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2021年10月12日
1 豊漁や繁栄祈り斎行
 飛鳥神社例大祭  (太地町 )

 太地町の飛鳥神社(髙橋正樹宮司)の例大祭宵宮が9日夜に、本宮が10日に営まれた。新型コロナウイルス感染拡大防止のため、寄水(きすい)青年同志会と東新青年同志会による獅子神楽や稚児行列、子ども神輿(みこし)を昨年と同様に中止し、行事を縮小して斎行。宵宮では、樽(たる)神輿の渡御が行われ、行列が太地水産共同組合から出発し、同神社を目指した。

 宵宮は昨年、おととしと、台風の影響で中止となったため、3年ぶりに営まれた。この日は水産共同組合で頭屋祭を終えた後、行列が出発。

 今年は神輿練りはなかったが、江戸時代初期に新宮市の阿須賀神社から分霊を受け、樽に入れて運んだ故事に由来する樽神輿や参列者が、暗くなった町内を歩いた。

 翌日の本宮では、同じく水産共同組合を出発して、飛鳥神社へ向かった。コロナ禍前よりは少ないが、行列の様子を見物する町民の姿も見られた。

 到着後の本殿祭では髙橋宮司が豊漁や町の繁栄などを祈願して祝詞を奏上し、参列者らが玉串をささげた。

 祭典頭主の塩崎伸一さんは「コロナ禍の影響で一時はどうなるかと思ったが、この祭りは絶やしてはいけない。皆さまのおかげで無事終えることができて安心している。緊急事態宣言も解除された。終息に向かうことを願い、来年は太鼓、笛を鳴らして盛大に祭りをやりたい」。

 髙橋宮司は「縮小した形となったが、神輿も渡御し、厳粛に斎行できたことは本当にありがたい。来年こそはにぎやかに神輿を練りを行い、皆さんに元気を出してもらえたら」と話した。

(2021年10月12日付紙面より)

例大祭本宮を終えた参列者や関係者の皆さん=10日、太地町の飛鳥神社(一時的にマスクを外して撮影)
2021年10月12日
2 自分のまちを良くする仕組み
 「赤い羽根」市内で協力呼び掛け  (新宮市共同募金委員会 )

 社会福祉法人和歌山県共同募金会新宮市共同募金委員会(会長・田岡実千年市長)による「赤い羽根共同募金運動」が10日、市内6カ所であり、田岡市長や市社会福祉協議会職員らが買い物客らに募金を呼び掛けた。

 赤い羽根共同募金は戦後復興の一助として1947年に始まった住民主体の活動。当初は戦後復興の一助として、被災した福祉施設を中心に支援が行われ、その後、法律(現在の「社会福祉法」)に基づき、地域福祉の推進のために活用されてきた。

 現在は、誰もが住み慣れた地域で安心して暮らすことができるよう、さまざまな地域福祉の課題解決に取り組む民間団体を応援する「じぶんの町を良くするしくみ」として取り組みを展開。

 新宮市では「ささえ愛募金」「MACHI(まち)サポート募金」「新宮いのちの募金」の「3つの活動募金」として呼び掛けている。

 新型コロナウイルスの影響で、昨年の募金運動は中止に。今年は「大きな声を出さない」「各会場の人数を制限する」などの感染対策を講じつつ、運動を展開。募金協力者に、個包装した「赤い羽根」や記念バッジを手渡した。

 共同募金の窓口は、同市野田の市福祉センター内に設置しており、随時協力を呼び掛けている。

(2021年10月12日付紙面より)

募金への協力を呼び掛けた=10日、新宮市佐野のスーパーセンターオークワ南紀店前
2021年10月12日
3 成り立ち学び理解深める
 串本小5年生がジオサイト見学  (串本町 )

 串本町立串本小学校(山路和彦校長)の5年生15人は8日、町内のジオサイトを巡り、成り立ちなどを学んだ。

 総合的な学習の時間一環で、児童らは本やパンフレットを使った調べ学習に取り組み、9月には同町潮岬の南紀熊野ジオパークセンターを訪れるなどしてきた。

 バスで学校を出発した児童らは江田海岸や和深海岸などのジオサイトを回った。南紀熊野ジオパークガイドの仲江孝丸さんから解説を受けながら、地殻変動で地層が波状に変形した「褶曲(しゅうきょく)」や砂と泥が交互にたまった堆積物「タービダイト」を間近で見学したり、砂岩と泥岩を見分けたりした。

 田子浦の「サラシ首層」は車窓から眺め、串本海中公園センター一帯では化石を探すなど、楽しみつつ学びを深めた。瀧瀬夏帆さんは「江田や和深で、きれいな模様になった地層を見られてよかった」と感想を述べた。

 ガイドを務めた仲江さんは、ジオパークは優れた地形や地質を利活用した持続可能な地域づくりを実践しているとし「成り立ちを学ぶと見方が変わる。今ある自然をもっと楽しめる。今回の経験を通じてジオパークを将来他の人にも語れるようになってほしい」と話していた。

 児童らは18日(月)に古座川町内のジオサイトを見学する予定となっている。学んだことはまとめて学習発表会で披露する。

(2021年10月12日付紙面より)

ジオサイトで記念撮影をする児童ら=8日、串本町和深
2021年10月12日
4 絵本の世界を楽しんで
 新図書館で初のおはなし会  (新宮市 )

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」(同市下本町)に移転した市立図書館で10日、ボランティアグループ「ブック・ブック」(濱野小夜子代表)によるオープニングおはなし会が開かれた。子どもたちが家族と一緒に参加し、絵本の世界を楽しんだ。

 3日に開館した同館のオープニングイベントとして開催。3密回避のため開催を3回に分け、子どもや親子連れがくつろぎながら本を楽しめるよう設置した「おはなしのへや」で実施した。

 各回ブック・ブックのメンバーが3人ずつ読み聞かせを担当。この日は子どもたちにおなじみの絵本「大きなカブ」や大型絵本「ちびゴリラのちびちび」の他、芋掘りのエプロンシアターを披露した。

 瀬古律君(2)は「楽しかった」とにこにこ。母親のあゆみさんは「前の図書館の時からおはなし会に参加しており、再開を心待ちにしていた。図書館がすごくきれいになっていて驚きました」と話していた。

 同館の月例のおはなし会「ぷちぷち」や「にこにこ」の再開は、来年1月以降を予定しているという。

(2021年10月12日付紙面より)

読み聞かせを楽しむ親子=10日、新宮市立図書館
2021年10月12日
5 那智勝浦が接戦を制す
 JAみくまの旗学童軟式野球大会  
2021年10月12日
6 児童生徒の登校見守る  「全国地域安全運動」初日に  (紀宝警察署 )
2021年10月12日
7 元気よく踊って、走って  鵜殿、飯盛両保育所で運動会  (紀宝町 )
2021年10月12日
8 キウイフルーツにそっくり  シマサルナシが実る  (新宮市 )
2021年10月12日
9 10点の力作から選出  国際平和ポスターコンテスト  (勝浦LC )
2021年10月12日
10 継承を進めつつ実演中  月野瀬で観光火振り漁  (古座川町 )
2021年10月12日
11 カタログの内容や趣旨知る  県セルプセ迎え説明受ける  (エコ工房四季 )
2021年10月12日
12 お悔やみ情報
  
2021年10月05日
13 文化活動の新時代、幕開け 「丹鶴ホール」で開館記念式典 (新宮市)

 「人輝き、文化奏でる都市」目指して―。東に新宮城跡、北に熊野川を望む旧丹鶴小学校跡(新宮市下本町)に、市文化複合施設「丹鶴ホール」が完成。3日、同施設内文化ホールで新型コロナウイルス感染予防対策が講じられる中、開館記念式典が華々しく開催された。来賓や近隣町村長など、関係者ら約170人が出席し、テープカットなどで施設の完成および開館を祝った。

 2008年、新宮市第一次総合計画後期分の特進プロジェクトとして事業が開始。11年の紀伊半島大水害や建設予定地からの遺跡の出土、そして新型コロナウイルスの拡大など、幾多の困難を乗り越えながら施設完成・開館に至った。

 敷地面積は約9248平方㍍、建築面積2959平方㍍、延床面積6428平方㍍。地上4階建てで建物高さ24・5㍍。車両180台、大型バス5台の駐車場を有する。

 1~3階は鉄筋コンクリート造、4階は鉄骨造で耐震構造。工期は19年4月9日~今年7月31日。総事業費は62・5億円。国費24・7億円、県交付金5億円、交付税21億円の補助金を受けており、市の実質負担額は11・8億円。

 式典は、自民党の二階俊博前幹事長、世耕弘成参院幹事長(代理)、鶴保庸介参院議員らを来賓に迎え、向井雅男副市長の「開式のことば」で幕開け。田岡実千年市長は「紀伊半島大水害による2年間の事業凍結、遺跡の出土による大幅な設計の見直し、建設の是非をめぐる議会審議、建設期間中の新型コロナ感染拡大などさまざまな困難があったが、記念式典ができて感無量。文化交流発信拠点、中心市街地の活性化となるよう、しっかりと運営していきたい」と式辞。

 「開館を迎えられたのは、二階先生、鶴保先生をはじめとする地元選出の国会議員、国土交通省都市局、和歌山県、市議会、そして何より完成に向け一生懸命応援いただいた市民の皆さまのおかげ。この施設が、多くの皆さまが笑顔で元気で楽しく心豊かに暮らせるきっかけとなるよう願っています」と力を込めた。

 榎本鉄也市議会議長は「私たち一人一人が知恵を出し合い、市の文化振興、教育、市街地再生、市民生活の向上へとつなげていくことが最も重要。市議会としても施設が地域住民の教養の向上や情操の純化を図り、豊かな市民生活へとつながるような有効利用の奨励に努めたい」とあいさつした。

 二階氏は「新宮は文化、観光あらゆる面で秀でたまち。ここから新しい文化、新しい新宮市の未来を創造していく起点として大いに活用願いたい。施設建設を機に、新宮市がますます発展できるよう、私どもも懸命のバックアップをさせていただく」。

 鶴保氏は「建物に魂が入ってくるのは数年先。どうすればまちおこしにつながるのか、全国に新宮市の名をとどろかせられるのか。そういう努力がこれから始まると思う。施設が起爆剤となり新宮市がますます発展することを祈念したい」と祝辞。国交省の宇野善昌都市局長、下宏県副知事(仁坂吉伸知事の代理)、森礼子県議会議長がそれぞれ祝いの言葉を述べた。

 市民を代表し、市文化協会名誉会長で旧丹鶴小学校24代校長を務めた小野俊二さんが「完成を目の当たりにし喜びで胸がいっぱい。生きていてよかったと痛感している」。

 「愛称に『丹鶴』を残していただいたことは地域住民や同小卒業生にとって何よりうれしいこと。文化活動の拠点、市民の憩いの場として末永く活用いただけることを期待したい」とあいさつした。

 式典では感謝状の贈呈もあり、施工関係者や寄贈者に対して田岡市長が感謝状を贈った。

 休憩を挟み、第二部では㈱キナンの角口賀敏会長が寄贈したスタインウェイピアノのお披露目もあり、同市出身のピアニスト・森岡薫さんが演奏を披露。新ホールの幕開けを飾った。

 なお、4日は休館日のため図書館ともに閉館。8日(金)、9日(土)には舞台が一般開放される予定。

(2021年10月5日付紙面より)

テープカットで施設開館を祝った=3日、新宮市の「丹鶴ホール」
開館に至った「丹鶴ホール」
森岡薫さんがスタインウェイピアノで演奏を披露
2021年10月05日
14 一般開放に568人
 市立図書館が開館  (新宮市 )

 新宮市文化複合施設「丹鶴ホール」の開館に伴い3日、同施設4階の市立図書館が開館した。同日午後には一般開放が行われ、市内外から568人が来館。内覧をもって新図書館の使い心地などを体感した。

 一般の本、新聞・雑誌視聴コーナー、インターネット閲覧席、郷土の本、こどもの本、「おはなしのへや」、熊野川や新宮城跡、市街地が一望できるデッキなどから成る新図書館。市名誉市民の芥川賞作家、中上健次の業績を紹介する「中上健次コーナー」も設置された。

 1194平方㍍の開架フロアには約9万冊、別階閉架書庫(192平方㍍)に約11万冊が収蔵可能で、座席数は約100席。全面ガラス張りとなっており、開放的な空間で本の閲覧や自習が可能となっている。

 この日、施設前には、新図書館を一目見ようと開館前から多くの人が列を作った。新型コロナウイルス感染症拡大予防対策としてマスク着用、検温、手指消毒、入場・時間制限に対する協力が呼び掛けられる中、来館者らは満を持して図書館に入場。配架位置や席の座り心地などを確認したほか、本の閲覧や自習に充てる時間を設けるなどした。なお、貸し出しや予約など実質的な運営は5日からとなる。

 紀宝町に住む孫と来館した市内在住の60代男性は「明るくて開放的。利用したい図書館。散歩のコースに入れて気楽に寄りたいと思う」と感想。

 「熊野学センターがなくなったのは残念だが、この施設がこれからの新しい新宮市の第一歩になると期待したい」と話していた。

 市立図書館は午前9時~午後6時(日・祝日は5時)開館。毎週月曜(祝日の場合は翌平日)と年末年始(12月29日~1月3日)は休館。月1回館内整理日と年1回特別整理期間も休館となる。問い合わせは電話0735・22・2284、FAX0735・22・2312まで。

(2021年10月5日付紙面より)

568人が新図書館に来館=3日、新宮市下本町
「中上健次コーナー」も設置
2021年10月05日
15 平常祈り神前に茶供える
 江戸千家宗家が献茶式  (熊野那智大社 )

 那智勝浦町那智山の熊野那智大社(男成洋三宮司)別宮、飛瀧(ひろう)神社で3日、新宮生まれの茶人、川上不白(1719~1807年)を流祖とする江戸千家宗家蓮華菴による献茶式があった。今年も新型コロナウイルス感染拡大防止の観点から各支部の代表などが参列。昨年10月には川上紹雪(じょうせつ)副家元としてお手前をしたが、翌月に家元を襲名。今回は閑雪(かんせつ)家元として初の献茶となった。

 献茶は2007年12月、宗家所蔵の不白寿像から「宝珠双龍紋」が見つかったことから、不白の故郷の「那智の滝」への崇拝と龍神信仰があったと考えられている。このことを縁に翌08年年から同大社での献茶を続けており、今年で14回目を迎えた。なお、恒例となっている献茶後のお茶会は中止となった。

 緊急事態宣言が解除される中、同神社には多くの観光客が参拝に訪れ、献茶の様子を見物。閑雪家元が茶を2椀たてて神前に献じた。

 男成宮司は献茶の奉仕に感謝を述べ、「お茶にある清らかで動じない心や精神を大事にしなくてはならない。献茶を通じて、一日も早いコロナ終息をお祈り申し上げた。閑雪家元を中心に社中の皆さまはご精進を続けられ、お茶の心を広めていただきたい」と話した。

 閑雪家元は「父と同じ家元の立場で、心を新たに初の献茶をさせていただきました。厳しいコロナの状況。神聖なこの場所で、早く平常に戻ることを祈り、神様にお茶をお供えしました」と語った。

 不白は新宮藩主水野家に仕える藩士の次男として生まれた。32歳で江戸に出て、千家流茶道を広めた。皇族、大名、旗本から町民まで階層にかかわらず指導したことで知られる。

(2021年10月5日付紙面より)

川上閑雪家元が献茶=3日、那智勝浦町の飛瀧神社
献茶式の様子
2021年10月05日
16 SDGs導入の視点考える
 串本文化セで全議員研修会  (県町村議会議長会 )

 県町村議会議長会(会長=松谷順功・高野町議会議長)が1日、串本町文化センター大ホールで全議員研修会を開いた。今回は新型コロナウイルス感染症対策を意識し、会場とオンラインの2系統で聴講の機会を提供。会場聴講は約160人が参加し、講師と共に持続可能な開発目標(通称・SDGs)を地方創生に導入する視点を考えるなどした。

 この研修会は、町村議会に属する議員の資質向上の一助として年次実施。会場は7郡の町村議会議長会が持ち回りで整えていて、本年度は東牟婁郡町村議会議長会が設定した。会場聴講の入場数は座席総数(600席)の3分の1以下とし当日は席を一つずつ空けて座るなどして同対策を実施。オンライン聴講は希望した議員に視聴先などを伝える形で実施した。

 開会にあたり松谷会長は、緊急事態宣言など発令に伴う地域産業への打撃に思いを巡らせつつ「町村は地域の特色を生かし将来を見据え、持続可能な住みよいまちづくりの実現に積極的に取り組まなければならない」と述べ、今回の研修が議員活動の一助になることを期待。

 開催地を代表して田嶋勝正町長が来賓として出席し、喫緊の台風16号の影響と今昔の台風接近事情や全県的に地域おこしをもたらす小型ロケットの打ち上げなど時代の変化を示唆しつつ有益な研修となることを祈念しつつ来町を歓迎した。

 続く研修講演では法政大学デザイン工学部の川久保俊教授が講師として登壇。「持続可能な開発目標(SDGs)を活かしたまちづくり」を演題に掲げて語ったという。

(2021年10月5日付紙面より)

開会に当たりあいさつする松谷順功会長=1日、串本町文化センター
会場聴講に臨む町村の議会議員ら
2021年10月05日
17 秋晴れの下、笑顔はじける  4小学校会場に運動会  (紀宝町 )
2021年10月05日
18 笑顔で楽しいひととき  いきいきサロン浦神  (那智勝浦町 )
2021年10月05日
19 イチョウ園が秋の彩り増す  ギンナンの収穫と出荷も  (那智勝浦町南平野 )
2021年10月05日
20 文化や美しい心を磨こう  伝統文化子ども体験教室がスタート  (新宮市 )
2021年10月05日
21 ロケットグッズ並べてPR  串本事業所にショーケース  (南紀串本観光協会 )
2021年10月05日
22 第2回お買物券販売開始  商工会館窓口で完売まで  (串本町商工会 )
2021年10月05日
23 向井時子さん満百歳に  町長ら駆け付けて祝う  (古座川町 )
2021年10月05日
24 お悔やみ情報
  
2021年10月01日
25 町営バス勝浦・宇久井両線が延伸
 実施前日に記念式典開く  (那智勝浦町 )

 1日より町営バスの勝浦線、宇久井線の路線が延伸されることから那智勝浦町は9月30日、役場駐車場で路線延伸記念式典を開いた。堀順一郎町長や関係地域の区長、委託先の熊野御坊南海バス㈱の佐伯一也取締役社長らが出席。町民待望の路線延長により、買い物や病院への通院などの利便性が向上することを祝った。

 これまで、町営バスの両線とも民間業者と競合することから、重複する国道42号は走行できなかった。町民の要望を受け、町は同社らと協議を重ね、協力を得て今回の延伸に至ったという。

 勝浦線はこれまで通行できなかった那智の郷まで乗り入れることになった。運賃はこれまでと同じ150円均一。宇久井線は地区のみの路線だったが、今回からは町立病院を経由し、勝浦地区までの延伸となった。JR宇久井駅から病院、役場までの運賃は350円。

 式典で堀町長は地元区長や同社に感謝を述べ、「42号を通行できることから、買い物や通院、選挙の不在者投票などでも利便性が向上すると思う。今後も町営バスや公共交通を利用して活発に活動していただきたい」とあいさつ。

 寺岡功好那智地区代表区長は「区民はこれまで病院へ行くには徒歩や自転車、タクシーを利用していた。免許返納も進む中、那智の郷地区にバスが入ることで皆さんが喜んでいます」。

 中路進宇久井地区代表区長が「町営バスは地域の大事な交通手段で、生活を支える大きな力。延伸で乗り換えることなく、中心地へ行ける。町営と民間の競合から延伸実現は難しいが、町の努力と熊野御坊南海バス様の協力に感謝しています」と語った。

 レプリカキーの贈呈を終え、佐伯社長は「町営と民間のすみ分けから皆さまにはご迷惑をお掛けした。明日からは町営バスはもちろん、公共交通もご利用いただけたら」と述べ、免許返納者対象に同社バスの運賃を半額にする取り組みを1日から開始することも紹介した。

(2021年10月1日付紙面より)

町営バスの勝浦・宇久井両線の延伸を記念し式典が開かれた=9月30日、那智勝浦町役場駐車場
式典の様子
2021年10月01日
26 グランプリ「ようこそ串本へ」
 観光フォトコンの結果発表  (串本町 )

 串本町が9月29日、本年度観光フォトコンテストの審査結果を発表した。グランプリは町内在住の石川昭春さんが撮影した作品「ようこそ串本へ」。入賞数は17点で、5日(火)から19日(火)まで文化センターで展示するという。

 このコンテストは、観光PR目的で発行する資料に用いる写真を得る目的で毎年実施している。11回目となる今回は2016年度以降に町内で撮影したアマチュアの未発表作品を対象にし、その他応募資格に基づき町内外の56人から268点を受け付けた。審査会は9月6日に役場で実施し、田嶋勝正町長と担当する町産業課の島野淳課長、南紀串本観光協会の島野利之会長とフォトグラファーの照井壮平さんが町独自の審査基準に沿って入賞作品候補17点を選出。その撮影者から作品の画像データ提出を受けて入賞を確定した。

 本年度は新型コロナウイルス感染症拡大防止の観点で表彰式をしないとし、撮影者には賞状を郵送し、賞金を指定の口座へ振り込む形で贈呈。17点は来年版観光カレンダーの挿絵として採用が決まっていて、現物が仕上がり次第追って贈呈するとしている。

 グランプリ作品「ようこそ串本へ」は橋杭岩へ三十余年来通う中で何十回と撮影を試みてきたハトレースのスタートシーンを捉えた内容。昨年に自身最高の撮影に成功し、応募したという。同コンテストでのグランプリ獲得は初で、石川さんは「やっと大御所の仲間入りができた。長らく通っている場所の作品でグランプリを獲得できてうれしい限りです」と入賞を喜んでいる。

 同センターでの展示公開は開館中に随時鑑賞できる。期間終了後、若干の選抜をして道の駅くしもと橋杭岩の休憩・展望棟2階にある常設展示場へ飾る予定。発表と同時に同町公式ホームページのお知らせ欄にあるリンク先で全作品を閲覧できる状況となっている。

  □     □

 同町発表の審査結果は次の通り。記述は「作品名」撮影者(在住市町村)の順、敬称略。

■グランプリ(1点)

▽「ようこそ串本へ」石川昭春

■準グランプリ(2点)

▽「銀河を駈ける」土山倫子(新宮市)

▽「波の足跡」濵口惠美(串本町)

■審査員賞(2点)

▽「月夜のキャンプ」鈴木文代(串本町)

▽「呼吸を合わして」中西克仁(海南市)

■熊野古道特別賞(2点)

▽「熊野古道・大辺路」西村康生(新宮市)

▽「祈りの道」小田 実(和歌山市)

■入選

▽「田原の海霧」吉田正洋(串本町)

▽「桜と『パンダくろしお号』」矢本長一(古座川町)

▽「月光の舞台」齋藤有弘(大阪府茨木市)

▽「満開」鈴木里司(串本町)

▽「黎明」小阪享志(新宮市)

▽「冬の漁場」山本正治(田辺市)

▽「夜明けと共に」菅 玲子(愛媛県今治市)

▽「春を駆ける」木下 滋(白浜町)

▽「ありがとう銀河」野中誠一(三重県紀宝町)

▽「開業を祝うかのダブルレインボー」井上澄男(三重県紀北町)

(2021年10月1日付紙面より)

グランプリ「ようこそ串本へ」撮影者・石川昭春さん(串本町提供)
2021年10月01日
27 有馬小学校をモデル校に
 ハンドサインで横断歩道の事故防止を  (熊野警察署 )

 秋の全国交通安全運動(9月21~30日)期間中の22日、熊野市立有馬小学校(山﨑弘行校長)で「横断歩道〝ハンドサイン〟キャンペーン推進モデル校」指定式が行われた。

 信号機のない横断歩道における走行車両の一時停止率は、歩行者が手を上げるなど横断の意思表示することで大幅に向上することが知られている。このため、三重県警では7月1日からキャンペーンを展開して一時停止の励行と、事故防止に努めている。熊野警察署(濵井良太署長)と熊野地区交通安全協会(岩本崇会長)では、この運動のより一層の効果的な推進を図るために同小学校をモデル校に指定。山﨑校長が立ち会い、校長室で同署地域交通課の佐野太介課長から児童会に指定書が手渡された。

 式に出席した児童会の皆さんは川端菜夏子、仲森翔平、稲森志真、栗栖桜雅、脇本結衣(いずれも6年生)の5人。指定書を受け取った川端児童会長はこのキャンペーンについて、「あまり聞いたことはなかった。これからはきちんと実行したい」と前向きの姿勢を示し、佐野課長は「ハンドサイン実践を大人にも広めてもらいたい。手を上げると車は止まる。安全を確認しながら横断歩道を渡り、歩行者優先の徹底をお願いしたい」と述べ、児童たちの活動による普及効果にも期待した。

 式には岩本会長や児童の登下校見守りを実施している市青少年育成市民会議の鈴木義行さんと小山智子さんも出席した。

 9月21日現在の同署管内の総事故件数は206件で、うち人身事故は6件。死亡事故は発生していない。

(2021年10月1日付紙面より)

指定式出席の皆さん。前列右から5人が児童会役員=9月22日、熊野市立有馬小学校
2021年10月01日
28 認知症でも豊かに生きる
 市役所別館で映画上映  (新宮市 )

 新宮市役所別館で9月29日、映画「僕とケアニンとおばあちゃんたちと。」の上映会が開かれた。午前の部には市内から約40人が参加し、認知症の高齢者が暮らす神奈川県のグループホーム「あおいけあ」の日常を描いたドキュメンタリー映画を鑑賞した。

 9月の世界アルツハイマー月間に合わせた取り組みで、認知症についての正しい知識を伝えることが目的。

 映画は介護に全くなじみのない映画監督が、「すごい施設がある」との紹介で「あおいけあ」に1年間密着取材をするストーリー。介護する側、される側の区別なく、それぞれが料理や草むしり、編み物など自分にできることを生かして豊かに暮らす様子を描いている。

 参加した80代女性は「1人暮らしなので、ボケ防止で週5回卓球をしているのですが、認知症になっても映画のように元気でいられたらいいなと思った。認知症の人でも料理ができるなど、しっかりしているのが意外だった」と語った。

 中上清之・健康長寿課長は「新宮市では全国を上回る速度で少子高齢化が進んでおり、高齢者の4人に1人が認知症とその予備軍といわれている。認知症の方やその家族が安心して暮らしていくためには、地域の人たちが認知症について正しく理解することが不可欠」と話す。新宮市役所の1階ギャラリーでは、8日(金)までパネル展示も行っている。

(2021年10月1日付紙面より)

ドキュメンタリー映画を視聴=9月29日、新宮市役所別館
2021年10月01日
29 南紀、準決勝進出ならず 報知旗争奪関西さわやか大会 
2021年10月01日
30 「ねこバス」に乗って出発  にこにこひろばでバスごっこ  (串本町 )
2021年10月01日
31 第3回定例会一般質問⑤  串本町議会  
2021年10月01日
32 声掛けで安全運転求める  河内橋北詰で早朝街頭啓発  (古座川町 )
2021年10月01日
33 交差点見通し改良目指し  県道あけぼの線で工事進む  (新宮市 )
2021年10月01日
34 新議長に榎本鉄也氏  大西氏が議長辞任、全議案を可決  (新宮市議会 )
2021年10月01日
35 リンボクの花が見頃  新宮市・浮島の森で  
2021年10月01日
36 車いすの困難さなど実感  熊野川中で福祉体験講座  (新宮市 )
2021年10月01日
37 ドライバーに安全運転呼び掛け  甫子浦交差点で夜間啓発  (那智勝浦町 )
2021年10月01日
38 早めのライトオンを  熊野警察署が反射材無料コーナーも  (熊野市 )
2021年10月01日
39 各高校の特色を知る  矢渕中で進路説明会  (紀宝町 )
2021年10月01日
40 緊急事態宣言解除に伴い見直し  県民の皆様へのお願い  (和歌山県 )
2021年10月01日
41 お悔やみ情報