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2022年10月26日
1 大石誠之助の漫画を出版
 淨泉寺の山口副住職が制作  (新宮市 )

 新宮市大橋通にある淨泉寺(山口範之住職)の山口淨華(しずか)副住職がこのほど、「漫画で読む 大石誠之助」を制作、自費出版した。B5判124㌻で500部を制作。同寺で税込み1000円で販売している。

 同市出身の医師で市名誉市民の大石誠之助(1876~1911年)。インドで医学研究に従事、社会主義に関心を抱き、帰国後に新宮で貧民救済の地域活動を行った。幸徳秋水らと親交があったことから、同寺12代住職・高木顕明(けんみょう)師(1864~1914年)らと共に「大逆事件」に連座。刑場の露と消えた。

 現在では大逆罪に名を借りた社会主義者、無政府主義者への弾圧で、冤罪(えんざい)であったことが明らかとなっている。

 新宮高校時代には漫画研究会を創部し、漫画甲子園に出場。プロの漫画家のアシスタントを務めた経験もある山口副住職は、2015年に「漫画で読む 高木顕明」を自費出版。今回の第2弾は続編の位置付けで「前回では描き切れていない部分を描きたい」との思いから制作に着手した。

 誠之助の目線を通して当時の社会的背景や「大逆事件」などに言及しており、制作に当たっては市立図書館に足を運び、誠之助や「大逆事件」に関するさまざまな資料を渉猟。実際に誠之助を知る人物による文献を基にしたエピソードも散りばめられており、その人間的魅力を余すところなく紹介している。

 120年前の人物を身近に感じてもらおうと、現代に生きるいじめっ子の「松子」が明治時代にタイムスリップ。誠之助やその家族、顕明らとのふれあいを通して、誠之助をはじめとした当時の人々や歴史的背景を知り、人権意識を高めていくといった設定となっている。前回、ストーリーテラーの役割を担った「蓮華」も再登場する(「漫画・高木顕明」は現在、アマゾン電子書籍で入手可能)。なお、同漫画は6月に同寺で営まれた「遠松忌(えんしょうき)法要」に合わせて発行されたが、新型コロナウイルス感染症の影響で広く周知する機会を得られずにいた。

 「誠之助にはいろいろな面があるが、医師、料理人、そして平等な社会の実現を目指して力を注いだ人という三つの柱で描いた」と山口副住職。

 「家庭料理を振る舞ったり、さまざまな常識に対して革新者だったと思う。120年前、華やかなまちだった新宮に、こういう人がいたことを知ってほしい。文章だけでは伝わりきらない、人柄や人間性を感じていただければ」と話していた。

(2022年10月26日付紙面より)

淨泉寺の山口淨華副住職が大石誠之助の漫画を自費出版=24日、新宮市大橋通
2022年10月26日
2 生誕130年記念企画展 「わんぱく時代」の地から (佐藤春夫記念館)

 新宮市立佐藤春夫記念館(辻本雄一館長)で、企画展「佐藤春夫生誕130年記念『わんぱく時代』の地から―知られざる佐藤春夫の軌跡―」が始まった。展示は令和5年2月12日(日)まで。

 市名誉市民・佐藤春夫(1892~1964年)の生誕から今年で130年。節目の年を迎えるに当たり、同記念館は今年8月、互いの持つ資源を有効に活用し、相互の発展とともに文化振興に寄与することを目的に実践女子大学と包括的連携協定を締結。両者は包括連携協定締結記念と銘打ち、生誕130年事業を盛り上げるべく、協力体制の下各種事業を展開している。

 このたびの企画展では、同大学が所蔵するものや、佐藤家が同大学に寄託している資料などを初展示。春夫の少年時代の日記や文豪たち(谷崎潤一郎、芥川龍之介、太宰治、室生犀星など)の春夫宛ての書籍や原稿、春夫の弟の秋雄、夏樹の日記など、春夫旧邸から見つかった新発見・初公開・新出のものも多い。

 1904年、数え13歳当時の生活をつづった日記では、自然豊かなな野山を駆け回り、テニスやベースボールに興じたり、友達と鉱物を交換したりする明治の少年の日常生活が記されており、新宮を舞台に自身の幼少期を小説化した「わんぱく時代」の資料に使われた可能性もある。

 また、春夫の最後の手帳や、芥川賞を巡り、作家の太宰治(1909~48年)が春夫を怒らせたことに対するわび状、「わんぱく時代」に活用された昭和20年代ごろの舞台となる参考写真など、見どころ多数の企画展となっている。

  □     □

■11月2日、講演会・談話・公演

 同館は11月2日(水)午後1時30分から、市文化複合施設「丹鶴ホール」で講演会・談話・公演「『わんぱく時代』の地から」を開催する。参加無料。

 春夫友人令孫で歌手の東哲一郎氏による公演「春夫詩を歌う」、東京大学准教授の河野龍也氏の講演「春夫文学の今後」、春夫遺族の高橋百百子氏と河野氏の談話を予定。新型コロナウイルス感染拡大状況により中止とする場合がある。

(2022年10月26日付紙面より)

佐藤春夫少年時代の日記などを初展示=25日、新宮市立佐藤春夫記念館
昭和20年代ごろの新宮の写真も展示
2022年10月26日
3 砂遊びの楽しさなど伝える 橋杭ビーチで子育て行事 (串本町)

 串本町くじ野川にある橋杭ビーチで23日、子育て行事「すなはま親子広場」があり子ども35人とその家族が砂遊びなどを楽しんだ。

 このイベントは、コンソーシアム和歌山本年度大学等地域貢献促進事業の助成を受ける和歌山信愛大学地域連携フィールドゼミナールの一環。同町域を素材にして研究を進める森下順子准教授のゼミナール(以下森下ゼミ)と県立串本古座高校CGS部が地域課題の解消策として実施した。

 同部は過去に保育班を結成し、保育ボランティア活動を実践。その経験を通して地域における子育ての実態把握をしているのが森下ゼミで、同部が経験を伝え森下ゼミがその内容を検討し助言する関係で、互いの活動を充実している。感染症予防で要の同活動がし難い中、情報交換で公園はあるのに遊べる砂場がないことが話題となり、打開策として身近な砂浜で遊ぶ発想を広めることを見いだし実動としてこの行事をするに至ったという。

 子ども35人とその家族は事前申し込みによる参加。当日は両者の交流に接点を持つ愛知教育大学・厨子健一講師のゼミナール(以下厨子ゼミ)、見学の立場で和歌山大学、支援で町内の保育関係者も合流した。

 前半は遊び「宝探し」で、子どもは砂浜を掘って埋められたカプセルを見つけ砂遊びグッズに交換してもらう流れで砂遊びの楽しさを体験した。後半は自由遊びで、大学生や高校生と一緒に砂山や砂絵づくりを楽しみ、芝地で釣りやボウリング、行事を支援した保育関係者による木の実集めなどの遊びも実施。その間手すきになった保護者に向け、厨子ゼミの大学生が幼少期の経験から子育てのヒントを探り出す学内調査の結果を発表した。

 保育班のリーダー・久保文乃さん(3年)は「こういうイベントは初めてで戸惑いもあったけれど、久しぶりに子どもと直接接することができていい経験になりました」とコメント。主導した森下准教授は「保育体験が難しい中で実行したこのイベントを通して自己課題を見いだし、子どもの笑顔を引き出すことの大切さに気付いてもらえたら」と高校生や大学生の今後に期待した。

(2022年10月26日付紙面より)

森下ゼミとCGS部が準備した遊び「宝探し」に挑戦=23日、串本町くじ野川の橋杭ビーチ
挑戦の後は高校生や大学生と一緒に砂遊び
2022年10月26日
4 美しい調べを堪能
 バイオリンのコンサート  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町町民音楽祭特別記念コンサート「和洋折衷~世界最高峰のヴァイオリン~ストラディヴァリウスと日本の伝統楽器の饗宴」が23日、同町天満の福祉健康センターであった。バイオリン奏者の寺下真理子さんが、名器ストラディバリウスを使い、三味線、箏(こと)、ピアノの奏者と共演した。約170人が訪れ、美しい調べを堪能した。

 町民音楽祭実行委員会(山縣弘明会長)と那智勝浦町文化協会(後誠介会長)の主催。寺下さんは和歌山市出身で、第2回東京音楽コンクール弦楽器部門バイオリン最高位の受賞歴があり、東京フィルなどとも共演している。

 ストラディバリウスは、イタリアで17、18世紀に製作された、世界最高峰のバイオリンで、希少で高価。寺下さんは貸与を受けている。寺下さんのほか、三味線の尾上秀樹さん、箏の大川義秋さん、ピアノの北端祥人さんが出演した。

 コンサートで寺下さんは「那智勝浦町は去年に初めて訪れ、とても気に入ったところ。今回は機会をつくってくれて、うれしく思う。最後まで楽しんでいただければ」とあいさつ。ピアノとのほか、三味線や箏との合奏、さらに4者での合奏も披露した。参加者は、寺下さんの技術と、ストラディバリウスの音色に静かに耳を傾け、和楽器との旋律の調和も楽しみ、盛んな拍手で称賛していた。

(2022年10月26日付紙面より)

バイオリンと和楽器で旋律を奏でた=23日、那智勝浦町天満の福祉健康センター
2022年10月26日
5 西垣戸農園が優勝
 第183回職場対抗ボウリング大会  
2022年10月26日
6 日頃の練習の成果競う
 新宮市民スポ祭弓道競技の部  
2022年10月26日
7 塩崎莉乃亜さんが栄冠
 県小学生秋季陸上競技選手権大会  
2022年10月26日
8 4人が上位入賞と活躍
 北道院型試合選手権大会  
2022年10月26日
9 和菓子の魅力感じて  緑丘中2年生がキャリア教育授業  (新宮市 )
2022年10月26日
10 児童の手芸作品が並ぶ  佐野会館で家庭科作品展  (新宮市 )
2022年10月26日
11 20人が決意を新たに  准看護学院で戴帽式  (新宮市 )
2022年10月26日
12 真の勝者を決める戦い  第16回新翔高校体育祭  (新宮市 )
2022年10月26日
13 生き物愛する心を学ぶ  動物愛護フェスティバル  (那智勝浦町 )
2022年10月26日
14 水際での防止に協力を  強盗、特殊詐欺想定の訓練  (紀宝警察署 )
2022年10月26日
15 紀宝町の文化財を巡る  牛鼻神社、鵜殿城跡など訪れ  (熊野市民大学 )
2022年10月26日
16 中部・関東から観光客増  尾鷲北―南の開通から1年  (熊野尾鷲道路 )
2022年10月26日
17 テニスは男女で矢渕が優勝  熊野市南郡中体連新人大会  
2022年10月26日
18 愛好者交えて聞き取り  鉄道四方山ばなし会Ⅱ  (串本町 )
2022年10月26日
19 お悔やみ情報
  
2022年10月23日
20 共に木材産業の再発展を
 新宮発電所が竣工  (株式会社エフオン )

 新宮市佐野で22日、全国各地で木質バイオマス発電事業を展開している株式会社エフオン(本社・東京都千代田区、島﨑知格代表取締役社長)新宮発電所(小池久士代表取締役社長)の竣工(しゅんこう)式があった。新宮市、和歌山県や地元関係者ら約60人が出席する中、島﨑代表取締役社長が「地域の明るい未来を共に背負っていきたい」と誓いを新たにした。

 100%国産の木質バイオマスをエネルギー源とした発電に加えて、森林資源の最適活用や山林施業技術者の育成に注力するグリーンエナジー事業と、省エネルギー支援サービス事業を展開する総合エネルギー・サービス企業。

 同グループは2006年から木質バイオマス事業を展開しており、グループ5カ所目の木質バイオマス発電所となるエフオン新宮は18年に新宮市より新宮港第2期工業用地を購入。翌19年10月に起工式を実施し工事着工に入っていた。

 当初は今年春ごろの操業開始を目指していたが、一部の設備にトラブルがあり稼働延期に。このたび晴れて竣工の日を迎えた。

 竣工式神事では、熊野速玉大社の佐藤仁迪(ひとふみ)権禰宜(ごんねぎ)が祝詞を奏上。参列者らが玉串を供え、安全稼働などを願った。

 来賓の仁坂吉伸知事は「全国でも有数の木に覆われた県。うまく循環すれば、紀の国として復活することができる。需要を伸ばすためには立派な企業に来ていただき事業を展開してもらうのがいい。新宮市を盛り立てていただけるような活動を」。

 田岡実千年市長は「当市を木質バイオマス発電所として選んでいただいたことにより、すでに林業をはじめ多岐にわたる産業への効果波及に加え港湾利用も促進されておりありがたいこと。地元企業の一員として、地域と共に歩み、さらには地域をけん引する企業として市の発展の一翼を担っていただけることを願っている」と祝辞を述べた。

 島﨑代表取締役社長は関係各位に感謝を伝え「大きな事故もなく竣工の日を迎えることができた。木材産業を盛り上げるきっかけとしてお役に立つことができれば。木材利用の一つのモデルとなるよう、できることがあれば奉仕していきたい」と思いを語った。なお、式典後には施設の見学会も行われた。

 発電所建設地の敷地面積は約5万3000平方㍍。発電所の定格出力は1万8000㌔㍗で、年間発電量は約12万㍋㍗。山林事業含む従業員数は約50人で約6割が地元出身者。8月31日から連続運転を開始しており、現在地元チップは約2割だが、将来的に100%の利用を目指していくという。

(2022年10月23日付紙面より)

竣工の日を迎えた新宮発電所=22日、新宮市佐野
島﨑知格代表取締役社長
仁坂吉伸知事
田岡実千年市長
2022年10月23日
21 護岸整備工事が進む
 老朽化や津波に対策  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町天満の体育文化会館の付近などで、海岸の護岸工事が行われている。既存の護岸が老朽化したことに加え、津波対策にも考慮したもの。海抜で約6㍍の波返しの擁壁を築いて延ばしていく。

 工事を行う和歌山県東牟婁振興局新宮建設部によると、全体的には那智川の下流部分からホテル一の滝の裏側辺りまで、延長(距離)1200㍍の護岸工事を行う計画。古い護岸は老朽化で、ひび割れなどを起こしていた。今回の工事は、1200㍍の護岸工事の一部で、体育文化会館の裏手と中本葬祭勝浦斎場の裏手の2カ所で、2018年度から実施している。

 工事の延長(距離)は、体育文化会館側が約36㍍、中本葬祭勝浦斎場側が約70㍍となる。上部が海の方向に反り返ったコンクリートの構造物を造る。押し寄せた波はこれをつたって、沖へと戻されることになる。

 工事は、2023年6月9日までを予定。事業費は約2億8000万円となっている。和歌山県東牟婁振興局新宮建設部は「工事中はご迷惑をおかけしますが、ご理解とご協力をよろしくお願いします」と呼びかけている。

(2022年10月23日付紙面より)

護岸整備工事が進む=20日、那智勝浦町天満の体育文化会館付近の海岸
2022年10月23日
22 地域活性化などに向け協力体制
 明治安田生命と包括連携協定  (新宮市 )

 新宮市と明治安田生命保険相互会社(永島英器・取締役代表執行役社長)は21日、包括連携協定を締結した。市役所で同日、締結式が行われ同社和歌山支社の大谷力哉顧問と田岡実千年市長が協定書に署名。また、新宮営業所の小堂和彦所長から田岡市長に寄付金などの目録が手渡された。同社と市は今後、市民の健康増進や市民サービスの向上のため、相互に連携・協力体制を図っていく。

 「地域社会との絆」を企業ビジョンに掲げる同社では「地元の元気プロジェクト」の一環として2020年度から全国の地方自治体や銀行などと連携協定を締結。これまで、全国の37自治体、800市区町村、地方銀行35行、大学5校と協定を締結した(9月末現在)。県内では和歌山市や田辺市、串本町など16市町と連携関係を構築している。

 連携事項は▽健康づくり▽地域の安心・安全▽スポーツ振興▽地域経済の活性化―に関することや、両者が必要と認める事項の5項目。

 また、寄付は同社の営業拠点が所在または連携協定を締結している自治体など1018団体に対し、同グループの全従業員が居住地や出身地などゆかりのある地域の寄付先に任意で募金する従業員募金に、会社拠出の寄付を上乗せして総額約5億円の寄付を実施する「私の地元応援募金」によるもので、このたび市には16万9000円と「防災に活用してほしい」との思いから飲料水(ミネラルウオーター)36本などが贈られた。

 田岡市長は、寄付に対して感謝を示し、協定締結について「今回の協定締結によって、明治安田生命さまのこれまでの取り組みによる知見や企業ネットワークをご活用ささせていただき、当市にご支援ご協力を賜れますことを大変喜ばしく、心強く感じている」。

 「協定締結を一つの契機として、今後さらに連携を深める中で地域活性化や市民サービスの向上にまい進していく」と述べ、さらなる支援と協力を呼びかけた。

 大谷顧問は関係者に感謝を述べ「このまちで長い間営業させていただいているのは市民の皆さま方のおかげ。『人に健康を まちに元気を』のスローガンの下、可能な限り応援する体制をつくっていきたい」とあいさつした。

(2022年10月23日付紙面より)

締結式に出席した(左から)大谷力哉顧問、小堂和彦所長、田岡実千年市長、新谷嘉敏・企画政策部長、峪中直樹・企画調整課長=21日、新宮市役所
2022年10月23日
23 クラシック音楽に目輝かせ
 まなびの郷で鵜殿小児童ら  (紀宝町 )

 三重県公立学校職員互助会主催の「子どものためのクラシックコンサート」が18日、紀宝町鵜殿の町生涯学習センターまなびの郷であり、町立鵜殿小学校(前田幸利校長、児童292人)の児童が美しい音色と歌声に目を輝かせた。

 互助会の本年度公益文化事業で、17日から24日にかけて東紀州地域の小中学校などで開催される。鵜殿小ではコロナ禍で芸術に触れる機会が少なくなっていたが、子どもたちに音楽に親しんでもらおうと、まなびの郷を会場に低学年、高学年の2部制に分けて鑑賞した。

 この日訪れたのは1979年に結成され、子どもとクラシック音楽との出会いを大切に全国で演奏会を行う「東京アーティスツ合奏団」。低学年の回では、バイオリンやビオラ、チェロ、コントラバス、ハープ、打楽器の紹介をしながら、ネッケの「クシコス・ポスト」やモーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」など世界の名曲を演奏。団員は「ハープは47本の弦と、足元の七つのペダルを使って演奏します。ペダルを踏むと音が変わります」と解説したり、児童もよく使うタンバリンは、たたいたり振ったり強弱を付けたりとたくさんの音の出し方があることを演奏してみせたりした。

 「歌のおねえさん」の平川めぐみさんが登場すると、ディズニー映画の人気曲「自由への扉」や「アンダー・ザ・シー」、子どもたちにも歌われる「ビリーブ」、「ドレミの歌」などが披露され、児童らは手拍子をしたり、ボディーパーカッションで演奏に参加したりしながら体全体で音楽に親しんでいた。

 あいさつした前田校長は「なかなか開催できませんでしたが、ようやく機会を持てました。とても楽しみにしていましたね。素晴らしい演奏と歌を楽しんでください」と呼びかけていた。

(2022年10月23日付紙面より)

演奏する東京アーティスツ合奏団=18日、紀宝町鵜殿の町生涯学習センターまなびの郷
演奏に合わせて手を上げる児童ら
2022年10月23日
24 二季咲きの桜咲く  新宮市のタウンガーデン  
2022年10月23日
25 新宮がPK制し初戦突破  串本古座含む合同は敗れる  (全国高校サッカー和歌山大会 )
2022年10月23日
26 串本古座が15人増に  23年度県立高校募集定員  (和歌山県 )
2022年10月23日
27 自然や呼吸感じて取り組む  順心の会が太極拳鍛錬会  (那智勝浦町 )
2022年10月23日
28 思いやる気持ち忘れずに  城南中で2色のリボン制作  (新宮市 )
2022年10月23日
29 協力者に感謝伝える  勝浦LCが献血奉仕活動  (那智勝浦町 )
2022年10月23日
30 運動会で児童が奮闘  声援受け爽やかな汗  (王子ヶ浜小学校 )
2022年10月23日
31 1枚のテレホンカードから  集いの場、鵜殿公民館  (熊野の歴史を探る )
2022年10月23日
32 「新姫」から美白成分  ナリス化粧品が製品化へ  
2022年10月23日
33 田んぼ一面、コスモス満開  市木稲荷神社近くに秋のスポット  (御浜町 )
2022年10月23日
34 目指す将来像を宣誓  ステージ上で決意新たに  (なぎ看護学校 )
2022年10月23日
35 お悔やみ情報
  
2022年10月18日
36 3年ぶりの早船競漕、勇壮に
 王子区が上り優勝  (新宮の速玉祭 )

 国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける熊野速玉大社(上野顯宮司)の例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」が執り行われ、16日には神輿渡御式(みこしとぎょしき)と御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)が営まれた。

 神馬(しんめ)に乗った「ヒトツモノ」に先導されて、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊を移した神輿が「わっしょい」の掛け声とともに熊野川河川敷へ。

 その後、熊野大橋上流の「神遷(うつ)し場」で、朱塗り神幸船(しんこうせん)に遷されると、旧丹鶴小学校裏の河川敷に設けられた下札場(しもふだば)から9隻の早船が一斉にスタート。上流にある御船島(みふねじま)を3周し、上札場(かみふだば)を目指す約1・6㌔のコースで競い合った。上りで王子区が15分50秒のタイムで、3年ぶりとなった早船競漕を制した。

 とも取りを務めた西村雄作さんは「3年ぶりの早船競漕に優勝できて良かった。(前回の2019年は2位だったので)リベンジできた。気合いを入れて練習してきたのでうれしい。途中で他の区と櫂(かい)が当たったりしてやばいかもと思ったが、こぎ手がよくこいでくれた。来年も優勝して連覇できたら」と喜びを語った。

 熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)では、「神輿所(みこししょ)」に設けられた杉ノ仮宮で暗闇の中、御旅所神事が営まれ、静寂に包まれながら厳かに日程を終えた。

 熊野地方はこれから、本格的な秋を迎える。

  □     □

■早船競漕の結果

【上り】

①王子②阿須賀③丹鶴④神倉⑤明神⑥堤防⑦千穂⑧相筋⑨春日

【下り】

①堤防②阿須賀③春日④明神⑤神倉⑥丹鶴⑦相筋⑧千穂⑨王子

(2022年10月18日付紙面より)

9隻の早船が勢いよく下札場をスタートした=16日、新宮市
掛け声とともに市内へと繰り出す神輿
2022年10月18日
37 観光復活のヒント探す
 外国人講師による講演会  (那智勝浦町 )

 外国人の目から見た那智勝浦町の魅力を伝える、本郷アリーさんによる『観光地から「感動地」へ』の講演が13日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。観光関係者や一般など15人が参加。コロナ禍で低迷した観光業の復活のヒントを探した。

 串本町と那智勝浦町の主催による「宇宙ウィーク2022」のイベントの一つとして実施した。本郷さんはブルガリアの出身で、2001年に家族と日本へ移住。日本の優れた「感動地」を世界に伝える「Japan Travel Awards」の選考委員長を務めている。

 本郷さんは、目指すべき観光を「外国人、日本人に関係なく、誰もが楽しめる場所に」と主張。「観光客には、小さな子や車椅子の人、ペットと来る人や年配者もいるが、やりたいこと、楽しみたいコンテンツは一緒。国籍もあまり関係がない」と話した。

 2022年の同アワードに認定された、ふくしまバリアフリーツアーセンターを紹介。「(名所の一つの)花畑は、数年前までバリアフリーが整っておらず、車椅子では奥まで行けなかった。それを整え、車椅子を押してガイドが案内するようにし、それで観光客が増えた。まち全体のインフラが(バリアフリーに)変わってきている」と明かした。

 那智勝浦町の観光課題を指摘。「魅力的な情報を知らせる発信が不足している。英語の情報発信が足らず、よってブランドの認知度も変わらない。これが充実すると観光客の増加につながる」と語った。

 魅力的な情報について「日本と外国の観光客の両方とも、やりたいことは一緒。『外国人はこういうものを喜ぶ』ではなく、自分たちが喜ぶコンテンツを考えることが大事」と述べた。魅力的なコンテンツは「人それぞれ」とし「既存のコンテンツをさまざまなアングルから情報発信すれば、それが魅力的な観光コンテンツになる」と力を込めた。

 具体例として、愛知県の着物レンタル店を紹介。「女性がはかま、男性が振り袖でもいいと情報発信したら、外国人コミュニティーですぐ広がった。店がかけたお金はゼロ。見せ方だけで変わる」と話した。他の成功事例として、3歳から乗れるようにした川の急流下り体験や、車椅子のままでの人力車乗車体験なども挙げた。

 車椅子への配慮やLGBTQへの理解など、写真による「見える化」の重要性にも触れた。外国人観光客に感想を聞く有効性も強調。「何が必要かと聞くとアイデアを出してくれる。失礼ではない」と述べた。

(2022年10月18日付紙面より)

観光客の増加に向けてやるべきことを考えた=13日、那智勝浦町天満の体育文化会館
講話する本郷アリーさん
2022年10月18日
38 親子で宇宙を学ぶ
 アニメ監修者が講話  (那智勝浦町 )

 NHK・Eテレで放映中のアニメ「宇宙なんちゃら こてつくん」の監修者が語る「宇宙兄さんズと楽しく宇宙を学ぼう!」が15日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。町内外の親子連れなど、約50人が参加。宇宙の魅力を楽しく学んだ。

 串本町と那智勝浦町の共催による「宇宙ウィーク2022」の中のイベントの一つ。宇宙兄さんズは、公益財団法人日本宇宙少年団の小島俊介さん、小定弘和さんのコンビとなる。2人は、米航空宇宙局(NASA)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)の宇宙センターでのスペースキャンプや、宇宙飛行士との交流イベントなどを企画、運営している。

 2人は「世界の宇宙関連組織の人々が、宇宙をどう調べるかについて会議している」と紹介。「国際宇宙探査ロードマップには、いろんな国が協力し、地球から国際宇宙ステーション、月、火星の順で調べることを目指していることが書かれている」と明かした。月面基地や火星の有人探査のイメージ図を提示し、目指す将来を印象付けた。

 会場で仮の宇宙飛行士選抜試験を行うとし「協力して最後まで諦めず頑張れるかが大事」と語った。宇宙飛行士に求められる資質を「いろんな国の人と仲良くして、地上スタッフと話しながら仕事を進める。チームで仲良く、外国人とも分かり合い、助け合い、コミュニケーションを取って仕事をうまくやることが求められる」と述べた。

 宇宙飛行士は地上スタッフに対し、言葉だけで状況説明を行う必要があることに言及。その試験として、三角や四角、半円などを言葉だけで組み合わせ、指定の図形を作れるかを確かめた。1の目が上を向いたサイコロを指定された通りに転がして、その結果、1の目がどちら向きになったかも尋ねた。子どもらは頭をひねり、懸命に答えを考えていた。全問正解者は少なかったが「協力して最後まで諦めず頑張ったので、全員合格」と伝えた。

 宇宙ステーションでの日本人宇宙飛行士の様子を、動画や画像で紹介。「水は貴重なので、おしっこは再び水に変えて飲んだりする。お風呂はなく、ウエットタオルで拭き、水のいらないシャンプーで体を洗う」などを明かした。

(2022年10月18日付紙面より)

講話する小島俊介さん(右)、小定弘和さん(左)とこてつくん=15日、那智勝浦町天満の体育文化会館
宇宙の魅力を親子で楽しく学んだ
2022年10月18日
39 趣旨や思いを掲げて第一歩
 和歌山ロケット応援団結団  

 串本町田原~那智勝浦町浦神にあるスペースポート紀伊のロケット「カイロス」打ち上げを盛り上げる有志団体「和歌山ロケット応援団」が15日、串本町潮岬にある望楼の芝で結団式を挙行した。

 初夏ごろから先行して串本町、次いで那智勝浦町と有志のつながりが生まれ、応援の思いは共通という観点で一体となり発足を目指してきた団体。

 同日現在の団員規模は約30人。うち6人が同日実施の「宇宙ウィーク2022」モデルロケット打ち上げ体験にゲスト参加し、同ロケット持参で結団式に臨んだ。

 同体験の参加者やスタッフらが立会人となる中、結団に至るまでのいきさつや入団条件(打ち上げを心から応援する気持ちと地元を愛する気持ちを持つこと)、団員活動の方向性や交流サイト(SNS)やメールマガジンによる世界規模の情報発信、県立串本古座高校CGS部が目指している応援などを発表した。青木圭団長は「これからさらに団員が増えてどのようなアイデアが出てくるのかを考えるとわくわくする。打ち上げの成功や失敗によらず、どんなときでも応援していきたい」と思いを掲げ、記念として同体験の打ち上げ環境を借りて同ロケットを打ち上げて活動の第一歩を踏み出した。

 当面はSNS(LINE)とメールマガジンの2系統で情報発信をし、「カイロス」と接点がある既存企画に連動して実動しつつ団員規模の拡大を図る。団名を和歌山としたのは2町にとどまらず広く仲間を集めたいという思いから。青木団長は「団員が増えれば団内のアイデアも充実し、それを形にする小隊(=分会)ができればやれることの幅が広がる。活動資金を得るための収益体制もしっかり構築し、打ち上げに関心がある大勢の皆さんをおもてなしできる団体にしていきたい」と展望を見据えて意気込んでいる。

 メールマガジンは今後発信を始める予定。事務局は古座サテライトオフィス内にある株式会社USPジャパン和歌山オフィス(電話070・9050・4122)に置いている。問い合わせは同オフィスまで。

(2022年10月18日付紙面より)

モデルロケットを打ち上げて活動の第一歩を踏み出す和歌山ロケット応援団=15日、串本町潮岬
結団の思いを掲げる青木圭団長(後列右から4人目)
2022年10月18日
40 パラパラチャーハンに舌鼓  紀宝町ふれあい子ども食堂  
2022年10月18日
41 規模縮小も優雅に浦安の舞  阿田和神社で秋季例大祭  (御浜町 )
2022年10月18日
42 114人が楽しい時間過ごす  成川地区で3年ぶりの敬老会  (紀宝町 )
2022年10月18日
43 原油・原材料費高騰の影響大  市内景況調査の結果概要  (新宮商工会議所 )
2022年10月18日
44 地域支え合いの在り方  体験ゲームで意見交換  (新宮市 )
2022年10月18日
45 秋風にコスモス揺れる  市野々地区の県道46号沿い  (那智勝浦町 )
2022年10月18日
46 審査終え、入賞者決まる  11月5・6日、「丹鶴ホール」で新宮市展  
2022年10月18日
47 ボラセン設置を訓練  受け入れ手順を確認  (熊野川町 )
2022年10月18日
48 縦のつながり求めて挙行  2日間かけ初の体育行事  (串本古座高校 )
2022年10月18日
49 これが私のお薦めの1冊 ビブリオバトル那智勝浦町大会 
2022年10月18日
50 お悔やみ情報
  
2022年10月01日
51 高田地区、独自の支援
 10月から公共交通再編  (新宮市 )

 新宮市高田地区では1日から、公共交通の再編が行われる。再編に併せ、同地区では独自に交通弱者らの通院などに対して送迎支援を実施していく計画としており、過疎化や高齢化が進む地域における交通弱者救済モデルの一つとなることが期待される。

 人口245人、高齢化率57・14%(245人中140人)の同地区(数値は3月末現在のもの)では、公共交通再編に向け、2020年11月から数回にわたり意見交換会などを実施。住民を対象にアンケート調査を行うなど取り組みを進めてきた。昨年4月から約1カ月にわたって実施されたアンケートの回収率は88・5%と高く、地域の福祉委員らが戸別訪問するなどして配布や回収に協力したという。

 同地区では「既存交通の利便性向上による移動手段の確保」をテーマに再編が進められ、10月から路線バス「高田線」(10月から「松山高田線」に変更)の高田―新宮駅間を1日3往復から5往復に増便。大型商業施設などを経由するルート変更や、上限運賃を500円とするなどの見直しが行われる。

 そんな中、同地区では独自の取り組みとし、交通弱者らの送迎支援を実施していく計画で、高齢化率57%を超える地域の実情に合わせて「公共交通が利用できない交通弱者等への移動支援(通院等)に係る取り決め」を作成。

 ▽車の運転や公共交通の利用ができないと判断される人▽同居者の申し出により認知症の症状が見られる人や慢性的てんかん患者、慢性的心臓疾患を抱える人▽区役員会が手助けが必要と判断した人―などに対して、かかりつけ医や買い物などへの送迎を開始する。

 なお、送迎は市から委嘱を受けた4人の集落支援員が行う。送迎は予約制で、2日前までに高田支所などへ申し込むシステムとなる。

 独自の取り組みを進めるに当たり、高田支所では「始めてみないと分からないが、区民の利便性を考え、臨機応変に対応していきたい」と話している。

(2022年10月1日付紙面より)

10月からの公共交通再編に併せ、独自の支援を打ち出す
2022年10月01日
52 熊野の素晴らしさを世界に
 熊野川町ふれあい公社に寄付  (新宮信金 )

 新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)の役員や職員約100人で組織する「新宮しんきん世界遺産応援募金会」は、熊野川川舟下り事業などを運営する一般財団法人熊野川町ふれあい公社へ金一封の寄付を決定した。新宮市熊野川町の熊野川行政局で9月28日、新宮信金本店営業部の横川英之部長から同公社の下阪殖保代表理事へ目録贈呈が行われた。

 同募金会は2004年に世界遺産登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の環境保全を目的に、同年9月に設立。毎年地元の世界遺産の維持・管理や広報を行う団体を支援している。

 同公社は05年から、世界で唯一世界遺産と認められた「川の参詣道」である熊野川で、船頭と語り部付きの木舟で下る観光体験事業を開始。参詣道を歩く人々も利用する市交流促進施設さつき(熊野川温泉さつき)や市小口自然の家・キャンプ場の指定管理者も務め、今年3月には国の特別名勝・天然記念物に指定されている瀞峡(瀞八丁)を舟で巡る「瀞峡めぐり」の運航もスタートさせた。

 下阪理事長は「大変ありがたい。熊野川舟下りを安全に長く運航していくとともに、瀞峡めぐりを増便したいという思いもある。理事会に図り、大切に活用させていただく」と感謝を述べた。

 横川部長は「地元の素晴らしい景観と文化を学んでもらうため、新人研修で瀞峡めぐりに行くことなども検討している。これからも末永く事業を続け、さまざまな団体・企画とタイアップして地元・熊野を世界に発信していかれることを願っている」と今後の発展に期待を込めた。

(2022年10月1日付紙面より)

横川英之部長(左)が下阪殖保代表理事へ目録贈呈=9月28日、新宮市熊野川町の熊野川行政局
2022年10月01日
53 構想踏まえ話し合い開始
 学校づくり協第2回会合  (串本町 )

 串本町の学校づくり協議会(会長=長澤悟・東洋大学名誉教授、委員14人)の第2回会合が9月28日に役場本庁であり、串本小と橋杭小の統合校の基本設計の大枠を形づくるための話し合いに取りかかった。

 この協議会は、統合校設置に向け前年度に立ち上げた新しい時代の統合小学校の在り方検討委員会の会下組織。有識者、両校の校長や保護者代表、町職員や議員、文部科学省アドバイザーを委員として8月17日に発足し、本年度中に立案する基本設計に幅広く意見を取り入れる協議を進めている。

 前回は統合校設置を進めるに当たって活用している文部科学省「新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業」と町が同事業に示したプロジェクトの概要や町内の教育課題などで情報を共有。

 今回は上積みで同協議会事務局がプロジェクトで掲げているテーマ11項目中4項目の視点や諸室の構成と考え方を説明し、視察対象とした宮城県・東松島市立宮野森小学校と同・山元町立山下第二小学校の建設概要と並列で統合校の想定概要、現時点での統合校の構想に基づきプロポーザル選定された株式会社綜企画設計が描いたイメージを確かめ、これらをたたき台にして委員から意見を求めた。

 同日時点の統合校の構想は敷地面積約2万5千平方㍍、延べ床面積上限5200平方㍍(校舎3500、体育館1200、学童保育500)。校舎は立地の環境を考慮して分棟構成の木造平屋建てを想定し、串本小同様に学童保育所を内包する内容。委員からは学童保育所の共用域、町立図書館の導入とその期待効果、分棟構成の利点や構造的課題、開校以降の統合を見据えた拡張性確保などで意見交換があったほか、協議内容の保護者周知やグラウンドへの夜間照明設備導入などの要望や構想の印象などの意見もあった。

 長澤名誉教授は全体として地域や将来など学校と何かのつながりを求める指向が多彩と今回の成果を総括し、つながりをキーワードに見据える発想を掲げて締めくくった。

 次の会合は11月下旬~12月上旬ごろ実施予定。第2回までの意見を取り入れた基本設計の素案を示しさらに煮詰めるという。

(2022年10月1日付紙面より)

現時点の統合校の構想を踏まえて意見を交わす委員=9月28日、串本町役場
2022年10月01日
54 地域で道路付近をきれいに
 紀州路クリーン作戦  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は9月28日、県道那智山勝浦線(北浜地区周辺)の歩道部分などで各ボランティア団体と共に「紀州路クリーン作戦'22」を実施した。40人以上が参加し、草刈りやごみ拾いなど、景観美化に取り組んだ。

 この活動は和歌山県内の道路管理者(各市町村、和歌山県、国土交通省和歌山河川国道事務所)が、道路との触れ合いの機運を高めるため、地域住民の参加を募り、実施しているもの。

 この日は▽なちかつ古道を守る会▽勝浦ロータリークラブ▽勝浦ライオンズクラブ▽那智勝浦町金融協会▽那智勝浦町建設業組合▽東牟婁振興局新宮建設部▽那智勝浦観光機構(NACKT)▽那智勝浦町▽海のホテル一の滝―らが参加した。

 堀順一郎町長は「クリーン作戦は住んでいる方や観光で訪れる方も気持ち良く、安心して過ごせる観光地づくりも目的の一つ。活動がきっかけに町全体がきれいになり、住んでて良かった、住み続けたいと思ってもらえるような町にしていきたい」とあいさつ。

 その後、各団体が各所でたばこの吸い殻やビニール袋、ペットボトルなどのごみを拾い、草刈りなどに汗を流した。

 普段から古道の整備などに尽力する「なちかつ古道を守る会」は道路裏側付近でも清掃活動を展開。地庵晋司会長は「今回のクリーン作戦前からカヤなどの草を刈って準備していた。多くの人で活動すると、仕事がはかどり、広い範囲で町をきれいにできるのでありがたいです」と話していた。

(2022年10月1日付紙面より)

清掃活動に汗を流す=9月28日、那智勝浦町内の歩道付近
2022年10月01日
55 建築士視点の防災  太田の郷で講演会  (那智勝浦町 )
2022年10月01日
56 富田川沿いのヒガンバナ  上富田町  
2022年10月01日
57 心豊かで穏やかな心を  くろしお児「お花をいけましょう!」  (新宮市 )
2022年10月01日
58 境内に雅楽の音色響く  「にっぽん丸」乗客限定スペシャルコンサート  (新宮市 )
2022年10月01日
59 井田地区の海岸侵食対策を  谷川孝栄県議が一般質問  (三重県議会 )
2022年10月01日
60 横断歩道の安全な渡り方学ぶ  チャイルドシート使用推進モデル園に  (井田保育所 )
2022年10月01日
61 医療、生活など聞き交流深める  三重大医学部生が実習開始  (紀宝町 )
2022年10月01日
62 絶滅危惧種も説明  熊自連主催の観察会  (那智勝浦町 )
2022年10月01日
63 3年ぶり市民音楽祭に向け  第2回実行委員会  (新宮市 )
2022年10月01日
64 壮絶!南紀の観光合戦  歴探スクールで中瀬古友夫さん  (新宮市 )
2022年10月01日
65 情勢見据えつつ準備進める  11月に橋杭岩ライトアップ  (串本町 )
2022年10月01日
66 第3回定例会一般質問①  古座川町議会  
2022年10月01日
67 お悔やみ情報