ニュースアーカイブ|ARCHIVES
アーカイブ検索で表示されるグレーのリンクのない記事については、熊野新聞紙面をご覧ください。
ご購読のお申し込み
過去2年分の熊野新聞は、
SHIMBUN ONLiNE
でご購読頂けます。
新聞オンライン(電子新聞)
カレンダー検索:105件の記事がありました
【検索ステータス】 
2022年12月27日
1 夢に向かって全力で
 中日・野中投手が練習訪問  (新宮市出身 )

 新宮市出身でプロ野球中日ドラゴンズに育成ドラフト2位で入団した野中天翔(てんと)投手(17)=秋田・ノースアジア大明桜高=が25日、市立光洋中学校グラウンドを訪れ、自身が育った少年野球チーム「みさきストロングス」(和田寛代表)の練習を見守った。

 野中投手は最速146㌔のストレートをはじめスライダーやカーブ、カットボール、チェンジアップなど、多彩な変化球を武器に投げ込む左腕。光洋中卒業後、明桜高に進学。3年生ではエースとして活躍し、秋田県大会で春準優勝、夏ベスト4の成績を残した。

 みさきストロングスは2001年10月1日に設立。野中投手は小学1年生で入部し野球人生をスタートさせ、6年生までプレーした。

 この日、訪問した野中投手は指導者らと握手を交わして感謝と決意を伝え、入団や近況を報告。キャッチボールや守備などに取り組む後輩たちの練習に温かいまなざしを向けていた。

 左東将吾主将(12)は「野中投手を間近で見て体が大きくかっこいいと思いました。チームの先輩がプロ野球選手というのは自慢でもあり夢がある。これからの活躍を応援し、自分も目標を持って野球を続けていきたい」。

 野中投手は「選手たちの練習する姿に自分を重ねました。野球を始めチームで過ごした6年間は原点であり、技術や精神面でも大きく変えてくれた。子どもたちには夢に向かって全力で取り組み、諦めない気持ちを養ってもらえれば」と話していた。

 26日には新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長を表敬訪問。田岡市長から「私たちにとっても大きな誇り。一日も早い支配下登録を目指してもらい、1軍で活躍する姿を楽しみにしています」と激励を受けた。

(2022年12月27日付紙面より)

みさきストロングスの練習を訪問した野中天翔投手(後列中央)=25日、新宮市立光洋中学校グラウンド
田岡実千年市長(左)を表敬訪問した=26日、新宮市役所
2022年12月27日
2 ガーネット見つけて歓喜
 冬休み特別イベント実施  (南紀熊野ジオパーク )

 南紀熊野ジオパークセンターの冬休み特別イベント「宝石のガーネットを探してみよう」が24日にあり、小学生10人やその家族が挑戦した。

 このイベントは、高池の虫喰岩(むしくいいわ)などを形作る岩(通称・宇津木石)を砕いて得た砂の中からガーネットを見つけ出す内容。今回は小中学生(小学生は保護者同伴が条件)を対象にし、新型コロナウイルスなど感染症対策として午前と午後の2回、定員を各6人として実施した。

 当日は同センター研究員の本郷宙軌さんが講師を担当し、この砂が元々は宇津木石だったことやガーネット以外に水晶や黒雲母も含まれていることを紹介し、赤いガーネットの粒を見つけ出す方法を伝えて後押しした。

 午前の部は小学生5人とその家族が一丸で挑戦。含まれているガーネットの粒は0・5㍉にも満たない大きさで、色の違いを頼りに赤い砂粒を探し出して本郷さんと一緒に虫眼鏡や顕微鏡で観察し、ガーネットと分かると歓喜して持ち帰り用の小さな容器に移し取った。

 新宮市から参加した川嶋美羽さん(4年)は今回が初挑戦で三つ見つけることができたそうで「ずーっとじっくり見ていたら赤いので分かった。見つけたときはとてもうれしかった」と話した。

 本郷さんは「とても小さいけれど私たちの身近な所にも宝石があることから地質への興味を広げ、その延長で南紀熊野ジオパークに関心を持ってもらえたら」と子どもや家族の今後に期待した。

(2022年12月27日付紙面より)

宇津木石から得た砂の中のガーネットを探す子どもら=24日、南紀熊野ジオパークセンター
2022年12月27日
3 県や町と連携し災害に備えを
 韓国総領事館副領事らが県内を視察  (和歌山県 )

 李昌熙(イ・チャンヒ)・駐大阪大韓民国総領事館副領事らは20日、那智勝浦町を訪れ、同町市野々の和歌山県土砂災害啓発センターなどを視察した。2011年の紀伊半島大水害や、防災に対する県・自治体の取り組みなどを確認した。

 和歌山県在住の大韓民国民の保護のため、県内自治体との意見交換などを目的として来町。李副領事と曺容碩(チョ・ヨンソク)責任官、尹在吉(ユン・ジェギル)責任官の3人が2泊3日の日程で、同センターや那智勝浦町役場、那智山、串本町役場、南紀熊野ジオパークセンター、橋杭岩などを訪問した。

 啓発センターでは、日本各地で発生した災害や、11年の紀伊半島大水害の概要や当時の様子、砂防えん堤などについて職員が解説。3人は真剣な表情で説明を聞き、質問するなどしていた。

 現在、県内には1844人の韓国人が在住(22年6月末時点)しており、コロナ禍以前の2018年には、年間3万5820人が県内で宿泊している。

 今回の視察を経て、訪問団は「紀伊半島大水害による和歌山県の被害状況を写真や映像を通して目の当たりにすることで、当時の深刻さを肌で感じることができた。 また、県土砂災害啓発センターをはじめ、各団体が実施している防災教育や防災訓練、避難設備の構築状況など、南海トラフ地震に備えたあらゆる対応体制を拝見しながら、住民の被害を最小限に押さえるために万全を期していると感じました」と感想。

 領事館として、在住または旅行などで県内を訪れた韓国民の命を守るために、災害発生時に備えて毎年防災訓練を実施しており、また、韓国関連機関の緊急連絡網を構築するだけでなく、ホームページなどを利用したリアルタイムでの情報発信に努めているとし「今後災害が発生した際には『国家対国家』の観点ではなく、『救護者』の観点に立った迅速な救助活動が必要であるとの認識の下、今回訪問した和歌山県の災害対策機関と積極的に協力し合いながら韓国人の身元確認、親族への連絡、帰国支援などの活動を進めていきたい」と話していた。

(2022年12月27日付紙面より)

砂防えん堤の仕組みなどについて説明を受ける李昌熙・駐大阪大韓民国総領事館副領事ら=20日、那智勝浦町市野々の県土砂災害啓発センター
2022年12月27日
4 純真な子ども手作りの絵馬
 飛鳥神社で奉納奉告祭営む  (太地町 )

 過疎地域神社活性化推進委員会、太地町赤十字奉仕団(和田千明委員長)、太地町地域連絡協議会(法花真左美会長)は24日、同町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)で、8月末に作成した来年の干支(えと)「兎(うさぎ)」とクジラ、イルカが元気いっぱい描かれた大絵馬の奉納奉告祭を営んだ。子どもたちや関係者など15人が参列し、絵馬の奉納と設置を祝った。髙橋宮司は「お子さまが一生懸命描いた絵馬。皆さんも1年間たくさんの方に見ていただけるように、お友達にも声をかけてあげてください。また、関係者の皆さまも、子どもたちの純真なパワーが頂けますように、お誘い合わせの上、ご参拝いただければありがたいです」と呼びかけた。

 大絵馬作りは「地域活性化」「子どもたちの思い出づくり」「郷土愛の育くみ」を目的に2020年から始まった。

 大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。今回も同町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の5歳から11歳までの子どもたち10人が自由な発想で描いた。

 神事では髙橋宮司が祝詞を奏上し、子どもたちや関係者が玉串をささげた。最後は大絵馬の除幕が行われ、子どもたちには、自由帳やクーピーなどのお土産が配られた。

 町立太地小学校5年の塩﨑心温(こはる)さんは「改めて見ると、とてもきれい。神社の前を通った際は、友達と一緒に大絵馬を見に来たいと思う。来年も参加したいです」と笑顔。

 土長さんは「神社にあってこその大絵馬だと思う。神社からのパワーも頂くと同時に、子どもたちの絵馬のパワーも神社にお返しできているのでは。元気いっぱいの絵馬なので、飛躍の年としても良いのではなと思います」と述べた。

 法花会長は「すてきな絵馬が完成して良かった。来年は素晴らしい一年になることを祈っております」と語った。

 和田委員長は「今年で3回目になったが、コロナ禍も3年間続いた。そんな中、子どもたちの協力で絵馬の奉納ができたことをうれしく思う。コロナの影響に負けることなく、地域での活動や学校生活に躍進してほしい。子どもたちがふるさとを離れても、大絵馬によって、ふるさとを思い出すきっかけになっていただけたら」と話していた。

(2022年12月27日付紙面より)

元気いっぱいの大絵馬が奉納・設置された=24日、太地町の飛鳥神社
神事が営まれた
2022年12月27日
5 西野菜穂さん奨励賞に入賞  本年度POPコンクールで  (中高生読書まつり )
2022年12月27日
6 カレンダーの収益贈る  富弘美術館を囲む会が寄付  (新宮市 )
2022年12月27日
7 また一緒に過ごそうね  赤十字奉仕団が紀南学園に寄贈  (新宮市 )
2022年12月27日
8 「子どもたちの幸せのために」  林瑞季さんが寄付金渡す  (新宮市 )
2022年12月27日
9 ジャンピングボード寄贈  株式会社果無が三里小へ  (田辺市本宮町 )
2022年12月27日
10 マジックショーやコンサート  くろしお児童館でクリスマス会  (新宮市 )
2022年12月27日
11 バザー通じて善意の寄付  チャリティ・ミュージックソンで呼びかけ  (和歌山放送ラジオ )
2022年12月27日
12 選挙の自由と公正を  紀宝町議選違反取締本部  (紀宝署 )
2022年12月27日
13 ビンゴゲームで盛り上がる  今年最後の「カフェいっぷく亭」  (紀宝町 )
2022年12月27日
14 冬休みの宿題などに取り組む  ウインタースクール始まる  (紀宝町 )
2022年12月27日
15 「一人じゃないよ」と声かけて  教職員ら対象に人権講演会  (紀宝町 )
2022年12月27日
16 お悔やみ情報
  
2022年12月25日
17 廃部危機乗り越え昇級
 新宮高校合気道部  

 「質実剛健」「文武両道」を校訓・校是に掲げる県立新宮高校(東啓史校長)。同校合気道部(髙須崇顧問、上地翔真部長)ではこのほど、廃部の危機を乗り越えて1年生部員5人が晴れて全員そろって5級に昇級した。

 新宮市は、西牟婁郡西ノ谷村(現田辺市)生まれの合気道の創始者・植芝盛平の命を受けて建設された熊野塾道場がある、合気道の聖地の一つ。

 そんな環境も背景の一つに、同校合気道部は1960年に産声を上げた。以降60年以上にわたり、「和合」「万有愛護」など植芝翁の教えを継承し、代々にわたり、心身の鍛錬に努めてきた。

 そんな同部だが、今年の3月に廃部の危機を迎える。3年生の卒業により部員が消失。「あわや廃部か」と関係者やOBらが肩を落とす中、4月に1年生5人が入部。先輩部員からの指導が受けられない中においても、同部OB会の鈴木正師範や紀子シュタイナーさん、玉置温之(はるゆき)さんらの指導と温かいまなざしを受け、切磋琢磨(せっさたくま)し合い稽古を積み重ねてきた。

 昇級審査は今月20日、同校で行われ、紀州熊野合気会の庵野素岐会長が審査。緊張感が漂う中でも5人は日頃の練習の成果を発揮。見事合格を勝ち取った。

 発足当時に同部に席を置いていた玉置さんは「新型コロナの影響で練習もできない期間もあったができる範囲で真面目に一生懸命頑張ってくれた。これからも上を目指してほしい」と激励。

 髙須顧問は「指導いただいた皆さんには感謝しかない。切磋琢磨しながら頑張ってくれているので今後が楽しみです」。シュタイナーさんは「鈴木先生が一生懸命力を尽くしてくれた。合気道はヨーロッパでもとても盛ん。今後、海外の人とも練習する機会を持つことができれば」と話していた。

 上地部長は「何も知らない状態の自分たちを指導してくださった指導員やOBの方々には感謝の言葉しかない。一つでも上の級を取ることが、恩返しになると思っています」と笑顔。

 合気道の魅力について「体の動かし方などが他のスポーツとは違い、指導を受ける中で毎日新しい発見がある」と述べ「部員募集中です。女性の方も大歓迎です」と呼びかけた。

(2022年12月25日付紙面より)

1年生部員5人そろって昇級審査に合格=22日、新宮高校
2022年12月25日
18 クリスマスムード楽しむ
 マリア保「キャロリング」  (新宮市 )

 新宮市の保育所型認定こども園「マリア保育園」(三浦恒久園長、園児119人)は23日、3年ぶりの「キャロリング」を実施した。園児らはクラスごとに6施設を訪れて歌の披露などを行い、クリスマスムードを楽しんだ。

 キャロリングはクリスマスの喜びを分かち合おうと同園の恒例行事として行われていたが昨年、おととしは新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から中止となっていた。この日は、5歳児がはまのデイケアと社会福祉法人県福祉事業団東牟婁生活総合支援センター「えん」、3歳児が新宮市役所、2歳児が市保健センターを巡った。

 新宮病院には、4歳児26人が訪問した。園児たちは「おはようございます」と元気よくあいさつ。歌「私と小鳥と鈴と」を披露し、クリスマスカードを手渡すと、見守った職員らから大きな拍手が送られた。その後はベーカリーキッチントムトム新宮本店にも訪れ、カードを渡した。

(2022年12月25日付紙面より)

歌「私と小鳥と鈴と」を披露する園児=23日、新宮市の新宮病院
クリスマスカードを手渡した
2022年12月25日
19 甲子園出場が地域への恩返し
 センバツ21世紀枠東海地区候補表彰  (木本高校 )

 来年3月18日(土)に開幕する「第95回記念選抜高校野球大会」の21世紀枠、東海地区候補校に選ばれた県立木本高校が23日、東海地区高校野球連盟から表彰された。

 同校体育館で表彰式が行われ、表彰状と盾を受け取った榎本和真主将(2年)は「東海地区の候補に選ばれ、地域の方々も喜んでくれた。甲子園出場が恩返しだと思う。全員が甲子園に出る気持ちで練習しています」、久保尊副主将は「甲子園出場の目標もできたし、学校の友達も励ましてくれる。冬はハードな練習が増えてくるが、みんなで助け合って頑張りたい」と決意を述べた。

 初の東海地区推薦校に選ばれた木本は、過疎地でありながら地元出身の部員13人で、県内強豪校と互角に戦い秋季大会県ベスト4に進出したことや、140㌔近いストレートを誇る投手が2人いること、地元に愛されていることなどが高く評価された。

 21世紀枠の出場校は、木本を含む全国の候補9校から3校が選ばれ、1月27日(金)に発表される。

(2022年12月25日付紙面より)

賞状と盾を受け取った榎本和真主将(左から2人目)と久保尊副主将(同3人目)=23日、熊野市の県立木本高校
2022年12月25日
20 ブルービーチに無数のイルミ
 南紀くろしお商工会青年部  (那智勝浦町 )

 南紀くろしお商工会青年部(由谷恭兵部長)は23日から来年1月7日(土)までの間、那智勝浦町のブルービーチ那智(熊野体験博跡地)で2度目となる「NACHIKATSUブルービーチイルミネーション」を開催している。夜のビーチ周辺を無数の光が照らし、来場者の目を楽しませている。点灯時間は午後5時30分から10時まで。

 催しはコロナ禍の影響で町内のイベントの多くが中止になっていることを受け、落ち込んだ地域のにぎわいを取り戻すとともに、地域住民に楽しんでもらうことが目的で昨年からスタート。来場者も多く、好評を博していた。

 今年11月中旬から企画・協議し、15日から数日間かけて、部員やOBら約10人で設置。昨年の経験や失敗を踏まえ、作業を進めた。その中、強風で、イルミネーションが転倒し破損するアクシデントもあったという。

 会場では光のトンネルやクリスマスツリー型のイルミネーションに加え、今年から新たにパレスや手作りのフォトスポットを設置した。23日夜も多くの家族連れなどが訪れ、子どもたちは「こっちもきれい」「ここで写真撮って」と、喜ぶ姿が見られた。

 南沙余親睦委員長は「今年も時間のない中、みんなで頑張りました。今後も継続していけたら」。由谷部長は「少しずつ感染状況も落ち着きつつあるため、コロナが明けることを期待したい。皆さまにはイルミネーションで元気になって、新年を迎えていただけたら幸いです」と話していた。

 なお、大みそかはオールナイトで点灯するという。

(2022年12月25日付紙面より)

新設されたフォトスポットで撮影=23日夜、那智勝浦町のブルービーチ那智

夜のブルービーチ那智を明るく照らす
2022年12月25日
21 3人の美しい音色を堪能  松山地区でクリスマスコンサート  (新宮市 )
2022年12月25日
22 頂上からの眺めは最高!  太田小児童が八郎山へ  (那智勝浦町 )
2022年12月25日
23 読み聞かせの喜び感じる  太地中1年生が母校で  
2022年12月25日
24 生活・食品衛生優秀施設を表彰  管内で5事業者に伝達  (東牟婁振興局 )
2022年12月25日
25 高齢者宅を訪問し贈り物  高田地区福祉委員会  (新宮市 )
2022年12月25日
26 防災コンサートやゲーム  民児協がクリスマス会  (太地町 )
2022年12月25日
27 みんなで歌おう、踊ろう!  わかば保育園でクリスマス会  (那智勝浦町 )
2022年12月25日
28 親子で楽しい時間  子育てサロン「サンタさんと遊ぼう」  (新宮市 )
2022年12月25日
29 クリスマス楽しんで  はまゆう・こども園にお菓子贈呈  (第二なぎの木園 )
2022年12月25日
30 クリスマスツリー作る 子ども元気塾の科学工作教室 (紀宝町)
2022年12月25日
31 楽しくダンスパーティー  飯盛保でクリスマス会  (紀宝町 )
2022年12月25日
32 マジックに目輝かせる  子育てサロン「ふれんZOO」  (紀宝町 )
2022年12月25日
33 マイナカード申請受け付け中  17施設の移動支所でも実施  (紀宝町 )
2022年12月25日
34 お悔やみ情報
  
2022年12月16日
35 総合「力」持って進む年に 九鬼宮司が新年に向け一文字揮毫 (熊野本宮大社)

 「個々の力だけでなく、チーム力や総合力を持って、粘り強く力強く、皆さまと共に進んでいく年に」。田辺市本宮町の熊野本宮大社本殿で15日、恒例の一文字揮毫(きごう)があり、白装束にたすき姿の九鬼家隆宮司が渾身(こんしん)の「力」を書いた。

 新年への願いを込め九鬼宮司が書き始めて15年目を迎える。今年は主祭神である家津美御子大神(けつみみこのおおかみ)(素戔嗚尊〈すさのおのみこと〉)を祭る証誠殿前で行われた。

 縦横約3㍍の白い布を前に精神統一を図った九鬼宮司は、長さ1・3㍍の大筆で一気に書き上げた。「令和五年癸卯(みずのとう)」と記し、最後に朱印を押すと、見守っていた参拝者らから大きな拍手が起こった。

 前日に字を決定したという九鬼宮司は「日本を閉塞(へいそく)感が覆い、新型コロナウイルス感染症も押し問答が続く中、ワールドカップで見た『チームの力』は多くの世代の人々に元気と力を与えてくれた。来年は世界遺産登録20周年の年でもあり、飲食業や観光業など地域が一体となり、地域力を持って進んでいきたい。癸卯はさまざまな準備が完了し、新たに動き出す年を意味する。参詣者の皆さまが力を受け取り、気持ちを新たにそれぞれの目標を達成されることを願っている」と祈念した。

 大阪府から参拝した津田あゆこさんは「ちょうど仕事でチーム力を持って取り組んでいこうというタイミングだったこともあり、非常に感動した。背中を押され、勇気をもらった気持ち」と話す。

 書は年内に神門前に掲げる。同大社では大しめ縄と大絵馬のかけ替えや干支(えと)色紙などの縁起物制作といった迎春準備が着々と進んでおり、年内の「幸先詣(さいさきもうで)」で訪れた参拝者らへの授与も始まっているという。

(2022年12月16日付紙面より)

「力」の字を一気に書き上げた九鬼家隆宮司=15日、田辺市本宮町の熊野本宮大社
2022年12月16日
36 商材やロゴ活用など紹介中
 ロケット土産商談会始まる  (串本町 )

 串本町西向にある旧役場古座分庁舎で14日、「ロケット土産展示商談会(お土産品展示・受注・相談会)」が始まった。16日までの実施で、午前10時~午後4時に随時来場を受け付ける。

 この商談会は、串本町商工会と南紀串本観光協会主催、南紀くろしお商工会と那智勝浦観光機構後援。民間ロケット射場「スペースポート紀伊」からの打ち上げに向け開発や販売が進む商材やその足掛かりとなっている串本町や那智勝浦町のロケットロゴなどとの接点をつくる場として、串本ライセンス管理事務局(株式会社USPジャパン内)が主管となり計画した。

 今回は28社計56点の出展があり、ロケットロゴをあしらった菓子類の土産物からご当地グッズ、ロケットにちなんで開発した独自商材などがそろう。土産物関係の事業者やそのバイヤーが同事務局のスタッフや開発者の説明を受け、受注可能な商材については商談も進んでいるという。初日終盤には串本町議会の議員団9人も会場を視察。同事務局の新津研一さん(株式会社USPジャパン代表取締役)から現在の商材体制について説明を受け、「こんなに商品がそろっているとは知らなかった」と目を見張りながら一品一品を確かめるなどした。

 ロケットロゴを活用するなどして打ち上げの見物客との接点を自らつかみにかかる気持ちを高め、その裾野をさらに広げることがこの商談会実施の狙い。どのように開発を進めればよいかといった相談にも応じていて、きっかけとなるロケット「カイロス」の紹介や那智勝浦町側の公式見学場からの眺望に似たロケット「イプシロン」打ち上げの動画上映もして意欲を後押ししている。

 この商談会は参加無料。問い合わせは同事務局(電話0735・70・1352)まで。

(2022年12月16日付紙面より)

開発や販売が進むロケット関係商材の説明を受ける串本町議会議員ら=14日、串本町古座
2022年12月16日
37 80歳で居合道六段に合格
 平野英之さん「6年後の七段目標」  

 真剣を一振り。空気を切り裂く鋭い刃鳴りが辺りを包む。「振り方が悪いと音が出ない」、80歳にして居合道六段に合格した平野英之さん=御浜町阿田和=はそう話す。

 足立区民体育館(東京都)で11月27日、全日本剣道連盟居合道部が主催する居合道の昇段審査に挑んだ。約230人が受験し、合格率37%ほどの狭き門を突破して三重県で唯一の合格者となった。

 六段は五段合格から5年後以降に受験資格が与えられ、12の形のうち、六つを審査直前に言い渡される。「6月に審査があったが、手術のため断念した。10㌔ほど痩せて大変だった」と振り返る。

 木本高校時代は剣道に青春をささげ、故奥川金十郎範士から学んだ。居合道は知り合いに誘われて62歳で出会った。

 現在は、紀南剣道連盟居合道部に所属。阿田和公民館で週2回、居合道と向き合っている。メンバーは熊野市、御浜町の40~80代4人で、全員が有段者。審査に向けて9月から毎週2回、津市や四日市市まで出向いて稽古に励んできた。

 「稽古から真剣を用いている。居合道は仮想の敵と戦うもので人格、人間性が問われる武道。人間形成の基本」

 その一振りから、これまでの鍛錬が伝わる。「七段は6年間の修行が必要で、86歳で審査を受けることが目標。同年代の励みになると思う」と笑顔も見せた。

(2022年12月16日付紙面より)

狭き門を突破し80歳で六段に合格した平野英之さん
2022年12月16日
38 「障害」って何だろう?
 3年生39人が人権学習  (近大新宮 )

 新宮市の近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)で12日、人権学習があった。3年生39人が耳の聞こえない人々の日常生活や「障害」の捉え方について学んだ。

 新宮市聴覚障害者協会の須川陽一会長が来校し、社会福祉法人美熊野福祉会の大代聖子さんの通訳を交えて講話。須川会長は最初に「皆さんも大きくなってから事故で耳が聞こえなくなったり、耳が不自由な人と出会ったりするかもしれない。『自分には関係ない』ではなく、みんな同じ人間で、自分も関係あることと思って聞いてほしい」と呼びかけ、和歌山ろう学校での経験や自身の思いを語った。

 日常生活について▽電車が遅延したときに車内放送では理由が分からない▽宅配便の不在票に電話番号しか書かれていない▽防災無線が聞こえない―などさまざまな困難がある一方、聴覚障害者でも医師や看護師、薬剤師の資格が取れるようになるなど社会の変化が進んでいる現状を述べた。

 大代さんは障害の捉え方について「個人の身体機能に障害があると捉える『医療モデル』から、障害は社会の仕組みの不備によるという『社会モデル』の考え方に変わってきている。耳が聞こえなくても、手話通訳などの合理的配慮があれば、聞こえる人と同じ生活が送れる」と語った。

 打越一羽さんは「学童クラブで体の不自由な方と接したことがあるけれど、障害があっても関係なく生活できる社会になってきていると思う。ドラマ『silent(サイレント)』の影響もあり、手話に興味を持っていたので、南紀手話サークル虹に行ってみたい」と話していた。

(2022年12月16日付紙面より)

「こんにちは」の手話を練習=12日、新宮市の近畿大学附属新宮中学校
2022年12月16日
39 潮岬こども園クリスマス展  潮岬郵便局で21日まで実施  (串本町 )
2022年12月16日
40 管内2店へ部長表彰授与  生活・食品衛生優秀施設  (新宮保健所串本支所 )
2022年12月16日
41 オンライン診療を導入  年末年始にかけて県民に呼びかけ  (和歌山県 )
2022年12月16日
42 取り組みや進捗状況問う  新宮市議会一般質問②  
2022年12月16日
43 職員定年延長を可決  段階的に65歳まで  (太地町議会 )
2022年12月16日
44 プレー通して交流図る  GGCほほえみが第1回大会  (新宮市 )
2022年12月16日
45 恒例のサンタ人形が登場  那智勝浦町「エスト」  
2022年12月16日
46 ふるさとをもっと大好きに  特選児童にカレンダー贈る  (那智勝浦RC )
2022年12月16日
47 平尾井薬師の歴史を学ぶ  4年生11人が社会科見学  (相野谷小 )
2022年12月16日
48 空き家タイムライン構築を  紀宝町議会一般質問②  
2022年12月16日
49 「ゆっくり考える癖をつけて」  消費者トラブル講演会  (紀宝町 )
2022年12月16日
50 お悔やみ情報
  
2022年12月14日
51 万が一の落水に備え
 船頭や語り部が救助訓練  (熊野川川舟センター )

 川舟下りや瀞峡めぐりを実施している、新宮市熊野川町田長(たなご)の熊野川川舟センターは13日、新宮市消防署熊野川消防出張所の協力のもと、センター下の熊野川河川敷などで、川舟救助訓練を実施した。センター職員や船頭、語り部の11人が参加、水難事故発生時の対応法を学んだ。

 川舟下りと瀞峡めぐりは、3月初めから11月末までをシーズンとしている。現在はシーズンオフであることに加え、4月に北海道の知床遊覧船沈没事故が起こったこともあり、訓練実施となった。消防を招いての訓練は2007年以来となる。

 訓練実施に先立ち、山口博巳・市消防署副署長兼消防出張所長があいさつ。「今日の訓練は不測の事態に備え、初動や救助の方法を確認するもの。通報しても川の中まで消防が到着するのに時間がかかる。救助には初動が大事となる。一番良い方法を、意見を聞きながらつくりあげたい」と話した。

 センターの待合室で、消防職員による講義があった。増水予測や天気予報確認、安全装備の点検の重要性などを語った。新型コロナウイルス感染予防対策についても言及。携帯電話を使った緊急通報の際の注意点も指摘した。実際に参加者と消防で、携帯電話の使用を想定した通報訓練も実施した。

 この後、河川敷での訓練を実施。消防の説明を受け、参加者が救命ロープを投げたり、落水者に見立てた人形を船上に引き上げたりした。参加者はいずれも、懸命に取り組んでいた。

 センター職員の向井地一成さん(69)は「これを機会に、さらなる安全運航に努めたい。実際にやってみると違う。語り部さんが救命ロープを投げたりする機会もなかなかないので良かった。運航シーズン前にもまたやってみたいと思う」と話した。

(2022年12月14日付紙面より)

救命ロープを投げる参加者=13日、新宮市熊野川町田長の熊野川河川敷
携帯電話での通報も訓練した
2022年12月14日
52 高台へ逃げる意識高める
 潮岬で合同津波避難訓練  (串本町 )

 串本町の潮岬地区で12日、合同津波避難訓練があった。社会情勢を考慮し今回も規模縮小でこども園、小学校、中学校の高台避難のみ実施。自主防災会が避難路となる道路の交通安全を確保する中、園児、児童、生徒と教職員約300人が一斉に最寄りの高台へ駆け上がり、逃げる意識を高めるなどした。

 この訓練は、日頃高台で過ごしていることでとりわけ将来を担う子どもたちの津波緊急避難意識が薄れないよう、自主防災会がこども園、小学校、中学校に働きかけ基本年2回の頻度で前半に津波避難訓練、後半に防災学習の2部構成で合同実施している。

 最近は新型コロナウイルスの情勢により昭和東南海地震(1944年12月7日午後1時36分ごろ発生)や昭和南海地震(1946年12月21日午前4時19分ごろ発生)の期日に近い日程で年1回、前半の高台避難のみと頻度や内容が縮小しているが、肝心の同意識だけはつなぎ託さなければという思いで子どもたちの実践機会を保っている。

 今回は午後1時30分にマグニチュード9、震度7の大揺れを伴う地震が発生した想定で同訓練を開始。園児、児童、生徒と教職員は津波浸水が予想される低地にいると前提して揺れから身を守る行動をし、以降担任の指示を受けて最寄りの高台(=旧測候所横駐車場)へと駆け上がった。

 こども園、小学校、中学校から高台までの避難路は終盤が一本道となっていて、その入り口で殺到。足の速い生徒は園児と児童を誘導して先に行かせ、その後を一丸で追従した。高台に着いたらすぐに人数を数えて全員の避難完了を確認して行動を終了した。

 今回は新宮警察署串本分庁舎警備係から実際に起こったときには自分で考えて命を守らなければならないと意識付けを受け、園児、児童、生徒を代表して潮岬中生徒会の西悠斗会長(2年)は「訓練を通じて実際に災害が起こったときにどのような行動を取らなければいけないかが実感できた。常に平静を保ち、自分たちの命を守るような行動を心がけられたらいいなと思った」と述べて締めくくった。

(2022年12月14日付紙面より)

最寄りの高台へ一斉に駆け上がる園児、児童や教職員=12日、串本町潮岬
訓練を通して思ったことを述べて締めくくる潮岬中生徒会の西悠斗会長(右)
2022年12月14日
53 3年ぶり通常点検、放水に向け
 紀宝町消防団が礼式訓練  

 紀宝町消防団(逢野統一団長)は11日、町深田運動場で礼式訓練を実施。団長、副団長と1~4分団の団員71人が来年1月3日(火)の消防出初め式に向けて服装点検や機械器具点検、行進などに取り組んだ。

 出初め式は毎年、町生涯学習センターで式典を開催し、各表彰の後、鵜殿運動場で通常点検を行っている。昨年と今年は新型コロナウイルスの影響で式典だったが、来年は3年ぶりに通常点検を実施する。

 訓練には各分団の車両も出動。人員報告の後、逢野団長が「出初め式に向けて小隊編成、服装点検、機械訓練など一連の流れで進めていく。1月3日には訓練の成果を発揮できることを期待している。訓練を通して消防団員としての士気を高めてもらいたい」とあいさつした。

 訓練は熊野市消防署紀宝分署の署員から指導を受け、号令に合わせて整列や敬礼などを繰り返し、団員行動を確認した。小型ポンプ操法、旗手訓練などにも取り組み、出初め式に備えた。

 西田健町長も参加し「町、消防団などが一体となって安全・安心の確保に向けて、皆さんと一緒に住みよい町づくりを進めていきたい」と激励した。

(2022年12月14日付紙面より)

西田健町長を交えて礼式訓練に取り組む=11日、紀宝町深田運動場
3年ぶりの放水に向けて小型ポンプ操法訓練を行う
2022年12月14日
54 周知や機運醸成を目指し
 ロケットの懸垂幕を設置  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は12日、役場庁舎2階(駐車場側)にロケットのイラストが描かれた同町オリジナルの懸垂幕を設置した。

 懸垂幕は串本町田原にある民間小型ロケット発射場「スペースポート紀伊」の来年2月の初号機打ち上げに対しての応援や町民への広い周知、興味を持ってもらうことなどを目的としている。

 本来は懸垂幕だが、縦向きでの庁舎への設置が難しいことから、横断幕仕様で設置した。

 那智勝浦町と串本町は、ロケット打ち上げに対しての機運醸成を図るために、展示やワークショップなどの催しからなる合同企画の「宇宙ウィーク2022」を10月に開催している。

 同日午後、新宮市の新宮看板広告が懸垂幕を設置。町によると、よほどの強風でない限りは常時設置しているという。

 堀順一郎町長は「打ち上げ自体は来年2月に延期となったが、ロケット発射は地域の活性化につながる。町民の皆さまにロケット『カイロス』の存在や、発射が迫っていることを知っていただきたいと思い設置した。機運を高めていければ」と話していた。

(2022年12月14日付紙面より)

町オリジナルのロケット懸垂幕が設置された=12日、那智勝浦町役場
2022年12月14日
55 全部員で優勝目指す
 近大和歌山サッカー部・畑下葵主将  (那智勝浦町出身 )
2022年12月14日
56 中辺路、串本が優勝
 熊野三山小学生バレーボールフェスタ  
2022年12月14日
57 万葉集の熊野を読み解く  坂本信幸さんが講話  (新宮市 )
2022年12月14日
58 熊野で最先端の学びを  普通科改革支援事業の指定校に  (新宮高校 )
2022年12月14日
59 咲き誇るサザンカ  那智勝浦町狗子ノ川  
2022年12月14日
60 3年半ぶりに力作展示  熊野模型クラブ  (那智勝浦町 )
2022年12月14日
61 安全安心な運航を  繁忙期前に客船点検  (勝浦海事事務所 )
2022年12月14日
62 全国大会で上位入賞  新宮市の下古谷律武さん、快挙  (日本クラシック音楽コンクール )
2022年12月14日
63 一般8人が活動に触れる  食生活改善推進協見学会  (串本町 )
2022年12月14日
64 クラス一丸で歌声響かせる  第40回校内合唱コンクール  (串本中 )
2022年12月14日
65 元気いっぱいに表現  紀宝町4保育所で発表会  
2022年12月14日
66 「児童文学の魅力伝えて」  絵本よみきかせボラ養成講座  (紀宝町 )
2022年12月14日
67 地域の協力得てスイセン植栽  ゲームやリレーで交流深める  (相野谷小・中 )
2022年12月14日
68 感染拡大防止対策などを継続  令和4年第4回定例会が開会  (紀宝町議会 )
2022年12月04日
69 好評につき、即完売 3年ぶりの農林産物品評会盛況 (新宮市)

 3年ぶりとなる新宮市農林産物品評会(同品評会実行委員会主催)と一般公開(即売)が3日、蓬莱体育館であった。市内の生産者から野菜、果物、加工品など201点の出品があり多くの来場者でにぎわった。

 農業者の生産意欲の高揚と地場産物への理解を深め、地域の活性化、地域住民の触れ合いの場づくりを目的とした恒例行事で1948(昭和23)年に始まって以降、今年で71回を数える。

 表彰式では、市長賞、市議会議長賞、東牟婁振興局長賞など特等賞のほか、1・2・3等、努力賞受賞者を表彰した。

 同実行委員会(道阪耕一会長)の下阪殖保さんが「9、10月の雨の影響が懸念されたが、皆さま方の努力で多くの農作物を出品いただいた。今後も農業を営む人の目標として実施していければ」とあいさつ。

 田岡実千年市長は「今年は台風の影響や、野生鳥獣被害などにより決して良い条件とは言えない中で多くの素晴らしい農林産物を出品いただいた。これまで携わってこられた皆さまや、生産者のご尽力のたまもの」と敬意を表した。

 東牟婁振興局農林水産振興部の上門洋也さんが「長雨の影響などでご苦労されたと思うが、多くの農林産物を出品いただいた。品質も良く皆さま方の努力がうかがえる」と講評した。

 一般公開では開始時刻前から大勢の人が列を作り、開場と同時にほぼ売り切れるほど盛況だった。広角のサツマイモを使用した焼き芋の振る舞いや、新宮市熊野川町の「かあちゃんの店」の商品販売もあり、好評を博した。

(2022年12月4日付紙面より)

出品された野菜などが会場に並んだ=3日、蓬莱体育館(新宮市提供)
田岡実千年市長らが受賞者を表彰した
2022年12月04日
70 日本代表を応援しよう!
 新宮市役所で応援展示  

 熊野三山協議会(会長・田岡実千年新宮市長)は、FIFAワールドカップ(W杯)カタール大会決勝トーナメントでの日本代表のさらなる躍動を願い、新宮市役所1階玄関ロビーで日本代表応援展示を行っている=写真

 熊野は日本サッカー協会のシンボルマークである「ヤタガラス(八咫烏)」と日本近代サッカーの始祖といわれる那智勝浦町名誉町民の中村覚之助の古里。その縁で、協会は2002年W杯日韓大会から熊野三山一寺で必勝を祈願している。

 熊野速玉大社、熊野本宮大社、熊野那智大社、那智山青岸渡寺と関係自治体などで組織する熊野三山協議会は1984年に発足。熊野地方の文化財の保護、保全、調査研究などを進めているほか、上記の理由を基に「熊野とサッカー」をテーマに各種取り組みを遂行している。

 今W杯においても、10月下旬、(公財)日本サッカー協会の田嶋幸三会長らが当地方を訪れ必勝を祈願。以降も各大社では日本代表選手らの健闘を願い、地元のサッカー愛好家たちが参列して必勝祈願祭が行われている。

 「死の組」と称された1次リーグのグループEにおいて、日本代表は優勝経験国のドイツとスペインに勝利し首位で決勝トーナメントへ。ベスト8進出に向けて6日午前0時(日本時間)、クロアチアと対戦する。

(2022年12月4日付紙面より)


2022年12月04日
71 意向が尊重されるケアを
 わがらの町の在宅医療  (紀宝町 )

 厚生労働省が定めた「人生会議の日」の11月30日、紀宝町の井田公民館で講演会「わがらの町の在宅医療」が開かれた。「住み慣れた自宅で医療や介護を受けながら過ごしたい」といった、在宅医療のニーズが高まる中、演劇を通して「人生会議」の必要性を紹介した。

 紀南医師会、町地域包括支援センターが共催。くまのなる在宅診療所の濱口政也医師と看護師の三上淳さんが講師を務めた。

 人生会議は、もしものときのために、自分が望む医療やケアを前もって考え、家族や医療・ケアチームと繰り返し話し合い、共有する取り組み。

 演劇「紀宝リベンジャーズ」は、倒れた高齢男性が過去に戻り、人生会議に取り組み、自身が望むケアを改めて計画する物語。最後は「医療や介護が必要になったとき、どこで過ごすのか、どこで最後を迎えるのか、それが自宅であれ、施設であれ、病院であれ、そこに優劣はありません。本人の意向が尊重されることです。『もしも』のときに備え、受けたい医療やケアについて、大切な人と話し合ってみてはどうでしょうか」と伝えた。

 劇後の質問で「夫婦で暮らしている。私だけで夫をみとることができない」との意見に、濱口医師は「1人で全部やるのではなく、ヘルパーさんやデイサービスなど組み合わせを考えることが大切。子どもが近くにいなくてもケアマネジャーと相談しながら生活している人も多い。私たちの在宅医療は、家で過ごしたい人のお手伝いをしている。1人で支える必要はない」と答えた。

 参加した地区住民らは、地域の現状、課題を踏まえ、どのような医療を受けることができるのかを考える機会とした。

(2022年12月4日付紙面より)

演劇を通して「人生会議」を紹介=11月30日、紀宝町の井田公民館
2022年12月04日
72 町民らの力作1549点並ぶ
 第56回町展に多くの来場  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町体育文化会館で3、4日の両日、第56回「那智勝浦町展」が開催されている。会場には町民らの力作が並び、多くの来場者が多彩な作品を楽しんでいる。

 56回目を迎える町展には町内の園児100点、児童・生徒1092点、福祉施設や一般から357点の合計1549点(出展者は計1205人)の力作が並んだ。

 作品は▽絵画▽水墨画▽書▽写真▽生け花▽盆栽▽編み物▽洋裁▽陶芸▽アートフラワー▽ちぎり絵▽手芸▽工芸など▽押し花▽絵手紙▽ペーパークイリング▽友好都市の長野県上松町から絵画―が展示。来場者たちは検温や手指消毒などの感染症対策を行い、作品を観覧していた。

 今年は、これまでコロナ禍で中止となっていた「消防のつどい」「農産物品評会」などの各種イベントも実施された。同館敷地内では、福祉団体らによる日用品や農産物、菓子などのバザーも盛況で、最新ドローンの展示もあった。

 また、那智勝浦町日本赤十字奉仕団がNHK海外たすけあいへの寄付を呼びかけたほか、同町の行政相談委員が行政相談への啓発を行った。

 新宮市から訪れた60代女性は「素晴らしい作品がたくさんあり、元気をもらえました」と笑顔。

 岡田秀洋教育長は「作品には、出展者の皆さまの日々の学びや気付きが込められていて、素晴らしい。来場者さまには作品を見て、明日を生きるエネルギーとしていただけたら」と話した。

 なお、4日(日)の展示時間は午前9時から午後4時までとなっている。

(2022年12月4日付紙面より)

多くの力作が展示され楽しむ来場者ら=3日、那智勝浦町体育文化会館
2022年12月04日
73 特選に佐古金一さん  写連紀南支部11月優秀作品  
2022年12月04日
74 世界平和願い募金活動  海外たすけあい運動  (新宮赤十字奉仕団 )
2022年12月04日
75 55人に委嘱し新体制 民生委員児童委員の改選 (那智勝浦町)
2022年12月04日
76 薬物の恐ろしさ学ぶ  生徒参加の乱用防止教室  (城南中学校 )
2022年12月04日
77 作文や料理での活躍を祝福  中学生が三軒町長を訪問  (太地町 )
2022年12月04日
78 少年クラブが優勝願う サッカーW杯必勝祈願祭 (熊野本宮大社)
2022年12月04日
79 「銀河」の乗客お出迎え  近大吹奏楽部&HAL CREW  (新宮市 )
2022年12月04日
80 共同募金とキャップ託す  相野谷中の保健福祉委員会  (紀宝町 )
2022年12月04日
81 新年へモダンなしめ縄作り  紀宝町で寺小屋広場  
2022年12月04日
82 お悔やみ情報
  
2022年12月01日
83 早期完成や無事故など願う
 仮称2号トンネル、安全祈願祭  (新宮市 )

 現在、開通に向けて工事が進む新宮市高田の白見の滝周辺で11月30日、「国道168号(仮称2号トンネル)道路改良工事 安全祈願祭」が行われた。発注者の和歌山県や設計・施行関係者ら約40人が出席。玉串奉てんなどを通して早期完成や無事故などを願った。

 新宮市と奈良県五條市を結び、南和地域集積圏と新宮地域集積圏の連携を強化する、紀伊半島の核となる五條新宮道路。一部区間として計画されている延長4・8㌔の一般国道168号相賀高田工区は▽新宮市街への通勤通学など、沿線住民の日常生活における移動支援▽落石やのり面崩壊、冠水などによる通行止めを回避し、第1次緊急輸送道路の機能強化▽2次救急医療機関へのアクセス向上▽世界遺産などの観光拠点を結ぶ周遊ルートの信頼性向上―を目的に計画され、2017年度に事業化された。

 仮称2号トンネルは同工区のうち、相賀から白見の滝に至るまでの延長2658㍍のトンネルで、工期は2026年2月14日までを予定。日本工営株式会社が設計、大成・尾花・川合特定工事共同企業体が施工を請け負っている。

 安全祈願祭では、同地区の高倉神社の田中安弘宮司が斎主を務めた。東牟婁振興局の久保浩也建設部長や大成建設㈱関西支店の梅本正樹土木部長、尾花組㈱の谷口庸介代表取締役、㈱川合組の川合康介専務取締役、大成・尾花・川合特定工事共同企業体の清水良純作業所長、成豊建設㈱の上山晃彦代表取締役らが玉串を供え、工事の無事や工期内の完成などを祈願した。

 閉式に当たり、久保建設部長が関係者らの協力に感謝を伝え「168号は、現在沿岸部で着々と工事が進む近畿自動車道紀勢線と一体となって紀伊半島の幹線ネットワークを形成する路線。大規模災害時の緊急輸送道路としてはもちろんのこと、観光振興や産業活動、救急医療などの面において重要な路線となる」。

 「地域住民も路線の早期整備を心待ちにしている。皆さんにはこれまで培った豊富な経験と優れた技術力を存分に発揮し、無事故の中で一日も早い工事の完成を祈念しています」とあいさつした。

 今後は、約36カ月かけて掘削を行い、並行して覆工、舗装工事などを実施していく予定。清水作業所長は「いよいよスタートラインに立った。身が引き締まる思い。地元の方々の協力を得て、しっかりと安全に良いものを造っていきたい」と話していた。

(2022年12月1日付紙面より)

工事に携わる皆さん=11月30日、新宮市高田

2022年12月01日
84 扇祭り保存会が文科大臣表彰
 地域文化振興の功績たたえ  (熊野那智大社 )

 令和4年度地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)がこのほど発表され、本紙エリアからは那智勝浦町の「那智の扇祭り保存会」(男成洋三会長・熊野那智大社宮司)が「民俗芸能の伝承」分野で選出された。和歌山県内では同保存会と岩出市の音楽家・米山龍介さんのみ。

 同表彰は、全国各地において芸術文化の振興、文化財の保護に尽力するなど、地域文化の振興に功績のあった個人・団体に対し、その功績をたたえ文部科学大臣が表彰するもの。

 同保存会は熊野那智大社を中心として、周辺地域の氏子や関係団体と協力して長年にわたり祭礼の執行や運営を行い、伝統文化の継承と地域の活性化に努め、熊野の世界遺産を生かした観光や魅力発信など、地域振興にも重要な役割を果たしてきた。

 祭りでは、同保存会を中心に那智田楽保存会と神役を担う青年会に当たる那智山正義会、神輿(みこし)を担ぐ役である扇指(おうぎさし)を出す同町市野々区、町内の諸団体、町立市野々小学校の児童などが参加して現在の祭りを形作っている。

 那智の扇祭りは、1960年に和歌山県指定無形民俗文化財となり、2015年に国の重要無形民俗文化財に指定された。

 表彰を受け、男成宮司は「お祭りは神社のみではできない。氏子の皆さまや関係者の皆さまが、歴史あるお祭りにご協力・ご奉仕していただけるからこその受賞」。

 来年については「今年は3年ぶりに神輿やたいまつを繰り出すことができた。来年こそは全てが例年通りに、本来のお祭りの姿で執り行うことができるように願っています」と語った。

(2022年12月1日付紙面より)

「那智の扇祭り保存会」が地域文化功労者表彰(文部科学大臣表彰)に選出された(和歌山県提供)
2022年12月01日
85 備前の海底に聖夜の雰囲気
 水中クリスマスツリー設置  (串本ダイビング事業組合 )

 串本ダイビング事業組合(谷口勝政会長、組合員24店舗)が11月29日、ダイビングポイント「備前」に水中クリスマスツリーを設置した。

 より多くのダイバーに串本を認知してもらい地域内外で串本を活性化するために取り組んでいるイベントの一環。12回目となる今回は高さ3㍍の人工ツリーを前日に飾り付け、当日はダイバーら9人が「備前」へ赴き水深約18㍍の海底に同ツリーを設置した。

 飾りに電飾は含んでおらず、訪れたダイバーが持参した水中ライトなどの光源を点灯した状態で同ツリーに差し込み聖夜の雰囲気を楽しむ仕組み。作業後はサンタクロースの衣装を着たダイバー2人を軸にし、アピール素材とする写真などの撮影にも臨んだ。

 設置期間は12月25日(日)までを予定。イベント係としてこの取り組みを担当する道井洋之さんは「この時期の定着化に意義があるとして、コロナ禍にあっても途切れずやってきた。冬場はどうしても利用が減るので、このイベントで誘客を図り各店舗が盛り上がればと思うし、そのためにこれからも続けていけたら」と成果を期待して語った。

(2022年12月1日付紙面より)

備前の海底に設置した水中クリスマスツリー(串本ダイビング事業組合提供)
2022年12月01日
86 新酒の出来を確認
 尾﨑酒造で初搾り  (新宮市 )

 熊野の地酒「太平洋」の蔵元である、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗〈いくろう〉社長)で11月29日、新酒の初搾りがあった。杜氏(とうじ)が搾り機から流れ出た酒をぐいのみに注ぎ、味や香りを確かめた。作業は来年3月末まで続き、一升瓶で約8万本を造る予定という。

 仕込み作業は10月下旬から始まった。熊野川の伏流水や地元産のコシヒカリなどを使用し、こうじや酵母を用いてもろみに。櫂棒(かいぼう)と呼ばれる長さ約2・5㍍の棒でかき混ぜて発酵を促し、搾って日本酒を醸造した。尾﨑酒造では約30種類の銘柄を造る。

 杜氏の小林武司さん(48)は「今年は気温が高いからどうかと思ったが、雑味がなく味わいもすっきりして、甘みもあるきれいな味に仕上がった」と話す。「雑菌に汚染されないよう注意し、こうじや酵母の特性を生かすことに気を付けて作業した」という。

 尾﨑社長(78)は、コロナ禍で酒の消費量が長らく落ち込んでいたことに言及。「元気の良い新酒ができている。これを飲んで新型コロナを吹っ飛ばしてもらえれば」と語った。

 なお尾﨑酒造は、紀伊半島の田辺市以南から三重県松阪市周辺までの間で唯一の、本州最南端の蔵元となる。6代目の尾﨑社長が「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と、1880(明治13)年から約140年続く伝統を守っている。「太平洋」は新宮出身の文豪の佐藤春夫や中上健次も愛飲していた。

 尾﨑酒造では、12月上旬までは正月用の「太平洋しぼりたて生原酒」の醸造作業が行われる。サイズは一升のみ、3000本限定の予定で、価格は税込みで3135円。近隣の酒屋やスーパーなどで購入できる。12月中旬からは、他の銘柄の醸造が続く。商品に関する問い合わせは、尾﨑酒造株式会社(電話0735・22・2105)。

(2022年12月1日付紙面より)

これから搾る新酒のもろみをかき混ぜる=11月29日、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社
2022年12月01日
87 11月度月例杯の結果
 那智勝浦ゴルフ倶楽部  
2022年12月01日
88 41人が熱戦繰り広げる
 新宮市民スポーツ祭典剣道の部大会  
2022年12月01日
89 新宮、決勝進出ならず
 JAみくまの杯学童女子軟式野球大会  
2022年12月01日
90 学習の成果を披露  生徒が発表、各種展示も  (熊野川中学校 )
2022年12月01日
91 里親巡回パネル展始まる  梛で、13日まで  (那智勝浦町 )
2022年12月01日
92 観光促進など目指し  ドローンなど活用し実証実験  (太地町 )
2022年12月01日
93 不審者からの避難法学ぶ  木の川認定こども園で防犯訓練  (新宮市 )
2022年12月01日
94 ふるさとの歴史知る 校外学習で市内散策 (緑丘中学校)
2022年12月01日
95 たばこの有害性学ぶ  児童向けに防煙教室  (三輪崎小学校 )
2022年12月01日
96 宇宙まで飛べるかな?  ペットボトルロケット工作  (那智勝浦町 )
2022年12月01日
97 堀正さんに厚労省局長感謝状  薬物乱用防止指導員の功績で  (串本町 )
2022年12月01日
98 一般協力も得て砂浜清掃  田原海水浴場で公開活動  (和歌山ロケット応援団 )
2022年12月01日
99 昔の遊びや生活を学ぶ  地域の高齢者と焼き芋大会も  (相野谷小 )
2022年12月01日
100 テロ未然防止へ連携深める  3年ぶり、熊野パートナーシップ定例会  
2022年12月01日
101 地域連携の学校づくり評価  学校教育研究論文で優秀賞  (紀南高校 )
2022年12月01日
102 「共助」意識した防災訓練  鮒田自主防が炊き出しなど  (紀宝町 )
2022年12月01日
103 卒業式の「花道」に  パンジーの苗植える  (城南中育友会 )
2022年12月01日
104 誰もが楽しめる演奏会目指し  勝吹が感謝コンサート  (那智勝浦町 )
2022年12月01日
105 お悔やみ情報