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2021年03月31日
1 いつか桜がなくなるかも?
 石垣の適切な整備とは  (新宮城跡 )

 天候に恵まれた27日、新宮市の丹鶴城公園(新宮城跡)では満開の桜を楽しもうと、大勢の花見客でにぎわった。国史跡指定を受ける城郭跡を約150本の桜が美しく彩る同所では、幾多の自然災害の影響による石垣の崩壊や、樹木の成長による天守台の崩落や城跡の劣化が進んでいる。

 新宮城は1633(寛永10)年、紀州藩付家老水野氏により完成。建造物は1873(明治6)年の廃城令を受け、75(明治8)年までに取り壊されている。

 市は1980(昭和55)年に新宮城跡を公有地化し都市公園として整備を開始した。2003(平成15)年には城郭跡が国史跡指定を受け、17(平成29)年には「続日本100名城」に選出されている。

 同所には、ソメイヨシノやシダレザクラ、ボタンザクラ、ヤマザクラ、など約150本の桜が植栽されており、シーズンには多くの人の目を楽しませている。しかし昨今、桜の樹木根などの影響で崩落・崩壊の可能性が懸念されている。

 すでに崩落した場所もあり、樹木根で石垣が内側から押し出され至る所で緩みが生じており、危険視する声もある。

  □     □

 和歌山城を有する和歌山市では、2019(令和元)年度、樹木による遺構や石垣破壊の懸念や老朽化した樹木の倒壊・枝折れ、樹木の衰弱化などの理由を背景に「史跡和歌山城樹木管理計画」を策定。

 計画にのっとって20(令和2)年度から、石垣などを毀損(きそん)する可能性のある樹木や危険木の剪定(せんてい)および伐採、保全・育成すべき樹木の樹勢回復治療などに乗り出した。

 総事業費(10年の短期計画において、既存調査結果により大径木のみを抽出)約4394万円を投じ、城の多様な価値の顕在化と調和を図りながら、本質的価値の次世代への継承や適切な活用を図るため、樹木・植栽の適切な管理を行っていくとしている。

  □     □

 新宮市では、数年前に石垣の状態を調べ、調査書を制作した。戦後間もなく植えられた木も多く、景観整備の観点から石垣の保全に影響がありそうな木や危険木、老朽化した樹木を随時伐採しているという。

 担当課は、現在のところ崩落につながる危険箇所はないとしながらも「大規模地震が発生したら分からない」。また、文化財の保護的観点と花見スポットとしての機能保持に対するジレンマも抱える。

 「石垣などに影響のない木もあるが、最終的には切っていかなければならない。何十年か後には新宮城跡から桜がなくなるかもしれない。しかし花を目当てに訪れる人も多い。いかに多くの人に来ていただけるかを考え、どうやって整備活用していくかが課題」と話している。

(2021年3月31日付紙面より)

多くの人の目を楽しませる新宮城跡の桜=27日、新宮市
石垣の間から根を出す桜の木
2021年03月31日
2 永年継続企業などを表彰
 総会で事業計画など承認  (新宮商工会議所 )

 新宮商工会議所(関康之会頭)は29日、新宮市井の沢の同会議所で通常議員総会を開いた。会員企業表彰式も執り行われ、「永年継続企業」の株式会社久保写真館と株式会社福田、「優良店舗」の合同会社土佐屋、株式会社エムアファブリー、カフェ&創作バル縁に表彰状などが贈られた。

 永年継続企業表彰は、市内で創業または支店などを設置して満100年以上、会員歴10年以上の事業所を対象に地域経済への貢献をたたえるもの。

 久保写真館は1889(明治22)年、久保昌雄氏が同市下本町に開業。1900(明治33)年に「熊野百景写真帖」を製作し、当時皇太子だった嘉仁(よしひと)親王(後の大正天皇)の結婚奉祝のため皇室に献上。写真帖の熊野の美しい風景が評判となり、一般にも焼き増し・販売され世に広まることになった。

 福田は1895(明治28)年に福田貞一郎氏が同市大橋通に「福田光玉堂」を開店。1909(明治42)年に開催された大売り出しの新聞広告が資料として残っており、当時の活発な営業活動をうかがうことができる。46(昭和21)年に同市仲之町に移転。時計や宝石、眼鏡などの販売やヤマハ音楽教室を営む。

 優良店舗表彰は、市内に店舗があり、経営手腕や施設、サービスなどに特徴がある会員歴3年以上の事業所が対象。

 乾物や珍味などを取り扱う土佐屋(同市仲之町)は市内小学生や観光客に対して見学会や体験会を実施。学校への協力や地域観光に貢献するための取り組みも実施する。

 アロマオイルなどを販売するエムアファブリー(同市緑ヶ丘)は、「熊野の香り」アロマオイルなど、天然にこだわった地域性の高い商品を開発、提供している。

 カフェ&創作バル縁(同市徐福)は創作料理が中心の飲食店。飲食店以外にも、自店でくん製加工を施すタイアップ商品などの企画や展開も積極的に行う。昨年2月には特産品や地場産品などを販売するみやげ屋「わがらじまん」を駅前本通り商店街にオープンさせた。

 関会頭は「永年継続企業」被表彰企業に対し「さまざまな苦難を乗り越え紡いでこられた先人の皆さまの努力に敬意を表する」。「優良店舗」3事業者に対し「バイタリティーあふれた経営方針に感服する」と祝辞。

 新型コロナの影響で市内は厳しい経済状況であるとしながらも「そんな中でも輝きを放ち続けていくお店。これからもさらに進化し続ける店として頑張っていただきたい」と述べた。

 総会では会員組織と財政基盤・商工観光振興対策事業の強化などを盛り込んだ令和3年度事業計画や収支予算などを承認した。

(2021年3月31日付紙面より)

「永年継続企業」と「優良店舗」に表彰状が贈られた=29日、新宮市井の沢
2021年03月31日
3 官報告示で国史跡に昇格
 樫野埼灯台及びエ号遺跡  (串本町 )

 串本町樫野にある物件「樫野埼灯台及びエルトゥールル号遭難事件遺跡」が26日の官報告示により、正式に国指定史跡へと昇格した。町内では熊野参詣道大辺路に続く2件目の指定で、同町教育委員会教育課は喫緊で関係行事の計画はなくまずは認定証の到着を待ちたいとしている。

 この物件は▽遭難者墓地(トルコ軍艦遭難慰霊碑一帯)▽遭難者上陸地▽船甲羅(一帯海域)▽樫野埼灯台▽同灯台旧官舎―を構成文化財とし、指定地面積は遭難海域を含むため約8万6238平方㍍に達する。

 史跡としての起点は1959年に旧の枠組みとなる物件「トルコ軍艦遭難者墓地」の県指定にあり、後に他の構成文化財が加わって現在の枠組みの物件へと変遷。その構成で国の文化審議会文化財分科会が審議して昨年11月20日付で文部科学大臣に答申し、以降官報による告示を待つ状況となっていた。

 史跡としての位置付けは、「近代における大規模かつ国際的な海難とその後の防災意識や日本とトルコとの国際交流・慰霊の歴史を明らかにする貴重な遺跡」といった内容。答申の段階で田嶋勝正町長は「関係団体と連携して維持管理に努め、いっそう親しみやすい環境整備も意識しながらPRしていきたい」とコメントしていて、告示によりいよいよ方向付く状況となった。

(2021年3月31日付紙面より)

県史跡指定時から含まれている構成文化財・遭難者墓地(トルコ軍艦遭難慰霊碑一帯)
2021年03月31日
4 今年最大の340㌔
 クロマグロが水揚げ  (勝浦地方卸売市場 )

 生鮮マグロの水揚げ量が国内有数の那智勝浦町築地の勝浦地方卸売市場で30日、今年最大の340㌔のクロマグロが水揚げされた。

 三重県南伊勢町の第八市栄丸が27日夜に勝浦沖南400㌔で釣り上げたもの。クロマグロのサイズは全長2・52㍍、胴回り2・1㍍。1㌔当たり2540円で競り落とされた。

 和歌山県漁業協同組合連合会によると、今年は勝浦漁港での水揚げは少ないとし、千葉県や宮城県は多く揚がっているという。

 また、近海マグロの漁獲の規制については「和歌山県の3月31日までの枠はすでに終了している。4月からまた始まるが、今回の船は三重県の管轄のため、和歌山県とは別枠になる」と説明した。

 同船の浜口希船長は「一度ロープが切れるほど苦労して釣り上げたのでうれしいが、新型コロナウイルスの影響で価格が心配」と話した。

 太田直久市場長は「コロナの影響で現在はマグロ全体の価格が半値以下になっている。期待しづらいが値段が一番良い時期にたくさん揚がってくれるとうれしい」と話した。

(2021年3月31日付紙面より)

今年最大のクロマグロが水揚げされた=30日、勝浦地方卸売市場
2021年03月31日
5 坂野医院が優勝 第164回職場対抗ボウリング大会 
2021年03月31日
6 倉本和明さんが優勝
 グラウンドゴルフ「春季大会」  (宇久井GG )
2021年03月31日
7 競技振興への尽力たたえ 第22回スポーツ賞授与式 (那智勝浦町)
2021年03月31日
8 杉山文野さんが講演  はじめてのLGBTQセミナー  (那智勝浦町 )
2021年03月31日
9 色鮮やかなオンツツジ  浮島の森で咲き始める  (新宮市 )
2021年03月31日
10 かわいい多肉植物に笑顔  第2回教養講座に10人  (新宮市 )
2021年03月31日
11 優秀者6人に市長表彰  専修学校・各種学校卒業生  (新宮市 )
2021年03月31日
12 会社と地域の発展に寄与  優良従業員17人を表彰  (新宮市 )
2021年03月31日
13 病院事業管理者発令の人事異動  くしもと町立病院  
2021年03月31日
14 チラシを託して協力を要請  シカなど交通事故抑止広報  (串本警察署 )
2021年03月31日
15 令和3年第1回定例会一般質問④  串本町議会  
2021年03月31日
16 「信頼される自衛官に」  置地さんら入隊予定3人を激励  (御浜町 )
2021年03月31日
17 納得のおいしさ体感を  厳選ミカン「カラ」の収穫がスタート  (JA伊勢三重南紀 )
2021年03月31日
18 矢渕中が男女で優勝  オレンジカップ中学バスケ大会  
2021年03月31日
19 81人から97通の応募  みらい健康マイレージ  (紀宝町 )
2021年03月31日
20 お悔やみ情報
  
2021年03月11日
21 第7勝丸が早めの出港
 調査や商業捕鯨に向かう  (太地町 )

 太地町漁業協同組合(脊古輝人組合長)の捕鯨船「第7勝丸」(32㌧、竹内隆士船長、乗組員5人)が9日正午、クジラの生態調査と商業捕鯨を行うために昨年より約1カ月早く太地漁港を出港した。船員の家族や関係者ら20人が駆け付け、無事を祈りながら見送った。

 今回の調査は日本鯨類研究所が日本小型捕鯨協会(貝良文会長)に依頼し、所属する同町や宮城、千葉県の船4隻が東北沖などで調査するもの。第7勝丸は青森県沖で行う。

 各船が役割分担する調査内容は15日(月)から29日(月)までの間、▽目視▽DNA検査のため肉片を採取▽衛星標識を装着し個体の位置情報を確認する―などで、クジラの生態や回遊場所(生息域)を科学的に調査する。

 昨年は国が定める漁獲枠132頭(母船分を含む)より少ない95頭だった。同漁協によると、海水温の上昇などが昨年の捕獲頭数に影響したと推測しているという。調査終了後は4月3日(土)から商業捕鯨を開始する見込み。

 勝丸は6日未明に出港したが、海の状態が悪かったことや船内設備の不具合などから安全を考慮しすぐに帰港した。その後も前述の理由などから数日出港を見送りこの日となった。

 6日時点で同漁協専務理事で同協会の貝会長は「昨年は新型コロナウイルスの影響で鯨肉の単価がかなり落ちたが、秋ごろには持ち直した。今年は挽回できれば」。

 調査や商業捕鯨については「海水温が上がると数年間は続くため、心配もある。しかし、今回の調査は商業捕鯨前に科学的に調査してくれるのでクジラの位置が分かりありがたい。目標は今年最大漁獲枠の134頭」と話していた。

 出港を見送った同漁協の〆谷(しめたに)和豊参事は「安全に調査が済み、無事に操業を終えることが第一。その上で大漁を願っています」と語った。

 竹内船長は「今年もいつもと変わらず、安全第一で実施したい。今回はもっと早く出港したかったが天候も悪かった。ターゲットはミンククジラ。今年は定められた頭数を全て捕獲したい」と語った。

(2021年3月11日付紙面より)

家族らが第7勝丸を見送った=9日正午、太地漁港
2021年03月11日
22 新型コロナについて学ぶ
 地域支え合いにかかる勉強会  (新宮市 )

 新宮市と市社会福祉協議会は9日、同市野田の市福祉センターで「地域支え合いにかかる勉強会」を開いた。市内の民生委員や福祉委員ら約50人が参加。東牟婁振興局健康福祉部保健課保健グループ主査の中住公泰さんが「新型コロナウイルスについて」と題して講話した。

 勉強会は昨年に開催された地域支え合いフォーラム「みんなでつくろう!わがらのまち~しんぐうで暮らし続けるために今できること~」を基に、新型コロナウイルスの影響で各地区が抱いている問題や、この先どのような支えや助け合いの活動ができるかなどの意見を出し合う機会の場を設けようと実施。当初は1月の開催を予定していたが、新宮保健所管内での感染が確認されたことから延期となっていた。

 同フォーラムは地域に必要な支え合いについて理解を深めることを目的に行われ、市では「住み慣れた地域で生き生きと暮らしたい」という市民の思いを実現するため、地域包括システムの構築を目指している。

 講話で中住さんは「新型コロナウイルスにかかっても多くの人が軽症で回復していくが、20%は肺炎や人工呼吸器を使用するなどの重症化につながっている。初期症状は風邪やインフルエンザと区別がつかず、最大2週間ほど潜伏している」と説明。30代と比較した場合の各年代の重症化率を紹介し、年齢が増すごとに症状が悪化しやすい傾向を解説した。

 感染リスクについては「3密」「大声で話す」といった条件で高くなっており、接待を伴う飲食店においてクラスターが発生していると述べ、「飲食を伴う懇談会」「大人数や長時間に及ぶ飲食」「居場所の切り替わり」など、五つの場面を挙げた。

 対策として中住さんは、みんなが分かっていることとし▽身体的距離の確保(ソーシャルディスタンス)▽マスクの着用▽手洗い▽換気▽消毒▽体調不良時には早期に受診―を呼び掛けていた。

(2021年3月11日付紙面より)

約50人が聴講した=9日、新宮市野田の市福祉センター
中住公泰さん
2021年03月11日
23 町内2校の作品が奨励賞に
 ふるさとわかやま学習大賞  (串本町 )

 本年度ふるさとわかやま学習大賞に作品を応募した串本町立田原小学校(野端則久校長)と同町立西向中学校(山下哲治校長)がともに奨励賞を受賞した。両校とも8日の集会で関係する児童生徒への表彰状伝達をし、学校を挙げて喜びを分かち合った。

 この表彰は、県教育委員会がふるさとへの興味や関心を深め、郷土愛を育む目的で県内の小学校~高校やこの幅に相当する学校の児童生徒グループを対象に年次実施。地域の自然や文化、歴史や先人などを学んだ成果を▽模造紙ポスター▽模造紙新聞▽リーフレット▽パンフレット▽動画―といった各部門で受け付け、大賞は各部門から1点、奨励賞は全部門から計10点を選出して表彰している。

 田原小は5、6年生5人が校区内で大きな話題になっている民間小型ロケット発射場に関心を持ち宇宙関係技術について調べた成果を、規定サイズ(788㍉×1091㍉)の模造紙ポスター作品「宇宙に飛び出せ!田原ロケット!!」を制作。国産のロケットや人工衛星、国際宇宙ステーションや同発射場「スペースポート紀伊」の情報をぎゅっと詰め込み、ポスターだが扉をつけ開くと解説が出てくるなどの工夫も加え、5人それぞれの感想も添えた内容となっている。

 西向中は3年生10人が前年度に国語科の授業の一環で取り組んだがコロナ禍に伴う臨時休校で発表の機会を失ってしまった調べ学習の成果を基にし、仕切り直して本年度に制作したA4サイズ14㌻構成のパンフレット作品「ミニタウン情報誌『あんね~よ』」を応募。九龍島(くろしま)や鯛島、神野川・地主神社や少女峰、校区内の産品であるヒジキやポンカンについて調べた事柄をまとめた内容となっている。

 同町関係では過去、2009(平成21)年度に養春小の児童作品(ヒジキ学習)が奨励賞、12(平成24)年度に西向小の児童作品(ふるさと再発見学習)が大賞に選ばれた経緯があり、今回は8年ぶりの受賞となる。

(2021年3月11日付紙面より)

作品「宇宙に飛び出せ!田原ロケット!!」と制作した5、6年生=8日、串本町立田原小学校
作品「ミニタウン情報誌『あんね~よ』」と制作した3年生=8日、串本町立西向中学校
2021年03月11日
24 クマノザクラを紹介
 リーフレット1万部を作製  

 日本クマノザクラの会(勝木俊雄会長)は、クマノザクラを紹介するリーフレットを1万部作製し、会員と新宮市、那智勝浦町、紀宝町、御浜町、熊野市、上北山村など和歌山、三重、奈良の3県各市町村に配布した。

 クマノザクラはバラ科サクラ属の樹木で、2018(平成30)年に新しく公表された野生種。紀伊半島南部の3県に分布し、早咲きで花が美しいことから、観賞用の利用が期待されている。

 花は一つの花芽に2個つき、花柄が比較的短く無毛。花弁は白~淡紅色で、先端が濃くなることもある。葉は葉身が卵形で幅が18~36㍉と細長く、葉緑の鋸歯(きょし)が粗く、葉面裏が淡緑色。これらを含む多くの特徴を観察することによって、クマノザクラの正確な同定ができるという。

 リーフレットはカラー刷りで、薄ピンク色で花びらを表現し、「熊野から始まる春」と題した。見開きで3県の観察ポイントを地図や写真で紹介し、分布地、花と葉の特徴、保全なども掲載した。

 同会ではクマノザクラの利活用や保全活動を目指し、2月に発足。本年度はリーフレット作製、ホームページ(https://www.kumanozakura.jp/)開設のほか、観察会や講習会、講座の開催などを計画している。

(2021年3月11日付紙面より)

日本クマノザクラの会が作製したリーフレット
2021年03月11日
25 希望を胸に母校を巣立つ  公立中学校で卒業式  (新宮市、那智勝浦町、太地町 )
2021年03月11日
26 初日に3人が登壇  新宮市議会一般質問①  
2021年03月11日
27 当初予算など42議案を審議  那智勝浦町議会3月定例会開会  
2021年03月11日
28 ヨウコウザクラが見頃に  ピーアップシングウ  (新宮市 )
2021年03月11日
29 堀順一郎町長諸報告①  那智勝浦町  
2021年03月11日
30 驚きの世界にいざなう  マジックショーで20周年祝う  (「青い鳥」 )
2021年03月11日
31 卒業遠足で思い出つくる  神内小の6年生9人が  (紀宝町 )
2021年03月11日
32 町民限定でカレーの振る舞い  13日、「子ども食堂」プレオープン  (紀宝町 )
2021年03月11日
33 率先避難の心得など教わる  JRエリア会迎え防災学習  (串本古座高校 )
2021年03月11日
34 意気込み胸に母校巣立つ  町立中学校一斉に卒業式  (串本町・古座川町 )
2021年03月11日
35 アシビが花の見頃  熊野地方各地で  
2021年03月11日
36 お悔やみ情報
  
2021年03月07日
37 市内各地でハチクが開花
 120年ぶりの現象か  (新宮市 )

 新宮市の橋本児童館裏の坂を上った周辺(通称・砂羅=じゃら)の竹林や、市立佐野体育館へ向かう坂の周辺で現在、ハチクが花を咲かせている。イネ科マダケ属の竹の一種で、北海道以南で広く植栽されている。開花周期は120年といわれており、図鑑でもイラストで紹介されていることが多いため、直接花を観察できる機会は非常にまれだ。

 タケ類はいずれも地中を走行する太い地下茎を通じて栄養繁殖するが、数十年に1度、広域で一斉に開花することがある。花が咲くと地上部は枯れてしまうため、古くは「開花病」「十年枯病」と呼ばれ、天変地異の前触れとされていた。

 正確な周期やメカニズムは解明されていないものの、ハチクは直近で1908年に日本全国で開花した記録があり、今後2028年をピークに各地で開花が観測されると推定されている。

 タケの花はイネに類似し、風で花粉を飛ばして受粉する「風媒花」。色鮮やかな花弁はなく、一つ一つの小花を茶色の穎(えい)が覆った穂が形成され、外部に8㍉ほどの黄緑色の葯(やく)がついたおしべが垂れ下がる。めしべが受粉して成熟するとイネの米にあたる「穎果(えいか)」が実るが、同属のマダケなどは多くが発芽しない粃(しいな)であり、充実種子の発芽率も低い。

 ハチクの稈(かん=茎)は細かく割りやすい性質があることから、茶せんやちょうちん、すだれといった竹ひご細工に用いられる。枝が多いため竹ぼうきにも加工される他、紙質の皮は竹皮笠(たけのかわがさ)に、甘く柔らかいタケノコは食用に、茎の内側にある竹紙(ちくし)は漢方薬になって人々の生活を支えてきた。

 開花に遭遇したときには、120年に1度の機会を逃さず、じっくり観察してみてはいかがだろうか。

(2021年3月7日付紙面より)

ハチクの花=3日、新宮市立佐野体育館周辺
2021年03月07日
38 一人一人の夢に向かって
 86人が思い出を胸に卒業  (矢渕中 )

 紀宝町立矢渕中学校(竹原巧校長)で6日、第73回卒業式が行われた。新型コロナウイルス対策のため規模を縮小したものの、マスク姿の卒業生86人が在校生や保護者、教職員に見守られながら思い出が詰まった学びやを後にした。

 感染拡大防止対策に伴う臨時休校や学校行事、部活動の制限といった困難な状況を仲間たちと共に乗り越えてきた3年生。全員の思いを答辞に込め、小山仁汰君、山副真緒さん、荘司大喜君が読み上げた。

 部活動を振り返り「練習や試合の中では協力することの大切さや、責任感なども培われました。3年間の活動で私たちは多くのことを学びました」。

 学校生活を支えてくれた家族、教職員に感謝の気持ちを伝え、後輩には今後の活躍を期待した。同級生には「一人一人の夢に向かって高校でも頑張っていきましょう」と励まし合った。

 3年間の思いを込めて「今、この瞬間を出発地点として進み、たくさんの新しい出会いを大切に過ごしていきたいと思います」と決意を伝えた。この日合唱できなかったものの、録音した式歌が流れ、3年生の歌声が会場を包んだ。

 竹原校長は「人を思いやる気持ちや冷静に判断する姿勢は、これからのステージで良い意味での変化をもたらす力だと考えています。全ての人に優しい社会の担い手になってくれることを期待し、今後も応援し続けたいと思います」とはなむけの言葉を贈った。卒業証書を受け取った卒業生は、それぞれの志を胸に新たな一歩を踏み出した。

(2021年3月7日付紙面より)

卒業の日を迎えた3年生=6日、紀宝町立矢渕中学校
代表して答辞を読む小山仁汰君(手前右)、山副真緒さん(中央)、荘司大喜君(左)
2021年03月07日
39 ふるさと和歌山を美しく 紀南地区郵便局長会が初の清掃活動 

 紀南地域の郵便局長で組織される紀南地区郵便局長会(会長=吉田仁久・椿郵便局長)は6日、那智勝浦町勝浦のお蛇浦(じゃうら)周辺で初の清掃活動を実施した。15人の局長が参加し、ごみ拾いに汗を流した。

 同会では年に2回の献血活動や北山村の「じゃばらの里の収穫祭」への参加、若手中堅専門委員会が各所で草刈りを行うなど、積極的に地域貢献に取り組んでいる。

 清掃活動はごみゼロを目指した条例の制定やさまざまな取り組みを展開する和歌山県に協力するとともに、郵便局が所在する各地域を美しくすることを目的に行われた。

 新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から、今回は参加者を少数に絞り込んだという。局長たちはペットボトルや流木、ビニール袋などのごみを懸命に拾っていた。

 地元、太田郵便局長の坂本雄哉那智部会長は「各地域から集まっていただいた皆さまに国立公園であるこの地域をきれいにしていただけるのはうれしい。本当にありがたい」。

 南方慎一朗副会長(新宮中央通郵便局長)は「ふるさと和歌山をきれいにするために今後も協力を継続していく。コロナ禍が収まれば多くの観光客の皆さまに和歌山を訪れていただきたい」と語った。

(2021年3月7日付紙面より)

清掃活動に取り組んだ紀南地区郵便局長会の皆さん=6日、那智勝浦町のお蛇浦周辺
ごみ拾いに汗を流した
2021年03月07日
40 アオモジの花が咲く  那智勝浦新宮道路などで  
2021年03月07日
41 3校とも定員割れ 高校入試最終出願状況 (新宮・東牟婁)
2021年03月07日
42 令和3年度予算大綱(終)  新宮市・田岡実千年市長  
2021年03月07日
43 小学校生活の思い出に 三輪崎小が卒業遠足 (新宮市)
2021年03月07日
44 心のこもった感謝状に涙  井関保育所でお別れ会  (那智勝浦町 )
2021年03月07日
45 雨でも楽しく元気に  はまゆう・こども園が卒園遠足  (新宮市 )
2021年03月07日
46 みんなで焼き肉おいしいね  わかば保育園でお別れパーティー  (那智勝浦町 )
2021年03月07日
47 「お母さん大好き」  天満保育園で親子茶話会  (那智勝浦町 )
2021年03月07日
48 義援金箱を設置  令和3年2月福島県沖地震  (新宮市社協 )
2021年03月07日
49 お悔やみ情報
  
2021年03月06日
50 一般会計は36億3000万円 新年度当初予算案を発表 (太地町)

 太地町は4日、町公民館で三軒一高町長や幹部職員らが会見を開き、令和3年度当初予算案を発表した。新年度の一般会計は36億3352万9000円で前年度より9億899万5000円(33・4%)増となった。

 予算案では昨年度に引き続き新型コロナウイルス感染拡大防止対策事業を実施しながら、地域振興に取り組み、まちづくりを進めていく方針だ。

 本年度は(仮称)国際鯨類施設(以後、同施設)の本工事に着手。同施設は鉄骨造一部木造(一部2階建)で、敷地面積が2万3854平方㍍、延べ床面積が1895・46平方㍍。令和3年5月に工事発注し、翌4年3月に完成予定。同年10月から業務を開始する見込み。

 町では同施設を拠点として、鯨類研究の先進地を目指すとともにクジラ文化を継承し、新たなクジラとの関わり方を示していくという。

 三軒町長は同施設について、町が目指す30年計画の中核となる施設と主張。完成後は国際会議開催も視野に入れているとし、「住民も入ることのできる環境に配慮した施設にしたい」と語った。

 そのほか▽ごみ処理を外部委託し運営方法が変わる清掃センター改修整備事業▽駅前広場整備事業▽町営じゅんかんバスとフリー乗降バスの車両購入▽コロナワクチン接種などの予防接種事業―などを盛り込んでいる。

 予算案は10日(水)開会の町議会に上程する。

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■歳入



 大型事業の財源として県支出金、町債が大幅に増額。県補助金は同施設建設に係る補助金5億円の計上などで、前年度比558・4%増の5億9713万1000円となった。町債は同施設や清掃センターの整備に係る大型事業により、4億6290万円(前年度比75・4%)増の10億7650万円。

 町税は前年度並みの2億781万3000円で、国庫支出金は1億3700万2000円(同44・3%)減の1億7199万8000円となった。これは前年度の冷凍施設建設に係る事業補助金の計上が要因。町税などの自主財源は18・68%(6億7875万円)、地方交付税などの依存財源は81・32%(29億5477万9000円)。

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■歳出



 歳出全体を占める投資的経費の割合が43・8%と最も多く、前年度と比較して7億9516万7000円(同99・6%)増の15億9337万6000円となった。主な事業として総務関連で同施設整備事業、森浦湾周辺整備事業、駅前広場整備工事などで、町内の移動手段確保のためのじゅんかんバスの車両購入事業を計上。

 衛生関連では清掃センター整備事業、水道事業会計では配水管敷設工事の一般会計負担分の出資金、農林水産関連では太地漁港機能保全事業や向嶋船揚場改修工事。商工関係では夏山園地整備事業を行う。さらに、インフラ整備などの事業も実施する。

(2021年3月6日付紙面より)

新年度予算について記者発表が行われた=4日、太地町立公民館
2021年03月06日
51 305件の嘆願書集まる
 事業者有志らが田岡市長に提出  (新宮市 )

 新宮市の事業者有志らは4日、新宮市役所を訪れ、新型コロナウイルス感染症拡大で影響を受けた困窮事業者に対して支援を要望する嘆願書を提出した。集まった嘆願書は305件。運転代行南紀の山縣真二代表と山崎酒店の山﨑聡光代表取締役から嘆願書を受け取った田岡実千年市長は「厳しい現状を改めて理解した。現実を重く受け止めたい」と述べた。

 新型コロナウイルス感染症収束のめどが立たない現状において、国や県、各自治体は給付金や補助制度などの対策を講じているものの、長引くコロナ禍で多くの事業者が売上減や遠のく客足に悲鳴を上げている。

 また、「第3波」の襲来や緊急事態宣言の再発出、新宮保健所管内や近隣自治体の感染者確認などの影響で、県民・市民に対する不要不急の往来や宿泊、集団での飲食などの自粛が継続して喚起されている。

 市では消費の拡大を図ることを目的に、昨年から今年2月にかけて「新型コロナウイルス感染症対策プレミアム付共通商品券」を発行したが、購入者数は市民の約62%にとどまっている。

 嘆願書は、苦境にあえぐ飲食業界や観光関連事業者、その関連事業者をはじめとした各業種の小売店事業者などに対し、事業継続と従業員の雇用を守るために市独自の支援金の給付による支援の早期実施を求めるもの。

 この日、嘆願書を届けた有志4人は、持続化給付金の要件である「前年同月比で事業収入が50%以上減少した月があること」に該当しない事業者が多い現状を報告。「30、40%の売上減少は深刻な水準。コロナの情勢が落ち着くまでの間、しのげるかに関わってくる」と訴えた。

 また、プレミアム付共通商品券について「本当に困窮している人は購入も困難」「使用期限最終日には駆け込み消費による市内の活性化が見られた。使用期間を短縮しては」などと意見。「今は真綿で首を絞められている状態。長引けばもたない人は多くいる。市の財政も厳しいと思うが、早急な支援を」と求めた。

 田岡市長は「多くの人の悩みの声を頂いた。嘆願書の一人一人の名前に目を通し、どこまでできるか分からないが施策を検討していきたい」と伝えた。

(2021年3月6日付紙面より)

有志らが田岡実千年市長(中央)に嘆願書を手渡した=4日、新宮市役所
2021年03月06日
52 五輪選手に体育指導受ける
 オンライン授業で3校児童  (古座川町 )

 古座川町立の3小学校で1日、同時参加のオンライン授業があり2012年ロンドンオリンピック男子400㍍ハードル出場選手・舘野哲也さんからじかに体育指導を受ける機会を得た。

 同町観光協会が教育支援として、昨年12月実施の中学生対象授業「JALによるキャリア教育」と対で同町教育委員会へ提案した小学生対象授業を活用した取り組み。

 当初は舘野さんに来町してもらう方向で調整を進めてきたが、新型コロナウイルス感染症拡大の第3波や、それに伴う緊急事態宣言の発令で実現の機会が得られず。他方、コロナ対策の一環で整備急進中のオンライン教育環境を活用すれば対面に近い形で授業ができるのではと考え、その方向で調整を詰め直した。

 導入して間もない最新鋭の電子黒板をモニターとして使い、ウェブ会議システムで高池小の4年生と5年生、明神小と三尾川(みとがわ)小の全校児童がそれぞれの学校から同授業に参加。モニター越しで舘野さんとじかにコミュニケーションを取りながら45分間、運動をするときに意識すると良い事柄を実際に運動して実感しながら教わるなどした。

 中学校対象授業もオンライン授業の形を取ったが、この時は同時参加ではなく学校ごとの実施で、パソコンを液晶テレビにつないで画面を拡大。今回はさらに大画面で見やすい電子黒板を用い、同システムで複数校が同時参加できる状況とするなど、オンライン授業環境を駆使するノウハウを積み上げつつトップアスリートとじかに接する経験を児童へ届ける形となった。

(2021年3月6日付紙面より)

モニター越しに舘野哲也さんとコミュニケーション=1日、古座川町立高池小学校
2021年03月06日
53 コロナワクチン接種の相談を
 役場1階に窓口を設置  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は5日、役場1階会議室(期日前投票時に使用する場所)に町民を対象とした「新型コロナウイルスワクチン接種相談窓口」を開設した。ワクチン接種について電話または直接、相談ができる。月~金曜日の平日午前9時から午後5時まで。祝日は除く。

 同町は1月18日に福祉課、総務課、町立温泉病院、町消防本部で構成される「新型コロナウイルスワクチン接種対策室」を組織。これまでに3回会議を開き、各課の情報共有やワクチン接種に関する検討や確認を行ってきた。

 今回設置した相談窓口では▽町民が抱えるワクチンについての疑問や不安の解消▽予約の受付について▽開始時期―などワクチンに関する全般の相談を、直接または電話で応じる。

 同町によると、現時点での接種時期は未確定だが、4月下旬からの実施を予定しているという。接種方法は体育文化会館での集団接種や各医院(町立温泉病院含む)での個別接種が検討されており、準備が整い次第、町民に広報していくとしている。

 榎本直子福祉課長は「ワクチン接種について不安や疑問があれば電話やご来庁の際にお気軽にご相談ください。接種のスケジュールが決まり次第、順次お知らせいたします」と話している。

 ワクチン接種に関する問い合わせは相談窓口(電話0735・29・6137)まで。

(2021年3月6日付紙面より)

コロナワクチン接種に関する相談窓口の開設準備が進められた=4日、那智勝浦町役場1階会議室
2021年03月06日
54 友との絆をより深く  6年生が那智黒石産地に卒業遠足  (成川小 )
2021年03月06日
55 広報きほう12月号が特選に  県広報コンクール広報紙部門  (紀宝町 )
2021年03月06日
56 災害時の通信手段を確保  NTTと特設公衆電話の協定  (紀宝町 )
2021年03月06日
57 令和3年度予算大綱③  新宮市・田岡実千年市長  
2021年03月06日
58 円滑なワクチン接種目指し  集団接種会場設営確認を実施  (那智勝浦町 )
2021年03月06日
59 誓い新たに25人卒業  新宮市医師会准看護学院  
2021年03月06日
60 学生給付や商品券発行など  新型コロナ交付金活用事業  (古座川町 )
2021年03月06日
61 町長選・町議選とも定数超  立候補予定者説明会実施  (串本町選挙管理委員会 )