東京医療保健大学と協定締結 (新宮高校 )
新宮市の県立新宮高校(東啓史校長)と東京医療保健大学は25日、教育連携協定を締結した。同日、新宮高校で連携調印式があり、東校長と同大学和歌山看護学部の八島妙子学部長(同大学副学長)が協定書に署名した。
相互の教育理念を理解し、人的・知的資源の交流・活用を図り、相互の教育の充実と発展に資することを目的とするもの。
同学部は、和歌山県、和歌山市、日本赤十字社和歌山医療センターと東京医療保健大学の縁と連携により、2018年に設立。人口減少、高齢化が進む中、優秀な学生が地元に帰る仕組みをつくるべく、紀北・紀中・紀南で地域枠を設けるなどして地域を支える人材育成に取り組んでいる。
新宮高校との協定締結は20年9月に和歌山信愛高等学校と締結以降、県内では8例目。なお現在、同学部では15人の新宮高校卒業生が在学しており2人が卒業している。
協定内容は▽地元地域における医療関係者の不足を解消できるよう、看護分野を中心に医療人の育成を図る▽医療分野を志す生徒の意識喚起を図る▽総合的な探究の時間における探求活動の助言―などで、同学部による出前授業や同学部の授業見学、生徒・学生間の交流、教員相互の交流などを展開していくという。
八島学部長は「コロナ禍で授業もハイブリッド化し、オンラインで遠隔でもつながっていけると考えた」と協定締結に至った経緯を語り、さらなるつながりや結び付きの強化に期待を込めた。
東校長は「医療人の不足が叫ばれる中、医療人をどのように育成するかは大きな課題。そんな中、今回の話を頂いたことは非常にありがたい。看護をより身近に感じ、同学部に進路を定める生徒も増えてくるのでは」と話していた。
協定の有効期間は23年3月31日で、1年単位で更新していくという。
(2022年5月27日付紙面より)
復興計画の概要を公開 (太地町 )
太地町はこのほど、町事前復興計画の概要版「復興後の太地のすがた」を、町のホームページで公開した。被災後は高台にまちの機能や居住を誘導していくなどの計画が、イラストとともに分かりやすく示されている。
事前復興計画は、災害後に迅速かつ円滑に復興が進むような取り組みを記した計画となる。太地町では、南海トラフ巨大地震による津波浸水想定区域内の世帯数は、843世帯、1582人(2019年4月1日現在)で、全世帯の6割強、全人口の5割強となる。そのほとんどの場所は浸水深3㍍以上で、一部では10㍍を超える。
事前復興計画の基本的な方針として、居住エリアは原則、住民に危害を及ぼす区域の外に配置する。高台の谷埋盛土および切土で宅地を整備し、低地も部分的に盛土する。浸水区域には居住誘導せず、産業用地、公園緑地や観光施設として整備。公共施設も浸水区域外に配置する。漁協・水産加工施設は、迅速復旧のために用地確保やアクセス道路を優先整備する。観光資源も早期復旧を図り、森浦湾沿いに集約する。
早期の復興に向け、事前に▽町役場の移転▽高台・アクセス道路の整備▽切土・盛土などの調査設計の事前検討▽上水道の津波対策の検討▽地籍調査の推進―などを行うとしている。復旧期の整備方針案として▽「旧グリーンピア南紀跡地」と「夏山地区」を応急仮設住宅の候補地に▽海岸沿い用地をがれき集積の候補地に▽地区を結ぶ幹線道路を早期復旧▽海岸堤防を整備し、低地部の居住誘導エリアに盛土。
▽盛土部より海側は原則非可住地とし、公園や漁業、水産加工場ゾーンを検討▽高台盛土と切土で新宅地を確保し町民移転の受け皿に▽海岸沿い景勝地は展望や親水の公園を検討▽がれき集積用地は撤去後に、公園や緑地を整備―などを考えている。
(2022年5月27日付紙面より)
強化月間に伴い協力呼びかけ (新宮警察署 )
6月は「不法就労・不法滞在防止のための活動強化月間」。強化月間に伴い、新宮警察署においても不法就労・滞在に関する情報があれば、同署に連絡するよう呼びかけを行っている。
法務省の統計によると、2022年1月1日現在で、全国の不法残留者数は6万6759人となっており、前年の8万2868人と比較して約1万6000人減少しているものの、不法入国者などを含めた不法滞在者は県内でも相当数いると考えられている。
また、不法就労は法律で禁止されており、不法就労した外国人だけでなく、不法就労させた事業主も処罰の対象となる。
不法残留者の多くは警察などによる摘発を逃れるため、偽造証明書などを使用して在留資格を偽るなどして不法に就労しているほか、在留資格に応じた活動でないことを承知の上で外国人に仕事をあっせんするブローカーや、資格外活動許可の範囲を逸脱して働かせる雇用主も存在するなど、その手口は悪質・巧妙化しているという。不法滞在者の中には、他の犯罪に手を染める者も少なくない。
和歌山県警では県内から不法滞在者をなくすため、関係機関と連携しながら不法滞在者の摘発や不法滞在者を雇用する悪質な事業主などの取り締まりを強化していく構え。
新宮警察署の谷英人警備課長は「大半は善良な外国人だが、不法就労・滞在の手口は巧妙化しており分かりにくくなっている。ささいな情報でもいいのでお寄せいただければ」と呼びかけている。
「学校へ行かずに働いている留学生がいる」「オーバーステイの外国人に関する話を聞いた」など、「不法就労・滞在しているのでは」と不審に思うことがあれば、同署(電話0735・21・0110)もしくは最寄りの交番や駐在所へ。
(2022年5月27日付紙面より)
対策連絡協総会で浸食防止工事を説明
七里御浜海岸侵食対策連絡協議会(会長=西田健・紀宝町長)は25日、熊野市文化交流センターで第33回総会を開き、県熊野建設事務所の須賀真司所長から、同海岸の本年度整備計画など説明を受けた。
七里御浜海岸は熊野市から紀宝町に至る延長約22㌔の、粒の大きな砂や小石によってできた日本で一番長いとされる砂礫海岸。世界遺産熊野古道の一部にも指定されている。年々浸食が進み、海岸に面する熊野市、御浜町、紀宝町が1996年に規約を設け、対策連絡協議会を立ち上げて海岸浸食に関する調査、研究や関係機関への対策要望活動を進めている。
須賀所長が説明したのは、浸食を止めて海岸が細るのを防ぐための本年度施工予定の工事で、御浜町阿田和地区海岸の堤防工と紀宝町井田地区海岸の人工リーフによる養浜工の2件。阿田和地区堤防工の全体計画は786㍍だが、南部の600㍍は施工済み。北部は計画の186㍍中140㍍が施工済みで、残り46㍍のうち、本年度は26㍍を計画しており、年度内の完成を目指している。
井田地区海岸の人工リーフ据え付けによる養浜工の全体計画は1546㍍で、968㍍が施工済みとなっている。本年度は50㍍を予定している。河上敢二熊野市長は「写真では、海岸が海側に広まったように見える。工事の効果が出ているのでは」と感想を述べた。
総会では事業報告や収支決算がなされ、本年度予算案や要望活動、情報交換事業計画が承認された。役員改選もあり、会長の西田紀宝町長、副会長の河上市長、監事の大畑覚御浜町長がともに再選された。西田町長は七里御浜海岸の浸食防止に、改めて協力を求めた。
(2022年5月27日付紙面より)
熊野那智大社「那智の扇祭り」 (那智勝浦町 )
新型コロナウイルス感染拡大防止のために2年連続で規模を縮小し斎行してきた熊野那智大社(男成洋三宮司)の「那智の扇祭り(火祭)」。今年は参列者の人数制限や斎行時間の変更はあるが、諸祭儀は3年ぶりに例年通り執り行うことが決定した。7月13日(水)が宵宮、14日(木)が本宮となる。
扇祭りは、大社にまつられている12柱の神々を12体の扇神輿(みこし)にうつし、那智の滝前に里帰りさせて神霊、神力を奮い起こし、万物の生成発展を祈る神事。
8日に開かれた扇祭り保存会の役員会で、現在の感染者数や各地で実施されている催しなどの状況を踏まえ、協議した結果、今回の決定に至ったという。
例大祭の内容や決定事項は▽大前の儀は拝殿内の3密回避のために、神社役員や祭り役員、地元官公庁や神社関係者に絞って30人程度を案内する▽「那智の田楽」は宵宮のみ実施▽大和舞は町立市野々小学校と協議し判断する▽別宮への渡御は扇神輿および大たいまつともに通常通り12体を繰り出す▽御田植式、御田刈式、那瀑の舞も執り行う▽別宮には例年通り拝観者の参入も認めるが、マスク着用などの感染防止の協力を呼び掛ける▽奉仕者は全員がマスクを着用して、当日の検温で37度5分以上または体調不良者は奉仕を控える―となった。
当日は感染対策として、斎行時間も繰り上げて行う。本宮では午後0時50分の終了を予定しているとした。
男成宮司は「昔から伝統あるお祭りが営まれてきた。ここ数年はコロナ禍で規模縮小となっていたが、年に1度のお祭りを本来の形で斎行することが大切だと思う。感染対策に取り組むとともに、感染の危険が高い奉仕者の飲食などを控え、時間を繰り上げて行う。お祭りは五穀豊穣(ほうじょう)や国の繁栄、地域の安寧を祈願するが、疫病退散も含まれている。今年の例大祭は意義のあるものにしてきたい」と語った。
同大社によると、今後の感染状況やまん延防止等重点措置、緊急事態宣言などが発令された場合は祭典内容に変更の可能性もあるとした。
(2022年5月14日付紙面より)
早船と倉庫の修繕が完了 (熊野速玉大社 )
新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」早船競漕(きょうそう)で使用される早船と早船倉庫扉部分の修理・修繕作業が、このほど完了した。早船の修理はコロナ禍を利用して昨年11月に開始。上野宮司や大社関係者らは修理完了に胸をなで下ろしている。
例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を廻(まわ)る「神輿渡御式(御船祭=みふねまつり)」からなる祭り。
2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として2016年3月に国の重要無形民俗文化財(重文)に指定されている。新型コロナウイルス感染症の影響でおととし、昨年とも、御船祭は斎主船、諸手船(もろとぶね)、神幸船のみで斎行。早船競漕は2年連続で中止となっている。
大規模な舟の修理と倉庫修繕は、15年前に舟と倉庫を一新して以来初。㈱R.LinkCorporationの椋野玲史・代表取締役会長が協力を申し出たことにより実施に至った。早船修理には紀宝町の船大工・谷上嘉一さんが協力。主に櫂(かい)が当たる縁(へり)部分の修理を行った。倉庫扉部分は木製だったが経年劣化により腐食が進んでいたことから、新たにシャッターに付け替えられた。
上野宮司や神職、御船祭審判員(下地昌宏委員長)役員らは椋野代表取締役会長らの力添えに感謝。「新しくなった早船が使えるように、今年こそは通常通り祭りを執り行うことができたら」と期待を寄せている。
(2022年5月14日付紙面より)
絵本「南紀熊野の民話」作成 (南紀熊野ジオパーク )
南紀熊野ジオパーク推進協議会が地質の日の10日、絵本「南紀熊野の民話『橋杭岩の立岩伝説 鯛島(たいじま)と河内島(こうちじま)』」を作成したことを発表した。
同協議会が展開する教育普及事業の一環で作成。橋杭岩や鯛島と河内島にまつわる民話をそれぞれ紹介した後に実物の解説を交える内容で、フルカラー25㌻構成。挿絵を担当した大江みどりさんは技法「フロッタージュ」で写し取った橋杭岩の模様を絵柄に取り入れて大地の質感を再現し、文章を担当した同協議会は串本弁や古座弁で民話を紹介して巻末に標準語版を添えるなど、身近に興味を持ってもらうための工夫も注いでいる。
作成数は250冊で、ハードカバー仕立て。同パークエリア内の小学校や保育・幼児教育施設と図書館施設、県立図書館や情報交流センターBig・Uへ託し、子どもたちが親しめるよう活用してもらうとしている。数に限りがあるため販売や一般への配布はせず、代わりに教材シリーズの一つとしてPDFデータを公式ホームページの冊子掲載ページ(アドレスhttps://nankikumanogeo.jp/download/)で閲覧できるようにしている(無断複製や転載は禁止)。
今回は同センターがある南エリアから民話を選んだが、今後も予算が確保できれば偏ることなく他のエリアの民話も選んで絵本のシリーズ化を進めたいという。同パークセンターの大江晃司主査は「民話がもたらすふるさと感と一緒に関係する地質への関心を持ってもらい、郷土愛の中で同パークを意識してもらうことが狙い。絵本なのでまずは民話を楽しむところから活用していただければ」と話している。
(2022年5月14日付紙面より)
下校児童の安全を確認 (新宮市 )
全国民生委員児童委員連合会が定める「民生委員・児童委員の日」であり、活動強化週間の初日でもある12日、千穂第一・第二地区民生委員児童委員協議会(小内潤治第一地区会長、和田町子第二地区会長)は、新宮市の千穂と橋本で、新宮市立神倉小学校に通う児童の下校時の見守り活動を行った。雨天の中で交差点に立ち、児童らに危険が及ぶことがないかを見守った。
千穂第一と第二はともに、神倉小の校区内となる。普段は毎月第3金曜日、神倉小の低学年児童が下校する時間帯に交差点に立ち、横断歩道を渡る際の安全指導や、交通安全に関する注意喚起を行っている。この日は、民生委員・児童委員の日の取り組みとして実施した。なお活動強化週間は12日から18日(水)まで。
千穂第一からは、4人が参加した。国道42号の裁判所南交差点の付近に立ち、下校を見守った。委員らは、友人とはしゃいで道路にはみ出しそうになる児童に注意をしたり、顔見知りの児童と言葉を交わしたりしながら、それとなく安全を確認していた。
小内会長は「下校時の見守りは、千穂第一と第二の合同活動として、始めて5年ほどになる。活動を行うようになってからは、子どもの危ない行動もなくなったように思う。児童もあいさつしてくれ、車のドライバーも気を配って運転してくれている。民生児童委員もコロナ禍で活動が難しいが、誰もが笑顔で安全安心で暮らせる地域づくりのために、今後も地道で身近な活動を続けたい」と話した。
(2022年5月14日付紙面より)
県スポ少剣道東牟婁予選
新宮RFCが「ラグビー体験会」 (新宮市 )
熊野徐福万燈祭運営委員会 (新宮市 )
熊野徐福万燈祭運営委員会(委員長=田岡実千年・新宮市長)は11日、市役所別館大会議室で今年1回目の委員会を開き、今年の花火大会を中止とすることを全会一致で承認した。
新型コロナウイルス感染収束の見通しがいまだ予測できない状況にある中、観覧者や関係者に対する万全な感染対策を講じての安心・安全な運営が保証できないことから中止を決定した。
コロナ禍以前に花火大会が実施されたのは2019年で、3年連続の中止となる。なお、花火大会に先立って執り行われる徐福供養式典は、一般参列は行わず関係者のみ20人ほどで実施する。
花火大会中止の決定について、委員からは「来年、再来年の開催に向けて国や県が指針を示してくれたら」「熊野市も中止を打ち出しているが、どうなれば実行できるのか、ある程度の目安を決めておかないといつまでたってもさまざまな催しが開催できない」などの意見も上がった。
同委員会は令和3年度事業報告や収支決算、令和4年度収支予算案などを承認し閉会した。
熊野徐福万燈祭は、秦の時代に渡来したと伝わる徐福の遺徳をしのぶために始まった花火大会。毎年8月12日に同市徐福の徐福公園で徐福供養式典が営まれ、翌日に熊野速玉大社下の熊野川河川敷を舞台に花火が打ち上がる。
(2022年5月13日付紙面より)
1年生対象に宇宙講座開く (串本古座高校 )
和歌山県立串本古座高校(榎本貴英校長)が11日、1年生53人を対象にした宇宙講座を開いた。講師は有人宇宙システム株式会社(JAMSS)の前村孝志常務取締役と安全開発・ミッション保証部の土田哲主席。生徒は2人が関わっている宇宙の紹介を受けつつ、求められるスキルを教わるなどした。
国内初となる普通科宇宙探究コース設置(2024年度~)の準備段階に入った同校。本年度はその一端で1年生の総合的な探究の時間へ宇宙関係の学習を適宜組み込み学校としての特色を強めることとしている。
この日はその1回目で、講師は県教育委員会の仲介を得て招致した。前村常務取締役は初代の打ち上げ執行責任者を務めたH―ⅡAロケット、土田主席はフライトディレクタとしての接点を持つ国際宇宙ステーション(ISS)の概要と生活の様子をそれぞれ紹介。続けて土田主席がフライトディレクタとして思う事柄を語った。
誤解やミスコミュニケーションを少なくするために接する宇宙飛行士への理解を前もって深めること、一例として日本の手でISSのトイレを提供するための取り組みを挙げ原因そのものを取り除くこと、が土田主席の掲げた事柄。「日頃の付き合い方を知り信頼関係をつくることで、宇宙飛行士は素晴らしい生活ができる」と筋道を示し、宇宙飛行士の若田光一さんの言葉「夢、探究心、思いやり」も交えて思いを伝えるためにコミュニケーションは大切だとくくった。
興味深い内容だったと同講座の印象を語る1年生・慶幸羅(しあら)さんは「話を聞いて宇宙飛行士の生活は大変だと思ったし、(だからこそ)コミュニケーションがとても大切だと分かった」とコメント。同校は同時間の目標を社会人として不可欠なコミュニケーションスキルの習得と向上と位置付けていて、今後も宇宙と目標を両立する形で学期ごとに1~2回、この学習機会をつくりたいとしている。
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この日は県の宮﨑泉教育長も同講座の様子を視察。「カリキュラムはこれからの検討で、生徒の感想を聞いて反省もしながらより良い方向へ進める。生徒に少しでも宇宙への関心を持ってもらい、その盛り上がりの中で同コースを始めたい」と思いを語り、同コースには加われないが宇宙の学びを得る現1年生と来年度の1年生が先輩として後輩の歩む学びの道を開いてくれることを期待した。
(2022年5月13日付紙面より)
神内川、井田川、熊野川などで (紀宝町 )
国、県が管理する紀宝町内の河川で浸水被害軽減対策や治水対策が進んでいる。町では「今後も浸水被害軽減が図られるよう、関係各位と緊密に連携し、安全な川づくりに向けた取り組みを進める」としている。
県管理の神内川は沿線で頻繁に発生する浸水被害に対し、安全な川づくりを目指すため2018年度に河川整備計画を策定し、19年度から大規模特定河川事業として、地質調査や測量設計などを進め、20年度から下流域の工事に着手している。
井田川では、沿線の浸水被害軽減を図るため、井田神社宮ノ前橋から狼谷団地間で16年度から河積の拡大を目的に護岸改修工事を実施。県では今後、狼谷団地から上流側の測量設計業務に着手する計画だという。
国管理河川の熊野川では、近年の気候変動の影響による将来の降水量の増大を考慮するとともに、流域治水の観点も踏まえた「新宮川水系河川整備基本方針」が昨年10月15日に改定され、現在、その方針に基づく河川整備計画の策定に取り組んでいる。
浸水被害軽減対策として17年度から5年間、熊野川を緊急対策特定区間に設定し、河道掘削を実施。掘削した砂利は県管理の井田海岸に養浜材として有効活用するなど、国、県が連携して侵食対策を講じている。
相野谷川は20年度から引き続き、鮒田水門の耐震工事を実施している。
(2022年5月13日付紙面より)
築地地区が義援金手渡す (那智勝浦町 )
那智勝浦町築地地区の坂井與己(よしみ)区長と大塚茂之副区長は11日、同町役場を訪れ、堀順一郎町長にウクライナ人道支援に係る義援金を手渡した。義援金は日本赤十字社を通じて寄付される。
ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が続き、日本国内では戦闘や被害の様子が連日、報道されている。
そんな状況の中、同区でも何かできないかと模索。坂井区長が4月23日の総会で「区でも人道支援のための寄付を行ってはどうか」と提案し、出席者全員が賛同したという。義援金は区費の一部から集め、総額10万円となった。
坂井区長は「テレビや新聞などの報道でウクライナ国民の悲惨な状況を毎日、目にしているが非常に悲しい思い。まさか、このような形で戦争が起きるとは思いもしなかった。それらを受けて、築地区でも何かしたいと思って今回に至った」と話した。
受け取った堀町長は「ご寄付ありがとうございます。医療支援などにお使いいただけるように日赤を通じて届けます。一日も早く収束してほしい。どのような形になるかは分からないが、町としても支援できることがあればしたいと考えている」と話した。
(2022年5月13日付紙面より)
オンラインで交通安全教室 (宇久井小 )
那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)で4月28日、和歌山県警察本部交通部交通企画課安全教育係(通称・ひまわり)による交通安全教室があった。全校児童178人が、オンラインで交通ルールや安全な自転車の乗り方を学んだ。
和歌山県警が公表している「令和3年中 和歌山県の交通事故概況」によれば、県内の中学生以下の子どもが関係する事故は死者1人(小学生)、傷者計98人を出している。「令和2年版交通年鑑」を見ると、登下校や買い物、訪問中に事故が起こっており、原因は歩行中の「飛び出し」や自転車乗車中の「前左右安全不確認」が多い。
教室には、ひまわりの西山俊幸警部補、池田映実巡査部長、北岡萌巡査の他、宇久井駐在所の中井功治巡査部長、同町の交通安全指導員らが協力。前日の雨でグラウンドが使えないことや、新型コロナウイルス感染拡大状況を受け、初めてオンラインで実施した。
児童は「歩く人は右側。自転車は車の仲間なので左側を走る」という基本的な交通ルールを学習。自転車に乗るときには「ヘルメットをかぶる」ことを約束した。ゴールデンウイーク中に遊びに行くときの不審者対策や、川や海で遊ぶときの注意点も学んだ。
西山警部補は「横断歩道を渡るときは、右、左、右を見るだけでなく、後ろから曲がってくる車がないかどうかも確認して。命は一つしかない。小学1、2年生は事故に遭いやすいため、特に注意を」と呼びかけていた。
ゴールデンウイーク中は、日中に子どもたちが遊びに出かけることも増えるため、ドライバーも十分が注意だ。
(2022年5月1日付紙面より)
JR利用者ら、昨年より増加 (熊野地方 )
大型連休をふるさとや観光地で過ごす人たちの帰省ラッシュが本格化している。今年はコロナ禍で迎える3回目の大型連休。連休初日の4月29日はあいにくの雨となったが、移動や帰省の自粛などの行動制限がない中、JR新宮駅では家族の帰省を車中で待つ人の姿などが見られた。
同駅職員によると、電車利用者はコロナ以前には回復していないものの、連休開始日周辺の利用者数はおととし、昨年に比べて増加の傾向にあるという。
西日本高速道路株式会社(NEXCO西日本)などでは、渋滞のピークを4月29日~5月1日、3日(火・祝)~5日(木・祝)と予想。和歌山県警が発表している5月の交通事故発生予報では、1日、2日(月)、3日を当地方の交通事故多発厳重警戒日としており「レジャー中の交通事故に注意を」と呼びかけている。
連休中前半は全国的に雨が多いが、中盤は東日本や西日本で晴れる所が多く、後半にかけて気温が高くなる見込み。
(2022年5月1日付紙面より)
家族でロケットのぼり作り (潮岬青少年の家 )
串本町潮岬にある県立潮岬青少年の家(山口和紀所長)の主催事業「家族で作ろう!ロケットのぼり」が4月24日にあり、新宮市や串本町から家族3組が参加し小型ロケット「カイロス」打ち上げ開始への期待を高める一助にした。
この事業は、子どもたちに創作意欲とともにロケットへの興味を高めてほしいという願いを込めて立案した日帰り型の体験プログラム。感染予防を意識し事前告知を県民の友と公式ホームページのみにとどめて参加を呼びかけた。
後藤明洋副所長が歓迎のあいさつを述べ、以降は立案したスタッフ・松原孝季さんが小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」について現在分かっている状況を伝えて本題の工作指導を進めた。
ロケットの形になるようテーブル用の透明ビニールクロスを切り出し、出来上がる形をイメージしながら油性フェルトペンで好みのデザインを考えて着色。筒状とよりシンプルなシート状の2種類を仕上げ、最後にひもで棒へつないで手持ちのこいのぼりのような形に仕上げた。また紙コップ2個を使いゴムの力で飛び上がる紙ロケット作りもしたという。
3年前の秋にスペースポート紀伊の設置が決まって以降、イベント「おもしろらんど春祭り」など機会を捉えて体験企画を実施したりスタッフ手作りのロケットのぼりを掲げたりして地域の盛り上げに力を入れている同家。主催事業としてはロケットの高さをバルーンで体験するプログラム以来で、松原さんは「ロケットの打ち上げを楽しみにするきっかけを託せれば」の一心で、参加した子どもらの創作活動を後押しした。
(2022年5月1日付紙面より)
熊野那智大社
5月5日の「こどもの日」に先立ち、熊野那智大社(男成洋三宮司)境内では、マグロを模したこいのぼり「マグロのぼり」が青空の下、風を受けて元気よく泳いでいる=写真。
「マグロのぼり」は、生マグロの水揚げ日本一を誇る同町のPRにと、南紀くろしお商工会が同大社に奉納したもの。青色と赤色のマグロはそれぞれ約4㍍。大型連休初日はあいにくの雨となったが、30日は天候に恵まれ、風を受けて気持ちよさそうに泳ぐマグロたちの姿が見られた。
5月8日(日)の午後3時30分まで掲揚される。
(2022年5月1日付紙面より)