創建草創記念事業実行委員会 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社御創建1700年、那智山青岸渡寺西国三十三所草創1300年記念行事実行委員会(花井啓州委員長)は23日、同町役場大会議室で委員会を開いた。町のイメージキャラクターの最終選考も行われ、20人による投票の結果、北海道江別市の八谷早希子さん(42)作「なっちー」が選ばれた。
イメージキャラクターは4月14日から5月15日まで募集し、県内から92点、県外から46点、町と連携協定を結ぶ京都橘大学から11点の応募があった。好感や愛着が持て、那智勝浦町らしさを表し、かつ着ぐるみの制作と町のPRができることを基準に5月18日の第1次選考で10点まで絞った。
「なっちー」は日本三大名滝の一つである那智の滝をイメージしたキャラクター。那智山の原始林の間から落ちる滝をモチーフに、子どもからお年寄りまで幅広い年齢に親しみを持ってもらえるようデザインしている。
花井委員長は「町にはキャラクターがいなかったので、これを契機に地域・観光振興と対外的な宣伝活動に用いていけたら。デザイン通りの着ぐるみに仕上げたい」と話した。
委員会ではこのほか、7月14日(金)・15日(土)に催される記念メッセージ花火の打ち合わせや10月28日(土)・29日(日)に運行される「恋活縁結び列車」、11月5日(日)予定の世界遺産シンポジウム事業などの記念行事について話し合った。
(2017年6月27日付紙面より)
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和大が災害テーマに開放授業 (新宮市 )
和歌山大学南紀熊野サテライトは24日、新宮市大橋通の新宮信用金庫本店5階会議室を会場に第2回学部開放授業「熊野地域の地形地質からの災害史、今後の防災減災を考える」を開催した。同大学災害科学教育研究センターの副センター長でシステム工学部の江種伸之教授と同センターの客員教授、後誠介さんが登壇し、紀伊半島大水害の研究成果などを基に授業を展開し、高校生17人を含む49人が熱心に耳を傾けていた。
南紀熊野サテライトは田辺市新庄町のBig・Uに平成17年に開講し、大学院、学部の開放科目などを開いている。本年度から東牟婁地域の自治体や住民の声を受けて新宮市で初めて開講した。新宮信用金庫が地域貢献事業の一環として無償で会場を提供している。
最初に登壇した後さんは3部に分けて授業を進めた。紀伊半島大水害が発生した2011年9月4日未明に急変した那智川流域の様子を、時間を追って説明し、流木・土石による河川の閉塞(へいそく)が水位の急上昇を招いた状況を解説。2部では過去に紀伊半島で起きた大水害の発生場所とどれくらいの間隔で起きたのかなどを示した。2011年の台風12号は、1889年の十津川大水害の台風とコース、スピードとも似ていたことに研究者も気づかなかったと話し、災害の伝承が重要と訴えた。3部では地質体で違う崩壊の仕方を解説。調査の中で「付加体」の大規模崩壊は北向き斜面、「火成岩体」は南向き斜面で多発しているという興味深い調査結果なども示した。
江種教授は紀伊半島大水害の研究成果をどう生かすかが重要と語り、日頃の気象情報では土中にどれくらい水がたまっているかを数値で示した「土壌雨量指数」への着目などを呼び掛けた。県のホームページの「土砂災害警戒避難判定図」も紹介した。
紀伊半島大水害の最新研究成果として、降雨量と土砂災害の関係、崩壊地の分布などを、データを基に示した。火成岩体エリアの崩壊地では東部と西部に分けると西部は8倍も多くなっている分析結果なども解説した。土壌を表面付近から地下へ三つのタンクに分けてどれだけの水分量が含まれているかを見る「タンクモデル」という手法なども紹介した。
南紀熊野サテライトでは後期の募集要項をホームページに掲載している。問い合わせは同サテライト(電話0739・23・3977)まで。
(2017年6月27日付紙面より)
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JFA支援で校庭芝生化 (潮岬中 )
串本町立潮岬中学校(藤本弘子校長)で25日、校庭の芝生化に向けた苗の植え付け作業があった。日本サッカー協会(JFA、田嶋幸三会長)のグリーンプロジェクト「ポット苗方式・芝生化モデル事業」の支援を受けた取り組みで、生徒や教職員ら約170人が雨天下の作業に励んだ。
同校の芝生化は昨夏、砂ぼこり対策を検討する中で話題に挙がり、同プロジェクトが活用できるかもしれないと考えて応募。今年3月に当選の連絡が入り、今月19日から苗を植える穴を掘るなど下準備を重ねてきた。
この日は生徒や教職員のほか、育友会と潮岬小や潮岬幼の教職員、潮岬地区の各老人クラブ会員を含む住民有志、同町教育委員会職員らが参加し、JFA関係で岡島正明専務理事と根本敦志地域担当部部長代理、県サッカー協会の中村源和会長と田中克紀専務理事、苗の生産者グリーンスポーツ鳥取の中野淳一さんが来賓として列席。藤本校長が取り組みの趣旨を伝えて各者の協力に感謝し、根本さんが苗の特性や作業の手順を紹介して作業開始となった。
同プロジェクトが採用するポット苗方式は、50㌢位間隔で苗を植えて芝生化を図る手法。今回は約4600平方㍍あるグラウンドを覆うため1万9320株の苗が同校に無償提供された。荒天を見越して事前に約3分の1は植え付け済み。この日は残り3分の2を手分けして植え、作業を完了させた。
同校サッカー部主将の山本龍輝君(3年)は「まさかJFAから苗がもらえるとは思っていなかったのでうれしい。使える頃には引退しているけれど、ちょくちょく体を動かすのに利用したい。後輩には芝生のグラウンドでいっそう練習に頑張ってほしい」と話し、その瞬間が訪れるのを大いに期待した。
提供されたのは、東京五輪に向け建設中の新国立競技場や現国立競技場も採用しているティフトン芝の苗。日常の芝刈りが欠かせないなど手間はかかるが相応に生育が旺盛で、わずか2カ月ほどで一面を芝生化できるという。藤本校長は「苗を提供いただいた日本サッカー協会や事前の準備に協力してくれた皆さん、そしてこのような天候の中でもご協力いただいた皆さんに改めて感謝申し上げたい。管理に要する肥料や機材を購入していただけることになり、まずは芝生化が無事完了できるよう苗の養生に精いっぱい努力したい」と語った。
JFAは2008年度から500万平方㍍の芝生化を掲げる同事業を展開していて、2016年度までに全国369カ所で139万2300平方㍍相当分の提供実績を挙げている。県内の学校で苗が提供された前例はなく、本州最南端の潮岬中が同プロジェクトによる芝生化第一号になった。
(2017年6月27日付紙面より)
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親子参加型講座に16組 (新宮市 )
児童虐待防止を目的として組織している子育てあんしんネットしんぐうは23日、新宮市佐野のくろしお児童館で「親子で楽しもう『音楽療法♪』」を開いた。社会福祉法人美熊野福祉会の音楽療法士、橋上慶一さんらが講師を務め、親子16組が音楽に合わせて触れ合った。
ピアノの演奏に合わせてあいさつをしたり子どもたちの名前を呼んだりすると、子どもたちも返事。音楽とともに会場内を歩き回った他、軽い素材でできた円形の布の遊具「パラバルーン」を取り入れるなど、さまざまな遊びに子どもたちは興味津々の様子だった。
2歳の萌香(ほのか)ちゃんと参加した同市蜂伏の田村知穂さんは「楽しいです。なかなか人と触れ合ったりする機会はなく、成長を確認できる場になります。あまり人見知りをしないので、子どもも楽しんでいるよう。このような機会がたくさんあれば、積極的に参加したい」。
子育てあんしんネットしんぐうの川嶋ひとみさんは「今回の音楽療法は初の試み。親子で楽しく交流を持ってもらえれば」と話していた。
(2017年6月27日付紙面より)
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東牟婁支部学童部C級大会
全国高校野球和歌山大会
土砂崩れで168号通行止め
熊野地方は21日、梅雨前線を伴う低気圧の影響で未明から大雨となった。気象庁によると古座川町西川の降り始めから同日正午までの雨量は6月の24時間の観測史上最大の429㍉、新宮で366㍉を記録した。全域に大雨洪水波浪警報が発令され、午前9時5分には新宮市、那智勝浦町、太地町、古座川町、串本町に土砂災害警戒情報が出された。
新宮市高田の相賀交差点先の国道168号で同日午前9時すぎに土砂崩れがあり、大きな岩が道路をふさいだ。新宮建設部によると国道を全面通行止めとし、復旧の見込みはたっていない。
同市は土砂災害警戒情報に伴い、同日午前10時50分に避難準備・高齢者避難開始を発令し、市内21カ所に避難所を開設。災害本部を立ち上げた。市内では井の沢地区や橋本のイオン新宮店前、三輪崎の国道42号などで道路が冠水した。
那智勝浦町では太田川が氾濫危険水位を超えたため、太田地区全域に避難勧告が出された。太田小学校へは5人が避難。同町消防団婦人部の杉浦満紀さん(44)は「紀伊半島大水害以来、ここまでの水は初めて。収穫前のナスやトウモロコシが台無し」と話していた。市野々小学校には14人が避難した。
交通網にも乱れが出た。JRきのくに線は午前10時35分現在、新宮駅から白浜駅間の運転を見合わせている。
議会にも影響が出た。新宮市と古座川町では6月定例町議会の一般質問が開かれていたが、警報の発令により、日程を翌日に延期した。
(2017年6月22日付紙面より)
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岩渕区、構造など確かめる (串本町 )
串本町の岩渕区(山本進区長)は20日、JR西日本田辺保線区古座管理室横に設けられた津波避難場所の見学会を開き、区民16人が構造や利用方法を確かめるなどした。
岩渕区はほぼ全域が県公表の津波浸水想定区域に含まれ、有事に備えて旧護国神社跡(海抜21㍍超)を津波緊急避難場所に位置付けている。線路(=軌道敷)は立ち入りができないため、線路より北側の区民は岩渕踏切や火伏橋(=陸橋)を経由して目指す形になるが、特にJR古座駅周辺は迂回(うかい)を強いられるため同区は約3年前に同管理室へ陳情し一次避難場所提供の協力を得ている。
この日見学した新しい建物は耐震性が確保された鉄骨造りの2階建て施設で、屋上が津波緊急避難場所になっている。立地の海抜は4㍍強で屋上は地面から約7㍍の高さ。県が南海トラフ巨大地震を想定して公表している津波災害警戒区域指定における立地の基準水位(=津波がかぶる高さ)は1・2㍍(南側)~2・1㍍(北側)で、この想定を着実にクリアする条件が整っている。
従来は同管理室と田辺電気区古座電気管理室の事務所が収まる建物を一次避難場所とする内容で申し合わせていたが、職員がいる日中のみという時間的制約もあった。新しい建物の階段入口に扉はなく、見学会に参加した区民には構造の紹介と併せて屋上に出る扉の開錠方法も伝えられた。
有事に限り昼夜を問わず利用できる点が従来と比べた時の進展で、山本区長(75)は「今まで日中だけだったところを24時間使わせていただけるようになり、とてもありがたい」と喜び、見学会に立ち会った上屋敷良広・古座管理室長に感謝していた。
(2017年6月22日付紙面より)
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2017年進学相談会 (新宮市 )
新宮市井の沢の新宮ユーアイホテルで20日、「2017年進学相談会」(栄美通信主催)が開催された。三重県立木本高校から串本古座高校までの高校3年生を中心に、1~2年生や保護者が大勢来場し和歌山や大阪、名古屋などから参加した70校のブースで担当者から話を聞いた。
体験入学などの機会が少ない熊野地方の学生らに学校と自由に対話し、進学への視野を広げる機会として開いている。直接の参加以外にもパンフレットでの参加が40校あった。来場者らは自分が進学を希望する学校や興味のある学校のブースを回り、担当者の話に真剣に耳を傾けていた。
栄美通信大阪支社営業部の上村和也課長は「大学と接触して話を聞いてほしいと、各大学でオープンキャンパスが数多く開催されています。しかし、この地方からはなかなか行くことができないので、このような機会を設けています。学校も増えているので聞き比べて、進学する学校選びに役立ててほしいです」と話していた。
次回は9月19日(火)午後3時30分~6時、新宮ユーアイホテルで進学相談会を開く。
(2017年6月22日付紙面より)
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健人大学6月講座 (新宮市 )
新宮市教育委員会は20日、市福祉センターで健人大学6月講座を開いた。海の熊野地名研究会の若林春次副会長が「新宮市街の消えゆく地名」と題し、来場者約150人に地名の歴史を語った。
「新宮には古くから伝統的な由緒ある地名が多くあった」と若林さん。市民がよく口にする地名には公式的に存在しないものがたくさんあり、行政地名ではなく通称地名として日常生活で使われている。新宮の地名は、平成期に施行された住居表示法によって消えたものが多いという。
新宮の地名は、1619(元和5)年にこの地に着任した水野重仲が行った町割りが基盤になっている。明治には廃城令が発令されて新宮城下の町名も影が薄まり、1886(明治19)年に23町村を合わせて新宮町となった。
昭和には政府が行政事務の効率化のため合併を推進し、1957(昭和32)年に市内の区画整理で元町、大王地、分新道などの町名を廃止し、新たに大橋通り、新町が生まれた。平成になって政府は「合併特例法」の優遇措置を打ち出した。新宮市もこれを機に、2005(平成17)年10月に熊野川町と合併した。
若林さんは消えた地名の由来をいくつか紹介し、「新宮市でも多くの地名が消えたが、比較的伝統ある地名が大切にされてきたのはせめてもの救い。地名の研究者も増えた。特に災害を警告する地名は子孫に伝えていくことが大切だ」と話した。
(2017年6月22日付紙面より)
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新高弓道部OB会「第5回百射会」
もみじ会6月ゴルフコンペ
横綱・日馬富士関ら伊勢ヶ濱部屋の力士が18日、来年創建2050年を迎える田辺市本宮町の熊野本宮大社に手形を奉納し、来場所からの活躍を誓った。横綱は「美しい自然の中にある神社を気持ち良く参拝させていただきました。名古屋場所に向けてパワーをもらいました」と話した。
同社の崇敬者の紹介で、伊勢ヶ濱部屋の親方(元横綱・旭富士)、日馬富士関、大関・照ノ富士関、安美錦関が正式参拝した。3力士のほか、宝富士関、誉富士関、照強関と同部屋の10両以上の力士の手形を押した板(縦30㌢、横180㌢)を奉納した。
部屋に対し、お札、勝守(かちまもり)、挑花などを贈呈した九鬼家隆宮司は「熊野は悩み、立ち止まった時に自分を見つめ直す場所といわれています。これからの部屋の発展、相撲業界の発展を祈ります」とあいさつ。親方は「みんなで夏場所に向けて一日一日いい相撲をとっていければ」と話した。
同社には大勢の見物人が訪れ、力士らは気さくに記念撮影に応じていた。一行は参拝の後、白浜町の特別養護老人ホームを慰問した。
一行と歓談した九鬼宮司によると、横綱は熊野について詳しく、「熊野古道を歩いてみたい」と話していたという。「いつも身に着けていたい」と個人的にも「勝守」を入手した。
九鬼宮司は「現役の横綱に参拝していただき、来年のご創建2050年を迎えるにあたり力を頂いた。来場所はぜひ優勝していただきたい」と話した。
(2017年6月20日付紙面より)
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休耕田にヒマワリの種まく (熊野川フラワーツーリズム協 )
熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会(下阪殖保会長)は18日、新宮市熊野川町西敷屋の休耕田にヒマワリの種をまいた。町内4地区、約4㌶の土地に約25万~40万本分をまく予定。9月10日(日)には「ひまわりまつり」を予定しており、下阪会長は「花の咲く町になってくれれば」と話していた。
同協議会は2011年9月の紀伊半島大水害で被災した町を花の名所にして元気づけようと、休耕田や耕作放棄地に種をまいている。この日は会員と地域住民らが参加。縄に付いた目印を頼りに手作業でまいたり、種まき機を使ったりしながら協力して取り組んだ。
西敷屋在住で協議会会員の辛嶋彰さん(76)は「この地区は特に高齢化が進み、休耕田が増えています。維持していくには活性化につながる花作りなどをしなければ集まる機会も少ない。できる限り、続けていきたいです」。
土地の所有者の向井地數廣さん(85)は「昨年はきれいでみんなが褒めてくれた。盆の時期に見られるようにと今年はまく時期をずらしました。きれいに咲いてくれれば」。種をまいた70代の地元の女性は「花が咲くときれいだった。植えるだけでなく初めから手伝うことができればいいんですけれど…。男性たちが大変だと思います」とほほ笑んだ。
熊野川行政局の山本茂博・住民生活課長(56)は「大変でしたが地元の人も一生懸命で、事務局としても地元のことには協力したいです。花が咲くのが楽しみ。今後とも地域の人たちと一緒に頑張って熊野川町を元気にしたい」。
下阪会長は「時々種があれば欲しいという人もいる。また、種を使ってと送ってくれる人もいます。県外からも問い合わせがあるよう。今年もひまわりまつりを大々的にやりたいです」と語った。
7月9日(日)午前9時ごろからは平野地区での種まきボランティアを募集しており、協力を呼び掛けている。
(2017年6月20日付紙面より)
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串本町有田にあるJR紀伊有田駅で5日から14日まで、「紀の国トレイナート2017」関係の作品制作があった。昨年に続き和歌山市在住のアーティスト・画家まつおさん(30)が作品を描き込み、一段とにぎやかさが増した。
この制作は同トレイナートの一企画『駅舎アート』の一環。画家まつおさんは昨年初参加したアーティストで、『え、こんなところにこんな駅?』と題して同駅における作品制作を担当している。
イベントは毎年秋に開かれているが、画家まつおさんはその時期が多忙なため今回は一足早く作品制作に取り組んだ。駅舎線路側の壁面をキャンバスにし、高さ約1・9㍍、幅約3・6㍍の新作を水性ペンキで描き込み。14日に完成させ「串本の海の中」と名付けた。
画家まつおさんは3月から始まった串本海中公園水族館と紀の国トレイナート実行委員会による企画展「海をかりる展」(同館内で実施中)の序盤の展示を担当。その時に串本の海を自身の目でじかに確かめ、後に野村恵一館長からシュノーケリング観察によるサンゴの紹介も受けた。新作はその成果を投影し感謝する思いで描いたという。
持ち味とする規則正しい曲線や円の表現とサンゴの描写で串本の海を形作り、アオリイカやトビウオ、ナマコやウミガメ、セミエビや各種熱帯魚など実際にいる生き物を描き加えた。
新作とは別に、昨年作にもサンゴを重ね描いて串本の海らしさを強めた。制作中は自身の知り合いと下校中の串本西小児童が訪ねてくれたそうで、子どもが自分の絵を見て魚の名前を言い当ててくれるのがうれしかったという。制作後も作品を楽しんでもらえるよう、子どもに好評のオリジナルキャラクター『まるぞう』を随所に描き足し、「串本の海と子どもをもっと身近にする作品になった」と仕上がりを振り返る。
今年の制作はひと段落したが、「トレイナートが続く限りこの作品を発展させたい」と画家まつおさん。「この作品はきれいだけで終わらせたくない。紀伊有田駅へ来たらこの辺りのことが一通り知れる。そんなエンターテイメント性を出していきたい」と語った。
14日現在、同トレイナート2017の日程や詳細な内容は未発表。紀伊有田駅については一足早く今年の作品が完成し、画家まつおさんは「自分はいないけれど、多くの皆さんに鑑賞してもらい楽しんでもらえれば」と期待した。
(2017年6月20日付紙面より)
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三輪崎小学校でプール開き (新宮市 )
新宮市立三輪崎小学校(芝﨑勝善校長)で19日、プール開きがあった。6年生62人が1年ぶりの水の感触を楽しんだ。
プール掃除は9日に実施した。19日の同市の気温は午前9時の時点で27・5度、10時には29・6度を記録しており、太陽が輝く絶好のプール日和となった。
水着に着替えた児童らは準備体操でしっかりと体をほぐした。足を水につけ、頭から徐々にならしていき、水につかると「冷たい」「きゃー」と歓声が上がった。水の中で歩いたり、泳力を確認したり、児童らはうれしそうに取り組んでいた。
大野咲空君(11)は「水が冷たかった。時間が少なかったのと、プールが浅い」。川上颯心君(11)は「楽しかった。冷たさもちょうど良かったし、面白かった」と笑顔を見せていた。
(2017年6月20日付紙面より)
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第23回JA杯ソフトバレー大会
第36回紀南陸上競技選手権大会
第19回ツール・ド・熊野が開幕
熊野地方を舞台に繰り広げられる国際自転車レース「第19回TOUR・de・熊野(ツール・ド・くまの)」が1日、開幕した。国際自転車競技連合(UCI)登録チームによる国際ステージレース、実業団レース、黒潮ロードレースの3レースに約350人が参戦。4日(日)までの4日間にわたり、世界レベルの熱き戦いが繰り広げられる。
初日は、UCIタイムトライアルが新宮市の市田川沿いのコース(700㍍)で行われ、シモン・サジノック(アタッキ・チーム・グスト/スロベニア)が50秒95で優勝。2位はケイデン・グローヴス(セントジョージコンチネンタルCT/オーストラリア)、3位はジョン・アベラストゥリ・イザガ(チーム右京/日本)で、日本人トップは全体4位の中村龍太郎(イナーメ信濃山形)だった。
タイムトライアル終了後に場所を移して行われたオープニングセレモニーで、主催するNPO法人SPORTS PRODUCE熊野の理事長・角口賀敏(よしとし)実行委員長は「今年も国内、海外の選手、大会役員の皆さん、競技審判の皆さんをお迎えして大会を開催できますことを心より歓迎申し上げ、素晴らしい大会になりますよう期待しています」と歓迎と感謝。関係者と地元の人の協力があってこそ19回も続けられていると伝え、「さらに来年の20回大会に向けて皆さんにご理解、ご支援いただける大会に仕上げていきたいと思います」とあいさつ。
役員、来賓の祝辞などの後、参加選手を代表してキナンサイクリングチームの山本元喜選手が「われわれ選手一同は、日頃の練習の成果を十分に発揮し、正々堂々と戦い抜くことを誓います」と宣誓した。
2日目の2日は、同市熊野川町の赤木川清流コース。選手や関係者らによる、JR新宮駅から熊野川町まで(18㌔)のパレード走行の後、レース(114・1㌔)が行われた。3日(土)には熊野山岳コース(109・3㌔+パレード10㌔、熊野市、御浜町)、4日(日)には太地半島周回コース(100㌔、太地町)でレースが行われる。
(2017年6月3日付紙面より)
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豪華客船「飛鳥Ⅱ」(全長241㍍、5万142㌧)が2日、新宮市佐野の新宮港佐野3号岸壁に入港した。兵庫県の神戸港から乗船した観光客762人が熊野を巡った。同日午後5時ごろ、「奥熊野太鼓」などに見送られ神戸へ帰港する予定。
今回のクルーズ名は「神戸発着 初夏の熊野クルーズ」(2泊3日)。着岸後の午前9時から歓迎セレモニーがあり、田岡実千年市長は「ここ熊野の地は古来より日本人の魂の古里として多くの人々が訪れる聖地。今日一日、自然と歴史を堪能していただければ」。歓迎の花束を受け取った増山正巳船長は「天候を心配していましたが、穏やかな天気の良い中での入港になりました。短い時間ですが、精いっぱい楽しみたい」などとあいさつした。
(2017年6月3日付紙面より)
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県消防救助技術会で大健闘 (串本町消防本部 )
第46回県消防救助技術会(以下県大会)が1日に和歌山県消防学校であり、串本町消防本部(北地稔消防長)のほふく救出チームが優勝し全国消防救助技術大会(以下全国大会)、同じく引き揚げ救助チームが優勝し消防救助技術東近畿地区指導会(以下東近畿大会)の出場権をつかんだ。
前者は2008(平成20)年以来9年ぶり、後者は3年連続の出場。大健闘の結果で、同本部内外に喜びの輪が広がっている。
同本部では今年、男女問わず隊員27人が2月から自主練習、3月中旬以降は休日返上の訓練を重ねて体力、技術力、精神力を鍛錬。その成果を先月8日の同本部内選考会で発揮し、引き揚げ救助1チーム5人、ほふく救出3チーム7人(要救助者は3チーム兼任)、はしご登はん1人の計13人が同本部代表となり県大会に挑んだ。
ほふく救出の部には19チームが出場。同本部の岡地光介消防士・田代和之消防士・川端凌消防士組がタイム39秒78で1位になり、白椿晃也副士長・塩地一馬副士長・田代和之消防士組が3位、寺本和幸消防士・筒井裕太消防士・田代和之消防士組が7位といずれも入賞する好成績を出した。
全国大会出場権は1位のみに与えられる栄誉。川端消防士(22)は「先輩方に訓練を見ていただき、当日もみんなが応援してくれたおかげで出せた結果だと感謝している。全国で県代表として恥じない訓練成果を発揮し、1位になれるよう今後も頑張りたい」と語った。
引き揚げ救助の部には10チームが出場。同本部の城貴大副士長・峯園敦士副士長・髙井健太副士長・小西淳太消防士・矢野敬士長組はタイム77秒72で1位になった。
一昨年、昨年は2位で今年は1位。昨年は若干のメンバー変更があったが、今年は昨年と同じメンバーで挑戦した。矢野士長(34)は「2位以上に入って次のステップに進むことを想定したので、優勝より目標を達成できたことがうれしい。同じメンバーで長くできているのがチームの強みだが、やれるのも今年が最後。東近畿までにタイムをあと4、5秒縮め、全国を目指せるよう頑張りたい」と語った。
会場で隊員の挑戦を見届けた北地消防長は「体力、気力の限界に近い訓練を続けた結果であり、よくやってくれたと感動している。訓練を支えた家族と他の署員にも感謝申し上げたい。引き揚げ救助チームは東近畿も勝ち抜きほふく救出チームとそろって全国で頑張ってほしい。両チームには県代表として恥じない競技を期待している」と喜んだ。
はしご登はんは結果が振るわず入賞を逃したという。全国大会は8月23日(水)に宮城県総合運動公園、東近畿大会は7月27日(木)に京都市消防活動総合センターで開かれる。
(2017年6月3日付紙面より)
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道の駅たいじ直売所 (太地漁協 )
太地町の「道の駅たいじ」の建設が、8月中のオープンを目標に進んでいる。太地漁協組合はこれに先駆け、直売所に野菜や惣菜などを出品する地域の個人出品者を募集している。9日(金)に町公民館で午後3時と7時に説明会を開く。
地域活性化を目的に募集を行う。直売所は鹿児島県日置市の地域物産販売所「江口蓬莱館」をモデルにする計画。同市ではお年寄りが生産物の販売を励みに農業に関わることで元気になり、休耕地も無くなったという。森浦湾の「鯨の海構想」と併せ、道の駅を拠点に誘客を図る。
直売所では、地元農産物や水産物、惣菜、土産物を取り扱う。近隣農家は無農薬栽培が多いため、安全安心を売りにできるという。町内ではすでに個人農家らに声を掛け、5、6人が出品の意志を示している。新宮・東牟婁地域を範囲に呼び掛ける。
太地漁協の貝良文参事は「自分たちが趣味で作った物を販売し、地域が元気になれば。興味のある人は気軽に来てほしい」と話した。
問い合わせは太地漁業協同組合の担当者、貝さんと山本さん(電話0735・59・2340)まで。
(2017年6月3日付紙面より)
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駅前の熊交社屋1階へ (新宮市観光協 )
新宮市観光協会(丹羽生会長)は5月30日、同市井の沢の新宮商工会議所で総会を開き、本年度事業計画などを決めた。丹羽会長は来年1月に事務所をJR新宮駅前の熊野交通本社社屋1階に移転すると報告した。
「紀伊山地の霊場と参詣道」が世界遺産に登録された平成16年にJR新宮駅構内に事務所を設置。近年増加している外国人観光客への対応や、レンタル自転車の増備などを目的に移転を決めた。広さは現在の約3倍の114平方㍍(客スペース64平方㍍、業務スペース50平方㍍)になる。
熊野交通は、老朽化とともに耐震強度が不足している築69年の現社屋を解体し、7月下旬から新築工事に着手する。12月末の完成予定。
そのほか、総会で決まった本年度事業は▽女性のための夜のガイドマップ作成▽レンタサイクル事業の拡充とサイクルマップの作成▽外国人向け観光パンフレット等ツール作成―など。本年度予算は2214万9000円(前年度比78万1000円減)。
世界遺産・熊野川の濁水解消を目指している協会は先日、上流のダムを視察。丹羽会長は「想像を絶する悲惨な状況でした」と述べ、協会内に特別委員会を立ち上げ、取り組みを強化すると報告した。
総会前には観光功労者として熊野交通の西瀬憲宏さん(41)を表彰。西瀬さんは「受賞を励みとしてこれからも文化あふれる新宮のイメージアップのため精進してまいります」と謝辞を述べた。
会員の隅地洋さんが、現在進められている文化複合施設計画は、文化観光拠点としての機能が埋没していると指摘し、計画見直しを求める提言書を協会に提出した。理事会で対応を検討する。
提言書では、「今さらという声もあるかと思いますが、平成32年度完成優先より、今だからこそリセットし、限られた財源で地域のためになる文化複合施設の最適な在り方をさまざまな角度から検討し、知恵を絞るときではないでしょうか」と訴えている。
(2017年6月1日付紙面より)
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納税協会と納税貯蓄組合総会 (新宮市 )
社団法人新宮納税協会(西義弘会長)の「第7回定時総会」と新宮納税貯蓄組合連合会(島野勝会長)の「第58回定時総会」が5月30日、新宮市新町の「かわゐ」で開かれた。それぞれ平成28年度の事業と決算が報告され、承認された。
納税協会総会で西会長は出席者らに感謝を述べ、先行き不透明な状況の中、昨年度の事業がおおむね計画通りに遂行できたとあいさつ。「今後も税務当局の指導、関係機関との連携の下、健全な納税者の公益を担う団体として事業活動を展開していく」と呼び掛けた。
昨年度事業として税務行政の円滑な執行に寄与する事業として、税務指導や相談、説明会や講演会、会報誌の配布、関係機関と協力したPR活動などを報告。本年度も税務指導や税務相談、講演会、説明会、セミナー、研修会、簿記教室、租税教室、税務広報などを実施していく。
納貯組合連合会総会では島野会長は毎年管内の中学生から募っている税の作文に関して質的な向上が目覚しいと述べた。税の啓蒙活動は昨年度の「消費税完納推進」と「e―Tax及びダイレクト納付普及定着」の宣言式に触れ「納税協会と共に納税道義の高揚を図るため、これからも引き続き啓発活動に尽力したい」とあいさつ。
本年度事業では国税・地方税の期限内納税を一層推進し、正しい税知識の普及、納税道義の高揚を図るため、協力団体と協調して地域に密着した広報活動を積極的に展開する方針。「納税協会との一体運営の一層の推進」「期限内納税の推進とe―Taxの普及定着」「中学生の税についての作文募集・表彰活動」「女性部の活動」を重点施策としている。
来賓の土江稔生・新宮税務署長は活動に関し「会員相互の連携が非常に強固で、会として一体感が醸成されている。会や部会がお互いの気持ちを忖度(そんたく)しながら活動し、地域に根ざした活動がされている」と敬意を表した。消費税率引き上げと軽減税率に触れ「円滑に制度導入定着が図れるよう、協会、組合や関係民間団体、県や市町村との連携を深め、秋ごろには説明会を各市町村などで開催する予定にしている」と協力を求めた。児玉征也・東牟婁振興局長、田岡実千年・新宮市長が祝辞を述べた。
(2017年6月1日付紙面より)
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串本ロイヤルで総代会開く (串本町商工会 )
串本町商工会(須賀節夫会長、会員679人)の平成29年度通常総代会が5月28日、串本ロイヤルホテルで開かれた。
新串本町の設立から3年後の平成20年4月、旧串本町と旧古座町の両商工会合併により誕生した現串本町商工会。本所に機能を集約するなど合理化を図り、会員満足運動の一端で小規模事業経営支援にいっそうの力を入れるなどしながら本年度、10年目の節目を迎えている。
開会にあたり須賀会長は小規模事業経営支援、とりわけ伴走型小規模事業者支援推進事業(通称・伴走型補助金)の積極活用を促すとともに、会員の年次減衰2ケタ台の推移が前年度は1ケタ台(マイナス8件)にとどまったことに触れ本年度は純増を目指して協力を要請。小さなことでも商工会を利用し、商工会が発信する諸制度を活用する会員であってほしいといった期待と併せて、次年度は総代選挙の年にあたり会長職の立候補や推薦を進めるよう出席した総代に求めた。
続く議事では堀周雄さんを議長に立て、前年度の本会、青年部、女性部、串本リリースタンプ会の各事業報告と決算、本年度の事業計画と予算を審議し、承認した。役員改選はなし。事業計画では小規模事業者経営支援のいっそうの強化を意識するとともに、新規の取り組みとして▽地域資源を生かした販売促進事業として販売ツール(ニッポンセレクト.com)を活用した全国発信▽高速道路建設関係者を対象にした事業の推進▽在日トルコ商工会議所との連携―などに臨むとした。
総代会後は懇親会も開かれ、町や県議会、町議会や各金融機関の各来賓も列席した。代表して田嶋勝正町長は、高速関係で本年度から用地買収と併せて部分的に工事が始まり7年後に完成する見込みを伝え、その間に工事関係者と地域経済をいかに結びつけるかで商工会と共に力を入れたいとあいさつ。前芝雅嗣県議会議員は商工会の重要性を唱え「須賀会長を筆頭に経済発展と地域振興に尽力してほしい」と会員や職員に期待した。
(2017年6月1日付紙面より)
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太地町主催でHUG
太地町は5月29日、町公民館で「避難所運営に係る検討会」を開いた。町民10人が出席し、避難所運営ゲーム(通称HUG)に取り組んだ。
HUGは静岡県が開発した避難所の運営を学ぶゲームで「避難所」「運営」「ゲーム」の頭文字を取って名付けられた。想定される状況や出来事が書かれたカードに従い、さまざまな事情が書かれた避難者に見立てたカードを避難所の平面図に適切に配置することで、避難所運営を模擬体験する。
同町は1月に県主導でHUGを実施した。その時、参加者から「より実践的な訓練になるのでは」との声があったことから、初めて町主催で取り組むことになった。今後も定期的に取り組み、太地中学校生徒にも経験してもらえたらとしている。
今回は太地小学校と太地こども園を舞台に、2月の平日午前11時にマグニチュード8・0の大地震が発生し、午後4時から11時の間の避難所運営を想定。電気、ガス、水道は止まり、午後から雨が強まる中、校庭に100人の避難者が詰め掛けた状況を模擬体験した。
進行は町総務課防災係の職員が務めた。ゲーム概要を説明した後、参加者のリーダーを決め、次々に提出される避難者カードを状況に合わせてさばいていった。ゲーム終了後は結果をもとに避難時における小学校の部屋割りを検討した。
(2017年6月1日付紙面より)
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和歌山陸上競技協会
春季近畿地区高校軟式野球県予選