緑丘中体育館、7月から本格始動 (新宮市 )
老朽化に伴い修復工事を実施していた新宮市立緑丘中学校(宮本雅史校長)体育館の工事が完了し、28日から一部クラブ活動などで使用を開始。7月1日(木)から本格始動となる。宮本校長は「生徒たちには待たせてしまった。これからは新しい体育館でしっかり運動などに取り組んでほしい」と話している。
同校の校舎は、第1、2、3期工事を経て1981年4月に完成した。体育館も同年2月に完成。校舎、体育館ともに40年が経過していた。
10年ほど前から雨漏りなどの兆候があり、昨年は校舎で2カ所、体育館にいたっては十数カ所で雨漏りを確認しており、警報装置の誤作動なども起こっていた。
同校の状況を把握した市教育委員会は約9000万円を投じ、体育館の雨漏れや外壁剝離対策、老朽化が進行した部材の更新などの整備に乗り出した。
2月に工事を開始したが、その間生徒らは市立体育館や蓬莱体育館、市立神倉小学校の体育館を借りるなど、場所を移動した上でクラブ活動や学習活動に取り組んでいた。
真っ白な外壁が目を引く体育館は、避難所として必要なバリアフリー化も実施。老朽化していたトイレも一新した。
教育部教育政策課の加子坂嘉隆・学校施設係長は「安全に運動していただける環境が整った。長らく迷惑をかけたが、新しい体育館を大切に使用していただければ」と話している。
(2021年6月29日付紙面より)
「串本水中七夕祭り」始まる (串本ダイビング事業組合 )
串本ダイビング事業組合(高岡誠会長)のイベント「串本水中七夕祭り」が26日、ダイビングポイント「住崎」(潮岬地内にある住崎の西沖約200㍍の海域)を舞台にして始まった。
このイベントは、ダイビングシーンに四季折々の風物詩を取り入れた串本の海の話題作りの一環。ダイビング需要が特に高まる真夏に向けダイバーが海の情報に目を向け出す6月後半に話題性を作り、串本の海や地域への注目を誘いともに盛り上げていく狙いで2013年以降毎年実施している。
9回目となる今年は長さ3㍍ほどを目安にして笹(ささ)5本を山から切り出し、前日に同組合関係のダイバーが同ポイントへ持ち込み水深約12㍍の海底に固定して期間開始を迎えた。ダイビング客は利用店舗で短冊とする木札に願い事を書いて同ポイントへと持参。麻ひもで笹に結び付けて一足早い願掛けをし、記念撮影をするなどしてその光景に親しんでいるという。
過度の海象不良により流失しても速やかに自然に返るよう、笹も短冊もくくりひもも全て天然素材で準備した。同組合イベント係の中村洋さんによると、設置期間は7月7日(水)までで8日(木)に撤収する予定。同組合はこの取り組みが多くのダイバーの目に止まり、串本の海への認知が高まりひいては町全体の盛り上げにつながればと願っている。
(2021年6月29日付紙面より)
一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT、以降は機構)は25日、那智勝浦町の体育文化会館で初となる定時社員総会を開いた。会場に12人、オンラインで4人の計16人が出席。機構からの事業報告の後、収支決算や理事の選任などの全議案が承認された。
機構は2020年4月に設立され、町観光協会解散後は業務の一部を引き継ぎ、同年10月に町の観光振興を一体的に担う「観光地域づくり候補法人(候補DMO)」として観光庁に登録された。その後、「宿泊」「飲食」「文化財・歴史」「観光資源・体験」「物販・特産品」「交通」「施設・環境整備」の七つの専門部会の設立や会員(サポーター)組織を創設。町内外関連組織との連携を図るとともに、さまざまな調査を行い、広報や各種プロモーション、マーケティング、イベント開催などの事業を展開している。
総会では、機構の理事長を務める堀順一郎町長が「過去には120万人いた宿泊客が令和元年に入り、36万人に減少した。現代の旅行ニーズに合った観光地にしていく必要があるため、国が勧める外貨獲得の観光機構を立ち上げた。新型コロナウイルスの影響で誘客してはいけない状況だが、集団免疫をつけるためにワクチン接種も進んでいる。多く皆さまに楽しんでいただけるような観光地を目指していきたい」とあいさつ。
専門人材でマーケティングを担当する堀千寿子さんや村井弘和事務局長らが事業や収支報告を行った。これまで実施した事業では、宿泊旅行統計や来訪者アンケート、町内回遊率、観光住民満足度などの調査、広報、バス助成金交付事業、個人宿泊旅行誘致および観光消費促進、パンフレット制作、「オンライン生まぐろツアー」などの各種イベント開催について報告。令和2年度の一般会計収支決算や令和3年度の一般会計収支予算も承認された。
今後展開していく事業として▽ウェブサイトアクセス解析調査▽観光客のターゲティングの変更▽デジタル広告や現地プロモーションなどの広告宣伝▽わかやま観光へプレスリリース▽「WEST EXPRESS 銀河」おもてなしプロジェクトへの参画▽那智勝浦PRポスター制作▽まぐろ祭りやツナカップ、あげいん熊野詣といった、サスティナブル(持続可能)なイベントを実施▽人気商品「神秘ウオーク」のリブランド▽教育旅行向け体験型商品の開発▽観光人材の育成▽お寺ワーケーション実証事業―などを説明した。
機構によると、これまでの課題解決を進めるとともに、今後は新規事業に着手し、観光地域づくり法人(登録DMO)への本登録を目指すという。
(2021年6月29日付紙面より)
紀伊半島大水害10年プロジェクト
三重県は27日、御浜町役場くろしおホールで紀伊半島大水害10年ワークショップを開催。風水害対策に取り組む13団体が事例発表した。自主防災組織は紀宝町の鮒田自主防災会(東口高士会長と津本自主防災協議会(谷口昌宏会長)が活動を紹介。各種団体が連携を深め、地域防災力向上の機会とした。
2011年の紀伊半島大水害から10年を迎えることから、大きな被害を受けた三重、奈良、和歌山の3県で紀伊半島大水害10年プロジェクトを開始。今回のワークショップを皮切りに、過去の災害記憶を風化させることなく、その教訓を伝承するため、9月にシンポジウムと図上訓練、11月に総合防災訓練を計画した。
ワークショップには3県から約30人が出席。藤根正典、谷川孝栄両県議らも参加し、風水害対策や課題などを聞いた。
鮒田自主防災会の東口会長は「鮒田は水害に弱く危険な地域だったが、熊野川の掘削などにより今は一番安全な地域になった。防災は前進のみ。地区のタイムラインやライングループを作り、新しいことを取り入れている」と伝えた。
津本自主防災会は水害を契機に、2012年4月に発足。防災チャレンジ大運動会や危険箇所の確認など子どもから高齢者までが参加できる取り組みを継続し、「何より命が大事」を合言葉に、今後もハザードマップの確認やマイマップ作成などに取り組んでいくという。
ワークショップは、地域、市町村、国県の3グループで意見交換。地域グループでは「大水害を経験して、地域とのつながりが重要なことが分かった。10年が経つと災害を忘れてしまう恐れがあるため、防災訓練を継続することが大切。子どもたちが参加することで、高齢者も足を運んでくれる。今後は新型コロナ対策も必要になる」などの意見があった。
「近年の風水害から学ぶこと」と題した基調講演もあり、三重大学大学院工学研究科の川口淳・准教授が、全国で多発する水害の事例を基に「風水害はタイムラインが大事。個人や地域、行政で事前行動をしっかり決めること。空振りを恐れず、できることを明記するために課題を見つけて訓練を繰り返すことが重要になる」と強調。「学校、家庭、地域、行政の強固な連携を」と呼び掛けた。
(2021年6月29日付紙面より)
県高校総体バドミントン競技で活躍 (新宮高校 )
那智の田楽保存会 (熊野那智大社 )
那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)で20日から、「那智の田楽」の練習が始まった。今年は一度途絶えた田楽が復興してから100周年を迎える記念すべき年であり、7月14日(水)の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の宵宮(よいみや)祭で奉納される。
那智の田楽は五穀豊穣(ほうじょう)を祈り、笛と太鼓に合わせて踊る伝統芸能。室町時代の田楽踊りを伝える貴重な文化遺産として、「那智の田楽保存会」(男成洋三会長、会員28人)が古来の姿を伝えている。1976年に国の重要無形民俗文化財、2012年にユネスコの無形文化遺産に登録された。
昨年は新型コロナウイルス感染防止のため、大和舞とともに宵宮・本宮での奉納は中止となった。今年は田楽のみ宵宮で行われる。演者は編木(ササラ)4人、太鼓4人、鼓役(シテテン)2人。熟練会員の原敦夫さん、二見正信さん、松尾常生さんが指導し、10回の練習を重ねる予定。
同神社によると、老朽化していた田楽舞台を文化庁や和歌山県の補助金を活用し新調したという。古材も一部使用し、20日に設置。今後は舞台での練習に取り組む。
22日夜、会員は真剣な表情でそれぞれの動作に磨きをかけていた。最年少の鼓役の上地輝幸さん(37)は「仲間と田楽がやれることに喜びを感じている。例大祭も含め、披露する場が多いので気を引き締めていきたい」と意気込みを語った。
小川一義副会長は「復興100年という年に田楽ができてありがたい。コロナ対策をしっかりして取り組んでいく」。
同会の事務局長を務める伊藤士騎(しき)禰宜(ねぎ)は「コロナ禍の中、宵宮だけでもご奉仕したいという思いに神社として感謝している。お祭りは継続が重要。今年も規模を縮小した斎行となるが、来年は本来の形で営みたい」と語った。
保存会は10月24日(日)に和歌山県民文化会館で開催の「第16回和歌山民俗芸能祭」で、田楽の出張公演も予定している。
(2021年6月25日付紙面より)
熊野川の総合的な治水対策協議会
第21回「熊野川の総合的な治水対策協議会」が、10日から14日にかけて書面にて行われた。国や沿川の県および市町村、ダム管理者による対策の進捗(しんちょく)状況などについて意見交換を行った。
同協議会は、近畿地方整備局、和歌山県、三重県、新宮市、北山村、紀宝町、熊野市、関西電力㈱、電源開発㈱などで構成。熊野川の河川管理者と沿川自治体およびダム管理者が緊密な連携を図りながら、熊野川の一貫した総合的な治水対策を推進することを目的に2012年7月2日に設立した。
このたびの会議では、近畿地方整備局が▽新宮川水系河川整備基本方針・河川整備計画の策定に向けた取り組み▽新宮川水系流域治水プロジェクトの策定▽日足地区の河川整備の進捗状況―などについて報告。
河川改修と利水ダムの治水協力、濁水対策を含むダムの運用・管理、治山・砂防・河道閉塞(へいそく)対策(濁水の発生源対策を含む)などの各取り組みについて関係機関が報告した。
報告に対して、新宮市は「河川整備計画の策定については、内水対策や治山や砂防を含めた総合的な土砂管理と濁水対策の充実など、世界遺産熊野川の文化的・歴史的価値を高める観点からも検討を」「さらなる空き容量確保に向けたダム放流設備の整備などのハード対策、また、高精度化が進む気象予測などを活用することにより各ダムの貯水量のピークの重複を回避する『統合運用』をはじめとする、より効果的なダム操作・運用の精度向上などのソフト対策により、さらなる治水機能強化が図られるよう取り組みを」。
濁水対策について「治山・砂防など大元対策の推進に加え、これまで要望してきた河川維持流量の弾力的な運用や、先進事例の調査研究、効果の見込まれる対策の積極的な実施を」などと求めた。
(2021年6月25日付紙面より)
太地支所が新駅舎に移転 (南紀くろしお商工会 )
南紀くろしお商工会太地支所は6日、太地町老人憩いの家から5月末に竣工(しゅんこう)したJR太地駅の駅舎防災複合施設に移転した。旧駅舎の頃から施設内に事務所を構えていた太地支所。新駅舎を管理するとともに、小規模事業者の支援を行いながら、町や地域の発展、観光振興に寄与していく方針だ。
2007年に那智勝浦町商工会と太地町商工会が合併して「南紀くろしお商工会」が発足。本所を勝浦商工会館に、支所は太地町役場に置いて業務が開始された。
当時の太地駅は無人駅で、治安面が不安視されていたという。合併に伴い、周辺地域の商工業の振興と青少年の健全育成、地域社会の安全のために駅舎の管理業務についてJR西日本や町、町議会で検討し、商工会への無償委託が決定。10年6月に支所を移転した。
昨年6月に、町が打ち出した30年計画の一つである町内の周辺整備によって新駅舎建築工事を実施。工事期間中は老人憩いの家で業務を行っていた。
支所には商工会の職員3人が勤務。旧駅舎時と同じく、町の観光情報発信や地図配布、レンタサイクルの貸し出しを行う町観光案内所も同事務所内に併設され、職員一人が対応している。
支所で責任者を務める商工会主査の峪道彦さんによると、新駅舎の事務所はセキュリティーシステムも完備されており、安全面にも期待できるという。
峪さんは「新しい駅舎施設での勤務は身が引き締まる思い。気軽にご相談いただける支所を目指して精進していきたい」と語った。
商工会の森川起安会長は新駅舎竣工式の際に「洋風でスマートな駅舎の内部は安心安全で衛生管理が行き届いた施設となっている。私が知る限り、全国の商工会を見てもこれほど素晴らしい商工会館はない」。
今後については「クジラの町『太地町』の玄関口である駅舎を中心として、町の歴史・文化を大切にしながら、地域の皆さまや諸団体の皆さまが力を合わせて新しいまちづくりや地域づくりをしていくことが肝要だと思う」と祝辞を述べていた。
事業支援などの問い合わせは太地支所(電話0735・59・4111)、観光については町観光案内所(電話0735・59・3131)。
(2021年6月25日付紙面より)
人見建設が橋杭園地で奉仕 (串本町 )
串本町の株式会社人見建設(人見健一社長)が22日、くじ野川にある橋杭園地でボランティア清掃に取り組んだ。今回は23日までの2日間で実施し、砂浜を海水浴場設置に適した状態に整えるとしている。
地域の中で仕事をさせていただいていることへのお返しとして、かねて地域貢献の思いを大切にしている同社。この清掃は感染症予防を徹底して海開きに臨む同町の姿勢に呼応し協力する形で前年度から奉仕で取り組むようになった。
その当時に継続の思いを掲げ、今年も海開きに先だって同町産業課へ協力を申し出た。期間中は日中の午前8時~午後5時に作業を実施。所有するバックホーなどの重機5台や車両を持ち込み、社員15人総出で手分けして漂着物の回収や雑草引き、一冬を越して陸側に寄った砂を重機で波打ち際へ戻してならすなどの作業を重ねて事前に思い描いた状態を目指した。
日課の散歩で橋杭園地を利用し、日々の状態を把握している人見社長(63)。昨年は海開きをすると聞く一方で浜の状態が整っていない状況に半ば驚き、この奉仕を申し出た。以降台風など荒天の影響があまり及んでおらず、今年の砂浜は冬に吹き抜けがちな風による砂の偏りはあるが比較的ごみが少ない印象だそう。人見社長は「(昨年に思いを掲げた通りに)継続して取り組めたことがうれしい。長引くコロナの影響で地域の観光業が疲弊する中、夏にこの浜へ泳ぎに来たときに『きれい』と思ってもらえたら(好印象による)応援になるかなと思い今年もボランティアを申し出た。それで少しでも地域に貢献できれば」とコメントし、総出の一人として作業に励んでいた。
橋杭園地は30日(水)に海水浴場諸資材を設置し、田原海水浴場とともに7月4日(日)に海開きを迎える予定。遊泳期間は8月31日(火)までの約2カ月間で、ビーチハウス・ラパン前の一角に遊泳区域を設けて一般開放する。期間中の同園地駐車場は有料(普通車1回1000円など)となる。両海水浴場の期間中の問い合わせは南紀串本観光協会(電話0735・62・3171)まで。
(2021年6月25日付紙面より)
ひまわり基金地域貢献賞 (新宮信用金庫 )
新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)はこのたび、「ひまわり基金地域貢献賞」を選定した。受賞したのは「花てまりの会」(おお木博子会長)と「日本クマノザクラの会」(勝木俊雄会長)の2団体。
同金庫は地域貢献事業を行うことを目的に1999年4月に「しんぐう信金ひまわり基金」を設立。地域振興や環境保全などのボランティア活動に努める団体を毎年表彰し、活動を助成している。
22日に同金庫勝浦支店と本店で表彰式があった。勝浦支店では、羽根洋一支店長が「新型コロナウイルスの影響で晴れやかな気持ちになれないときもあるが、地域の方々の心が和み、色鮮やかな花で町を彩ってくれていることに感謝しています。今後も地域のために活動の継続を願っております」と述べ、おお木会長に表彰状と目録を手渡した。
おお木会長は「ありがたい。取り組みは継続が重要だと思う。今後もできる限り長く、町の活性化や癒やし、景観美化のためにお手伝いできればうれしい」と話した。
本店では営業部の横川英之部長が「信用金庫としても地元で頑張っている方々を応援したい。当地域を代表するクマノザクラを全国に発信していただくことは地域の誇りとなる。今後も発展に寄与していただけたらありがたいです」と話した。
勝木会長に代わり、田尾友児副会長は「会が発足されて半年くらいだが、評価を頂きありがたい。今後は会員の皆さまに入会して良かったと思っていただけるよう努力していくとともに、クマノザクラの生息地や特徴を研究し全国に広げていけたら」と語った。
「花てまりの会」(勝浦支店推薦)は、約17年前から活動を開始。地域住民の憩いの場づくりや町内美化、観光客の受け入れに対するおもてなしを大切にして日々、きれいな環境づくりを目指している。昨年は第30回全国花のまちづくりコンクールで奨励賞を受賞した。
「日本クマノザクラの会」(本店営業部推薦)は今年2月に発足した団体で会員は現在、約160人にも上る。紀伊半島南部の熊野・奥熊野地域を象徴する103年ぶりの新種「クマノザクラ」は性質など、判明していない点も多いことから、野生集団の保全に配慮した適切な利用方法が必要となるという。そのため、同会では保護や正しい情報発信に注力している。
(2021年6月24日付紙面より)
※ おお木博子会長の「おお」は、左側が「羽」の下に「令」、右側が「寛」
神倉小4年が浄水場見学 (新宮市 )
新宮市立神倉小学校(藪中秀樹校長、児童436人)の4年生63人は23日、クラスごとに同市磐盾の新宮浄水場を訪れ、毎日の生活で使われる水がどのようにつくられるのかを学んだ。
社会科の「暮らしを支える水」の一環。市の上水道は和歌山県内で2番目に着手され、1932(昭和7)年12月に給水を開始した。89年たつ現在でも、毎日約1万1000立方㍍の水を市内に供給し続け、市民の生活を支えている。
浄水場で職員の南功起さんが「浄水場ができる前は井戸や山の湧き水、川の水を使っていたが、水中の細菌やウイルスによって感染症が起こっていた。浄水場では塩素で水を消毒し、飲んだ人が病気にならないようにしている」と説明。ポンプや給水池を経由して市内に水が供給される仕組みを紹介した。
児童は水中の泥を沈める「薬品沈でん池」やさらに細かい物質を除去する「急速ろ過池」などを見学。熊野川の取水口から浄水場をつなぐ全長473㍍のトンネルの出口に刻まれた「清麗」の文字を眺め、命懸けで上水道の設備を造り上げた先人たちの努力に思いをはせていた。
今後は浄水場を訪れて学んだことを新聞形式でまとめる予定だという。
(2021年6月24日付紙面より)
区と教委と大島小一丸で (大島プール )
串本町大島にある社会教育施設「大島プール」(屋外プール)で18日、遊泳期間に向けた清掃作業があった。
このプールは、大島港右手の旧消防団車庫前から中道へ入り、海方向へ進んだ突き当たりに位置。社会教育目的で毎年一般開放していて、期間中は大島区(稲田賢区長)が委託を受け安全監視に当たっている。
そのような状況により、清掃作業は同区と所管の教育委員会教育課、学校プールとして利用する同町立大島小学校の三者一丸で期間前に行う形が定着している。コロナ禍の情勢を考慮して昨年に引き続いて今年も児童の参加は無しとし、教職員と区民有志、同課職員の約25人一丸で取り組んだ。
プールの水を抜きながらたまったごみを取り除き、浴室用洗剤を使ってコケや泥などの汚れをこすり落とし、更衣室やプールサイドも一通り水洗いした。今年も時折小雨が降る状況となったが、こどもや地域のためだとひるまず作業に励んで遊泳期間中の整然とした状態を取り戻したという。
本年度の遊泳期間は7月1日(木)から8月31日(火)までの2カ月間。大島小児童の学校プール利用を最優先としていて、今年は7月の5日(月)、9日(金)、13日(火)、16日(金)が大島小の貸し切り日となる(一般利用不可)。利用料は一人1回につき町民上限200円(中学生以下と65歳以上は無料適用)、町外上限300円(無料適用なし)、10人以上のグループ利用時に団体割引の適用を受けられる。
プールは25㍍水槽(水深1・1~1・2㍍)と小プール(水深50~60㌢)があり、水は循環ろ過で清浄を保っている。遊泳時間は午前10時~午後4時。施設内は土足厳禁で、遊泳に必要なものは各自で準備としている。
利用時の注意事項は同施設内の掲示を参照。問い合わせは同町教育委員会教育課社会教育グループ(電話0735・62・0006、7月26日以降は電話0735・67・7260)まで。
(2021年6月24日付紙面より)
新宮LCが「丹鶴ホール」に寄贈 (新宮市 )
新宮ライオンズクラブ(新宮LC、村尾久彦会長)はこのたび、市文化複合施設「丹鶴ホール」に電子案内表示板4台を寄贈した。22日には村尾会長ら6人が市役所を訪れ、田岡実千年市長に目録を贈呈した。
10月3日の開館を目指し、工事が進む丹鶴ホール。今月中に建物が、7月中には外構が完成する予定となっている。
電子案内板は、同施設の予約システムと連動しており、当日開催するイベント内容や施設の予約状況、各種お知らせを表示することができるもの。市文化振興課によると、災害時における防災情報や避難情報の表示も今後可能になるという。
設置場所は北側出入り口、ホール出入り口付近(1階)、熊野ロビー付近(2階)、図書館出入り口付近(4階)を予定しており、施設利用者の利便性向上を図ることができる。
寄贈物は▽液晶テレビ(4K、55型)▽ディスプレイスタンド▽専用メディアプレーヤー―各4台と付属機器。完成とオープンに向け同施設への寄贈を考えていた村尾会長が、速水盛康教育長との話し合いの中で寄贈内容を決定した。
寄贈式に出席した速水教育長は「利便性が高く、皆さんに施設をご利用いただく中で必要」。田岡市長は「予約状況や開催イベントをリアルに案内できる電子案内板は有効。ありがたい」とそれぞれ感謝を示した。
村尾会長は「施設の建設にはさまざまな意見があった。しかし施設がない中、いろいろな団体が他自治体の施設を借りて会議やイベントを実施している。個人的には当地域の中心である新宮市に施設ができてほしいという思いがあった」。
新宮LCのロゴが入った寄贈品は同クラブの活動PRにもつながると期待を込め「(実物を見たら)想像していたよりも大きい。施設を利用する人のためになれば」と話していた。
(2021年6月23日付紙面より)
2年ぶりにプール授業始まる (紀宝町 )
紀宝町立成川小学校(大藤伸之校長、児童47人)で21日、プール授業が始まり、児童たちが初泳ぎを楽しんだ。昨年は新型コロナウイルス対策のため水泳授業が行われなかったが、今年は今月中に町内の各小学校で開始し、感染対策を講じながら7月中旬まで続くという。
成川小では1、2年生計16人が初めての水泳に挑んだ。水泳授業のルールを学んだ後、水着に着替えた児童たちは準備運動を済ませてプールへ。2人一組で手をつないで水の中を歩き回った。
梅雨晴れとなったこの日は気温25度を超え、早くも夏本番のような歓声に包まれた。児童たちは水しぶきを上げながら「楽しい」「気持ち良い」と笑顔を見せていた。
大藤校長は「例年より期間は短いが、児童の命を守る授業として開始した。今日は全学年で開始し、今後は水泳も取り入れていく」と話していた。
各校では週に3回程度、水泳授業に取り組むが、夏休みのプール開放は行わないという。
(2021年6月23日付紙面より)
CGS部調理班がレシピ開発 (串本古座高校 )
県立串本古座高校(左近晴久校長)のCGS部調理班(森陽翔班長、班員8人)が21日、目下開発中のレシピ「ロケットラーメン(仮称)」の試作と試食に取り組んだ。
長引くコロナ禍の情勢で同部本来の活動(高校生による地域包括的支援)がし難い中、将来につながる何かをしようと考えパンや焼きそばなど複数の挑戦案の中からラーメン作りを選んで動き始めた同班。1年生の班員4人が加わった本年度から本格的にレシピ開発を始め、週2回の活動で試作や意見聴取も重ねながら取り組んできた。
序盤は味が決まらず苦労の連続だったが、めげずに家族やインターネットから知恵を仕入れ、顧問の一人で家庭科担当の岡本淳子教諭らの助言も得ながら前進。その過程に同部全体の関心事となっている小型ロケットの要素反映や調理班がこだわる地元食材活用が加わり、独自レシピ「ロケットラーメン(仮称)」の方向性が定まったという。
スープには鶏がらと串本町特産のトビウオにちなんであごだし(味を調えるためにぼしを若干ブレンド)を使用。コストを抑えるため自分たちで麺を打ち、具材には古座川町産ジビエのチャーシュー(猪(いのしし)肉)と黒ニンニク・ユズ入りソーセージ(鹿肉)、煮卵とネギを選んでいる。
ソーセージは長ネギの白い部分の芯を抜いて皮の代用にし、一方を縛り他方は縛らない工夫で小型ロケットを模した形にしている。チャーシューは橋杭岩、煮卵は半分に切って満月として飾り付け、前述した要素を反映した一杯を仕上げた。
進路選択を控える3年生の班員4人にとって、この日が最後の試作の機会。この内容を基に現時点でのレシピを完成させ、1年生4人に託して活動を締めくくるという。
今後の動きは同日現在未定で、岡本教諭は何らかの形で販売へこぎ着けて地域包括的支援を達成する筋道を思い描く。同部の部長でもある森班長(3年)は「自分の中では一番の味に仕上がった。完成したレシピを活用してほしいが、このまま販売を目指すか縛られずさらに改良するかは1年生に任せる。自分たちらしく頑張るためのベースをこの2カ月余りで作れた」とこの挑戦を振り返り、道半ばの地域包括的支援の思いを1年生の班員に引き継いだ。
(2021年6月23日付紙面より)
未成年の喫煙防止に尽力 (那智勝浦町 )
和歌山県たばこ商業協同組合紀南支部(塩崎伸一支部長)は17日、那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場やにぎわい市場周辺で清掃活動に取り組んだ。会員17人が参加し、新型コロナウイルス感染症予防を行いながら景観美化に汗を流した。
同組合は和歌山本部、紀北支部、紀中支部、紀南支部から構成され、各支部でさまざまな活動を展開している。本紙エリアでは紀南支部の女性部(大谷敏子部長)を中心に、たばこのポイ捨て禁止や、未成年者の喫煙防止などの呼び掛けを目的に活動。1997年度から清掃が行われており、今年で24年目を迎え、年間約20回のペースで取り組んでいる。
会員たちがそろいのベストを身に着け、のぼりを掲げながらたばこの吸い殻や紙くず、ペットボトルなどのごみを拾い集めていた。
大谷部長は「『たばこ組合はこういった活動もしているんだ』と知っていただけたらありがたい。これからも会員の皆さんで町をきれいにしていきたい」。
7月1日(木)から毎年実施している未成年者の喫煙防止を呼び掛ける「未成年者喫煙防止強化月間」については、「未成年者がたばこを買いに来ることは少なくなったが、今後も店頭での年齢確認などには力を入れていく」と話した。
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■たばこ税について
たばこの価格には、国たばこ税、地方たばこ税、たばこ特別税、消費税の税金が含まれている。一般的な紙巻きたばこでは、税負担率が6割に達するなど最も税負担率の重い商品の一つ。
たばこ税は年間約2兆円の貴重な財源となっており、地方財政においても年間約1兆円の一般財源としてさまざまな場面で活用されている。
2020年度の府県たばこ税では和歌山県が10億2528万2000円で、田辺市5億3830万円、新宮市2億1382万8000円、那智勝浦町1億1900万9000円、太地町396万8000円、古座川町440万8000円、北山村117万8000円、串本町1億1553万9000円だった。
同組合では各店舗に税額を記入したステッカーを自動販売機やスタンド灰皿に貼り付け、周知している。
(2021年6月23日付紙面より)
消防本部啓発通して注意呼び掛け (那智勝浦町 )
那智勝浦町消防本部は9日、那智勝浦町天満のAコープなち店で熱中症予防を呼び掛ける啓発活動を実施した。署員7人が、買い物客らに熱中症予防啓発冊子などを配布。注意喚起を行った。
気象条件が変わりやすく、気温の変化が大きいなどの理由から、近年増加傾向にある熱中症を報じるニュース。消防庁の発表によると、先月31日から今月6日までの間で、すでに全国で約640人の人が熱中症により救急搬送されている。同町では昨年度、10人が熱中症の疑いで搬送されており、本年度は9日現在で2人が搬送されている。
また、屋外だけではなく室内における発生も増えており、外出自粛で家にいる時間が増えることによる「巣ごもり熱中症」の増加も懸念される。
同署では「熱中症は正しい知識を身に付ければ防ぐことができる病気」としてこの時季、定期的かつ適切な水分補給やエアコンなどによる温度・湿度調節を呼び掛ける啓発活動を展開している。なお、昨年は新型コロナウイルス感染症の広がりを考慮し、街頭啓発は中止とした。
今年はコロナ情勢を見定め、感染予防対策を講じて実施。熱中症対策を盛り込んだ冊子含む啓発物資の手渡しをやめ、持ち帰り方式で熱中症予防の周知を図った。
清水浩・警防課副課長は「昨年はコロナ禍で啓発は自粛したが今年は感染対策を万全に開催する運びとなった。これから気温も上昇し熱中症の確率も上がる。対策を講じ、楽しい夏を迎えてほしい」と話していた。
この日の啓発では、救急車の適正利用も併せてPR。119番通報する前に救急車が本当に必要かを考えるとともに、命に関わる病気やけがなど、緊急性がある場合には「ためらわずに通報を」と呼び掛けた。
(2021年6月11日付紙面より)
教職員対象の救命救急教室 (三輪崎小 )
新宮市立三輪崎小学校(嶋田雅昭校長)で9日、同校教職員35人を対象にした救命救急教室があった。新宮消防署救急係の羽山裕美さん、尾畑徹さん、西一慶さんを招き、心肺蘇生法や自動体外式除細動器(AED)の使用方法を学んだ。
教室は職員研修の一環。熱中症の発生や水泳などが行われる時季を迎え、緊急の状況に備えて知識や迅速な行動が取れるようにと毎年行われている。
羽山さんは▽肩幅ほどに膝を立てて座る▽肘を曲げない▽手を組んで胸の中心に置く▽約5㌢の深さで、1分間に100~120回ほど垂直に押す―などのポイントを説明。倒れて息をしていない人の場合には、直ちに胸骨圧迫を実施するよう伝え「風呂場やトイレなど、狭い場所で患者が倒れている場合には広い所に移動させた上で処置を行うことが重要」と述べた。
AEDの取り扱い方法では、体がぬれている場合には拭き取った後に装着するなどの注意点を挙げた。
参加者は3グループに分かれAEDを使って心肺蘇生法を実践。「大丈夫ですか」「119番お願いします」などと、声を掛け合いながら訓練に取り組んだ。
参加した教職員は「例年、訓練は行っているが、いつどこで緊急の状況に遭遇するか分からない。同じことを繰り返して身に付けることが大切だと思います。万が一の場合には落ち着いて処置を施せるようにしていければ」と話していた。
(2021年6月11日付紙面より)
県警の航空隊と合同訓練 (串本警察署 )
串本警察署(泉政勝署長)と県警警察航空隊が9日、串本町潮岬にある望楼の芝で県警航空機〈ヘリコプター〉「きのくに」の夜間離着陸訓練に取り組んだ。
この訓練は「きのくに」の夜間運用における安全で確実な離着陸を実現するため適時取り組んでいる。喫緊では昨年6月の日中に防災相互通信用無線運用訓練と併せて臨時離着陸場設置訓練に取り組み同場用の夜間灯火装置の配置手順を実践したが、今回はその経験を生かして実際に夜間の離着陸を形にすることに取り組んだ。
同装置は「きのくに」の運用効果を高めるため、同隊が同場設置を想定する場所を管内とする警察署に配置。串本町管内では自治体の了承を得て望楼の芝の一角を想定していて、同署は2008年3月の配置以降迅速な設置を目指すため最寄りの潮岬警察官駐在所で保管している。今回の訓練には同署警備課と地域課の課員7人が参加し、同装置を潮岬望楼の芝キャンプ場へ運搬し、想定場所となっている芝地へ黄色の境界灯を15㍍四方に8個、緑色の境界誘導灯を着陸時進入方向に5個、離陸時進出方向に3個速やかに並べて臨時離着陸場を整えた。
10㌔先から視認できるフラッシュライトも点灯して「きのくに」の飛来を待ち、午後7時15分ごろに機影を確認後、署員1人が境界灯の枠内で誘導棒を振って位置を伝え以降は離れて離着陸時の周辺安全を確保する流れを実践した。
この装置は署員が取り扱う前提となっているが、署員は異動により入れ替わるため署内の経験者が未経験者に指導して署として運用手順を保持している。今回の訓練について警備課の井口潔課長は、経験者1人が未経験者に指導する状況としたが円滑にこなせたと署員の動きを評価。「この臨時離着陸場は県警だけでなく他の機関のヘリも離発着でき、昼夜運用で被災者や救助要員、物資などいろいろな搬送ができる。今回は夜ということで(同装置本来の運用を)実践的にできた。串本署としては今後も実践的な訓練を繰り返し、緊急事態に対応できる体制づくりを続けていきたい」とコメントした。
(2021年6月11日付紙面より)
利便性向上し、利用者も増加 (「はぐくみの森」オープン2カ月 )
紀宝町神内の町立図書館と子育て支援センターの複合施設「紀宝はぐくみの森」がオープンして2カ月がたった。「子どもをみんなで慈しみ、大きく成長して巣立ってほしい」との願いがこもった木の温かみと落ち着きが感じられる施設で、4月2日の開館以降約6000人が訪れた(9日現在)。
以前の町立鵜殿図書館より駐車スペースが広くなり、交通アクセスもよくなった上、町民バスが利用できるようになった。利便性が向上したことで、開館以降、町内の保育所や小学校からも見学に訪れるようになった。
図書館は子どもから高齢者まで、全ての人が利用しやすいようユニバーサルデザインにも配慮した。7日には町立相野谷保育所の4、5歳児が町民バスを利用して初めて訪問。児童コーナーで気に入った絵本を借りた。2階の活性化ホールで図書館ボランティアによる読み聞かせを楽しみ、最後は園児たちで描いた絵をプレゼントした。
図書館の岸葉子館長は「バス停が近くにあるので、バスを利用して訪れてくれる小学校や保育所が増えた。小学校の先生や祖父母と一緒に来てくれる子どももたくさんいます」と話していた。
施設では新型コロナウイルス対策として手指消毒、検温、入館者カードへの記入の他、利用者の制限を設けている。問い合わせは同図書館(電話0735・32・4646)まで。
(2021年6月11日付紙面より)
和歌山県道場少年剣道大会
紀陽銀行新宮支店に感謝状 (新宮警察署 )
新宮警察署(山田守孝署長)は7日、銀行キャッシュカードによる不正引き出しの犯人検挙に協力したとして、紀陽銀行新宮支店(柴田昌良支店長)に感謝状を贈った。
同銀行は3月26日、普段は銀行の現金自動預払機(ATM)を使用して預金取引を行っていた口座契約者が、コンビニATMで3回にわたり計60万円を引き出していたことを発見。契約者である高齢女性に確認したところ「身に覚えがない」と話していたことから不審に思い、同署に通報した。
捜査の結果、犯人が銀行キャッシュカードを不正に取得するなどして預金を引き出していたことが判明。積極的な捜査協力と情報共有が犯人の早期検挙へとつながった。
契約者が犯罪に巻き込まれていないかを確認し、積極的な声掛けや情報提供をもって犯罪抑止につなげる取り組みを行う同銀行。日頃から職員に対し、警察の注意喚起を基に特殊詐欺の可能性について周知を行うなどして、防犯意識の高揚を図っているという。
感謝状を受け、柴田支店長と山中達也・業務課長は「情報提供が検挙につながった。被害を抑えることができて安心している。和歌山県でも特殊詐欺事案などが頻繁に起こっている。今後も未然防止に努めていきたい」。
山田署長は「高齢者の預金取扱いなどに警戒していただけることで住民の安心安全につながる。警察だけで抑止することは難しく、金融機関の早期の気付きと情報共有などの捜査協力があってこそ」と感謝を示し、特に1人暮らしの高齢者に対してキャッシュカード不正利用などの金融犯罪について注意するよう呼び掛けていた。
(2021年6月9日付紙面より)
2施設の愛称も募集中 (紀宝町社協 )
紀宝町福祉センターに隣接する町有住宅に「駄菓子屋」がオープンした。連日、子どもたちが訪れ、くじ引きを楽しんだり、お菓子を買い求めるなど、にぎやかな光景が広がっている。
町社会福祉協議会が運営。平日の午後2時から4時までと、「ふれあい子ども食堂」開設日の第2土曜日の午前11時から午後1時まで開いており、「OPEN」ののぼりが目印だ。
1日にオープンして以降、日増しに多くの子どもたちが足を運ぶようになり、新たな〝集まりの場〟として定着しつつあるという。
たくさんの人に親しまれる場所になるよう、町社協では駄菓子屋と「ふれあい子ども食堂」の建物の愛称を30日(水)まで募集している。
応募資格は紀宝町内在住、在勤など町に縁のある人。1人1点応募できる。採用者には福祉の店「アプローチ」の商品券3000円分をプレゼントする。
応募、問い合わせは町社会福祉協議会「愛称募集係」(電話0735・32・0957)まで。
(2021年6月9日付紙面より)
プレミアムお買物券事業 (串本町商工会 )
串本町商工会(須賀節夫会長)が6日、本年度第1回プレミアムお買物券(通称・まぐトルお買物券)の販売を始めた。7日以降は平日午前9時~午後5時に同町商工会館(町立体育館前)付近で完売するまで取り扱うという。
このお買物券は、同町小売店舗等消費拡大推進事業の補助を受けて事業化し年2回販売している。1セット1万1000円分(500円券×22枚)を1万円で販売する内容で、今回は販売数3000セット、プレミアム率1割、取扱参加店数は130余店舗で有効期限は8月末まで、など通常の規模となっている。
初日は新型コロナウイルス感染症予防を意識し当日の雨天にも即対応して、同会館最寄りの文化センター1階ロビーと中湊コミュニティセンター最寄りの古座小体育館下駐車場に販売窓口を設置。役員は主に会場誘導や検温と手指消毒などの協力依頼を担当し、安全で円滑に購入できる流れを支えた。
このお買物券は1人最大5セット、本人購入時に家族3人分までの代理購入を認めていてその申告をすれは20セットまで一括購入できる仕組み。3000セットのフル活用だけで3300万円の消費が取扱参加店に届く計算で、同お買物券をきっかけとする上積み消費も含めた経済効果を願って初日は役員、職員一丸で販売に当たった。須賀会長は新型コロナウイルス感染症に伴う会員の事業の苦境を見据え、町の対策事業の上積みで大きな反響を得た前回同様、早期完売と早期利用で会員が潤う展望を期待した。
このお買物券の問い合わせは同商工会(電話0735・62・0044)まで。
(2021年6月9日付紙面より)
那智勝浦町出身 (レスリング )
那智勝浦町出身で日本体育大学4年の山口海輝(かいき)選手(22)が、5月27~30日に東京都の駒沢体育館で開催されたレスリング「2021年明治杯全日本選抜選手権」の男子フリースタイル65㌔級で優勝を飾り、10月2日(土)~10日(日)にノルウェーのオスロで行われる予定の「2021シニア世界選手権大会」への出場を決めた。
山口選手は新宮ジュニアレスリングクラブで練習を重ね、中学校卒業後に高校レスリングの強豪である千葉県の日体大柏高校に進学。2015年の紀の国わかやま国体や高校総体、日本オリンピック委員会(JOC)杯、ブバイサ・サイキエフ国際大会を制すなど、国内外で活躍している。
同大学進学後もさまざまな大会で結果を残し、昨年11月に57㌔から65㌔に階級を上げて挑んだ内閣総理大臣杯でも優勝した。同年12月に開催された「2020年天皇杯全日本選手権」では自他ともに認めるライバル、安楽龍馬選手(早稲田大学)との決勝戦を制し優勝した。
明治杯では1回戦を勝ち上がった計良涼介選手(早稲田大学)と対戦。10―0で初戦を飾ると、準決勝は磯次郎選手(自衛隊体育学校)に快勝した。住友金属鉱山㈱の米澤圭選手との決勝戦では試合を優位に進め、6―2で勝利し見事優勝を果たした。
報告を受けた父・哲也さん(46)は「昨年の天皇杯に続いて、今大会もしっかりと優勝することができてうれしく思います。世界戦については本人も『まだまだ実力が足りない。その中で筋力、技術面ともに鍛えていきたい』と言っていた。世界を経験できるのは貴重なことなので、自分が持っている力を出し切って悔いのない試合をしてほしいですね」と話していた。
(2021年6月9日付紙面より)
ホップリーグ東牟婁ブロック大会
バーモントカップフットサル和歌山県大会
第39回学童軟式野球大会
谷上嘉一さんらが製作
川の参詣道として世界遺産に登録されている「熊野川」を巡る川舟下り。新宮市熊野川町の熊野川川舟センターが2005年から定期乗合便を開始し、多くの観光客が川を下りながら流域の自然を体感してきた。
熊野川の川舟は、船首が大きく反り返り、船底は平らで、どんな条件にも対応できる構造が大きな特徴だ。
川舟の老朽化に伴い、2隻の製作を依頼しており、紀宝町北桧杖の川舟大工・谷上嘉一さん(79)が製作に取り掛かっている。
川舟は全長8・7㍍、幅約1・82㍍。外国人向けに座席などを部分的に強化した。製作には大工3人で2カ月を要する。1隻はすでに完成し、2隻目は6月中を目指している。
谷上さんは〝日本一の暴れ川〟と呼ばれた熊野川を行き来する川舟とともに生活してきた。「50年ほど前は10人ほどの舟大工がいて、川舟も各家で1~2隻持っていた。生活の一部だった」と振り返る。
川舟はかつて、熊野川を行き交う重要な交通手段だった。谷上さんも船頭として舟を操っていたが、道路整備が進み、昭和30年代に役割を終えた。川舟の需要が減るにつれ舟大工も減少してきた。
地域の伝統技術を絶やさぬため、40年以上前から独学で川舟を造り続けている谷川さん。今では、熊野川流域で唯一の職人となった。
使用する木材はスギが8割ほどを占める。地元の山に入り、舟に合う淡い赤身の多い木を選ぶ。固いヒノキで強化し、ケヤキは船首部分に使う。
「1本の木から造ることで作業性が良く、機能性、操作性も良くなる。木は同じ場所に生えていても重量や反発力、赤身のクセなどが微妙に違う」と話す。
川舟造りは全ての部分を曲げるのが難しく、火であぶって木を曲げる。曲がり方は木によって違うため、長年の経験と勘が頼りだという。
これまで5隻の観光川下り用の川舟を製作しており、「熊野川の景観、歴史、生活を知ってもらうことで地域振興にもつながる。観光客には世界遺産と川舟の歴史を感じながら遊覧を楽しんでほしい」と語る。
(2021年6月5日付紙面より)
身障連定例の要望書提出 (串本町 )
串本町身体障害者連盟の中野實会長が2日、田嶋勝正町長を表敬訪問し定例の要望書を提出した。
同連盟は西暦奇数年に町長を来賓として総会に招いて要望書を提出する活動を続け、町は当事者の声として重んじ成果による応答に努めている。本年度は提出年に当たるがコロナ禍の情勢を考慮して総会を書面決議とし提出の場がつくれなかったため、会長が町長へ届ける形を取った。
今回の要望事項は①歩道環境の整備(国道42号潮岬東口交差点~同西口交差点区間)②コミュニティバス運行(車いす利用者対応のリフト・車内固定器具付バスの導入など)③JR串本駅の物理的障壁の改善(町による駅員等による解決ではない環境整備の要請)④公的機関への手話通訳者配置(手話ができる職員の育成)⑤防災関係(要支援者に行き届く避難支援の具体化)―の5項目。
中野会長は役場本庁~JR串本駅間の歩道環境改善や文化センタートイレの洋式化、コミュニティバス路線へのノンステップ車両導入など過去の要望事項の達成と要望に応える町の取り組みへの感謝を伝え、①の項目は建設課から国土交通省が対応に動き出すので事前に面会してほしいと要請を受けていることを報告した。
他方、④は町職員内で手話対応ができる人材を育てること、⑤は要支援者対象の個別計画が有事の支援に確実に生かされるよう区長や自主防災会などと事前に話し合う場を設けることを特に期待して強調した。
(2021年6月5日付紙面より)
「社協のエクササイズ教室」 (太地町 )
太地町社会福祉協議会は2日夜、同町多目的センターで「社協のエクササイズ教室」を開いた。町地域包括支援センター理学療法士の谷口徹さんが講師を務め、町内在住の参加者12人がストレッチに取り組むなどして汗を流した。
教室は多種のエクササイズを通して健康障害の予防や介護予防を図ろうと毎月実施。ストレッチ、筋トレ、プール体操など、項目を変えながら行われている。
この日のテーマは「からだのストレッチング」。冒頭で谷口さんは「筋肉は筋膜というもので覆われています。一方向に体を伸ばすより、筋膜の走行を考慮することで筋肉を解きほぐすことができる」と説明。注意事項の後、運動を開始した。
参加者は全身や胴回り二の腕・脇腹、肩甲骨、体側など計8種類のストレッチを実践。谷口さんの手本を見ながらゆっくりと体を反らし、熱心に取り組んだ。
3回目の参加という50代の女性は「元々、硬いこともあって少し痛かったですが、楽しく体を動かすことができた。難しい動作ではないので、時間を見つけて自宅でも実践してみたいと思います」。
谷口さんは「集中して取り組む姿が見られました。体を伸ばすべき場所は人によってさまざまで、無理のない動きを行うことが大切。継続して実施し、健康づくりにつなげていってもらえれば」と話していた。
(2021年6月5日付紙面より)
30日まで開放、熊野那智大社 (那智勝浦町 )
那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)は、境内にある紫陽花(あじさい)園を1日から30日(水)まで開放している。園内のアジサイは現在六分咲きを迎え、参拝者の目を楽しませている。開放時間は午前8時30分から午後3時30分まで。
大社によると、境内のアジサイは1960年頃から栽培を始め、職舎付近や参道、車道沿いに植えられている。現在は2000株ほどが自生しており、ガクアジサイ、ヤマアジサイ、タマアジサイなど十数種類がある。
例年は14日に営まれる「紫陽花祭」後に一般開放されるが、今年は花の咲きが早いことから1日からの開放となったという。
大社の神職は「今年の花の咲きは早い。花の状態も例年並みに良いと思う。ぜひ、ご参拝にお越しの際はアジサイを楽しんでいただけたら」と話している。
紫陽花園は大社の大鳥居下の階段を降りた参道横にある。
(2021年6月5日付紙面より)
【第35回】スーパーは食育の宝庫!
夕飯のお買い物、子どもと行くこともあると思いますが、どんなことに気を付けていますか? 私はスーパーマーケットは食育の宝庫だと思っています。小さい頃はスーパーでいろんなお話をすることをお勧めします!
まず、一番簡単な食育は商品について話すことです。今は通年出回るものが多くなった野菜でもやはり旬のものは、目立つところにあったりたくさん置いてあったりしますよね。「春だから、緑のものがたくさんあるよ」とか、「春は山菜が採れるんだよ」とか、「夏だからスイカがあるね~」など、果物でも野菜でも、季節を教えてあげるきっかけになります。旬に食べるととびきりおいしいことや値段が安く買えること。旬に食べると栄養が豊富なことなども教えてあげてください。「これもたくさんあるけど、春の野菜なのかな?」と一緒にスマホで調べたりするのもいいですね。お母さんから聞いたことより、一緒に調べたものの方が、印象に残るかもしれません。
それ以外にも「おいしそうなものを選んで」と、子どもに選んでもらうのもいいと思います。色がきれいなもの、みずみずしいものを選んでもらってください。おいしいものを選ぶポイントを教えてあげるとさらに食育になります。
キュウリなら、トゲがしっかりしているもの。春キャベツなら軽くてふんわりしているもの。冬キャベツなら重いもの。お魚なら目がきれいなものなどおいしい食材の見分け方はたくさんあります。こういったコミュニケーションは食材を選ぶ力を養ってくれます。
さらに私の一押しは献立を相談することです。例えば、メインが唐揚げなら「唐揚げと一緒に食べるのは他にはどんなおかずがいいかな?」といった具合です。「お肉はあるから、お野菜がいいね」などヒントをあげるのもいいですね。こういったやりとりで、バランスの取れた食事を意識することを覚えてくれます。
「緑の野菜は買ったけど、赤がないね」とか「野菜とお肉はあるけど、他に何があったらいいかな?」などの問い掛けも食育になります。食意識を高めて、食卓に関わることで食べるものも増えると思います。楽しんで食べてもらうには、食材や料理に興味を持って参加することがとてもいいといわれています。自分で選んだ食材や自分がよく知っている食材、自分で考えた献立は、ただ食卓に受動的に並べられたものとはまた違うものとして映ると思います。
食卓で食べるときは「これは○○ちゃんが選んだやつだよ」「○○ちゃんが選んだものはおいしいね」などと、話してあげてください。きっと子どもたちはとてもうれしく楽しく感じるはずです。
楽しんで食事をするというのは何も特別なことは必要ありません。ただ、家族の一員として、受け入れられているという認識を与えることが重要です。ぜひ身近なスーパーマーケットから、食育を始めてみてはいかがでしょうか?
(2021年6月5日付紙面より)
県内行進、新宮市で最終日 (国民平和大行進 )
原水爆禁止和歌山県平和行進実行委員会は、核兵器廃絶を訴えながら被爆地広島・長崎を目指す「国民平和大行進2021」を実施している。5月7日に橋本市から始まった県内の日程は2日をもって終了。今後は三重県に引き継がれ、8月4日(水)に広島県の広島平和記念公園に、6日(金)に長崎県の平和公園に到着する。
広島と長崎に原爆が投下されて76年目。2017年7月、国連総会で賛成122、反対1の大差で核兵器禁止条約が採択され今年1月22日、50カ国を超える国々の参加で国際法となった。
平和大行進は1958年6月、たった1人の行動から始まった。現在では全都道府県および8割以上の自治体を通過し、毎年10万人の人々が参加する国民的行動となった。
条約発効後初となった今年の平和行進。新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点から、昨年に引き続き従来通りの集会と行進を中止。核兵器のない平和な世界への願いを署名とペナントに託し、各自治体を宣伝カーでつないだ。ペナントは8月9日(月・振休)の原水爆禁止世界大会終了後に、長崎平和公園・爆心地に奉納される予定。
2日に那智勝浦町役場前で行われた見送り式では、地元の実行委員を代表して玉石晃久さんが「皆さまの熱意で核兵器廃止条約に参加していただきたい」。堀順一郎町長は「世界ではさまざまなところで紛争が起きている。地球上の人間全てが平和で豊かに過ごせるようになっていかなくてはいけない」。
和歌山県最終日の2日、新宮市では、市役所駐車場で田岡実千年市長が「世界の各地では武力による紛争がいまだ絶えず、今なお地球上には人類を絶滅させるほどの大量の核兵器が蓄積・配備されている。唯一の被爆国であるわが国の果たすべき役割は極めて重要」。
原水爆禁止世界大会の成功を目指す平和行進参加者の行動を支持するとし「ともに力を合わせ、核兵器廃絶と世界恒久平和の実現に向かって前進したい」と激励。宣伝カーを見送った。
日本は核兵器禁止条約に対し参加も批准もしていない。原水爆禁止国民平和大行進中央実行委員会では「世界の平和、アジアでも非核平和のためにリードできるよう条約に参加すべき」と呼び掛けている。
(2021年6月4日付紙面より)
土砂災害啓発センターで特別展 (那智勝浦町 )
那智勝浦町市野々の和歌山県土砂災害啓発センターでは、国土交通省が定める土砂災害防止月間である1日から30日(水)まで特別企画展を実施しており、命を守るためにいち早い避難の啓発や危険区域把握の周知を図っている。
土砂災害防止月間は住民が自分の命を守るべく、「みんなで防ごう土砂災害」をスローガンに、防災知識の普及や避難訓練などの催しを実施し、土砂災害による人命、財産を守ることを目的とした月間。1982(昭和57)年7月に長崎県長崎市を中心に大きな被害を発生させた「昭和57年7月豪雨」(長崎大水害)が契機だという。また、1~7日(月)まではがけ崩れ防災週間になっている。
センターによる特別展は昨年から始まった。今年は2011年9月に発生した紀伊半島大水害から10年の節目の年でもあるため、水害に関連するパネルが並んでいる。
そのほか、土砂災害の実例や解説をしたものや、先月から避難勧告が廃止となり、避難指示に一本化されるなど変更があった「避難情報」の詳細が分かるパネル、新宮・東牟婁の各市町村が作成するハザードマップなどの展示もある。
新宮市が提供した「紀伊半島大水害豪雨~平成23年台風12号、新宮市映像の記録~」などの動画も公開されている。
坂口隆紀所長は「雨の多い時季になり、土砂災害の発生が懸念されることを知ってもらえれば。パネルや町のハザードマップで自分の住む町の特徴などを理解し災害時に役立ててほしい。早めの避難を心掛けていただきたい」と話した。
問い合わせは同センター(電話0735・29・7531)まで。
(2021年6月4日付紙面より)
地域おこし協力隊着任 (古座川町 )
古座川町が1日、片岡紗梨さん(32)に地域おこし協力隊隊員を委嘱した。七川ふるさとづくり協議会(下山隆正会長)で活動することになっていて、片岡さんは「住民の困り事と向かい合い、そしてまちのすてきなものを発信していろいろな方が訪れるよう、微力ながら頑張りたい」と意気込んでいる。
片岡さんは東京都品川区出身で、販売職としての経験を持つ。林業従事を志す夫と共に夫の祖父母が暮らす同町へ移住することを決め、その折に同町が隊員募集をしていることを知って志願した。
着任に先駆けて町内へ移住し、同協議会の下見も経験済み。佐田の桜が今までに見たことがないほどきれいで驚いたことや、すでに何度か足を運んだ同協議会事務所(旧夏目商店)に集まって和気あいあいと過ごす住民の姿を印象的に感じながら、着任の日を目指してきたという。
委嘱した西前啓市町長は七川地区の人口規模や高齢化の状況、地区の同協議会への期待などを伝え、地域になじみ任期後に住み続けることも含めて取り組むことを希望。片岡さんは「笑顔と元気で頑張ります」と応えて、隊員としての第一歩を踏み出した。
同協議会への隊員配置は現在、昨年10月着任の横溝秀文さん、谷井麻美さんと片岡さんの3人体制。下山会長は「プロジェクトに基づいて活動した前年度までの3年間で、憩いの場所となる事務所など今後の振興の基礎をつくった。若者や観光客を引き込む上で事務所は極力開けておきたいが、隊員2人では難しいので町に3人目の募集をお願いした」と増員の経緯を語り、「片岡さんには接客の得意を生かして力を入れてもらい、3人がそれぞれ個性を生かしたチームワークで頑張ってもらいたい」と念願だった3人体制の今後を期待した。
片岡さんの任期は同日から令和3年度末まで。同隊制度は町と人材双方の合意により最長2回契約更新できる。同日現在の町内の隊員数は片岡さんを含め計7人(同協議会3人、観光協会3人、古座川ジビエ山の光工房1人)となっている。
(2021年6月4日付紙面より)
駅舎竣工式でお披露目 (太地町 )
太地町は5月31日、太地駅の駅舎防災複合施設の竣工(しゅんこう)式を開き、駅敷地内に設置したセミクジラをモチーフにした青色のご当地ポストのお披露目を行った。町の玄関口に設置した町内3基目となるポストで、「クジラの町 太地町」をPRしていく方針だ。
地域の特色を示したご当地ポストは全国にも多数存在し、本紙エリア内ではJR那智駅に黄色のポスト、熊野本宮大社に「八咫(やた)ポスト」がある。
同町ではこれまでに、町立くじらの博物館(林克紀館長)前と道の駅「たいじ」(〆谷(しめたに)和豊駅長)敷地内にポストを設置。観光客などに人気の撮影スポットとなっているという。
地域振興や観光資源化などを目的に、日本郵便と連携して町が寄付する形で設置に至っている。
ポストは2基と同様、地元で活動するクジラの造形愛好家らで組織される「ホエール・アート・ミュージアム」の山門基秀さん、前芝真人さん、石田一勝さんらが製作した。
山門さんは「町の玄関口にふさわしいものを作らせていただいた。暗い話題でなく、ポストを通じて太地では面白いことをやっていると思っていただけたらうれしい。今後も町内にポストを増やしていけたら」と話した。
太地郵便局の小河則行局長は「ブルーは『クジラの町太地の海』をイメージしている。これまでの2基も撮影スポットやSNS(会員制交流サイト)で好評だった。観光資源の一つとして、一人でも多くの方々にPRして太地町を訪れていただけたらありがたいです」と語った。
駅近くに設置されていた壁掛け型のポストは新ポストのお披露目に合わせ撤去された。
式典後には、駅前の国道を車で走行していたドライバーがポストの存在に気付き、スマートフォンで撮影する姿が見られた。
(2021年6月4日付紙面より)
学生が湯川駅の景観を改善 (那智勝浦町 )
和歌山大学の学生自主プロジェクト「きのくに線活性化プロジェクト」は5月29日、景観改善などを目的に那智勝浦町湯川のJR湯川駅の海側周辺の草刈りや清掃に取り組んだ。学生ら10人や土地を所有する協栄機械土地株式会社、JR西日本の各社員、同町職員など約20人が作業に励んだ。
和歌山県の地域をつなぐJRきのくに線を通じて、県の地域活性化を目指す同大の学生らで組織される自主プロジェクト。旅行者向けの情報発信なども行っている。
「海の見える駅」を観光資源として来訪者に景色を楽しんでもらうために、景観を損ねている生い茂った木や草を整備すべく今回の活動に至ったという。
参加した堀順一郎町長は「町は観光が主力産業。景観も観光の一つの見せ場。取り組みはありがたい。町を挙げてきれいにする必要がある」。
JR西日本和歌山営業部の上段貴司部長は「湯川駅には『WEST EXPRESS 銀河』が停車する。乗降はないが景観を楽しんでいただける。今回はJRとしてもありがたい」と話した。
一同は草刈り機などの道具を使用して2~3㍍の高さがある竹に似たダンチクや放置されている木々などを伐採し、草刈りに汗を流した。
同町出身でプロジェクトメンバーの宮井凜晴(りんせい)さん(観光学部2年)は「小さい頃からきれいな景色のきのくに線を利用してきた。乗車した方が海を楽しみ、発信してくださることで観光客や利用の増につながれば」。
同プロジェクトの代表を務める岸本瑞生(みずき)さん(観光学部2年)は「湯川駅は注目されている駅の一つで海が近く、静かで駅舎も大きい。今日は活動の第一歩。継続して取り組んでいきたい」と話した。
宮井さんの祖父で、学生たちの活動を一目見ようと湯川駅を訪れていた同町八尺鏡野(やたがの)在住の掛橋郁雄さんは「学生の皆さんは町民が気付かない視点を持っている。きれいな景色が見えるようになるのはありがたいこと」と話した。
同プロジェクトでは今後、駅のホームや周辺の空いたスペースを使用して地域住民も集えるコミュニティースペース設置計画も検討しているという。
(2021年6月3日付紙面より)
接種予約の電話回線増設 (紀宝町 )
紀宝町は11日(金)から、16~64歳の対象者5436人に新型コロナワクチンの接種券を一斉発送する。1日からは、電話による受付時間を平日は午前9時~午後7時、土日、祝日は午前9時~午後4時まで延長し、電話回線も4回線から8回線に増やした。
混乱を避けるため、17日(木)から基礎疾患を有する人、22日(火)から63、64歳と高齢者施設従事者、24日(木)から60~62歳を対象に、予約開始日をずらして受け付ける。59歳以下は追って高年齢順で段階的に予約開始日を個別通知で知らせる。
町内65歳以上の全高齢者への個別通知が完了しており、町新型コロナウイルスワクチン接種プロジェクトチームでは「対象者ごとの予約開始日の午前中は電話が混み合いますが、午後や翌日以降はつながりやすくなっています。対象者分のワクチンは確保しています。焦らずにお電話ください」と呼び掛けている。
65歳以上の対象者3913人のうち、集団接種1509人、個別接種669人、高齢者施設入所者226人の計2407人の予約があり、予約率は61・5%となっている。
5月28日現在、1回目の接種は集団接種593人、個別接種193人、高齢者施設で202人の計988人が済ませた。接種率は25・2%。
(2021年6月3日付紙面より)
オンラインで懇談会開催 (国交省近畿地方整備局 )
国土交通省近畿地方整備局は5月30日、ウェブ会議システム「Zoom(ズーム)」を活用し、13回目の「熊野川懇談会」(委員長=藤田正治・京都大学防災研究所教授)を開催した。学識経験者や地元関係者ら約20人が参加し「明日の熊野川整備のあり方(追記版)」案などについて審議。懇談会の様子は動画投稿サイト「ユーチューブ」でライブ放送された。
同懇談会は、新宮川水系直轄管理区間(猿谷ダム周辺、熊野川河口周辺)の河川整備計画を策定するに当たり、学識経験者から意見を聞くため2004年10月に設置。熊野川らしさや、あるべき姿を踏まえつつ「熊野川河川整備計画」の原案について意見を述べるとともに、関係住民の意見の聴取や反映方法について提言し河川整備計画の策定に寄与する目的がある。
河川整備計画は、今後20~30年間の具体的な河川整備の内容を示したもの。長期的な河川整備の基本となるべき方針を示したものが「河川整備基本方針」となる。
2004年の第1回から09年の第9回の懇談会では「明日の熊野川整備のあり方」を取りまとめ公表。11年の紀伊半島大水害により甚大な浸水被害が発生したことから、気候変動の影響も考慮した河川整備基本方針を見直す必要が生じたため昨年、約10年ぶりに第10回懇談会を開催するに至った。
この日の懇談会では、これまでの会議での議論と河川整備基本方針検討小委員会での河川整備基本方針(変更案)の審議内容を踏まえ、「明日の熊野川整備のあり方」について意見交換。事務局から検討小委員会の概要や変更案の説明があった。
藤田委員長が、追記版「明日の熊野川整備のあり方(案)」について▽地球温暖化に伴う気候変動▽持続可能な開発目標(SDGs=エスディージーズ)▽新型コロナウイルス感染症―などの項目を設け「気候変動の影響や社会状況の変化などを踏まえ、流域に関わるあらゆる関係者が協働した『流域治水』へ転換する」「新型コロナウイルス感染症により熊野川の流域でも、主要な産業である観光が移動制限などによる観光客の激減により大きな影響を受けている。~略~地域の活性化のためにも、参詣道の一部である熊野川の活用をはじめとした取り組みが求められる」と明記したなどと説明。
委員らの意見を踏襲した上で「熊野川流域は治水、利水、環境の問題が強く関連し合いながら、人の営みが影響を与えて河川流域が形づくられてきたと言える。治水や利水、環境の問題は場合によっては互いに対立する問題であり、絶対的な正解を見つけることが困難」としながらも、今後作成が予定されている河川整備基本方針や河川整備計画へ反映すべき留意点などをまとめたとした。
次回の懇談会は6月27日(日)を予定しており、河川整備計画の方向性に関して意見交換を行っていく。
(2021年6月3日付紙面より)
串本町で本年度通常総会 (SP紀伊周辺地域協議会 )
スペースポート紀伊周辺地域協議会(会長・下宏副知事)が1日、串本町サンゴ台にあるホテル&リゾーツ和歌山串本で本年度通常総会を開いた。新会員として株式会社紀陽銀行(丸岡範夫取締役上席執行役員)の入会を承認。プレミア見学場など受け入れの企画運営業務を受諾する株式会社JTBから同業務案、スペースワン株式会社から事業進捗(しんちょく)の報告を受けるなどした。
ロケット発射場が立地する地域の経済高度化や発射時の事業環境や生活環境の円滑化等を図り活性化に寄与する団体として2019年10月21日に前身が発足。今年3月1日の臨時総会で会名を変更し現在に至る。
本年度の事業計画や予算は先にあった臨時総会で承認済み。議事序盤で新宮警察署の山田守孝署長、串本警察署の泉政勝署長、勝浦海事事務所の藤木純一朗所長、航空自衛隊串本分屯基地の中津洋紀司令が新任あいさつをし、県推薦によりスペースワン社へ出資する紀陽銀行の入会を承認した。
4月1日付で串本町役場古座分庁舎内に設置した現地事務局の職員紹介を経て、株式会社JTBが同協議会からの受託を受けて立案中の企画運営業務案「スペースポート紀伊におけるロケット打上げ応援会」の概要を説明。実施体制や輸送計画、プレミア見学場・パーク&ライド拠点の形状、映像コンテンツ作成、見学者募集の手法、新型コロナウイルス感染症対策の各考えを伝えて同協議会会員から意見を求めた。
同社の考えにおいてプレミア見学場の位置は変わりないが、串本町側のパークアンドライド拠点が当初の旧串本古座高校古座校舎・旧国保古座川病院跡地から西の岡統合小建設予定地へと変化。接続する新道はその時点で未供用だが、同町は必要に応じて一時的に通行可とする対応を取るとしている。
映像コンテンツはパブリックビューイング時の放映を目的とし、テレビ和歌山が制作を担当。見学者募集にはJTBのイベントエントリーシステム「AMARYS(アマリス)」を活用し、同協議会と申し込み状況の情報共有を図る。ツアー造成は自他連携をして販売に努めるとしている。
スペースワン株式会社は5月20日時点でのスペースポート紀伊建設状況を伝え、夏の終わりごろに建設を終了して資機材搬入にかかると説明。併せて立地の要望に応えて作成したスペースポート紀伊のエンブレムも発表し、使用承諾の筋道を示すなどした。
その他、同協議会事務局は7月24日(土)に県主催で第3回宇宙シンポジウムin串本があることを報告し、会員各位の協力を求めた。
(2021年6月3日付紙面より)
太地町は5月31日、同町森浦でJR太地駅の駅舎防災複合施設の竣工(しゅんこう)式を開いた。駅と観光、防災の機能を兼ねた住民待望の施設の完成を祝い、三軒一高町長や南紀くろしお商工会の森川起安会長、西日本旅客鉄道株式会社の冨本直樹執行役員・和歌山支社長らがテープカットを行った。
太地駅は1935年ごろに開業。駅には特急電車も停車し、交通の要として住民などから長年親しまれてきた。今回の建設は駅舎の老朽化に伴うもので、町では2010年にJRから建物のみ無償譲渡を受けている。
駅舎防災複合施設は鉄骨造2階建で敷地面積が987・77平方㍍、延べ床面積が435・11平方㍍。建設事業費は4億9509万4600円。設計・監理はジェイアール西日本コンサルタンツ株式会社、施行は谷地建設株式会社。
駅舎は町から多くの人々が移住したアメリカカリフォルニア州のターミナルアイランドの駅や街並みに着想を得てデザインされたという。外壁や駅舎内にある「太地駅」の看板は自由民主党の二階俊博幹事長の直筆の書から作られた。
駅員の配置はないが、これまで通り1階には南紀くろしお商工会太地支所の事務所と観光案内所を設置。2階の防災施設兼集会所は森浦地区の住民や駅の利用者などが災害時に一時避難できる避難所となる。
南海トラフ巨大地震で想定される津波高が8㍍の森浦地区ではこれまで目立った避難場所がなかったという。同施設の2階が12㍍あることから、想定津波高より4㍍高くなる。一時避難人数は200人を想定。そのほか、多機能トイレや自家発電機、外部避難階段を完備している。
三軒町長は竣工について「感無量。町にとって駅の誘致には過去に苦労の歴史があった。本当にうれしく思う。今後10年をかけて駅前広場や無料駐車場の整備を行い、感動のある駅にしたい」と語った。
なお、この日は駅敷地内に設置されたセミクジラをモチーフにした青色のご当地ポストのお披露目もあった。
(2021年6月1日付紙面より)
渚の会と一般参加者が協力 (那智勝浦町 )
日本財団「海と日本PROJECT」と環境省などが実施する全国一斉清掃キャンペーン「春の海ごみゼロウイーク」にエントリーした「かつうら渚の会」(猪飼伸会長、会員35人)は5月30日、那智勝浦町のブルービーチ那智で清掃活動を実施した。会員や一般参加者など約100人が集まり、マスク着用や3密に注意するなど新型コロナウイルス感染症対策を施して作業に汗を流した。
清掃キャンペーンは同財団らが海洋ごみ問題の周知啓発と海洋ごみの流出を少しでも防ぐことを目的に、「ごみゼロの日」の5月30日から6月8日の「世界海洋デー」前後を「春の海ごみゼロウイーク」、9月18日の「ワールドクリーンアップデー」から26日までを「秋の海ごみゼロウイーク」と定めている。この日は、全国で青い服やタオルなどを身に着けた参加者が一斉に清掃活動を行った。
同町ではキャンペーン申し込み時に無料送付されるオリジナルごみ袋や道具を手にした参加者がビーチ駐車場に集合。
堀順一郎町長は「渚の会の皆さまには日頃から町内の清掃活動に取り組んでいただき、感謝しております。当町は観光の町。町全体がきれいになるようにご協力をお願いいたします」。
猪飼会長は「熱中症にはじゅうぶんに気を付けて活動してください。秋のごみゼロウイークへの参加もよろしくお願いします」とあいさつした。
一同はビーチの左右に分かれて、それぞれが流木やマイクロプラスチックが付着した海藻などを拾い、階段などに生えた雑草も引き抜いた。
この日は色川花木園芸組合やホテル浦島、勝浦海事事務所、更生保護女性会、町役場なども参加。その中には町立那智中学校のバレー部なども加わっており、同部主将の山東葵(あおい)さん(3年)は「渚の会の方々にお話を頂いた。私たちは普段からよくこのビーチで遊んでいるが掃除はしたことがなかった。みんなできれいにできて良かったです」と話した。
同会は住民有志が集まり、町内の海などで定期的に清掃活動を行うことで、景観や環境を保持し、啓発していくために発足された。
(2021年6月1日付紙面より)
田原・古座・西向各分団へ (串本町消防団 )
串本町消防団(稲田賢団長)が5月30日、田原・古座・西向の3分団に水難救助用ゴムボート各1艇を引き渡した。
このボートは、風水害により避難できず孤立した住民を救出する目的で前年度に導入。過去に田原川流域で浸水により避難できず家屋に取り残された住民を消防本部の同ボートが救助する光景を見た団員から必要性の声が上がり、河川増水に伴う対応が想定される前述の3分団を対象に配備することとした。
種別は6人乗りの手こぎ式ゴムボート。4人がパドルを持って操船し2人を救出、もしくは6人を救出して団員や他艇が引く形での運用を想定しているという。
この日は分団ごとに屯所へ集まり、団本部が訪ねる形で一式を託した。その内容はボート本体とパドル、電動ポンプ、ふいご、圧力計、えい航用ロープなど。田原分団(住野弘分団長)は同本部職員から船体への空気の入れ方や抜き方と平時の保管方法、想定している運用について説明を受け、団員が引くときには胴長(ウェーダー)もあった方が良いなど有事の取り扱いを連想しながら今後に備えた。
稲田団長は過度に流れがある状況での使用は考えにくく、団員の安全が確保できる静水状況下でいち早く住民を救出する運用をイメージ。他の分団への配備は同日現在で予定はないという。住野分団長(62)によると当初は3分団合同で実際の操船も含めた取り扱い訓練をする予定だったそうで、コロナ禍が落ち着いたら水域で操船訓練に取り組みさらに習熟を深めたいと意欲を示した。
(2021年6月1日付紙面より)
クローバーの家がフードパントリー (新宮市 )
新宮市千穂の「ファミリーホーム クローバーの家」(河邉晴行理事長)で5月30日、フードパントリー(食材の持ち帰り)が開かれた。開始前から人が列を作り、レトルト食品や缶詰、お菓子、ペットボトルのお茶などの食材を持ち帰った。
ファミリーホームは児童相談所などの関係機関と連携し、家族と離れて生活しなければならない子どもを迎え育てる施設。クローバーの家は2016年4月に開設した。
同所では、地域の子どもと大人の信頼できる居場所づくりや、地域交流などを目的に「きっちん・クローバー」を開所。毎月最終日曜日に食事の振る舞い(高校生までは無料、大人は200円)を実施しており、用意していた50食分が終了となるなど好評を得ていた。
しかし、新型コロナウイルスの全国的な感染状況から、「きっちん・クローバー」は昨年2月から中止に。利用者からの再開を望む声もある中、同施設では案を出し合いながら方法を模索。市社会福祉協議会の「まちサポート募金助成事業」を受け、食品を無料で提供する支援活動「フードパントリー」を開催するに至った。新型コロナの影響で子どもたちを食事で支援する「子ども食堂」の自粛が続く中において、フードパントリーの活動が脚光を浴びているという。
初開催となったこの日、手指消毒や検温、名前の記入などを済ませた来場者らは気に入った食材やお菓子を持参したエコバッグへ。開始後10分足らずで約10人が訪れるほど盛況を博した。
自転車で訪れた女性は「こういった活動はたのもしく心強い。地域としてありがたい限り」と笑顔。
河邉理事長は「(フードパントリーは)毎月の開催は難しいが隔月くらいで実施していければ。コロナが落ち着いたら食事の振る舞いも再開していきたい」と話していた。
(2021年6月1日付紙面より)
第39回学童軟式野球大会