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2021年12月28日
1 串本太地道路早期完成願い
 那智勝浦町で起工式  (国土交通省など )

 那智勝浦町天満の町体育文化会館で25日、一般国道42号串本太地道路の起工式があった。国土交通省や和歌山県、関係・近隣自治体関係者、地元選出国会議員ら約200人が出席。くわ入れや餅つきなどをもって工事の順調な進捗(しんちょく)を願った。

 2019年度に全線事業化された紀伊半島一周高速道路(近畿自動車道紀勢線)。串本太地道路(太地IC〈仮称〉~串本IC〈仮称〉)は、18年度に新規事業化した。区間は那智勝浦町八尺鏡野(やたがの)~串本町鬮野川(くじのかわ)の延長18・4㌔で総事業費は900億円。

 20年度から用地買収を進めており、用地取得率は面積で39%(今年3月31日現在)。今月中旬に太地IC付近の道路改良工事に着手している。

 式典開催に当たり、国交省の村山一弥道路局長が「皆さま方の協力を得ながら早期完成を目指したい」と式辞。仁坂吉伸知事が、関係者や地域住民の協力や自民党の二階俊博衆院議員らの尽力に感謝を伝え「この地域は観光資源も多くいろんなものがそろっている。このインフラを基に私たちのまちづくり、地域づくりを進めていきたい」とあいさつした。

 二階議員は「道路を活用して、その次にある観光や産業などさまざまな振興につなげていくことが大事。道路が良くなれば観光地として素晴らしいことは全国の人たちが知っている。将来、地域の子どもや孫から賞賛を浴びることができるように、地域の発展に真剣に取り組んでいきたい」と祝辞。

 世耕弘成・自民党参院幹事長は「道路ができることによって地域の皆さんの不安が解消でき、多くの観光客を呼び込むことが可能となる。一日も早く完成できるよう汗をかいていきたい」。

 自民党の鶴保庸介参院議員は「二階先生をはじめ多くの方々の努力があった。それをかみしめながら新たなスタートとしたい」とそれぞれ祝いを述べた。

 地域住民や地元の子どもたちなどによる応援メッセージが動画で流された他、式典最後には堀順一郎那智勝浦町長の呼び掛けに応じ、出席者全員で万歳三唱。一日も早い開通を祈念した。

 台風による越波などにより被災するリスクが高い箇所が多数存在し、南海トラフ巨大地震発生時には津波により約8割が浸水し通行不能となることが予測されている区間の現国道42号。

 紀伊半島一周となる幹線道路として救急医療活動の支援と広域周遊観光の支援などを目的とする同道路の開通によって、災害時の交通確保を図る目的もある。また、開通により古座川町役場から新宮市立医療センターへの搬送時間が約12分短縮される見込み。同道路を含む近畿自動車道紀勢線が整備されることにより、紀伊半島の観光地を結ぶ周遊観光ネットワークが形成される。

(2021年12月28日付紙面より)

くわ入れなどをもって早期完成を祈念した=25日、那智勝浦町体育文化会館
太地IC(仮称)~串本IC(仮称)をつなぐ串本太地道路(国交省ホームページより)
2021年12月28日
2 熊野地方でも積雪
 28日にかけても冬型の気圧配置  

 強い冬型の気圧配置の影響で、日本列島は27日、北日本から西日本の日本海側を中心に大雪が続いた。熊野地方でも26日から27日にかけて雪が降り、山間部などで雪が積もる所もあった。

 和歌山地方気象台によると28日、南部ではおおむね晴れる見込みだが冬型の気圧配置が続く予想。路面の凍結による交通障害などに注意が必要だ。

 熊野市紀和町の丸山千枚田では稲刈りが終わり、一休み中の棚田が一面銀世界に早変わり。27日も強い寒気が居座り、早朝には朝焼けに映える雪景色の棚田が広がった。

 南国熊野の積雪を撮影しようと、朝早くからカメラマンたちが千枚田を訪れ、雪が積もる棚田をカメラに収めていた。

(2021年12月28日付紙面より)

屋根や道端などに雪が積もった=27日午前8時ごろ、那智勝浦町那智山
丸山千枚田が雪化粧=同日、熊野市紀和町
2021年12月28日
3 ゆかりある子に菓子配る
 互盟社がクリスマス奉仕  (古座川町 )

 古座川町高池、下部区に拠点を置く青年団体「互盟社」(瀧本功社長)が25日夜、区内や社員の子ども約50人にクリスマスのプレゼントを届けて回った。

 同社にゆかりがある子どもの楽しみを後押しするべく青年有志が始めた活動を受け継ぎ、同社をいっそう身近に感じてほしいという思いも乗せて毎年取り組んでいるクリスマス奉仕。

 今年は社員9人がサンタクロースやモミの木、トナカイなどの衣装を身に着け、区内の子ども宅と区外社員の子ども宅の二手に分かれて訪問してお菓子やお楽しみのくじが詰まったプレゼント袋を配った。当たりくじは区内にあるもりとよ商店で使える商品券や互盟社賞で、同賞が当たった子どもには年齢相応にお菓子以外のプレゼントを届けるという。

 先月の役員改選で新たに着任し、この日の奉仕が初の社長活動となった瀧本社長(42)は「互盟社の存在を地域の子どもたちに知ってもらえたらという思いが一番。大勢の子どもたちに興味を持ってもらい、互盟社と一緒に地元のお祭りに参加してもらえたら」と奉仕に込めた思いを語った。

(2021年12月28日付紙面より)

子どもにクリスマスプレゼントを届ける互盟社の社員=25日、古座川町高池
クリスマス奉仕に臨んだ社員の皆さん(前列右から2人目が瀧本功社長)
2021年12月28日
4 明るい一年願い迎春準備
 那智の滝で大しめ縄張り替え  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町の熊野那智大社(男成洋三宮司)で27日、世界遺産である那智の滝で恒例の大しめ縄の張り替えがあった。周囲の山や参道が雪化粧した中、日本一の落差133㍍の滝口で神職たち5人が足元に注意を払いながら慎重に新しいしめ縄に取り換えた。

 那智の滝は同大社の別宮・飛瀧(ひろう)神社のご神体。張り替え作業は7月14日の例大祭「那智の扇祭り(火祭)」の前と年末の毎年2回行われている。

 しめ縄はサラシ製で長さ約26㍍、重さ約4㌔。大社本殿で安全祈願を行い、白装束に烏帽子(えぼし)姿の神職らが表参道約2㌔の

道のりを運んだ。到着後、粉雪が舞う中、滝の流れに足をつけた神職らは声を掛け合いながら無事にしめ縄を設置した。

 年2回の張り替えの様子を見物できたことを喜び、写真撮影を行う参拝客らの姿も見られた。また、昨日には境内の大鳥居などのしめ縄も張り替えられた。

 男成宮司は「今日はすす払いを行い、しめ縄の張り替えも済み、新年を迎える準備が整った。今年は厳しい社会情勢だった。そういうものが清められ、すがすがしい明るい一年になることを祈っています」と語った。

 同大社では新年の新型コロナウイルス対策として▽階段の一方通行化▽検温・アルコール消毒の実施▽石畳にテープを貼って参拝者同士の距離を空ける▽拝殿前をポールで仕切る―などの対策を施すという。

 なお、那智の滝は大みそかから元旦にかけて青岸渡寺の三重塔とともにライトアップされる。

(2021年12月28日付紙面より)

神職たちが大しめ縄を張り替える=27日、那智勝浦町那智山
2021年12月28日
5 今年最後の大会楽しむ  グラウンドゴルフに35人  (紀宝GG )
2021年12月28日
6 新鮮な野菜など買い求める  紀宝支店で「出張ほほえみかん」  (JA伊勢 )
2021年12月28日
7 絵本の世界を楽しむ  冬休みスペシャルおはなし会  (紀宝町 )
2021年12月28日
8 井田海岸で清掃に取り組む  今年最後のクリーンフェスタ  (ウミガメ公園 )
2021年12月28日
9 伊作理想の学校とは  立花万起子さんが講演  (新宮市 )
2021年12月28日
10 「子どもを守りたい」  はま建装が子ども用マスク寄贈  (那智勝浦町 )
2021年12月28日
11 サンタさん、ありがとう  第二なぎの木園でクリスマス会  (新宮市 )
2021年12月28日
12 歌やゲームで盛り上がる  3児童館でクリスマス会  (新宮市 )
2021年12月28日
13 清野健太郎君チャンプ本に  ビブリオバトルの県大会で  (串本町 )
2021年12月28日
14 宇宙産業振興に高額寄付  実業家の前澤友作さん  (串本町 )
2021年12月28日
15 Eバイクでサンタが巡る  初のクリスマス企画決行  (古座川町観光協会 )
2021年12月28日
16 お悔やみ情報
  
2021年12月15日
17 色とりどりの大絵馬完成
 元気いっぱい寅描く  (勝浦八幡神社 )

 那智勝浦町の勝浦八幡神社(髙橋正樹宮司)で11日、初の大絵馬作りが行われた。太地町在住で日本画家の土長けいさんと共に町内の3歳から12歳までの32人が参加。子どもたちは来年の干支(えと)である「寅(とら)」を色とりどりの絵の具を使って自由に描いた。大きな虎と小さな虎が寄り添い、勝浦の祭りで見られるササが彩りを添えた大絵馬は30日(木)に境内に掲げられる予定。

 大絵馬作りは神社本庁の過疎地域活性化推進施策を同社が受け実施。髙橋宮司によると「勝浦でも大絵馬を作りたい」という声もあり、今回に至ったという。これまでには太地町の飛鳥神社で2度、大絵馬が制作されている。

 髙橋宮司は「町が元気になるように、皆さんの元気で自由に描いてください」とあいさつした。

 大絵馬は縦120㌢、横150㌢のヒノキ製。今回は感染症対策と参加人数が多かったことから、「大虎」「小虎」「ササA」「ササB」の四つの班に分かれて、アクリル絵の具や筆を用いて作業に取り組んだ。順番を待つ班は小さな絵馬に好きな絵や目標を描いていた。

 また、神社総代会のメンバーらが大絵馬を設置するための絵馬立てにニスを塗るなど協力した。子どもたちは「楽しい。もっと塗りたい」「模様をもっと付けたい」と笑顔で楽しんでいた。

 土長さんは「元気な絵馬ができた。班が変わるごとに完成に近づくのは不思議で面白かったのでは。わくわくしながら楽しむ感覚を記憶していただくことが大事」。

 髙橋宮司は保護者に対して「町の元気がないと神社も元気が出ない。子どもたちが地元を出ても、今回の絵馬を思い出して帰ってきてもらえたらありがたい。ふるさとを愛する気持ちを伝えていただけたら」。子どもたちの絵馬については「皆さんが真剣な表情で集中して描いてくれた。心に残ってくれたのでは。元気いっぱいの絵馬になった。面白かったなと思っていただければうれしいです」と語った。

 大絵馬作りは毎年実施する予定で、新しい大絵馬ができた際は社務所に設置していくとしている。

(2021年12月15日付紙面より)

色とりどりの大絵馬が完成=11日、那智勝浦町の勝浦八幡神社
元気いっぱい大絵馬作り
年男年女の皆さん
2021年12月15日
18 宇宙飛行士の試験に挑戦
 旧古座分庁舎で体験企画  (串本町 )

 串本町が11、12日の2日間、旧役場古座分庁舎で体験企画「どんな力をつければ宇宙飛行士になれるか?~宇宙飛行士候補者選抜試験に挑戦!!」を実施した。

 この企画は、町が前年度に町民向けワークショップを監修するなどロケット振興事業に協力した株式会社USPジャパン=東京都=の提案に基づいて展開する機運醸成策の一つ。同試験の体験を通して宇宙への関心を高めてもらうことを狙いとし、今月と来年1、2月に計3回開く予定という。

 初日は町内の小学生~高校生や小中学生の家族、2日目はガイドや教育関係者を対象とし、講師は宇宙関係の次世代教育団体「日本宇宙少年団」の宇宙兄さんズ(小定弘和・副事務局長と小島俊介・宇宙ホンモノ体験総括の2人)が担当している。

 両日とも90分の枠組みで「図形を言葉で伝える」など同試験3題を体験する内容。2日目は内容の意図や体験を動機付ける要領など指導する側のノウハウ解説も含んでいる。

 講師2人は宇宙という素材が子どもたちの成長にとても役立つことや、その実行手段として同団が展開している宇宙教育の理念や正しい情報に基づく進め方などを町域へ伝えて託す思いで取り組んでいるそう。残り2回も同一の内容を体験提供するとして、思いの裾野を広げるため対象となる子どもやその家族、ガイドや教職員の意欲的な参加を期待した。

  □     □

■今後の実施は後日告知

 この企画は参加無料、事前申し込み制。1、2月の詳細は同日現在未定で、事務担当の町企画課ロケット推進室は決まり次第、学校や観光協会経由の告知などで伝えるとしている。問い合わせは同室(電話0735・67・7004)まで。

(2021年12月15日付紙面より)

子どもやその家族向けの体験企画の様子=11日、旧串本町役場古座分庁舎
ガイドや教職員向けの体験企画の様子=12日、同
2021年12月15日
19 1万人の思い届ける
 市民有志が署名提出  (新宮市 )

 新宮市民有志(清原和代代表世話人)ら6人は14日、新宮市役所を訪れ、田岡実千年市長に市立医療センター常勤産婦人科医師の確保を求める9856人分の署名を届けた。

 常勤医師1人の退職決定に伴い、来年3月19日以降の分娩(ぶんべん)予約休止を発表している同医療センター。新宮・東牟婁エリアの中核病院として、年間約300件の分娩を行ってきた。

 このたびの署名は、約2週間の期間内において市内を中心とした市立医療センター圏域内の住民らから集められたもの。清原代表世話人は1万近く集まった署名を田岡市長に手渡すとともに、医師の確保を強く求めた。

 清原代表世話人は、他府県において出産の際にトラブルがあり、30分離れた総合病院に移送されたが脳性まひとなり、30代で亡くなった事案や、個人病院で普通分娩を予定していたが予定日が遅れ、血圧が異常に上昇したため緊急帝王切開手術になり、ドクターヘリで受け入れ可能な病院で出産した事案など、署名活動の賛同者から寄せられたエピソードを紹介。

 「今まさに子どもを作ろうとした矢先に今回の休止を聞き、新宮を離れる選択を語り合う夫婦の嘆き、よそで暮らす娘さんの里帰り出産を望む親御さんの不安など、心から安心して出産できない憂いの数々を耳にした」と述べ、引き続いての医師確保や、法律や条令など改正実現に向けた取り組みを要望した。

 署名の重みを両手で受け取った田岡市長は「医療センターで分娩できないということはあってはならない。(署名は)心強い。必ず医師を確保するという強い思いで引き続き努力したい」。

 「市民の安心安全の根幹は医療。長期的にも医師不足解消は課題。最優先事項として取り組み、医療センターの充実に努めたい」と述べた。

 清原代表世話人は紙面を通して「市長に皆さまの思いを届けることができました。署名へのご協力、ありがとうございました」と感謝を伝えている。

(2021年12月15日付紙面より)

清原和代代表世話人(左)が田岡実千年市長に9856人分の署名を手渡した=14日、新宮市役所
2021年12月15日
20 冬の天体観測楽しむ
 自然探訪スクールに19人  

 那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンターで11日夜、熊野学研究委員会自然部会と新宮市教育委員会主催の自然探訪スクール「上弦の月と冬の星座」が開かれた。近隣市町から親子連れなど19人が参加し、天体観測を楽しんだ。

 美しいふるさとの自然に触れ親しみながらその恵みに感謝し、大自然の営みを学び、それを愛護する精神を培う目的で毎年開催している。今回は元中学校教諭の小林眞人さんが講師を務めた。

 小林さんは屋外に設置した望遠鏡で、金星や土星、木星などの惑星を見せ、土星の衛星タイタンや月の表面なども観察。冬の代表的な星座や、地球の自転によって星が移動しているように見える仕組みを解説した。

 小山田眞志君(神倉小5)は「土星の輪っかや、木星の衛星が三つ並んでいるのが見えた。いつか宇宙に行ってみたい」と話していた。

  □     □

■ふたご座流星群

 三大流星群の一つであるふたご座流星群が、14日ごろに極大を迎える。今年は月夜のため、観察は月が沈んだ15日(水)午前3時から明け方までがおすすめ。

 ふたご座流星群は、小惑星フェートンが軌道上にまき散らしたちりの道(ダスト・トレイル)に地球が突入することで、宇宙空間の流星物質が大気と衝突し、多くの流れ星が出現する現象だ。

(2021年12月15日付紙面より)

望遠鏡で天体観測=11日、那智勝浦町の環境省宇久井ビジターセンター
2021年12月15日
21 南紀ボーイズが準優勝
 日本少年野球和歌山岩出大会  
2021年12月15日
22 4選手が近畿大会へ
 県レスリング新人大会で活躍  (新宮高校 )
2021年12月15日
23 三輪崎が激戦制す
 熊野三山小学生バレーフェスタ  
2021年12月15日
24 8チームがトーナメント対戦  ケンドリック旗少年野球大会  (串本RC )
2021年12月15日
25 詐欺被害未然防止に貢献  三輪崎郵便局に感謝状  (新宮警察署 )
2021年12月15日
26 少しでも地域貢献を  JAみくまのが車いすなど寄贈  (北山村 )
2021年12月15日
27 藤野醤油醸造元が知事表彰  生活・食品衛生模範施設などに表彰状伝達  (東牟婁振興局 )
2021年12月15日
28 プロサッカー界の知識吸収  津越智雄さんが講話  (近大新宮 )
2021年12月15日
29 来年1月2日に成人式  第4回定例会が開会  (紀宝町議会 )
2021年12月15日
30 自転車の安全運転を  S・Bデーに合わせて啓発  (紀宝警察署 )
2021年12月15日
31 地震発生時に役立つ物発見  学校防災研修会で町歩き  (成川小 )
2021年12月15日
32 命に夢膨らみ「体ってすごい」  保護者向けに性教育  (紀宝町 )
2021年12月15日
33 元気いっぱいに歌や劇  紀宝町立保育所で発表会  
2021年12月15日
34 お悔やみ情報
  
2021年12月11日
35 新連載で新宮市が登場
 漫画家のやまさき拓味さん  

 「競馬や馬を知らない方々に読んでいただくことがテーマだった」と語る新宮市出身の漫画家・やまさき拓味(ひろみ)さん(72)の一話読み切り型の新連載「令和 優駿たちの蹄跡(ていせき)」が双葉社の漫画アクションで始まった。第1回は前後編でストーリーが展開され、故郷や恩師である植地貞夫さん(85)も登場している。雑誌は現在、各書店などで発売中。後編掲載分は21日(火)ごろ店頭に並ぶという。

 やまさきさんは和歌山県立新宮商業高校(現・新翔高校)を卒業後、さいとうたかをプロダクションに入社。1972年に小池一夫氏原作の「鬼輪番」でデビュー。90年にはバディ・プロダクションを設立。少年チャンピオンで「優駿の門」が連載され、ビジネスジャンプでスーパーホース列伝「優駿たちの蹄跡」を発表した。

 長年にわたり、競馬漫画の第一人者として活躍。連載中の「雑兵物語」や元競走馬とオリンピックを目指す「優駿の門2020馬術」も人気を博している。

 実在した競走馬や人々の絆を描く今回の作品。同校をモデルとした熊野商業高校(誤植。後編では新宮商業高校に訂正)や当時の学校周辺の風景に加え、新高(新宮高校)、北山村などのフレーズも登場する。やまさきさんの作品で同市が登場するのは過去にも数度ある。

 新宮商業高校美術部に入部したやまさきさんに絵を教えたのが教師の植地さんだった。植地さんは「絵が好きな生徒だった。『80号サイズの絵を描かせてほしい』と言った時は驚いた。教師はそういう声が欲しくなる」。

 連載については「水墨画の要素で演出したきれいな絵。新宮出身の漫画家がいること、新宮が登場し物語をまとめているところを読んでほしい。彼は自慢の教え子」と笑顔で話した。

 やまさきさんは「今の僕があるのは植地先生のおかげ。出会わなければ、この仕事はしていなかったと思う」。

 作品については「根底には新宮にいたあの頃の時代がある。今回の作品は僕らの年代であれば『分かる』と共感してもらえるはず。今後も馬を一頭ずつ取り上げ、普遍的な人間の物語を描いていくので、若い方にも楽しんでいただけるはず」と語った。

(2021年12月11日付紙面より)

新連載で新宮市を登場させたやまさき拓味さん(熊野新聞2021年新年号より)
自慢の教え子の新作漫画を持つ植地貞夫さん=8日、那智勝浦町の喫茶きよもん
2021年12月11日
36 「地産地消」について学ぶ
 宇久井小で野菜の学習  (那智勝浦町 )

 那智勝浦町立宇久井小学校(芝﨑勝善校長)で10日、野菜の学習があった。「野菜のおじさん」こと新宮広域圏公設地方卸売市場の中本勝久市場長が講話し、4年生23人が、野菜が食卓に届くまでの仕組みや地産地消について学んだ。

 社会科と総合学習の一環で、自分たちが住む地域や県について知識を深めてもらうことが目的。

 中本市場長は、市場の仕事について「八百屋やスーパーマーケットなど野菜を仕入れたい店が値段を競う『競り』を通じ、農家さんの野菜や果物に最初に値段を付けて売るところ」と紹介。遠方で取れた野菜が輸送される中でどんどん値段が上乗せされていく仕組みなどを解説し、「地産地消」の大切さを訴えた。

 野菜のパワーについて「今が旬のブロッコリーには、ビタミンCがたくさん含まれており、食べると風邪の予防になる。コマツナ200㌘には牛乳1本分のカルシウムが含まれている」と例を挙げて説明。「宇久井では枝豆やネギを生産しており、特に高津気ピーマンはブランド野菜。地元産の野菜には輸送料もかからず、すぐに皆さんの元に届くので新鮮で栄養もたっぷり。皆さんにはぜひ那智勝浦産、和歌山産の野菜を食べてほしい」と呼び掛けた。

 授業後、児童には地元産のブロッコリーやダイコン、ニンジン、ネギ、生シイタケ、ミカンがプレゼントされた。

(2021年12月11日付紙面より)

野菜について学ぶ児童=10日、那智勝浦町立宇久井小学校
中本勝久市場長
2021年12月11日
37 COPDや喫煙の影響知る
 院長代理を迎えて健康教室  (串本町 )

 串本町が9日夕方、役場会議室で本年度の健康教室を開いた。今回はくしもと町立病院の院長代理で内科医の秋山裕由(ひろゆき)さんが登壇。「慢性閉塞性肺疾患(COPD)と喫煙について」と題して語り、50人が聴講した。

 この教室は、町健康増進計画に掲げる諸項目の達成を目指し町保健センター主体で毎年実施。運動指導や講演などさまざまな形で計画して町民の主体的な健康増進の裾野を町内へ広めている。

 今回は項目の一つ、喫煙と健康の関係を啓発し禁煙や受動喫煙防止に努めることに基づいて計画。秋山医師は呼吸器内科を専門としその見地から健康増進を図る内容を求めつつ、当日の受講を呼び掛けた。

 始めるに当たり田嶋勝正町長は、新たにいろいろな知識を得て健康増進につなげてほしいと呼び掛けて秋山医師を迎えた。

 秋山医師はまずCOPDの定義とその症状、発症時に肺はどうなるかを進行の度合いを踏まえて解説。対して医療では薬物治療(吸入薬など)と非薬物治療(禁煙や呼吸リハビリなど)を並行実施し、将来の重症化リスクの低減を図るとした。

 国内のCOPD発症者が500万人を超えるとされる一方、治療を受けているのは数十万人。せきやたんが出る段階を中等度、周りの人と同じ生活行動で息切れをする時点を高度と位置付け、「壊れずに残るところを効率良く使うのが治療の目指すところ」という点も強調して少しでも症状を感じたら受診する(使えるところを多く残す管理を始める)事を求めた。

 喫煙がCOPDにつながる事を喫煙歴別の肺CT画像を交えて伝え、COPDの進行抑制や皮膚の老化抑制、生計圧迫の解消など禁煙がもたらすメリットや喫煙がもたらす影響にも触れて肺機能の適切な管理意識を促すなどした。

(2021年12月11日付紙面より)

慢性閉塞性肺疾患や喫煙の影響を知るために開かれた健康教室の様子=9日、串本町役場
秋山裕由さん
2021年12月11日
38 いももちなど郷土料理作る
 生涯現役スキルアップセミナー  (新宮市 )

 新宮市生涯現役促進地域連携協議会は9日、市保健センターで令和3年度生涯現役スキルアップセミナー「郷土料理を作ってみよう」を開催した。市内の55歳以上の8人が、在宅栄養士の堀順子さんに教わり、「いももち」などの郷土料理作りに挑戦した。

 この日の献立は、めはりずし、かつおの角煮、いももちの3品。堀さんは、実習前に調理のこつや栄養バランスの良い食事について解説し、「高齢になって食欲がなくなったときにも、かつおの角煮などちょっとした料理があればタンパク質を取れる」と食事の大切さを語った。

 参加者たちは2班に分かれて調理を開始。いももち作りでは、柔らかく煮たサツマイモに餅と砂糖をつき混ぜ、中にあんこを入れたり、きなこを掛けたりして完成させた。

 堀さんは「私は串本在住ですが、新宮市ではいももちをあまり作らないと聞いた。おいしいので、皆さんにもぜひ作ってほしい」。

 参加した70代女性は「いももちは今まで作ったことがなく、気になって参加した。手間の掛かる料理だけれど、サツマイモをいただく機会が多いので、時間があれば作りたいと思う」と語った。

 同協議会は市内在住の55歳以上を対象に、就労を希望する人と雇用を希望する企業・事業所のマッチングを行い、中高年齢者の雇用促進と生きがいづくりを支援。平日午前9時~午後4時30分に市役所別館1階(旧職業訓練センター)で生涯現役相談窓口を開設している。問い合わせなどは同協議会(電話0735・29・7384)まで。

(2021年12月11日付紙面より)

ムラサキイモでいももち作り=9日、新宮市保健センター
2021年12月11日
39 更家君、協議会長賞を受賞  税に関する高校生の作文  (紀南高校 )
2021年12月11日
40 カメレンジャーも啓発  「人権週間」期間中に街頭で  (紀宝町 )
2021年12月11日
41 安全安心な施設を願い  鵜殿保育所新築工事の安全祈願祭  (紀宝町 )
2021年12月11日
42 亀井大雅さんが県代表に  第49回全日本空手道選手権大会  
2021年12月11日
43 最終日に1人登壇  新宮市議会一般質問(終)  
2021年12月11日
44 医療センター実情を問う  教育民生委員会で委員が意見  (新宮市議会 )
2021年12月11日
45 郷土食味わい親睦深める  熊野川中で「さつまいも交流会」  (新宮市熊野川町 )
2021年12月11日
46 荒井佑実さんの作品進化  アンコール企画で展示  (紀の国トレイナート )
2021年12月11日
47 センター拠点で定例ツアー  ガイドの会が期間限定実施  (南紀熊野ジオパーク )
2021年12月11日
48 応援受けつつ完走に挑む  明神小中合同持久走大会  (古座川町 )
2021年12月11日
49 お悔やみ情報
  
2021年12月11日
50 ママも子どもも笑顔になる「疲れない食育」
 【第44回】シニアの食育  

 食育は子どものもの、と思われている方はとても多いです。確かに、私もずっと子どもの食に関することを調べてきましたし、食育が積極的に行われるのは、幼少期から小学生くらいが一般的ではあります。先日シニアの方向けの食育について、話す機会があったので、ご紹介しておこうと思います。

 60代以上の方は、30代から40代よりもさらに健康的な食生活を意識されている方がほとんどです。野菜を中心の食生活にしたり、肉より魚、洋食より和食という方も多いのではないでしょうか? そして、今のシニア世代は、昔に比べてうんと若くて、情報にも敏感ですよね。テレビや雑誌、インターネットなどで、「○○が体にいい」「○○食がブーム」なんて聞くと、試してみようと思われる方もたくさんいます。今のトレンドで言うと、「糖質オフ」や野菜中心の「ビーガンフード」「オートミール」なんかでしょうか?こういったトレンド食もいち早く取り入れるのは、実は50代以上だったりすることもあるんです。

 ただ、これらは50歳を過ぎると、むしろ取り入れることは危険な側面もあります。東京都健康長寿医療センター研究所によると、BMI(体格指数)の低い痩せ型が一番死亡リスクが高く、軽度や中度の肥満はリスクは変わらないそうです。つまり痩せ型の方は生きるための栄養が足りていない状況にあるのです。この低栄養こそ寿命を縮める原因です。栄養が十分にないと、免疫力も低下しますし、骨がもろくなったり、集中力や記憶力も低下します。手術や骨折の回復にも時間がかかります。しかも、この低栄養は女性に多いのです。65歳以上になると、22%の女性が低栄養といわれています。(平成28年国民健康・栄養調査結果)

 低栄養にならないためにも、1日3食しっかりと食べる!をまずは意識してください。野菜信仰を捨てて、お肉やお魚・お米などタンパク質や炭水化物を取ってほしいのです。コレステロール値でさえ高い人の方が低い人より長生きというデータがあるくらいです。

 私が一番伝えたいのは、シニアにも食を楽しんでほしいということです。孤立感や孤食から食事がおろそかになり、しっかり食べない人が増えているというのも事実です。これは子どももそうですが、シニアも、「楽しく食べること」で生活の質は大きく向上するのです。作るときに、気になるレシピを試してみてもいいし、作ったことのない料理にトライしてみるのもいいですよね。ぜひ趣味として、食事作りや食事を取ることを、何らかの形で楽しんでください。

 そして、トレンドに振り回されず、できるだけ多くの品目をバランスよく食べることを意識してほしいと思います。できる範囲で構いません。今は作り置きのレシピもたくさんあるので、まとめて作って、毎日少しづつ食べていくのもいいと思います。食を楽しめるシニアになれたら、きっと健康で楽しく長生きできると思います。

(2021年12月11日付紙面より)

2021年12月08日
51 ふるさとをもっと好きに
 特選児童にカレンダー贈る  (那智勝浦RC )

 那智勝浦ロータリークラブ(那智勝浦RC)はこのほど、第17回ふるさと自慢写真コンクールの入賞作品を集めたカレンダーを製作した。同クラブの後誠介会長と松下裕次郎幹事が1日に那智勝浦町立勝浦小学校、6日に市野々小学校を訪れ、特選作品に選ばれた児童3人に完成したカレンダーを手渡した。

 同コンクールは南紀くろしお商工会(森川起安会長)が主催。那智勝浦町と太地町の小・中学生を対象に写真を募集し、ふるさとの良さを再認識してもらう機会としている。カレンダーは2014年から、同クラブが製作している。

 後会長は「今年のコンクールには児童52人、生徒22人から計118点の応募があった。昨年と比べると応募数は2・7倍。過去に参加していた児童・生徒の兄弟の応募もあり、世代を超えて輪が広がっている」と話し、「子どもらしい視点の面白い作品が多かった」と頑張りをたたえた。

 「海を行くゴジラ」(2月)を撮影した下原咲和さん(勝浦小5)は「おじいちゃんや妹と散歩に行った時、狼煙山(のろしやま)から見える島がゴジラみたいに見えた」。「貴久の滝」(3月)の角拓利君(勝浦小6)は「夏休みに色川で撮った。コケや背景がうまく撮れたと思う」と笑顔で話した。

 「六地蔵と那智の滝」(1月)の小賀実樹君(市野々小5)は「夏休みの最後の日の朝に撮りに行った。カレンダーは家族に見せたい」と語った。

 カレンダーは入賞者の他、那智勝浦町と太地町の各校や宇久井ビジターセンター、地域の銀行などにも配布。南紀くろしお商工会、那智勝浦RC事務所でも先着順で希望者に無料配布している。

(2021年12月8日付紙面より)

(左から)後誠介会長、角拓利君、下原咲和さん、松下裕次郎幹事=1日、那智勝浦町立勝浦小学校(一時的にマスクを外して撮影)
カレンダーを受け取った小賀実樹君=6日、那智勝浦町立市野々小学校(同)
2021年12月08日
52 野澤さんが会場盛り上げる
 CD発売記念で初ソロライブ  (太地町 )

 8月に開催された「~障害のある人たちの心を歌う~第46回わたぼうし音楽祭」において、審査員会特別賞を受賞した太地町在住の野澤大輔さんが4日、那智勝浦町市屋の太地町地域福祉センター梛(なぎ)で受賞とCD発売を記念して初のソロライブ「野澤大輔ライブ THANKS TO YOU」を開催した。野澤さんは歌やステージパフォーマンスで会場を盛り上げ、来場者は拍手や声援を送った。

 野澤さんは新宮市佐野の社会福祉法人いなほ福祉会ワークショップゆうの利用者で、フォークデュオ「ヤブシン」の藍田真一さんにギターを師事し、2013年に誕生したバンド「ハリケーン」でギターとボーカルを担当している。同音楽祭では全国から680点の作品が集まる中、初応募で同賞を受賞した。

 今回のライブは梛を運営する有限会社山永サービスや特定非営利活動法人七彩会、有志らが主催したという。当初は8月に開催予定だったが、新型コロナウイルスの影響で延期となっていた。

 この日は藍田さんに加え、京都発のエモーショナル・インストバンド「colspan(コルスパン)」が演奏に参加した。プロの迫力ある演奏の下、野澤さんは受賞曲の「僕の一日」を含む数曲を披露。踊ったり、手を振ったりする来場者の姿も見られた。

 また、ステージ上では受賞の際に太地町から贈呈された名前入りのギターストラップの紹介や、藍田さんと軽快なトークを繰り広げ、笑いを誘う場面もあった。

 野澤さんの母・宮子さんの友人で、幼い頃から野澤さんを知る博多保子さんは「ここまでが大変だったと思う。プロの演奏でライブができたことは大輔君の自信につながったと思う」。

 宮子さんは「小さい頃からの息子への思いが浮かび上がってきた。人は幾つになっても成長するのだと心から思った。今日は本当に良かったです」と思いを語った。

 野澤さんは「最初はすごく緊張した。途中で感動して涙が出そうになりました。めっちゃ楽しかったです。また、新曲を作ってライブもやりたいです」と笑顔で話していた。

(2021年12月8日付紙面より)

プロアーティストの演奏の下、受賞曲などを熱唱する野澤大輔さん=4日、那智勝浦町市屋の太地町地域福祉センター梛
野澤さんのパフォーマンスを楽しむ来場者ら
2021年12月08日
53 本殿大前の儀で信仰つなぐ
 木葉神社例祭「祢んねこ祭り」  (串本町 )

 串本町田原にある木葉神社(井谷正守宮司)で5日、例祭「祢(ね)んねこ祭り」が営まれた。新型コロナウイルスの情勢を考慮し、昨年に続いて今年も本殿大前の儀のみ執行。責任役員会ら地元の代表参列で礼を尽くし、信仰を今後へとつないだ。

 神功皇后の養育の故事にあやかる同神社は田原区の氏神社であり子安の宮としても根強い信仰を集める。その例祭は▽朝日遙拝行列▽本殿大前の儀▽子守神事―の諸行事から成り、信仰にちなんだ他に類のない奉仕も数多く含む内容で県の無形民俗文化財指定を受けている。

 さらに田原獅子保存会による奉納や公民館田原支館による農産物品評会・作品展の奉賛も伴い、とりわけ本祭日は区内外から見物が集まるところとなっている。この状況が密を招くと考え代表参列による本殿大前の儀のみ営んで礼を尽くすこととした。

 当日は宮本敏治区長を筆頭に区や同神社の責任役員と総代、同保存会の会長や獅子係、計10人が代表参列し、来賓の招待はせず。今年の本殿大前の儀は無社殿神社独特の古式作法・湯立ての儀も見合わせて執り行い、井谷宮司に続き一同で玉串をささげて主祭神・木花咲耶姫(このはなさくやひめ)への礼を尽くした。

 井谷宮司は新型コロナウイルスが収まりいつも通りに営める今後を一心に祈念。宮本区長は「2年続けて本来の形でできなかったのは残念」と胸中を語り、奉仕継承も見据えて「来年はぜひ本来の形で行いたい」と意気込みを掲げた。

(2021年12月8日付紙面より)

代表参列のみで営んだ本殿大前の儀の様子=5日、串本町田原の木葉神社
二拝二拍手一拝の所作で礼を尽くす宮本敏治区長(左)ら
2021年12月08日
54 有事に際し、平時に備え
 海邊組が三輪崎区避難路整備  (新宮市 )

 新宮市三輪崎の㈱海邊組(海邊俊行代表取締役)は6日、三輪崎八幡神社裏の避難所に向かう避難路の整備を実施。同社員約10人が舗装工事に力を尽くした。

 海抜30㍍を超える三輪崎八幡神社裏は、津波災害における一時避難所として指定されている。有事の際には住民らが円滑に避難できるようにと、毎年区役員や住民有志らによる整備活動が行われている。

 「ワークショップトータル新宮店」横から入る避難路は、避難所に向かう経路の一つ。古くから地域住民の身近な逃げ道として利用されているが私有地のため、全長約100㍍のうち約半分が未舗装となっている。

 このたびの整備は同社が行う地域貢献の一環として実施。道の所有者の許可を得ながら、有事の際にスムーズに避難できるように地表をならして簡易舗装を行った。

 同社の海邊真哉常務取締役は「避難路の整備の必要性については近隣住民の方々からも声があった。整備を通して地域に貢献できて良かった」。

 三輪崎区防災委員長の湊川大介さんは「万が一のために平時に備えることが大事。この避難路は道も広く、整備によって高齢者や子どもも安全に利用できる。ありがたい」と奉仕に感謝。

 「災害は人ごとではない。自助共助の精神が大切。防災ボランティアや、区の取り組みに対し、若い人も協力していただければ」と話していた。

 同区では今後、避難経路の一つである林道に手すりを付けるなどの整備を行うほか、避難路入り口への看板設置、有事の際、早急に避難所へ向かうために障害となる線路の横断などの課題解決に向けて取り組みを展開していくという。

(2021年12月8日付紙面より)

海邊組の社員らが避難路の整備を実施した=6日、新宮市三輪崎
2021年12月08日
55 山城・坂本ペアが優勝
 紀宝GGペア大会  
2021年12月08日
56 永野さん(男子)、吉田さん(女子)が優勝 ふれスポ東牟婁・新宮グラウンドゴルフ大会 
2021年12月08日
57 尾﨑晴菜さんが全国へ
 県新人卓球大会で活躍  (新宮高校 )
2021年12月08日
58 45組90人が熱戦繰り広げる
 高田テニスコートで支部長杯  (県ソフトテニス連盟新宮・東牟婁支部 )
2021年12月08日
59 熊野・聖地信仰の価値とは  速水教育長が記念講演  (東大人文・熊野フォーラム )
2021年12月08日
60 手話言語条例など上程  12月定例会前に会見  (那智勝浦町 )
2021年12月08日
61 広瀬香美さんコンサート大盛況  新宮市の「丹鶴ホール」  
2021年12月08日
62 紀宝空手が総合優勝  スポ少交歓大会空手競技  
2021年12月08日
63 ビブリオバトルを観戦  成川小の児童がリモートで  (紀宝町 )
2021年12月08日
64 「おもてなしの心」で海岸清掃  七里御浜クリーン作戦展開  (御浜町 )
2021年12月08日
65 現職陣営のみ出席  紀宝町長選事前説明会  
2021年12月08日
66 小中学生26人試合に臨む  第45回防犯少年剣道大会  (串本警察署管内 )
2021年12月08日
67 実在感じつつ意識を強める  潮岬中で薬物乱用防止大会  (新宮保健所 )
2021年12月08日
68 お悔やみ情報
  
2021年12月01日
69 新酒の仕込み本格化
 尾﨑酒造で初搾り  (新宮市 )

 熊野地方唯一の地酒メーカー、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社(尾﨑征朗(いくろう)社長)で新酒の仕込み作業が本格化している。来年3月末までに700石、一升瓶で約7万本を造る予定で、正月用の太平洋しぼりたて生原酒、大吟醸、純米酒など約30種類の銘柄になる。

 同社は紀伊半島の和歌山県田辺市以南から三重県松阪市周辺までの間で唯一、本州最南端の蔵元。6代目の尾﨑社長(77)が「地元の皆さんにかわいがってもらえるお酒を」と1880(明治13)年から約140年の伝統を守っている。

 熊野川の伏流水や地元産「コシヒカリ」を使用するなど、地元「熊野」にこだわった酒造りを続けており、新宮出身の文豪・佐藤春夫や中上健次も愛飲していたことで知られている。

 代表銘柄「本醸造太平洋」は「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」で2017年、18年と2年連続の最高金賞を受賞するなど、数々の栄冠に輝いている。今年8月には「全国燗(かん)酒コンテスト2021」の「お値打ちぬる燗部門」で最高金賞を受賞した。

 仕込みは10月25日から始まり、11月29日に初搾りが行われた。杜氏(とうじ)を務める小林武司さん(47)らがタンクに入ったもろみを櫂(かい)でかき混ぜる「櫂入れ作業」などに取り組んでおり、清酒を利き猪口(ちょこ)にすくい、色や不純物の有無などの品質を確認した。

 新酒は「太平洋」の搾りたて生原酒として今月15日(水)から店頭に並ぶ予定だ。

 小林さんは「今年は暖かかったが、ここ数日で温度が下がって安心している。うま味があって飲みやすいお酒に仕上がりました」。製造部長の森本紘造さん(44)は「楽しみにして待ってくれている人もいる。地元に密着したお酒造りを心掛けている。多くの人に楽しんでいただければ」と話していた。

 搾りたて生原酒は3000本限定で3135円(税込み)。商品に関する問い合わせは同社(電話0735・22・2105)まで。

(2021年12月1日付紙面より)

もろみをかき混ぜる「櫂入れ作業」=11月29日、新宮市船町の尾﨑酒造株式会社
「全国燗酒コンテスト2021」で最高金賞を受賞した「本醸造太平洋」
2021年12月01日
70 10年の節目迎え盛況
 熊野姫まつりに大勢が参拝  (那智勝浦町 )

 加寿(かす)地蔵尊世話人会(中田勝康代表)は11月27日、那智勝浦町の熊野古道駿田峠の加寿地蔵尊(同町湯川笹ノ子)で「熊野姫まつり」を開催した。10周年の節目を迎える今年も多くの人々が参拝し、催しを楽しんだ。

 加寿地蔵尊は、千年前に熊野詣での途中、駿田峠で命を落としたといわれる姫を祭っている。姫の伝承にちなんだ短編映画「熊野古道加寿姫」の作成をきっかけに、それまで秋の大祭として営んでいた祭りを「熊野姫まつり」と改称し、今年で10年となる。

 修験者の富岡秀清さんのほら貝に合わせ、平安装束の姫たちが加寿地蔵尊へ参拝。身体健全や無病息災を祈願する神事を営んだ。

 奉納神楽のステージでは、藤紀流藤紀和会の姫組が「加寿姫舞」で稽古の成果を披露。晴天の下、タヒチアンダンスや江戸芸かっぽれ、Team雅龍のよさこい、しの笛と琴の演奏などがあり、小芝陽子さんも演歌で会場を盛り上げた。

 会場ではマグロのかぶと焼きの振る舞いや農作物の販売、各家庭から持ち寄った「もらってくださいコーナー」もあり、最後は抽選券付きの「姫くじ引き」の賞品交換でにぎわった。

 中田代表は「駿田峠が世界遺産に登録されて以降、本当に大勢の方に足を運んでいただいている。来年はこの地で命を落とした3人の姫をまつる三つ目の祠(ほこら)も完成する。今後も加寿地蔵尊を知っていただくため、新しいことに挑戦していきたい」と話していた。

(2021年12月1日付紙面より)

加寿地蔵尊で神事を営む=11月27日、那智勝浦町
「加寿姫舞」を奉納
2021年12月01日
71 年長~小学4年生が参加
 町子ども劇団等鑑賞事業  (串本町 )

 串本町文化センターで11月29日、2年ぶりとなる町子ども劇団等鑑賞事業に基づく公演があり、町内の年長園児~小学4年生が劇団ポプラ=東京都=のミュージカル作品「ピーターパンとウェンディ」を鑑賞した。

 この公演は、環境に秀でた同センターホールでプロの舞台芸術に親しむ機会として年1回、町教育委員会が町子ども会連絡協議会と連携し町内の小学生を対象にして実施。座席数(600席)の都合で1~3年生と4~6年生が隔年で参加する形となっていて、1~3年生が参加するときは次年度に入学する年長園児をゲストとして招待する形が定着している。

 前年度は1~3年生が参加する番だったが、新型コロナウイルスの影響で実施できなかった。本年度はその巡りを引き継ぎ、劇団側が2回公演の協力をしてくれたこともあり、家族参加は見合わせたものの年長園児に加えて前年度に鑑賞できなかった4年生(前年度の3年生)も招待。対象者計491人を午前と午後の2組に分け、引率の教諭らと一緒に迎えた。

 午後の部実施に当たり同協議会の小原真子会長は、年長園児もいることから分かりやすく「(本物の演劇を見るのは)なかなかない機会なので、しっかりと楽しんで」と気持ちを促して歓迎。以降はさっそく上演が始まり、約90分の鑑賞に親しんだ。普段は家族の参加も受け入れているが、今回は子どもと教職員のみに制限した。

(2021年12月1日付紙面より)

劇団ポプラの作品「ピーターパンとウェンディ」を鑑賞=11月29日、串本町文化センター
2021年12月01日
72 清水貞吾さんが新理事長に
 観光機構の理事会で選任  (那智勝浦町 )

 一般社団法人那智勝浦観光機構(NACKT)は11月29日、那智勝浦町築地の商工会館(南紀くろしお商工会本所)で令和3年度の第2回理事会を開いた。この日はオンライン含め11人が出席。機構設立時より理事長を務めてきた堀順一郎町長が理事長を退任し、清水貞吾副理事長が理事長職を引き継いだ。そのほか、一般会計収支補正予算などが承認された。

 機構が11月4日付で観光地域づくり法人(登録DMO)となったことを受け、堀町長が19日付で理事長辞職届を提出。堀町長は機構が登録DMOとなったことで国庫補助金をはじめとする国からの支援が幅広く受けることが可能となったことを説明し、「かねて登録DMOとなった際には町の観光施策を推進していくためにも、常に観光の最前線におられて、民間の感覚と経験を持った方に交代すべきだと考えていた。今後は理事として引き続き、機構の運営に尽力してまいります」とあいさつした。

 事務局からは南紀勝浦温泉旅館組合長の清水副理事長が理事長に、副理事長には理事である南紀くろしお商工会の森川起安会長が選任され、全会一致で承認となった。

 森川副理事長は「堀町長、立ち上げから今日までの間、本当にご苦労さまでした。今後は副理事長として、理事長を支えていきたい」。

 清水理事長は「大役を仰せつかり、身の引き締まる思い。観光機構の定款には関係団体と連携し、町の観光振興や地域活性化、産業の振興に関する事業を行い、地域の経済振興と地域社会の健全かつ持続的発展に寄与することが目的となっている。それらを皆さまと連携をしながら、精いっぱい努力する所存でございます」と抱負を述べた。

(2021年12月1日付紙面より)

理事会の様子=11月29日、那智勝浦町の商工会館
清水貞吾理事長
森川起安副理事長
2021年12月01日
73 下里(男子)、潮岬(女子)が制す 東牟婁中体連駅伝競走大会 
2021年12月01日
74 革細工のメガネケース  人権教育センターで教養講座  (新宮市 )
2021年12月01日
75 今年最後の「飛鳥Ⅱ」入港  新宮市  
2021年12月01日
76 有事の際は高台へ  三輪崎区役員らが避難場所整備  (新宮市 )
2021年12月01日
77 紀州材の良さをPR  和歌山県木材利用推進協議会  (新宮・東牟婁 )
2021年12月01日
78 産婦人科の現状は  当局が医療センターについて説明  (新宮市議会 )
2021年12月01日
79 魅力を感じ興味持って  はまゆう・こども園でラグビー体験  (新宮市 )
2021年12月01日
80 啓発実施で周知図る  犯罪被害者週間に伴い  (新宮警察署 )
2021年12月01日
81 故・小林美千子さんの作品並ぶ  喫茶きよもんで絵手紙展  (那智勝浦町 )
2021年12月01日
82 町内6チーム競い合う 町老連杯などゲートボール大会 (串本町)
2021年12月01日
83 西包子さんが満百歳に  町長一足早く節目祝う  (古座川町 )
2021年12月01日
84 愛好者協力も得て各所へ  管内へアマゴ発眼卵放流  (七川漁協 )
2021年12月01日
85 信州の秋、冬を伝える  H&Rで井上澄男さん個展  (串本町 )
2021年12月01日
86 恒例のOB戦、盛り上がる  若手、ベテラン入り交じり  (紀南高校野球部 )
2021年12月01日
87 災害時に安全に園児を  井田保育所で引き渡し訓練  (紀宝町 )
2021年12月01日
88 38年目の大しめ縄完成 榎本さんが熊野本宮大社に奉納 (紀宝町)
2021年12月01日
89 観光情報案内機器を寄贈  贈呈式で寄付金への感謝示す  (御浜町 )
2021年12月01日
90 お悔やみ情報