、地域住民への普及啓発活動、当事者・家族研修、情報交換事業などを事務局が説明した。また、5月25日(土)午後6時から那智勝浦町体育文化会館で実施するシンポジウム「発達障がいの子が自立するために身につけておきたい大切なこと」はNPO法人ぷろぼのくまのとなんなんネットの共催で行うことを紹介した。
委員からは「精神などについての相談や悩みをどうすればよいか、地域住民は知らない人が多い」「困っている人たちのためにもなんなんネットで何とかすべきでは」「『なんなん祭り』の運営方式を変更してみては」などの意見が挙がった。
司会を務めた日浦頼和さん(南紀ひまわり作業所)は「皆さまから多くの意見を頂き、参考にしながら今年度も進めていきたい。なんなんネットの存在やその活動を知ってもらい、啓発につなげていけたら」と締めくくった。
(2019年4月28日付紙面より)
大型連休前に近畿運輸局
大型連休を前に国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所(吉武愼二所長)が26日、新宮市南檜杖に係留している熊野川川舟下りの川舟3隻の安全を点検した。吉武所長ら4人が救命道具の備えなどを確認し、船頭らに安全運航を指導した。
国交省は2011年8月に静岡県浜松市の天竜川で発生した川下り船転覆事故を受け、13年に策定した「川下り船の安全対策ガイドライン」を基に、全国の事業者を対象に安全点検を実施している。この日は、船体検査、運航管理や操船技術、救助体制などの点検のほか、救助用ロープ使用方法の指導もあった。
川の参詣道として世界遺産に登録されている「熊野川」を巡る川舟下り事業は05年9月にスタート。11年の紀伊半島大水害の影響で一時は乗客が減少したが徐々に回復し、昨年度は水害以降最も多い4563人を記録した。外国人観光客も年々増えており、本年度は乗客の約7割が外国人という。
点検を終え、吉武所長は「安全を順守して運航しているという印象を受けた。船頭さん、語り部さんに関しては、十分健康に留意し、今後さらなる安全運航を心掛けてください」と講評した。森本博也・熊野川川舟センター長は「年に1度の点検ということで、毎回初心に戻れるいい機会だと思っています。安全運航をモットーに、訪れるお客さんに楽しんでもらえるように努力したい」と話していた。
日本周辺では毎年2000隻近くの船舶事故が発生しているが、7割以上が小型船舶によるもの。国交省は、警察、海上保安庁などの協力を得て小型船舶の安全キャンペーン期間中(4月22日~8月30日)、啓発やパトロールを強化している。
(2019年4月28日付紙面より)
復興願い地域住民ら設置 (新宮市熊野川町 )
熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は27日、新宮市熊野川町の道の駅「瀞峡街道熊野川」付近と日足道路バイパス付近の水田にこいのぼりを計約40匹設置した。
2011年9月の紀伊半島大水害からの復興を願い、地元住民らが設置を始めて8回目。
こいのぼりは水害後、熊野川行政局が新聞などで提供を呼び掛け、県内各地から集まったものを使用している。熊野杉の間伐材で作った高さ約12㍍のポール11本を会員約15人で取り付けた。
下阪会長は「水害からの復興に向けて『元気です』の思いをアピールしたい。今年は10連休ということもあり、大勢の方々に見てもらって気持ちが安らげば」と来場を呼び掛けていた。
取り付けたこいのぼりは5月12日(日)まで設置を予定している。
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■5月5日に地域物産展
同協議会は5月5日(日・祝)午前10時から午後2時ごろまで、同バイパス下で「熊野川地域物産展鯉(こい)のぼり祭り」を開催する。
熊野川町内で採れた野菜などを販売するほか、各種屋台、創作ダンス、午後1時30分からは100㌔分の餅まきを予定している。小雨決行。荒天中止。
(2019年4月28日付紙面より)
新宮ジュニアレスリングクラブ
予選から全試合ストレート (JAみくまの杯少女バレー )
民生児童委員協が総会 (新宮市 )
新宮市民生委員児童委員協議会(福田行男会長)は23日、市福祉センターで本年度総会を開き、事業や予算などを承認した。福田会長は地域の誰もが笑顔で安全に安心して暮らせる社会づくりのために委員活動が期待されるとし「民生委員児童委員は専門職ではなく、行政や専門機関とのつなぎ役だと意識することが大切。無理なく市の福祉の増進に協力を」と呼び掛けた。
出席委員全員で民生委員の歌『花咲く郷土』を斉唱し、5カ条の民生委員児童委員信条を朗読。来賓として出席した田岡実千年市長は「地域でのネットワークがこれからの地域福祉を発展させる上で大切になる。民生委員児童委員の尽力なくては実現できない。今後とも地域住民の心の支えとして、変わらぬお力添えを」とあいさつした。
本年度の重点目標は「さまざまな関係機関団体と連携し、課題を抱える住民の支援に積極的に取り組む」「児童問題について早期に対応するため、子育て家庭に対しての情報提供や支援活動に積極的に取り組む」の2点。
本年度事業計画は▽地区民児協活動の推進▽「民生委員・児童委員の日」活動強化週間の取り組み▽高齢者福祉事業の推進▽児童福祉と母子福祉事業の推進▽研修会の開催―など。「こんにちは赤ちゃん訪問事業」「さわやか朝の声かけ運動」などへの参加協力も行う。本年度一般会計予算は508万4000円。
(2019年4月25日付紙面より)
マナーアップキャンペーンで高校生ら (JR新宮駅 )
通学中の列車内や駅構内など、公共の場でのモラルとマナーの向上を呼び掛ける「きのくに・さわやかマナーアップキャンペーン」が24日朝、新宮市徐福のJR新宮駅(林正樹駅長)で実施された。高校生や関係者らが利用者に啓発グッズを配布した。
同キャンペーンは、学生が公共の場所で座り込みや大声で騒ぐなどのマナー違反行為が横行し社会問題となった平成15年から継続している。
この日は新宮高校と近畿大学附属新宮高校の生徒、新宮警察署、少年補導員、少年相談センター、JR新宮駅社員などが参加。角野敦彦副駅長が「今日お集まりいただいた生徒さんはすでに思いやる心を持っている方々だと思います。取り組みを通して、思いやりのある人を増やして」とあいさつ。生徒らはキャンペーンを知らせるたすきを掛け、ティッシュやクリアファイルなどの啓発物資を渡し声を掛けた。
近畿大学附属新宮高校の山本雅也さん(2年)は「マナー違反について考えて生活していくことは大切なことだと思いました。活動を通して、県、国、世界にマナーアップの精神が広がればうれしい。またキャンペーンがあればぜひ参加したいです」。
新宮警察署少年補導員連絡会の柳本利文会長は「あいさつなどが希薄になってきたこの時代に、ちょっとした行動が心を和ませる。この機会にマナーアップに全力投球していただければ」と協力に感謝を述べた。
(2019年4月25日付紙面より)
無人航空機運用隊を発足 (串本町消防本部 )
串本町消防本部(寺島正彦消防長)が23日、無人航空機〈ドローン〉運用隊(通称・KATT=カット)を発足した。自治体のドローン運用手法として部隊を結成する形は県内初。寺島消防長は富田祐次隊長(消防司令補)ら職員6人を隊員に任命し、串本ライオンズクラブ(串本LC、小森正剛会長)が託した機体の有効運用を目指して努力するよう促した。
串本LCは昨年11月、認証55年記念事業の一環で同本部の災害対応力向上を願ってドローン(INSPIRE2)を寄贈。同本部は操縦技術を習得するため、今年1月に国土交通省所定のフライトオペレーター講習を招致して開講。修了した職員6人はその後も自主的にGPS機能がないドローン機体を購入して技術を磨き、運用手法の検討を重ねてきた。その意欲を持って同本部は部隊を発足するに至った。
通称のKATTは「KushimotoF.D Aerial Shoot Technical Team(串本町消防本部空撮専門隊)」から取ったそうで、隊員の士気を高める趣旨で用いるという。
この日は寺島消防長ら職員(隊員含む)と田嶋勝正町長、串本LCの小森会長ら3人が出席。寺島消防長が発隊宣言して隊員の任命をし、代表して富田隊長が串本LCへの謝辞を交えて意気込みを掲げた。
小森会長は託した機体をいざという時に役立てて職員が活躍すること、田嶋町長はこの機体を駆使していち早く対処することをそれぞれ期待して隊員のいっそうの奮起に期待。寺島消防長は発隊に至るまでの多方面の助力に対する感謝を掲げ「今後はわれわれの持てる力と技術、そしてこのドローンを最大限に活用し、積極果敢に現場投入して消防力向上を図り地域住民の安全安心につなげたいと思う」と訓示を述べて隊員の士気を促した。
式後は飛行展示もあり、同隊は現時点での操縦技術や機体性能を披露。撮影した映像をリアルタイムでモニター表示し、小森会長や田嶋町長らに導入効果の一端を示した。
同隊は本部指揮隊の要請により出動し、▽災害現場を上空から撮影し(広域的)情報収集▽行方不明者の捜索▽消防職員が進入困難な場所の(局所的)情報収集―などの任務に当たる。
20~30代が主体の同隊を束ねる富田隊長(44)は当面、撮影を主体にした活動を考えるとし、部隊として一刻も早く災害に対処できるよう、そして今思っている以上に幅広く使えるよう視野を広げながら、いっそうの向上に努めたいと意気込みを語った。
(2019年4月25日付紙面より)
新宮小売酒販組合(辻良治理事長)などは24日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店で未成年者飲酒防止・飲酒運転撲滅キャンペーンの街頭啓発を実施した。組合員や関係機関の職員ら約30人が買い物客らにチラシとティッシュを配った。
毎年4月は「未成年者飲酒防止強調月間」。和歌山県全体では2000年から、新宮組合では1993年から街頭キャンペーンを実施している。この日は国税庁のゆるキャラ「イータ君」「マイナちゃん」、県警のマスコットキャラ「きしゅう君」も参加し、買い物に来た親子連れなどに未成年の飲酒防止などを呼び掛けた。
辻理事長の開会宣言のあと、榎本伸・新宮税務署長、髙砂(たかす)浩之・新宮警察署長、田岡実千年新宮市長があいさつ。田岡市長は「未成年だけではなく、大人に対してもお酒の正しい飲み方を呼び掛けていけたら」と話していた。
啓発に参加したのは▽新宮小売酒販組合▽新宮警察署▽和歌山税務署▽新宮税務署▽大阪国税局▽新宮納税協会▽新宮市▽新宮市立少年相談センター▽新宮警察署少年補導員連絡会▽日本フランチャイズチェーン協会▽紀南酒造組合―などの皆さん。
(2019年4月25日付紙面より)
第100回紀南バレーボール連盟杯春季大会
新人議員は3人誕生 (新宮市議選 )
任期満了(30日)に伴う新宮市議会議員一般選挙が21日、投開票され、現職11人、元職1人、新人3人の計15人が当選した。トップ当選は松畑玄さん(47)で1341票を獲得した。元職の三栗章史さん(55)と、新人では岡﨑俊樹さん(34)、竹内弥生さん(58)、大坂一彦さん(55)が当選を果たした。
議員定数を2削減し、15議席となって初の選挙。現職12人、元職1人、新人6人の計19人が立候補した。現職3人が勇退を表明し、早々に新人が立候補の動きを見せるなど、14日の告示前から選挙戦モードに突入していた。
各候補者は人口減少や防災・減災、福祉医療、建設にかじを切った文化複合施設と市の財政などを争点に舌戦を繰り広げてきた。市民の注目も高く、前回(2015年)の6758人を上回る7753人(男3211、女4542)が期日前投票を済ませた。
午後8時10分から市立総合体育館で開票作業があり、各候補の支持者らが作業を見守った。午後10時18分に結果が確定し、当選した各陣営では候補者と支持者が喜びを分かち合った。
投票率は69・75%で、前回を1・16㌽上回った。
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厳しい選挙だった。結果は支えてくれた皆さんのおかげ。新人が6人出てきたということは、それだけ議会に対する不信感があったのでは。これからはそういうことのないように市民目線で取り組んでいきたい。
文化複合施設建設における決定など、新宮市は間違った方向に向かっている。いずれ来る財政難に対して、市民生活を一番に考えていきたい。
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応援してくれた仲間や投票してくれた皆さんに感謝しています。自分の足で歩くことで多くの声を頂いた。市民からの期待を感じました。議員は市民への報告義務がある。市民が一番求めている情報の発信をしっかりと行いたい。
父・武人さん「歩いて一人一人の声を聞いたのが勝因だと思う。これからも市民の声を聞き、市政に生かしてもらいたい」。
母・節子さん「皆さんが支えてくれたおかげで当選できた。感謝の気持ちでいっぱいです。市民の方々に恩返しできるように市を良くしてもらいたい」。
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■開票結果
当落 | 得票数 | 候補者名 | 年齢 | 党派 | 現元新 |
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当 | 1,341 | 松畑 玄 | 47 | 無 | 現 |
当 | 1,271 | 上田 勝之 | 53 | 無 | 現 |
当 | 1,163 | 岡﨑 俊樹 | 34 | 無 | 新 |
当 | 1,075 | 久保 智敬 | 61 | 公 | 現 |
当 | 1,053 | 三栗 章史 | 55 | 無 | 元 |
当 | 985 | 大西 強 | 75 | 無 | 現 |
当 | 955 | 竹内 弥生 | 58 | 無 | 新 |
当 | 945 | 榎本 鉄也 | 62 | 公 | 現 |
当 | 909 | 濵田 雅美 | 53 | 無 | 現 |
当 | 904 | 前田 賢一 | 71 | 無 | 現 |
当 | 896 | 東原 伸也 | 53 | 自 | 現 |
当 | 836 | 松本 光生 | 68 | 無 | 現 |
当 | 834 | 福田 讓 | 69 | 無 | 現 |
当 | 769 | 屋敷 満雄 | 72 | 無 | 現 |
当 | 754 | 大坂 一彦 | 55 | 無 | 新 |
752 | 大石 元則 | 64 | 無 | 現 | |
648 | 池田 稔夫 | 50 | 無 | 新 | |
341 | 月輪 匡克 | 51 | 無 | 新 | |
299 | 栗須 政志 | 68 | 無 | 新 |
当日有権者数 24,237人
投票者数 16,905人
無効投票数 174票
投票率 69.75%
(2019年4月23日付紙面より)
企業と地域団体が田植え (紀宝町 )
紀宝町神内のパナソニックライフソリューションズ紀南電工株式会社(矢野剛社長)は21日、「農山村活性化の取組に関する協定」を結ぶ地域活性化団体「神内生き活き協議会」(矢熊敏男会長)の協力を得て、同地区の田んぼで田植え作業を実施した。
協定は、県が2012年度から取り組む「三重のふるさと応援カンパニー推進事業」の一環。農山漁村の豊かな地域資源を生かして、社会貢献や新規ビジネスなどに取り組む企業や地域を応援する事業で、両者の締結は県内で11例目となった。
今年で3年目の取り組みで、同社の社員や家族ら120人が参加。西田健町長も足を運び、「今日は平成最後の田植え。令和時代の発展のために共に頑張りましょう」とあいさつした。
矢野社長が「田植えを精いっぱい頑張って秋を迎えたい」と述べた後、参加全員で記念撮影した。
この後、休耕田になる予定だった10㌃の田んぼで作業を開始。3年目の参加者は慣れた手つきで、初参加者は悪戦苦闘しながらもコシヒカリの苗を丁寧に植えた。
秋には稲刈りを行う予定だという。
(2019年4月23日付紙面より)
旧須江小前のこいのぼり (串本町 )
串本町須江、旧須江小学校(現・須江ダイビングセンター)前の旧耕作地(通称・谷のあれ)で20日、こいのぼり38本が優雅に泳ぎ始めた。近くに住む井本成二さん(62)が近所の応援を得て掲げていて、今年は5月6日(月・振休)ごろまで飾り続けるという。
谷のあれは須江小があった時代に耕作地として活用され、児童の身近な自然学習教材であり遊び場でもあった。後に須江小が現大島小として統合されて児童の活気が消え、耕作地としての役目も終えて雑木林へと二次遷移。かつて親しんだ場所が雑然とする状況を憂い、華やかさを取り戻したいという願いが所有者の谷文子さんら区民有志の間で高まる中、三重県亀山市から須江の親元へ戻った井本さんが技術面の担い手として加わり、3年前からこいのぼりを掲げるようになった。
当時は支柱1組に親ひもを横張りし、区内外からこいのぼりを譲り受け横一列で掲げた。生い茂る木々と雨風が元所有者の大事なこいのぼりを傷めないよう、2年目は前もって雑木を切り耕作地の外観が見て取れる状態まで再興。託されたこいのぼりの本数も増え、支柱を3組増やし4列で約50本を掲げた。
日中によく風が吹き抜けるが地形的に風が巻くことが多く、親ひもや隣同士で絡みつきひどいときには破れてしまうことも。布製も古い分傷みやすいが、さらに寿命が短いのが紫外線に弱いナイロン製。3年目からは掲げる期間を3週間弱に縮め、4年目の今年は絡みつき予防としてこいのぼりに竹芯を通す工夫も加えて掲げている。
「絡みつきにくくなっても、芯の重さで泳がなくなったら意味がない。ちょうどいい竹の太さはどれぐらいか、実際に何度も試して探ってきた」と井本さん。その集大成を注いで20日に掲げたこいのぼりは数が2割減となり微風では舞わなくなったが、時折吹き抜ける強い風を受ければ不規則に舞い上がること無く安定して優雅に泳ぎ出す。過度な荒天時は今まで通り外して守るが、応援してくれる区民有志も高齢のため小雨や弱風ぐらいなら掲げたままにしておくという。
一番の悩みはこいのぼり自体の経年劣化。最初に預かったこいのぼりは年々数が減っている状況で、井本さんは今後も託してくれる人が現れることを期待しつつ、こいのぼりを見守っている。
(2019年4月23日付紙面より)
もみじ会4月月例杯
第1回和歌山陸上競技協会記録会
第3回JAみくまの杯
期日前投票初日は898人 (新宮市議選 )
任期満了(30日)に伴う新宮市議選(21日投開票)の期日前投票が始まっている=写真。初日の15日は898人(男369、女529)が投票した。前回の市議選(2015年4月)初日より607人多かった。
初日投票者の内訳は、市役所1階ギャラリーが871人(男352、女519)、熊野川行政局2階会議室が27人(男17、女10)。受け付けは20日(土)までで、時間は市役所が午前8時30分から午後8時まで、行政局が午前8時30分から午後7時まで。
毎選挙とも後半になるほど投票者数が増える傾向にあるが「今回は初日にしては多かった」と市選挙管理委員会職員。
90代の母と共に期日前投票をした70代女性は「一票を無駄にしたくないので期日前投票をしています。地域をちゃんとしてくれるような人を自分で選んでいます。新人が多く出て活性化されるのはいいですが、どういう人か分からない。自分に合えば入れますし、そうでなければ違う人に入れますね。市が良くなってほしいです」と話していた。
(2019年4月17日付紙面より)
太田の郷でフリマ初開催 (那智勝浦町 )
那智勝浦町南大居の交流センター太田の郷で13日、初のフリーマーケットが開催された。主催したのは同町地域おこし協力隊の谷口真実さんと太田地区集落支援員の青山愛美さんの2人。豊富な品物の数々が並び、町内外からの来場者でにぎわった。
谷口さんと青山さんは太田地区の良さや太田の郷の利活用、ランチバイキングで有名な「太田川のめぐ味」の存在を周知することを目的にフリーマーケット開催を決意。1000円の参加費で出店でき、500円相当の太田川のめぐ味の手作り弁当付きであることを打ち出し、参加者を募集。結果、予定していた30店舗を超え、三重県や串本町から40店が集まった。服や食器、アクセサリーや小物、射的などのさまざまな品物や催しがそろい、来場者らは買い物を楽しんだ。
谷口さんは「これまでマルシェの開催はあったがフリマは初。40店舗も集まってくれて感謝しています。お客さまが来るかは不安だったが、にぎわってくれてうれしい。太田の良さを分かっていただけたら」と語った。青山さんは「すごい。予想通り、多くの方が来てくれた。成功したと思います。今年秋か来年くらいに2回目の開催を企画しています」と催しの盛況ぶりを喜んだ。
NPO太田の郷の石田一事務局長は「若い2人が企画してくれた。まさかこんなに多くの出店者やお客様が集まるとはびっくりした。近隣の方はもちろん、若い世代の方もたくさん来てくれ、太田が活気づいた」とコメント。串本町から訪れた日浦伸一さん(54)は「こちらには何度か来ている。フリーマーケットが好きなので来てよかった。服を買いました」と話した。
(2019年4月17日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の例大祭が15日、渡御祭(とぎょさい)で締めくくられた。晴天に恵まれ、神を移したみこしと時代行列が社殿から旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで練り歩き、斎庭(さいてい)神事が営まれた。
主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)などを祭り、五穀豊穣(ほうじょう)を祈る祭り。主祭神が「我を祀(まつ)るに母神(イザナミノミコト)をも祀れ」と命じたという故事から、熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、挑花(ちょうばな)と呼ぶチョウを付けた菊の造花を奉じて鼓・笛・旗をもって祭りを行うようになった。
本殿祭には約400人が参列。修祓(しゅばつ)、祝詞奏上などに続き、九鬼宮司が四方を榊(さかき)の風によってはらい清め、太陽を迎える新作神楽の男舞「熊野」を舞った。その後、神木の榊を手にした神職を先頭に、修験者やみこら約300人の行列が続いた。ほら貝や笛の音、「わっしょい」の掛け声などが響き、大勢の人たちが見守った。
大斎原では地元中学生が『大和舞』『巫女舞』を奉納し、子どもたちによる御田植神事や父と子の八撥(やさばき)神事が行われた。熊野修験者の大護摩、餅ほりもあり、多くの人でにぎわった。
九鬼宮司は「5月から令和という日本の船出が始まります。しっかりと時間をつないでいくことが大切であると実感しています」と語った。
「世界とともに日本の在り方を共有しながら、皆さんそれぞれが人生の歩み方を改めて確認する年であってほしい」と話していた。
(2019年4月17日付紙面より)
望楼の芝運営委が連日作業 (串本町 )
串本町潮岬にある望楼の芝でこのほど、キャンプ場有料期間に向けた芝刈りが始まった。喫緊では27日(土)~5月6日(月・振休)の10日間が有料期間となっていて、東側一帯を間に合わせる方向で段階的に作業を進めるという。
この芝刈りは、潮岬望楼の芝管理運営委員会(田仲康慧会長)による管理作業。今年は8日に始めたそうで、日曜を除く毎日、上限を4時間として取り組んでいる。
13日は委員8人が午前8時から作業にかかり、個人持ちの使い慣れた草刈り機や同委員会所有の芝刈り機で本州最南端の火祭り以降、奔放に伸びた芝を草丈約1㌢で刈りそろえた。
上限4時間は委員の大半が還暦超えで、体に無理をかけたくないという田仲会長の考えに基づく取り決め。天候に恵まれ順調に回数を重ねれば23日(火)の県、町、同委員会合同作業で芝地の東半分の芝刈りは完了する見込みで、その後は引き続き西側一帯の刈り込みに取り掛かるという。
本年度は近隣事業者に配慮し、有料期間時の利用料(=清掃協力金)を1人1泊1000円前後に改める予定。同キャンプ場駐車場での車中泊や日帰り利用も1泊扱いで受け入れる。期間中は環境省の許可を得て芝地の東側一帯をキャンプ場として開放し、期間外に開放されている無料キャンプ場は共同給水場とする。利用料収益を活用しキャンプで出たごみの引き受けを行うなどの仕組みは従来通り。
例年にない動きとして、本年度は新たに芝地西側そばの民宿裏に臨時駐車場所を確保し、使用する日の日中は男性の委員が交代制で車両誘導に当たる対応を検討中。5月1日(水・祝)早朝に「令和元年の初日の出」観望者の来訪が見込まれていて、委員によると日の出の位置から推して観望場所は芝地の南東一帯になるそう。少しでも見やすくするため、手がつけられる範囲で通景伐採をし水平線からの日の出が見える範囲を広げる対応も進めているという。
同キャンプ場利用時の注意事項は関係チラシの裏面を参照。同チラシは同町公式ホームページの新着情報欄にあるリンク先からダウンロードで入手できる。問い合わせは同委員会事務局(電話0735・62・0557、役場産業課内、平日午前8時30分~午後5時15分)まで。
(2019年4月17日付紙面より)
新宮の相手が高野山に決まる
県少年サッカー東牟婁ブロック予選
乗組員待望の無料Wi―Fi設置 (那智勝浦町 )
那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場で3月から無料Wi―Fi(ワイファイ)の供用が開始された。第1、2売り場の2カ所にアクセスポイントを設置し、市場付近に停泊する漁船内でインターネット接続が可能になった。
町とJF県漁連が取り組む県外船の誘致活動の一環。マグロはえ縄船は、インドネシア国籍の乗組員が半数以上を占めることから、母国との通信に必要なインターネット環境の整備が求められていた。
水揚げを終えた宮崎県の日の出丸(島田実船長、乗組員7人)の乗組員、アガム・チプトラさん(24)らは11日、「本当にうれしい。国の家族も喜んでいる。夜の船の中で退屈しなくなった」と口々に話し、満面の笑顔を見せた。日の出丸はクロマグロ3本を漁獲し、うち一本には1㌔あたり1万7000円の高値が付くなど水揚げも上々。チプトラさんらはスマートフォンを手に喜びを分かち合っていた。
県外船の誘致については、衣服の贈呈や入浴施設の完備など、全国の港でさまざまな取り組みがなされている。2018(平成30)年度の勝浦市場の水揚げ船は、延べ1427隻で、前年度と比べると159隻の増となったものの、漁獲数量は約410㌧の減。漁獲が少ないと航海が長引くため、入港の回数が減ることから隻数の減少が懸念されている。
同町農林水産課では「現状維持を最低限に、誘致につながる取り組みを続ける。具体的には乗組員の皆さんが快適に過ごせる環境づくりや、魚価の安定のため市場の設備改善を進めていく」と話している。
今年度は、乗組員用の休憩所やシャワー室の整備、第1売り場の床面の塗り替えなどを予定している。
(2019年4月13日付紙面より)
潜水ポイント4カ所に (串本ダイビング事業組合 )
串本ダイビング事業組合(小松誠司会長、会員22店舗)が12日、串本町串本にある袋港一帯のダイビングポイント4カ所にアオリイカの産卵床を設置した。
ダイビングシーズン序盤に弾みをつける恒例の取り組みで、産卵を控えたアオリイカを同ポイントに引き寄せて鑑賞の好機をつくることが狙い。併せて藻場の減少でガレ場に産卵せざるを得ないアオリイカに良好な場所を提供することにもつながることから、最近数年は日本釣振興会も協賛し取り組みを後押ししている。
荒天により万が一流失しても周辺環境を損ないにくいよう、手間はかかるが自然に戻りやすい天然木の枝を組んで仕立てるのが同組合の産卵床の特色。前日に最寄りの山から広葉樹の枝を3~4㍍の長さで切り出し、この日は会員事業所のスタッフら18人が手分けして数本ずつ枝元で縛り近隣の浜の砂を詰めた土のうを重りとしてつけて産卵床を仕立て、▽備前▽グラスワールド▽イスズミ礁▽住崎―の各ポイントに沈めた。
設置期間は卵が全てふ化して役目を終えるまでで、7月ごろに引き揚げて撤去するという。この取り組みを担当する同組合イベント係の中井嘉昭さん(45)は「今年は水温が高く、1㍍前後のアオリイカがすでに産卵を始めている。今年のゴールデンウイークは10連休。ぜひ多くのダイビング客の皆さんに目の前でアオリイカやその産卵シーンを見届けてほしい」と述べ、今後の利用の弾みを期待した。
(2019年4月13日付紙面より)
小さなボールを使って健康に (紀宝町 )
「小さなボールをつかった健康運動教室」が11日、紀宝町成川の上地多目的集会施設であった。
町内5カ所で、毎月1回実施している町の介護予防事業。65歳以上が対象で約90人が取り組んでいる。
上地多目的集会施設の教室には10人が所属。ピーアップ新宮の健康運動指導士、杉浦資史さんが指導している。
この日は女性7人が参加。椅子に座って20分ほどストレッチした後、ボールを使った運動に取り組んだ。音楽に合わせて、ボールを両手で握り、足に挟むなどして体を動かした。
立った状態で左右の足を交互に踏み出し、膝や腰への負担を和らげる運動も実践した。
ヨガマットを使って、歩く力を強くするため、左右の足を持ち上げる動きや、両膝でボールを挟み下半身を鍛えるトレーニングなどで汗を流した。
杉浦さんは「各地区で継続して参加してくれる人も多い。ボールを握ることで筋力トレーニングになり、脳への刺激にもなる。認知症予防の取り組みですが、楽しく体を動かすことで、皆さんが笑顔になることが一番の効果」と話していた。
町では随時、参加者を募集しており、問い合わせ、申し込みはみらい健康課(電話0735・33・0355)まで。
(2019年4月13日付紙面より)
つくしが新元号にちなみ考案 (新宮市 )
新宮市橋本の(有)御菓子処つくし(立岡實社長)はこのほど、新元号にちなんだ菓子「令和」を開発した。5月1日(水・祝)の改元から同市谷王子町のつくし本店で販売を開始する。立岡社長は「今までにないお菓子。ぜひ食べていただければと思います」と呼び掛けている。
新元号「令和」には「人々が美しく心を寄せ合う中で文化が生まれ育つ」という意味が込められている。日本の国書「万葉集」より梅花の歌三十二首の序文が典拠。菓子「令和」はカステラ生地の蒸し菓子で、中には梅肉やあんが入っている。
「改元するとなってから、どのようなお菓子を作ろうかと考えていました。『新元号にちなんだ味に』という思いがあり、新元号が梅花の宴から取ったということで梅を入れた。なかなか難しかったです。梅と和歌山の和をイメージしました」と笑顔を浮かべた。
ふんわりとした優しい甘さの生地に爽やかな梅の風味が香る「令和」は1個150円、5個入り750円、10個入り1500円でいずれも税別。4月29日(月・祝)、30日(火・休)の来店客に試食のサービスを行う予定。
(2019年4月13日付紙面より)
統一地方選挙の前半戦である和歌山県議会議員選挙が7日、投開票された。定数2に対し3人が立候補していた東牟婁郡選挙区では、自民現職の谷洋一さん(70)と無所属新人の佐藤武治さん(64)が当選を果たした。谷さんは7回目の当選。佐藤さんと敗れた無所属新人の水口崇さん(60)は、ともに元串本町議。古座川町、北山村、太地町、那智勝浦町の開票結果が出た時点では水口さんが721票差で佐藤さんをリードしていたが、最終の串本町の開票で逆転。佐藤さんが19票差という僅差で勝利し、初の県政入りを果たした。
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谷さんは那智勝浦町の選挙事務所で集まった支援者らと共に開票を待った。当確の知らせが入ると支援者らと握手を交わし、喜びを分かち合った。
支援者を前に谷さんは「7期目という、当初考えてもいなかったところまでやってきた。感謝に尽きる」と述べ、「今の時代は有言実行でなければいけない。各市町村の首長とタッグを組み、東牟婁の発展を一つの枠に県へのパイプ役として頑張っていく」とあいさつ。
「引き続き『半島性からの脱却』を元に、明日から実行に取り組む」と意欲を見せ、「農林水産や観光、防災においては遅れている地方道路の整備が重要。既存の道の改良、高速道路へのつなぎ、津波や高波対策の堤防の整備など、スピード感を持って進めていく」と話した。
前地俊秀後援会長は「6期24年の実績と経験を生かし、頑張ってくれるはず」とあいさつ。谷さんの弟・良洋さんの孫・鍋割美織莉ちゃん、瑠菜ちゃんが花束を贈呈。堀順一郎・那智勝浦町長の祝辞の後、清水重延・自民党那智勝浦町支部長が音頭を取り、万歳三唱した。
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佐藤さんの選挙事務所は開票終盤まで続いた劣勢から一転、地元・串本町の票を加えた独自集計で僅差の勝利を確信し、にわかに沸き返った。
自身の後継として支持した前芝雅嗣県議、串本町の田嶋勝正町長と結城力町議、古座川町の西前啓市町長が期待を注ぎ、佐藤さんは支持に感謝し「紀南を元気にすると言った限りは、それにまい進していきたい」とあいさつ。妻・やよ美さんと共に孫から花束を受け、万歳三唱や乾杯で支持者と喜びを共にした。
佐藤さんは来る任期に向け「自分は前芝県議の後継者であり、まずこれをしっかりとやる。子どもを育てる環境づくりとして、(町村が)若者を呼び込む施策をできるよう取り組む。観光は東牟婁全体を一つの枠と考え、各町村の関係者と連携して元気にしたい」などと語り、「応援してくれた東牟婁の人のため、死に物狂いで日々自分の力を出し切りたい」と力を込めた。
後継の当選を喜んだ前芝県議は「観光や子育てなど、たくさんある課題を満遍なくやっていただきたい。彼は十分やってくれると思う」と活躍を期待した。
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■水口崇さん敗戦の弁
水口さんの選挙事務所では、僅差での敗北が決まったことを水口さん本人が報告。支持者らは落胆の表情を浮かべた。
水口さんは「票は僅差だが、敗戦は敗戦。これまで支えていただいた皆さまに大変、申し訳ない。当選されたお二人には材料のそろった紀南地方を明るくしていただきたい」と述べ、今後については「現時点で政治の世界から離れている。一度、外部から町政や県政を見させていただきたい」と語った。
(2019年4月9日付紙面より)
「高円宮賜杯第39回全日本学童軟式野球大会マクドナルド・トーナメント」への出場権を懸けて戦う、和歌山県大会(5月18、19日/伊都支部)に向けた東牟婁支部大会の準決勝が6日、決勝戦が7日に新宮市佐野の市民運動競技場で実施された。和歌山県軟式野球連盟東牟婁支部(池田富保理事長)の学童部(大西浩二部長)が主催。
6日の準決勝で神倉少年野球クラブが勝浦ヤンキースに、串本オーシャンズが那智勝浦少年野球クラブに勝利し、7日の決勝戦へと駒を進めると同時に、県大会への出場権を獲得。7日の決勝戦では、神倉が串本を逆転勝利で下し、優勝を決めた。
決勝戦後に行われた閉会式で大西学童部長は「大会での5試合中、3試合がコールドゲームとなりましたが、今日の決勝戦は、素晴らしい試合を見せてもらいました。県大会でも頑張ってきてください」と講評し、選手の健闘をたたえた。
優勝した神倉の杉岡大飛主将は「優勝できて最高の気分です。優勝に向けての練習が大変だった。県大会では、優勝して全国大会に出ます」と話した。
(2019年4月9日付紙面より)
新宮市元鍛治町の合気道熊野塾道場(須川勉道場長)で7日、「合気道開祖 植芝盛平(もりへい)翁 50年祭」が営まれた。翁の偉業と功績を長く後世に伝承するため、国内外の合気道関係者96人が参列し翁の遺徳をしのんだ。
植芝盛平翁(1883~1969年)は西牟婁郡西ノ谷村(現田辺市)生まれ。柔術や剣術など各武術の修行成果を独自の精神哲学でまとめ直し、「和合」などを理念とする合気道を創始した。昭和初期に新宮市の久保嘉弘氏が合気道の素晴らしさに感動し、翁を招いたことがきっかけとなり1928(昭和3)年から同市で合気道の稽古が始まった。
熊野塾道場初代道場長の引土道雄氏(1923~2004年)は翁が没した4月26日を大切な日と捉え、毎月26日に欠かさず御霊魂祭を執り行い、毎年4月には年祭を営んでいた。熊野塾道場では現在も引土氏の遺志を受け継ぎ、御霊魂祭や年祭を催している。
神事は須川道場長が斎主を務めた。修祓(しゅばつ)の儀や大祓(おおばらい)詞奏上、斎主祝詞奏上などの後、須川道場長に続いて公益財団法人合気会合気道本部道場の植芝充央道場長、翁と縁が深い熊野本宮大社の九鬼家隆宮司、引土己名子(みなこ)さん、田岡実千年市長らが玉串をささげた。
翁のひ孫にあたる植芝道場長は「合気道は現在140カ国に広まっているが、開祖のことをここまで大事にしてくれる道場は他にはない。今後も思いを大切に稽古に励んでください」。九鬼宮司は「次の世代へ合気道の精神的なものを伝えていってほしい。熊野地方の学校でも、合気道を授業の一環として取り入れ、地域の方々に普及を」とあいさつ。
須川道場長は「われわれは微力だが、みんなの力でこの歴史的な道場の発展を」と呼び掛け、謝辞とした。
(2019年4月9日付紙面より)
鵜殿地区で「かわりない会」 (紀宝町 )
紀宝町鵜殿の鵜殿老人憩いの家「讃寿荘(さんじゅそう)」で8日、新地域支援事業「かわりない会」(牧戸光彦会長)がスタートした。
地域での見守りを目的とした紀南介護保険広域連合の事業。住民が中心となった通所サービスで、町内では鵜殿地区が最初に取り組んだ。
鵜殿老人クラブ讃寿会の会員19人が世話人を務める。毎週月曜日午前10時から午後1時まで鵜殿地区の高齢者が集まり、昼食などを楽しむ。
この日は開所式を行い、世話人と利用者を前に牧戸会長は「見守りと集いの場を週1回開催することになった。昔のあいさつだった『かわりないかい?』を名称にした。この会はみんなで準備して、みんなで後片付けまでします。協力して取り組みましょう」とあいさつ。事業を支援する町地域包括支援センターと町社会福祉協議会の職員が事業内容などを説明し、世話人を紹介した。
この後、利用者を迎えてレクリエーションに取り組んだ。看護師の山下たか子さんがグーパー運動やボールを使った体操などを指導し、参加者は楽しく頭と体を動かした。最後は全員でテーブルを囲んで昼食を取り、楽しいひとときを過ごした。
(2019年4月9日付紙面より)
新宮高校で入学式 (新宮市 )
新宮市神倉の県立新宮高校(前田成穂校長)で5日、入学式があった。178人の新入生が期待と緊張感を胸に高校生活の第一歩を踏み出した。
式で前田校長は新元号である令和の時代と共に高校生活を送ることになるとし、「勉学はもちろん、クラブや生徒会、ボランティア活動など皆さんの多くの夢や希望が詰まっている。一人一人が主体性を持ち、ひた向きに努力し将来に向かって一歩一歩力強く歩んでいくことを期待しています」と式辞。
新入生を代表し、桃井陸翔君は「勉学やクラブ活動などに強い意志を持って取り組み、何事にも積極的に挑戦して精いっぱい学び、努力することを誓います」と宣誓した。
同校振学会の杉浦日出夫会長は桜の木に例え、「皆さんの心の中に根をしっかりと張ってほしい。根を張った桜は倒れません。成長し大きな木になり花を咲かすことができる。土台を固め頑張ってください」。
同窓会の夏山晃一会長は「目標を見つけ、その気になってほしい。その思いを持つとどうするべきか考えるようになる。人間の潜在能力は無限。この高校生活をしっかりと過ごしてください」と祝辞を述べた。
(2019年4月6日付紙面より)
花てまりの会が花壇整備 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の花作りボランティアで構成される「花てまりの会」(おお木博子会長、会員26人)は1日、同町浜ノ宮のシンボルパーク跡地(那智勝浦町海浜公園)にある花壇の手入れを実施した。
昨年12月にチューリップ340球を花壇内の24カ所に分けて植えた。4色のうち、現在はピンクと赤が咲いており、こぼれ種から育ったクリサンセマムと共に見頃を迎えている。
同会は観光客や町を訪れる人たちを花で迎えようとJR紀伊勝浦駅裏や町体育文化会館、漁港の足湯周辺などの花壇の手入れに尽力している。作業日は毎月1、15日の午前8時30分から取り組んでいる。
シンボルパーク跡地では5~6月ごろから夏の花であるマリーゴールドなどを植え、三季に分けて種類の違うものを植えている。
おお木会長は「毎年、同じにならないように工夫して植えている。多くの花で観光客などを出迎えたい。皆さんに見てもらえたら」と話す。また、懸念する点として、大門坂駐車場にある花壇の花をシカが食べ、踏み荒らしてしまう獣害や町内の人目に付きやすいごみ、シンボルパークの利活用などを挙げ、「せっかく多くの方々が町に来てくれるのだから、少しでもきれいして、活性化につなげてほしい」と訴えた。
今後、同会では共に活動をするメンバーの募集や育成も視野に入れ、活動を続けていく方針。
(2019年4月6日付紙面より)
※ おお木博子代表の「おお」は、左側が「羽」の下に「令」、右側が「寛」
高瀬会高瀬地区合同花見会 (古座川町 )
古座川町高瀬に本部を置く社会福祉法人高瀬会(切士桂理事長)が3日、高瀬橋そばで第35回高瀬会・高瀬地区合同花見会を開き、来賓やゲスト、スタッフを含め約160人が花盛りを迎えたソメイヨシノの下で季節を楽しむひとときを過ごした。
同法人最初の施設・特別養護老人ホーム古座川園ができた当時から続く春恒例の催し。夏の盆踊りや秋の運動会などと並んで四季折々の楽しさに親しむ機会として、高瀬地区の高齢者も招待しながら毎年欠かさず開いている。
今年も同橋そばの桜並木沿いにある高瀬会ログハウスを会場にして実施。同法人を代表して切士理事長は新しい元号が令和と決まったことに触れ「その時代は前の時代の人がつくるということを新聞で見たが、確かに昭和は大正の人、平成は昭和の人がつくってきた。令和は平成の人が頑張ってくれるんだろうなと期待している。お日様の下でおいしいお弁当を頂き、楽しい手踊りを見て桜を愛(め)でながら平成を振り返り楽しいひとときを過ごしてほしい」とあいさつ。来賓を代表して同町の仲本耕士副町長はクマノザクラをはじめとするサクラのまち古座川町の自然環境や新しい元号を話題にしつつ「時代は変われど、安心して暮らせる古座川町でありたい。そのための施策に頑張るので、皆さまも日々穏やかに過ごしてほしい」と述べ、同町の巽寿久健康福祉課長や串本町の中田匠福祉課長らも列席して開宴を祝った。
愛でる対象のソメイヨシノは、昨年の台風で1本が倒れて失われたものの残る木は満開の花盛り。強風にあおられ、はらはらと花びらが舞う中、序盤は町内の日本舞踊連「あすま会」と同町婦人団体連絡協議会の有志22人が『さくら音頭』『皆の衆』で踊りの輪を描き、体に覚えのある利用者も輪に加わって一緒に盛り上がった。
中盤以降は花を愛でながら弁当を味わい、カラオケで歌声を響かせるなどの余興を交えて時節柄のソメイヨシノに親しむひとときを過ごした。
(2019年4月6日付紙面より)
田辺市本宮町の熊野本宮大社(九鬼家隆宮司)の春の例大祭「本宮祭」(13~15日)に向け、同大社敬神婦人会有志5人による、祭りで授与する菊を模した造花「挑花(ちょうばな)」作りが大詰めを迎えている。授かれば無病息災などの御利益があるという縁起物で、祭りまでに約600本を作る。
挑花は直径約15㌢、高さ約60~90㌢。昨年秋ごろから大社氏子総代会が材料集めなどの準備を始め、年明けから婦人会有志たちが花を作っている。赤、白、黄などの紙を花びらや葉の形に切って、接着剤などで貼り付けて完成させる。
この日作業に取り組んだ岡本ミチさん(74)=作業歴約30年=と中道松子さん(89)=同歴約20年=は「挑花は本宮祭になくてはならない物で、どうしても作らなくてはいけない。心を込めて作っています」と制作に対する思いを語り、「誰にでも作れるようだが、そうでもない。根気が必要で、作ってくれる人は貴重な存在です」と話した。
例大祭は、主祭神の家津美御子大神(けつみみこのおおかみ=スサノオノミコト)が本宮に鎮座する際に「我を祀るに母神(イザナミノミコト)をも同じく祀れ」と言ったという故事が起源。熊野市の花の窟(いわや)から母神を迎え、花を奉じて鼓、笛、旗をもって祭りを営むようになったと社伝に記されている。
15日(月)午後1時からの渡御祭(とぎょさい)で、木箱に無数の挑花を挿して飾った4基がみこしなどと共に真名井社(まないしゃ)を経て、旧社地の大斎原(おおゆのはら)まで歩く。かつては旧社地での神事が終わると氏子が挑花を奪い合ったが、現在は餅投げの赤餅と引き換えている。
大社氏子総代会の榎本隆文会長(67)は「挑花は本宮大社の例大祭のシンボルの一つ。制作に当たり、協力いただいている皆さんに感謝の気持ちでいっぱいです。例大祭の最後を締める餅まきは15日午後3時ごろです。一人でも多くの人に、縁起物の『挑花』を授かってもらえれば」と話した。
(2019年4月6日付紙面より)