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2022年10月30日
1 繁栄や終息祈願し一番湯奉納
 那智大社で献湯祭  (南紀勝浦温泉旅館組合 )

 南紀勝浦温泉旅館組合(清水貞吾組合長、組合員10館)は29日、那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で「献湯祭(けんとうさい)」を営んだ。組合員らが参列し、朝一番に源泉からくみ上げた温泉水を神前に奉納した。

 おととし、昨年に引き続き、新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から宿泊客の参列参加や餅投げを行わず、規模を縮小して実施した。

 神事では各旅館の代表者らが15個のたるに入れた源泉の一番湯を順に神職に手渡し供えた。

 清水組合長が組合員を代表して玉串をささげた。一同は自然の恵みに感謝し、業界の繁栄とコロナ終息を祈願した。

 神事を終え、男成宮司は「コロナ禍の厳しい状況は続いているが、大神様のご神徳、ご加護を頂き、それぞれの旅館のご繁栄と組合の発展をお祈りしております」と話した。

 清水組合長は「全国旅行支援が始まり、観光にとって追い風が吹いている。温泉は持続可能な資源。コロナ終息と、一人でも多くのお客さまに来ていただけるよう大神様に祈願いたしました」。

 今後については「コロナ禍前と比較して宿泊客は減少している。しかし、行動制限や入国制限の緩和、県内での行事や道路の完成などもあり、国内外からの多くの来町に期待している。世界遺産と勝浦温泉、生マグロを全国的に広めて町の発展に努めたい」と抱負を述べた。

 同組合によると、組合員10館の収容力は840室で、3400人だという。

  □     □

■青岸渡寺では追善法要



 献湯祭を終えた一同は那智山青岸渡寺(髙木亮英住職)に向かい、物故者追善法要を営んだ。

 45回目を迎えた法要は南紀勝浦温泉の礎を築き上げ故人となった経営者や従業員などの功績に感謝し、冥福を祈るもので髙木住職と髙木智英副住職らが読経を行った。

 清水組合長が「礎を築かれた皆さまに感謝するとともに、組合員一同、創意工夫をもって業績の向上に励み、観光産業の発展に努力します」と追悼の言葉を述べた。

(2022年10月30日付紙面より)

一番湯を奉納するため本殿に向かう南紀勝浦温泉旅館組合の皆さん=29日、那智勝浦町の熊野那智大社
追善法要で故人の冥福を祈った=同日、那智山青岸渡寺
2022年10月30日
2 イオンに出張申請所
 マイナンバーカード  (新宮市 )

 新宮市、新宮税務署(河野武署長)、新宮納税協会(横手章郎会長)は合同で29日、新宮市橋本のイオン新宮店に、マイナンバーカード出張申請所を開設した。市民が多数訪れ、協力を得て申請を行った。

 交付率向上を目指した取り組み。新宮市の交付率は9月30日現在で、42・3%となっている。同店の一角にブースが設けられ、新宮市の職員が申請に協力した。顔写真の無料撮影や、条件を満たす場合はカードを郵送で受け取れる手続きも行えるようになっていた。申請希望者が開設時間前から並ぶような状況だった。

 新宮税務署と新宮納税協会は、買い物客に啓発物資を手渡して周知した。マイナンバーカードのほか、納税などのオンラインサービスであるe―Taxの案内も行った。「マイナンバーカードはお持ちですか。今、出張申請を行っています」などと呼びかけていた。

 田岡実千年市長は「市としても、マイナンバーカードの普及に力を入れている。いろんな使い方ができるようになるので、早めの取得をお願いします」。河野署長は「今ならマイナポイントももらえるほか、取得すればe―Taxで、確定申告がスマートフォンなどで簡単に行えるようになる。この機会にぜひ」などと話した。

 三輪崎から訪れて申請した山本八千代さんは「今ならポイントも付くし、保険証も兼ねるようになるというので来た。写真も撮ってくれるし、手続きも簡単だった」と語った。

 新宮市は他にも、夜間や日曜の窓口開設、企業や団体向けの予約制出張申請所開設にも取り組んでいる。問い合わせは、新宮市市民窓口課(電話0735・23・3333)。

(2022年10月30日付紙面より)

多くの人が並ぶマイナンバーカード出張申請所=29日、新宮市橋本のイオン新宮店
2022年10月30日
3 祖父の思い出やブルーム語る
 リカ・ハマグチさんが講演  (太地町 )

 太地町公民館は26日、文化講演会「ブルームと紀南―現代アボリジニー舞踊表現について―」を開催した。同町と姉妹都市であるオーストラリア・ブルーム出身でダンサーとして活躍するリカ・ハマグチさん(29)が講師を務め、真珠漁業がつなぐブルームと紀南の関係やつながり、自身が取り組むアボリジニ文化を現代的な舞踊で表現するダンスパフォーマンスなどについて講演した。

 リカさんはオーストラリアを代表する現代舞踊グループ「バンガラ舞踊団」の主役ダンサーを務めたほか、今年の西オーストラリア州観光キャンペーン映像に出演するなど、幅広い活動を展開している。

 これまでにも舞踊グループとして日本を訪れたことはあるが、個人での来日や自身のルーツに当たる那智勝浦町下里出身の祖父、故・浜口博司さんの故郷を訪ねるのは初だという。

 真珠漁業に参加するため、日本人を含むアジアやヨーロッパの多くの人々がブルームを訪れたことについてリカさんは「さまざまな民族が交じってブルームはユニークな場所になった。先住民のアボリジニやアジア、ヨーロッパの人々の子孫がたくさん住んでいる」と話した。

 過酷な真珠漁において、長年ダイバーとして活躍していた寡黙な祖父に触れ、ダイバー引退後はアジア人初の真珠養殖業のオーナーになったことや、日本語を教えてくれたことなどを振り返った。

 太地町とブルームの姉妹都市交流事業ではリカさんのいとこも同町を訪れ、ホストファミリーとして同町の子どもたちを迎え入れたことを挙げ、「私は参加していないが、交流事業が今も続いていることがうれしい」と笑顔を浮かべた。

 今回、祖父の故郷や親族とも会ったリカさん。紀南の地や海に自身が生まれ育ったブルームを感じ、ふるさとのような感覚を持ったと話す。

 家族や親戚らと過ごした様子や歴史ある舞踊グループの詳細、ダンサーとしての活動、ダンスについて、写真をスライドに映し出し解説。

 毎年観光客でにぎわう祭りの様子やオーストラリアの自然、多くの文化が混じり合っているブルームにおいて、日本との共通点やアボリジニの文化の影響が非常に強いことなどを紹介した。

 リカさんは「祖父の故郷を訪ね、親族にも会うことができた。皆さまに歓迎していただき、心が温まった。今後、交流の機会があれば、踊りの披露もしたい」と締めくくった。

 26年前、実際に博司さんとも面識がある江﨑隆司公民館長は「リカさんのような若い方々が紀南とブルームの架け橋になってくれたらうれしい」と話していた。

(2022年10月30日付紙面より)

ブルームや祖父との思い出などが語られた=26日、太地町公民館
ダンサーのみならず、さまざまな活動を展開するリカ・ハマグチさん
2022年10月30日
4 「地域医療を学べるまち」へ
 相野谷診療所に研修センター開設  (紀宝町 )

 紀宝町が町立相野谷診療所に設置した紀宝町地域医療研修センター「KITCHEN(キッチン)」の開設式が28日、同町役場であった。「地域医療を学べるまち紀宝町」をスローガンに、医学生・研修医の受け入れ、地域医療講演会や研修会、町民への学びの普及を通して、町全体で地域医療と地域包括ケアシステムを充実させていく。

 県地域医療研修センター(鈴木孝明センター長)と連携して、県内の総合診療医育成、町内事業所のスタッフ育成、町民教育・健康普及活動に貢献し▽安心できる▽実践できる▽継続できる▽成長できる▽共有できる―学びを提供する。

 相野谷診療所の森本真之助所長がセンター長、くまのなる在宅診療所の濱口政也院長、町遠隔業務支援医(リモート医)で脳神経外科医・脳卒中専門医の角谷美帆医師が副センター長を務める。

 開設式には協力連携事業所、町の関係者30人が出席し、西田健町長が「町の未来のため、皆さんと一緒に事業を進め『住んで良かった』と思ってもらえる町を目指していきたい」とあいさつ。

 森本センター長は「紀宝町の地域医療は介護、教育にも貢献できる。教育環境の整備を皆さまへの感謝としたい。一緒に勉強する組織を目指していきたい」と述べ、「無限の〝楽しい〟を育む学びの台所」との意味を込めて「KITCHEN」と名付けたと伝えた。

 今後、町が主体となってポストコロナ時代に求められる優秀な医療人材を育成し、研修センターを通して地域包括ケアシステムの発展と充実、在宅医療の推進などを目指していくという。

(2022年10月30日付紙面より)

町地域医療研修センター開設式に出席した皆さん=28日、紀宝町役場
2022年10月30日
5 夏山海岸で不思議発見!  自然探訪スクール開催  (太地町 )
2022年10月30日
6 秋空の下「クマノザクラ」開花  那智勝浦町  
2022年10月30日
7 近大新宮が新翔に勝利  全国高校サッカー和歌山大会  
2022年10月30日
8 漁港の護岸を補修  老朽化前の状態に  (那智勝浦町 )
2022年10月30日
9 アキチョウジの花  新宮市の山裾で見頃  
2022年10月30日
10 レスリング全国3位に  新宮高3年の髙塚恒輝さん  
2022年10月30日
11 大水害時の写真など  イオンで防災展示始まる  (新宮市 )
2022年10月30日
12 全力を出して楽しむ  勝浦小学校で運動会  
2022年10月30日
13 旅するチョウ  アサギマダラ  
2022年10月30日
14 「でっかいの見つけた」  サツマイモ掘り体験、盛んに  (紀宝町 )
2022年10月30日
15 「紀南高祭」が開幕  秋晴れの下、体育祭で白熱  
2022年10月30日
16 練習や学習の成果を披露  城南中で文化祭開幕  (新宮市 )
2022年10月30日
17 お悔やみ情報
  
2022年10月29日
18 めはりずし作りと川舟
 体験バスツアーが開始  (新宮市熊野川町 )

 熊野川町ふれあい公社と熊野御坊南海バスの初めての共同企画「大人気の瀞峡川舟クルーズ体験と『かあちゃんの店』めはりずし作り体験日帰りバスツアー」が27日、新宮市熊野川町で始まった。12月11日(日)までの20日間に実施予定で、参加には予約が必要。初日の午前は8人が参加、両体験を通し、魅力の一端を知った。

 ツアー内容は、バスでJR新宮駅を出発し、交流促進施設(熊野川温泉)さつきで「かあちゃんの店」の竹田愛子さんの指導の下、めはりずし作りに挑戦。続いて玉置口に移動し、瀞峡での川舟体験をし、瀞峡めぐりの里でのショッピングや、ジオサイト「貝持嶋」の見学を経て、JR新宮駅に戻るというもの。午前と午後の2回、実施している。

 27日の午前の部は、朝に出発する日帰りバスツアーということもあり、参加者は地元中心だった。めはりずし作り体験では、竹田さんが用意した塩漬けの高菜を使用。参加者は、みじん切りにした塩漬け高菜をまぶしたご飯をこぶし大程度に丸め、塩漬け高菜の葉で包んだ。竹田さんは「葉の葉脈が内側になるように」などと指導。参加者は懸命に取り組んでいた。

 完成しためはりずしは竹の皮で包んだ。川舟の上で食べる、もしくは自宅に持ち帰るなど、参加者の自由という。

 新宮市内から夫と共に参加した、玉置ひとみさん(66)は「めはりずしは自分で作ることはほとんどない。郷土料理を作れるようになっておきたいと思って参加した。船に乗るのも好きだったので、ジェット船の休止が残念だったが、川舟で瀞峡めぐりができるようになったのはうれしく、今日も楽しみ。熊野川町は頑張っていると思う」と話した。

 同ツアーの参加費は、大人2000円、子ども1000円、未就学児無料。川舟は4歳児以上より乗船できる。予約は、熊野御坊南海バスホームページ(https://kumanogobobus.nankai-nanki.jp)。27日午前9時現在では、日によっては空きがある。問い合わせは、熊野御坊南海バス(電話0735・22・5101)。

(2022年10月29日付紙面より)

竹田愛子さんの指導の下でめはりずし作りに取り組んだ=27日、新宮市熊野川町の交流促進施設さつき
2022年10月29日
19 商品券の引き換え開始
 期間は11月末日まで  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町のまちなか商品券の引き換えが27日、町内の郵便局で始まった。引き換えの期間は11月30日(水)まで、商品券の使用期限は来年の1月15日(日)までとなっている。

 コロナ禍の影響で落ち込んだ、町内経済の活性化を図るもの。全町民に配布する5000円分の「A券」のほか、マイナンバーカード普及促進のために取得者や申請者に配布する5000円分の「B券」がある。

 全町民の元に、A券の引換券が届いているほか、9月末までにマイナンバーカードを取得している人には、B券の引換券も届いている。引換券と本人確認書類を持って、町内の11郵便局のいずれかを訪れれば、商品券を受け取れる。

 那智宇久井郵便局では初日の午前中から、町民が順次訪れて、商品券を引き換える姿が見られた。宇久井在住の道中愛さん(49)は「マイナンバーカードは早いうちに作っておいたので、B券も受け取れた。商品券はうれしいし、町内の商店で使えるのが良い。普段はあまり買えない、ケーキや花を奮発して買おうかな」と話していた。

 なお、A券は小規模店舗のみ、B券はそれに加えて大型店舗などでも使用できるという違いがある。B券は、これからマイナンバーカードを申請する人も受け取ることができるが、その期限は来年の1月13日(金)となっている。

(2022年10月29日付紙面より)

引換券を渡して商品券を受け取った=27日、那智勝浦町の那智宇久井郵便局
2022年10月29日
20 今年は70㌧の集荷見込む
 ユズ果実の搾汁作業開始  (古座川ゆず平井の里 )

 古座川町平井にある農事組合法人古座川ゆず平井の里(宇田篤弘代表理事)で28日、ユズ果実の搾汁が始まった。今年は約70㌧の集荷量を見込み、11月末をめどにして作業を進めるという。

 昭和中期に生産が広がり、半世紀余りにわたって町内の代表的な農産物の一つとなっているユズ。同法人は生産者の共同体として2004年に設立され、現在は90人が組合員となり産業を支えている。

 今年は約60戸から集荷予定で、その全体量は平年よりやや少なめと見込んで搾汁作業をスタート。この日は同法人が所有する出荷場の1日当たりの許容量いっぱいの約4㌧を順次搾り、一帯にユズ独特の芳香が漂った。

 香りの良さで定評がある町産ユズ。傷が少なく色づきがよい果実は紀ノ川農協へ出荷し、残りの果実を搾汁する。得た果汁はそのまま卸したり、同法人で約30品目ある加工品にして販売する。搾った後の皮などは堆肥化してユズ園などへと戻すが、きれいな皮は導入間もないスライサーを使って活用を図るという。

 集荷量は少ないが品質はまずまずと見る宇田代表理事は「後継者も少しずつ増えユズの木の更新も進めてはいるが、多くの生産者が高齢となりこれからもどう大事にするかを考えている。頑張れるのは皆さまのご愛顧のおかげ。そのような間柄を感じながら、これからも古座川町のユズ生産をご愛顧いただき応援していただければ何より」と話し、この日の搾汁作業を見守った。

(2022年10月29日付紙面より)

洗浄したユズ果実を搾汁機へ流し入れる従業員=28日、古座川町平井
2022年10月29日
21 熊野材の一生を体験
 3年生39人が林業学習  (近大新宮 )

 紀の国緑育推進事業を活用した林業教室が27日、近畿大学附属新宮中学校(池上博基校長)の3年生39人を対象に開かれた。生徒たちは間伐体験や原木市場・製材所見学、木工教室などを通じて熊野材が製造される過程を追い、ふるさとの産業について学びを深めた。

 紀の国森づくり税を活用し、広大な森林を有する和歌山県の林業や環境問題への関心を高め、森林を守り育てる意識を育むことが目的。同校の参加は4年目で、熊野川町森林組合と紀南木材新緑会が協力している。

 講義では新緑会の野中亮伸さんが「森林の役割と新宮の歴史について」をテーマに講話。「日本の森林は、国内の自家用車が排出する二酸化炭素の約7割を吸収している」と気候変動の抑制に果たす役割を述べ、「山に水を蓄え、土砂災害を防ぐなど、木の持つ優れた機能を発揮させるためには、森林の適切な管理と伐採・利用が不可欠」と林業の重要性を強調した。「森林は未来につなぐ私たちの宝物。加工すれば、私たちが暮らす家や紙、鉛筆にもなる。今日は1本の木になったつもりで、その一生を体験して」と呼びかけた。

 同市熊野川町で行われた間伐体験では、熊野川町森林組合のサポートを受けつつ、生徒たちが直径20㌢のスギを伐採。午後からは木材の競りを行う原木市場や、木材にホゾ・仕口などの加工をするプレカット工場を見学。木工教室ではパズル制作をした。

 那波柚衣さんは「普段自然と関わる機会はほとんどないので、山の険しさや作業の大変さを体験でき、面白かった」と話していた。

(2022年10月29日付紙面より)

間伐体験をする生徒たち=27日、新宮市熊野川町
スギの苗木に触れる
2022年10月29日
22 平和の大切さかみしめる  新宮ユネスコが「ピースウオーク」  
2022年10月29日
23 ウェブ予約も受け付け  新型コロナワクチン接種  (那智勝浦町 )
2022年10月29日
24 栄養取ってフレイル予防  千穂第一地区サロン  (新宮市 )
2022年10月29日
25 イヌタデの花が咲く  那智勝浦町太田  
2022年10月29日
26 「大きいの見つけた!」  マリア保が芋掘り体験  (新宮市 )
2022年10月29日
27 かわいいお化けに変身!  3年ぶりハロウィーンパレード  (太地こども園 )
2022年10月29日
28 トリック・オア・トリート  はまゆう・こども園にお菓子贈呈  (第二なぎの木園 )
2022年10月29日
29 一足早く雰囲気に親しむ  家族でハロウィーン体験  (潮岬青少年の家 )
2022年10月29日
30 町内愛好者45人競い合う 池野山で町長杯グラウンドゴルフ大会 (古座川町)
2022年10月29日
31 発展を願って残余金を寄付  串本古座高の旧京阪神同窓会  
2022年10月29日
32 薬物乱用防止の意識促す  串本古座高前で街頭啓発  (新宮保健所串本支所 )
2022年10月29日
33 爽やかな香りを楽しむ  寺子屋広場でハーブ蒸留体験  (紀宝町 )
2022年10月29日
34 震度5の揺れで命を守る練習  1、2年生が防災学習で  (鵜殿小 )
2022年10月29日
35 1年ぶりに和気あいあいと  讃寿会グラウンドゴルフ大会  (紀宝町 )
2022年10月29日
36 熊野のストーリー、明確に  教育旅行受け入れ環境整備研修会  
2022年10月29日
37 串本町観光フォトコンテスト  本年度入賞作品紹介②  
2022年10月29日
38 爽やかな秋晴れの下熱戦  新翔高校で第16回体育祭  
2022年10月22日
39 神宝館の重文修繕目指し
 関係団体で協議進む  (熊野速玉大社 )

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)境内の熊野神宝館で20日、重要文化財の「髹漆金銅装神輿(きゅうしつこんどうそうみこし)」と「髹漆金銅装神幸用船(しんこうようせん)」の修繕に向けて、同大社と文化庁、新宮市、和歌山県、(公財)美術院、㈱松鶴堂、元県立博物館主任学芸員の大河内智之・奈良大学准教授らが調査と協議を行った。

 おととし10月から始まった神宝館修理事業。修理に伴い、今年2月には3日ほどかけて、同所で神輿と神幸用船の清掃と軽微な修繕作業が行われた。ともに重要文化財であることから、専門家による大掛かりな清掃はその時が初めてで、同時に行われた点検・調査の結果、神幸用船に櫓が付いていたことなどが明らかになった。

 神輿は戦前まで同大社例大祭で使用されていた記録が残っており、神幸用船は1983年まで御船祭(みふねまつり)で実際に使用されていたもので、四、五十年前に宝物殿に所蔵された。

 このたびの調査は、どの程度の修理を目指すのかを協議するもので、関係者らは破損の状況や劣化具合などを確認。神輿の持ち手部分にさらしを巻くなどの処理も実施した。

 なお、神宝館は早ければ年末、遅くても年明けすぐのリニューアルオープンを予定しており、11月末ごろには現在県立博物館で保管している他の宝物の搬入を行う。神輿と神幸用船の修理については長期的な展望として掲げており、神宝館開館後にも展示スペースを区切るなどして作業を進めていく計画も視野に入れている。

 県教育委員会文化遺産課の松原瑞枝副主査は「重要文化財に指定されている神輿や神幸用船はまれで、大社にとっても大切なもの。修理が終わったあかつきには細かい所まで見ていただければ」と期待。

 上野宮司は「点検・調査の結果、欠損や破損が判明した。どこまで修理していくかを判断していきたい。例大祭で使用される神輿と神幸用船は、地域の人たちの思いや考え方が凝縮して造られたものでいわば文化の結晶。展示物を通して文化に触れる機会として、郷土を愛する人が増えれば」と話していた。

  □     □

■髹漆金銅装神輿

 木造漆塗、金銅製金具。高さ232㌢。屋根の頂に鳳凰(ほうおう)を飾る「鳳輦(ほうれん)」と呼ばれる形式。裏板に明徳元(1390)年の寄進銘と後世の修理銘があり、5回にわたり大坂などで修理されたことがうかがわれる。

■髹漆金銅装神幸用船

 木造漆塗、金銅製金具。長さ667㌢、幅160㌢。神輿と同じく明徳元年の「熊野山新宮神宝目録」に「御船」として記載があるが、付属する鏡や飾金物には天和2(1682)年の銘があることから、同年に明徳年間奉納の「御船」を模して制作されたものと考えられている。

(2022年10月22日付紙面より)

神輿の持ち手部分にさらしを巻くなどの処理を講じた=20日、新宮市の熊野速玉大社境内の熊野神宝館
1983年まで使用されていた神幸用船
2022年10月22日
40 野中天翔投手が育成2位
 ドラフト会議で中日から指名  (新宮市出身 )

 プロ野球のドラフト会議が20日、東京都内で開かれ、新宮市出身でノースアジア大学明桜高校(秋田県)3年の野中天翔(てんと)投手(17)が中日ドラゴンズから育成2位で指名を受けた。

 育成選手は公式戦への出場が2軍戦に限定され、7月末まで支配下選手枠への登録が可能となっている。

 野中投手は最速145㌔のストレートを投げ込む左腕。新宮市の小学生少年野球チーム「みさきストロングス」でプレーし、中学時代には太地町を拠点に活動する硬式野球チーム「和歌山南紀ボーイズ」に所属した。

 市立光洋中学校卒業後、明桜高に進学。3年生の今年はエースとして活躍し、秋田県大会では春準優勝、夏ベスト4の成績を残した。

(2022年10月22日付紙面より)

中日から育成2位指名を受けた野中天翔投手(野中投手の保護者提供)
2022年10月22日
41 結果に基づき専門家らが助言
 大人の体力測定会inくしもと  (串本町 )

 串本町図書館2階ホールで19日に「大人の体力測定会inくしもと」があり、事前予約した60歳以上町民18人が参加し専門家らから測定結果に基づくアドバイスを受けるなどした。

 この測定会は町地域包括支援センターと第一生命保険株式会社が共催。町―同社和歌山支社新宮営業オフィス間で昨年10月に締結した「地域社会形成などにかかる包括連携協定」に基づき、60歳以上町民がフレイル予防を意識し実践するきっかけの提供を目的として計画した。

 当日は▽体成分分析▽TUG▽5㍍歩行▽タンデム立位▽お口の機能テスト▽握力▽5回立ち座りテスト▽片足立位時間▽柔軟性テスト―の各測定を行い、その結果に基づいて町内で活動する理学療法士や言語聴覚士、保健師がフレイル予防を目指す上で意識してほしい事柄、食生活改善推進員が栄養面でのお勧めを伝えるなどした。

 同支社の林田祥道・新宮営業オフィス長ら社員6人も人的応援で参加し、TUGや5㍍歩行テストの測定を担当。推奨する健康食品のサンプルなどを配って、参加者の予防意識を後押しした。

 協定を背景として同センターが同社の取り組みに協力することはあったが、逆に同社が同町の取り組みを応援するのはこの測定会が初だそう。今後は11月29日(火)に田原会場、12月6日(火)に古座会場、来年1月11日(水)に有田会場と巡回実施する計画で、林田オフィス長は「引き続き人的応援をし、一人でも多くの対象者が利用し健康で過ごせるよう私たちからも地域に参加を働きかけたい」と話した。

 この測定会は事前予約制で、実施時間は午後1時30分~3時30分としているが混雑を避けるためあらかじめ15分刻みで来場時間を個別案内する。各測定と結果説明合わせて所要時間は1時間程度となっている。

 この測定会は町の国保健康ポイント対象にもなっている。事前予約や問い合わせは同センター(電話0735・62・6005)まで。

(2022年10月22日付紙面より)

専門家らを交えて行われた「大人の体力測定会inくしもと」=19日、串本町図書館2階ホール
測定「TUG」を担当する第一生命保険株式会社の林田祥道・新宮営業オフィス長ら
2022年10月22日
42 かけぬけ道の落ち葉払う
 那智中1年生が道普請ウオーク  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立那智中学校(岡史博校長)の1年生50人が18日、世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」の一部である中辺路「かけぬけ道」の道普請に参加し、石段に堆積した落ち葉を払った。

 和歌山県世界遺産センターが実施する世界遺産保全活動「道普請ウオーク」の一環。総延長350㌔に及ぶ参詣道を保全し、未来に残していくため、多くの企業や団体が協力している。

 生徒たちは出発前に世界遺産について学習。同センターの金井直大さんは「世界遺産は顕著な普遍的な価値を有する人類共通の財産であり、国連が採択した『世界遺産条約』には自然保護の観点も込められている」と説明し、▽場所がヨーロッパに偏っている▽気候変動の影響を受けて新たな自然遺産の認定が難しく文化遺産が多くなっている―などの課題にも言及。「紀伊山地の霊場と参詣道」について「自然崇拝(神道)、仏教(真言密教)、修験道という三つの宗教が互いに影響し合って発展してきたという点が、世界的にも珍しい。世界遺産は登録して終わりではなく、みんなの手で保全していく必要がある」と道普請の意義を述べた。

 生徒たちは妙法山阿弥陀寺へ出発し、「かけぬけ道」の19丁石~21丁石間を4グループに分かれて清掃。参詣者や観光客が安全に通行できるよう整備した。その後は参詣道を歩いて熊野那智大社・那智山青岸渡寺へ下った。

 阿弥陀寺では「すごくいい景色」「かけぬけ道に来るのは初めて」などの声が聞かれた。

(2022年10月22日付紙面より)

熊手で落ち葉を払う生徒たち=18日、那智勝浦町
2022年10月22日
43 周囲一帯に強い芳香  キンモクセイが開花  
2022年10月22日
44 行者ら熊野修験・秋峰入り  大峰奥駈・順峯  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
45 キイジョウロウホトトギス  補陀洛山寺で見頃迎える  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
46 多くの申し込みに感謝  町民音楽祭特別記念コンサート  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
47 排ガスに負けず咲く  イモネノホシアサガオ  
2022年10月22日
48 店の歴史や思い聞く  神倉小2年が仲之町商店街探検  (新宮市 )
2022年10月22日
49 40年以上の歴史に幕  渡線橋の撤去工事始まる  (那智勝浦町 )
2022年10月22日
50 田並地区山中で27人活動  串本分会が合同有害駆除  (県猟友会 )
2022年10月22日
51 遊び交えて楽しさ伝える  慣習にちなむ行事に挑戦  (串本少女バレースポ少 )
2022年10月22日
52 26人が自己記録に挑む  町内小学校連合運動会  (古座川町 )
2022年10月22日
53 災害時、無人航空機で情報収集  熊野市と県ドローン協会が協定  
2022年10月22日
54 特殊詐欺の被害防止を  大寿クラブがフレイル予防の一環で  (紀宝町 )
2022年10月22日
55 LINEの使い方も学ぶ  初めてのスマホ講座  (紀宝町 )
2022年10月22日
56 串本町観光フォトコンテスト  本年度入賞作品紹介①  
2022年10月22日
57 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第54回】新米の季節は食育の季節!  

 実りの秋がやってきました。おいしいものがたくさんあり、食欲の秋とついつい食べ過ぎてしまいそうですね。今日は新米についてご紹介できればと思います。新米と表記されているお米は、意外とその期間は長く、前年の11月1日から今年の10月31日までの1年間に収穫されたものです。つまり、2022年の新米は、去年の11月1日以降に収穫されたものになるというわけです。

 また、精米日もとても重要です。収穫時期よりも、いつ精米したかに注目するのがお勧めです。お米は精米した瞬間から、酸化や乾燥が進み鮮度が落ちていくといわれています。なので、精米日を確認してなるべく直前のものを選ぶといいと思います。新米は古米に比べて、水分量が多くて、モチモチと粘りも強く、やわらかくて甘味も強くなります。

 この新米の時期にぜひしてほしい食育があります。それが、お米をよくかむことです。日頃の食事でも「よくかんでね」と声がけはされていると思いますが、ついつい飲み込んでしまうのが子どもたち。でも、新米の季節はかませるチャンスです!お米はたくさんかむと甘くなることはみなさん承知だと思いますが、それを「これは新米だから、たくさんかむといつもより甘いんだよ」ということで、本当にいつもよりそしゃく回数が増えます。これはぜひ試してほしい食育です。

 先日「うちの子、おかずは食べなくてご飯しか食べないんです」という相談を受けました。そういうお子さんも多いと思います。私のお勧めは「まぜご飯にする」ということです。新米の季節、お米はおいしいけど、炊き込みご飯は少し難しいですよね? お米自体の水分量が多いので、ただでさえ難しい炊き込みご飯が、さらに失敗しがちというイメージもあります。でも、まぜご飯なら、いつもより少し少なめの水で炊いたお米で、子どもにだって作れます。ツナやコーンなどを使えば火を使わずに作ることもできますし、一緒におにぎりを作るのもお勧めです。

 ゆでたコマツナやホウレン草などと、しらすや焼き鮭、鯖缶などをご飯にまぜるのはどうでしょうか? 少しの麺つゆやお醤油などを入れてもいいですし、だし代わりに、あぶった揚げや、手でもんだかつお節をまぜ込むのもいいと思います。みそ煮やしょうゆ煮の鯖缶なら、味付けも不要です。残った煮物なんかを細かく切って、まぜ込むのもおいしいですよ。

 新米の季節だからこそ、ぜひご飯を使った食育にチャレンジしてみてください。

 新米は秋においしいものだということを教えることもできますし、かむ大切さも伝えやすい。さらに、まぜご飯にすることで、さらにお米のおいしさに気付いてくれるはずです。新米の季節を逃さない手はありませんよ!

(2022年10月22日付紙面より)

2022年10月15日
58 興味持ち、知る機会に
 「ロケット展」が開幕  (那智勝浦町 )

 串本町と那智勝浦町の共催で開催中の「宇宙ウィーク2022」のイベントの一つである「宇宙と星とロケット展」のオープニングセレモニーが14日、那智勝浦町天満の体育文化会館であった。両町代表者などがテープカットを行い、開催を祝った。ロケット模型の展示などが、16日(日)まで続く。

 「宇宙ウィーク2022」は、串本町田原のスペースポート紀伊でのスペースワンのロケット発射に向け、気運を高めるもの。12日から16日の期間中に両町で、展示や体験、講演など、さまざまなイベントが実施される。

 「宇宙と星とロケット展」では同会館で、スペースポート紀伊から発射されるロケット「カイロス」の模型や、カイロス実物大の18㍍の垂れ幕、解体移動式の小型プラネタリウム、宇宙服、人工衛星模型などが展示される。予約不要で参加無料、開館時間は午前9時から午後6時、ただし16日のみ午後5時までとなっている。

 オープニングセレモニーには、那智勝浦町の堀順一郎町長、串本町の平井治司副町長、勝浦こども園の5歳児14人、コニカミノルタプラネタリウムの藤掛曜平副社長などが参加した。

 堀町長はあいさつで「ロケット発射による波及効果を高めたい。(イベントは)地域振興に役立てたり、子どもらに興味を持ってもらうことが目的。多くの子どもが宇宙に興味を持ち、よく知ってもらう機会になれば」と話した。

(2022年10月15日付紙面より)

プラネタリウム前で記念撮影する勝浦こども園の園児ら=14日、那智勝浦町天満の体育文化会館
2022年10月15日
59 さらなる協力呼びかけ 個人団体の功労者を表彰 (新宮市観光協会)

 新宮市観光協会(里中陽互会長)による、観光功労者表彰式が13日、新宮市徐福の熊野御坊南海バスであった。2団体と個人2人に対して表彰状を手渡し、観光振興に向けたさらなる協力を呼びかけた。

 新宮市の観光振興に貢献した個人や団体を表彰することにより、観光の発展やサービスの向上を図ることを目的としたもので、毎年実施している。表彰式は例年であれば同協会の通常総会に先立って行われていたが、コロナ禍の影響で書面決議となったため、別に場を設けた。

 今回は、団体の部で新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)とくまの鐵道倶楽部(中瀬古友夫代表)、個人の部で下地正規さん(熊野観光開発)と山野上晶子さん(熊野御坊南海バス)が選ばれた。新宮信金の浦木理事長は所用のため、和平幸勝業務部長が代理で出席した。

 表彰に先立ち、里中会長があいさつ。新型コロナの水際対策の緩和や「全国旅行支援」のスタートなどに言及。「観光の回復が期待される。新宮市でも外国人観光客などを見かけるようになり、戻り出していると感じている。一日も早く災禍を乗り越え、再興に努力したい」と力を込めた。受賞者に対しては「今後も培った知識、経験を発揮し、新宮市の観光振興に尽力をお願いします」と呼びかけた。

 この後、里中会長が受賞者に対し、表彰状と記念品を手渡した。受賞者を代表して和平業務部長が、浦木理事長の謝辞を代読。「このような場で表彰していただき、ありがとうございます。受賞を励みに、今後も魅力ある新宮市のイメージアップのため、微力ながら業務に精進していきます」と述べた。

(2022年10月15日付紙面より)

表彰を受けた新宮信用金庫(後左)、くまの鐵道倶楽部(前左)、下地正規さん(後右)、山野上晶子さん(前右)と里中陽互会長=13日、新宮市徐福の熊野御坊南海バス
2022年10月15日
60 自分たちに何ができる?
 防災学習で避難所運営  (鵜殿小 )

 紀宝町立鵜殿小学校(前田幸利校長)で13日、県教育委員会の学校防災アドバイザーによる防災学習があり、6年生39人が災害時の避難所運営の中で自分たちにできることを考えた。

 鵜殿小では学年ごとにさまざまな防災学習に取り組んでおり、今回は県教委教育総務課学校防災・危機管理班の学校防災アドバイザー・大須賀由美子さんを講師に迎えた。避難所で起こるであろう問題を考え、小学生の自分たちに何ができるのかを考えてもらうのが狙い。

 大きな災害が起こったときの避難所運営について、三重県では市町、施設管理者、住民の3者で運営することになっているが、「役場など行政の職員もけがをしているかもしれないし、やらなければいけない他の仕事がたくさんあり、避難所は自分たちで運営しなければいけません」と説明。

 電気や水道、ガスが止まり、多くの人と共同生活を送る避難所では、乳幼児、高齢者、外国人、着替えや授乳をする女性など「気を付けてあげた方がいい人がたくさんいる」と伝え、「皆にできることはたくさんある。まず何に困っているか聞いてあげて。これまで大人に助けてもらうこともあったと思うけれど、人を助けられる人になってください」と呼びかけた。

 児童らは4人ほどのグループになり、カードで避難所運営を考える「避難所なんナン?」に挑戦。トイレや食事をテーマに「あったらいいな」と思うものや場所をたくさんのカードの中から選び、友達と意見を交わした。これを踏まえて、自分たちにできることを具体的に話し合った。

 食事については、乾パンなど似たメニューが続くため、「温かく栄養のある食事も大切」と結論付け、自分たちが取り組めることとして、材料を調理場に運んだり、調理を手伝ったり、料理を運んだり、後片付け用のごみ箱を用意したり、食事の時間を伝えたりすることができるなどと発表し、考えを巡らせていた。

(2022年10月15日付紙面より)

カードを広げ、避難所運営を考える児童ら=13日、紀宝町立鵜殿小学校
2022年10月15日
61 相互連携で持続的発展目指す
 東牟婁議員連盟協議会設立  (南紀熊野ジオパーク )

 東牟婁郡5町村の議会議長が13日、南紀熊野ジオパーク東牟婁議員連盟協議会を設立した。互選により串本町議会の鈴木幸夫議長が会長に着任。各議会と同パーク推進協議会の情報交換や連絡調整を図り、相互連携の推進と各地域の持続的な発展、加えてジオパークの理念の普及拡大を目指すという。

 同議員連盟協議会は、昨年秋ごろに必要性を感じた串本町議会が同パーク内にある他の市町村議会へ働きかけて設立を目指してきた団体。結果、まずは東牟婁郡内で立ち上げて実績を積み、その成果をもってさらなる裾野の拡大を目指す方向で動き出す形となった。

 この日は串本町潮岬にある南紀熊野ジオパークセンターで設立総会を開き、規約や本年度の事業計画と予算を定め互選で鈴木会長以下、古座川町議会の谷久司議長と太地町議会の水谷育生議長が副会長、那智勝浦町議会の荒尾典男議長と北山村議会の久保學議長が監事と役員体制を固めて設立へとこぎ着けた。

 引き続き設立報告会を開き、東牟婁郡町村議会議長会主催の全議員研修会参加のため同センターへ集まった各町村議会の議長を除く議員40人と来賓の谷洋一県議会議員、串本町の田嶋勝正町長、東牟婁振興局の酒井清崇局長、県環境政策局の田堀国浩局長が出席。来賓からの期待を受けつつ役員体制を報告し、代表して監事の久保議長が設立を宣言した。

 会長の鈴木議長は南紀熊野ジオパークと同協議会設立の経緯を報告しつつ「本協議会の勉強会や意見交換会を通じて東牟婁郡内各議会の緻密な連携を図り、さらなる盛り上げを構築していきたい」と思いを掲げ、同協議会を軸とした今後の結束を求めた。

  □     □

ジオパークの概念など学ぶ



 全議員研修会は同協議会事業を取り入れる形で実施。同センターの福村成哉副主査研究員が「ジオパークの魅力と活用~大地と人々の関わり~」を演題に掲げて登壇し、ジオパークの概念や経緯、南紀熊野ジオパークの成り立ちや人々の暮らしとの関わり、目下展開中のさまざまなジオパーク活動などを伝えて議長も含めた出席議員の理解を深めたという。

(2022年10月15日付紙面より)

設立を宣言する監事の北山村議会・久保學議長ら=13日、南紀熊野ジオパークセンター
福村成哉副主査研究員を講師に迎えてジオパークの概念などを学ぶ議員ら
2022年10月15日
62 優勝は上廣容子さん
 総合スポーツ大会グラウンドゴルフ  (ゆうゆうクラブ )
2022年10月15日
63 新宮が優勝、県大会へ
 全日記念イベント4年生大会  
2022年10月15日
64 本番に向け活動再開  感謝コンサート、11月に開催  (那智勝浦吹奏楽団 )
2022年10月15日
65 最大8千円を追加配布  商品券配布事業など可決  (太地町議会 )
2022年10月15日
66 職務精励職員に感謝状  新宮地区警察官友の会  
2022年10月15日
67 樽神輿や行列が参進する  飛鳥神社例大祭  (太地町 )
2022年10月15日
68 スペースポート紀伊を知ろう  市野々小で出前授業  (那智勝浦町 )
2022年10月15日
69 全日本で活躍、講道館杯へ弾み  矢渕中出身、伊藤好誠選手  (学生柔道選手権 )
2022年10月15日
70 「救急医療の提供が重要」  10月定例会で一般質問  (紀南病院組合議会 )
2022年10月15日
71 3年ぶりに「熊野市展」  市民の力作200点並ぶ  (熊野市 )
2022年10月15日
72 一人で悩まず相談して  特殊詐欺被害防止について学習会  (千穂第一地区 )
2022年10月15日
73 4人の宇宙アートで扉開く  文化セで作品展など始まる  (宇宙ウィーク2022 )
2022年10月15日
74 グランプリ「太古の造型」  観光フォトコン結果発表  (串本町 )
2022年10月15日
75 例大祭に向け準備進む  杉ノ仮宮など設営  (熊野速玉大社 )
2022年10月15日
76 お悔やみ情報
  
2022年10月13日
77 出船各地区の旗番決まる 16日の御船祭・早船競漕に向け (新宮の速玉祭)

 新宮市の熊野速玉大社(上野顯宮司)で11日夜、例大祭「新宮の速玉祭(はやたまさい)」の神事の一つ「御船祭(みふねまつり)・早船競漕(きょうそう)」(16日)の旗番抽選会が行われた。上野宮司をはじめとする神職、審判委員、出船9地区のメンバーらが出席する中、地区の代表者らがくじを引いてスタート位置を決めた。

 例大祭は同大社の主神、熊野速玉大神(くまのはやたまのおおかみ)の御神霊が神馬(しんめ)で阿須賀神社へ渡御(とぎょ)し、熊野川河原の乙基(おとも)の御旅所(おたびしょ)へ渡る「神馬渡御式」と、熊野夫須美大神(くまのふすみのおおかみ)の御神霊が神輿(みこし)でまちを練り、神幸船(しんこうせん)で御船島を回る「神輿渡御式」からなる祭り。2月の御燈祭(おとうまつ)りと合わせ、「新宮の速玉祭・御燈祭り」として国の重要無形民俗文化財(重文)の指定を受ける。

 早船競漕の開催は実に3年ぶり。9隻の早船は9日早朝に蔵から出され、各出船区では本番に向けて練習が行われている。

 抽選に先立ち、上野宮司は「日本には重要無形民俗文化財がたくさんあるが、速玉大社の例大祭は連綿とした気の遠くなるような歴史があり先人たちが守ってきた。われわれはそれを受け継いでいる。この重みをご理解いただき、神様のお供をできて良かったと思えるよう信仰心をあつくしてほしい」。

 「祭りの本当の重要な部分を背負っていただきながら、コロナ感染防止、そして事故やけがのないように安全第一でお願いしたい」と呼びかけた。

 審判委員が競漕時の注意事項などを説明した後、くじを引く順番を決める予備抽選、船番抽選、旗番抽選が行われ、各区ごとに13人分の検査キットが配布された。

 神迎えの喜びを表す早船競漕は16日(予備日は23日)午後4時30分ごろ、旧丹鶴小学校下の熊野川河原に設けられた下札場(しもふだば)からスタート。熊野川をさかのぼり約1・6㌔上流にある御船島を3周し、同市相筋河原の上札場(かみふだば)を目指す。

 3年前の2019年は、堤防区が15分2秒のタイムで優勝した。

(2022年10月13日付紙面より)

旗番抽選に挑む各地区の代表者たち=11日夜、新宮市の熊野速玉大社
2022年10月13日
78 組み立てや打ち上げを体験
 串本中1年ロケット講座で  (県宇宙教育研究会 )

 串本町立串本中学校(濱﨑和司校長)の1年生36人を対象にしたロケット講座が11日にあり、生徒はモデルロケット「アルファⅢ」を組み立てて打ち上げる体験をし、ロケット「カイロス」初号機打ち上げへの期待感を高めるなどした。

 この講座は、県宇宙教育研究会(会長=笹井晋吾・県立桐蔭中学校・高校長)が学校教育における指導ノウハウを構築するため前年度から重ねている試行の一環。本年度も串本中1年生と串本西中2年生に協力を求め、昼休みを挟む改良を加える形で準備した。

 当日はモデルロケットの指導講師ライセンス取得間もない串本中の太田昇教諭が初主導し、指導経験豊富な同研究会の藤木郁久事務局長らが補佐。本年度は2人一組でなく全員にモデルロケットを割り当て、生徒は4時間目に接着剤を使った工程を終えるまで組み立てを進め、昼休み中に接着剤を乾かしエンジンとパラシュートを詰めるなどして仕上げた。

 以降は潮岬にある望楼の芝へ移動し、射点4カ所に分かれて順々に打ち上げ。ミスがあればその場で原因を考えつつ、全員が発射を体験した。

 岡志(いっし)さん(13)は「接着するところがちょっと難しかったけど、何とか作れた。打ち上がったけれどパラシュートが最後まで開かなくて、ずっと『開け!』と思っていた」と感想を述べ、「今度こそ成功させたい」とリベンジに意欲。吉田美月(みづき)さん(13)は「モデルロケットを作るのは初めて。細かな作業が難しくてちゃんと飛ぶか心配したけど、1回で打ち上げに成功し、パラシュートもうまく開いてうれしかった」と話し「機会があればまたやってみたい」と興味を高めていた。

 その後はドローンによる記念撮影なども体験して終了。藤木事務局長は「串本へは何度も来ている。会うことがあったらまた一緒に学ぼう」、太田教諭は「次は技術の時間で自作のロケットを作り、打ち上げにチャレンジできたらと思う」と今後の目標を生徒と共有して締めくくった。串本西中2年生は13日に協力する予定。

(2022年10月13日付紙面より)

モデルロケット「アルファⅢ」を組み立てる1年生ら=11日、串本町立串本中学校
仕上げたモデルロケットを望楼の芝で打ち上げ=同日、串本町潮岬
2022年10月13日
79 災害リスク知って備えて
 三輪崎支所に防災出張窓口開設  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の市役所三輪崎支所で12日、防災出張窓口が開設された=写真。14日(金)までの3日間にわたって市防災対策課の職員1、2人が常駐。2011年の紀伊半島大水害のパネル展示や「紀伊半島大水害 豪雨」のDVD上映を行うほか、ハザードマップの見方や防災行政無線放送のメール配信サービスの登録方法、防災に向けた各種事業の説明などを行う。

 大規模災害発生時においても、地域の防災拠点施設としての役割を十分に果たすことをコンセプトの一つに、7月19日に開所した三輪崎支所新庁舎。

 新庁舎開設以降の防災出張窓口の開設は初めてで、これまで本庁舎で実施していた災害展示の一部を移設展示することで11年前の大水害を思い起こしてもらい、地域住民に防災意識を高めてもらうことを目的としている。

 さらに、ハザードマップの正しい見方を周知することで自宅の災害リスクを認識してもらい、リスク軽減に向けた▽住宅耐震改修▽木造住宅耐震診断▽ブロック塀等耐震対策―の耐震事業や、避難のために宿泊した市民の宿泊料金を助成する「旅館等宿泊避難支援事業」の紹介も実施している。

 なお、「旅館等宿泊避難支援事業」は本年度から実施期間を通年とし、割引額をこれまでの1泊上限2000円から3000円に増額して展開。市が「レベル3 高齢者等避難」「レベル4 避難指示」のいずれかを発令していることなどが要件となる。

 出張窓口設置に当たり、同課の上田紘大さんは「大水害発生当時のことを思い出していただき、ハザードマップで災害リスクの把握を」。竹田和之課長は「防災への興味が高まっているように感じる。今後もこういった機会を設けていければ」と来庁を呼びかけている。

(2022年10月13日付紙面より)


2022年10月13日
80 来年こそはにぎやかに 飛鳥神社例大祭 (太地町)

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)の例大祭宵宮が8日夜に、本宮が9日に営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、稚児行列や子ども神輿(みこし)を中止するなど、行事を縮小して斎行した。宵宮では、樽(たる)神輿の渡御(とぎょ)が行われ、行列が太地水産共同組合から出発し、同神社を目指した。

 宵宮は水産共同組合で頭屋祭を終えた後、行列が出発。今年も神輿練りはなかったが、江戸時代初期に新宮市の阿須賀神社から分霊を受け、樽に入れて運んだ故事に由来する樽神輿や参列者が、暗くなった町内を歩いた。

 沿道には渡御の様子を一目見ようと訪れた町民の姿も見られた。その後は宵宮本殿祭が行われた。

 翌朝の本宮では雨天のため、寄水(きすい)地区へは行かず、行列は水産共同組合から飛鳥神社へ向かった。

 到着後の本殿祭では髙橋宮司が豊漁や町の繁栄などを祈願して祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 例大祭を終えると、雨脚が強くなったため、社務所内で記念撮影を実施。その後、寄水青年同志会と東新青年同志会が獅子神楽を奉納した。

 祭典頭主の塩崎伸一さんは「滞りなく無事に宵宮を終え安心した。渡御の際、見学する町民の皆さんの姿を見て町の伝統ある祭りを待っていてくれたのだと感じた。翌日の本宮でも同じだが、地域の繁栄や平穏無事はもちろん、新型コロナが一日も早く終息し、来年こそは従来の祭りが斎行できることを祈りたい」。

 髙橋宮司は「規模縮小やあいにくの天気となったが、無事に斎行できて良かった。来年こそは例年通り、明るくにぎやかに神輿の練りができればありがたいです」と語った。

(2022年10月13日付紙面より)

例大祭を終え、記念撮影=9日、太地町の飛鳥神社
宵宮で行列が参進する様子=8日夜、太地町内
2022年10月13日
81 画家まつおさんの作品展示  28日まで公開制作も実施  (串本海中公園 )
2022年10月13日
82 近大新宮、堂々の準優勝  22日開幕、初の近畿大会へ  (秋季高校野球県二次予選 )
2022年10月13日
83 訪日外国人受け入れの心構えは  那智勝浦町でインバウンド対応研修  
2022年10月13日
84 濱口さんのギター響く  熊野カフェ10周年ライブ  (那智勝浦町 )
2022年10月13日
85 お話でつなぐ、交流の輪  旧チャップマン邸で研修会  (新宮市 )
2022年10月13日
86 両校の校歌を一緒に練習  太地小と北山小が交流  
2022年10月13日
87 創作踊りで観客沸かせる  「新宮秋まつり」盛大に  
2022年10月13日
88 ミカンの選果現場を見学  かんきつ現地学習会  (御浜町 )
2022年10月13日
89 来月は記念すべき100回目  「紀の宝みなと市」にぎわう  (紀宝町 )
2022年10月13日
90 長年、防犯活動に尽力  県内唯一、莊司裕さんに防犯栄誉金章  (紀宝町 )
2022年10月13日
91 「赤い羽根共同募金運動」始まる  町福祉セに募金箱設置  (紀宝町 )
2022年10月09日
92 トンネル貫通、みんなで祝う
 奥瀞道路(Ⅲ期)  (北山村 )

 現在、開通に向けて工事が進む奥瀞道路(Ⅲ期)の1号トンネル(同村下尾井)で7日、貫通見学会があった。北山村立北山小学校(松本広明校長)の1~4年生19人が参加し、掘削が完了したトンネル内を見学。大型ブレーカによる貫通の瞬間を目撃した児童らは、万歳をして掘削完了に喜びを表現した。

 延長3・4㌔の奥瀞道路(Ⅲ期)は、開通した奥瀞道路(2008年開通)と奥瀞道路(Ⅱ期、15年開通)の延伸区間となる道路で、16年度に事業化。両区間とも災害時や緊急時における交通機能を確保するとともに、沿線地域の活性化と交流促進を図るために計画された道路で、奥瀞道路(Ⅲ期)の完成によって、これらの機能や効果をさらに高め、災害に対する強靱(きょうじん)な道路ネットワークを確保し、救急医療活動の支援や地域などの発展に寄与するものと期待されている。

 全長481㍍の1号トンネルの掘削は、佐藤工業(株)奥瀞1号トンネル作業所が施工。5月から準備を行い6月上旬から本格的に掘削を開始。約4カ月半の作業を経て、晴れて貫通の日を迎えた。

 各自ヘルメットと長靴を装着した児童らは貫通発破の後、トンネル内に進入。同社職員や国土交通省近畿地方整備局紀南河川国道事務所職員らの案内を受け「コンクリートロボット」「タイヤショベル」「ドリルジャンボ」などの重機を間近で見学。トンネルが貫通される様子を目の当たりにし「貫通した」などと感嘆の声を上げて拍手を送った。

 見学会を企画した同社の東田研次・奥瀞1号トンネル作業所長は「作業に当たり、地元の人にご迷惑をおかけした。見学会に参加いただくことで、少しでも地元の方々に貢献できると思った。皆さんに喜んでいただけてやりがいに結び付きました」と話していた。

 今後、覆工などの作業を経て完成に至る。なお、奥瀞道路(Ⅲ期)の全体の完成時期は現在未定となっている。

(2022年10月9日付紙面より)

トンネルの貫通をみんなで祝った=7日、北山村
トンネルが貫通する様子を見守った
2022年10月09日
93 性教育の基本は家庭
 もとだてかづこさんが講話  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立勝浦小学校で7日夜、同校育友会(加味根央人会長)主催の講演会「今どきの性教育~子ども達に伝えてほしい性の話~」が開かれた。児童の保護者や教職員ら約40人が参加し、同町でかづこ助産院を営むもとだてかづこさんから近年の性教育に関する動向を学んだ。

 もとだてさんは思春期保健相談士、性情報リテラシー教育協会認定講師などの資格を持ち、科学的根拠に基づいて性や人権、ジェンダー観、幸福などについて学ぶ「包括的性教育」の重要性について教育現場で発信を続けている。

 この日は「なぜ子どもと性について話すのに抵抗があるのかというと、大人も正しい性についての教育を受けてこなかったからでは?」と問いかけ、日本の性教育の歴史を解説。2023年から全国の小中高校で「生命の安全教育事業」が展開されるなど、性教育の機運が高まっている現状を述べた。

 子どもたちを性に関する知識から遠ざける従来の性教育を「大人世代が、人間と性の関係を履き違えている」と批判。国連教育科学文化機関(ユネスコ)の国際セクシュアリティ教育ガイダンスなどを示しつつ「正しい知識を教わった子どもたちは、自分を守る行動を取ることができる。性教育の基本は家庭であり『自分の疑問に答えてくれる』という信頼関係が重要。子どもから性について聞かれたときは、うそをつかず、ごまかさず、正直に話しましょう」と呼びかけた。インターネット上のゲームや交流サイト(SNS)を介した犯罪が増えていることにも言及し、大人世代が知識をアップデートしていく必要性を訴えた。

 性教育に関連するお薦めの本の展示もあり、保護者たちが手に取って目を通していた。

(2022年10月9日付紙面より)

保護者らに講話するもとだてかづこさん=7日、那智勝浦町立勝浦小学校
性教育に関する本の展示
2022年10月09日
94 マイ防災マップを作ろう 3年生と保護者が学年活動 (鵜殿小)

 紀宝町立鵜殿小学校(前田幸利校長)は6日、3年生の学年活動の一環として「防災学習」を実施。3年生38人と保護者が地震から命を守るすべを学び、防災かるたに取り組んだ。

 学年活動は新型コロナウイルスの影響で2年間中止となっていたが、3年ぶりに再開。新たな取り組みとして、対象学年の保護者を招き、子どもと一緒に学ぶ機会を設けた。年度末までに各学年でそれぞれの学習授業を行う。

 3年生の学年活動は体育館で行い、県教育委員会の学校防災アドバイザー、渡邊喜内さんが防災講話。「南海トラフ地震は県内で震度5以上、熊野地域で6以上と想定されている。津波は伝わる速度が速く、繰り返し襲ってくる。揺れの大きさに関係なく地震が起きたら高台に逃げることが大事。普段から家族と避難場所などを話し合おう」と述べた。

 「保護者が教えるのではなく、子ども自身が気付くことが大切。子どもと一緒に通学ルートを下見し、避難する場所や危険箇所などを調べ、危険回避能力を高めてマイ防災マップを作ってほしい」と呼びかけた。

 日頃の備えが重要とし「自分の命は自分で守れる人、周りの人を助けられる人、早く正しい判断ができる人になってほしい」と求めた。

 講話後、児童と保護者が一緒に防災かるたに取り組み、「あなどるな自然の猛威、破壊力」「海からの距離より高さ逃げる基準」「過去で得た防災知識未来を守る」などのかるたを取り合い、楽しく知識を増やした。

(2022年10月9日付紙面より)

防災かるたで災害への知識を深める3年生と保護者=6日、紀宝町立鵜殿小学校
地震・津波について学ぶ
2022年10月09日
95 演奏で「銀河」お出迎え
 近大新宮吹奏楽部がJR新宮駅で  

 新宮市の近畿大学附属新宮高校・中学校吹奏楽部(大川夢乃部長、部員28人)が8日、JR新宮駅で特別急行列車「WEST EXPRESS 銀河」を出迎え、ウエルカム演奏を披露した。

 「銀河」は西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)が期間限定で運行する長距離列車で、鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っている。同校は「ふるさと学習」や希望生による「地域ゼミ」など、教育活動の中で観光や地域活性化について学ぶ場を提供しており、学校側からおもてなしへの協力を打診したという。

 部員たちは「銀河」到着に合わせて「銀河鉄道999」の演奏をスタート。パフォーマンスも交えて「Let’s Swing!!」を披露し、駅員や市民らと共に乗客をもてなした。

 大阪府から乗車した北野登志寛さん(26)と目黒佳奈さん(24)は「電車が好きで、やっとチケットが取れた。橋杭岩を見たり、この地域のお弁当で朝食を取ったり演奏をしていただいたりと、列車の旅はすごくよかった。那智の滝や熊野古道を巡る予定」と話していた。

(2022年10月9日付紙面より)

「銀河鉄道999」を演奏する吹奏楽部=8日、新宮市のJR新宮駅
2022年10月09日
96 近大新宮、初の近畿大会へ  県二次予選、決勝進出  (秋季高校野球 )
2022年10月09日
97 口腔ケアの基礎知識学ぶ  介護職員ら対象に講習会  (新宮市 )
2022年10月09日
98 本紙エリアで5人受章 第39回危険業務従事者叙勲 
2022年10月09日
99 三重県選抜大将で東海大会に  紀宝柔道会の畠虎仁朗君  
2022年10月09日
100 本宮道の語り部、初認定  案内可能コースは20に  (熊野古道 )
2022年10月09日
101 意外とある?経済的な子育て支援  児童手当は総額200万円に  
2022年10月09日
102 広島・森浦投手が日本代表に  侍ジャパンシリーズ2022  (新宮市出身 )
2022年10月09日
103 静岡県への義援金募集開始  新宮市の福祉センターで  
2022年10月09日
104 「花や海の絵で安らいで」  植地貞夫さんが個展  (那智勝浦町・喫茶「きよもん」 )
2022年10月07日
105 暮らしを支える海の仕事
 串本小5、6年生が海の教室  (勝浦海事事務所 )

 青少年に海への関心を高めてもらうことを目的とした「海の教室」が6日、那智勝浦町と太地町で開かれた。串本町立串本小学校(堀靖典校長)の5、6年生35人が和歌山県漁業協同組合連合会勝浦市場や太地町立くじらの博物館の見学、紀の松島めぐりを通じ、日々の暮らしを支える海の仕事に触れた。

 国土交通省近畿運輸局勝浦海事事務所、紀南海運協会、公益社団法人近畿海事広報協会が主催。「海の月間」(7月1~31日)の協賛行事として毎年実施している。

 勝浦市場展望スペースに到着した児童は、勝浦海事事務所の名越正典さんから海運の仕事について学習。四方を海に囲まれた島国・日本では、石炭や石油、天然ガス、鉄鉱石、穀物などの資源を中心に、海外との物の輸送の99・7%を海運が担っていることなどを学んだ。水揚げされたばかりのキハダマグロが出荷されていく様子も見学した。

 その後は遊覧船「くじら号」に乗って紀の松島めぐりに出発。くじらの博物館では、中江環副館長からクジラの種類や生態を学び、ヒゲや餌のオキアミなどに触れた。迫力のクジラショーも楽しんだ。

 齋藤るなさん(6年)は「祖父が船の関係の仕事をしていたと聞いたことがあるが、実際に働いているところを見たことはなかった。紀の松島めぐりは、風が気持ちよかった。くじらの博物館に来るのは今日が初めてで、生きたクジラを見るのも初めて。とても楽しみ」と話していた。

(2022年10月7日付紙面より)

巨大クロマグロのパネルの前で記念撮影=6日、那智勝浦町築地
クジラの模型に触れる
2022年10月07日
106 ウイルスに対抗するには
 研修会で上野山巳喜彦さんが講話  (新宮市新宮赤十字奉仕団 )

 新宮市新宮赤十字奉仕団(仲富美子委員長)は5日、同市春日の人権教育センター(春日隣保館)で研修会を開いた。元市防災・危機管理担当理事で、現在災害対策講座「減災カフェ」を主宰する上野山巳喜彦さんが「スペイン風邪とコロナとマスク」をテーマに講話。団員約20人が学びを深めた。

 研修会に先立ち、仲委員長は「まだまだ新型コロナウイルス感染症に十分に気を付ける必要がある。健康が第一。しっかり予防について学びましょう」。来賓の市社会福祉協議会の大谷康央局長は「講演を通して予防に努めていきたい。皆さまもご無理なさらないよう今後の活動につなげていただけたら」とあいさつした。

 上野山さんは演題に関して▽100年前のスペイン風邪の惨禍▽新型コロナの現状▽マスクを中心とする感染対策―の項目ごとに講話を展開。「科学的実験の成果を実生活に役立つよう、合理的に整理・組み合わせて防御力の強い盾にすることが必要」と呼びかけた。

 1918年から20年にかけて起こったパンデミック「スペイン風邪」。当時の世界人口約20億人中6億人が感染し、死者は約5000万人とされる。日本では総人口5600万人中2300万人が感染し、39万人が死亡したとされる(諸説あり)。

 上野山さんは、世界中にまん延した理由や世界情勢、当時の日本の状況などを解説。「新宮町では人口2万4000人中、1万7000~8000人が感染した。小中学校が次々と休校になった」などと述べ「医療崩壊やマスクの高騰、医療従事者の不足、経済の打撃などコロナと同様の状況が起こった。しかしそれでも収束したし、5600万人中、99%に当たる5550万人が生き延びた」。

 新型コロナウイルス感染症における世界や日本の感染者数や死者数を紹介し、予防について▽病原体を体内に侵入させない「感染経路の遮断」の盾▽接する機会を減らす「感染機会の低減」の盾▽病原体そのものを取り除く「感染源の除去」の盾―の三つの盾による多重防御が重要とした。

 手洗いは接触感染への強力な対抗策であり、飛沫感染、空気感染に対抗するためのマスクの有効性について言及。マスクの素材によるウイルスのカット率を紹介し「不織布マスクは非常に優秀であり感染対策に最適」。

 マスクのより良い装着方法を動画で紹介し「不織布マスクの性能を最大に生かすためには顔にフィットさせることが重要」と呼びかけた。

 対角上の2カ所の窓を開けた上での換気の重要性や3密回避の必要性についても話し「三つの盾を使えば感染リスクは格段に下がる。希望を持って日々を送ってほしい」と締めくくった。

(2022年10月7日付紙面より)

約20人の団員が感染予防について認識を深めた=5日、新宮市春日の人権教育センター
上野山巳喜彦さん
2022年10月07日
107 花コンで特別賞を受賞
 下里とも子ガーデン  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町下里の花づくりボランティア「下里とも子ガーデン(岩本カナエ代表、会員7人)」はこのほど、和歌山県花を愛する県民の集いが主催する「第26回和歌山県花いっぱいコンクール」の職場・地域の部において、特別賞に輝いた。

 コンクールは花づくりを通じた美しい環境整備とコミュニティーの活性化などを目的に「花と緑の豊かなふるさとづくり」運動の一環として毎年開催されている。

 下里とも子ガーデンは花壇の所有者で、長年にわたり花づくり活動に取り組んできた故・笠松朝子さんの遺志を受け継いだ岩本代表をはじめとする地域住民で構成される。

 特別賞は、これまでに最優秀賞を2回以上受賞した団体に贈られるもの。今回の表彰を受け、とも子ガーデンは次回から、審査の対象とならず、無鑑査になるという。

 1日、田辺市のガーデンホテルハナヨにおいて、自由民主党の二階俊博衆院議員や仁坂吉伸知事が出席する中、同コンクールの表彰式が開催された。とも子ガーデンから5人が出席し、賞状と花の寄せ植えを受け取った。

 岩本代表は「私たちだけの力じゃない。笠松さんや先輩たちから教えていただいたことや基本をしっかりと受け継ぎ、現在の流行などを取り入れさせていただいた」。

 受賞については「本当にうれしい。会員みんなで図案を考え、取り組んできたからこそ。作業は私たちにとっても元気のもと。花を通じて多くの皆さまともつながりができた。これが財産だと思います」と話した。

 また、とも子ガーデンは県からの推薦を受け、第32回「全国花のまちづくりコンクール」団体部門にも応募している。

 現在、同ガーデンでは▽セージ▽スイフヨウ▽ブルーサルビア▽コキア▽メランポジウム▽ヒャクニチソウ―などの花々が見頃を迎えている。

(2022年10月7日付紙面より)

「第26回和歌山県花いっぱいコンクール」の職場・地域の部で特別賞を受賞した下里とも子ガーデンの皆さん=3日、那智勝浦町下里

2022年10月07日
108 銀河の第2期運行を歓送迎
 串本駅で昼行対象に町長ら  (串本町 )

 西日本旅客鉄道株式会社(JR西日本)が運用する特別急行列車「WEST EXPRESS 銀河」の紀南コース〈京都―新宮間〉運行が3日から始まった。JR串本駅では5日の昼行着発に合わせ、串本町の田嶋勝正町長やキャラクター「まぐトル」らが歓送迎。改札付近では特産品販売などもあり、乗客と地域の交流がにぎわいを見せた。

 この列車は2020年9月に導入され、山陰、山陽、紀南の3コースで期間限定運行されている。うち紀南コースは沿線からJR西日本和歌山支社への要望で実現した経緯があり、昨年7月~12月の初運行時の好評により3日から来年3月8日(水)まで第2期としての運行が決定。車両編成の工夫により海側席を増やし、昼便はダイヤを2パターンにし地域限定となるがゆっくりと沿線に親しめる形で運営を始めている。

 運行周期は週往復2回程度(月・金曜日に下り夜行京都駅発、水・日曜日に上り昼行新宮駅発)。上り昼行は12月まで水曜日が太地・串本パターン、日曜日が紀伊勝浦・古座パターンで掲げた駅の停車時間が長くなる。来年1月以降はその入れ替わりになるという。

 串本駅では下り夜行対象で本州最南端橋杭岩早朝観賞を実施(南紀熊野ジオパークガイドがシフトを組んで応対)。上り昼行対象の「まぐトル」歓迎(月1回)や特産品販売(毎回)もあり、今月5日は最初の運行に当たることから特に田嶋町長も足を運んで歓送迎した。この日は短時間停車(4分間)の巡りとなる古座駅でも、同様の趣旨で古座川町の西前啓市町長らが歓送迎。同駅は紀伊勝浦・古座パターン時に24分間停車となり特産品販売を実施する。

 同支社の金岡裕之支社長も道路経由で先行し、途中停車駅で着発状況を確認した。JR西日本和歌山営業部の上段貴司部長は、銀河の運行期間内でいかに沿線の魅力を多くの皆さんに伝え、特急くろしおの持続的な利用につなげるかが勝負どころだとコメント。田嶋町長は「第2弾の運行が始まり大変うれしい。銀河の限りある運行期間を本格的な誘客のための起爆剤の一つとしていきたい」とこの局面に思うところを語った。

(2022年10月7日付紙面より)

第2期最初の昼行の乗客を歓迎する田嶋勝正町長ら=5日、JR串本駅
2022年10月07日
109 「新宮が魅せる様々な風景」  新宮市観光フォトコンテスト入選作品紹介㊦  (学生の部 )
2022年10月07日
110 約2カ月ぶりの清掃に汗  たばこ組合紀南支部  
2022年10月07日
111 新制度施行「パパの出番です!」  工藤保則さんが子育て体験を講話  (新宮市 )
2022年10月07日
112 クラシックの世界に触れる  太地小でお出かけ音楽会  
2022年10月07日
113 さまざまな作品並ぶ  橋本隣保館で「ささやかな敬老会」  (新宮市 )
2022年10月07日
114 学びを大切にした授業の創造  本年度2回目の公開授業研究会  (井田小 )
2022年10月07日
115 親子ら秋祭りを満喫  3カ月ぶりママサークル  (紀宝町 )
2022年10月07日
116 100均グッズで家庭の防災  3年ぶり救急の日講演会  
2022年10月07日
117 カンアオイの花咲き始める  人為希薄な自然林の林床で  (古座川町 )
2022年10月07日
118 小川の「お花畑」が優良賞に  第26回県花いっぱいコンで  (古座川町 )
2022年10月07日
119 宇宙データ活用の発想競う  潮岬青少年の家でイベント  (串本町 )
2022年10月07日
120 今できることを全力で!  新宮高校で彩雲祭&体育祭  
2022年10月07日
121 川原家を組み立てる  神倉小6年生がふるさと学習  (新宮市 )
2022年10月07日
122 お悔やみ情報
  
2022年10月02日
123 12人と1団体を功労表彰
 市制施行記念日に伴い  (新宮市 )

 新宮市制施行記念日(10月1日)に伴う令和4年度市政功労者表彰式が1日、市役所別館であった。田岡実千年市長が地方自治や社会福祉、消防水防などで市に貢献した個人12人と1団体を表彰。賞状と記念品を贈った。

 この日をもって、旧新宮市が市制を施行して89年、旧熊野川町が町制を施行して66年、2005(平成17)年に旧新宮市と旧熊野川町が合併し、新しい新宮市が誕生してから17年を迎える。

 この表彰は1977(昭和52)年度から始まり、本年度を含め個人1012人と102団体を表彰。2011(平成23)年のみ、紀伊半島大水害の被害を考慮し中止となっている。

 式典では田岡市長が一人一人に表彰状を贈呈し「各分野で献身的な活動をいただき、地域社会の発展や住民福祉の向上、市の発展に多大なご貢献をいただき敬意を表します」とあいさつ。

 新型コロナウイルス感染拡大防止に対する協力に感謝し「これまで先人たちが営々として築いてくださった故郷を守り、愛する新宮市のさらなる飛躍を切に念願したい」と述べた。

 榎本鉄也・市議会議長は「今日の市政は、皆さま方が長年にわたって培ってこられた豊かな経験と弛まぬ努力、地道な活動の支えがあって築かれたもの。今後も豊富な経験を存分に生かし、変わらぬお力添えを」。

 濱口太史・県議会議員は「皆さまのご活動はそれぞれの仕事の傍ら、市政や市民のためにボランティア精神を発揮されており尊いもの。市民の見本として引き続きご活躍を」と祝辞を述べた。

  □     □

 表彰を受けたのは次の皆さん。

【社会福祉功労】

▽榎本友子=民生委員・児童委員として社会福祉のために尽力

▽中野末子=同

▽苅屋企世子=同

▽タウンガーデン=ボランティア活動を通じて地域の活性化・清潔な環境づくりに尽力

【産業経済功労】

▽打越 保=熊野川舟下りの船頭として観光産業の発展・振興に尽力

▽前田英利=農業委員として農家の地位向上と農業振興に尽力

▽植 豊治=同

【消防水防功労】

▽津呂 進=消防団員として消防防災活動に積極的に従事

▽中道活好=同

【保健衛生功労】

▽松本欣士=健康づくり地域推進員として健康増進活動に尽力

▽木下かや=学校の薬剤師として学校保健・健康教育に尽力

【教育文化功労】

▽湊川大介=教育委員として教育行政の向上に尽力

【特別功労】

▽(故)小池㬎二=新宮港埠頭株式会社で専務取締役・代表取締役社長として新宮港発展に尽力

(2022年10月2日付紙面より)

市政功労者として表彰を受けた皆さん(前列)=1日、新宮市役所別館
田岡実千年市長(右)が表彰状を手渡した
2022年10月02日
124 読書のむこうでつながる 4人が登壇しシンポジウム (新宮市)

 新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」で9月25日に開催された令和4年度読書推進フォーラムの中で、シンポジウム「ことばの力で想像力を~読書のむこうでみんなとつながる~」が開かれた。

 佐藤春夫記念館の辻本雄一館長をコーディネーターに、那智勝浦町絵本の会「よむよむ」の伊藤松枝代表、「Youth Libraryえんがわ」留守番係の並河哲次さん、元新宮市立図書館司書の山﨑泰さんが登壇した。

 「読書のむこうでみんなとつながる」というテーマについて、伊藤さんは「子どもは絵本や昔話から、その物語を自分の中に意味付けして取り込む力がある」と語り、紙芝居や絵本を通じてさまざまな感情と対峙し、共感力を育んでいく読み聞かせの重要性に改めて言及した。

 辻本館長が「昔は『言葉』と『暴力』は対立的概念だったように思う。しかし昨今、特にインターネットの世界で『言葉の暴力』という問題が広がっている。言葉とは非常に難しく、恐ろしい一面を持っている」と問題提起。並河さんは「インターネットや資源の輸出入などで否応なく世界とつながっている時代だからこそ、コミュニケーションが重要」と述べ、「ふとした瞬間に本や読書と出合える場があることで、そこで言葉を獲得し、対立や分断を乗り越えていくきっかけになるのでは」と語った。

 山﨑さんは、多くの郷土資料に当たって滝廉太郎が旧新宮女子高等小学校の祝賀歌を作曲した経緯を探ったエピソードを紹介し「郷土資料を残した人の多くは既に亡くなっている過去の人々だが、読書を通じて多くの著者と対話し、自分の中に多様性を育んでいくことができる。その多様性こそ、言葉の暴力にあらがう一番の基礎」と話していた。

(2022年10月2日付紙面より)

シンポジウムの様子=9月25日、新宮市下本町の市文化複合施設「丹鶴ホール」
2022年10月02日
125 車両見学会に100人
 「銀河」3日から運転開始  (JR西日本 )

 新宮市徐福のJR新宮駅で1日、長距離列車「WEST EXPRESS 銀河」の車両見学会があった。事前申し込み・抽選の上、見学の機会を得た親子連れや鉄道ファンなど約100人が参加し、瑠璃紺色の車体とくつろぎ感あふれる内装を見学。列車での旅に思いをはせた。

 観光を中心とした西日本エリアの活性化のためにJR西日本が運行する長距離列車。「多様性」「カジュアル」「くつろぎ」をキーワードに、鉄道の旅の実現を目指し、1両ごとに異なる座席タイプを配置している。紀南コースは昨年7月16日に運行を開始し、12月22日までの約5カ月間にわたり、延べ約3000人が乗車した。

 紀南コース2年目の運行は3日(月)からで、今回は、海側座席を倍増するなど進化。県を挙げた「おもてなし」を充実させるなどして、さらに鉄道の旅と当地方の魅力のPRを図っていく。

 運行開始初日は、午後9時15分に京都駅を出発し、翌4日(火)午前9時37分に新宮駅に到着する。新宮駅発の初便は5日(水)午前9時50分。新型コロナウイルス感染症の状況により変更となる場合があるが、来年3月8日(水)までの間で夜・昼行それぞれ36本の運行を予定している。

 運行開始に先立ち、JR西日本では試運転期間中であるこの日に車両見学会を企画。100人の定員で希望者を募ったところ、県内外から201通565人の申し込みがあった。

 この日、同駅では参加者らが7班に分かれて見学。「きれいやね」「広い」などと口にしながら、スマートフォンやカメラを手に写真や動画を撮影していた。また、駅前では見学会に併せて和歌山大学・自主学生プロジェクト「きのくに線活性化プロジェクト(きの活)」が、鉄道玩具「プラレール」を用いた交流会を実施。子どもたちは興味深げにジオラマの町並みを疾走する電車に見入っていた。

(2022年10月2日付紙面より)

運行再開に先立ち「銀河」の車両見学会が行われた=1日、JR新宮駅
カメラなどを手に内装を見学
鉄道玩具に夢中
2022年10月02日
126 伊勢~熊野、200㌔を歩く
 熊野古道巡礼旅復活プロジェクト  

 伊勢神宮から熊野那智大社までの200㌔を歩く「熊野古道巡礼旅復活プロジェクト」の参加者が9月30日、紀宝町を踏破した。10月2日には那智勝浦町の青岸渡寺を目指す。

 熊野古道伊勢路は伊勢から熊野にわたる全長200㌔余りの長い巡礼路で、一部に世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」が含まれている。昭和初期まで実際に巡礼利用されてきたといわれ、現在も熊野街道・熊野古道と結ばれ、当時から続く1本の道が続いている。

 伊勢から熊野への巡礼旅の未来の可能性を探ることを目的とした、大杉谷自然学校(大西かおり校長)によるプロジェクトの第1弾。9月20日からスタートし、伊勢を出発して11日かけて紀宝町入りした。

 この日は6人が世界遺産の七里御浜、熊野川沿いを歩き自然豊かな風景を満喫。鮒田から三反帆(さんだんぼ)の川舟に乗り、御船島を1周して新宮市の熊野速玉大社に出向いた。

 三重県を踏破した大西校長は「豪雨の中を歩いた日もあったが、熊野川に着いて感慨深い思いがある」と話していた。

(2022年10月2日付紙面より)

川舟で御船島を巡るプロジェクトの参加者=9月30日、紀宝町の熊野川
2022年10月02日
127 安全運転呼びかけ物資配布  汐入橋交差点などで夜間啓発  (那智勝浦町 )
2022年10月02日
128 作業の安全を目指し  不整地運搬車技能講習  (南紀くろしお商工会 )
2022年10月02日
129 仲間を信じ思いつなぐ  みくまの支援学校で運動会  (新宮市 )
2022年10月02日
130 全校児童がゲームを楽しむ  2学期最初の「仲よし班あそび」  (井田小 )
2022年10月02日
131 秋空の下で盛り上がる  鵜殿小・うどの幼合同運動会  (紀宝町 )
2022年10月02日
132 頑張るぞ、えいえいおー!  勝浦こども園で運動会  (那智勝浦町 )
2022年10月01日
133 高田地区、独自の支援
 10月から公共交通再編  (新宮市 )

 新宮市高田地区では1日から、公共交通の再編が行われる。再編に併せ、同地区では独自に交通弱者らの通院などに対して送迎支援を実施していく計画としており、過疎化や高齢化が進む地域における交通弱者救済モデルの一つとなることが期待される。

 人口245人、高齢化率57・14%(245人中140人)の同地区(数値は3月末現在のもの)では、公共交通再編に向け、2020年11月から数回にわたり意見交換会などを実施。住民を対象にアンケート調査を行うなど取り組みを進めてきた。昨年4月から約1カ月にわたって実施されたアンケートの回収率は88・5%と高く、地域の福祉委員らが戸別訪問するなどして配布や回収に協力したという。

 同地区では「既存交通の利便性向上による移動手段の確保」をテーマに再編が進められ、10月から路線バス「高田線」(10月から「松山高田線」に変更)の高田―新宮駅間を1日3往復から5往復に増便。大型商業施設などを経由するルート変更や、上限運賃を500円とするなどの見直しが行われる。

 そんな中、同地区では独自の取り組みとし、交通弱者らの送迎支援を実施していく計画で、高齢化率57%を超える地域の実情に合わせて「公共交通が利用できない交通弱者等への移動支援(通院等)に係る取り決め」を作成。

 ▽車の運転や公共交通の利用ができないと判断される人▽同居者の申し出により認知症の症状が見られる人や慢性的てんかん患者、慢性的心臓疾患を抱える人▽区役員会が手助けが必要と判断した人―などに対して、かかりつけ医や買い物などへの送迎を開始する。

 なお、送迎は市から委嘱を受けた4人の集落支援員が行う。送迎は予約制で、2日前までに高田支所などへ申し込むシステムとなる。

 独自の取り組みを進めるに当たり、高田支所では「始めてみないと分からないが、区民の利便性を考え、臨機応変に対応していきたい」と話している。

(2022年10月1日付紙面より)

10月からの公共交通再編に併せ、独自の支援を打ち出す
2022年10月01日
134 熊野の素晴らしさを世界に
 熊野川町ふれあい公社に寄付  (新宮信金 )

 新宮信用金庫(浦木睦雄理事長)の役員や職員約100人で組織する「新宮しんきん世界遺産応援募金会」は、熊野川川舟下り事業などを運営する一般財団法人熊野川町ふれあい公社へ金一封の寄付を決定した。新宮市熊野川町の熊野川行政局で9月28日、新宮信金本店営業部の横川英之部長から同公社の下阪殖保代表理事へ目録贈呈が行われた。

 同募金会は2004年に世界遺産登録された「紀伊山地の霊場と参詣道」の環境保全を目的に、同年9月に設立。毎年地元の世界遺産の維持・管理や広報を行う団体を支援している。

 同公社は05年から、世界で唯一世界遺産と認められた「川の参詣道」である熊野川で、船頭と語り部付きの木舟で下る観光体験事業を開始。参詣道を歩く人々も利用する市交流促進施設さつき(熊野川温泉さつき)や市小口自然の家・キャンプ場の指定管理者も務め、今年3月には国の特別名勝・天然記念物に指定されている瀞峡(瀞八丁)を舟で巡る「瀞峡めぐり」の運航もスタートさせた。

 下阪理事長は「大変ありがたい。熊野川舟下りを安全に長く運航していくとともに、瀞峡めぐりを増便したいという思いもある。理事会に図り、大切に活用させていただく」と感謝を述べた。

 横川部長は「地元の素晴らしい景観と文化を学んでもらうため、新人研修で瀞峡めぐりに行くことなども検討している。これからも末永く事業を続け、さまざまな団体・企画とタイアップして地元・熊野を世界に発信していかれることを願っている」と今後の発展に期待を込めた。

(2022年10月1日付紙面より)

横川英之部長(左)が下阪殖保代表理事へ目録贈呈=9月28日、新宮市熊野川町の熊野川行政局
2022年10月01日
135 構想踏まえ話し合い開始
 学校づくり協第2回会合  (串本町 )

 串本町の学校づくり協議会(会長=長澤悟・東洋大学名誉教授、委員14人)の第2回会合が9月28日に役場本庁であり、串本小と橋杭小の統合校の基本設計の大枠を形づくるための話し合いに取りかかった。

 この協議会は、統合校設置に向け前年度に立ち上げた新しい時代の統合小学校の在り方検討委員会の会下組織。有識者、両校の校長や保護者代表、町職員や議員、文部科学省アドバイザーを委員として8月17日に発足し、本年度中に立案する基本設計に幅広く意見を取り入れる協議を進めている。

 前回は統合校設置を進めるに当たって活用している文部科学省「新しい時代の学びの環境整備先導的開発事業」と町が同事業に示したプロジェクトの概要や町内の教育課題などで情報を共有。

 今回は上積みで同協議会事務局がプロジェクトで掲げているテーマ11項目中4項目の視点や諸室の構成と考え方を説明し、視察対象とした宮城県・東松島市立宮野森小学校と同・山元町立山下第二小学校の建設概要と並列で統合校の想定概要、現時点での統合校の構想に基づきプロポーザル選定された株式会社綜企画設計が描いたイメージを確かめ、これらをたたき台にして委員から意見を求めた。

 同日時点の統合校の構想は敷地面積約2万5千平方㍍、延べ床面積上限5200平方㍍(校舎3500、体育館1200、学童保育500)。校舎は立地の環境を考慮して分棟構成の木造平屋建てを想定し、串本小同様に学童保育所を内包する内容。委員からは学童保育所の共用域、町立図書館の導入とその期待効果、分棟構成の利点や構造的課題、開校以降の統合を見据えた拡張性確保などで意見交換があったほか、協議内容の保護者周知やグラウンドへの夜間照明設備導入などの要望や構想の印象などの意見もあった。

 長澤名誉教授は全体として地域や将来など学校と何かのつながりを求める指向が多彩と今回の成果を総括し、つながりをキーワードに見据える発想を掲げて締めくくった。

 次の会合は11月下旬~12月上旬ごろ実施予定。第2回までの意見を取り入れた基本設計の素案を示しさらに煮詰めるという。

(2022年10月1日付紙面より)

現時点の統合校の構想を踏まえて意見を交わす委員=9月28日、串本町役場
2022年10月01日
136 地域で道路付近をきれいに
 紀州路クリーン作戦  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町は9月28日、県道那智山勝浦線(北浜地区周辺)の歩道部分などで各ボランティア団体と共に「紀州路クリーン作戦'22」を実施した。40人以上が参加し、草刈りやごみ拾いなど、景観美化に取り組んだ。

 この活動は和歌山県内の道路管理者(各市町村、和歌山県、国土交通省和歌山河川国道事務所)が、道路との触れ合いの機運を高めるため、地域住民の参加を募り、実施しているもの。

 この日は▽なちかつ古道を守る会▽勝浦ロータリークラブ▽勝浦ライオンズクラブ▽那智勝浦町金融協会▽那智勝浦町建設業組合▽東牟婁振興局新宮建設部▽那智勝浦観光機構(NACKT)▽那智勝浦町▽海のホテル一の滝―らが参加した。

 堀順一郎町長は「クリーン作戦は住んでいる方や観光で訪れる方も気持ち良く、安心して過ごせる観光地づくりも目的の一つ。活動がきっかけに町全体がきれいになり、住んでて良かった、住み続けたいと思ってもらえるような町にしていきたい」とあいさつ。

 その後、各団体が各所でたばこの吸い殻やビニール袋、ペットボトルなどのごみを拾い、草刈りなどに汗を流した。

 普段から古道の整備などに尽力する「なちかつ古道を守る会」は道路裏側付近でも清掃活動を展開。地庵晋司会長は「今回のクリーン作戦前からカヤなどの草を刈って準備していた。多くの人で活動すると、仕事がはかどり、広い範囲で町をきれいにできるのでありがたいです」と話していた。

(2022年10月1日付紙面より)

清掃活動に汗を流す=9月28日、那智勝浦町内の歩道付近
2022年10月01日
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149 お悔やみ情報