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2022年10月22日
1 神宝館の重文修繕目指し
 関係団体で協議進む  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内の熊野神宝館で20日、重要文化財の「髹漆金銅装神輿(きゅうしつこんどうそうみこし)」と「髹漆金銅装神幸用船(しんこうようせん)」の修繕に向けて、同大社と文化庁、新宮市、和歌山県、(公財)美術院、㈱松鶴堂、元県立博物館主任学芸員の大河内智之・奈良大学准教授らが調査と協議を行った。

 おととし10月から始まった神宝館修理事業。修理に伴い、今年2月には3日ほどかけて、同所で神輿と神幸用船の清掃と軽微な修繕作業が行われた。ともに重要文化財であることから、専門家による大掛かりな清掃はその時が初めてで、同時に行われた点検・調査の結果、神幸用船に櫓が付いていたことなどが明らかになった。

 神輿は戦前まで同大社例大祭で使用されていた記録が残っており、神幸用船は1983年まで御船祭(みふねまつり)で実際に使用されていたもので、四、五十年前に宝物殿に所蔵された。

 このたびの調査は、どの程度の修理を目指すのかを協議するもので、関係者らは破損の状況や劣化具合などを確認。神輿の持ち手部分にさらしを巻くなどの処理も実施した。

 なお、神宝館は早ければ年末、遅くても年明けすぐのリニューアルオープンを予定しており、11月末ごろには現在県立博物館で保管している他の宝物の搬入を行う。神輿と神幸用船の修理については長期的な展望として掲げており、神宝館開館後にも展示スペースを区切るなどして作業を進めていく計画も視野に入れている。

 県教育委員会文化遺産課の松原瑞枝副主査は「重要文化財に指定されている神輿や神幸用船はまれで、大社にとっても大切なもの。修理が終わったあかつきには細かい所まで見ていただければ」と期待。

 上野宮司は「点検・調査の結果、欠損や破損が判明した。どこまで修理していくかを判断していきたい。例大祭で使用される神輿と神幸用船は、地域の人たちの思いや考え方が凝縮して造られたものでいわば文化の結晶。展示物を通して文化に触れる機会として、郷土を愛する人が増えれば」と話していた。

  □     □

■髹漆金銅装神輿

 木造漆塗、金銅製金具。高さ232㌢。屋根の頂に鳳凰(ほうおう)を飾る「鳳輦(ほうれん)」と呼ばれる形式。裏板に明徳元(1390)年の寄進銘と後世の修理銘があり、5回にわたり大坂などで修理されたことがうかがわれる。

■髹漆金銅装神幸用船

 木造漆塗、金銅製金具。長さ667㌢、幅160㌢。神輿と同じく明徳元年の「熊野山新宮神宝目録」に「御船」として記載があるが、付属する鏡や飾金物には天和2(1682)年の銘があることから、同年に明徳年間奉納の「御船」を模して制作されたものと考えられている。

(2022年10月22日付紙面より)

神輿の持ち手部分にさらしを巻くなどの処理を講じた=20日、新宮市の熊野速玉大社境内の熊野神宝館
1983年まで使用されていた神幸用船
2022年10月22日
2 野中天翔投手が育成2位
 ドラフト会議で中日から指名  (新宮市出身 )

 プロ野球のドラフト会議が20日、東京都内で開かれ、新宮市出身でノースアジア大学明桜高校(秋田県)3年の野中天翔(てんと)投手(17)が中日ドラゴンズから育成2位で指名を受けた。

 育成選手は公式戦への出場が2軍戦に限定され、7月末まで支配下選手枠への登録が可能となっている。

 野中投手は最速145㌔のストレートを投げ込む左腕。新宮市の小学生少年野球チーム「みさきストロングス」でプレーし、中学時代には太地町を拠点に活動する硬式野球チーム「和歌山南紀ボーイズ」に所属した。

 市立光洋中学校卒業後、明桜高に進学。3年生の今年はエースとして活躍し、秋田県大会では春準優勝、夏ベスト4の成績を残した。

(2022年10月22日付紙面より)

中日から育成2位指名を受けた野中天翔投手(野中投手の保護者提供)
2022年10月22日
3 結果に基づき専門家らが助言
 大人の体力測定会inくしもと  (串本町 )

 串本町図書館2階ホールで19日に「大人の体力測定会inくしもと」があり、事前予約した60歳以上町民18人が参加し専門家らから測定結果に基づくアドバイスを受けるなどした。

 この測定会は町地域包括支援センターと第一生命保険株式会社が共催。町―同社和歌山支社新宮営業オフィス間で昨年10月に締結した「地域社会形成などにかかる包括連携協定」に基づき、60歳以上町民がフレイル予防を意識し実践するきっかけの提供を目的として計画した。

 当日は▽体成分分析▽TUG▽5㍍歩行▽タンデム立位▽お口の機能テスト▽握力▽5回立ち座りテスト▽片足立位時間▽柔軟性テスト―の各測定を行い、その結果に基づいて町内で活動する理学療法士や言語聴覚士、保健師がフレイル予防を目指す上で意識してほしい事柄、食生活改善推進員が栄養面でのお勧めを伝えるなどした。

 同支社の林田祥道・新宮営業オフィス長ら社員6人も人的応援で参加し、TUGや5㍍歩行テストの測定を担当。推奨する健康食品のサンプルなどを配って、参加者の予防意識を後押しした。

 協定を背景として同センターが同社の取り組みに協力することはあったが、逆に同社が同町の取り組みを応援するのはこの測定会が初だそう。今後は11月29日(火)に田原会場、12月6日(火)に古座会場、来年1月11日(水)に有田会場と巡回実施する計画で、林田オフィス長は「引き続き人的応援をし、一人でも多くの対象者が利用し健康で過ごせるよう私たちからも地域に参加を働きかけたい」と話した。

 この測定会は事前予約制で、実施時間は午後1時30分~3時30分としているが混雑を避けるためあらかじめ15分刻みで来場時間を個別案内する。各測定と結果説明合わせて所要時間は1時間程度となっている。

 この測定会は町の国保健康ポイント対象にもなっている。事前予約や問い合わせは同センター(電話0735・62・6005)まで。

(2022年10月22日付紙面より)

専門家らを交えて行われた「大人の体力測定会inくしもと」=19日、串本町図書館2階ホール
測定「TUG」を担当する第一生命保険株式会社の林田祥道・新宮営業オフィス長ら
2022年10月22日
4 かけぬけ道の落ち葉払う
 那智中1年生が道普請ウオーク  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立那智中学校(岡史博校長)の1年生50人が18日、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である中辺路「かけぬけ道」の道普請に参加し、石段に堆積した落ち葉を払った。

 和歌山県世界遺産センターが実施する世界遺産保全活動「道普請ウオーク」の一環。総延長350㌔に及ぶ参詣道を保全し、未来に残していくため、多くの企業や団体が協力している。

 生徒たちは出発前に世界遺産について学習。同センターの金井直大さんは「世界遺産は顕著な普遍的な価値を有する人類共通の財産であり、国連が採択した『世界遺産条約』には自然保護の観点も込められている」と説明し、▽場所がヨーロッパに偏っている▽気候変動の影響を受けて新たな自然遺産の認定が難しく文化遺産が多くなっている―などの課題にも言及。「紀伊山地の霊場と参詣道」について「自然崇拝(神道)、仏教(真言密教)、修験道という三つの宗教が互いに影響し合って発展してきたという点が、世界的にも珍しい。世界遺産は登録して終わりではなく、みんなの手で保全していく必要がある」と道普請の意義を述べた。

 生徒たちは妙法山阿弥陀寺へ出発し、「かけぬけ道」の19丁石~21丁石間を4グループに分かれて清掃。参詣者や観光客が安全に通行できるよう整備した。その後は参詣道を歩いて熊野那智大社・那智山青岸渡寺へ下った。

 阿弥陀寺では「すごくいい景色」「かけぬけ道に来るのは初めて」などの声が聞かれた。

(2022年10月22日付紙面より)

熊手で落ち葉を払う生徒たち=18日、那智勝浦町
2022年10月22日
5 周囲一帯に強い芳香  キンモクセイが開花  
2022年10月22日
6 行者ら熊野修験・秋峰入り  大峰奥駈・順峯  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
7 キイジョウロウホトトギス  補陀洛山寺で見頃迎える  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
8 多くの申し込みに感謝  町民音楽祭特別記念コンサート  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
9 排ガスに負けず咲く  イモネノホシアサガオ  
2022年10月22日
10 店の歴史や思い聞く  神倉小2年が仲之町商店街探検  (新宮市 )
2022年10月22日
11 40年以上の歴史に幕  渡線橋の撤去工事始まる  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
12 田並地区山中で27人活動  串本分会が合同有害駆除  (県猟友会 )
2022年10月22日
13 遊び交えて楽しさ伝える  慣習にちなむ行事に挑戦  (串本少女バレースポ少 )
2022年10月22日
14 26人が自己記録に挑む  町内小学校連合運動会  (古座川町 )
2022年10月22日
15 災害時、無人航空機で情報収集  熊野市と県ドローン協会が協定  
2022年10月22日
16 特殊詐欺の被害防止を  大寿クラブがフレイル予防の一環で  (紀宝町 )
2022年10月22日
17 LINEの使い方も学ぶ  初めてのスマホ講座  (紀宝町 )
2022年10月22日
18 串本町観光フォトコンテスト  本年度入賞作品紹介①  
2022年10月22日
19 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第54回】新米の季節は食育の季節!  

 実りの秋がやってきました。おいしいものがたくさんあり、食欲の秋とついつい食べ過ぎてしまいそうですね。今日は新米についてご紹介できればと思います。新米と表記されているお米は、意外とその期間は長く、前年の11月1日から今年の10月31日までの1年間に収穫されたものです。つまり、2022年の新米は、去年の11月1日以降に収穫されたものになるというわけです。

 また、精米日もとても重要です。収穫時期よりも、いつ精米したかに注目するのがお勧めです。お米は精米した瞬間から、酸化や乾燥が進み鮮度が落ちていくといわれています。なので、精米日を確認してなるべく直前のものを選ぶといいと思います。新米は古米に比べて、水分量が多くて、モチモチと粘りも強く、やわらかくて甘味も強くなります。

 この新米の時期にぜひしてほしい食育があります。それが、お米をよくかむことです。日頃の食事でも「よくかんでね」と声がけはされていると思いますが、ついつい飲み込んでしまうのが子どもたち。でも、新米の季節はかませるチャンスです!お米はたくさんかむと甘くなることはみなさん承知だと思いますが、それを「これは新米だから、たくさんかむといつもより甘いんだよ」ということで、本当にいつもよりそしゃく回数が増えます。これはぜひ試してほしい食育です。

 先日「うちの子、おかずは食べなくてご飯しか食べないんです」という相談を受けました。そういうお子さんも多いと思います。私のお勧めは「まぜご飯にする」ということです。新米の季節、お米はおいしいけど、炊き込みご飯は少し難しいですよね? お米自体の水分量が多いので、ただでさえ難しい炊き込みご飯が、さらに失敗しがちというイメージもあります。でも、まぜご飯なら、いつもより少し少なめの水で炊いたお米で、子どもにだって作れます。ツナやコーンなどを使えば火を使わずに作ることもできますし、一緒におにぎりを作るのもお勧めです。

 ゆでたコマツナやホウレン草などと、しらすや焼き鮭、鯖缶などをご飯にまぜるのはどうでしょうか? 少しの麺つゆやお醤油などを入れてもいいですし、だし代わりに、あぶった揚げや、手でもんだかつお節をまぜ込むのもいいと思います。みそ煮やしょうゆ煮の鯖缶なら、味付けも不要です。残った煮物なんかを細かく切って、まぜ込むのもおいしいですよ。

 新米の季節だからこそ、ぜひご飯を使った食育にチャレンジしてみてください。

 新米は秋においしいものだということを教えることもできますし、かむ大切さも伝えやすい。さらに、まぜご飯にすることで、さらにお米のおいしさに気付いてくれるはずです。新米の季節を逃さない手はありませんよ!

(2022年10月22日付紙面より)

2022年10月15日
20 興味持ち、知る機会に
 「ロケット展」が開幕  (那智勝浦町 )

 串本町と那智勝浦町の共催で開催中の「宇宙ウィーク2022」のイベントの一つである「宇宙と星とロケット展」のオープニングセレモニーが14日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。両町代表者などがテープカットを行い、開催を祝った。ロケット模型の展示などが、16日(日)まで続く。

 「宇宙ウィーク2022」は、串本町田原のスペースポート紀伊でのスペースワンのロケット発射に向け、気運を高めるもの。12日から16日の期間中に両町で、展示や体験、講演など、さまざまなイベントが実施される。

 「宇宙と星とロケット展」では同会館で、スペースポート紀伊から発射されるロケット「カイロス」の模型や、カイロス実物大の18㍍の垂れ幕、解体移動式の小型プラネタリウム、宇宙服、人工衛星模型などが展示される。予約不要で参加無料、開館時間は午前9時から午後6時、ただし16日のみ午後5時までとなっている。

 オープニングセレモニーには、那智勝浦町の堀順一郎町長、串本町の平井治司副町長、勝浦こども園の5歳児14人、コニカミノルタプラネタリウムの藤掛曜平副社長などが参加した。

 堀町長はあいさつで「ロケット発射による波及効果を高めたい。(イベントは)地域振興に役立てたり、子どもらに興味を持ってもらうことが目的。多くの子どもが宇宙に興味を持ち、よく知ってもらう機会になれば」と話した。

(2022年10月15日付紙面より)

プラネタリウム前で記念撮影する勝浦こども園の園児ら=14日、那智勝浦町天満の体育文化会館
2022年10月15日
21 さらなる協力呼びかけ 個人団体の功労者を表彰 (新宮市観光協会)

 新宮市観光協会(里中陽互会長)による、観光功労者表彰式が13日、新宮市徐福の熊野御坊南海バスであった。2団体と個人2人に対して表彰状を手渡し、観光振興に向けたさらなる協力を呼びかけた。

 新宮市の観光振興に貢献した個人や団体を表彰することにより、観光の発展やサービスの向上を図ることを目的としたもので、毎年実施している。表彰式は例年であれば同協会の通常総会に先立って行われていたが、コロナ禍の影響で書面決議となったため、別に場を設けた。

 今回は、団体の部で新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)とくまの鐵道倶楽部(中瀬古友夫代表)、個人の部で下地正規さん(熊野観光開発)と山野上晶子さん(熊野御坊南海バス)が選ばれた。新宮信金の浦木理事長は所用のため、和平幸勝業務部長が代理で出席した。

 表彰に先立ち、里中会長があいさつ。新型コロナの水際対策の緩和や「全国旅行支援」のスタートなどに言及。「観光の回復が期待される。新宮市でも外国人観光客などを見かけるようになり、戻り出していると感じている。一日も早く災禍を乗り越え、再興に努力したい」と力を込めた。受賞者に対しては「今後も培った知識、経験を発揮し、新宮市の観光振興に尽力をお願いします」と呼びかけた。

 この後、里中会長が受賞者に対し、表彰状と記念品を手渡した。受賞者を代表して和平業務部長が、浦木理事長の謝辞を代読。「このような場で表彰していただき、ありがとうございます。受賞を励みに、今後も魅力ある新宮市のイメージアップのため、微力ながら業務に精進していきます」と述べた。

(2022年10月15日付紙面より)

表彰を受けた新宮信用金庫(後左)、くまの鐵道倶楽部(前左)、下地正規さん(後右)、山野上晶子さん(前右)と里中陽互会長=13日、新宮市徐福の熊野御坊南海バス
2022年10月15日
22 自分たちに何ができる?
 防災学習で避難所運営  (鵜殿小 )

 紀宝町立鵜殿小学校(前田幸利校長)で13日、県教育委員会の学校防災アドバイザーによる防災学習があり、6年生39人が災害時の避難所運営の中で自分たちにできることを考えた。

 鵜殿小では学年ごとにさまざまな防災学習に取り組んでおり、今回は県教委教育総務課学校防災・危機管理班の学校防災アドバイザー・大須賀由美子さんを講師に迎えた。避難所で起こるであろう問題を考え、小学生の自分たちに何ができるのかを考えてもらうのが狙い。

 大きな災害が起こったときの避難所運営について、三重県では市町、施設管理者、住民の3者で運営することになっているが、「役場など行政の職員もけがをしているかもしれないし、やらなければいけない他の仕事がたくさんあり、避難所は自分たちで運営しなければいけません」と説明。

 電気や水道、ガスが止まり、多くの人と共同生活を送る避難所では、乳幼児、高齢者、外国人、着替えや授乳をする女性など「気を付けてあげた方がいい人がたくさんいる」と伝え、「皆にできることはたくさんある。まず何に困っているか聞いてあげて。これまで大人に助けてもらうこともあったと思うけれど、人を助けられる人になってください」と呼びかけた。

 児童らは4人ほどのグループになり、カードで避難所運営を考える「避難所なんナン?」に挑戦。トイレや食事をテーマに「あったらいいな」と思うものや場所をたくさんのカードの中から選び、友達と意見を交わした。これを踏まえて、自分たちにできることを具体的に話し合った。

 食事については、乾パンなど似たメニューが続くため、「温かく栄養のある食事も大切」と結論付け、自分たちが取り組めることとして、材料を調理場に運んだり、調理を手伝ったり、料理を運んだり、後片付け用のごみ箱を用意したり、食事の時間を伝えたりすることができるなどと発表し、考えを巡らせていた。

(2022年10月15日付紙面より)

カードを広げ、避難所運営を考える児童ら=13日、紀宝町立鵜殿小学校
2022年10月15日
23 相互連携で持続的発展目指す
 東牟婁議員連盟協議会設立  (南紀熊野ジオパーク )

 東牟婁郡5町村の議会議長が13日、南紀熊野ジオパーク東牟婁議員連盟協議会を設立した。互選により串本町議会の鈴木幸夫議長が会長に着任。各議会と同パーク推進協議会の情報交換や連絡調整を図り、相互連携の推進と各地域の持続的な発展、加えてジオパークの理念の普及拡大を目指すという。

 同議員連盟協議会は、昨年秋ごろに必要性を感じた串本町議会が同パーク内にある他の市町村議会へ働きかけて設立を目指してきた団体。結果、まずは東牟婁郡内で立ち上げて実績を積み、その成果をもってさらなる裾野の拡大を目指す方向で動き出す形となった。

 この日は串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで設立総会を開き、規約や本年度の事業計画と予算を定め互選で鈴木会長以下、古座川町議会の谷久司議長と太地町議会の水谷育生議長が副会長、那智勝浦町議会の荒尾典男議長と北山村議会の久保學議長が監事と役員体制を固めて設立へとこぎ着けた。

 引き続き設立報告会を開き、東牟婁郡町村議会議長会主催の全議員研修会参加のため同センターへ集まった各町村議会の議長を除く議員40人と来賓の谷洋一県議会議員、串本町の田嶋勝正町長、東牟婁振興局の酒井清崇局長、県環境政策局の田堀国浩局長が出席。来賓からの期待を受けつつ役員体制を報告し、代表して監事の久保議長が設立を宣言した。

 会長の鈴木議長は南紀熊野ジオパークと同協議会設立の経緯を報告しつつ「本協議会の勉強会や意見交換会を通じて東牟婁郡内各議会の緻密な連携を図り、さらなる盛り上げを構築していきたい」と思いを掲げ、同協議会を軸とした今後の結束を求めた。

  □     □

ジオパークの概念など学ぶ



 全議員研修会は同協議会事業を取り入れる形で実施。同センターの福村成哉副主査研究員が「ジオパークの魅力と活用~大地と人々の関わり~」を演題に掲げて登壇し、ジオパークの概念や経緯、南紀熊野ジオパークの成り立ちや人々の暮らしとの関わり、目下展開中のさまざまなジオパーク活動などを伝えて議長も含めた出席議員の理解を深めたという。

(2022年10月15日付紙面より)

設立を宣言する監事の北山村議会・久保學議長ら=13日、南紀熊野ジオパークセンター
福村成哉副主査研究員を講師に迎えてジオパークの概念などを学ぶ議員ら
2022年10月15日
24 優勝は上廣容子さん
 総合スポーツ大会グラウンドゴルフ  (ゆうゆうクラブ )
2022年10月15日
25 新宮が優勝、県大会へ
 全日記念イベント4年生大会  
2022年10月15日
26 本番に向け活動再開  感謝コンサート、11月に開催  (那智勝浦吹奏楽団 )
2022年10月15日
27 最大8千円を追加配布  商品券配布事業など可決  (太地町議会 )
2022年10月15日
28 職務精励職員に感謝状  新宮地区警察官友の会  
2022年10月15日
29 樽神輿や行列が参進する  飛鳥神社例大祭  (太地町 )
2022年10月15日
30 スペースポート紀伊を知ろう  市野々小で出前授業  (那智勝浦町 )
2022年10月15日
31 全日本で活躍、講道館杯へ弾み  矢渕中出身、伊藤好誠選手  (学生柔道選手権 )
2022年10月15日
32 「救急医療の提供が重要」  10月定例会で一般質問  (紀南病院組合議会 )
2022年10月15日
33 3年ぶりに「熊野市展」  市民の力作200点並ぶ  (熊野市 )
2022年10月15日
34 一人で悩まず相談して  特殊詐欺被害防止について学習会  (千穂第一地区 )
2022年10月15日
35 4人の宇宙アートで扉開く  文化セで作品展など始まる  (宇宙ウィーク2022 )
2022年10月15日
36 グランプリ「太古の造型」  観光フォトコン結果発表  (串本町 )
2022年10月15日
37 例大祭に向け準備進む  杉ノ仮宮など設営  (熊野速玉大社 )
2022年10月15日
38 お悔やみ情報
  
2022年10月14日
39 下小児童が獅子舞学ぶ
 下里祭典部が来校し鑑賞会  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立下里小学校(泉一代校長、児童71人)で12日、下里祭典部(太田進祭典部長)ら11人による獅子舞鑑賞会があった。獅子舞の歴史や違いなどの解説後、実際に二つの演目を披露し、児童から拍手が送られた。

 鑑賞会はもともと、3年生の地域学習の一環で獅子舞を学ぶ講話を予定していたが、祭典部の好意で獅子舞披露が決定し、全校で鑑賞することとなった。

 太田祭典部長は獅子舞について▽中国が起源とされている▽伝わった地域によって、獅子舞の特色が違う▽シカやトラの舞もある▽下里、高芝、下里天満の獅子舞も獅子頭の顔や笛、太鼓なども違う▽下里は雌獅子、高芝は雄獅子▽20年前の調査では全国で約8000種類の獅子舞がある▽同じ獅子舞はない―などと説明した。

 さらに下里地域の獅子舞の歴史自体も詳細は分かっていないことや全国的に子どもの数も減少し、獅子舞に携わる人も減っていることに触れた。

 同祭典部によると、例年は下里神社例大祭の際には同校の児童らが子ども神輿(みこし)の綱を引き、笛や太鼓で祭りに参加しているという。コロナ禍となってから3年間は、実施されていない。

 演目「神宮の舞」後の「天狗(てんぐ)の舞」では、同校5年の中地将斗君が天狗として参加。見事な舞を披露して場を盛り上げた。

 太田祭典部長は「今回の鑑賞会で獅子舞に興味を持っていただけたらありがたい。コロナ禍で皆さんと一緒に練習ができていない。僕らはこれからも獅子舞を続けていくので、参加が可能となったときはぜひ、祭りや獅子舞に参加してください」と呼びかけた。

 泉校長は「コロナで何年もお祭りができていない。子どもたちが参加して地域の伝統を受け継いでいってほしいと思います」と話した。

(2022年10月14日付紙面より)

天狗役の中地将斗君と下里祭典部による獅子舞が披露された=12日、那智勝浦町立下里小学校
鑑賞会終了後、記念撮影
太田進祭典部長
2022年10月14日
40 外国人、再来の兆し
 水際対策が大幅緩和  

 入国者数の上限が撤廃され、個人の外国人旅行客の入国も解禁されるなど、新型コロナウイルスの水際対策が11日より、大幅に緩和された。新宮市熊野川町の小口自然の家でも、外国人旅行客の宿泊予約が入り出すなど、明るい兆しが見え始めている。

 外国人観光客の受け入れはコロナ禍に伴って、6月に添乗員付きツアー客限定で上限を2万人、9月に添乗員を伴わないツアー客も認め上限を5万人とするなど、徐々に緩和していた。ただし個人の外国人旅行客は認められていなかったため、熊野古道を歩く目的の個人旅行客が多い本紙エリアでは、客足が戻るところまでは至っていなかった。

 小口自然の家で総務を担当する竹本慎介さん(53)によると、今回の規制緩和に伴い、個人の外国人旅行客の予約が増え始めたという。いずれも古道歩きが目的で、1泊を予定。国籍はオーストラリアが多いと話す。11日現在の予約数は昨年、おととしと比べ、3割から4割増しとのこと。「これで少しでも活気が戻れば」と期待を寄せる。

 感染拡大中は宿泊客に、ソーシャルディスタンスの確保、アルコールによる手指消毒などを呼びかけてきた。「今後もこれらを継続し、感染予防に努めながら受け入れをしていきたい」と述べた。

(2022年10月14日付紙面より)

外国人観光客の再来を待ち望む=12日、新宮市熊野川町の小口自然の家
2022年10月14日
41 効果的な情報発信教わる
 「宇宙ウイーク」始まる  (串本町 )

 串本町と那智勝浦町の合同企画「宇宙ウイーク2022」が12日から始まった。この日は串本町文化センターでワークショップがあり、事前に申し込んだ一般14人と同町のロケット推進事業関係者がロケット「カイロス」打ち上げの情報発信を効果的にする視点を教わるなどした。

 両町は「カイロス」の射場「スペースポート紀伊」の立地となっている自治体。その縁で連携し目前に迫る打ち上げに向けた機運醸成を図るために計画したのが、展示やワークショップなど複数のイベントから成るこの合同企画で、この日から16日(日)までの5日間にわたり両町それぞれに会場を設けて順次イベントを実施する。

 その先陣を切る形となった初日のワークショップは①講演「映えるロケット写真とライブ動画配信のコツ」(講師はアソビシステム株式会社チーフプロデューサーの畔柳涼吏さん)②講演とグループワーク「外国人の目から見た串本・那智勝浦の魅力」(講師は株式会社しいたけクリエイティブ取締役の本郷アリーさん)―の2本立てで、日中午後と夜の2回実施。畔柳さんは交流サイト(SNS)による情報発信で「いいね」やフォローを得るために意識したい視点、本郷さんはジャパントラベルアワード選考委員長として制度推進する「感動地」を世界に伝える上で押さえたい視点に軸足を置いて持論を託すなどして、今後の打ち上げを地域資源とした振興の取り組みを後押しした。

 13日以降のイベント概要は両町で9月下旬に回覧配布され主要観光拠点でも入手できる告知リーフレット、または両町公式ホームページ上の告知を参照。ワークショップは会場がある自治体窓口への事前申込者対象だが、14日(金)から16日(日)まで実施する展示(串本町文化センターで「宇宙アートギャラリー展」、那智勝浦町体育文化会館で「宇宙と星とロケット展」)は午前9時~午後6時〈最終日は午後5時まで〉に随時無料で観賞できる形となっている。

(2022年10月14日付紙面より)

初日のワークショップの様子(上は①の講演、下は②の講演とグループワーク)=12日、串本町文化センター
2022年10月14日
42 両地域の絆確かめ合う
 姉妹都市ブルームと交流  (太地中学校 )

 太地町立太地中学校(山田貴也校長)で12日、姉妹都市のオーストラリア・ブルームにあるセント・メアリーズ・カレッジとのオンライン交流が開かれた。太地中からは3年生15人が参加し、日本語と英語を交えて互いの地域の絆を確かめ合った。

 19世紀末ごろからシロチョウガイ採貝などのために太地からブルームへ渡った移民の歴史が基になり、1981年に姉妹都市提携が結ばれた。2008年から青少年教育交流事業が開始され、中高生が互いの地域を訪問してホームステイ。新型コロナウイルス感染拡大で行き来ができない中でも、セント・メアリーズ・カレッジからはオーストラリア国旗、太地中からは千羽鶴を送って交流を続けてきた。

 交流では、川端崇晴さん(3年)が「送っていただいた大きな国旗を教室に飾っている。手紙の『頑張って』という言葉に元気づけられた。ブルームとの良い関係性が永久に続くよう願っている」と英語であいさつした。

 町歴史資料室の学芸員・櫻井敬人さん、外国語指導助手のエリン・ケリーさんのサポートを受け、生徒たちの自己紹介からスタート。「好きな日本食は?」には「カツうどん」、「放課後はどんなふうに過ごすの?」には「犬とビーチに散歩に行く」「演劇クラブに行く」などの返答があった。太地中生徒によるオンラインホームステイでは、中学生の一日を英語で紹介。ブルームからは、現地の「真珠祭り」で生徒たちが平和を願って灯籠を流す様子を映した。

 宇佐川彰男教育長は「ブルームとの交流は、町の教育方針の三本柱である国際交流、地域学習、主権者教育の重要な一部。一度仕切り直しが必要だが、ぜひ訪問を再開させたい」と話していた。

(2022年10月14日付紙面より)

川端崇晴さんがあいさつ=12日、太地町立太地中学校
セント・メアリーズ・カレッジの生徒と交流
2022年10月14日
43 大矢・小林組が優勝
 新宮市民スポ祭ソフトテニス大会  
2022年10月14日
44 中平さん、雜賀さんが優勝
 スポーツ祭典グラウンドゴルフ大会  (新宮市 )
2022年10月14日
45 木の大切さを知る  林業学ぶ特別授業  (北山小学校 )
2022年10月14日
46 特選に垣本正道さん  写連紀南支部9月優秀作品  
2022年10月14日
47 販売の工夫など学ぶ  三輪崎小3年生が社会科授業  (新宮市 )
2022年10月14日
48 保護者や友達招いて定演  那智中学校吹奏楽部  
2022年10月14日
49 ブルームワークスが熱唱  防災福祉コンサート  (太地町 )
2022年10月14日
50 12年ぶりの花園目指す  15日の県大会1回戦に  (木本高校ラグビー部 )
2022年10月14日
51 にぎやかに運動会遊び  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2022年10月14日
52 来年2月に開催を予定  第14回社協つれもてまつり  (紀宝町 )
2022年10月14日
53 柿の生産など教わる  県出前授業で高池小6年  (古座川町 )
2022年10月14日
54 最先端の地震研究を紹介  センターで特別パネル展  (南紀熊野ジオパーク )
2022年10月14日
55 廃材を生かして風力発電  西向在住の畑上耕三さん  (串本町 )
2022年10月14日
56 踊りで活気あふれる  「お祭り新宮節」盛り上がる  (新宮秋まつり )
2022年10月14日
57 お悔やみ情報
  
2022年10月13日
58 出船各地区の旗番決まる 16日の御船祭・早船競漕に向け (新宮の速玉祭)

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で11日夜、例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」の神事の一つ「御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)」(16日)の旗番抽選会が行われた。上野宮司をはじめとする神職、審判委員、出船9地区のメンバーらが出席する中、地区の代表者らがくじを引いてスタート位置を決めた。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける。

 早船競漕の開催は実に3年ぶり。9隻の早船は9日早朝に蔵から出され、各出船区では本番に向けて練習が行われている。

 抽選に先立ち、上野宮司は「日本には重要無形民俗文化財がたくさんあるが、速玉大社の例大祭は連綿とした気の遠くなるような歴史があり先人たちが守ってきた。われわれはそれを受け継いでいる。この重みをご理解いただき、神様のお供をできて良かったと思えるよう信仰心をあつくしてほしい」。

 「祭りの本当の重要な部分を背負っていただきながら、コロナ感染防止、そして事故やけがのないように安全第一でお願いしたい」と呼びかけた。

 審判委員が競漕時の注意事項などを説明した後、くじを引く順番を決める予備抽選、船番抽選、旗番抽選が行われ、各区ごとに13人分の検査キットが配布された。

 神迎えの喜びを表す早船競漕は16日(予備日は23日)午後4時30分ごろ、旧丹鶴小学校下の熊野川河原に設けられた下札場(しもふだば)からスタート。熊野川をさかのぼり約1・6㌔上流にある御船島を3周し、同市相筋河原の上札場(かみふだば)を目指す。

 3年前の2019年は、堤防区が15分2秒のタイムで優勝した。

(2022年10月13日付紙面より)

旗番抽選に挑む各地区の代表者たち=11日夜、新宮市の熊野速玉大社
2022年10月13日
59 組み立てや打ち上げを体験
 串本中1年ロケット講座で  (県宇宙教育研究会 )

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の1年生36人を対象にしたロケット講座が11日にあり、生徒はモデルロケット「アルファⅢ」を組み立てて打ち上げる体験をし、ロケット「カイロス」初号機打ち上げへの期待感を高めるなどした。

 この講座は、県宇宙教育研究会(会長=笹井晋吾・県立桐蔭中学校・高校長)が学校教育における指導ノウハウを構築するため前年度から重ねている試行の一環。本年度も串本中1年生と串本西中2年生に協力を求め、昼休みを挟む改良を加える形で準備した。

 当日はモデルロケットの指導講師ライセンス取得間もない串本中の太田昇教諭が初主導し、指導経験豊富な同研究会の藤木郁久事務局長らが補佐。本年度は2人一組でなく全員にモデルロケットを割り当て、生徒は4時間目に接着剤を使った工程を終えるまで組み立てを進め、昼休み中に接着剤を乾かしエンジンとパラシュートを詰めるなどして仕上げた。

 以降は潮岬にある望楼の芝へ移動し、射点4カ所に分かれて順々に打ち上げ。ミスがあればその場で原因を考えつつ、全員が発射を体験した。

 岡志(いっし)さん(13)は「接着するところがちょっと難しかったけど、何とか作れた。打ち上がったけれどパラシュートが最後まで開かなくて、ずっと『開け!』と思っていた」と感想を述べ、「今度こそ成功させたい」とリベンジに意欲。吉田美月(みづき)さん(13)は「モデルロケットを作るのは初めて。細かな作業が難しくてちゃんと飛ぶか心配したけど、1回で打ち上げに成功し、パラシュートもうまく開いてうれしかった」と話し「機会があればまたやってみたい」と興味を高めていた。

 その後はドローンによる記念撮影なども体験して終了。藤木事務局長は「串本へは何度も来ている。会うことがあったらまた一緒に学ぼう」、太田教諭は「次は技術の時間で自作のロケットを作り、打ち上げにチャレンジできたらと思う」と今後の目標を生徒と共有して締めくくった。串本西中2年生は13日に協力する予定。

(2022年10月13日付紙面より)

モデルロケット「アルファⅢ」を組み立てる1年生ら=11日、串本町立串本中学校
仕上げたモデルロケットを望楼の芝で打ち上げ=同日、串本町潮岬
2022年10月13日
60 災害リスク知って備えて
 三輪崎支所に防災出張窓口開設  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の市役所三輪崎支所で12日、防災出張窓口が開設された=写真。14日(金)までの3日間にわたって市防災対策課の職員1、2人が常駐。2011年の紀伊半島大水害のパネル展示や「紀伊半島大水害 豪雨」のDVD上映を行うほか、ハザードマップの見方や防災行政無線放送のメール配信サービスの登録方法、防災に向けた各種事業の説明などを行う。

 大規模災害発生時においても、地域の防災拠点施設としての役割を十分に果たすことをコンセプトの一つに、7月19日に開所した三輪崎支所新庁舎。

 新庁舎開設以降の防災出張窓口の開設は初めてで、これまで本庁舎で実施していた災害展示の一部を移設展示することで11年前の大水害を思い起こしてもらい、地域住民に防災意識を高めてもらうことを目的としている。

 さらに、ハザードマップの正しい見方を周知することで自宅の災害リスクを認識してもらい、リスク軽減に向けた▽住宅耐震改修▽木造住宅耐震診断▽ブロック塀等耐震対策―の耐震事業や、避難のために宿泊した市民の宿泊料金を助成する「旅館等宿泊避難支援事業」の紹介も実施している。

 なお、「旅館等宿泊避難支援事業」は本年度から実施期間を通年とし、割引額をこれまでの1泊上限2000円から3000円に増額して展開。市が「レベル3 高齢者等避難」「レベル4 避難指示」のいずれかを発令していることなどが要件となる。

 出張窓口設置に当たり、同課の上田紘大さんは「大水害発生当時のことを思い出していただき、ハザードマップで災害リスクの把握を」。竹田和之課長は「防災への興味が高まっているように感じる。今後もこういった機会を設けていければ」と来庁を呼びかけている。

(2022年10月13日付紙面より)


2022年10月13日
61 来年こそはにぎやかに 飛鳥神社例大祭 (太地町)

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)の例大祭宵宮が8日夜に、本宮が9日に営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、稚児行列や子ども神輿(みこし)を中止するなど、行事を縮小して斎行した。宵宮では、樽(たる)神輿の渡御(とぎょ)が行われ、行列が太地水産共同組合から出発し、同神社を目指した。

 宵宮は水産共同組合で頭屋祭を終えた後、行列が出発。今年も神輿練りはなかったが、江戸時代初期に新宮市の阿須賀神社から分霊を受け、樽に入れて運んだ故事に由来する樽神輿や参列者が、暗くなった町内を歩いた。

 沿道には渡御の様子を一目見ようと訪れた町民の姿も見られた。その後は宵宮本殿祭が行われた。

 翌朝の本宮では雨天のため、寄水(きすい)地区へは行かず、行列は水産共同組合から飛鳥神社へ向かった。

 到着後の本殿祭では髙橋宮司が豊漁や町の繁栄などを祈願して祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 例大祭を終えると、雨脚が強くなったため、社務所内で記念撮影を実施。その後、寄水青年同志会と東新青年同志会が獅子神楽を奉納した。

 祭典頭主の塩崎伸一さんは「滞りなく無事に宵宮を終え安心した。渡御の際、見学する町民の皆さんの姿を見て町の伝統ある祭りを待っていてくれたのだと感じた。翌日の本宮でも同じだが、地域の繁栄や平穏無事はもちろん、新型コロナが一日も早く終息し、来年こそは従来の祭りが斎行できることを祈りたい」。

 髙橋宮司は「規模縮小やあいにくの天気となったが、無事に斎行できて良かった。来年こそは例年通り、明るくにぎやかに神輿の練りができればありがたいです」と語った。

(2022年10月13日付紙面より)

例大祭を終え、記念撮影=9日、太地町の飛鳥神社
宵宮で行列が参進する様子=8日夜、太地町内
2022年10月13日
62 画家まつおさんの作品展示  28日まで公開制作も実施  (串本海中公園 )
2022年10月13日
63 近大新宮、堂々の準優勝  22日開幕、初の近畿大会へ  (秋季高校野球県二次予選 )
2022年10月13日
64 訪日外国人受け入れの心構えは  那智勝浦町でインバウンド対応研修  
2022年10月13日
65 濱口さんのギター響く  熊野カフェ10周年ライブ  (那智勝浦町 )
2022年10月13日
66 お話でつなぐ、交流の輪  旧チャップマン邸で研修会  (新宮市 )
2022年10月13日
67 両校の校歌を一緒に練習  太地小と北山小が交流  
2022年10月13日
68 創作踊りで観客沸かせる  「新宮秋まつり」盛大に  
2022年10月13日
69 ミカンの選果現場を見学  かんきつ現地学習会  (御浜町 )
2022年10月13日
70 来月は記念すべき100回目  「紀の宝みなと市」にぎわう  (紀宝町 )
2022年10月13日
71 長年、防犯活動に尽力  県内唯一、莊司裕さんに防犯栄誉金章  (紀宝町 )
2022年10月13日
72 「赤い羽根共同募金運動」始まる  町福祉セに募金箱設置  (紀宝町 )
2022年10月09日
73 トンネル貫通、みんなで祝う
 奥瀞道路(Ⅲ期)  (北山村 )

 現在、開通に向けて工事が進む奥瀞道路(Ⅲ期)の1号トンネル(同村下尾井)で7日、貫通見学会があった。北山村立北山小学校(松本広明校長)の1~4年生19人が参加し、掘削が完了したトンネル内を見学。大型ブレーカによる貫通の瞬間を目撃した児童らは、万歳をして掘削完了に喜びを表現した。

 延長3・4㌔の奥瀞道路(Ⅲ期)は、開通した奥瀞道路(2008年開通)と奥瀞道路(Ⅱ期、15年開通)の延伸区間となる道路で、16年度に事業化。両区間とも災害時や緊急時における交通機能を確保するとともに、沿線地域の活性化と交流促進を図るために計画された道路で、奥瀞道路(Ⅲ期)の完成によって、これらの機能や効果をさらに高め、災害に対する強靱(きょうじん)な道路ネットワークを確保し、救急医療活動の支援や地域などの発展に寄与するものと期待されている。

 全長481㍍の1号トンネルの掘削は、佐藤工業(株)奥瀞1号トンネル作業所が施工。5月から準備を行い6月上旬から本格的に掘削を開始。約4カ月半の作業を経て、晴れて貫通の日を迎えた。

 各自ヘルメットと長靴を装着した児童らは貫通発破の後、トンネル内に進入。同社職員や国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所職員らの案内を受け「コンクリートロボット」「タイヤショベル」「ドリルジャンボ」などの重機を間近で見学。トンネルが貫通される様子を目の当たりにし「貫通した」などと感嘆の声を上げて拍手を送った。

 見学会を企画した同社の東田研次・奥瀞1号トンネル作業所長は「作業に当たり、地元の人にご迷惑をおかけした。見学会に参加いただくことで、少しでも地元の方々に貢献できると思った。皆さんに喜んでいただけてやりがいに結び付きました」と話していた。

 今後、覆工などの作業を経て完成に至る。なお、奥瀞道路(Ⅲ期)の全体の完成時期は現在未定となっている。

(2022年10月9日付紙面より)

トンネルの貫通をみんなで祝った=7日、北山村
トンネルが貫通する様子を見守った
2022年10月09日
74 性教育の基本は家庭
 もとだてかづこさんが講話  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立勝浦小学校で7日夜、同校育友会(加味根央人会長)主催の講演会「今どきの性教育~子ども達に伝えてほしい性の話~」が開かれた。児童の保護者や教職員ら約40人が参加し、同町でかづこ助産院を営むもとだてかづこさんから近年の性教育に関する動向を学んだ。

 もとだてさんは思春期保健相談士、性情報リテラシー教育協会認定講師などの資格を持ち、科学的根拠に基づいて性や人権、ジェンダー観、幸福などについて学ぶ「包括的性教育」の重要性について教育現場で発信を続けている。

 この日は「なぜ子どもと性について話すのに抵抗があるのかというと、大人も正しい性についての教育を受けてこなかったからでは?」と問いかけ、日本の性教育の歴史を解説。2023年から全国の小中高校で「生命の安全教育事業」が展開されるなど、性教育の機運が高まっている現状を述べた。

 子どもたちを性に関する知識から遠ざける従来の性教育を「大人世代が、人間と性の関係を履き違えている」と批判。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の国際セクシュアリティ教育ガイダンスなどを示しつつ「正しい知識を教わった子どもたちは、自分を守る行動を取ることができる。性教育の基本は家庭であり『自分の疑問に答えてくれる』という信頼関係が重要。子どもから性について聞かれたときは、うそをつかず、ごまかさず、正直に話しましょう」と呼びかけた。インターネット上のゲームや交流サイト(SNS)を介した犯罪が増えていることにも言及し、大人世代が知識をアップデートしていく必要性を訴えた。

 性教育に関連するお薦めの本の展示もあり、保護者たちが手に取って目を通していた。

(2022年10月9日付紙面より)

保護者らに講話するもとだてかづこさん=7日、那智勝浦町立勝浦小学校
性教育に関する本の展示
2022年10月09日
75 マイ防災マップを作ろう 3年生と保護者が学年活動 (鵜殿小)

 紀宝町立鵜殿小学校(前田幸利校長)は6日、3年生の学年活動の一環として「防災学習」を実施。3年生38人と保護者が地震から命を守るすべを学び、防災かるたに取り組んだ。

 学年活動は新型コロナウイルスの影響で2年間中止となっていたが、3年ぶりに再開。新たな取り組みとして、対象学年の保護者を招き、子どもと一緒に学ぶ機会を設けた。年度末までに各学年でそれぞれの学習授業を行う。

 3年生の学年活動は体育館で行い、県教育委員会の学校防災アドバイザー、渡邊喜内さんが防災講話。「南海トラフ地震は県内で震度5以上、熊野地域で6以上と想定されている。津波は伝わる速度が速く、繰り返し襲ってくる。揺れの大きさに関係なく地震が起きたら高台に逃げることが大事。普段から家族と避難場所などを話し合おう」と述べた。

 「保護者が教えるのではなく、子ども自身が気付くことが大切。子どもと一緒に通学ルートを下見し、避難する場所や危険箇所などを調べ、危険回避能力を高めてマイ防災マップを作ってほしい」と呼びかけた。

 日頃の備えが重要とし「自分の命は自分で守れる人、周りの人を助けられる人、早く正しい判断ができる人になってほしい」と求めた。

 講話後、児童と保護者が一緒に防災かるたに取り組み、「あなどるな自然の猛威、破壊力」「海からの距離より高さ逃げる基準」「過去で得た防災知識未来を守る」などのかるたを取り合い、楽しく知識を増やした。

(2022年10月9日付紙面より)

防災かるたで災害への知識を深める3年生と保護者=6日、紀宝町立鵜殿小学校
地震・津波について学ぶ
2022年10月09日
76 演奏で「銀河」お出迎え
 近大新宮吹奏楽部がJR新宮駅で  

 新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校吹奏楽部(大川夢乃部長、部員28人)が8日、JR新宮駅で特別急行列車「WEST EXPRESS 銀河」を出迎え、ウエルカム演奏を披露した。

 「銀河」は西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)が期間限定で運行する長距離列車で、鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っている。同校は「ふるさと学習」や希望生による「地域ゼミ」など、教育活動の中で観光や地域活性化について学ぶ場を提供しており、学校側からおもてなしへの協力を打診したという。

 部員たちは「銀河」到着に合わせて「銀河鉄道999」の演奏をスタート。パフォーマンスも交えて「Let’s Swing!!」を披露し、駅員や市民らと共に乗客をもてなした。

 大阪府から乗車した北野登志寛さん(26)と目黒佳奈さん(24)は「電車が好きで、やっとチケットが取れた。橋杭岩を見たり、この地域のお弁当で朝食を取ったり演奏をしていただいたりと、列車の旅はすごくよかった。那智の滝や熊野古道を巡る予定」と話していた。

(2022年10月9日付紙面より)

「銀河鉄道999」を演奏する吹奏楽部=8日、新宮市のJR新宮駅
2022年10月09日
77 近大新宮、初の近畿大会へ  県二次予選、決勝進出  (秋季高校野球 )
2022年10月09日
78 口腔ケアの基礎知識学ぶ  介護職員ら対象に講習会  (新宮市 )
2022年10月09日
79 本紙エリアで5人受章 第39回危険業務従事者叙勲 
2022年10月09日
80 三重県選抜大将で東海大会に  紀宝柔道会の畠虎仁朗君  
2022年10月09日
81 本宮道の語り部、初認定  案内可能コースは20に  (熊野古道 )
2022年10月09日
82 意外とある?経済的な子育て支援  児童手当は総額200万円に  
2022年10月09日
83 広島・森浦投手が日本代表に  侍ジャパンシリーズ2022  (新宮市出身 )
2022年10月09日
84 静岡県への義援金募集開始  新宮市の福祉センターで  
2022年10月09日
85 「花や海の絵で安らいで」  植地貞夫さんが個展  (那智勝浦町・喫茶「きよもん」 )
2022年10月02日
86 12人と1団体を功労表彰
 市制施行記念日に伴い  (新宮市 )

 新宮市制施行記念日(10月1日)に伴う令和4年度市政功労者表彰式が1日、市役所別館であった。田岡実千年市長が地方自治や社会福祉、消防水防などで市に貢献した個人12人と1団体を表彰。賞状と記念品を贈った。

 この日をもって、旧新宮市が市制を施行して89年、旧熊野川町が町制を施行して66年、2005(平成17)年に旧新宮市と旧熊野川町が合併し、新しい新宮市が誕生してから17年を迎える。

 この表彰は1977(昭和52)年度から始まり、本年度を含め個人1012人と102団体を表彰。2011(平成23)年のみ、紀伊半島大水害の被害を考慮し中止となっている。

 式典では田岡市長が一人一人に表彰状を贈呈し「各分野で献身的な活動をいただき、地域社会の発展や住民福祉の向上、市の発展に多大なご貢献をいただき敬意を表します」とあいさつ。

 新型コロナウイルス感染拡大防止に対する協力に感謝し「これまで先人たちが営々として築いてくださった故郷を守り、愛する新宮市のさらなる飛躍を切に念願したい」と述べた。

 榎本鉄也・市議会議長は「今日の市政は、皆さま方が長年にわたって培ってこられた豊かな経験と弛まぬ努力、地道な活動の支えがあって築かれたもの。今後も豊富な経験を存分に生かし、変わらぬお力添えを」。

 濱口太史・県議会議員は「皆さまのご活動はそれぞれの仕事の傍ら、市政や市民のためにボランティア精神を発揮されており尊いもの。市民の見本として引き続きご活躍を」と祝辞を述べた。

  □     □

 表彰を受けたのは次の皆さん。

【社会福祉功労】

▽榎本友子=民生委員・児童委員として社会福祉のために尽力

▽中野末子=同

▽苅屋企世子=同

▽タウンガーデン=ボランティア活動を通じて地域の活性化・清潔な環境づくりに尽力

【産業経済功労】

▽打越 保=熊野川舟下りの船頭として観光産業の発展・振興に尽力

▽前田英利=農業委員として農家の地位向上と農業振興に尽力

▽植 豊治=同

【消防水防功労】

▽津呂 進=消防団員として消防防災活動に積極的に従事

▽中道活好=同

【保健衛生功労】

▽松本欣士=健康づくり地域推進員として健康増進活動に尽力

▽木下かや=学校の薬剤師として学校保健・健康教育に尽力

【教育文化功労】

▽湊川大介=教育委員として教育行政の向上に尽力

【特別功労】

▽(故)小池㬎二=新宮港埠頭株式会社で専務取締役・代表取締役社長として新宮港発展に尽力

(2022年10月2日付紙面より)

市政功労者として表彰を受けた皆さん(前列)=1日、新宮市役所別館
田岡実千年市長(右)が表彰状を手渡した
2022年10月02日
87 読書のむこうでつながる 4人が登壇しシンポジウム (新宮市)

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で9月25日に開催された令和4年度読書推進フォーラムの中で、シンポジウム「ことばの力で想像力を~読書のむこうでみんなとつながる~」が開かれた。

 佐藤春夫記念館の辻本雄一館長をコーディネーターに、那智勝浦町絵本の会「よむよむ」の伊藤松枝代表、「Youth Libraryえんがわ」留守番係の並河哲次さん、元新宮市立図書館司書の山﨑泰さんが登壇した。

 「読書のむこうでみんなとつながる」というテーマについて、伊藤さんは「子どもは絵本や昔話から、その物語を自分の中に意味付けして取り込む力がある」と語り、紙芝居や絵本を通じてさまざまな感情と対峙し、共感力を育んでいく読み聞かせの重要性に改めて言及した。

 辻本館長が「昔は『言葉』と『暴力』は対立的概念だったように思う。しかし昨今、特にインターネットの世界で『言葉の暴力』という問題が広がっている。言葉とは非常に難しく、恐ろしい一面を持っている」と問題提起。並河さんは「インターネットや資源の輸出入などで否応なく世界とつながっている時代だからこそ、コミュニケーションが重要」と述べ、「ふとした瞬間に本や読書と出合える場があることで、そこで言葉を獲得し、対立や分断を乗り越えていくきっかけになるのでは」と語った。

 山﨑さんは、多くの郷土資料に当たって滝廉太郎が旧新宮女子高等小学校の祝賀歌を作曲した経緯を探ったエピソードを紹介し「郷土資料を残した人の多くは既に亡くなっている過去の人々だが、読書を通じて多くの著者と対話し、自分の中に多様性を育んでいくことができる。その多様性こそ、言葉の暴力にあらがう一番の基礎」と話していた。

(2022年10月2日付紙面より)

シンポジウムの様子=9月25日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」
2022年10月02日
88 車両見学会に100人
 「銀河」3日から運転開始  (JR西日本 )

 新宮市徐福のJR新宮駅で1日、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の車両見学会があった。事前申し込み・抽選の上、見学の機会を得た親子連れや鉄道ファンなど約100人が参加し、瑠璃紺色の車体とくつろぎ感あふれる内装を見学。列車での旅に思いをはせた。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。紀南コースは昨年7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。

 紀南コース2年目の運行は3日(月)からで、今回は、海側座席を倍増するなど進化。県を挙げた「おもてなし」を充実させるなどして、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく。

 運行開始初日は、午後9時15分に京都駅を出発し、翌4日(火)午前9時37分に新宮駅に到着する。新宮駅発の初便は5日(水)午前9時50分。新型コロナウイルス感染症の状況により変更となる場合があるが、来年3月8日(水)までの間で夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。

 運行開始に先立ち、JR西日本では試運転期間中であるこの日に車両見学会を企画。100人の定員で希望者を募ったところ、県内外から201通565人の申し込みがあった。

 この日、同駅では参加者らが7班に分かれて見学。「きれいやね」「広い」などと口にしながら、スマートフォンやカメラを手に写真や動画を撮影していた。また、駅前では見学会に併せて和歌山大学・自主学生プロジェクト「きのくに線活性化プロジェクト(きの活)」が、鉄道玩具「プラレール」を用いた交流会を実施。子どもたちは興味深げにジオラマの町並みを疾走する電車に見入っていた。

(2022年10月2日付紙面より)

運行再開に先立ち「銀河」の車両見学会が行われた=1日、JR新宮駅
カメラなどを手に内装を見学
鉄道玩具に夢中
2022年10月02日
89 伊勢~熊野、200㌔を歩く
 熊野古道巡礼旅復活プロジェクト  

 伊勢神宮から熊野那智大社までの200㌔を歩く「熊野古道巡礼旅復活プロジェクト」の参加者が9月30日、紀宝町を踏破した。10月2日には那智勝浦町の青岸渡寺を目指す。

 熊野古道伊勢路は伊勢から熊野にわたる全長200㌔余りの長い巡礼路で、一部に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が含まれている。昭和初期まで実際に巡礼利用されてきたといわれ、現在も熊野街道・熊野古道と結ばれ、当時から続く1本の道が続いている。

 伊勢から熊野への巡礼旅の未来の可能性を探ることを目的とした、大杉谷自然学校(大西かおり校長)によるプロジェクトの第1弾。9月20日からスタートし、伊勢を出発して11日かけて紀宝町入りした。

 この日は6人が世界遺産の七里御浜、熊野川沿いを歩き自然豊かな風景を満喫。鮒田から三反帆(さんだんぼ)の川舟に乗り、御船島を1周して新宮市の熊野速玉大社に出向いた。

 三重県を踏破した大西校長は「豪雨の中を歩いた日もあったが、熊野川に着いて感慨深い思いがある」と話していた。

(2022年10月2日付紙面より)

川舟で御船島を巡るプロジェクトの参加者=9月30日、紀宝町の熊野川
2022年10月02日
90 安全運転呼びかけ物資配布  汐入橋交差点などで夜間啓発  (那智勝浦町 )
2022年10月02日
91 作業の安全を目指し  不整地運搬車技能講習  (南紀くろしお商工会 )
2022年10月02日
92 仲間を信じ思いつなぐ  みくまの支援学校で運動会  (新宮市 )
2022年10月02日
93 全校児童がゲームを楽しむ  2学期最初の「仲よし班あそび」  (井田小 )
2022年10月02日
94 秋空の下で盛り上がる  鵜殿小・うどの幼合同運動会  (紀宝町 )
2022年10月02日
95 頑張るぞ、えいえいおー!  勝浦こども園で運動会  (那智勝浦町 )
2022年10月01日
96 高田地区、独自の支援
 10月から公共交通再編  (新宮市 )

 新宮市高田地区では1日から、公共交通の再編が行われる。再編に併せ、同地区では独自に交通弱者らの通院などに対して送迎支援を実施していく計画としており、過疎化や高齢化が進む地域における交通弱者救済モデルの一つとなることが期待される。

 人口245人、高齢化率57・14%(245人中140人)の同地区(数値は3月末現在のもの)では、公共交通再編に向け、2020年11月から数回にわたり意見交換会などを実施。住民を対象にアンケート調査を行うなど取り組みを進めてきた。昨年4月から約1カ月にわたって実施されたアンケートの回収率は88・5%と高く、地域の福祉委員らが戸別訪問するなどして配布や回収に協力したという。

 同地区では「既存交通の利便性向上による移動手段の確保」をテーマに再編が進められ、10月から路線バス「高田線」(10月から「松山高田線」に変更)の高田―新宮駅間を1日3往復から5往復に増便。大型商業施設などを経由するルート変更や、上限運賃を500円とするなどの見直しが行われる。

 そんな中、同地区では独自の取り組みとし、交通弱者らの送迎支援を実施していく計画で、高齢化率57%を超える地域の実情に合わせて「公共交通が利用できない交通弱者等への移動支援(通院等)に係る取り決め」を作成。

 ▽車の運転や公共交通の利用ができないと判断される人▽同居者の申し出により認知症の症状が見られる人や慢性的てんかん患者、慢性的心臓疾患を抱える人▽区役員会が手助けが必要と判断した人―などに対して、かかりつけ医や買い物などへの送迎を開始する。

 なお、送迎は市から委嘱を受けた4人の集落支援員が行う。送迎は予約制で、2日前までに高田支所などへ申し込むシステムとなる。

 独自の取り組みを進めるに当たり、高田支所では「始めてみないと分からないが、区民の利便性を考え、臨機応変に対応していきたい」と話している。

(2022年10月1日付紙面より)

10月からの公共交通再編に併せ、独自の支援を打ち出す
2022年10月01日
97 熊野の素晴らしさを世界に
 熊野川町ふれあい公社に寄付  (新宮信金 )

 新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)の役員や職員約100人で組織する「新宮しんきん世界遺産応援募金会」は、熊野川川舟下り事業などを運営する一般財団法人熊野川町ふれあい公社へ金一封の寄付を決定した。新宮市熊野川町の熊野川行政局で9月28日、新宮信金本店営業部の横川英之部長から同公社の下阪殖保代表理事へ目録贈呈が行われた。

 同募金会は2004年に世界遺産登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の環境保全を目的に、同年9月に設立。毎年地元の世界遺産の維持・管理や広報を行う団体を支援している。

 同公社は05年から、世界で唯一世界遺産と認められた「川の参詣道」である熊野川で、船頭と語り部付きの木舟で下る観光体験事業を開始。参詣道を歩く人々も利用する市交流促進施設さつき(熊野川温泉さつき)や市小口自然の家・キャンプ場の指定管理者も務め、今年3月には国の特別名勝・天然記念物に指定されている瀞峡(瀞八丁)を舟で巡る「瀞峡めぐり」の運航もスタートさせた。

 下阪理事長は「大変ありがたい。熊野川舟下りを安全に長く運航していくとともに、瀞峡めぐりを増便したいという思いもある。理事会に図り、大切に活用させていただく」と感謝を述べた。

 横川部長は「地元の素晴らしい景観と文化を学んでもらうため、新人研修で瀞峡めぐりに行くことなども検討している。これからも末永く事業を続け、さまざまな団体・企画とタイアップして地元・熊野を世界に発信していかれることを願っている」と今後の発展に期待を込めた。

(2022年10月1日付紙面より)

横川英之部長(左)が下阪殖保代表理事へ目録贈呈=9月28日、新宮市熊野川町の熊野川行政局
2022年10月01日
98 構想踏まえ話し合い開始
 学校づくり協第2回会合  (串本町 )

 串本町の学校づくり協議会(会長=長澤悟・東洋大学名誉教授、委員14人)の第2回会合が9月28日に役場本庁であり、串本小と橋杭小の統合校の基本設計の大枠を形づくるための話し合いに取りかかった。

 この協議会は、統合校設置に向け前年度に立ち上げた新しい時代の統合小学校の在り方検討委員会の会下組織。有識者、両校の校長や保護者代表、町職員や議員、文部科学省アドバイザーを委員として8月17日に発足し、本年度中に立案する基本設計に幅広く意見を取り入れる協議を進めている。

 前回は統合校設置を進めるに当たって活用している文部科学省「新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業」と町が同事業に示したプロジェクトの概要や町内の教育課題などで情報を共有。

 今回は上積みで同協議会事務局がプロジェクトで掲げているテーマ11項目中4項目の視点や諸室の構成と考え方を説明し、視察対象とした宮城県・東松島市立宮野森小学校と同・山元町立山下第二小学校の建設概要と並列で統合校の想定概要、現時点での統合校の構想に基づきプロポーザル選定された株式会社綜企画設計が描いたイメージを確かめ、これらをたたき台にして委員から意見を求めた。

 同日時点の統合校の構想は敷地面積約2万5千平方㍍、延べ床面積上限5200平方㍍(校舎3500、体育館1200、学童保育500)。校舎は立地の環境を考慮して分棟構成の木造平屋建てを想定し、串本小同様に学童保育所を内包する内容。委員からは学童保育所の共用域、町立図書館の導入とその期待効果、分棟構成の利点や構造的課題、開校以降の統合を見据えた拡張性確保などで意見交換があったほか、協議内容の保護者周知やグラウンドへの夜間照明設備導入などの要望や構想の印象などの意見もあった。

 長澤名誉教授は全体として地域や将来など学校と何かのつながりを求める指向が多彩と今回の成果を総括し、つながりをキーワードに見据える発想を掲げて締めくくった。

 次の会合は11月下旬~12月上旬ごろ実施予定。第2回までの意見を取り入れた基本設計の素案を示しさらに煮詰めるという。

(2022年10月1日付紙面より)

現時点の統合校の構想を踏まえて意見を交わす委員=9月28日、串本町役場
2022年10月01日
99 地域で道路付近をきれいに
 紀州路クリーン作戦  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は9月28日、県道那智山勝浦線(北浜地区周辺)の歩道部分などで各ボランティア団体と共に「紀州路クリーン作戦'22」を実施した。40人以上が参加し、草刈りやごみ拾いなど、景観美化に取り組んだ。

 この活動は和歌山県内の道路管理者(各市町村、和歌山県、国土交通省和歌山河川国道事務所)が、道路との触れ合いの機運を高めるため、地域住民の参加を募り、実施しているもの。

 この日は▽なちかつ古道を守る会▽勝浦ロータリークラブ▽勝浦ライオンズクラブ▽那智勝浦町金融協会▽那智勝浦町建設業組合▽東牟婁振興局新宮建設部▽那智勝浦観光機構(NACKT)▽那智勝浦町▽海のホテル一の滝―らが参加した。

 堀順一郎町長は「クリーン作戦は住んでいる方や観光で訪れる方も気持ち良く、安心して過ごせる観光地づくりも目的の一つ。活動がきっかけに町全体がきれいになり、住んでて良かった、住み続けたいと思ってもらえるような町にしていきたい」とあいさつ。

 その後、各団体が各所でたばこの吸い殻やビニール袋、ペットボトルなどのごみを拾い、草刈りなどに汗を流した。

 普段から古道の整備などに尽力する「なちかつ古道を守る会」は道路裏側付近でも清掃活動を展開。地庵晋司会長は「今回のクリーン作戦前からカヤなどの草を刈って準備していた。多くの人で活動すると、仕事がはかどり、広い範囲で町をきれいにできるのでありがたいです」と話していた。

(2022年10月1日付紙面より)

清掃活動に汗を流す=9月28日、那智勝浦町内の歩道付近
2022年10月01日
100 建築士視点の防災  太田の郷で講演会  (那智勝浦町 )
2022年10月01日
101 富田川沿いのヒガンバナ  上富田町  
2022年10月01日
102 心豊かで穏やかな心を  くろしお児「お花をいけましょう!」  (新宮市 )
2022年10月01日
103 境内に雅楽の音色響く  「にっぽん丸」乗客限定スペシャルコンサート  (新宮市 )
2022年10月01日
104 井田地区の海岸侵食対策を  谷川孝栄県議が一般質問  (三重県議会 )
2022年10月01日
105 横断歩道の安全な渡り方学ぶ  チャイルドシート使用推進モデル園に  (井田保育所 )
2022年10月01日
106 医療、生活など聞き交流深める  三重大医学部生が実習開始  (紀宝町 )
2022年10月01日
107 絶滅危惧種も説明  熊自連主催の観察会  (那智勝浦町 )
2022年10月01日
108 3年ぶり市民音楽祭に向け  第2回実行委員会  (新宮市 )
2022年10月01日
109 壮絶!南紀の観光合戦  歴探スクールで中瀬古友夫さん  (新宮市 )
2022年10月01日
110 情勢見据えつつ準備進める  11月に橋杭岩ライトアップ  (串本町 )
2022年10月01日
111 第3回定例会一般質問①  古座川町議会  
2022年10月01日
112 お悔やみ情報